平成21 年度ヒートアイランド現象による環境影響等に関する調査業務報告書

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1 5 章ヒートアイランド対策技術に関する普及啓発 ヒートアイランド対策の効果的な推進を図るため 各対策技術のヒートアイランド対策効果及び副次的効果を整理するとともに 対策技術の導入時に検討すべき評価指標 対策導入後に実施するための効果測定方法について検討を行った また メーカーや各種工業会などにヒアリングを行い 普及啓発に関する情報収集を行った <ヒートアイランド対策技術一覧 > 屋上緑化壁面緑化高反射率塗料超親水性光触媒等による水を活用した対策保水性建材地中熱を利用した高効率空調窓用日射遮蔽フィルム窓用コーティング材後付複層ガラス なお 対策技術の評価指標 (5.2) と効果測定方法 (5.3) の取りまとめに当たっては 下記の 専門家によるワーキンググループを設置し 検討を行った 議事要旨については 巻末資料 (5 章 ) ワーキンググループ議事要旨 として添付した <ワーキンググループ専門家名簿 >( 五十音順 敬称略 ) 飯島健太郎 ( 桐蔭横浜大学工学部准教授 ) 清水亮作 (( 財 ) 日本塗料検査協会検査部 ) 藤本哲夫 (( 財 ) 建材試験センター中央試験所環境グループ ) < 開催日時等 > 平成 22 年 2 月 26 日 ( 金 )13:00~15:00 ( 社 ) 環境情報科学センター 2 階会議室 また クールシティパイロット事業における平成 年度の補助対象事業について 概要お よび現地写真を取りまとめた紹介冊子を作成した 91

2 5.1 対策技術のヒートアイランド対策効果 副次的効果について 各ヒートアイランド対策技術に関して ヒートアイランド対策効果および体感温度の改善など の副次的効果について 最新の文献を中心に調査を行った 以下 対策技術ごとに調査結果をま とめた 1) 屋上緑化 表 5-1 および図 5-1 には 実際の屋上緑化庭園で 被覆素材別に測定した表面温度と 表面温度の測定結果から算出した HIP( ヒートアイランドポテンシャル ) を示す なお HIP( ) については 屋上全体の値についても見積もっている 屋上を樹木と芝生で緑化した現状は 全く屋上を緑化していない場合 ( 全面コンクリート ) にくらべると9 時には HIP が 14 低減されており 13 時には HIP が 16.9 低減されている また 芝生 ウッドデッキ 樹木で比較すると樹木の効果が最も高かった 表 5-1 被覆素材別の表面温度 1 全面樹木 ( 現状 は屋上緑化全体での評価を意味する ) (a) HIP 算出結果 図 5-1 被覆素材別および屋上全体の HIP 2 (b) HIP 算出のための面積比率 HIP( ヒートアイランドポテンシャル ): 街区の全表面からの発熱 ( 顕熱 ) により 都市の表面 ( 地表面と建物表面 ) が大気を加温する量の指標 HIP( )= (Ts-Ta) ds / A Ts( ): 屋上内の微小面表面温度,Ta( ): 気温,ds(m 2 ): 微小面の表面積,A(m 2 ): 屋上の水平投影面積 1 橋田祥子, 藤崎健一郎, 加治屋亮一, 酒井孝司 : 樹木による屋上緑化のヒートアイランドポテンシャル低減効果に関する研究, 日本建築学会大会学術講演梗覧集 ( 東北 ),pp , 橋田祥子, 加治屋亮一, 酒井孝司, 大森宏, 藤崎健一郎 : 樹木による屋上緑化の環境負荷低減効果に関する研 究, 環境システム研究論文発表会講演集,pp.67-72,

3 図 5-2 は 屋上緑化の施工前後で表面温度と電力量の違いを測定したものである 夏季の表面 温度は 緑化施工後に大きく低下している また 電力使用量に関しても緑化施工後に低下して いる 図 5-2 屋上緑化による消費電力の変化 3 図 5-3 には 屋上緑化庭園におけるアスファルト部分と芝生部分 パーゴラ部分で行ったグローブ温度と温冷感の申告試験結果を示す グローブ温度は 冬季を除き アスファルトおよび芝生地点と パーゴラ地点の間に差が見られる これはアスファルトや芝生が日なたであったのに対して パーゴラには緑陰が創出されていたためであると考えられる また 温冷感の季節変化では アスファルト 芝生地点では日なた面のために温冷感の分布傾向が似ているが アスファルト地点の方がより 暑い 側へ移行している パーゴラ地点では 冬季以外は 涼しい 側 冬季は 寒い 側の申告割合が多い 図 5-3 屋上緑化における アスファルト 芝生 パーゴラの体感の違い 4 3 曽根真理, 下田潤一, 並河良治 : 北九州市における屋上緑化事業前後の室内温度 電力消費量の実測調査結果, 土木学会年次学術講演会講演概要集,64(2),VII-076, 村上大輔, 下村孝 : 緑化された屋上の異なる 3 地点における温熱環境要素の測定と主観申告実験による快適性 の検討, 日本緑化工学会誌,33(1),pp ,

4 2) 壁面緑化 図 5-5 には 壁面緑化における表面温度と 近傍気温の日推移を測定した結果を示した 表面温度は外気温が最高気温を記録した 13:30 の時点では 外壁面表面温度は 47.1 に対して 緑化面表面温度は 29.1 にとどまり 18 の低減効果が認められた また緑化パネルの表面温度では 日中は常に実験地近隣の基準温度よりも低く推移した 図 5-4 実験区対象外壁面と緑化パネル資料 ) 桐蔭横浜大学飯島氏提供 温度 ( ) 外壁 ( セメント板 ) 面表面温度緑化パネル表面温度 実験地近隣基準温度 9 月 7 日表面温度日推移 気温 ( ) 外壁 ( セメント板 ) 面近傍気温緑化パネル近傍気温実験地近隣基準温度 9 月 7 日近傍気温日温度推移 :10 2:10 4:10 6:10 8:10 10:10 12:10 14:10 16:10 18:10 20:10 22:10 0:10 2:10 4:10 6:10 8:10 10:10 12:10 14:10 16:10 18:10 20:10 22:10 図 5-5 壁面緑化面における表面温度 近傍気温の日推移 資料 ) 桐蔭横浜大学飯島氏提供 94

5 図 5-7 には 緑化パネル ( 図 5-6) を用いて行なわれた 体感温度の検討結果を示した 図 5-7 に示した表面温度の日推移からは 明け方と午後以降において 白色のコンクリートよりも緑化面で低くなっていた また 体感指標である SET * や WBGT では緑化面付近における値が低くなっていた 図 5-6 緑化パネル写真 5 図 5-7 壁面緑化面とコンクリート面における 表面温度 SET * WBGT の日推移 5 5 鈴木弘孝 : ヒートアイランドとコンクリート温熱指標で効果を定量的に確認壁面緑化による温熱環境改善効果について, 月刊コンクリートテクノ,26(7),pp.66-75,

6 3) 高反射率塗料 仮設の長屋 ( 図 5-8) において 高反射率塗料施工面と非施工面の表面温度を測定した結果を図 5-9 に示す 実験は戸建て住宅を想定した実験棟の屋根部に 一般塗料と高反射率塗料を部屋単位で塗り分けて行っている なお 実験棟は部屋の内床面積 7.7 帖の木造戸建てで 天井および壁面には断熱材が施工されているが 実験時には天井部の断熱材を取り外している 図 5-9 より 屋根面で最大 27.1 の温度差異が確認でき 高反射率塗料を施工した部屋での効果が確認できた 図 5-8 実験棟写真 6 図 5-9 実験棟における表面温度測定結果 6 6 田村昌隆, 本橋健司 : 遮熱 高反射率塗料の効果と評価結果について, 塗装技術,48(4),pp ,

7 同様の実験棟で行われた 夏季における空調負荷の測定を図 5-10 に示す 空調機器の温度設定 を 28 とし 昼夜稼働運転を行った結果 (0.5 回 /h の第 1 種機械換気も実施 ) 一般塗料を施工 した部屋と比較して 高反射率塗料を施工した部屋は冷房電力量で 7% の削減となった 図 5-10 実験棟における空調による消費電力の測定結果 7 高反射率塗料を塗布した舗装面上において 内部発熱体を組み込んだ鋼板製人体モデルを用いて 高反射率塗料がもたらす人体の体感への影響を検討した実験における SET * の算出結果を図 5-11 に示す 夏季の SET * の日中平均値は一般舗装面上より高反射率塗料上の方が高く その差は Case S( 想定衣服 : 裸体 日射反射率 :31%) で約 1.0 Case W( 白の衣服 65%) で約 0.3 Case B で約 1.3 ( 黒の衣服 10%) であった つまり 衣服の日射反射率が高いほど 一般舗装道路と高反射率塗料上の SET * の差が小さくなった 図 5-11 高反射率塗料の SET * 8 への影響 7 田村昌隆, 本橋健司 : 遮熱 高反射率塗料の最新動向と評価結果について, 塗装と塗料,727,pp.13-20, 近藤靖史, 小笠原岳, 有働邦広 : 高反射化した道路舗装面上における人体温熱感の検討道路舗装面の高反射率化によるヒートアイランド緩和 ( その 2), 日本建築学会環境系論文集,637,pp ,

8 一方 高反射率塗料上の方が体感的に快適側であるという研究報告がある 図 5-12 には 日射反射率 2.9% の一般舗装 ( 図中では排水性舗装と表記 ) と日射反射率 20.0% の高反射率塗料を塗布した舗装上 ( 図中では遮熱性舗装と表記 ) で体感指標としてのグローブ温度の測定を行い 併せて被験者 (20 名 ) による体感申告試験を実施した結果を示す 高反射率塗料による路面温度上昇抑制効果は観測されたが グローブ温度では両者に有意な差は見られていない 申告試験の結果からは 一般舗装の方が暑いと感じる傾向が見られている 図 5-12 一般舗装と高反射率塗料施工後舗装における グローブ温度など測定結果と体感申告試験結果 9 9 友永拓史, 芦刈義孝, 濱田敏宏 : 遮熱性舗装による道路環境の改善効果 - 歩行者を対象とした体感温度による 検証 -, 舗装,43(6),pp.31-36,

9 4) 超親水性光触媒等による水を活用した対策 光触媒技術を取り入れたブラインドに散水した場合では 表面温度で約 7 室内温度で約 2 下がる結果が得られている ( 図 5-13) 図 5-13 光触媒技術を取り入れたブラインドに散水した場合の表面温度と室内温度の低下効果資料 )NEDO ホームページ 光触媒技術を施した屋根面に散水を行った場合では 夏季ピーク時において 最高 30% 近くの 冷房空調負荷削減効果が得られている ( 図 5-14) 図 5-14 光触媒技術を取り入れた屋根面に散水した場合の屋根材温度と消費電力の低下効果資料 )NEDO ホームページ 99

10 5) 保水性建材 図 5-15 には 保水性舗装化された路面温度 ( 路面下 1cm における舗装内部温度 ) の時間変化 を示す 保水性建材における路面温度の低減効果は 降雨時に 9.6 であった 図 5-15 保水性建材における路面温度の低下効果 峰岸順一 : 舗装技術からのヒートアイランド現象緩和への挑戦東京都が取り組んでいる路面温度の低減舗装, ペトロテック,28(2),pp.94-99,

11 図 には 密粒度アスファルト混合物を使用した標準工区と 保水性舗装を施工した工区 ( 舗装厚さ5cm および 10cm) における路面温度 ( 路面下 5mm における舗装内部温度 ) と 測定結果より算出された長波放射量と顕熱輸送量を示した 図 5-16 より 降雨後に晴れた3 日目の最高路面温度は標準工区が 40 に対して保水性舗装 (5cm) が 32 となっていた 図 5-17 より 保水性舗装の長波放射量は 24 時間を通じて標準工区よりも少ない傾向を示し 最大では 長波放射量が最大となる日中のピーク放射量を約 107W/m 2 抑制している また 顕熱輸送量も標準工区よりも保水性舗装で少ない傾向を示し 日照時間の長かった6 日目のピーク値では 標準工区が約 205W/m 2 に対して保水性 5cm が約 79W/m 2 保水性 10cm が約 69W/m 2 であった なお 上記の効果は保水性舗装による保水能と舗装表面色 ( アルベド : 約 0.41) の相乗効果によるものである 図 5-16 路面温度の比較 11 図 5-17 長波放射量および顕熱輸送量の比較 吉中保, 根本信行 : 路面温度のヒート抑制を目的とした機能性舗装に関する一検討, 土木学会舗装工学論文集, 6,pp.29-38,

12 6) 地中熱を利用した高効率空調 図 5-18 に示したシステムの地中熱を利用した高効率空調において モデル住宅における CO2 削減効果などを算出した例を示す 計算は 図 5-19 に示したモデルプランを条件として行った 計算に用いた COP はフィールド試験により得られた値 ( 図 5-20 右上 ) である 冷房 4 暖房 3.3 給湯 2.7 を用いている 年間の冷暖房負荷や給湯負荷は図 5-20 左上を入力値とし CO2 の排出量原単位は図 5-20 左下の値を入力値としている 計算結果によると CO2 の排出量を約 29% 削減できる結果が得られている 図 5-18 空調システム全体図 12 図 5-19 計算におけるモデルプラン 12 図 5-20 計算条件各値と CO2 排出量計算結果 伊藤康之 : ヒートポンプ冷温水システム 1. 住宅用 1.2 地中熱ヒートポンプ給湯 冷暖房システム, 冷凍, 84(984),pp ,

13 図 5-21 に示したモデル住宅 (4 人住まい 一定の断熱性能 快適な生活を維持する冷暖房 照明等の設備があること ) において 図 5-22 に示した熱源システムを組み込んだ場合のライフサイクル CO2 を計算した例では 図 5-23 のような結果が得られており 基準住宅に比べて全体で約 25%( 年間 20kg-CO2/ 年 m 2 ) の CO2 削減量となっている これは住宅のライフサイクル全体において 運用段階の CO2 排出量が多いことが影響している 図 5-21 モデル住宅概略図 13 図 5-22 地中熱利用の熱源システム概略図 13 図 5-23 ライフサイクル CO2 算出結果 岩岡重樹, 山崎尚, 渡辺俊行 : 地中熱を利用する省エネルギー住宅の LCA, 日本建築学会環境系論文集,625, pp ,

14 7) 窓用日射遮蔽フィルム 図 5-24 には 日射遮蔽フィルムの有無によるガラスの日射透過率と表面温度の違いを示した フィルムにより日射透過率は減少しているが 表面温度はフィルム無しよりフィルム有りの方が 高くなっている また 外表面と内表面では内表面の方が高温になっている 図 5-24 フィルムの有無による日射透過率と表面温度の違い 14 図 5-25 には シミュレーション計算により得られた窓用日射遮蔽フィルムの日射熱取得率と大 阪における冷房負荷低減量の関係を示した 日射熱取得率に比例して その効果もほぼ線形に減 少している 図 5-25 日射熱取得率と冷房負荷低減量の関係 龍有二, 小島昌一 : 日射負荷の大きな建築空間に採用された省エネルギー手法の有効性について自然換気システムと日射遮蔽フィルムの効果, 日本建築学会研究報告. 九州支部. 2, 環境系,45,pp , 藤本哲夫 : ヒートアイランド対策のための建材材料開発の現状, 環境技術,38(7),pp ,

15 8) 窓用コーティング材 図 5-26 には LESCOM-env により算出された 日射遮蔽フィルムおよび窓用コーティング材の年間における冷暖房負荷削減効果の値と 日射遮蔽係数 熱貫流率の関係を示した 年間の冷暖房負荷削減量は 熱貫流率が低いほど大きくなる 一方 日射遮蔽係数は東京のオフィスと戸建住宅 大阪の戸建住宅の場合 低くなるにつれて 冷暖房負荷削減量は増加しているが ある値を境に増加から減少に転じている 大阪のオフィスでは日射遮蔽係数が低いほど年間の冷暖房負荷削減量は大きくなる 図 5-26 日射遮蔽フィルムおよび窓用コーティング材の冷暖房負荷削減効果 ( 年間 ) 16 9) 後付複層ガラス 図 5-27 には ガラス品種の違い ( 透明単板ガ ラス 透明複層ガラス Low-E 複層ガラス ) によ る室内側表面温度を算出した結果を示す 透明 単板ガラスは熱貫流率が大きく 外界の変動の 影響を受けやすいため 表面温度の日変動と年 変動が他のガラスと比べて大きい それに対し て Low-E 複層ガラスは熱貫流率が他のガラスと 比べて小さいため 外界の温度変化を室内側に 伝えにくい FL3: 透明単板ガラス FL3+A12+FL3: 透明複層ガラス LU3+A12+FL3:Low-E 複層ガラス 図 5-27 室内面ガラス表面温度の計算結果 ( 通年 ) 伊藤大輔, 武田仁, 足永靖信, 藤本哲夫 : 既存の窓面を対象にした遮熱化技術の光学特性及び熱特性の調査と空調負荷低減効果に関する数値計算, 日本建築学会技術報告集,16(32),pp ,2010 年 2 月 17 平島重敏, 大阿久一輝, 井内正夫 : ペリメータ空調のシミュレーション < ガラスに関連する温熱環境解析技術 の紹介 >, 建築設備と配管工事,46(8),pp.22-27,

16 5.2 対策技術のヒートアイランド対策効果の評価指標について ヒートアイランド対策技術の適切な普及を推進するためには 対策技術導入時にヒートアイランド対策効果が期待される技術を選定する必要がある そこで 各対策技術のヒートアイランド対策効果の評価指標について検討を行った なお 検討に当たっては 専門家によるワーキンググループを設置した 以下 各対策技術について検討結果を取りまとめた 1) 屋上緑化 屋上緑化のヒートアイランド対策効果は 緑化面の表面温度の上昇が抑制されることで 大気への熱負荷が抑制されることである 表面温度の低下に伴い 屋上直下の居室への熱貫流が減少し 空調排熱の削減が期待される 図 5-28 には 業務建物の屋上直下居室における空調負荷削減効果を検討したシミュレーション結果を示す 冷房負荷に着目すると 札幌から福岡まで空調負荷は削減される 暖房負荷は 地域によらず大きな変化は見られない これは 屋上緑化の場合は 土壌などの植栽基盤によって屋根面の断熱性能が向上するためである 通年で評価した場合においても 地域によらず空調負荷削減効果が得られている 合計消費量 (MJ/ m2 年 ) 業務建物に屋上緑化を施した場合 ( 屋根断熱材 25mm) 対策なし屋上緑化冷房暖房 0 札幌仙台東京福岡 図 5-28 屋上緑化による空調負荷削減効果 (LESCOM シミュレーション ) 資料 ) 環境省 : ヒートアイランド対策ガイドライン 106

17 屋上緑化のヒートアイランド対策効果は 屋上敷地面積に対する 植物の枝葉が作り出す緑陰の面積の割合 ( 緑被率と呼ぶ ) が重要である これは 植栽基盤上であっても植物がまばらに植えられているなどして 土壌などの植栽基盤が露出していると その露出部分の表面温度は高くなるためである 図 5-29 緑化部分と非緑化部分の表面温度の違い資料 ) 国土交通省 107

18 また 低木による緑化と芝生による緑化では ヒートアイランド対策効果に違いがある これは低木が緑陰を作り出し 日射の地表面への到達を遮断するのに対して 芝生では土壌に直接日射が当たる部分が相対的に大きくなるためである 図 5-30 では 地表面温度および下層部 ( 植栽基盤とコンクリート面の間 ) の温度ともに 日最高温度は低木の場合に低くなっている なお 日最低温度は芝生の方が低くなっている 図 5-30 低木と芝地のヒートアイランド対策効果の違い 佐原まり子, 鈴木貢次郎, 濱野周泰 : 人工地盤における土壌下層部の温度変化に及ぼす植栽形態の影響, 日本 緑化工学会誌,32(1),pp ,

19 緑化が施されていても 不十分な潅水下では 植物の蒸散によるヒートアイランド対策効果は期待できないばかりでなく 最終的には植物自身も枯死してしまう そのため 緑化対策においては 適切な潅水を実施することが重要である しかしながら 土壌の含水率という指標では 必ずしも植物が吸水できるだけの水分が含まれているかを表すことはできない これは 水分を保持しようとする力 (pf 値 ) が土壌の組成により異なるためである ( 図 5-31) pf 値では土壌中に植物が吸水できるだけの水分が含まれているかを一律に判断することができる 一般に pf 値が 1.5~3.8 の間に保たれていれば 植物は吸水を行うことができるとされている また 多肉植物 ( 1) の多くはCAM 型光合成を行うことが知られているが その一部は土壌に適切な水分量 ( 例えば pf 値が 1.5~3.8 程度 ) が保たれていれば ( 2) ( 3) C3 型光合成を行い 日中に蒸散を行うことが報告されている 19 このように 維持管理と言う側面からは pf 値による潅水量の管理が必要であると考えられるが 現場での pf 値の測定は困難であり 現実的ではない そのため 今後は土壌成分ごとの pf 値と潅水量に関する情報収集を行うことが課題である pf 含水曲線 y = x x R 2 = y = x x R 2 = y = x x R 2 = 含水率 (%) 図 5-31 pf- 含水率曲線資料 ) 桐蔭横浜大学飯島氏提供 ( I 社人工軽量土壌 A I 社人工軽量土壌 B 関東火山灰心土 ) 1:CAM 型光合成 夜間に CO2 の取り込みを行い 日中に還元する機構の光合成 乾燥環境下で生育する多肉植物などが行う 2: 多肉植物の潅水に関して 多肉植物数種は高温多湿に非常に弱い性質があるため 夏季炎天下での潅水は控え 必要に応じて夜間から早朝 に給水する必要がある 3:C3 型光合成 光合成における代表的な炭酸固定反応 ( 取り込んだ CO2 を炭素化合物として蓄える反応 ) であるカルビン回路を 使った光合成 大部分の植物が用いる 19 飯島健太郎, 近藤三雄 : メキシコマンネングサの光合成型ならびに生育に及ぼす土壌水分と気温の影響, 東京 農業大学農学集報,41(3),pp ,

20 植物種による表面温度上昇抑制効果 つまり蒸散能力に関する差異も認められる しかし 植物の蒸散量は 気孔数や1 日の内で蒸散している時間の長さ 周辺の環境要因などが影響しているため 評価は難しい また 屋上緑化における植物種は 高反射率塗料の色相と同様に 施主による希望が反映される そのため 植物種に関しては固執をしない方がよいと考えられる また 植栽基盤である土壌の断熱効果については 土壌の構成や厚さによりその断熱性能は異なるものの 含水量により土壌の熱伝導率は変化するため 実際の断熱性能を推定することは困難である よって 土壌の断熱性能には固執せず 植物の蒸散や土壌からの蒸発が行われるように適切な潅水を行い 大気への顕熱量を抑制することが重要である 2) 壁面緑化 壁面緑化のヒートアイランド対策効果は 緑化面の表面温度の上昇が抑制されることで 大気への熱負荷が軽減されることである また 壁面の温度上昇が抑制されることで 壁面に接した居室への熱貫流が減少し 夏季の空調排熱の削減が期待される 壁面緑化に関しては 緑被率が重要な指標となる 図 5-32 でも 緑の有無による表面温度の違いが測定されている また 維持管理の視点からも屋上緑化と同様に 植物の蒸散作用を維持するために pf 値といった観点からの潅水量の適正な管理を行うことが重要である 図 5-32 サーモカメラによる壁面温度資料 ) 東京都 : 壁面緑化ガイドライン 110

21 3) 高反射率塗料 高反射率塗料のヒートアイランド対策効果は 日射が反射されることで塗布面の表面温度の上昇が抑制され 大気への熱負荷が抑制されることである またそれに伴って屋上直下の居室への熱貫流が減少するため 夏季の空調排熱の削減に繋がる 製品によって 波長領域ごとの反射率は異なるが 高反射率塗料塗布面の表面温度は全波長領域の日射反射率で決まるため 評価指標としては 全波長領域の日射反射率が適している ( 図 5-33) 参照板が 50 になった時点の試料板温度 90 試料板上昇温度 ( ) y = x R 2 = 参照標準板 試験板 日射反射率 (%) JIS K 5602 太陽光近似光源と試験の様子 参照板と試験板を同時に太陽光近似光源で照射 参照板の表面温度が 50 に上昇した瞬間の試験板温度を測定 図 5-33 日射反射率と表面温度の関係資料 )( 財 ) 日本塗料検査協会清水氏提供 111

22 図 5-34 には 業務建物の屋上直下居室における空調負荷削減効果を検討したシミュレーション結果を示す 冷房負荷に着目すると 札幌から福岡まで空調負荷は削減されるが 暖房負荷は寒冷な地域において増加している 通年で評価した場合では 特に温暖な地域において 空調負荷削減効果が得られており 日射反射率が大きいほど その効果は高くなっている 業務建物の屋根面に高反射率塗料を施した場合 ( 屋根断熱材 25mm) 合計消費量 (MJ/ m2 年 ) 対策なし ( 日射反射率 0.25) 日射反射率 0.50 日射反射率 0.86 冷房 暖房 札幌 仙台 東京 福岡 通年での空調負荷削減率 (%) 日射反射率日射反射率 ( ) ( ) 札幌 仙台 東京 福岡 図 5-34 塗料の反射率と空調負荷削減効果 (LESCOM シミュレーション ) 資料 ) 環境省 : ヒートアイランド対策ガイドライン ただし 塗料の色は施主の要望に依存するため 色が決まっている状態 つまり可視領域の日射反射率が決まっている状態では 実質的に近赤外領域の反射率で評価を行うことになる 図 5-35 には 塗料ごとの分光反射率を示した 同じ黒色の塗料であっても 近赤外領域の反射率は異なっており その結果 黒色一般塗料の全波長領域の反射率は4% であるのに対して 黒色高反射率塗料は 36% と高くなっている 図 5-35 塗料の分光反射率 酒井孝司 : パッシブソーラー適応型高機能材料日射遮蔽機能塗料, 太陽エネルギー,pp.31-34,

23 高反射率塗料の初期性能は 日射反射率で評価することができる しかし塗布後には 塗料表面に劣化や汚れが発生する 一般的に 時間の経過とともに塗料は白色化する傾向にあるため 劣化により反射率が大きく低下することはないが ある種の汚れは反射率に大きく影響する 例えば 砂埃汚れでは可視光の反射率は多少落ちるが 近赤外領域ではあまり変わらない 重交通路周辺等のカーボンを含むオイルミスト汚れでは 全波長領域の反射率が低下するといった傾向がある こういったことから 塗料の汚れにくさも長期的な効果の維持を考えた場合は重要である 防汚機能を備えた塗料も市場に出てきているが これまでの汚れに対する反射率の評価は 目に見える汚れ つまり可視領域での評価が一般的であり 近赤外領域の反射率に対する評価は今度の課題である また 塗料の中には熱伝導率が低い製品もあるが 塗料膜の厚さを考えた熱貫流率で評価すると その影響は無視できる 113

24 4) 保水性建材 保水性建材のヒートアイランド対策効果は 建材中に含まれる水分が蒸発することで 建材自体の表面温度上昇が抑制されることである またそれに伴って屋上や壁面に接する居室への熱貫流が減少するため 夏季の空調排熱の削減に繋がる 現時点では 性能評価に適切な物性値はなく インターロッキングブロック協会の規定した方法により測定する体積含水率が指標となると考えられる 体積含水率と温度上昇にかかる時間の関係を図 5-36に示したが 含水率が高いほど温度上昇に長い時間を要しており セメント系の建材を除いて 概ね線形の関係が見られる このことから 含水率が高いものが必ずしもヒートアイランド対策効果が高いとは一概には言えないものの 含水率が効果を検討する上での一つの目安になると言える 図 到達時間と体積含水率の関係 藤本哲夫 : ヒートアイランド対策のための建築材料開発の現状, 環境技術,38(7),pp ,

25 また 体積含水率の他の指標として空隙率があり ポーラスコンクリートの空隙率が高いほど 温度上昇抑制効果が高くなるとの報告もある ( 図 5-37) しかし 必ずしも空隙率の高い素材の含水率が多い訳ではなく 細孔分布と併せて評価を行う必要があるが 細孔分布を測定することは困難である 図 5-37 空隙率の異なる保水性建材の温度変化 22 (P10: 空隙率 10% P20: 空隙率 20% P30W: 空隙率 30%, ハイフン以降は試験体厚さ (cm)) 22 寺西浩司, 吉永美香 : ポーラスコンクリートブロックの温度上昇抑制効果に関する研究, 日本建築学会東海支 部研究報告書,46,pp ,

26 なお 保水性建材の湿潤時の蒸発に関わる性能を 実験により求められる水分浸透率 ( 水分伝導率を水分拡散率で除した物性値 ) を用いて計算した報告がある 図 5-38 に 水分浸透率を用いて算出した積算蒸発量と実測値を示す 蒸発開始後 2 日までは精度良く実測値の蒸発量の再現ができている また 水分移動計算と併せて熱移動計算を行うことで 蒸発に伴う温度低下も求めることができる 図 5-39 には 積算蒸発量と表面温度の計算値と実測値を示す 蒸発開始後においても 表面温度は一定の精度で再現されている 図 5-38 積算蒸発量の実測値と計算値 23 図 5-39 積算蒸発量と表面温度の実測値と計算値 23 以上のように これまでは含水率が保水性建材の評価性能の目安となっていたが 今後は水分 浸透率等の物性値による評価方法の確立が望まれる 23 北島洋平, 崎浩二, 西岡真稔, 中尾正喜, 鍋島美奈子 : 保水性舗装の実用的水分蒸発モデル作成に関する研究 - その 4 差分解法を用いた水分計算 -, 日本建築学会大会学術講演梗概集,pp ,

27 5) 窓用日射遮蔽フィルム 窓用日射遮蔽フィルムのヒートアイランド対策効果は 窓を通して居室内に進入する日射量を削減し 夏季の空調排熱の削減に繋がることである 直接入り込む日射と窓面からの放射の両者を加味した指標に 遮蔽係数があり 遮蔽係数が大きいほど 居室内への熱エネルギーの侵入が減少し 夏季の空調排熱削減に繋がることが期待される このことから 評価指標としては遮蔽係数が考えられる 図 5-40 には 業務建物 ( 窓面に接した居室 ) における遮蔽係数別の空調負荷削減効果 ( 通年 ) のシミュレーション計算結果を示した 遮蔽係数が高い場合に 特に温暖な地域における空調負荷削減率が高くなっている 業務建物の窓面に日射遮蔽フィルムを施した場合 合計消費量 (MJ/ m2 年 ) 対策無し遮蔽係数 0.70 遮蔽係数 0.28 冷房 暖房 削減率 :% 遮蔽係数 0.70 遮蔽係数 0.28 札幌 仙台 東京 福岡 札幌仙台東京福岡 図 5-40 窓フィルムの遮蔽係数と空調負荷削減効果 (LESCOM シミュレーション ) 資料 ) 環境省 : ヒートアイランド対策ガイドライン 117

28 5.3 ヒートアイランド対策技術の効果測定方法の検討 ヒートアイランド対策技術の適切な普及を推進するためには 対策技術導入後に適切なヒートアイランド対策効果が得られているかモニタリングする必要がある そこで 各対策技術について 事業者が実施できる適切かつ簡便なヒートアイランド対策効果 CO2 削減効果の測定方法について検討を行った なお 検討に当たっては 専門家によるワーキンググループを設置した 以下 各対策技術について検討結果を取りまとめた 対策技術のヒートアイランド対策効果の効果測定方法については 専門家によるワーキンググ ループを開催し 検討を行った 以下 検討結果を取りまとめた内容を記す 効果測定方法の検討 検討を行うヒートアイランド対策技術 ( 屋上緑化 壁面緑化 高反射率塗装 窓用日射遮蔽フィルム 地中熱を利用した高効率空調 ) は 建物内へ入り込む日射の熱を抑制するものと 空調の高効率化でエネルギー消費を削減するものに大別される 図 5-41 には 日射の熱や外気温が建物被覆を通して空調負荷や最終的な大気への排熱量に至る経路における様々な指標例と ヒートアイランド対策効果 地球温暖化対策効果との関連性を示した 効果把握指標の例 日射量外気温 建物被覆 表面温度熱収支 ヒートアイランド対策効果 建物空調 熱貫流量日射取得量 空調負荷量空調 COP エネルギー消費量 CO2 排出量 地球温暖化対策効果 大気への排熱量 ヒートアイランド対策効果 図 5-41 ヒートアイランド対策や地球温暖化対策の効果を把握するための指標例 測定に際しては 対策を施工する建物ごとに状況が異なるため 個別に効果の測定手法を検討 する必要があるが 比較的簡便に効果を測定する方法の例を以下に示す 118

29 1) 屋上緑化 屋上緑化の対策効果は 夏季には土壌表面が緑で覆われることで蒸散効果により表面温度の上昇が抑制され かつ屋上に土壌層を形成することで断熱性能が向上し 屋上直下の居室に貫流する熱が抑制される効果がある また 冬期にも屋上の土壌層が断熱性能を向上させる効果がある ヒートアイランド対策効果を把握するには屋上表面の温度を測定する方法があり CO2 削減効果を把握するには居室への熱の改善の程度を熱流量で測定する方法がある 測定は 周辺の構造物の影響を受けにくい日なたで行う 植栽により木陰が形成されている場合は 日なたと木陰の両者で測定を行い 面積比率を可能な範囲で把握する また やむを得ず周辺の構造物により日陰になる時間がある場所を測定点とする場合は 測定点が何時に日陰になるのかを把握する 温度の測定は熱電対で 1 点を測る方法があるが 可能であれば複数地点による 緑化面の平均的な温度の測定が好ましい なお CO2 削減効果を検討する場合 植栽基盤である土壌は含水率によって熱伝導率が大きく異なるため 可能であれば図 5-42 のBで示した 土壌層と屋上スラブの間で温度の測定をすることが好ましい また ヒートアイランド緩和効果を評価するという観点からは 外気温の測定を合わせて行うことも有意義であり 厳密な評価を求める場合は 対策面から鉛直方向に数点 ( 例えば 表面から 10cm 30cm 50cm 100cm など ) の気温測定を行うと良いと考えられる B A 土壌層 D 屋上スラブ C 屋上緑化施工面 屋上緑化非施工面 E 測定項目 必須項目選定理由 A: 屋上緑化面 温度 熱流量 ヒートアイランド対策効果 ( 対策有 ) B: 屋上スラブ上面 ( 緑化面 ) 温度 熱流量 - C: 居室天井 ( 緑化面 ) 温度 熱流量 CO2 削減効果 ( 対策有 ) D: 屋上スラブ上面 ( 非緑化面 ) 温度 熱流量 ヒートアイランド対策効果 ( 対策無 ) E: 居室天井 ( 非緑化面 ) 温度 熱流量 CO2 削減効果 ( 対策無 ) 下線付きの斜体は必須項目 図 5-42 屋上緑化による対策効果の測定例 測定期間は 年度内で考えた場合 夏季 (6 月 ) から冬季 (2 月 ) を把握し 3 月から5 月ま では秋の測定結果を準用することで通年の評価が可能になると考える 以下の対策技術について も同様の測定期間が必要となる 効果を確認するためには 屋上直下の居室の熱環境的な状況 ( 室 温や設備機器からの放熱など ) が同様な天井で緑化面と非緑化面の違いを測定する必要があるが 比較が困難な場合には 施工前後の比較や 数値計算による評価方法などの検討を要する 119

30 2) 壁面緑化 壁面緑化についても同様の考え方で効果を測定する また 屋上緑化と同様に 可能であれば緑化面の平均的な温度を非接触型の温度計などを用いて測ることが望ましい また ヒートアイランド緩和効果を評価するという観点からは 外気温の測定を合わせて行うことも有意義であり 厳密な評価を求める場合は 対策面から鉛直方向に数点の気温測定を行うと良いと考えられる 居室の熱環境的な状況が同様な壁面で緑化部と非緑化部の違いを測定する必要があるが 比較が困難な場合には 施工前後の比較や 数値計算による評価方法などの検討を要する D 壁面 A B E C 測定項目 必須項目選定理由 A: 壁面緑化面 温度 ヒートアイランド対策効果 ( 対策有 ) B: 壁面外側 ( 緑化面 ) 温度 熱流量 ヒートアイランド対策効果 ( 対策有 ) C: 壁面内側 ( 緑化面 ) 温度 熱流量 CO2 削減効果 ( 対策有 ) D: 壁面外側 ( 非緑化面 ) 温度 熱流量 ヒートアイランド対策効果 ( 対策無 ) E: 壁面内側 ( 非緑化面 ) 温度 熱流量 CO2 削減効果 ( 対策無 ) 下線付きの斜体は必須項目 図 5-43 壁面緑化による対策効果の測定例 120

31 3) 高反射率塗装 高反射率塗装の対策効果は 屋上緑化の場合と同様の方法で測定する ただし 塗料表面は日射や風 周囲からの放射の影響によって その温度が短時間で大きく変化するため 表面温度の瞬時値を数回計測するだけでは 不適切な評価をしてしまう可能性がある そのため 可能であれば 塗布施工時に温度計を埋めるなどしてなるべく内部の温度を測定すること また 測定については短い時間間隔での測定を連続的に行い 長時間で平均化して代表値とすることなどが求められる また ヒートアイランド緩和効果を評価するという観点からは 外気温の測定を合わせて行うことも有意義であり 厳密な評価を求める場合は 対策面から鉛直方向に数点の気温測定を行うと良いと考えられる 屋上直下の居室の熱環境的な状況が同様な天井で塗装面と非塗装面の違いを測定する必要があるが 比較が困難な場合には 施工前後の比較や 数値計算による評価方法などの検討を要する A 高反射率塗装 C 屋上スラブ B 高反射塗率装施工面 高反射塗率装非施工面 D 測定項目 必須項目選定理由 A: 屋上スラブ上面 ( 塗装面 ) 温度 熱流量 ヒートアイランド対策効果 ( 対策有 ) B: 居室天井 ( 塗装面 ) 温度 熱流量 CO2 削減効果 ( 対策有 ) C: 屋上スラブ上面 ( 非塗装面 ) 温度 熱流量 ヒートアイランド対策効果 ( 対策無 ) D: 居室天井 ( 非塗装面 ) 温度 熱流量 CO2 削減効果 ( 対策無 ) 下線付きの斜体は必須項目 図 5-44 高反射率塗料による対策効果の測定例 121

32 4) 地中熱を利用した高効率空調 地中熱を利用した高効率空調については 高効率の程度を把握するため 一般の空気熱源ヒートポンプに対する COP(AFP) の改善の程度から CO2 削減効果を求める そのため システム全体の消費電力と地中熱の利用量 ( 排熱量 ) を測定する必要がある ヒートアイランド対策効果については大気中への空調排熱の削減分として 地中への排熱量を効果と考えることができる B C 地中 熱交換 or 凝縮器 A A: 空調機器 ( 動力ポンプ等含む ) B: 熱媒 ( 入口 ) C: 熱媒 ( 出口 ) 測定項目 消費電力 入口と出口の 温度 熱媒流 量 必須項目選定理由 CO2 削減効果 ( 対象とする機 器の COP を設定し 測定で求 める COP の差から算出 ) ヒートアイランド対策効果 ( 地中に排出された熱量 ) 下線付きの斜体は必須項目 図 5-45 地中熱を利用した高効率空調による対策効果の測定例 5) 窓用日射遮蔽フィルム 窓用日射遮蔽フィルムについては 夏季にはフィルムの施工により室内へ入り込む日射の熱量の削減効果を測定し 冬期の日射遮蔽によるエネルギー消費の増大影響と合わせて把握する そのためには フィルムの施工の有無が室内側の日射量を削減する程度とフィルム施工によりガラス面が吸熱することでガラスが暖まることによる赤外放射熱の影響を測定する 日射計と赤外放射計を併用した測定ができれば望ましいが 簡易的な計測方法としては図に示したように日射計と表面温度の測定を組み合わせる方法がある ヒートアイランド対策効果については ガラスから屋外に放射される赤外放射の影響を測定する C ガラス A D B フィルム 測定項目 必須項目選定理由 A: ガラス外側 ( 施工面 ) 温度 日射量 ヒートアイランド影響 ( 対策有 ) B: ガラス内側 ( 施工面 ) 温度 日射量 CO2 削減効果 ( 対策有 ) C: ガラス外側 ( 非施工面 ) 温度 ヒートアイランド影響 ( 対策無 ) D: ガラス内側 ( 非施工面 ) 温度 日射量 CO2 削減効果 ( 対策無 ) 下線付きの斜体は必須項目 図 5-46 窓用日射遮蔽フィルムによる対策効果の測定例 122

33 5.3.2 測定結果報告書の作成 1)CO2 削減効果の算出 屋上 壁面緑化 高反射率塗料 窓用日射遮蔽フィルムの CO2 の削減効果については これまで述べたとおり 表面温度もしくは熱貫流量 ( 窓用日射遮蔽フィルムについては日射量 ) の測定を行い 居室内にどれだけの熱エネルギーが侵入したかを計測し そのデータから CO2 削減効果を把握する しかし 実際の空調負荷削減効果や CO2 削減効果を算出するためには 居室内の気流等に関してさらなる検討を行い 緻密なモデルを構築する必要がある ここでは 導入事業者等が比較的簡便に CO2 削減効果を把握できるように スラブ等における熱伝導という枠組みの中で考え方を整理する CO2 削減効果の評価は通年で実施する必要があるが 季節ごとに評価結果が異なるものについては 季節ごとに評価を行うことが望ましい 空調に対する影響が逆転する暖房期間 冷房期間に分けた評価も有効であると考えられる データの記録頻度については 1 日の変動を抑えるために最低 1 時間間隔の記録が必要であると考えられる しかし 温度変化が大きく瞬時値が変化しやすい高反射率塗料の場合などは より細かい頻度でデータの記録を行い 平均化した値を代表値とすることが好ましい 以下 屋上緑化を例に CO2 削減効果の算出方法を示す まず 屋上直下の居室において天井の熱流量を測定した場合を考える ( 図 5-47) 熱流量はその瞬間に居室に侵入する熱負荷であるため その値を直接用いる もしくは空調の稼働時間平均を取るなどして CO2 削減効果を算出すればよい CO2 削減効果の計算は 施工部と未施工部について熱流量の差分を取り それに空調機器の COP の情報を合わせて 空調消費電力量の削減分を算出する その値に CO2 排出原単位を乗じることで CO2 削減量の算出を行うことができる 次に 屋上で表面温度を測定した場合を考える ( 図 5-48) 屋上表面の熱が屋上スラブ中を伝達して居室内に到達するまでには時間を要するため 天井の熱流量を測定した場合と異なり 測定値をそのまま用いて空調負荷の計算を行うことは 実際と離れる可能性がある そこで 表面温度の空調の稼働時間平均や 24 時間平均などの平均値を代表値と考え CO2 削減効果を検討する必要があると考えられる CO2 削減効果の算出は 屋上の表面温度の代表値と屋上スラブや土壌層の熱貫流率から熱流量を算出し 空調稼働時間を乗じることで算出する なお 土壌層は含水率等によって熱伝達率が異なる場合があるため 土壌層上部での表面温度の測定値を用いた計算では 実際と離れる可能性がある そのため 土壌層と屋上スラブの間での温度測定が望ましい その場合は 建物の屋上スラブのみの熱伝達を考えればよい 地中熱を利用した高効率空調の場合には 測定した入口 出口間での温度差と熱媒流量から消費エネルギーを算出し その消費エネルギーと空調機器の消費電力からシステムの COP を算出する 算出した COP とシステム導入前の空調機器の COP の差から CO2 削減効果を求める 123

34 屋上スラブ 土壌層 屋上緑化非施工面 屋上緑化施工面 月間 CO2 削減率 (kgco2) 1 月 2 月 - - 屋根面積 100 m2 3 月 4 月 - 空調 COP 冷房 暖房 3 5 月 - 空調運転 12 h/day 6 月 - 時間 - day/month 7 月 8 月 CO2 排出源単価 kgco2/kwh 9 月 10 月 11 月 12 月年間合計 月 8 月 空調 0 ( 冷房 :0 暖房:1) 日 表面温度 ( ) 貫流熱負荷量 (W/m2) 空調負荷空調消費電力削減量 (kwh) 未施工部施工部差分未施工部施工部低下率 (%) 削減量 (kw) 冷房暖房合計 熱流量測定結果の入力 合計 3.7 CO2 削減量 (kgco2) CO2 削減効果 図 5-47 熱流量を測定した場合の CO2 削減量の計算例 124

35 屋上スラブ 土壌層 屋上緑化非施工面 屋上緑化施工面 月間 CO2 削減率熱伝導率 (kgco2) 素材 (W/m K) 厚さ (mm) 1 月 - 未施工部 施工部 2 月 - 屋根面積 100 m2 土壌 月 - 冷房 2.7 トレイ 空調 COP 4 月 - 暖房 3 防水 月 - 空調運転 12 h/day 空気層 月 - 時間 - day/month 断熱材 月 - コンクリート 月 4.0 空調設定 冷房 26 折半 月 - 温度 暖房 22 ボード 月 月 - CO2 排出源単価 kgco2/kwh 1 12 月 - 1 年間合計 4.0 熱貫流率 (W/m2 K) 月 8 月 空調 0 ( 冷房 :0 暖房:1) 日 表面温度 ( ) 貫流熱負荷量 (W/m2) 空調負荷空調消費電力削減量 (kwh) 未施工部施工部差分未施工部施工部低下率 (%) 削減量 (kw) 冷房暖房合計 表面温度測定結果の入力 合計 4.0 CO2 削減量 (kgco2) CO2 削減効果 図 5-48 表面温度を測定した場合の CO2 削減量の計算例 125

36 2) 事業報告書のひな型の作成 対策技術導入後の測定結果の事業報告書としての取りまとめ方について ひな形の作成を行った 測定結果を取りまとめる事業報告書には 対策工事や調査の概要 測定期間や方法 結果について 具体的な内容が記載されている必要がある また 測定結果については グラフなどで測定期間中のデータが確認できる必要がある他 CO2 排出削減量については 結果だけでなく 算出方法についても明記必要であると考えられる 以下 記載が必要と考えられる各項目について ひな形の作成を行うとともに 要点を整理した (1) 対策工事概要 対策工事の概要には ヒートアイランド対策技術の施工が行われた地点や面積などの記載が必 要である この際 スケールや写真の添付も必要である 図 5-49 対策工事概要のひな型 126

37 (2) 調査概要 調査概要には 測定項目について 図示なども交えながら明示する 図 5-50 には ひな形を示 したが 一例として赤字で詳細を記入した このようにどの地点で何を測定するのかを明確に記 載することが必要である 図 5-50 調査概要のひな型 (3) 測定期間 報告書には 測定を行った期間の記載が必要である 複数日での連続的な測定を行った場合は 開始日 撤収日を明記し 合計の測定日数も併せて記す 127

38 (4) 測定方法 測定方法には 測定に使用した機材の基本性能を記載する また データの測定位置については 図面に図示するなどして明示する この際 周辺建物等の影響が分かりやすいよう 方位等の基本情報を記載するほか 周辺建物の状況についても必要に応じて記載する また データの記録頻度についても記載を行う 図 5-51 測定方法のひな型 128

39 (5) 測定結果 測定結果には まず測定期間中の気象状況に関する記載が必要となる 具体的な項目として 気温 や 日射量 降水量 など ヒートアイランド対策効果 CO2 排出量削減効果に影響を与えうる気象条件について記載を行うものとする なお 気象状況については 測定地点において観測を行った場合はその結果を記載するほか 最寄りのアメダス等のデータを活用する 次に 測定を行った表面温度や熱流量の値の経時変化について記載する この際 経時変化の傾向や 測定期間中の最高温度 対策面と非対策面での最大温度差などについても言及を行う CO2 排出量削減効果については 図に示したひな型に赤字で説明例を示したが まず計算方法について明記を行う また CO2 排出量削減効果については 空調機器の COP や設定温度 稼働時間 また CO2 排出源単価などの入力値の影響も大きいため これらの条件についても明記を行う 図 5-52 CO2 排出削減量の計算方法のひな型 129

40 計算した CO2 排出削減量は 測定を行った表面温度や熱流量の値とともに記載する 図 5-53 の ひな型に示したように 表などにすると分かりやすいと考えられる 図 5-53 測定結果 計算結果のひな型 130

41 5.4 対策技術の普及啓発について ヒートアイランド対策技術に関係するメーカーや各種工業会などにヒアリングを実施し 普及啓発に関する市場やコスト等の情報収集を行った 以下 各対策技術に関して ヒアリング結果を基に普及啓発に関する情報を整理する ( 表 ) 131

42 コスト 耐用年数 維持管理 市場 普及 啓発 表 5-2 ヒートアイランド対策技術の普及啓発に関する情報の整理 屋上緑化壁面緑化高反射率塗料超親水性光触媒等による水を活用した対策 屋上緑化のイニシャルコストは 3 万円 /m 2 程度 維持管理費は 約 1,500 円 /m 2 ( 年 6 回訪問 100m 2 の場合 施工場所 緑化の形態等により価格は大きく異なる ) 壁面緑化のイニシャルコストは 8~10 万円 /m 2 維持管理費は 約 6,000 円 /m 2 ( 年 6 回訪問の場合 施工場所 緑化の形態等により価格は大きく異なる ) 通常の壁面のイニシャルコストが 2~3 万円 /m 2 に対して 壁面緑化は少なくとも 10 万円 /m 2 同じタイプ ( フッ素系 シリコン系など ) の塗料の場合 一般塗料の値段を 1 とすると 高反射率塗料が 1~1.5 程度 屋上や屋根の塗布では 工事費に占める割合は足場などの付帯工事の費用が大きい 工法自体は一般塗料と同様である 塗料の施工費 ( フッ素系の場合 ) は 高反射率塗料の方が一般塗料よりも 1~2 割高い 横浜市水道局の場合 イニシャルコスト 1,000 万円 ( その内 RO 水製造システム関連が 4 割程度 ) 住宅向けの場合 300 万円程度 ( 光触媒塗布のコストは 2,000~3,000 円 /m 2 ) RO 水製造システム関係のランニングコストは 40 ~50 万円 / 年 (1 回 /2 シーズンのフィルター交換が必要 ) で 流水の 1 次ろ過のフィルター代は 数千円 / 年 (2~3 回 /1 シーズンのフィルター交換が必要 ) 多様な植物を用いた庭園型緑化は 維持管理が必要となる 個人顧客は比較的自主的に管理を行う傾向があるが 法人顧客は業者委託が多い (4~6 回 / 年 ) 草花では 維持管理コストは増えるため 費用対効果の得られる集客施設などで導入されている 耐久性は 基本的には一般塗料と変わらない 今後 試験による確認が必要であるが 高日射反射率塗料を塗装した場合 塗装された素材の温度は日中と夜間の温度変化の幅が小さくなるため 塗膜の劣化が抑制されると考えられる 耐久性は 建物屋上などで 15~20 年 ( フッ素系の場合 ) 道路については 検証中である 特別な管理は必要ないが 屋根の場合 汚れると反射率が低下する 高圧水洗等で洗浄し反射率の復元を行う場合がある 実証機関において 2 年間は性能が落ちないことは実証されている ノズル等の清掃は適宜必要になる場合がある ノズルから水がきちんと出ないと 水膜の形成に支障が出る可能性があるため 水道水の使用によって 窓面にスケール ( 析出物 ) が発生する スケールが発生すると 見た目が汚くなるだけではなく 窓面の親水性能も低下する 2007~08 年以前は新築が主体であったが 既存ビル ( 一般的に耐荷重 60kg/m 2 ) への導入が求められるようになってきた 人の目につきやすい場所 例えば比較的屋上が開けている建物における憩いの場所や中層階の見下ろせる場所などへの導入が多い 他の高い所 ( 周辺ビルや観覧車 ) から見える屋上では 付加価値が生まれる ( パシフィコ横浜 ) 癒し効果という観点からは 緑化対策は病院などの施設に向いている こういった癒しの場としての効果や人々のコミュニケーションスペースになるなど 福利厚生の一環になる 今後は利用価値の高い屋上緑化が求められる 例えば 義務化により芝地化したが 利用者がいないため庭園にしよう と言った屋上緑化を改修するという視点もあり 実際に需要も出てきている 目隠し 景観配慮 アクセントなど 環境配慮物件には採用されている 景観配慮から従来のツタによる壁面緑化だけではなく 集客施設などを中心に草花を用いた壁面緑化も増えている 近年 塗料全体の売上げの伸びは横ばいであるが 高日射反射率塗料は 2004 年 (0.08%) から 2008 年には 3 倍程度 (0.25%) の伸びを示している 工場建屋は屋上や屋根の規模が大きく また屋根の断熱材が薄いので 体感的にも分かるくらいに屋内の気温低減効果が得られ 労働者の暑熱対策となっている また 稼働が日中を中心とすることもあり 空調負荷削減効果が確実に現れる 近年は道路への塗布が伸びており 都道 ( 東京都 ) のみで 1 年間当たり 30 万強 m 2 の施工実績があり 舗装の打換時に実施する場合が多い 日射反射率が 5% 程度のアスファルトに対する施工は 非常に効果的である 官公庁や設計事務所 民間事業者などから問い合わせがある 導入を検討している場合もあるが 雨水の確保が難しいことが導入の障壁となっている また RO 水製造システムが必要な場合は コスト面が問題になってくる 超親水性光触媒等による水を活用した対策は N S ビルで導入事例があり 市場に出始めていると考えられる シャワー効果や話題性など 集客効果が期待でき 目につく緑化は 環境配慮をしている企業である という CSR 面のメッセージになる 屋上を緑化し庭園化にしたことで テナントの福利厚生面で評価され テナントビルの価値が上がり テナントが入るようになった例がある 制度上の問題点として 導入の義務付けはあっても その後の維持管理に対するチェック体制がないことがある これが 緑化部分の放置 荒廃につながっている また セダム緑化でノーメンテナンスのイメージがついてしまい 顧客はメンテナンスの必要性を考えていない場合が多いことも枯れの原因の一つである これからはメンテナンスの必要性を理解してもらうことが重要 既存建物の改修では 屋上の耐荷重制限 (60kg/m 2 ) のために 芝やセダムが中心となってしまい 選択肢は少ない 低木などを植えるためには 300kg/m 2 程度の荷重強度で建築物を設計するが 上層階でその設計をするのはコストがかかるため 低層階などで実施している 屋上緑化は夏季の冷房負荷を減らすが 通常屋上スラブ下には十分な断熱を施すことが通例であるので 緑化による断熱効果は限定的である また 空調負荷への影響は屋上直下居室に対するものであり 建物全体に対する影響は小さい 同じ緑化をするのであれば 屋上よりも 地上面の舗装部等で行った方が人の通行などに伴う環境改善効果は大きいと思われる 壁面緑化は比較的低い位置での実施が多い 歩道に面した壁では 視覚効果 歩行者への輻射熱の軽減効果が大きいだけでなく メンテナンスが容易になったり 風の影響が少なくなるなどメリットが多い 季節感のない市街地において 緑化は季節感を提供することができる 都市における壁面の面積自体は屋上よりも多いが 設置やメンテナンスの都合上 壁面緑化は 2~ 3 階での導入が現実的なことや日当たりなどにより導入壁面が限定されるため 実施可能面積は屋上緑化の 1/10 程度であると考えられる まがいものなどが高反射率塗料として出回っており 市場の健全化が必要とされる グリーン購入への申請が 2 月に採用された 製品 JIS の制定に向けた動きがある (2009 年 8 月に原案作成委員会設立 2011~12 を目処に公示できればと考えている ) 今度の JIS では 日射反射率を暴露 2 年で 80% 保持することを条件とする予定である 施主は表面温度の低下よりも 実利部分である空調コスト削減量 ( 室温低下 ) を気にする しかし 実際の効果は空調の利用方法 ( 設定温度など ) などにかなり影響されるため 的確に示すことは難しい この辺りが明確になってくると普及の後押しになるかもしれない 雨水の利用が基本となるため 夏季にある程度の降雨が見込まれる必要がある 雨水のみでのシステム構築ができればベストだが 現実は雨水の確保が難しい 今後実証が必要であるが 通常は水道水で運転し 停止前に雨水でフラッシング ( 流水による清掃 ) をするシステムを考えている それが実現できれば RO 水製造システム関連の導入コストがなくなるため 普及の後押しになると考えられる DHC がある地域など 雨水利用のインフラ整備が整っている環境では 新たな雨水貯留の必要がない上に RO 水製造システムも不要であるため 実現性が高い 普及に当たっては ゼネコンなど 窓口となれる事業者が必要不可欠である しかし 導入に適した地域が限られてしまう ( 降水がある 水貯留タンクを始めとした設備を置くスペースがある ) ため 販売事業者はなかなか出てこない 132

43 表 5-3 ヒートアイランド対策技術の普及啓発に関する情報の整理 保水性建材地中熱を利用した高効率空調窓用日射遮蔽フィルム窓用コーティング材後付複層ガラス コスト材料費自体は 普通のブロックと変わらない イニシャルコストの回収は 現状の施工方法では 開発時に設定した 10 年以内とはなっていない 材料費と工賃を合わせて 金属蒸着フィルムが約 12,000 円 /m 2 薄膜積層フィルムで約 16,000 円 / m 2 である 材工込みで 15,000 円 /m 2 程度である イニシャルコスト ( 参考値 ) はマンション 10m 2 ( 工賃込み ) で 単板ガラスが 5~6 万円 複層ガラスが 12~13 万円 Low-E 複層ガラスが 15~16 万円程度である その内 材料費は半分程度である 耐用年数 維持管理 舗装路面については汚れ防止対策のため 1 回 / 年ペースでの洗浄が望まれる 汚れると穴が詰まって 保水性能が低下する 自動灌水システムのチューブの強度はあまり強くない 導入後の特別なメンテナンスは必要ない チューブの耐用年数は 50 年以上と言われている ヒートポンプの性能 (COP) が向上すれば 設置した地中熱交換器をそのまま用いてシステム全体の性能を向上させることも可能である 耐久性は 垂直に貼った場合で 10~15 年 ( 内貼り ) 5~7 年 ( 外貼り ) であるが 通常の施工は内貼となる フィルムを貼ったことで発生する特別なメンテナンスは必要なく 通常のガラスの清掃で問題はないため 費用は導入時にのみかかる ただし耐久性があるため将来的には貼り替えの必要が生じる フィルム面を清掃する場合の注意点として 中性洗剤を使用する 研磨剤 ブラシなどの使用を避ける 乾拭きを避ける等があるが ゴムワイパーを使った通常の清掃の限りでは特に問題はない 耐用年数は 10 年としている ただし 約 10 年の使用に相当する耐候性試験 (SUV 試験 ) の結果からは 紫外領域の遮断率はやや低下したものの 近赤外領域では性能は変わらない また 見た目に関しても顕著な変化はない ただし 他社製品には性能や見た目の劣化が認められるものもある 基本的には メンテナンスフリーである また 塗料自体の硬度は 4H 以上と高く 基本的には剥がれ等はない 塗り直しは可能である 専用リムーバーや三枚刃を用いた古い塗膜の剥離が必要であるが 難しい工程ではない Low-E 複層ガラスであれば コーティング面が複層ガラスの内側になるため メンテナンスは通常のガラスと同じで問題ない 窓用フィルムやコーティング材と比較して 複層ガラスは耐久性が高い 市場 歩行者に対する温熱環境改善が主目的のため 歩道などでの導入が基本である 汚れが目立つため 建物壁面などの使用では外観上の問題がある そういう観点では 道路への適応可能性がある 寒冷地など暖房負荷の多い地域や 病院やホテルなど給湯需要の大きな施設では導入可能性は高い 地下水脈などがあり 地中へ排出した熱が留まりにくい状況であれば 導入可能性がある 近年 薄膜積層フィルムの出荷数は伸びており 2008 年の出荷数は 2000 年比で倍程度に達する オフィスビルにおける温熱環境の問題点は 日射の当たる窓付近と当たらない内側の領域の体感温度に大きな違いにある 夏季でも冬季でも 日の当たる窓際に合わせて空調の温度設定を低く設定すれば 内側の人は寒く感じる 逆に内側の人に合わせて設定温度を上げると 窓付近の人は暑く感じる そこで 日射を遮蔽することで 体感温度の場所ごとのムラを軽減できるため オフィスの温熱環境を改善することができる 飛散防止を目的としている場合は新築もあるが 日射遮蔽を目的とした場合は既築の後付けの施工が多い 3 年前までは大阪 名古屋などの比較的暑い地域で導入が多かったが 省エネ施策が普及し始めた 3 年前頃からは 関東における住宅等での導入が増えだし 近年ではビル等の大規模施設への導入が出てきている 現状の導入事例としては 官公庁が多い 施工面積は 3 年前と比較すると 倍以上に伸びている 戸建て住宅における発熱の 5 割は窓由来であることから効果は大きい 現在は不況下でにもかかわらず 住宅版エコポイント制度の後押しを受けて 需要が拡大している 新築マンションの窓面積は戸建て住宅よりも少ないが 複層ガラスや Low-E 複層ガラスの導入が加速している セントラル空調では 空調システムの高効率化により省エネ対策を図れるが マルチ型の場合は空調システムの一新に費用がかかり その場合は窓を一新する方が費用対効果は高いことが予想される 普及 啓発 保水性ブロック自体の強度は 短期的な大型車 ( マイクロバス程度 ) の通行程度までなら耐えられるレベルである ( 施工法にもよる ) しかしそれ以上の激しい交通環境では耐えられない 舗装路面だけでなく 壁面にも導入が可能なシステムも開発済みである ( 自動灌水システムも合わせて ) 自動灌水システムの電力はソーラーパネルで賄うことができるため システムの稼働に電力の供給は不要である 計画の内容にもよるが ソーラーパネル面積が 1m2 程度のもので 150 m 2 の舗装面に潅水を行った実績はある 地中熱を利用した空調システムはエネルギー効率が良いが 掘削にかかるコストが普及の弊害となっている そこで 2005~2007 年に開発した場所打ちコンクリート杭方式では 基礎工事の杭打ち段階において埋設する鉄筋かごにチューブを抱かせることで 新築には限定されるものの チューブ埋設のための新たな掘削を不要としている 地中熱利用のヒートポンプは 冷暖房のバランスを取るのが難しく 導入する際には検討が必要となる 特に東京では 冷房負荷が圧倒的に多いため 土中温度が高くなり 効率が悪くなる 建物規模にもよるが 大規模な建物では 地中熱システムだけで建物全体を賄うことは難しいため 他のシステムとの兼ね合いを考慮する 飛散防止機能をベースに 遮熱 UV カット 防虫 防犯 デザインなどの多くの機能を付加している 飛散防止フィルムを元々貼付けているビルは多くないため 飛散防止機能と併せて 熱環境の改善 空調負荷の削減を提案できる 工事も比較的容易で 窓際を養生し 高品質の仕上がりのために水を使うだけであるため テナントがいる状態でも十分施工が可能 100m 2 / 日程度のペースで施工できる ガラスの交換は工期が長く 費用 (2~3 万円 /m 2 ) がかかる フィルム貼り付けの場合は剥がれ等の耐久性の問題がある それらに対して コーティング材は塗る ( スポンジ塗布 吹付工法 ) だけでよいというメリットがある 無色タイプの商品は施工後も良く見ないと塗ってあることが分からない それが商品の長所でもあるが 対外的に対策をしたというアピールとならない場合もある ( 看板やシールを設置した場合がある ) 莫大な費用がかかる空調システムの入れ替えと比較すると 費用対効果は高い 家庭用でも 単板ガラスから複層ガラスへの交換は可能である しかし ガラスの溝幅が変わるため サッシごと換える必要が出てくる サッシごとの交換は費用も手間もかかり 普及の足かせとなっている 後付け 2 重枠工法もあるが占有面積が大きくなってしまう 新築では複層ガラスの導入は進んでいるが リフォームではあまり普及ができていない 単板ガラスを複層ガラスにすることで 結露やコールドドラフト及び PMV が改善されるという効果もある 東京都の大型ビルでは 省エネ法の届出義務や条例等もあり 複層ガラスの導入は進んでいる しかし 小さなビルや東京都以外では行政指導が行き届いておらず あまり普及が見られない 日本は先進国の中では普及していない方である 後付の工期としては オフィスの稼働しない土日の施工のみでの交換も可能である 133

44 1) 屋上緑化 (1) コストについて イニシャルコストは 3 万円 /m 2 程度 維持管理費は 約 1,500 円 /m 2 ( 年 6 回訪問 100m 2 の 場合 施工場所 緑化の形態等により価格は大きく異なる ) (2) 耐用年数 維持管理について多様な植物を用いた庭園型緑化は 維持管理が必要となる 個人顧客は比較的自主的に管理を行う傾向があるが 法人顧客は業者委託が多い (4~6 回 / 年 ) (3) 市場について 2007~08 年以前は新築が主体であったが 既存ビル ( 一般的に耐荷重 60kg/m 2 ) への導入が求められるようになってきた 人の目につきやすい場所 例えば比較的屋上が開けている建物における憩いの場所や中層階の見下ろせる場所などへの導入が多い 他の高い所 ( 周辺ビルや観覧車 ) から見える屋上では 付加価値が生まれる ( パシフィコ横浜 ) 癒し効果という観点からは 緑化対策は病院などの施設に向いている こういった癒しの場としての効果や人々のコミュニケーションスペースになるなど 福利厚生の一環になる 今後は利用価値の高い屋上緑化が求められる 例えば 義務化により芝地化したが 利用者がいないため庭園にしよう と言った屋上緑化を改修するという視点もあり 実際に需要も出てきている (4) 普及啓発についてシャワー効果や話題性など 集客効果が期待でき 目につく緑化は 環境配慮をしている企業である という CSR 面のメッセージになる 屋上を緑化し庭園化にしたことで テナントの福利厚生面で評価され テナントビルの価値が上がり テナントが入るようになった例がある 既存建物の改修では 屋上の耐荷重制限 (60kg/m 2 ) のために 芝やセダムが中心となってしまい 選択肢は少ない 低木などを植えるためには 300kg/m 2 程度の荷重強度で建築物を設計するが 上層階でその設計をするのはコストがかかるため 低層階などで実施している 屋上緑化は夏季の冷房負荷を減らすが 通常屋上スラブ下には十分な断熱を施すことが通例であるので 緑化による断熱効果は限定的である また 空調負荷への影響は屋上直下居室に対するものであり 建物全体に対する影響は小さい 同じ緑化をするのであれば 屋上よりも 地上面の舗装部等で行った方が人の通行などに伴う環境改善効果は大きいと思われる 制度上の問題点として 導入の義務付けはあっても その後の維持管理に対するチェック体制がないことがある これが 緑化部分の放置 荒廃につながっている 134

45 2) 壁面緑化 (1) コストについてイニシャルコストは 8~10 万円 /m 2 維持管理費は 約 6,000 円 /m 2 ( 年 6 回訪問の場合 施工場所 緑化の形態等により価格は大きく異なる ) 通常の壁面のイニシャルコストが2~3 万円 /m 2 に対して 壁面緑化は少なくとも 10 万円 /m 2 である (2) 耐用年数 維持管理について 草花では 維持管理コストは増えるため 費用対効果の得られる集客施設などで導入されてい る (3) 市場について目隠し 景観配慮 アクセントなど 環境配慮物件には採用されている 景観配慮から従来のツタによる壁面緑化だけではなく 集客施設などを中心に草花を用いた壁面緑化も増えている (4) 普及啓発について壁面緑化は比較的低い位置での実施が多い 歩道に面した壁では 視覚効果 歩行者への輻射熱の軽減効果が大きいだけでなく メンテナンスが容易になったり 風の影響が少なくなるなどメリットが多い 季節感のない市街地において 緑化は季節感を提供することができる 都市における壁面の面積自体は屋上よりも多いが 設置やメンテナンスの都合上 壁面緑化は 2~3 階での導入が現実的なことや日当たりなどにより導入壁面が限定されるため 実施可能面積は屋上緑化の 1/10 程度であると考えられる 135

46 3) 高反射率塗料 (1) コストについて同じタイプ ( フッ素系 シリコン系など ) の塗料の場合 一般塗料の値段を1とすると 高反射率塗料が1~1.5 程度 屋上や屋根の塗布では 工事費に占める割合は足場などの付帯工事の費用が大きい 工法自体は一般塗料と同様である 塗料の施工費 ( フッ素系の場合 ) は 高反射率塗料の方が一般塗料よりも1~2 割高い (2) 耐用年数 維持管理について耐久性は 基本的には一般塗料と変わらない 今後 試験による確認が必要であるが 高日射反射率塗料を塗装した場合 塗装された素材の温度は日中と夜間の温度変化の幅が小さくなるため 塗膜の劣化が抑制されると考えられる 耐久性は 建物屋上などで 15~20 年 ( フッ素系の場合 ) 道路については 検証中である 特別な管理は必要ないが 屋根の場合 汚れると反射率が低下する 高圧水洗等で洗浄し反射率の復元を行う場合がある (3) 市場について近年 塗料全体の売上げの伸びは横ばいであるが 高日射反射率塗料は 2004 年 (0.08%) から 2008 年には3 倍程度 (0.25%) の伸びを示している 工場建屋は屋上や屋根の規模が大きく また屋根の断熱材が薄いので 体感的にも分かるくらいに屋内の気温低減効果が得られ 労働者の暑熱対策となっている また 稼働が日中を中心とすることもあり 空調負荷削減効果が確実に現れる 近年は道路への塗布が伸びており 都道 ( 東京都 ) のみで1 年間当たり 30 万強 m 2 の施工実績があり 舗装の打換時に実施する場合が多い 日射反射率が5% 程度のアスファルトに対する施工は 非常に効果的である (4) 普及啓発についてまがいものなどが高反射率塗料として出回っているため 市場が健全に発展するために活動している 現在は高日射反射率塗料の定義付けを行うため 製品 JIS の制定に向けて活動している (2009 年 8 月に原案作成委員会設立 2011~12 年を目処に公示できればと考えている ) なお 今度の JIS では 日射反射率を暴露 2 年で 80% 保持することを条件とする予定である グリーン購入への申請が2 月に採用された 施主は表面温度の低下よりも 実利部分である空調コスト削減量 ( 室温低下 ) を気にする しかし 実際の効果は空調の利用方法 ( 設定温度など ) などにかなり影響されるため 的確に示すことは難しい この辺りが明確になってくると普及の後押しになるかもしれない 136

47 4) 超親水性光触媒等による水を活用した対策 (1) コストについて横浜市水道局の場合 イニシャルコスト 1,000 万円 ( その内 RO 水製造システム関連が4 割程度 ) 住宅向けの場合 300 万円程度である ( 光触媒塗布のコストは 2,000~3,000 円 /m 2 ) RO 水製造システム関係のランニングコストは 40~50 万円 / 年 (1 回 /2シーズンのフィルター交換が必要 ) で 流水の1 次ろ過のフィルター代は 数千円 / 年 (2~3 回 /1シーズンのフィルター交換が必要 ) (2) 耐用年数 維持管理について実証機関において 2 年間は性能が落ちないことは実証されている ノズル等の清掃は適宜必要になる場合がある ノズルから水がきちんと出ないと 水膜の形成に支障が出る可能性があるためである なお 水道水の使用によって 窓面にスケール ( 析出物 ) が発生することが分かっており スケールが発生すると見た目が汚くなるだけではなく 窓面の親水性能も低下する (3) 市場について官公庁や設計事務所 民間事業者などから問い合わせがある 導入を検討している場合もあるが 雨水の確保が難しいことが導入の障壁となっている また RO 水製造システムが必要な場合は コスト面が問題になってくる 超親水性光触媒等による水を活用した対策は NSビルで導入事例があり 市場に出始めていると考えられる (4) 普及啓発について雨水の利用が基本となるため 夏季にある程度の降雨が見込まれる必要がある 雨水のみでのシステム構築ができればベストだが 現実は雨水の確保が難しい 今後実証が必要であるが 通常は水道水で運転し 停止前に雨水でフラッシング ( 流水による清掃 ) をするシステムを考えている それが実現できれば RO 水製造システム関連の導入コストがなくなるため 普及の後押しになると考えられる DHC がある地域など 雨水利用のインフラ整備が整っている環境では 新たな雨水貯留の必要がない上に RO 水製造システムも不要であるため 実現性が高い 普及に当たっては ゼネコンなど 窓口となれる事業者が必要不可欠である しかし 導入に適した地域が限られてしまう ( 降水がある 水貯留タンクを始めとした設備を置くスペースがある ) ため 販売事業者はなかなか出てこない 137

48 5) 保水性建材 (1) コストについて 材料費自体は 普通のブロックと変わらない (2) 耐用年数 維持管理について舗装路面については汚れ防止対策のため 1 回 / 年ペースでの洗浄が望まれる 汚れると穴が詰まって 保水性能が低下する 自動灌水システムのチューブの強度はあまり強くない (3) 市場について歩行者に対する温熱環境改善が主目的のため 歩道などでの導入が基本である 汚れが目立つため 建物壁面などの使用では外観上の問題がある そういう観点では 道路への適応可能性がある (4) 普及啓発について保水性ブロック自体の強度は 短期的な大型車 ( マイクロバス程度 ) の通行程度までなら耐えられるレベルである ( 施工法にもよる ) しかしそれ以上の激しい交通環境では耐えられない 舗装路面だけでなく 壁面にも導入が可能なシステムも開発済みである ( 自動灌水システムも合わせて ) 自動灌水システムの電力はソーラーパネルで賄うことができるため システムの稼働に電力の供給は不要である 計画の内容にもよるが ソーラーパネル面積が1m 2 程度のもので 150m 2 の舗装面に潅水を行った実績はある 138

49 6) 地中熱を利用した高効率空調 (1) コストについて イニシャルコストの回収は 現状の施工方法では 開発時に設定した 10 年以内とはなっていな い (2) 耐用年数 維持管理について導入後の特別なメンテナンスは必要ない また チューブの耐用年数は 50 年以上と言われている ヒートポンプの性能 (COP) が向上すれば 設置した地中熱交換器をそのまま用いてシステム全体の性能を向上させることも可能である (3) 市場について寒冷地など暖房負荷の多い地域や 病院やホテルなど給湯需要の大きな施設では導入可能性は高い なお 地下水脈などがあり 地中へ排出した熱が留まりにくい状況であれば 導入可能性がある (4) 普及啓発について地中熱を利用した空調システムはエネルギー効率が良いが 掘削にかかるコストが普及の弊害となっている そこで 2005~2007 年に開発した場所打ちコンクリート杭方式では 基礎工事の杭打ち段階において埋設する鉄筋かごにチューブを抱かせることで 新築には限定されるものの チューブ埋設のための新たな掘削を不要としている 建物規模にもよるが 大規模な建物では 地中熱システムだけで建物全体を賄うことは難しいため 他のシステムとの兼ね合いを考慮する 地中熱利用のヒートポンプは 冷暖房のバランスを取るのが難しく 導入する際には検討が必要となる 特に東京では 冷房負荷が圧倒的に多いため 土中温度が高くなり 効率が悪くなる 139

50 7) 窓用日射遮蔽フィルム (1) コストについて 材料費と工賃を合わせて 金属蒸着フィルムが約 12,000 円 /m 2 薄膜積層フィルムで約 16,000 円 /m 2 である (2) 耐用年数 維持管理について耐久性は 垂直に貼った場合で 10~15 年 ( 内貼り ) 5~7 年 ( 外貼り ) であるが 通常の施工は内貼となる フィルムを貼ったことで発生する特別なメンテナンスは必要なく 通常のガラスの清掃で問題はないため 費用は導入時にのみかかる ただし耐久性があるため将来的には貼り替えの必要が生じる フィルム面を清掃する場合の注意点として 中性洗剤を使用する 研磨剤 ブラシなどの使用を避ける 乾拭きを避ける等があるが ゴムワイパーを使った通常の清掃の限りでは特に問題はない (3) 市場について近年 薄膜積層フィルムの出荷数は伸びており 2008 年の出荷数は 2000 年比で倍程度に達する オフィスビルにおける温熱環境の問題点は 日射の当たる窓付近と当たらない内側の領域の体感温度に大きな違いにある 夏季でも冬季でも 日の当たる窓際に合わせて空調の温度設定を低く設定すれば 内側の人は寒く感じる 逆に内側の人に合わせて設定温度を上げると 窓付近の人は暑く感じる そこで 日射を遮蔽することで体感温度の場所ごとのムラを軽減できるため オフィスの温熱環境を改善することができる 飛散防止を目的としている場合は新築もあるが 日射遮蔽を目的とした場合は既築の後付けの施工が多い (4) 普及啓発について飛散防止機能をベースに 遮熱 UV カット 防虫 防犯 デザインなどの多くの機能を付加している 飛散防止フィルムを元々貼付けているビルは多くないため 飛散防止機能と併せて熱環境の改善 空調負荷の削減を提案できる 工事も比較的容易で 窓際を養生し 高品質の仕上がりのために水を使うだけであるため テナントがいる状態でも十分施工が可能 100m 2 / 日程度のペースで施工できる 140

51 8) 窓用コーティング材 (1) コストについて 材工込みで 15,000 円 /m 2 程度である (2) 耐用年数 維持管理について耐用年数は 10 年としている ただし 約 10 年の使用に相当する耐候性試験 (SUV 試験 ) の結果からは 紫外領域の遮断率はやや低下したものの 近赤外領域では性能は変わらない また 見た目に関しても顕著な変化はない ただし 他社製品には性能や見た目の劣化が認められるものもある 基本的には メンテナンスフリーである また 塗料自体の硬度は4H 以上と高く 基本的には剥がれ等はない 塗り直しは可能である 専用リムーバーや三枚刃を用いた古い塗膜の剥離が必要であるが 難しい工程ではない (3) 市場について 3 年前までは大阪 名古屋などの比較的暑い地域で導入が多かったが 省エネ施策が普及し始めた3 年前頃からは 関東における住宅等での導入が増えだし 近年ではビル等の大規模施設への導入が出てきている 現状の導入事例としては 官公庁が多い 施工面積は3 年前と比較すると 倍以上に伸びている (4) 普及啓発についてガラスの交換は工期が長く 費用 (2~3 万円 /m 2 ) がかかる フィルム貼り付けの場合は剥がれ等の耐久性の問題がある それらに対して コーティング材は塗るだけでよいというメリットがある ( スポンジ塗布 吹付工法 ) 無色タイプの商品は施工後も良く見ないと塗ってあることが分からない それが商品の長所でもあるが 対外的に対策をしたというアピールとならない場合もある ( 看板やシールを設置した場合がある ) 莫大な費用がかかる空調システムの入れ替えと比較すると 費用対効果は高い 141

52 9) 後付複層ガラス (1) コストについてイニシャルコスト ( 参考値 ) はマンション 10m 2 ( 工賃込み ) で 単板ガラスが5~6 万円 複層ガラスが 12~13 万円 Low-E 複層ガラスが 15~16 万円程度である その内 材料費は半分程度である (2) 耐用年数 維持管理について Low-E 複層ガラスであれば コーティング面が複層ガラスの内側になるため メンテナンスは通常のガラスと同じで問題ない 窓用フィルムやコーティング材と比較して 複層ガラスは耐久性が高い (3) 市場について戸建て住宅における発熱の5 割は窓由来であることから効果は大きい 現在は不況下にもかかわらず 住宅版エコポイント制度の後押しを受けて 需要が拡大している また 新築マンションの窓面積は戸建て住宅よりも少ないが 複層ガラスや Low-E 複層ガラスの導入が加速している セントラル空調では 空調システムの高効率化により省エネ対策を図れるが マルチ型の場合は空調システムの一新に費用がかかり その場合は窓を一新する方が費用対効果は高いことが予想される (4) 普及啓発について家庭用でも 単板ガラスから複層ガラスへの交換は可能である しかし ガラスの溝幅が変わるため サッシごと換える必要が出てくる サッシごとの交換は費用も手間もかかり 普及の足かせとなっている 後付け2 重枠工法もあるが占有面積が大きくなってしまう 新築では複層ガラスの導入は進んでいるが リフォームではあまり普及ができていない 単板ガラスを複層ガラスにすることで 結露やコールドドラフト及びPMVが改善されるという効果もある 後付の工期としては オフィスの稼働しない土日の施工のみでの交換も可能である 東京都の大型ビルでは 省エネ法の届出義務や条例等もあり 複層ガラスの導入は進んでいるが 小さなビルや東京都以外では行政指導が行き届いておらず あまり普及が見られない 日本は先進国の中では普及していない方である 142

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