日仏データ転送実験

Size: px

Start display at page:

Download "日仏データ転送実験"

ありかつながだき
5 years ago
Views:

1 日仏データ転送実験岐阜県土岐市山本孝志中西秀哉長山好夫江本雅彦鷹見重幸石黒静児 ( 核融合研 ) 長谷川真東島亜紀中村一男 ( 九州大 ) 吉川正志 ( 筑波大 ) 平木敬稲葉真理谷田直輝 ( 東京大 ) 学術認証フェデレーション及び SINET サービス説明会 2009 年 11 月 19 日京都キャンパスプラザ

2 目次核融合とは遠隔共同研究 SNETの進展現状と ITER LFN 問題日仏データ転送実験まとめ

3 mass Albert Einstein Mass Energy Equivalence E = mc 2 軽い原子が融合して重い原子になるときに質量が減りエネルギーが放出される Hans Bethe 星の光は核融合反応による

4 地上に太陽を世界各地の核融合実験装置 GAMMA 10, Japan EAST, China KSTAR, Korea LHD, Japan JT-60U, Japan ADITYA, India GEKKO-XII, Japan Heliotron J, Japan H1-NF Heliac, Australia QUEST, Japan STOR-M, Canada NIF, USA DIII-D, USA Alcator C mod, USA NSTX, USA JET, EU Tore Supra, France T15, Russia TEXTOR, Germany WENDELSTEIN 7-X, Germany TJ-II, Spain ASDEX Upgrade, Germany

5 LHD Plasma Simulator 実験装置スパコン等の大規模化集約化時空間分解能向上によるデータ量の増加参加する研究者の増加 + 広帯域 VPN サービスバーチャルラボラトリー SINET3

6 SNET 接続概要

7 LHD 遠隔実験参加 2001 年度 2001 年度より NIFS は SNET を運営している Data from LHD 京都大学東京大学九州大学 NIFS, LHD 計測データの表示解析 HDTV 会議システム計測機器の操作 Prof. Mase s remote station LHD

8 双方向型研究 ( 全日本 ST 研究等 ) Data from QUEST / GAMMA 年度 GAMMA-10 タンデムミラー実験装置筑波大学 (2009 年度 ) QUEST 球形トカマク (ST) 実験装置九州大学 LABCOM, NIFS データ収集システム 2008 年 6 月実験開始

9 ITER 国際共同研究にむけて国際熱核融合実験炉 ITER: 国際協力によって核融合エネルギーの科学的技術的な実現性を研究する 2018 年実験開始予定国際核融合エネルギー研究センター (IFEREC),ITER-BA, 青森県六ヶ所村 Data from ITER NIFS, 岐阜県土岐市 ITER, カダラッシュ, フランス

10 ITER のデータ量の推定左図 LHD 実験におけるショット当りの計測データ量短時間放電で 1 ショット当り約 7GB 長時間放電で最大 90GB 年約 50 % の増加が続いている V ITER推定 V LHD平均 * T T 300~500 * k res 7[GB]* *10 1.6~ 2.7[TB] 13 T : パルス長 [ 秒 ], k : 時空分解能向上係数 ITER LHD 必要となる転送時間実効転送速度を帯域の 80% と仮定帯域 100Gbps 40Gbps 10Gbps 1Gbps 転送時間 3~5 分 7 分 ~ 25 分 ~ 4.5 時間 ~ res H. Nakanishi, et al: 7th IAEA-TM "Control, Data Acquisition, Remote Participation", 2009, France

11 空きウインドウサイズ LFN 問題 (1/2) 広帯域ネットワークにおいて長距離間のファイル転送の実効速度がネットワークの帯域より小さくなる (Long Fat Network problem) 例 ) 1Gbps, RTT=20ms ftp 60Mbps 送信側受信側送信側受信側送信側受信側 (a) TCP プロトコル (b) LAN の場合 (c) WAN の場合赤がデータを青が確認応答を示す

12 cwin LFN 問題 (2/2) Window size = min(awin, cwin) awin : 告知ウインドウサイズ送信側受信側 cwin: 輻輳ウインドウサイズパケットロス > 輻輳を検知アプリケーションへ縮退回復縮退回復ソケットバッファ帯域遅延積より大きくする必要がある ( 例 1Gbps, RTT=20ms: BDP=1000/8*0.02=2.5MB) パケットペーシング ( パッケットの送信間隔を広げる ) 光コネクターを磨く時間輻輳回避アルゴリズムの選択 : BIC, CUBIC, T. Yoshino, et al., Proc. of the 2008 ACM/IEEE conf. on Supercomputing, 2008

13 日仏データ転送実験東大平木敬教授の全面的な支援を受け日仏間の大量データ転送が LFN 問題により阻害されずに行われるか実証する

14 第 1 回日仏データ転送実験 2009 年 6 月 15~22 日 GEANT2 Paris Toki SINET3 New York RENATER Cadarache + 共用回線を用いた 1Gbps のメモリ間転送

15 実験結果 ( 第 1 回 ) Toki サイト : Cadarache サイト : Intel Xeon 3.0GHz, メモリ 2GB 1.18 TB / 3 時間平均 881 Mbps 最大 899 Mbps Intel Core2 Duo 1.4GHz, メモリ 4GB JP FR JP FR FR JP パケットペーシングなし PSPacer (PAUSE packet) IPG tuning / NIC module Iperf による測定

16 第 2 回日仏データ転送実験 2009 年 9 月 21~25 日 SURFnet Amsterdam Toki Tokyo Seattle JGN2plus/APAN-JP SINET3 Chicago New York Paris Renater GEANT2 Cadarache + 10Gbps のディスク間転送 + 共用回線 (SINET3) と専用回線 (L2VPN JGN2plus/APAN-JP) shiro@iter% traceroute kuro-nifs traceroute to kuro-nifs ( ), 30 hops max, 40 byte packets 1 kuro-nifs ( ) ms ms ms

17 予備実験 :JGN2plus Chicago 折返し 2009 年 9 月 9 日 ~12 日 NIFS (SINET3) 大阪 (JGN2plus/APAN-JP) シカゴ SINETより NIFSノードにて 10GEポートの借用 SINET3 名阪間をNIFSからJGN2plusへのアクセス回線として利用両方向にて 80GB のデータを 108 秒で転送 CPU: Intel Core i7 940 Memory: DDR GB Disk: Intel X25E + Adaptec RAID NIC: Chelsio S310E OS: Debian kernel

18 本実験 2009 年 9 月 21 日 ( 月 ) から 25 日 ( 金 ) フランス ITER 本部へ移動メンバー東大 : 平木教授稲葉准教授谷田大学院生 NIFS: 山本利用可能な帯域は 4Gbps NIFS ノードにおけるトラフィック : SINET3 提供

19 専用線が切断 VLAN タグ ITER 側では NIFS 側からの arp パケットが VLAN タグ付きに届く途中でタグが余分につけられている? 01:10: vlan 3780, p 0, arp who-has tell kuro-nifs 01:10: vlan 3780, p 0, arp who-has tell kuro-nifs 01:15: vlan 3780, p 0, arp who-has tell kuro-nifs NIFS L2/3 L2VPN UT L2/3 kuronifs shiroiter tag untag tag drop?

20 木曜日 ; Renater 本部と東大との会合に陪席 ( パリ ) * 帯域制限の緩和 * 専用回線のパケットロス対策

10:47/s, 16:57/d (CEST) 4 3.5 Shared line Dedicate line Toki サイト 3 2.5 2 最大 3.

21 Throughput [Gbps] 実験結果 ( 第 2 回 ) 86 GB のファイルを 205 秒で転送した ( 平均 3.3Gbps) 制限値の 80 % 以上の転送速度を得ることができた JP->FR (disk to disk), RTT=307ms, 2009/09/25 10:47/s, 16:57/d (CEST) Shared line Dedicate line Toki サイト最大 3.5Gbps にパケットペーシングで指定 4Gbps が両経路の利用可能な最大帯域 Cadarache サイト Time [sec]

22 まとめ核融合研究の共同研究活動の一例として核融合研が運用する SNET について国際熱核融合実験炉 ITER の動向を含め紹介した普通の Linux PC を用いて日仏間のデータ転送実験を行ったパケットペーシングによりファイル転送を平均 3.3Gbps で安定して行うことができた

23 謝辞核融合科学研究所東大平木研究室 ITER 本部 SINET3 JGN2plus APAN-JP WIDE CTC SP NVC StarLight Internet2 GEANT2 Renater 日立

最先端学術情報基盤構築のための研究開発

最先端学術情報基盤構築のための研究開発最先端学術情報基盤構築のための研究開発自然科学研究機構核融合科学研究所ネットワーク管理運用室ヘリカル研究部山本孝志平成 21 年度 CSI 委託事業報告交流会 ( ネットワーク e-science 系 ) 平成 22 年 6 月 21 日 mass Albert Einstein Mass Energy Equivalence E = mc 2 Hans Bethe 星の光は核融合反応による