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いぶききちや
5 years ago
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1 節電対策と管理基準への対応最近の指導事例東京都健康安全研究センター広域監視部建築物監視指導課ビル衛生検査係空気環境と節電対策 ( 平成 22 年度ビル衛生管理講習会テーマ ) 建築物環境衛生管理基準温度 17 以上 28 以下相対湿度 40% % 以上 70% % 以下冬期の低湿度は鼻や喉の粘膜を乾燥させ細菌やウイルスの感染予防作用を弱めることとなる 1

2 空気環境と節電対策二酸化炭素の含有率 1,000ppm 以下居室内を 1,000ppm 以下に管理するためには 1 人当たりの外気導入量をおおむね 30m 3 /h 以上確保する必要がある室内に停滞するおそれのある有害化学物質や病原微生物を排除するために新鮮な外気が必要であるしたがって二酸化炭素の含有率は換気の目安となる基準二酸化炭素の含有率は換気の目安となる基準二酸化炭素の含有率を管理基準内に管理し良好な室内環境を確保することがビル利用者の健康を確保するために大切である空気環境と節電対策その他の項目気流一酸化炭素浮遊粉じんホルムアルデヒドの量 0.5m/s 以下 10ppm 以下 0.15mg/m 3 以下 0.1mg/m 3 以下 2

3 冷房期のビル管理健康配慮節電対策! 夏期における節電対策平成 23 年 5 月 13 日 ( 電力需給に関する検討会合とりまとめ ) 夏期の電力需給対策について平成 23 年 5 月 20 日 ( 厚生労働省健康局長通知 ) 夏期の電力需給対策に係る特定建築物の維持管理について平成 23 年 6 月 1 日 ( 東京都健康安全研究センター広域監視部長通知 ) 夏期における特定建築物の維持管理に関する留意について 3

4 東京都の通知内容室内温度について建築物衛生法施行令に規定する上限である室内温度 28 で温度管理を行うこと設定温度の変更をする場合にあっても室内温度は 29 までとし熱中症等の疾病対策を講じること換気について東京都の通知内容節電の対策を実施する場合であっても二酸化炭素濃度を建築物衛生法施行令に規定する上限の1,000ppm 以下で管理すること 4

5 換気の重要性について室内に停滞するおそれのある有害物質や病原性微生物を排除するには換気が重要二酸化炭素の含有率は換気の目安となるおおむね1 人当たり 30m 3 /h 以上の換気量が必要東京都では 25m 3 /h 人で指導室内の二酸化炭素濃度が 1,000ppm 以下であれば必要換気量を確保できるとみなすことができる節電対策調査について ~ 暗くて暑いビル管理 ~ % N=61 照明空調温度設定空調 CT 等の熱源空調湿度空調換気給湯 EV 40 勤務体制在宅勤務 I 勤務体制サマータイム制 J 勤務体制その他 K その他 A B C D E F G H I J K A B C D E F G H 図特定建築物の節電対策の取組 5

6 節電対策調査について照明空調温度エレベータ給湯等の節電対策はほとんどのビルで実施居室の換気量を減少させていたビルは少数だった加湿エレメントの取り外し窓開け換気扇風機の活用温便座やウォシュレットエアータオルの使用中止自動販売機の自粛クールビズの一層の推進サマータイム制の導入勤務日の変更暖房期のビル管理 6

7 暖房期のビル管理のポイント換気の重要性換気量の低下に注意 ( 換気量の確保 ) インフルエンザの予防との関連相対湿度の保持 2009 年パンデミックインフルエンザ概要平成 21 年 (2009 年 ) 新たに人から人に感染する能力を有するウイルスが出現しそのウイルスを病原体とするインフルエンザ人は新型ウイルスに対する免疫を持っていないため大流行になるおそれがある正式名称 :A/H1N1pdm09 ( 本年 4 月から季節性インフルエンザに加わった ) 7

8 建築物環境衛生管理基準との関連換気量の確保インフルエンザウイルスを室内に滞留させることのないように外気を導入し換気を行う吸気排気インフルエンザウイルスインフルエンザウイルス CO 2 CO 2 インフルエンザウイルス CO 2 CO 2 インフルエンザウイルス CO 2 インフルエンザウイルス建築物環境衛生管理基準との関連相対湿度の保持インフルエンザウイルスは低温乾燥に強いと言われているため湿度の管理が感染拡大防止に重要相対湿度 50% % ではインフルエンザウイルスの生存率が低下することが示されている相対湿度が基準値 (40%% 以上 70% % 以下 ) を満たすように適切な加湿を行う必要がある 8

9 図インフルエンザウイルスの生存率 (Harper 1961) 日常の管理について空気調和設備の点検清掃フィルタの状況やファンの運転状態など点検清掃を定期的に実施する排水受けや加湿装置は 1 ヶ月以内ごとに1 回定期に汚れの状況を点検する加湿装置は 1 年以内ごとに1 回定期に清掃する 9

10 空気調和機器の適正な運転居室内で利用者が換気システムの発停ができる場合は空調機が停まると外気が導入されない旨を周知する吹出口をふさいでいる場合は直接利用者に気流が当たらないような対策を講じ吹出し口をふさがないようにする適正な加湿装置の運転冬期も冷房運転を行っている場合暖房運転を行わないと加湿装置が作動しないシステムでは相対湿度の確保が困難空調システムの運用を見直す 10

11 発生時の対応感染拡大防止のための室内環境整備外気が導入され十分な換気が行われているか確認空気調和機器の運転状況や外気導入率の確認状況に応じて外気導入量や換気回数を増やしインフルエンザウイルスの希釈や除去に努める室内の相対湿度を確認し 40% % 以上の保持を徹底する立入検査における事例について 11

12 12 事例 1 事例 1 新規ビルで新規ビルで外気導入量が少なかった事例外気導入量が少なかった事例天埋 PAC SA RA 概要概要 SA 概要概要 RA SA RA SA RA SA RA SA RA SA RA SA 外調機 OA 居室外調機 OA 外調機 OA 外調機 OA 外調機 OA 外調機空調システムの概略図空調システムの概略図 EA 全熱交換器 PAC 制御盤 : 居室内で発停ができる EA 全熱交換器 EA 全熱交換器 EA

13 問題点問題点空調システムの認識不足調足 PAC 停止外気導入量が減少変則的な勤務時間人が少ない時間に空気環境測定実施空気環境の悪化を把握できず問題点問題点立入検査の際原因究明調査を実施外気導入率調査人員過密度調査 13

14 調査結果調査結果外気導入率測定場所外気 <OA>(ppm ppm) 室内 <RA>(ppm ppm) 吹出口 <SA>(ppm ppm) 外気導入率 (%) 9 階階階階階階一般的に 30% 程度は必要 2 階調査結果調査結果人員過密度在室者の N 値 8.64 指導値 5 m2 / 人在室者の気積基準値 10 m3 / 人以上調査場所 :5 階事務室 ( 外気導入率 18%) 1.8%) 過密度は問題なし 14

15 事例 2 外気取入ダクトの分岐により二酸化炭素濃度が基準値を超過した事例概要概要外気 CO 2 :450 ppm OA ( 天井内 ) HEX OA HEX HEX HEX OA OA OA PAC PAC PAC PAC SA SA SA SA CO 2 930ppm 外気導入率 33.8 % RA CO 2 955ppm 外気導入率 30.4 % RA 居室内 CO 2 :1180 ppm CO ppm 外気導入率 23.0 % 空調システムの概略図 RA CO ppm 外気導入率 18.2 % ( 居室内 ) 15

16 問題点問題点ショートサーキット外気導入ダクトの分岐 OA RA SA 空気環境悪化 OA OA 量が減少エアフィルタの目詰まり維持管理のポイント空調システムについて利用者に周知適正な外気導入量人員密度の確認空気環境測定の実施時間回数の設定 16

17 維持管理のポイントダクト配置の見直し空調機の点検清掃の実施センサ類の較正新規ビルの場合空気環境の実態が把握できるまで毎月空気環境測定の実施が望ましい ( 竣工後 1 年程度 ) 事例 3 常時ばっ気していた排水槽で硫化水素濃度が高濃度で検出された事例 17

18 概要概要ばっ気装置未設置ばっ気装置常時運転排水排水硫化水素最大 80ppm 排水槽 1 排水槽 2 最終槽厨房排水槽の概略図問題点と改善方法問題点と改善方法グリース阻集器に大量の油脂適切な清掃の実施とその記録の作成排水槽 1 2 内にスカム等が残存スカムを完全に除去清掃回数の増加排水槽 1 2 内で排水が長時間滞留排水槽 1 2 にもばっ気撹拌装置を設置 18

19 維持管理のポイント維持管理のポイントグリース阻集器の管理網カゴの捕集物 2 槽目以降の浮いた油使用日ごとに除去底に溜まった沈殿物 7 日以内に 1 回除去維持管理のポイント排水槽の管理清掃 4 ヶ月以内に 1 回汚泥スカムの除去槽ごとに実施ばっ気撹拌装置の設置常時運転槽ごとに設置排水ポンプの運転始動水位を下げる時間制御の併用 19

20 事例 4 外気取入口における排気のショートサーキットによる二酸化炭素不適事例概要概要立入検査時に二酸化炭素濃度が管理基準を超えている居室があった立入検査時の二酸化炭素濃度測定結果 ( 抜粋 ) 測定場所測定値 (ppm) 外気 470 6F 西 1,050 5F 西 1,040 4F 東 1,020 20

21 気外気空調概要図外調機 ( 東西 2 系統 ) EA HEX OA PAC PAC 原因調査外調機周辺における二酸化炭素濃度測定を実施排排気口 910 排気口と外気取入口の距離が近く同じ向き周囲にダクト等の障害物があるために排気が滞留外気取入口 570~580 外気取入口直下 520~640 図中の数字は二酸化炭素濃度 (ppm) ショートサーキットを確認!! 21

22 排気改善方法排気ダクトの増設外気取入口排気口外気排気ダクト二酸化炭素濃度は改善前よりも 200ppm 程度の低下を確認維持管理のポイントショートサーキット防止の為に外気取入口は排気等汚染源との距離を十分に取る外気取入口と排気口の向き等を考慮する 22

23 事例 5 給排気のバランスが悪く喫煙所から空気が漏れ出していた事例概要概要喫煙所前室において空気環境の測定値が事務所よりも高い値を示した 23

24 喫煙所の空気環境測定および給排気風量の測定結果風量 (m3/h 3 ) 1068( 測定値 ) ) 1080( 設計値 ) ) 浮遊粉じん濃度 0.197mg/m3 3 一酸化炭素濃度 1.1ppm ( 通路 ) 給気 ( 喫煙場所 ) 集塵機 ( 床置 ) ( 前室 ) 排気風量 (m3/h 3 ) 833 ( 測定値 )) 1000( 設計値 ) ) 浮遊粉じん濃度 0.976mg/m 3 一酸化炭素濃度 1.8 ppm ( 事務所 ) 分煙効果の判定基準 ( 時間平均濃度 ) 浮遊粉じん濃度 0.15 mg/m 3 以下一酸化炭素濃度 10 ppm 以下浮遊粉じん濃度 mg/m 3 一酸化炭素濃度 0.5 ppm 境界の気流前室 ( 扉閉鎖時 ) ( 扉開放時 ) 喫煙所流出気流流入気流 24

25 問題点喫煙所内が陽圧となっているため室外へ空気が漏れ出ていた原因喫煙所内の給気量が排気量を上回っている本ケースの場合設計段階で給気が排気よりも大きい風量となっていた維持管理のポイント空気が室外へ漏れ出さないようにする為に室内を陰圧に保つ窓は開放しない空調機の吹出口や電気集塵機は機器の設置位置や吹出方向に注意が必要 25

26 事例 6 入居率の低いビルで残留塩素が確保されなかった事例概要概要高置水槽系統の給水末端において遊離残留塩素が mg/L 未満加圧給水系統の末端では遊離残留塩素 0.4mg/L 受水槽の回転数は0.9~1.3 回 / 日日常検査では0.1mg/L 01 と記録されているが実際は痕跡しか確認されていなかった 26

27 器洗浄2F 残留塩素測定結果と入居状況高置水槽ホテル事務所空室便停残留塩素濃度滞遊離 : 痕跡結合 :0.1 mg/l 店舗受水槽給水系統残留塩素濃度遊離 :0.4 mg/l 雑用水槽雑用水系統問題点停滞水流入による事故防止のため高置水槽系統の給水末端における残留塩素確保が必要事務所部分の便所洗浄は雑用水を使用飲料水使用水量が少ない受水槽の有効容量を下げる事は不適当理由停滞水は配管内で生じているため改善は期待できない水使用量の多いホテルがあり受水槽の有効容量を下げることは不適当残留塩素が基準値未満であったのに有効な対策について未実施 27

28 改善方法高置水槽の有効容量を下げて残留塩素濃度の確保を図る残留塩素が検出されない場合空室階の給水栓で定期的に停滞水を排出することが必要維持管理のポイント停滞水の排水場合によりビル利用者に対して飲用不適の注意喚起が必要点検等において異常があった場合は原因を究明し早急な対策を実施測判定(異常の認識)対応策の検討原因の究明定点検記録改善28

Microsoft Word - H29要綱_ docx

Microsoft Word - H29要綱_ docx 2. 貯水槽水道 1. 貯水槽水道 1. 貯水槽水道とは水道事業の用に供する水道及び専用水道以外の水道であって水道事業の用に供する水道から供給を受ける水のみを水源とするものをいう 2. 水道事業管理者は貯水槽水道の管理に関し必要があると認めるときは貯水槽水道の設置者に対し指導助言及び勧告を行うことができる 3. 水道事業管理者は貯水槽水道の利用者に対し貯水槽水道の管理等に関する情報提供を行うものとする