アレルギーの臨床 2010年7月号 (立ち読み)

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2 特 集 アレルゲン解析の最前線 - 特集に寄せて - 国立病院機構相模原病院 秋山一男 1973 年東京大学卒業, 東大物療内科入局 88 年国立相模原病院アレルギー科医長,94 年臨床研究部長,2010 年現在, 同病院院長兼臨床研究センター長 研究テーマ : 真菌アレルギー, 気管支喘息における気道過敏性の病態機序 秋山 一男 Key words: アレルギー疾患の増加, アレルゲン, 解析法, 免疫療法 アレルギー疾患は, 外部環境中のアレルゲンへの暴露に対して, ヒト体内の免疫システムが作動して,IgE 抗体産生系あるいは T 細胞系システムが働き, アレルギー反応を起こし, その後各臓器における臓器過敏性に応じて, 各種アレルギー疾患が発現することになる 即ち, アレルゲンに対する IgE 抗体産生, あるいは T 細胞の認識がアレルギー疾患の出発点であることは, すでに周知のことである しかしながら, あるアレルゲンに対して同じ程度の IgE 抗体産生反応を示しながら, アレルギー疾患を発症する人としない人があることはよく経験することである これまでは, 臓器特異的過敏性の有無が発症するかしないかを決定すると考えられてきた しかしながら, 近年のアレルゲン 抗原分析研究の進歩とともに, いわば多数の異なった抗原部分の集合からなる粗抗原のみならず, 精製抗原さらには抗原エピトープの研究が進み, アレルギー反応のより詳細な研究がアレルゲンの側からもなされるようになってきた その結果, 同じ粗抗原に対する反応でもそれを構成するコンポーネントである精製抗原に対する反応は異なる場合が少なからずあることが明らかになり, アレルゲン毎に疾患発現に関わるコンポーネントと疾患発現には関わらないコンポーネントの存在が推定されるようになってきた 筆者自身もかつてコンポーネントによるアレルギー疾患発現の差異について検討した ヒト体内常在真菌である Candida albicans は, 気管支喘息患者に対しての即時型皮膚反応では, その陽性率はダニ, スギに次いで高い頻度を示す しかしながら, コマーシャルベースで測定する抗原特異的 IgE 抗体価陽性例は少 なく, 吸入誘発試験での陽性例はさらに少ない その理由として,C.albicans には, 非特異的反応が多い,IgE 抗体との親和性が低く in vitro 検査法である RAST 法では, その測定過程で抗体との結合がはずれるため, 等々がいわれてきた 一般に真菌抗原は非常に多くの抗原コンポーネントから成り立っており, 培養条件, 抗原抽出方法により得られる抗原コンポーネントが異なることが分かってきた その結果, 誘導分泌酵素である酸性プロテアーゼ ( 現在はアスパラギン酸プロテアーゼ ) が気管支喘息などの粘膜アトピー反応の原因アレルゲンとして関わり, 一方, 細胞壁構成多糖体であるマンナン A/B は,C.albicans 粗抗原に対する IgG 抗体反応の主抗原コンポーネントであるが,IgE 抗体反応においては, 真菌間の交叉抗原ではあるが, 粘膜アトピー反応には関与していないということが明らかになった また, 市販のアレルゲンエキスでは, 培養ろ液からの抽出アレルゲンエキスである鳥居薬品製カンジダ抗原液には, 酸性プロテアーゼが含まれているが, 菌体成分からの抽出液である Hollister-Stier 社あるいは Greer 社製のカンジダ抗原液には, 酸性プロテアーゼが含まれていないことが明らかになっている 以上のように, アレルゲン / 抗原については, 同じ粗抗原抽出液でも含まれるコンポーネントが異なる可能性があること, それらに対する抗体反応の特異性により発現する臨床病態が異なる可能性があることが, 明らかになってきた このような中で, 本特集が, コンポーネント解析について取り上げたことは, 今後のアレルギー研究に多くの示唆を与えるものと期待している 16 (586) アレルギーの臨床 30(7), 2010

3 特集 アレルゲン解析の最前線 コンポーネント解析 1 アレルゲン解析の最新情報 UP-to-date of analysis for allergens 阪口 雅弘 1978 年大阪府立大学獣医学科卒業 84 年東京大学大学院農学研究科博士課程 修了 東京大学医科学研究所 ラホ ヤ アレルギー免疫研究所 国立感染 症研究所 理化学研究所等を経て 2007 年より現職 1 麻布大学獣医学部獣医学科微生物学第 1 研究室 2 理化学研究所 免疫 アレルギー科学総合研究 センター 免疫制御研究グループ さかぐち 阪口 まさひろ ふじむら 雅弘 1 藤村 た か し 孝志 2 Key words allergen, IgE, mite, pollen, animal 発のためには アレルゲンの同定および解析 は不可欠である Abstract 最近 アレルゲンコンポーネントすなわち 近年 アレルゲンの解析は飛躍的に進歩し てきた 最近 アレルゲンコンポーネントに 対する IgE を測定することでアレルギーの診 断を行う方法が注目されるようになり さら にアレルゲンの解析は重要なものになってき た 本稿では花粉アレルゲン ダニ 動物 真菌 食物における代表的なアレルゲンの同 定と解析について解説する 精製したアレルゲンごとに特異的 IgE を測定 す る こ と で 診 断 を 行 う 方 法 CRD Component Resolved Diagnostics が注目され てきた アレルギー患者間で精製アレルゲン 特異的 IgE の反応性のプロファイルに違いが 認められ その差異によってアレルギー症状 の重篤度や症状の発現に違いがあることが報 告されてきたからである 今後 アレルゲン の解析は重要なものになると考えられる 本 稿では解析の進んでいる主なアレルゲンを中 心にその同定と解析を解説する はじめに 1. 花粉 アレルゲンの解析は 1980 年代のヤケヒョ ウヒダニアレルゲン Der p 1 の同定 精製に 始まる Der p 1 がクローニングされた以降 1)スギ花粉アレルゲン スギ花粉の主要アレルゲンとして Cry j 1 と 分子生物学的手法により アレルゲンの解析 Cry j 2 が報告されてきたが 最近 新しいア は飛躍的に進歩してきた これまでに 花粉 レルゲンも報告されている 表 年 ダニ 動物 真菌 食物などの多くのアレル に安枝らによってスギ花粉より Cry j 1 アレル ゲンが同定されてきた 治療および診断用ア ゲンが初めて分離 同定された Cry j l は レルゲンエキス標準化 アレルギー疾患の診 kda の分子量を示す塩基性糖タンパク 断法の確立 新しい抗原特異的免疫療法の開 質である スギ花粉症患者の 90 程度が IgE アレルギーの臨床 30(7), 2010 (587) 17

4 特集 / アレルゲン解析の最前線 コンポーネント解析 表 1 これまでに報告のあったスギ花粉アレルゲン 反応性を示す主要アレルゲンである この Cry j1とブタクサ花粉由来の主要アレルゲンである Amb a1はpectate lyase とアミノ酸レベルで相同性があり,Cry j 1 自身もペクチンを分解する Pectate lyase 活性を有している スギ花粉において 2 番目の同定されたアレルゲンは 1990 年に著者らにより報告された Cry j2である Cry j 2 は SDS-PAGE の還元下で 45 kda, 非還元下で 37 kda と異なった分子量を示す塩基性タンパク質で, スギ花粉症患者の 90% 程度と反応する主要アレルゲンである Cry j2のアミノ酸配列はトマトやトウモロコシ花粉の polymethyl-galacturonase と相同性があり, その活性を有していることも明らかになっている 最近, 著者らにより,Cry j3というアレルゲンが分離, 同定された Cry j 3 は27 kda 分子量を示し, スギ花粉症患者血清 lge と 30% 程度の反応頻度を有するアレルゲンである Cry j 3 はそのアミノ酸の解析から植物生体防御タンパクである PR(Pathogenesis-Related) タンパク質の 1 種であることが分かった そのほかに同定されたアレルゲンとして, アレ ルゲノーム解析によって CJP-4,CPA-63, スギ花粉 cdna ライブラリーからスクリーニングされた CJP-6 が同定されている 2) ヒノキ花粉アレルゲンスギ花粉症患者では花粉特異 IgE 抗体レベルにおいてヒノキ花粉アレルゲンに対する IgE 抗体が検出されている これはヒノキ花粉アレルゲンそのものの感作とスギ花粉とヒノキ花粉の交差性の 2つが考えられている スギ花粉アレルゲンの交差反応性はヒノキ花粉アレルゲンと Cry j 1, Cry j 2 でよく知られている Cry j 1, Cry j 2 に対応するヒノキの花粉アレルゲンは Cha o 1,Cha o 2 であり, それぞれのアミノ酸配列は 80%,74% が一致している 3) イネ科花粉アレルゲンイネ花粉アレルゲンは多くのアレルゲンが分離 同定されている ( 表 2) イネ科花粉アレルゲンの特徴として, 同じイネ科であれば異なる属間でも強い抗原交差性をもつことが判っている そのため, 他の属の花粉でもよく似たアレルゲンであれば,1つのグループ 18 (588) アレルギーの臨床 30(7), 2010

5 特集 / アレルゲン解析の最前線 コンポーネント解析 2 なぜ今, アレルゲンコンポーネント解析か? Why is it allergy component analysis now? 1) 国立病院機構相模原病院小児科 2) 国立病院機構相模原病院臨床研究センター こまた小俣 たかつぐえびさわ貴嗣 1) 海老澤 もとひろ元宏 2) 小俣貴嗣 1998 年東京慈恵会医科大学卒業 同年同大学小児科学教室入局,2004 年国立病院機構相模原病院小児科, 現在に至る 研究テーマ : 食物アレルギー Key words: コンポーネント,OAS, アレルゲン,IgE Abstract 食物アレルギー, 気管支喘息, アトピ 性皮膚炎といった各種アレルギーに対する検査は複数のタンパク質で構成された粗抽出の抗原により行なわれるのが一般的である しかしその実際は感度が高く特異度が低いという欠点があり, 多くの抗原では診断効率が悪い しかしその各々を構成するタンパク質にまで分解しこれらに対する IgE 抗体を測定することでより診断効率が高くなることが考えられる はじめに 合する 遺伝子的近縁性から同機能のタンパク質の相同性が存在する IgE 抗体産生が, その相同性をもったアミノ酸配列に対して起こるとアレルゲン間の交叉反応性が起こる 食物アレルギーでは数多くの交差反応性が報告されている そのため実際に誘発症状がなくても検査結果が陽性になってしまうことがしばしば認められる またアレルゲン粗抽出エキス中には種々の成分が含まれている その IgE 結合成分をコンポーネントとよび, 特に食物アレルギーの分野では症状発現に強く関与するコンポーネントの IgE 抗体を測定することで臨床的特異度が向上することが期待されている 1. ダニアレルゲン解析 食物アレルゲンとなる物質の多くは食物中に含まれるタンパク質あるいはタンパク質に糖鎖が結合した糖タンパク質である 特異的 IgE 抗体は, タンパク質のアミノ酸配列の特定の構造, すなわちエピトープを認識して結 気管支喘息の悪化因子として代表的な室内塵であるヒョウヒダニの粗抽出液の中には 30 種類以上のアレルゲンの存在が確認されている その中でも重要とされているのが主要アレルゲンであるヤケヒョウヒダニの Der アレルギーの臨床 30(7), 2010 (593) 23

6 私は思う 病薬診連携の展望 The prospects of cooperation between hospitals clinics and pharmacies 聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院 こ ま せ 駒瀬 呼吸器内科 ゆ う こ Key words 専門医 非専門医 地域医療連携 吸入指 導 アドヒアランス 裕子 Abstract 病診 病薬連携は 地域の実情に合わせ 互いに共通の認識の上で一定のルールを作 り 役割分担をすることが必要である ツー ルとしての連携パスは必須ではないが 考え を統一するためには有用である 病診連携に よって 専門医の意思を非専門医に伝えるこ とがより容易となり ガイドラインを更に普 及する可能性がある 薬剤師には吸入法の指 導のみを求めがちであるが アドヒアランス の確認など更に大きな役割を果たすことがで きる 医師と薬剤師の連携はまだ不十分であ るが これを密にすることで喘息死をさらに 減らすことが可能である 1. なぜ今連携か 気管支喘息患者は増加していると考えられ ている 1) 日本の人口から推計して 現在約 600 万人の喘息患者がいるが アレルギー専 門医は 内科小児科をあわせて約 2100 名 また呼吸器専門医の数は 4000 名あまりであ る 喘息管理治療ガイドライン JGL2009 では 非発作時の治療を継続することが推奨されて いるが 1) 足立らの AIRJ2005 2)では継続加療 が必要な軽症持続型以上が 45.2 で 300 万 人以上が含まれる これを約 4000 人の専門 94 (664) 駒瀬 裕子 信州大学医学部卒業 東京大学医学系大 学院修了 国立国際医療センター呼吸器 内科レジデントを経て聖マリアンナ医科 大学第一内科勤務 1992 年 1993 年ドイ ツヴェルツブルグ大学留学 2007 年より 聖マリアンナ医科大学呼吸器感染症内科 准教授 同大学横浜市西部病院部長 医で診療すると一人で 750 人の喘息患者を治 療しなければならず 現実には一人で治療が できる数ではない 一方 非専門医にとって 喘息の管理が容 易になっているとはいうものの 時に発作を 起こす可能性のある疾患を見ていることは不 安であり かつ変化する治療の変遷を全て把 握することは困難である 病診連携には 1 役割分担することで より多くの患者がガイ ドラインにそった治療の恩恵にあずかること ができ 2 患者の重症度にそって専門医が 診療する体制をとることで患者も非専門医も 安全かつ安心でき 3 専門医の治療に直接 ふれることで 非専門医にもガイドラインを より広く普及させる などの意味があると私 は考える また 喘息治療は吸入療法が中心であり 吸入の巧稚により治療の効率が変わってく る 指導する薬剤師の役割も極めて重要であ る 診療報酬上 指導管理料は調剤薬局に加 算され 専門性を生かした役割分担と連携が 必要である 2. 病診連携の現状と課題 病診連携については なかなか進まないの が現状である 患者の治療を決定し実地医家 に紹介するだけでは 患者は病院から見放さ れたと考え さらに治療を継続する重要性を 理解せず通院を中断してしまう 現在連携が 軌道に乗っている地域として 1 西濃地域 アレルギーの臨床 30(7), 2010

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