子宮内膜細胞診従事者講習会 静岡

Size: px
Start display at page:

Download "子宮内膜細胞診従事者講習会 静岡"

Transcription

1 平成 28 年度第 6 回がん検診細胞診 組織診従事者講習会 子宮内膜および頸部の組織 細胞診 のトピック 弘前大学大学院 保健学研究科 渡邉純 平成 29 年 3 月 2 日 ( 木 ) 高崎

2 本日の講演内容 Ⅰ. 子宮内膜組織 細胞診 1. 子宮内膜癌の将来予測 2. 不規則増殖期内膜と増殖症の鑑別は可能か? 3. 異型のない増殖症と異型増殖症の鑑別は可能か? 4. 子宮内膜液状化検体細胞診 (Liquid-based cytology:lbc) Ⅱ. 子宮頸部組織 細胞診 1.WHO 新分類 (2014) の変更点 2.HPV 検出法

3 1. 子宮内膜癌の将来予測 性ステロイドホルモン標的臓器の腫瘍 アンドロゲンと前立腺癌エストロゲン プロゲステロンと乳癌エストロゲンと子宮内膜癌 ( 類内膜腺癌 )

4 2. 不規則増殖期内膜と増殖症の鑑別は可能か? 子宮体癌取扱い規約第 3 版 (2012)

5 Normal EM 子宮内膜類内膜癌の多段階発癌モデル 正常内膜過形成性内膜内膜増殖症類内膜腺癌類内膜腺癌 Hyperplastic EM Hyperplasia 異型なし異型あり G1 G3 エストロゲン高値の持続 hmlh1 メチル化 3% hmlh1 メチル化 50% hmlh1 メチル化 50% PTEN 変異 30% PTEN 変異 50% β-catenin 変異 15% β-catenin 変異 40% K-ras 変異 15% K-ras 変異 30% HER2 変異 25% PIK3CA 変異 30% PIK3R1 変異 20-40% その他の癌 ( 抑制 ) 遺伝子 ARDA1A 変異 40% p53 変異 10% p53 変異 50%

6 2. 不規則増殖期内膜と増殖症の鑑別は可能か? 組織診 ( 生検 ): 腺管の量的な差であり 厳密に区別するのは困難 細胞診 : ゴールドスタンダードの組織診でさえ厳密に区別するのが困難であり 細胞診ではなおさら困難

7 3. 異型のない増殖症と異型増殖症の鑑別は可能か? 子宮体癌取扱い規約第 3 版 (2012)

8 3. 異型のない増殖症と異型増殖症の鑑別は可能か? 子宮体癌取扱い規約第 3 版 (2012)

9 3. 異型のない増殖症と異型増殖症の鑑別は可能か? 細胞異型で異型のない増殖症と異型増殖症は鑑別できる可能性がある ただし 厳密に区別するのは困難な症例がある 内膜細胞診の今後の目標 ( 私見 ) 細胞異型と構造異型を有する腫瘍性病変 ( すなわち異型増殖症以上 ) を拾い上げることが肝要

10 4. 子宮内膜液状化細胞診 ( 内膜 LBC) 液状化検体細胞診 Liquid based cytology(lbc) とは 細胞診材料を直に液体中に回収 固定 保存し 薄い層に吸着させる方法. 一度の細胞採取により複数の標本の作製が可能. ( 免疫染色 遺伝子検査 ) 細胞の有効活用 (HPV など他検査へ応用可能 ). ThinPrep 法 SurePath (Thinlayer) 法 TACAS 法

11 SurePath 法の原理 1. 遠心分離により 診断に支障をきたす赤血球 粘液残骸 白血球が分離 2. スライドコート剤でスライド表面は + に荷電 3. 細胞蛋白成分は ー に荷電 4. 沈渣を添加すると + ー の荷電と細胞の重力により比重の重い細胞 ( 異型細胞が想定 ) から自然沈下してスライド表面に吸着 ( 重力沈降法 ) 5. 細胞は吸着できる空きスペースに吸着

12 SurePath 法の利点 1. 観察容易 検鏡時間の短縮 (1 分程度 ) 2. 不適正標本がなくなり診断精度の向上 3. 採取細胞のlossが減少 4. 感染症とコンタミのリスク軽減 5. 同じカテゴリーの均一な複数標本作成可能 他の検査へ応用可能 6. 長期保存可能 保存状態良好

13 SurePath 法の欠点 1. 背景が十分に反映されにくい傾向 2. 希釈の誤り 3. 細胞径 核径がややコンパクト 4. コストが高い 5. 標本作成に手間と時間 ( 用手法 ) 6. 検体容器の保存場所が必要

14 内膜 LBC と従来法との所見の相違 LBC 法は 1. 細胞集塊数が多く収集され かつ 集塊のほつれや集塊の重積性などの構造異型が保持される 2. 細胞集塊を構成する細胞数が少なく 面積も小さい 3. 核面積 核小体面積とも小さいが N/N 比は高く 核小体は明瞭化する

15 従来法 ( エンドサイト法 ) との相違 背景 : 1) 検鏡に支障をきたす余分な背景 ( 赤血球 粘液など ) が省かれので観察が容易 2) 従来標本に比べ背景が十分に反映されにくい傾向があり 若干の経験が必要

16 従来法 ( エンドサイト法 ) との相違 出現形式 : 1) 細胞集塊の数は多いが 小型化 2) 集塊の辺縁は全体に丸みを帯びており かつ 洗浄されてきれいになり最外層核の観察が容易 3) 重積集塊内の腺腔や個々の細胞も幾分観察が容易 4) 明細胞腺癌ではミラーボールパターンが出現

17 従来法 ( エンドサイト法 ) との相違 細胞形態 : 小型化 細胞質 : 染色性に変わりなし 核 : 小型化 クロマチン : 淡明化 核小体 : クロマチンがやや淡明化した分 明瞭化 免疫染色 : 余分な背景が除去され また重積性が軽度で 評価が容易

18 腺の構造異型と細胞像 構造異型 のう胞化 間質内芽出 分岐 乳頭状 Back to back cribriform 細胞像拡張腺管偽乳頭状乳頭状 樹枝状腺密集増殖

19 本日の講演内容 Ⅰ. 子宮内膜組織 細胞診 1. 子宮内膜癌の将来予測 2. 不規則増殖期内膜と増殖症の鑑別は可能か? 3. 異型のない増殖症と異型増殖症の鑑別は可能か? 4. 子宮内膜液状化検体細胞診 (Liquid-based cytology:lbc) Ⅱ. 子宮頸部組織 細胞診 1.WHO 新分類 (2014) の変更点 2.HPV 検出法

20 LEGH 好発部位 : 子宮頸部体部側 ( 内子宮口付近 ) 組織像 : 嚢胞状に拡張した大型腺管の周囲に小型内頸部腺が分葉状増生 細胞像 1 シート状 2 細胞質粘液黄金色 3 核は基底側 4 核異型乏しい 5 核分裂像の欠如 胃型粘液 ( 中性ムチン ) パパニコロウ染色 : 黄金色 (LBC では認識困難傾向 ) 特殊染色 :PAS(+), Al-blue(±) 免疫染色 :HIK1083(+), MUC6(+) HPV (rare)

21 MDA 頸部腺癌全体の 1-3% 好発部位 :SC junctuin 組織像 Mucinous type (Subtype:Endometrioid, Clear cell) 1. 正常頸管腺と区別困難な腺管からなる腺癌 2.1 腺の乱雑な配列 ( ヘアピンループ状 鋭角的屈曲 ) 2 正常の深さを超える深い浸潤 (5mm 超 ) 3 間質反応 4 少なくとも一部に核異型 5 核分裂 アポトーシス像 細胞像 1 細胞質粘液黄金色 2 核偽重層化 3 配列乱れ 4 核異型 ( 粘液多い割に ) 円形 立体 緊満感 核小体 腺癌としての異型を見出す 5 核分裂 胃型粘液 ( 中性ムチン ) パパニコロウ染色 : 黄金色特殊染色 :PAS(+), Al-blue(±) 免疫染色 :HIK1083(+), MUC6(+), CEA(focal+), ER(-), PR(-), p16(-) HPV (rare)

22 Mucinous adenocarcinoma gastric phenotype 組織像 : 細胞質豊富, 淡明 境界明瞭 高度腺癒合 細胞像 1 細胞質粘液黄金色 2 核重層化 3 配列乱れ 4 核異型 腺癌としての明らかな異型あり 5 核分裂像 胃型粘液 ( 中性ムチン ) パパニコロウ染色 : 黄金色特殊染色 :PAS(+), Al-blue(±) 免疫染色 :HIK1083(+), MUC6(+) HPV(rare)

23 発癌経路モデル 正常頸管腺 幽門腺化生 LEGH AIS,g MDA AC,g STK11 遺伝子変異 (P-J synd.) 3q gain, 1p loss HPV High risk 感染 AIS 内頸部型粘液腺癌

24 鑑別診断ー細胞像 LEGH 1 細胞質粘液黄金色 2 シート状 3 核は基底側 4 核異型乏しい 5 核分裂像の欠如 AIS g MDA 1 細胞質粘液黄金色 2 核偽重層化 3 配列乱れ 4 核異型 腺癌としての異型を見出す 5 核分裂像 AC, g 1 細胞質粘液黄金色 2 核重層化 3 配列乱れ 4 核異型 腺癌としての明らかな異型あり 5 核分裂像

25 免疫染色 EC LEGH AIS,g MDA AC, g AIS AC, EC HIK MUC CEA - ± ± ± + + p HPV Ki67 - low middle high high high

26 まとめ 1. 細胞質粘液黄金色は胃幽門腺粘液 ( 中性粘液 ) を想起 胃幽門腺化生 LEGH AIS,g MDA AC, g 2. 構造異型と核異型の有無で良悪を鑑別 3. 腺癌としての異型が明らかであれば AC, gastric phenotype の可能性も考慮

27 ジェノタイピング法 今回紹介する方法 近年開発された reverse line-blot array (lineararray, LA) での HPV 遺伝子型検出方法では 子宮頸部に感染する 39 種類の HPV 遺伝子型が検出可能 In situ hybridization 法 高感度の非放射性標識プローブを用いた in situ hybridization (ISH) では HPV の局在と感染様式を検出可能

28 [ 検体採取法と保存 ] 1) 検体採取部位 ; 子宮頸部採取器具 ;Cervex-Brush COMBI (Rover, MBL) Cytobrush (Medscand Medical) 固定保存液 ;SurePath Preservative Fluid 採取器具に残った細胞を浮遊させ固定 固定された検体は 室温保存で4 週間 冷暗所保存で6ヶ月保存可能 Cervex-Brush COMBI Cytobrush SurePath Preservative Fluid

29 2)DNA 抽出 アンプリリュートリキッドメディア抽出試薬セット (Roche Diagnostics, MBL) を用いて抽出した 3) PCR アンプリコアリニアアレイ HPV ジェノタイピングキットを使用 標的遺伝子型 (39 種類 ) 高リスク群 :16, 18, 31, 33, 35, 39, 45, 51, 52, 56, 58, 59, 68 低リスク群 :6, 11, 42, 43, 44 リスク不明群 :26, 40, 53, 55, 54, 61, 62, 64, 66, 67, 69, 70, 71, 72, 73, 81,82, 83, 84, CP6108, and IS39 Internal Control として β-globin を同時に増幅 4) ハイブリダイゼーション アンプリコアリニアアレイ検出用試薬セットを使用し PCR 産物と HPV に特異的なプローブをナイロンメンブレン上でハイブリダイゼーションした

30 LINEAR ARRAY HPV Genotyping Test のアウトライン Step1. サンプル調製 (DNA 抽出 ) Step2. ターゲット DNA を PCR により増幅 HPV の L1 領域を PGMY プライマーにて増幅 Sample 量 250μl 所要時間約 2~3 時間 Internal Control として β-globin を同時に増幅 所要時間約 3 時間 Step4. 目視による結果判定 Reference GT 16 Line GT 18 Step3. PCR 産物と HPV 特異的なプローブをナイロンメンブレン上でハイブリダイゼーション 所要時間 2.5~3 時間 GT 45 Numerical order of genotypes Low Globin High Globin ビオチン ストレプトアビジン プローブ ナイロンメンブレン 資料提供 ロシュ ダイアグノスティックス社

31 ハイブリダイゼーション判定例 CP (-)

32 40% 各 HPV 遺伝子型の HPV 感染率 30% 20% HPV 感染率 10% 複合感染 単独感染 0% CP HPV 遺伝子型 6108 IS39

33 Positive ratio (%) 各リスクごとの HPV 感染率 highrisk lowrisk unspecified normal CIN1 CIN2 CIN3 SCC AC n=53 n=44 n=62 n=106 n=70 n=16 低リスク群の単独感染は子宮頸部病変からは認められなかった 単独感染で認められたリスク不明群のHPVのうちわけ SCC(2 例 ):66 型 (1 例 ) 70 型 (1 例 ) CIN3(3 例 ):62 型 (1 例 ) 71 型 (1 例 ) 82 型 (1 例 ) CIN2(1 例 ):82 型 (1 例 ) CIN1(2 例 ):54 型 (1 例 ) 62 型 (1 例 )

34 in situ hybridization (ISH) 対象 :HPV16 型が LA 法で検出された 55 症例 CIN1: 2, CIN2: 8, CIN3: 22, 扁平上皮癌 : 21, 腺癌 : 2 使用プライマー :HPV16 型特異的プライマー (DAKO, Kyoto, Japan)

35 ISH 判定の実際 A: Diffuse パターン : CIN 2 ( 200) B: Punctate パターン : SCC ( 200

36 Evans (2002) による 50 症例の検討では ISH において diffuse パターン :HPV-DNA が episomal に存在 punctate パターン :HPV-DNA が integrate( 宿主細胞に取り込まれている )

37 Diffuse パターンは子宮頸部異形成で punctate パターンは扁平上皮癌で多く認められた Signal types CIN1 (%) CIN2 (%) CIN3 (%) SCC (%) AC (%) D 1 (50) 3 (37.5) 9 (40.9) 1 (4.8) - - D+P (9.1) 5 (23.8) - - P (12.5) 6 (27.3) 13 (61.9) 1 (50) Negative 1 (50) 4 (50) 5 (22.7) 2 (9.5) 1 (50) Total number 2 (100) 8 (100) 22 (100) 21 (100) 2 (100) D: diffuse パターン P: punctuate パターン Diffuse Punctate 2 0 CIN 1 SCC

38 ISH より Punctate パターンは子宮頸癌から多く検出 16 型の HPV-DNA が episomal に存在していれば良好な経過 integrate していると前癌状態から癌化の可能性 遺伝子型 + 感染様式リスクの予想が可能となる事が示唆

39 結論 1. 本邦の子宮頸部病変では HPV 型の順に高頻度に認められた 2. いくつかのリスク不明型 (66 型 70 型など ) が高リスクである可能性が示唆された 3. 子宮頸部病変の遺伝子型と感染様式を検出することで リスクの予想が可能となることが示唆された

40 本日の講演内容のまとめ 1 Ⅰ. 子宮内膜組織 細胞診 1. 子宮内膜癌の将来予測 子宮内膜癌は増加する 2. 不規則増殖期内膜と増殖症の鑑別は可能か? 細胞診で不規則増殖期内膜と増殖症を厳密に区別するのは困難である 3. 異型のない増殖症と異型増殖症の鑑別は可能か? 細胞異型で鑑別できる可能性がある 細胞異型と構造異型を有する腫瘍性病変 ( 異型増殖症以上 ) を拾い上げることが肝要である

41 本日の講演内容のまとめ 2 Ⅰ. 子宮内膜組織 細胞診 4. 子宮内膜液状化検体細胞診 (Liquid-based cytology:lbc) 内膜 LBC 法に特徴的な細胞像を理解した上で鏡検することで 内膜 LBC 法は有用な方法である 内膜 LBC の免疫染色により予後因子判定が可能

42 本日の講演内容のまとめ 3 Ⅱ. 子宮頸部組織 細胞診 1.WHO 新分類 (2014) の変更点 粘液腺癌 胃型が追加された 2.HPV 検出法 本邦の子宮頸部病変では HPV 型の順に高頻度に認められた いくつかのリスク不明型 (66 型 70 型など ) が高リスクである可能性が示唆された 子宮頸部病変の遺伝子型と感染様式を検出することで リスクの予想が可能となることが示唆された

スライド 1

スライド 1 ベゼスダ システムの運用 藤田保健衛生大学病院での運用例 愛知県臨床衛生検査技師会病理細胞研究班 藤田保健衛生大学病院病理部 田中浩一 藤田保健衛生大学病院での運用 1. ベゼスダシステム導入時期 藤田保健衛生大学病院の病理部では 2009 年 4 月 1 日よりベゼスダシステム判定を取り入れた運用を行っている 2. 運用方法 従来の日母分類に加えベセスダシステム判定を併記すると同時に 標本の評価

More information

ベセスダシステム2001の報告様式 ーASC-US、ASC-Hの細胞像と臨床的意義ー

ベセスダシステム2001の報告様式 ーASC-US、ASC-Hの細胞像と臨床的意義ー 子宮頸部細胞診 : 日母分類からベセスダシステムへ ー SIL の概念と判定ー 慶應義塾大学医学部産婦人科 照井仁美 (CT) ベセスダシステム 2001 の報告様式 1 specimen type conventional smear( 従来法 ) liquid-based preparation( 液状処理法 ) specimen adequacy 標本の適否の評価 endocervical/transformation

More information

第58回日本臨床細胞学会 Self Assessment Slide

第58回日本臨床細胞学会 Self Assessment Slide 7/6/5 回答者 (n=3) 第 58 回日本臨床細胞学会 自己採点方式 6% % 5% DR スライドカンファレンス CT 解答と集計結果 77% Other ( 空白 ) 勤務施設 (n=3) 日頃領域 6% 5% 3% % % 5% 7% 病院検査センター検診センター働いていない他 ( 空白 ) 37% 5% 46% ほぼ全科 (4 科以上 ) 複数科 (-3) 単科空白 経験年数 (n=3)

More information

モノクローナル抗体とポリクローナル抗体の特性と

モノクローナル抗体とポリクローナル抗体の特性と Epidermal growth factor receptor(egfr) p53 免疫染色を用いた尿細胞診の良悪性鑑別 総合病院土浦協同病院病理部 池田聡 背景膀胱や腎盂に出来る尿路上皮癌の頻度は近年増加している この尿路上皮癌の診断や経過観察において尿細胞診は最も重要な手段の 1 つである この検査は 患者への負担が小さく繰り返しの検査が容易であることから尿細胞診の診断価値は非常に高く 検査の頻度は年々増加している

More information

Microsoft PowerPoint - ASC-Hの分析について.ppt

Microsoft PowerPoint - ASC-Hの分析について.ppt ベセスダシステム ASC-H 判定の分析 ( 株 ) AKH research center 阿部一之助 金子翔 齊藤千佳 高橋正人 佐藤伸 南條博 子宮頸部細胞診報告様式 ベセスダシステムの背景 ( 米国 ) 1980 年代後半 米国内において 婦人科がん検診の細胞診と組織診の不一致率が高いこと 細胞診報告様式や用語が統一されていないため 臨床的な取り扱いに混乱を生じていることを大きく取り上げ 婦人科がん検診における細胞診が社会問題となった

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション 記述式子宮内膜細胞診について ~ 報告システムと細胞像 ~ 公益財団法人佐々木研究所附属杏雲堂病院 検査科病理 小瀬木輪子 記述式子宮内膜細胞診結果報告様式 2012 (1) 標本の種類直接塗抹標本 ( 採取器具 : ) 液状処理標本( 採取器具 : ) (2) 標本の適否 検体不合格 検体適正 検体不適正 (3) 記述式細胞診結果報告陰性 / 悪性ではない子宮内膜異型細胞 ATEC Atypical

More information

れない 採取後 95% エタノールによって固定し パパニコロウ染色を実施した 標本は最初に細胞検査士によってスクリーニングされ 病理医によって確定診断された 細胞診標本の再評価は 著者と他 5 名の細胞検査士が行い病理医と評価した 判定はベセスダシステム 2001 に準拠し 上皮内腺癌の感度 scr

れない 採取後 95% エタノールによって固定し パパニコロウ染色を実施した 標本は最初に細胞検査士によってスクリーニングされ 病理医によって確定診断された 細胞診標本の再評価は 著者と他 5 名の細胞検査士が行い病理医と評価した 判定はベセスダシステム 2001 に準拠し 上皮内腺癌の感度 scr 学位論文の内容の要旨 論文提出者氏名 梅澤敬 論文審査担当者 主査角勇樹副査北川昌伸 小山高敏 論文題目 Cytological variations and typical diagnostic features of endocervical adenocarcinoma in situ: A retrospective study of 74 cases ( 論文内容の要旨 ) < 結言 >

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション 症例 1: Intraductal papilloma 乳頭状集塊の出現や 背景の泡沫状マクロファージの出現から 嚢胞内乳頭状病変が示唆される 細胞集塊は全体的に結合性が強く 乳頭状集塊の中心には比較的太い線維性結合織が認められ 集塊内とくに腺上皮と線維性結合織の間には筋上皮の介在が窺われる LBC 検体を用いた免疫染色では シート状集塊において高分子量サイトケラチン (CK5/6) のモザイク状陽性所見が認められ

More information

最初に事後指導項目規定をお示し致します これらは 陰性スメアに対して行っております まず 取り扱い項目は要医療 要治療の 2 項目あります 要医療扱いの細胞所見は 一つ目に 炎症を伴う強度細胞異型の見られるもの 二つ目として 萎縮像に炎症を伴った強度細胞異型の認められるもの 三つ目として 核異型の伴

最初に事後指導項目規定をお示し致します これらは 陰性スメアに対して行っております まず 取り扱い項目は要医療 要治療の 2 項目あります 要医療扱いの細胞所見は 一つ目に 炎症を伴う強度細胞異型の見られるもの 二つ目として 萎縮像に炎症を伴った強度細胞異型の認められるもの 三つ目として 核異型の伴 子宮がん検診の細胞診判定は 従来日母分類とその取扱いで行なわれてきましたが 近年ベセスダシステム準拠報告様式で運用されており その中で ASC のカテゴリーが設けられております 当センターの子宮がん検診判定は厚労省の指針と共に 21 年度からベセスダシステムを導入しましたが 以前より 異形成以上と判定する所見とは別に 腫瘍病変か炎症性良性変化か鑑別が必要な症例に対しその変化を明らかにする事が重要と考え

More information

<4D F736F F F696E74202D2097E189EF90B893788AC7979D95F18D902E707074>

<4D F736F F F696E74202D2097E189EF90B893788AC7979D95F18D902E707074> 平成 23 年度 愛知県臨床検査精度管理調査報告 細胞検査部門 精度管理事業部員住吉尚之 実務担当者 榊原沙知 実務担当者 成田淳 はじめに 細胞検査部門では細胞検査における細胞の見方および所見の表現方法の統一化を目的とした精度管理調査を実施してきた 本年度は婦人科 呼吸器 泌尿器の分野においてフォトサーベイ形式にて 6 症例を出題した 方法 参加施設平成 23 年度精度管理調査参加施設 :119

More information

(Microsoft PowerPoint \210\244\225Q\221\345\212w\203n\203\223\203h\203A\203E\203g.ppt [\214\335\212\267\203\202\201[\203h])

(Microsoft PowerPoint \210\244\225Q\221\345\212w\203n\203\223\203h\203A\203E\203g.ppt [\214\335\212\267\203\202\201[\203h]) 愛媛病理研究会 2015 年 1 月 24 日 目次 子宮頸部腺系病変基本と 2014 WHO 分類の概要 東京慈恵会医科大学病理学講座 1. 子宮頸管腺とは 2. 頸管腺のパターン別鑑別診断 3. 頸部腺癌 :WHO 2014 の概要 清川貴子 頸管腺 頸管表層から連続性に間質内に深く嵌入し分枝する裂隙構造 (cleft) を粘液産生円柱上皮が覆う 組織切片上横断面があたかも間質内に存在する腺管のように観察されるため,

More information

TaKaRa PCR Human Papillomavirus Detection Set

TaKaRa PCR Human Papillomavirus Detection Set 研究用 TaKaRa PCR Human Papillomavirus Detection Set 説明書 v201703da 本製品は子宮頸癌において最も高頻度に検出される Human Papillomavirus(HPV)16 18 および 33 型をそれぞれ特異的に増幅し 検出するセットです HPV16 18 および 33 型の E6 を含む領域 (140 bp ただし HPV33 型は 141

More information

EBウイルス関連胃癌の分子生物学的・病理学的検討

EBウイルス関連胃癌の分子生物学的・病理学的検討 論文の内容の要旨 論文題目 日本人の卵巣癌の発生と進展に関する病理組織学的研究 指導教員 深山正久 東京大学大学院医学系研究科 平成 18 年 4 月 入学 医学博士課程 病因 病理学専攻 前田大地 卵巣癌は卵巣表層上皮性 間質性腫瘍に分類される悪性腫瘍で 主に明細胞腺癌 漿液性腺癌 粘液 性腺癌 類内膜腺癌という 4 つの組織型からなる 現在 卵巣癌に対する手術術式や術後化学療法の種 類は その組織型とは関係なく一定のものが選択されることがほとんどである

More information

イルスが存在しており このウイルスの存在を確認することが診断につながります ウ イルス性発疹症 についての詳細は他稿を参照していただき 今回は 局所感染疾患 と 腫瘍性疾患 のウイルス感染検査と読み方について解説します 皮膚病変におけるウイルス感染検査 ( 図 2, 表 ) 表 皮膚病変におけるウイ

イルスが存在しており このウイルスの存在を確認することが診断につながります ウ イルス性発疹症 についての詳細は他稿を参照していただき 今回は 局所感染疾患 と 腫瘍性疾患 のウイルス感染検査と読み方について解説します 皮膚病変におけるウイルス感染検査 ( 図 2, 表 ) 表 皮膚病変におけるウイ 2012 年 12 月 13 日放送 第 111 回日本皮膚科学会総会 6 教育講演 26-3 皮膚病変におけるウイルス感染検査と読み方 川崎医科大学皮膚科 講師山本剛伸 はじめにウイルス性皮膚疾患は 臨床症状から視診のみで診断がつく例もありますが ウイルス感染検査が必要となる症例も日常多く遭遇します ウイルス感染検査法は多種類存在し それぞれに利点 欠点があります 今回は それぞれのウイルス感染検査について

More information

PDF/開催および演題募集のお知らせ

PDF/開催および演題募集のお知らせ 34 日エンドメトリオーシス会誌 2011 32 34 38 シンポジウム1 エンドメトリオーシスと卵巣癌 子宮内膜症から生じる卵巣癌の形態学的特徴 岡山大学病院病理診断科 柳井 緒 言 広之 モジデリンやセロイド リポフスチンなどの褐 卵巣には各種の組織型の癌が発生するが そ 色色素を貪食した組織球の集簇 泡沫状組織球 の発生母地についてはさまざまな議論がなされ の集簇などに注目するもちろん 間質細胞が

More information

テイーチングマッペ書式

テイーチングマッペ書式 内膜腺管の拡張 線毛上皮化生 AiCCLS 愛知県臨床検査標準化協議会 細胞診アトラス 子宮体部内膜シリーズ (13) 患者年齢 50 歳代性別女性検体種類 : 子宮内膜擦過 ( エンドサイト ) 臨床所見 : 閉経 子宮内膜厚 6.8mm 細胞判定 疑陽性 Ⅲ 細胞診断 白血球 内膜間質細胞 macrophage を背景に嚢胞状や球状に拡張した腺管をみる ( 写真 1 2) また好酸性上皮化生 線毛上皮化生

More information

ThinPrep説明資料 ~LBC(Liquid Based Cytology)~

ThinPrep説明資料 ~LBC(Liquid Based Cytology)~ 液状化検体細胞診 (LBC) ~ 子宮頸部 膣細胞診を中心に ~ 2013 年 5 月 11 日 オリンパス株式会社 ライフサイエンス営業企画部 本日の内容 液状化検体細胞診 (LBC) って何? - 用語 定義 etc. 現状は? どうしてLBCなのか? - 歴史的背景 - 従来法の問題点 -LBCの特長 細胞像の特徴 - 従来法との違い 液状化検体細胞診とは...( 用語 ) 従来の細胞診 (

More information

<4D F736F F D208DD F E8482BD82BF82CD82B182F182C88DD F082DD82C482A282DC82B72E646F63>

<4D F736F F D208DD F E8482BD82BF82CD82B182F182C88DD F082DD82C482A282DC82B72E646F63> 普段私たちはこんな細胞をみています 細胞診 ~ 婦人科子宮頸部編 ~ 平成 20(2008) 年 12 月に 社団法人日本産婦人科医会より ベセスダシステム 2001 準拠子宮頚部細胞診報告様式の理解のために が発表されました いわゆる医会分類と呼ばれているもので 子宮頸がん検診の報告様式が従来のパパニコロウ分類 (Class 分類 ) からベセスダシステム 2001 に移行する流れとなりました (

More information

日本における子宮頸がん検診の時代的背景 1982 年老人保健法にて 20 年かけて子宮頸がんを半減させる 30 歳以上の女性を対象受診間隔は 1 年に 1 回費用は行政が全額負担 1998 年地方交付税による財源措置に変更費用の一部個人負担が必要となる 2004 年子宮頸がん検診の見直し受診対象年齢

日本における子宮頸がん検診の時代的背景 1982 年老人保健法にて 20 年かけて子宮頸がんを半減させる 30 歳以上の女性を対象受診間隔は 1 年に 1 回費用は行政が全額負担 1998 年地方交付税による財源措置に変更費用の一部個人負担が必要となる 2004 年子宮頸がん検診の見直し受診対象年齢 子宮がん検診 ヒトパピローマウイルス (HPV) 細胞診 広島市医師会臨床検査センター 検査科 科長渡辺昌三 日本における子宮頸がん検診の時代的背景 1982 年老人保健法にて 20 年かけて子宮頸がんを半減させる 30 歳以上の女性を対象受診間隔は 1 年に 1 回費用は行政が全額負担 1998 年地方交付税による財源措置に変更費用の一部個人負担が必要となる 2004 年子宮頸がん検診の見直し受診対象年齢の

More information

<4D F736F F D CB48D655F87562D31926E88E695DB8C928A E947882AA82F F4390B38CE32E646F6378>

<4D F736F F D CB48D655F87562D31926E88E695DB8C928A E947882AA82F F4390B38CE32E646F6378> 子宮がん検診 [ 実施状況 ] 子宮がん検診は 県内 48の自治体から委託を受け検診を行った 受託率は全市町村の88.9% である 平成 23 年度の受診人数は 頸部検診の受診者が 88,41 人 要精密検査 1,111 人 要精検率 1.3% 体部検診の受診者は45 人 要精密検査 人 延べ受診者数は88,446 人であった ( 図 1 2) なお 個別検診等を含む細胞診の検査件数は 146,26

More information

( 様式甲 5) 学位論文内容の要旨 論文提出者氏名 論文審査担当者 主査 教授 大道正英 髙橋優子 副査副査 教授教授 岡 田 仁 克 辻 求 副査 教授 瀧内比呂也 主論文題名 Versican G1 and G3 domains are upregulated and latent trans

( 様式甲 5) 学位論文内容の要旨 論文提出者氏名 論文審査担当者 主査 教授 大道正英 髙橋優子 副査副査 教授教授 岡 田 仁 克 辻 求 副査 教授 瀧内比呂也 主論文題名 Versican G1 and G3 domains are upregulated and latent trans ( 様式甲 5) 学位論文内容の要旨 論文提出者氏名 論文審査担当者 主査 大道正英 髙橋優子 副査副査 岡 田 仁 克 辻 求 副査 瀧内比呂也 主論文題名 Versican G1 and G3 domains are upregulated and latent transforming growth factor- binding protein-4 is downregulated in breast

More information

子宮頸部細胞診陰性症例における高度子宮頸部病変のリスクの層別化に関するHPV16/18型判定の有用性に関する研究 [全文の要約]

子宮頸部細胞診陰性症例における高度子宮頸部病変のリスクの層別化に関するHPV16/18型判定の有用性に関する研究 [全文の要約] Title 子宮頸部細胞診陰性症例における高度子宮頸部病変のリスクの層別化に関する HPV16/18 型判定の有用性に関する研究 [ 全文の要約 ] Author(s) 青山, 聖美 Issue Date 2018-03-22 Doc URL http://hdl.handle.net/2115/70813 Type theses (doctoral - abstract of entire text)

More information

Microsoft PowerPoint - 印刷用 DR児玉2015 K-NET Kodama.ppt [互換モード]

Microsoft PowerPoint - 印刷用 DR児玉2015 K-NET Kodama.ppt [互換モード] もっと知りたい子宮がん - 疫学 病因 診断 予防 - 広島市立広島市民病院 産婦人科 児玉 順一 K-NET 医療者がん研修会 2015.1.15. - 子宮頸癌と子宮体癌 - 子宮体部子宮頸部 子宮の入り口である頸部の上皮から発生する 子宮の奥にあたる体部の子宮内膜から発生する 子宮頸癌の症状 不正性器出血 無症状 子宮頸がん検診の際の 細胞診異常で発見 先進国の子宮頸がん検診受診率 細胞診検査

More information

日産婦誌61巻4号研修コーナー

日産婦誌61巻4号研修コーナー ( 表 E-8-3)-(4)-1) 子宮頸癌取扱い規約組織分類 ( 日本産科婦人科学会, ほか編 : 子宮頸癌取扱い規約, 改訂第 2 版 1) より一部改変 ) ( 図 E-8-3)-(4)-1) 微小浸潤扁平上皮癌の計測 ( 日本産科婦人科学会, ほか編 : 子宮頸癌取扱い規約. 改訂第 2 版 1) ) 浸潤の深さと縦軸方向の広がりはいずれも組織標本上での計測により mm 単位で記載する.

More information

調査 統計 歯科治療における細胞診の有用性 - 東京歯科大学千葉病院臨床検査部における細胞診の統計 - 1),2) 村上聡 * 松坂賢一 1),3) 監物真 3) 塚本葉月 1) 田村美智 1) 秦暢宏 川原由里香 1) 草野義久 1) 劉潁鳳 1) 杜岩 1) 辛承一 1) 井上孝 1) 東京歯科

調査 統計 歯科治療における細胞診の有用性 - 東京歯科大学千葉病院臨床検査部における細胞診の統計 - 1),2) 村上聡 * 松坂賢一 1),3) 監物真 3) 塚本葉月 1) 田村美智 1) 秦暢宏 川原由里香 1) 草野義久 1) 劉潁鳳 1) 杜岩 1) 辛承一 1) 井上孝 1) 東京歯科 歯科治療における細胞診の有用性 : 東京歯科大学千葉病 Title 院臨床検査部における細胞診の統計 村上, 聡 ; 松坂, 賢一 ; 監物, 真 ; 塚本, 葉月 ; 田村, Author(s) 美智 ; 秦, 暢宏 ; 川原, 由里香 ; 草野, 義久 ; 劉, 潁鳳 ; 杜, 岩 ; 辛, 承一 ; 井上, 孝 Journal 日本口腔検査学会雑誌, 2(1): 74-77 URL http://hdl.handle.net/113/1924

More information

<4D F736F F F696E74202D2089EF8AFA8CE38DB791D682A681478A7789EF2089F090E020284E58506F C E B8CDD8AB B83685D>

<4D F736F F F696E74202D2089EF8AFA8CE38DB791D682A681478A7789EF2089F090E020284E58506F C E B8CDD8AB B83685D> 第 51 回日本臨床細胞学会総会 ( 春期大会 ) バーチャルスライドカンファレンス 乳腺 出題者 : 提嶋眞人 市立秋田総合病院病理診断科 選択枝 1. 浸潤性小葉癌 2. 硬癌 3. 乳頭腺管癌 4. 充実腺管癌 5. 乳腺症型線維腺腫 解答 2. 硬癌 臨床経過 症例 60 才台女性既往歴 ; 結腸癌術後 (15 年前 ) 現病歴 ; 1 結腸癌術後の外来定期フォロー中 右乳腺に腫瘤を触知した

More information

科学的根拠に基づいた子宮頸がん予防 井上正樹 * 1. はじめに 子宮頸がん検診 は 我が国では 1982 年に老人健康法が定められ 全国で始められました 子宮頸がん死亡率の低下のみならず がん検診を我が国に定着させた主導的役割は大きいと思われます その後 厚労省も 有効な検診 と評価しています 1

科学的根拠に基づいた子宮頸がん予防 井上正樹 * 1. はじめに 子宮頸がん検診 は 我が国では 1982 年に老人健康法が定められ 全国で始められました 子宮頸がん死亡率の低下のみならず がん検診を我が国に定着させた主導的役割は大きいと思われます その後 厚労省も 有効な検診 と評価しています 1 Title 科学的根拠に基づいた子宮頸がん予防 Author(s) 井上, 正樹 Citation 癌と人. 42 P.23-P.26 Issue Date 2015-01 Text Version publisher URL http://hdl.handle.net/11094/51093 DOI rights 科学的根拠に基づいた子宮頸がん予防 井上正樹 * 1. はじめに 子宮頸がん検診 は

More information

Microsoft PowerPoint - ★総合判定基準JABTS 25ver2ppt.ppt

Microsoft PowerPoint - ★総合判定基準JABTS 25ver2ppt.ppt 2010/5/26 FAD C1 2 C3 C3 C4 C4 C4 C5 C3 C1 C3 C3 C3 C5 C4 C3 FAD C2 C2 FAD C3~C5 C2 C3 C C3 C2 C3 C1 C3 C1 C3 C1 C3 C2 C3 C2 C3 C2 乳癌検診におけるマンモグラフィと超音波検査の総合判定基準 ( 案 ) JABTS 検診班 背景 MMG と US 検診の要精査基準はすでに作成されている

More information

/ NILM (negative for intraepithelial lesion or malignancy) IUD!"#$% CIN SIL(TBS*) &'()* +,'()* -'()*./01!"#$!"%&'#&(%&)*+'$,)(&-'./0001 2

/ NILM (negative for intraepithelial lesion or malignancy) IUD!#$% CIN SIL(TBS*) &'()* +,'()* -'()*./01!#$!%&'#&(%&)*+'$,)(&-'./0001 2 子宮頸部細胞診における ベセスダシステム 2001 導入の意義 ー病理医の立場からー 日母分類 改訂と ベセスダシステム導入の検討 日母分類 改訂のためのワーキンググループ 第一回会議 平成19年8月30日 日本産婦人科医会 川崎医科大学 がん部会 がん対策委員会 日本産科婦人科学会 日本 婦人科腫瘍学会 日本病理学会の代表も参加 病理学2 現代医学教育博物館 森谷 卓也 細胞診クラス分類 日本母性保護産婦人科医会

More information

平成 23 年度千臨技細胞診検査研究班精度管理報告 EM /classⅡ 液状検体による細胞判定とえき LBC 法を用いた標本作製の評価 君津中央病院松尾真吾 千臨技細胞診検査研究班精度管理委員

平成 23 年度千臨技細胞診検査研究班精度管理報告 EM /classⅡ 液状検体による細胞判定とえき LBC 法を用いた標本作製の評価 君津中央病院松尾真吾 千臨技細胞診検査研究班精度管理委員 平成 23 年度千臨技細胞診検査研究班精度管理報告 EM /classⅡ 液状検体による細胞判定とえき LBC 法を用いた標本作製の評価 君津中央病院松尾真吾 千臨技細胞診検査研究班精度管理委員 目的千葉県における LBC の導入状況と LBC に対する考え方の把握 液状検体における細胞判定の評価 LBC 作製標本の細胞数の評価 方法 1. 腹水を塗抹 アルコール固定後迅速コーティング剤を塗布した未染色標本

More information

目 次 はじめに... 独立行政法人国立病院機構北海道がんセンター臨床検査科病理主任平紀代美 Ⅰ. Liquid-based cytology(lbc) とは... 1 Ⅱ. 体腔液検体処理方法... 1 Ⅲ. 固定液の違いによる標本の違い (BD サイトリッチ レッド保存液 or BD サイトリッ

目 次 はじめに... 独立行政法人国立病院機構北海道がんセンター臨床検査科病理主任平紀代美 Ⅰ. Liquid-based cytology(lbc) とは... 1 Ⅱ. 体腔液検体処理方法... 1 Ⅲ. 固定液の違いによる標本の違い (BD サイトリッチ レッド保存液 or BD サイトリッ 目 次 はじめに... 独立行政法人国立病院機構北海道がんセンター臨床検査科病理主任平紀代美 Ⅰ. Liquid-based cytology(lbc) とは... 1 Ⅱ. 体腔液検体処理方法... 1 Ⅲ. 固定液の違いによる標本の違い (BD サイトリッチ レッド保存液 or BD サイトリッチ ブルー保存液 )... 2 Ⅳ. BD サイトリッチ レッド保存液による thin-layer 標本の細胞所見の特徴...4

More information

一次サンプル採取マニュアル PM 共通 0001 Department of Clinical Laboratory, Kyoto University Hospital その他の検体検査 >> 8C. 遺伝子関連検査受託終了項目 23th May EGFR 遺伝子変異検

一次サンプル採取マニュアル PM 共通 0001 Department of Clinical Laboratory, Kyoto University Hospital その他の検体検査 >> 8C. 遺伝子関連検査受託終了項目 23th May EGFR 遺伝子変異検 Department of Clinical Laboratory, Kyoto University Hospital 6459 8. その他の検体検査 >> 8C. 遺伝子関連検査受託終了項目 23th May. 2017 EGFR 遺伝子変異検査 ( 院内測定 ) c-erbb/egfr [tissues] 基本情報 8C051 c-erbb/egfr JLAC10 診療報酬 分析物 識別材料測定法

More information

前立腺癌は男性特有の癌で 米国においては癌死亡者数の第 2 位 ( 約 20%) を占めてい ます 日本でも前立腺癌の罹患率 死亡者数は急激に上昇しており 現在は重篤な男性悪性腫瘍疾患の1つとなって図 1 います 図 1 初期段階の前立腺癌は男性ホルモン ( アンドロゲン ) に反応し増殖します そ

前立腺癌は男性特有の癌で 米国においては癌死亡者数の第 2 位 ( 約 20%) を占めてい ます 日本でも前立腺癌の罹患率 死亡者数は急激に上昇しており 現在は重篤な男性悪性腫瘍疾患の1つとなって図 1 います 図 1 初期段階の前立腺癌は男性ホルモン ( アンドロゲン ) に反応し増殖します そ 再発した前立腺癌の増殖を制御する新たな分子メカニズムの発見乳癌治療薬が効果的 発表者筑波大学先端領域学際研究センター教授柳澤純 (junny@agbi.tsukuba.ac.jp TEL: 029-853-7320) ポイント 女性ホルモンが制御する新たな前立腺癌の増殖 細胞死メカニズムを発見 女性ホルモン及び女性ホルモン抑制剤は ERβ 及び KLF5 を通じ FOXO1 の発現量を変化することで前立腺癌の増殖

More information

33 NCCN Guidelines Version NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines ) (NCCN 腫瘍学臨床診療ガイドライン ) 非ホジキンリンパ腫 2015 年第 2 版 NCCN.or

33 NCCN Guidelines Version NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines ) (NCCN 腫瘍学臨床診療ガイドライン ) 非ホジキンリンパ腫 2015 年第 2 版 NCCN.or 33 NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines ) (NCCN 腫瘍学臨床診療ガイドライン ) 2015 年第 2 版 NCCN.org NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines ) (NCCN 腫瘍学臨床診療ガイドライン ) の Lugano

More information

各部門精度管理調査結果報告 ( 細胞検査 ) はじめに 細胞検査における精度管理調査は 日々のスクリーニング作業において誤判定を起こさないよう 自施設の判定基準が他施設と十分な同一性を保持しているかを確認することを目的としている 平成 30 年度の精度管理調査はフォトサーベイ 10 問としてた 精度

各部門精度管理調査結果報告 ( 細胞検査 ) はじめに 細胞検査における精度管理調査は 日々のスクリーニング作業において誤判定を起こさないよう 自施設の判定基準が他施設と十分な同一性を保持しているかを確認することを目的としている 平成 30 年度の精度管理調査はフォトサーベイ 10 問としてた 精度 平成 30 年度社団法人岐阜県臨床検査技師会精度管理報告会 各研究班精度管理調査結果報告 細胞検査 吉村昌昭 ( 中津川市民病院 ) 各部門精度管理調査結果報告 ( 細胞検査 ) はじめに 細胞検査における精度管理調査は 日々のスクリーニング作業において誤判定を起こさないよう 自施設の判定基準が他施設と十分な同一性を保持しているかを確認することを目的としている 平成 30 年度の精度管理調査はフォトサーベイ

More information

図 1 乳管上皮内癌と小葉上皮内癌 (DCIS/LCIS) の組織像 a: 乳頭状増殖を示す乳管癌 (low grade).b: 篩状 (cribriform) に増殖する DCIS は, 乳管内に血管増生を伴わない時は,comedo 壊死を形成することがあるが, 本症例のように血管の走行があると,

図 1 乳管上皮内癌と小葉上皮内癌 (DCIS/LCIS) の組織像 a: 乳頭状増殖を示す乳管癌 (low grade).b: 篩状 (cribriform) に増殖する DCIS は, 乳管内に血管増生を伴わない時は,comedo 壊死を形成することがあるが, 本症例のように血管の走行があると, 図 1 乳管上皮内癌と小葉上皮内癌 (DCIS/LCIS) の組織像 a: 乳頭状増殖を示す乳管癌 (low grade).b: 篩状 (cribriform) に増殖する DCIS は, 乳管内に血管増生を伴わない時は,comedo 壊死を形成することがあるが, 本症例のように血管の走行があると, 壊死の形成はない.c: 面疱状増殖,comedo 壊死と石灰沈着を示す DCIS.d: 小葉癌の上皮内要素.terminalduct-lobularunit

More information

Microsoft Word - Dr. Abe.doc

Microsoft Word - Dr. Abe.doc 3 ステップ アビジン - ビオチンシステム (SAB 法 ) とポリマー法 慶應義塾大学医学部病理学教室阿部仁 はじめに 免疫組織化学は Coons らが蛍光色素を抗体に標識した蛍光抗体法の技術を確立してから Singers のフェリチン抗体法を経て 1967 年に Nakane と Pierce により標識物質に西洋ワサビペルオキシダーゼ (horseradish peroxidase:hrp)

More information

子として同定され 前立腺癌をはじめとした癌細胞や不死化細胞で著しい発現低下が認められ 癌抑制遺伝子として発見された Dkk-3 は前立腺癌以外にも膵臓癌 乳癌 子宮内膜癌 大腸癌 脳腫瘍 子宮頸癌など様々な癌で発現が低下し 癌抑制遺伝子としてアポトーシス促進的に働くと考えられている 先行研究では ヒ

子として同定され 前立腺癌をはじめとした癌細胞や不死化細胞で著しい発現低下が認められ 癌抑制遺伝子として発見された Dkk-3 は前立腺癌以外にも膵臓癌 乳癌 子宮内膜癌 大腸癌 脳腫瘍 子宮頸癌など様々な癌で発現が低下し 癌抑制遺伝子としてアポトーシス促進的に働くと考えられている 先行研究では ヒ 学位論文の内容の要旨 論文提出者氏名 髙田愛子 論文審査担当者 主査北川昌伸副査山岡昇司 清水重臣 論文題目 Dkk-3 induces apoptosis through mitochondrial and Fas death receptor pathways in human mucinous ovarian cancer cells ( 論文内容の要旨 ) < 要旨 > Wnt シグナルの阻害因子

More information

子宮頸がん死亡数 国立がん研究センターがん対策情報センターHPより

子宮頸がん死亡数 国立がん研究センターがん対策情報センターHPより 子宮頸がん死亡数 国立がん研究センターがん対策情報センター HP より 2016 年 2,710 人 ( 全部位 153,201 人女性 ) 子宮頸がん罹患数 国立がん研究センターがん対策情報センター HP より 2013 年 10,520 人 ( 全部位 363,732 人女性 ) がん年齢階級別罹患率 (2013 年女性 ) 大腸 乳房 胃 40-44 歳 10 万人あたり 30.195 人 肺

More information

平成28年度 千臨技細胞診検査研究班精度管理報告

平成28年度 千臨技細胞診検査研究班精度管理報告 平成 28 年度 千臨技細胞診検査研究班精度管理報告 青野卓矢 ( 千葉県がんセンター ) 千臨技細胞診検査研究班精度管理委員 目的 自施設内及び施設間の判定基準の較差を検討し, 問題の把握 改善を行うとともに, 細胞判定基準等の概念の共有化を図る. 参加 46 施設 方法 1. インターネットを利用したフォトサーベイを実施し, 同定問題 10 例 ( 評価対象 ), 教育症例 3 例 ( 評価対象外

More information

魅せます! わが社の製品 会場 : 東京国際フォーラム地下 2 階 E2002( セミナー会場 ) 9 月 1 日 ( 土 )

魅せます! わが社の製品 会場 : 東京国際フォーラム地下 2 階 E2002( セミナー会場 ) 9 月 1 日 ( 土 ) 魅せます! わが社の製品 会場 : 東京国際フォーラム地下 2 階 E2002( セミナー会場 ) 9 月 1 日 ( 土 ) 1. 味の素株式会社 (14:10~14:30) 新しいアプローチでがんのリスクをチェック アミノインデックス がんリスクスクリーニング (AICS) 2. 株式会社サードウェイブジャパン (14:50~15:10) 子宮頸がん検診再考 3. 日本べクトン ディッキンソン株式会社

More information

免疫組織化学染色

免疫組織化学染色 免疫組織化学染色 - 227 229 233 - 平成 28 年度免疫組織化学サーベイ報告 免疫組織化学染色 (Ki-67) はじめに Ki-67は ヒトKi-67と特異的に反応し 休止期 (G0 期 ) を除く細胞周期の全周期 (G1 期 S 期 G2 期 M 期 ) で発現している核蛋白である 正常組織 腫瘍組織いずれも細胞増殖周期に入っている細胞に反応が見られる また 乳癌 大腸癌 乏突起膠腫

More information

H27_大和証券_研究業績_C本文_p indd

H27_大和証券_研究業績_C本文_p indd 分子病理疫学を用いた大腸発癌早期における微生物群ゲノムの解析 札幌医科大学医学部消化器 免疫 リウマチ内科学講座 研究員五十嵐央祥 ( 共同研究者 ) 札幌医科大学医学部消化器 免疫 リウマチ内科学講座教授篠村恭久 はじめに近年 分子生物学の進歩により人体に存在する微生物群ゲノム (microbiome) 解析が可能になった 微生物細胞数は人体の細胞数の約 10 倍といわれ 個々の臓器 ( 消化管

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション 日本臨床細胞学会関東連合学術集会 2012 年 9 月 8 日高崎 呼吸器細胞診検体の液状化処理と 非小細胞肺癌の診断 治療のための 遺伝子解析 中西陽子 1 関利美 2 根本則道 1,2 1 日本大学医学部病態病理学系病理学分野 2 日本大学医学部附属板橋病院病理診断科 肺癌診療における細胞診の重要性 検診における早期癌の発見生検困難 手術適応のない進行肺癌の診断 LBC の活用 :ThinPrep2000(

More information

平成 23 年 8 月 6 日 社団法人千葉県臨床検査技師会 第 1 回病理 細胞診検査研究班合同研修会 LBCPREP の検体処理方法 LBC に関する基礎知識 武藤化学株式会社内藤雅嗣 MUTO PURE CHEMICALS CO.,LTD

平成 23 年 8 月 6 日 社団法人千葉県臨床検査技師会 第 1 回病理 細胞診検査研究班合同研修会 LBCPREP の検体処理方法 LBC に関する基礎知識 武藤化学株式会社内藤雅嗣 MUTO PURE CHEMICALS CO.,LTD 平成 23 年 8 月 6 日 社団法人千葉県臨床検査技師会 第 1 回病理 細胞診検査研究班合同研修会 LBCPREP の検体処理方法 LBC に関する基礎知識 武藤化学株式会社内藤雅嗣 MUTO PURE CHEMICALS CO.,LTD LBC( 液状検体化細胞診 ) の定義 1 採取されたほぼ全細胞を LBC 保存 固定液に浮遊させ回収すること 2 回収率に担当した技師による差がないこと

More information

( 7 5) 虫垂粘液嚢胞腺癌の 1切除例 F g 5 H s t l g lf d g sshwdm s y s t d r m ( H E s t ) 考 型度粘液腫蕩で再発リスクが低い ) C I低異型度を示 察 す粘液産生腫蕩で 腫蕩成分を含む粘液が虫垂以外に 原発性虫垂癌は全大腸癌手術件数の 8 3 %で 大 存在する群(低異型度粘液腫蕩で再発リスクが高い ) 腸癌取扱い規約 却によると

More information

胃型粘液を発現する病変:子宮・肺・卵巣・膵胆道系

胃型粘液を発現する病変:子宮・肺・卵巣・膵胆道系 胃型粘液を発現する病変 : 子宮 肺 卵巣 膵胆道系 Various lesions expressing gastric phenotypes; uterus lung ovary pancreatic- bile duct 市立岡谷病院病理診断科 石井恵子 KEIKO ISHII Division of Diagnostic Pathology, Okaya City Hospital 1. はじめに著者は長年

More information

α

α Title 病理診断アトラス (10) : 泌尿器系 1: 腫瘍性病変 Authr() 石川, 文隆 ; 小田, 秀明 Jurnl 東京女子医科大学雑誌, 78(4):182-188, 2008 URL http://hdl.hndle.net/10470/27834 Twinkle:Tky Wmen' Medicl Univerity - http://ir.twmu.c.jp/dpce/ α β

More information

記述式子宮内膜細胞診報告様式における細胞診判定区分異型内膜上皮細胞(ATEC)

記述式子宮内膜細胞診報告様式における細胞診判定区分異型内膜上皮細胞(ATEC) 1 第 6 回日本臨床細胞学会群馬地方会平成 25 年度がん検診等従事者講習会 内膜細胞診で判ること 判らないこと および 産婦人科医が望むこと JA 三重厚生連鈴鹿中央総合病院 婦人科 矢納研二 さっそくで すみません どこで売ってるんですか? 2 内膜細胞診で判ること 内膜細胞診で判らないこと 産婦人科医が望むこと 3 内膜細胞診で判ること 内膜細胞診で判らないこと 産婦人科医が望むこと 4 記述式子宮内膜細胞診結果報告様式

More information

Microsoft PowerPoint - ACOG TB PDF30

Microsoft PowerPoint - ACOG TB PDF30 ACOG PRACTICE BULLETIN Human Papillomavirus CLINICAL MANAGEMENT GUIDELINES FOR OBSTETRICIAN-GYNECOLOGISTS NUMBER61,APRIL 2005 はじめに 15 年以上前より HPV と子宮頸癌との関連が明らかとなった 以来 ウイルスについての理解が深まるにつれ 感染様式 感染危険因子 ウイルス型による発癌性の違い

More information

乳腺40 各論₂ 化膿性乳腺炎 (suppulative mastitis) 臨床像 授乳の際に乳頭の擦過創や咬傷から細菌が侵入し, 乳房に感染症を生じるものである 乳汁 排出不良によって起こるうっ滞性乳腺炎とは区別する 起炎菌は連鎖球菌や黄色ブドウ球菌である 自発痛, 腫脹, 硬結, 圧痛, 発赤

乳腺40 各論₂ 化膿性乳腺炎 (suppulative mastitis) 臨床像 授乳の際に乳頭の擦過創や咬傷から細菌が侵入し, 乳房に感染症を生じるものである 乳汁 排出不良によって起こるうっ滞性乳腺炎とは区別する 起炎菌は連鎖球菌や黄色ブドウ球菌である 自発痛, 腫脹, 硬結, 圧痛, 発赤 A. 炎症性疾患性疾患各 論 ₁ 肉芽腫性乳腺炎 (granulomatous mastitis) 臨床像 最終出産より 5 年以内の妊娠可能な年齢の女性に生じ, 閉経期以降の高齢者の頻度は極めて 低い 妊娠例以外では経口避妊薬内服や高プロラクチン血症, 自己免疫, ウイルスの関与など様々な報告がなされているが, 正確な原因についてはいまだに解明されていない 片側性乳腺の末梢領域に好発する 皮膚の潰瘍,

More information

32 子宮頸癌 子宮体癌 卵巣癌での進行期分類の相違点 進行期分類の相違点 結果 考察 1 子宮頚癌ではリンパ節転移の有無を病期判定に用いない 子宮頚癌では0 期とⅠa 期では上皮内に癌がとどまっているため リンパ節転移は一般に起こらないが それ以上進行するとリンパ節転移が出現する しかし 治療方法

32 子宮頸癌 子宮体癌 卵巣癌での進行期分類の相違点 進行期分類の相違点 結果 考察 1 子宮頚癌ではリンパ節転移の有無を病期判定に用いない 子宮頚癌では0 期とⅠa 期では上皮内に癌がとどまっているため リンパ節転移は一般に起こらないが それ以上進行するとリンパ節転移が出現する しかし 治療方法 31 子宮頸癌 子宮体癌 卵巣癌での進行期分類の相違点 岡本真知 倉澤佳奈 ( 病理形態研究グループ 指導教員 : 覚道健一 ) 目的今回 いくつかの臓器の癌取り扱い規約を比較検討した結果 臓器ごとに異なっている点があることがわかった その中でも 細胞診を行っていく上で検体数が多く 診断する機会も多い婦人科臓器である子宮 卵巣の癌取り扱い規約について今回はその中から進行期分類の相違点を重点的に調べたので報告する

More information

関係があると報告もされており 卵巣明細胞腺癌において PI3K 経路は非常に重要であると考えられる PI3K 経路が活性化すると mtor ならびに HIF-1αが活性化することが知られている HIF-1αは様々な癌種における薬理学的な標的の一つであるが 卵巣癌においても同様である そこで 本研究で

関係があると報告もされており 卵巣明細胞腺癌において PI3K 経路は非常に重要であると考えられる PI3K 経路が活性化すると mtor ならびに HIF-1αが活性化することが知られている HIF-1αは様々な癌種における薬理学的な標的の一つであるが 卵巣癌においても同様である そこで 本研究で ( 様式甲 5) 氏 名 髙井雅聡 ( ふりがな ) ( たかいまさあき ) 学 位 の 種 類 博士 ( 医学 ) 学位授与番号 甲 第 号 学位審査年月日 平成 27 年 7 月 8 日 学位授与の要件 学位規則第 4 条第 1 項該当 Crosstalk between PI3K and Ras pathways via 学位論文題名 Protein Phosphatase 2A in human

More information

!"#$%&'() FNAC) CNB) VAB MMT!

!#$%&'() FNAC) CNB) VAB MMT! 1!"#$%&'7-8()1(*+,(%&'0-5()1(-.../0'1)4)5..7#8945:;9?*@A:;9BC>? FNAC) CNB) VAB MMT! 乳腺細胞診 新報告様式 努力目標と対策 細胞診と針生検の精度比較 摘出生検または手術結果との対比ができた例 目標 1 検体不適正は全検体の10 以下 2 鑑別困難例は診断適正の10 以下 3 悪性の疑いは最終的に90 以上が癌

More information

試 プロゲステロン IVF-プロゲステロン 低値の特異性が向上し 交差反応が低減される改良試薬へ変更いたします ( 試薬は販売中止となります ) 併せてプロゲステロンの基準値を再設定させていただきます (IVF- プロゲステロンは基準値を設定しており

試 プロゲステロン IVF-プロゲステロン 低値の特異性が向上し 交差反応が低減される改良試薬へ変更いたします ( 試薬は販売中止となります ) 併せてプロゲステロンの基準値を再設定させていただきます (IVF- プロゲステロンは基準値を設定しており トラコマチス DNA 同時同定検査内容変更のお知らせ No.2017-02 変更 2017 年 1 月 謹啓時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます 平素は格別のご高配を賜り厚くお礼申し上げます このたび下記におきまして 検査内容を変更させていただきたくご案内いたします 何卒ご了承賜りますようよろしくお願い申し上げます 敬白 変更実施日 変更項目 プロゲステロン 2017 年 4 月 3 日 (

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション 植物 DA の抽出と増幅 1 背景 植物種子から DA 抽出する際 有機溶媒や酵素を用いた処理 遠心分離装置を使った操作など 煩雑で時間のかかる工程が用いられてきた カ技ネ術カの 検体採取 簡易 DA 抽出キット version2( 抽出キット ) と高速増幅用 DA Polymerase ( 増幅キット ) を組合わせる事で 遺伝子検査時間を短縮可能! 抽出キット * 抽出 DA を 増幅キット

More information

DNA/RNA調製法 実験ガイド

DNA/RNA調製法 実験ガイド DNA/RNA 調製法実験ガイド PCR の鋳型となる DNA を調製するにはいくつかの方法があり 検体の種類や実験目的に応じて適切な方法を選択します この文書では これらの方法について実際の操作方法を具体的に解説します また RNA 調製の際の注意事項や RNA 調製用のキット等をご紹介します - 目次 - 1 実験に必要なもの 2 コロニーからの DNA 調製 3 増菌培養液からの DNA 調製

More information

切除不能進行・再発胃癌における血清HER2タンパクと組織HER2発現の一致率に関する検討 [全文の要約]

切除不能進行・再発胃癌における血清HER2タンパクと組織HER2発現の一致率に関する検討 [全文の要約] Title 切除不能進行 再発胃癌における血清 HER2 タンパクと組織 HER2 発現の一致率に関する検討 [ 全文の要約 ] Author(s) 佐々木, 尚英 Issue Date 2014-03-25 Doc URL http://hdl.handle.net/2115/55470 Type theses (doctoral - abstract of entire text) Note この博士論文全文の閲覧方法については

More information

c 10 (1)May-Grünwald 染色液 10 (2)Giemsa 染色液 10 (3)1/15M リン酸緩衝液 (ph6.4) 11 d a 12 b 12 c % アルシアンブルー染色液 (ph2.5) 12 d 12 4 PAS periodic acid

c 10 (1)May-Grünwald 染色液 10 (2)Giemsa 染色液 10 (3)1/15M リン酸緩衝液 (ph6.4) 11 d a 12 b 12 c % アルシアンブルー染色液 (ph2.5) 12 d 12 4 PAS periodic acid 細胞標本作製法 A 2 1 2 a 2 b 2 c 2 d 3 e 3 f 3 g 4 2 4 a 4 b 5 c 5 3 5 4 5 a Pap. PAS 5 b Giemsa 5 5 liquid based cytology LBC 6 6 6 7 6 B 6 1 Papanicolaou 6 a 6 b 6 c 8 (1) ギル ヘマトキシリン 5(Gill s Hematoxylin V)

More information

Bethesda system

Bethesda system 第 26 回日本臨床細胞学会関東連合会学術集会 シンポジウム 新しい細胞診技術による診断精度の向上と臨床支援 LBCを用いた分子病理診断の現状と可能性 東海大学医学部付属病院病理検査技術科 1) 東海大学医学部基盤診療学系病理診断学 2) 伊藤仁 1), 小山田裕行 1), 古田島繁美 1), 加戸伸明 1), 宮嶋葉子 1) 芹澤昭彦 1), 井野元智恵 2), 梶原博 2), 中村直哉 2) 平成

More information

H29千臨技サーベイ 集計結果

H29千臨技サーベイ 集計結果 平成 3 年 2 月 3 日 平成 29 年度千臨技細胞診検査研究班 精度管理報告 千臨技細胞診検査研究班精度管理委員田中雅美 ( 津田沼中央総合病院 ) 須藤一久 ( 千葉県立佐原病院 ) 若原孝子 ( 帝京大学ちば総合医療センター ) 中村博 ( 順天堂大学医学部附属浦安病院 ) 三橋涼子 ( 千葉市立青葉病院 ) 加瀬大輔 ( 成田赤十字病院 ) 下境博文 ( 千葉県済生会習志野病院 ) 青野卓矢

More information

愛知県臨床検査標準化ガイドライン 細胞診アトラス 愛知県臨床検査標準化協議会 AiCCLS : Aichi Committee for Clinical Laboratory Standardization Aichi Committee for Clinical Laboratory Standa

愛知県臨床検査標準化ガイドライン 細胞診アトラス 愛知県臨床検査標準化協議会 AiCCLS : Aichi Committee for Clinical Laboratory Standardization Aichi Committee for Clinical Laboratory Standa 愛知県臨床検査標準化ガイドライン 細胞診アトラス 愛知県臨床検査標準化協議会 AiCCLS : 発刊によせて 愛知県臨床検査標準化協議会 会長 柵木充明 細胞診の方法と技術は 1928 年に医学者である ゲオルギオス パパニコロウ (George Nicolaus Papanicolaou,1883 年 1962 年 ) により提唱され 1950 年代より婦人科系腫瘍の子宮頸癌の早期発見を目的に大規模な臨床試験パップテストが開始された

More information

さらに目的細胞への赤血球や炎症細胞等のマスキン 上清をデカントにて廃棄し 細胞沈渣を得た 次に グ等により 判定が困難となる場合が多々認められ 細胞沈渣に脱イオン水 10 ml を添加し 再度 800 G る 4) そのため LBC 法における従来法との内膜細 で 5 分間遠心しデカントした 再度得

さらに目的細胞への赤血球や炎症細胞等のマスキン 上清をデカントにて廃棄し 細胞沈渣を得た 次に グ等により 判定が困難となる場合が多々認められ 細胞沈渣に脱イオン水 10 ml を添加し 再度 800 G る 4) そのため LBC 法における従来法との内膜細 で 5 分間遠心しデカントした 再度得 技術論文 子宮内膜細胞診における従来法と TACASTM 法での 細胞所見の比較検討 則松 良明 1) 中橋 徳文 4) 林 聖子 2) 髙田 真未 2) 1) 愛媛県立医療技術大学保健科学部臨床検査学科生体情報学講座 791-2101 2) 医学生物学研究所学術部診断薬グループ 3) 市立宇和島病院臨床検査科 4) 市立宇和島病院産婦人科 要 中川 健司 3) 愛媛県伊予郡砥部町高尾田 543 旨

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション 2016.1.31 第 24 回愛媛県臨床細胞学会総会 子宮内膜液状化検体細胞診の普及を目指して 奈良県立医科大学附属病院病理部西川武 Liquid based cytology(lbc) の必要性 子宮内膜 LBC 標本における細胞像 OSG 式子宮内膜判定票を用いた細胞診断成績 利益相反の有無 : 無 この演題に関連し, 開示すべき COI 関係にある企業などはありません PAP Scandal

More information

変更一覧表 変更内容新現備考 Peak 50~60 Trough 4 未満 Peak 20.0~30.0 Trough 8.0 以下 アミカシン 静注投与後 1 時間 Trough 1 未満 Peak 4.0~9.0 Trough 2.0 以下 トブラマイシン 静注投与後

変更一覧表 変更内容新現備考 Peak 50~60 Trough 4 未満 Peak 20.0~30.0 Trough 8.0 以下 アミカシン 静注投与後 1 時間 Trough 1 未満 Peak 4.0~9.0 Trough 2.0 以下 トブラマイシン 静注投与後 No.2017-14 変更 2017 年 4 月 検査内容変更のお知らせ 謹啓時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます 平素は格別のご高配を賜り厚くお礼申し上げます このたび下記におきまして 検査内容を変更させていただきたくご案内いたします 何卒ご了承賜りますようよろしくお願い申し上げます 敬白 変更実施日 2 017 年 7 月 7 日 ( 金 ) ご依頼分より 項目名称の変更は 7 月 10

More information

第101回日本病理学会総会コンパニオンミーティング

第101回日本病理学会総会コンパニオンミーティング 第 101 回 本病理学会総会 コンパニオンミーティング 2 本婦 科病理学会 宮内膜の病理診断 : 最近の知 と問題点 平成 24 年 4 26 C 会場 ( 京王プラザホテルコンコード C) 子宮内膜増殖症 類内膜腺癌との鑑別を要する子宮内膜病変の病理 非癌 非増殖症性変化 子宮内膜病変の種類 病変 ( 生理的変化 ) 機能性病変 : ホルモン異常薬剤性など 炎症性病変 器質的変化 : ポリープなど

More information

乳腺病理の着実な進歩-これからの課題 乳癌不均質性に関する考察

乳腺病理の着実な進歩-これからの課題 乳癌不均質性に関する考察 第 20 回浜松オンコロジーフォーラム 2017.4.15 乳腺病理の着実な進歩 - これからの課題乳癌不均質性に関する考察 腫瘍間不均質性 intertumor heterogeneity 腫瘍内不均質性 intratumor heterogeneity がん研究会有明病院病理部 堀井理絵 Martelotto LG, et al. Breast Cancer Research. 2014;16:R48

More information

子宮頸がんと子宮体がん 卵管 子宮体癌 子宮頸癌 子宮体癌 自覚症状初期は無症状不正性器出血 好発年齢 30~40 代 (20~30 代で急増 ) 閉経後の 50 代以降 卵巣 子宮頸癌 リスクファクター 高リスク型 HPV 感染 肥満 高血圧 糖尿病 未経産婦 エストロゲン製剤の長期使用など 腟

子宮頸がんと子宮体がん 卵管 子宮体癌 子宮頸癌 子宮体癌 自覚症状初期は無症状不正性器出血 好発年齢 30~40 代 (20~30 代で急増 ) 閉経後の 50 代以降 卵巣 子宮頸癌 リスクファクター 高リスク型 HPV 感染 肥満 高血圧 糖尿病 未経産婦 エストロゲン製剤の長期使用など 腟 記者懇談会 子宮体がんのトピックス -LBC 内膜細胞診を中心に - 日本産婦人科医会常務理事新百合ヶ丘総合病院がんセンター鈴木光明 2015 年 9 月 9 日 子宮体がんのトピックス # 子宮体がんの概要 # 増え続ける子宮体がん # 不妊はハイリスク 発見の契機 # 子宮体がん検診に向けて : 内膜細胞診の精度 1 子宮頸がんと子宮体がん 卵管 子宮体癌 子宮頸癌 子宮体癌 自覚症状初期は無症状不正性器出血

More information

Microsoft PowerPoint - 印刷用 K-NET Kodama.ppt [互換モード]

Microsoft PowerPoint - 印刷用 K-NET Kodama.ppt [互換モード] 子宮がんに対する 妊孕性温存療法と縮小手術 広島市立広島市民病院 産婦人科 児玉 順一 K-NET 医療者がん研修会 2012.9.20. - 子宮頸癌と子宮体癌 - 子宮の奥にあたる体部の子宮内膜から発生する 体部 体癌頸癌 頸部 子宮の入り口である頸部の上皮から発生する 10万人当たりの各種癌の 罹患率の推移 平均初産年齢 30.1歳 20-29歳 30-39歳 子宮頸癌を引き起こす HPV の発見者

More information

■リアルタイムPCR実践編

■リアルタイムPCR実践編 リアルタイム PCR 実践編 - SYBR Green I によるリアルタイム RT-PCR - 1. プライマー設計 (1)Perfect Real Time サポートシステムを利用し 設計済みのものを購入する ヒト マウス ラットの RefSeq 配列の大部分については Perfect Real Time サポートシステムが利用できます 目的の遺伝子を検索して購入してください (2) カスタム設計サービスを利用する

More information

ヒト慢性根尖性歯周炎のbasic fibroblast growth factor とそのreceptor

ヒト慢性根尖性歯周炎のbasic fibroblast growth factor とそのreceptor α μ μ μ μ 慢性化膿性根尖性歯周炎の病態像 Ⅰ型 A D Ⅱ型 E H Ⅰ型では 線維芽細胞と新生毛細血管が豊富で線維成分 に乏しく マクロファージ リンパ球や形質細胞を主とす る炎症性細胞の多数浸潤を認める Ⅱ型では Ⅰ型よりも線維成分が多く 肉芽組織中の炎 症性細胞浸潤や新生毛細管血管の減少や Ⅰ型よりも太い 膠原線維束の形成を認める A C E G B D F H A B E F HE

More information

平成14年度研究報告

平成14年度研究報告 平成 14 年度研究報告 研究テーマ 多嚢胞性卵巣発症に関する遺伝性素因の解析 - PCO の解析 - 北海道大学大学院医学研究科 助手菅原照夫 現所属 : 北海道大学大学院医学研究科 医学部連携研究センター サマリー 多嚢胞性卵巣 (PCO) は生殖可能年齢の婦人の 5 10% に発症する内分泌疾患である 臨床症状は 月経不順 多毛 肥満 排卵障害が主な特徴であり 難治性の不妊症の主な原因である

More information

「子宮頸癌取扱い規約 第3版/ 病理編」について

「子宮頸癌取扱い規約 第3版/ 病理編」について 子宮癌取扱い規約改訂のポイント ー頸癌ー 河内茂人 山口大学大学院医学系研究科 分子病理学分野 (2 病理 ) 子宮頸癌取扱い規約第 3 版 / 病理編 の改訂のポイント (1) 異形成 CISをCIN 分類にあらためた (2) 微小浸潤腺癌の判定法をあらためた (3) 検査材料の取扱い方の一部をあらためた I. 上皮性腫瘍と関連病変 Epithelial tumours and related lesions

More information

ス化した さらに 正常から上皮性異形成 上皮性異形成から浸潤癌への変化に伴い有意に発現が変化する 15 遺伝子を同定し 報告した [Int J Cancer. 132(3) (2013)] 本研究では 上記データベースから 特に異形成から浸潤癌への移行で重要な役割を果たす可能性がある

ス化した さらに 正常から上皮性異形成 上皮性異形成から浸潤癌への変化に伴い有意に発現が変化する 15 遺伝子を同定し 報告した [Int J Cancer. 132(3) (2013)] 本研究では 上記データベースから 特に異形成から浸潤癌への移行で重要な役割を果たす可能性がある 学位論文の内容の要旨 論文提出者氏名 守谷友二朗 論文審査担当者 主査 : 三浦雅彦副査 : 森山啓司 坂本啓 論文題目 The high-temperature requirement factor A3 (HtrA3) is associated with acquisition of the invasive phenotype in oral squamous cell carcinoma

More information

論文題目  腸管分化に関わるmiRNAの探索とその発現制御解析

論文題目  腸管分化に関わるmiRNAの探索とその発現制御解析 論文題目 腸管分化に関わる microrna の探索とその発現制御解析 氏名日野公洋 1. 序論 microrna(mirna) とは細胞内在性の 21 塩基程度の機能性 RNA のことであり 部分的相補的な塩基認識を介して標的 RNA の翻訳抑制や不安定化を引き起こすことが知られている mirna は細胞分化や増殖 ガン化やアポトーシスなどに関与していることが報告されており これら以外にも様々な細胞諸現象に関与していると考えられている

More information

高知赤十字病院医学雑誌第 2 2 巻第 1 号 年 5 原著 尿細胞診 Class Ⅲ(AUC) の臨床細胞学的検討 ~ 新報告様式パリシステムの適用 ~ 1 黒田直人 1 水野圭子 1 吾妻美子 1 賴田顕辞 2 奈路田拓史 1 和田有加里 2 宇都宮聖也 2 田村雅人

高知赤十字病院医学雑誌第 2 2 巻第 1 号 年 5 原著 尿細胞診 Class Ⅲ(AUC) の臨床細胞学的検討 ~ 新報告様式パリシステムの適用 ~ 1 黒田直人 1 水野圭子 1 吾妻美子 1 賴田顕辞 2 奈路田拓史 1 和田有加里 2 宇都宮聖也 2 田村雅人 高知赤十字病院医学雑誌第 巻第 号 5 0 0 7 年 5 原著 尿細胞診 Class Ⅲ(AUC) の臨床細胞学的検討 ~ 新報告様式パリシステムの適用 ~ 黒田直人 水野圭子 吾妻美子 賴田顕辞 奈路田拓史 和田有加里 宇都宮聖也 田村雅人 安岡香 小原昌彦 赤澤早紀 要旨 : 今回, 我々は日本臨床細胞学会が作成している尿細胞診ガイドラインと国際的に作成されたパリシステムを比較検討した. その結果それぞれのシステムには一長一短があることが判明した.

More information

大学院博士課程共通科目ベーシックプログラム

大学院博士課程共通科目ベーシックプログラム 平成 30 年度医科学専攻共通科目 共通基礎科目実習 ( 旧コア実習 ) 概要 1 ). 大学院生が所属する教育研究分野における実習により単位認定可能な実習項目 ( コア実習項目 ) 1. 組換え DNA 技術実習 2. 生体物質の調製と解析実習 3. 薬理学実習 4. ウイルス学実習 5. 免疫学実習 6. 顕微鏡試料作成法実習 7. ゲノム医学実習 8. 共焦点レーザー顕微鏡実習 2 ). 実習を担当する教育研究分野においてのみ単位認定可能な実習項目

More information

Patient st HPV sampler nd TACAS Sampling with HPV sampler Sampling with Cervex brush Put brush head into a vial Preparation for conventional slide Pre

Patient st HPV sampler nd TACAS Sampling with HPV sampler Sampling with Cervex brush Put brush head into a vial Preparation for conventional slide Pre 技術論文 液状化検体細胞診 TACAS による HPV DNA 検査の 有用性 HPV DNA キアゲン HC II 専用検体採取 キットとの比較 二谷 悦子 ) 志賀 朋子 ) 東岩井 久 ) ) 株式会社医学生物学研究所研究開発本部診断薬開発部 3-4 ) 医療法人社団進興会せんだい総合健診クリニック 3) 医療法人社団天宣会健診センター汐留健診クリニック 要 高橋 正宜 3) 東京都板橋区板橋

More information

細胞診クラス分類 日本母性保護産婦人科医会 1978年 子宮頸部細胞診報告様式改定 クラス クラス Ⅰ クラス Ⅱ クラス Ⅲ Ⅲa 正常 異常細胞を認めるが良性 悪性を疑うが断定できない 悪性を少し疑う 軽度 中等度異形成を推定 このクラスから5 程度に癌が検出される Ⅲb 悪性をかなり疑う 高度

細胞診クラス分類 日本母性保護産婦人科医会 1978年 子宮頸部細胞診報告様式改定 クラス クラス Ⅰ クラス Ⅱ クラス Ⅲ Ⅲa 正常 異常細胞を認めるが良性 悪性を疑うが断定できない 悪性を少し疑う 軽度 中等度異形成を推定 このクラスから5 程度に癌が検出される Ⅲb 悪性をかなり疑う 高度 婦人科の病理と細胞診 子宮頸部 細胞診報告様式の変更 べセスダシステム 医会分類 の導入 最近の動向 川崎医科大学 病理学2 現代医学教育博物館 森谷 卓也 右図は 川崎医大 メディカルミュージアムより 子宮頸癌の特徴 子宮頸癌の前癌病変 前癌病変 異形成 上皮内癌 が明らか ほとんどの例がこの過程を経て癌化 検診による予防が期待できる癌 子宮頸部上皮内腫瘍 CIN (Cervical intraepitelal

More information

検体採取 患者の検査前準備 検体採取のタイミング 記号 添加物 ( キャップ色等 ) 採取材料 採取量 測定材料 P EDTA-2Na( 薄紫 ) 血液 7 ml RNA 検体ラベル ( 単項目オーダー時 ) ホンハ ンテスト 注 外 N60 氷 MINテイリョウ. 採取容器について 0

検体採取 患者の検査前準備 検体採取のタイミング 記号 添加物 ( キャップ色等 ) 採取材料 採取量 測定材料 P EDTA-2Na( 薄紫 ) 血液 7 ml RNA 検体ラベル ( 単項目オーダー時 ) ホンハ ンテスト 注 外 N60 氷 MINテイリョウ. 採取容器について 0 0868010 8. その他の検体検査 >> 8C. 遺伝子関連検査 >> minor bcr-abl, mrna quantitative 連絡先 : 3664 基本情報 8C127 minor bcr-abl 分析物 JLAC10 診療報酬 識別 9962 mrna 定量 材料 019 全血 ( 添加物入り ) 測定法 875 リアルタイムRT-PCR 法 結果識別 第 2 章 特掲診療料 D006-2

More information

DNA 抽出条件かき取った花粉 1~3 粒程度を 3 μl の抽出液 (10 mm Tris/HCl [ph8.0] 10 mm EDTA 0.01% SDS 0.2 mg/ml Proteinase K) に懸濁し 37 C 60 min そして 95 C 10 min の処理を行うことで DNA

DNA 抽出条件かき取った花粉 1~3 粒程度を 3 μl の抽出液 (10 mm Tris/HCl [ph8.0] 10 mm EDTA 0.01% SDS 0.2 mg/ml Proteinase K) に懸濁し 37 C 60 min そして 95 C 10 min の処理を行うことで DNA 組換えイネ花粉の飛散試験 交雑試験 1. 飛散試験 目的 隔離圃場内の試験区で栽培している組換えイネ S-C 系統 及び AS-D 系統の開花時における花粉の飛散状況を確認するため 方法 (1) H23 年度は 7 月末からの低温の影響を受け例年の開花時期よりも遅れ 試験に用いた組換えイネの開花が最初に確認されたのは S-C 系統 及び AS-D 系統ともに 8 月 13 日であった そこで予め準備しておいた花粉トラップ

More information

「適正なHER2検査のために」

「適正なHER2検査のために」 乳癌における HER2 病理組織標本作製および 病理診断のガイドライン ( 案 ) 1. はじめに p. 2 2. 標本の準備 p. 2 3. Immunohistochemistry (IHC) 法 p. 2 4. In situ hybridization (ISH) 法 (FISH 法 DISH 法 ) p. 4 5. 病理診断と HER2 分子標的治療適応のフローチャート p. 6 6. 参考文献

More information

がん登録実務について

がん登録実務について 平成 28 年度東京都がん登録説明会資料 2-1 がん登録届出実務について (1) 1. 届出対象 2. 届出候補見つけ出し 3. 診断日 4. 届出票の作成例示 東京都地域がん登録室 1 1. 届出対象 1 原発部位で届出 2 入院 外来を問わず 当該腫瘍に対して 自施設を初診し 診断あるいは治療の対象 ( 経過観察を含む ) となった腫瘍を届出 3 届出対象となった腫瘍を 1 腫瘍 1 届出の形で届出

More information

子宮頸がん 1. 子宮頸がんについて 子宮頸がんは子宮頸部に発生するがんです ( 図 1) 約 80% は扁平上皮がんであり 残りは腺がんですが 腺がんは扁平上皮がんよりも予後が悪いといわれています 図 1 子宮頸がんの発生部位 ヒトパピローマウイルス (HPV) 感染は子宮頸がんのリスク因子です

子宮頸がん 1. 子宮頸がんについて 子宮頸がんは子宮頸部に発生するがんです ( 図 1) 約 80% は扁平上皮がんであり 残りは腺がんですが 腺がんは扁平上皮がんよりも予後が悪いといわれています 図 1 子宮頸がんの発生部位 ヒトパピローマウイルス (HPV) 感染は子宮頸がんのリスク因子です 婦人科がん がんは昭和 56 年に日本人の死亡原因の第 1 位となって以来 徐々に増加しています 婦人科が んである子宮がん ( 子宮頸がん+ 子宮体がん ) と卵巣がんの死亡数は平成 18 年の人口動態統計に よるとそれぞれ第 8 位と第 10 位ですが ( 表 1) 各部位別の死亡率を年齢別にみると婦人科がんは 20~54 歳で上位に位置しています ( 表 2) 表 1 女性の主要部位別がん死亡数

More information

卵巣子宮内膜症と正常子宮内膜における遺伝子変異を解明

卵巣子宮内膜症と正常子宮内膜における遺伝子変異を解明 平成 30 年 8 月 16 日新潟大学 卵巣子宮内膜症と正常子宮内膜における遺伝子変異を解明 - 子宮内膜症 正常子宮内膜に多くの癌関連遺伝子変異が存在 - 新潟大学大学院医歯学総合研究科の榎本隆之教授 吉原弘祐助教 須田一暁特任助教 国立遺伝学研究所の井ノ上逸朗教授 中岡博史助教らの共同研究グループは 卵巣子宮内膜症と正常子宮内膜の網羅的な遺伝子解析を行い 癌に関連する遺伝子変異がすでに良性腫瘍や正常組織に起きていることを明らかにしました

More information

僕が見た21世紀の 産婦人科医療

僕が見た21世紀の 産婦人科医療 婦人科疾患について 3 子宮の腫瘍性病変 について 3 ~ 子宮頸がん 子宮頸がんについて ~ 疫学 世界で年間約 50 万人が発症, 約 27 万人が死亡している. 世界的に婦人科悪性腫瘍の中では最も頻度が高く, 女性に発症する癌としては乳癌に次いで 2 番目に多い. 日本においても年間 15,000 人以上が発症し, 約 3,500 人が死亡していると推計される. 子宮頸がん ~ 疫学 頸がん患者全体の平均年齢は

More information

<4D F736F F D2091E63789F192B796EC8A6791E593E08E8B8BBE8CA48B8689EF82DC82C682DF>

<4D F736F F D2091E63789F192B796EC8A6791E593E08E8B8BBE8CA48B8689EF82DC82C682DF> ( 敬称略 ) 症例 4 80 歳代 女性症例呈示は佐藤病院小澤俊文読影は信州大学消化器内科長屋匡信が行った 現病歴 :2011 年 6 月 近医の EGD にて早期胃癌と診断され精査加療目的に紹介 前医の病変以外に新たに病変が発見された H. pylori は陰性 長屋の読影は以下の通りである ( 図 1) 白色光は 4 枚 周辺粘膜としては萎縮 化生が目立つ胃粘膜で 前庭部小彎に大きさは 10mm

More information

TaKaRa PCR Human Papillomavirus Typing Set

TaKaRa PCR Human Papillomavirus Typing Set 研究用 TaKaRa PCR Human Papillomavirus Typing Set 説明書 v201703da 本製品は さまざまなタイプの Human Papillomavirus(HPV) において塩基配列の相同性の高い領域に設定したプライマーを consensus primer として用いることにより HPV の E6 と E7 を含む領域 (228 ~ 268 bp) を共通に PCR

More information

平成 29 年度細胞検査サーベイ報告 細胞 ( フォトサーベイ ) はじめに 今回の細胞検査は例年どおりフォトサーベイを行った 昨年度同様 各設問につき判定区分と推定病変を設け 回答していただくようにした また回答状況をよりよく把握するために わからないとした理由や細胞所見などを書いていただける欄を

平成 29 年度細胞検査サーベイ報告 細胞 ( フォトサーベイ ) はじめに 今回の細胞検査は例年どおりフォトサーベイを行った 昨年度同様 各設問につき判定区分と推定病変を設け 回答していただくようにした また回答状況をよりよく把握するために わからないとした理由や細胞所見などを書いていただける欄を 細 胞 - 219 - 平成 29 年度細胞検査サーベイ報告 細胞 ( フォトサーベイ ) はじめに 今回の細胞検査は例年どおりフォトサーベイを行った 昨年度同様 各設問につき判定区分と推定病変を設け 回答していただくようにした また回答状況をよりよく把握するために わからないとした理由や細胞所見などを書いていただける欄を設けた サーベイ参加施設 申し込み 51 施設に対し回答総数 51 施設 (100%)

More information

学位論文の内容の要旨 論文提出者氏名 佐藤雄哉 論文審査担当者 主査田中真二 副査三宅智 明石巧 論文題目 Relationship between expression of IGFBP7 and clinicopathological variables in gastric cancer (

学位論文の内容の要旨 論文提出者氏名 佐藤雄哉 論文審査担当者 主査田中真二 副査三宅智 明石巧 論文題目 Relationship between expression of IGFBP7 and clinicopathological variables in gastric cancer ( 学位論文の内容の要旨 論文提出者氏名 佐藤雄哉 論文審査担当者 主査田中真二 副査三宅智 明石巧 論文題目 Relationship between expression of IGFBP7 and clinicopathological variables in gastric cancer ( 論文内容の要旨 ) < 要旨 > Insulin-like growth factor ( 以下 IGF)

More information

本文00(巻頭言・目次).indd

本文00(巻頭言・目次).indd 調査研究ジャーナル 2012 Vol.1 No.1 原著 (2) 子宮がん集団検診における液状化検体細胞診の有用性 立花美津子 河西十九三 黒川祐子 大木洋子 早田篤子 藤澤武彦 三橋暁 生水真紀夫 Effect of Liquid-based Cytology on Mass Screening of the Cervical Cancer Tachibana Mitsuko,Tokuzou Kasai,Yuko

More information

研究実績報告書宮頸部擦過細胞検体から採取された DNA には 病変を形成していない一過性の HPV 感染も検出されてしまうため 結果として複数のハイリスク HPV 型の DNA が検出されることも多く 病変形成に関わった真の HPV 型の同定が困難である そこで 既に診断の得られている子宮頸部腫瘍の

研究実績報告書宮頸部擦過細胞検体から採取された DNA には 病変を形成していない一過性の HPV 感染も検出されてしまうため 結果として複数のハイリスク HPV 型の DNA が検出されることも多く 病変形成に関わった真の HPV 型の同定が困難である そこで 既に診断の得られている子宮頸部腫瘍の 腫瘍形成に関わるヒトパピローマウイルスの関与 研究実績報告書 藤田保健衛生大学病院 産婦人科講座教授藤井多久磨 藤田保健衛生大学病院 産婦人科助教 鳥居裕 1. 研究の背景 目的我が国では 子宮頸癌は毎年約 1 万人が罹患し 3,500 名が死亡するという頻度の比較的多い癌である 最近では癌発生の若年化が認められ 妊孕能温存の見地からも注目を集めている 子宮頸癌は予防可能な癌とされるが 癌検診受診率は欧米と比較して高くなく

More information

fiÁ‘W-’X™J.ec9

fiÁ‘W-’X™J.ec9 京府医大誌 123(5),325~331,2014. 子宮頸部の病理に関する最近の話題 325 < 特集 子宮頸がん診療における最新の話題 > 子宮頸部の病理 : 最新の話題 * 森谷卓也 川崎医科大学病理学 2 PhhgyfUnCvx;CunTp TkuyMy DpmnfPhlgy,KwkMlShl 抄録 子宮頸部疾患について, 最近話題となっている項目について述べた. まず, 子宮頸部細胞診のベセスダシステムが導入され

More information

24臨床検査精度管理総括集_04.indd

24臨床検査精度管理総括集_04.indd 精度管理事業部員 : 榊原沙知 ( 豊橋市民病院 :TEL:03-33-6) 実務担当者 : 橋村正人 ( 国家公務員共済組合連合会名城病院 ) 成田淳 ( 厚生連海南病院 ) Ⅰ. はじめにでは 細胞検査における細胞の見方および所見の表現方法の統一化を目的とした精度管理調査を実施してきた 本年度は 日常業務において鑑別が重要となる症例を中心に各分野からフォトサーベイ形式にて出題した 評価対象設問として0

More information

組織所見 ( 写真 4,5): 異型上皮細胞が間質および脂肪組織に索状, 管状に浸潤して おり, 浸潤性乳管癌 ( 硬癌 ) の所見である. 設問 2 78 歳, 女性. 左乳房上 C 領域の腫瘤 選択肢 1. 線維腺腫 2. 乳管内乳頭腫 3. 乳管癌 4. 小葉癌 5. 悪性リンパ腫 写真 4

組織所見 ( 写真 4,5): 異型上皮細胞が間質および脂肪組織に索状, 管状に浸潤して おり, 浸潤性乳管癌 ( 硬癌 ) の所見である. 設問 2 78 歳, 女性. 左乳房上 C 領域の腫瘤 選択肢 1. 線維腺腫 2. 乳管内乳頭腫 3. 乳管癌 4. 小葉癌 5. 悪性リンパ腫 写真 4 2016 年度青臨技細胞診精度管理報告書 細胞診精度管理委員 青森市民病院八木橋祐弥 1. はじめに乳腺穿刺吸引細胞診は簡便かつ低侵襲に実施可能であり, 乳腺病変の診断には欠かせない方法である. 日常経験する可能性のある症例や良悪性の鑑別が問題となる症例について, 診断基準の確認を目的としてフォトサーベイを行った. なお, 採取方法はすべて穿刺吸引細胞診で, 塗抹方法ははがし法 ( 合わせ法 ) である.

More information

本日の内容 HbA1c 測定方法別原理と特徴 HPLC 法 免疫法 酵素法 原理差による測定値の乖離要因

本日の内容 HbA1c 測定方法別原理と特徴 HPLC 法 免疫法 酵素法 原理差による測定値の乖離要因 HbA1c 測定系について ~ 原理と特徴 ~ 一般社団法人日本臨床検査薬協会 技術運営委員会副委員長 安部正義 本日の内容 HbA1c 測定方法別原理と特徴 HPLC 法 免疫法 酵素法 原理差による測定値の乖離要因 HPLC 法 HPLC 法原理 高速液体クロマトグラフィー 混合物の分析法の一つ 固体または液体の固定相 ( 吸着剤 ) 中で 液体または気体の移動相 ( 展開剤 ) に試料を加えて移動させ

More information

平成 30 年度青臨技細胞診精度管理調査報告書 八戸市立市民病院臨床検査科病理 須藤安史 はじめに 今年度の青臨技細胞診精度管理調査では フォトサーベイを実施した 評価対象問題では 各施設において細胞診業務を行う上で 日常遭遇する基本的な細胞像を適確に判定するための一定の水準と精度が保たれていること

平成 30 年度青臨技細胞診精度管理調査報告書 八戸市立市民病院臨床検査科病理 須藤安史 はじめに 今年度の青臨技細胞診精度管理調査では フォトサーベイを実施した 評価対象問題では 各施設において細胞診業務を行う上で 日常遭遇する基本的な細胞像を適確に判定するための一定の水準と精度が保たれていること 平成 30 年度青臨技細胞診精度管理調査報告書 八戸市立市民病院臨床検査科病理 須藤安史 はじめに 今年度の青臨技細胞診精度管理調査では フォトサーベイを実施した 評価対象問題では 各施設において細胞診業務を行う上で 日常遭遇する基本的な細胞像を適確に判定するための一定の水準と精度が保たれていることの確認を目的とし 全部で 10 問出題した 教育症例では 非評価対象問題を 1 問出題し 比較的発生頻度が低いものの

More information

るが AML 細胞における Notch シグナルの正確な役割はまだわかっていない mtor シグナル伝達系も白血病細胞の増殖に関与しており Palomero らのグループが Notch と mtor のクロストークについて報告している その報告によると 活性型 Notch が HES1 の発現を誘導

るが AML 細胞における Notch シグナルの正確な役割はまだわかっていない mtor シグナル伝達系も白血病細胞の増殖に関与しており Palomero らのグループが Notch と mtor のクロストークについて報告している その報告によると 活性型 Notch が HES1 の発現を誘導 学位論文の内容の要旨 論文提出者氏名 奥橋佑基 論文審査担当者 主査三浦修副査水谷修紀 清水重臣 論文題目 NOTCH knockdown affects the proliferation and mtor signaling of leukemia cells ( 論文内容の要旨 ) < 要旨 > 目的 : sirna を用いた NOTCH1 と NOTCH2 の遺伝子発現の抑制の 白血病細胞の細胞増殖と下流のシグナル伝達系に対する効果を解析した

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション 2015/01/24 神奈川県立がんセンター第 6 回市民公開講座 がんを知る ~ 子宮体癌 前立腺癌の最新治療 ~ 第 1 部 子宮体癌について 手術療法と化学療法について 神奈川県立がんセンター婦人科医長小野瀬亮 子宮体がん治療ガイドライン 子宮体がんガイドライン作成の目的は? 本ガイドライン作成の目的は 体癌の日常診療に携わる医師に対して 現時点でコンセンサスが得られ 適正と考えられる体癌の標準的な治療法を示すことにある

More information