ヒトへの感染形式 潜伏期間など RS ウイルスは接触感染あるいは飛沫感染によってヒト~ヒト間を伝播する 病原体曝露後の潜伏期間は 3 ~ 日間程度であり 鼻粘膜に到達し増殖したウイルスにより通常は上気道炎症状が先行して出現し さらに進展すると下気道感染症を発症する 罹病期間は通常 1

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1 モダンメディア 63 巻 号 2017[ 話題の感染症 ]10 話題の感染症 成人の RS ウイルス感染症 Respiratory Syncytial Virus Infection in Adults たか高 はし橋 Hiroshi TAKAHASHI ひろし洋 はじめに RS ウイルス (respiratory syncytial virus) は小児科領域では細気管支炎 肺炎の代表的な原因病原体のひとつであるが 従来は免疫不全等を伴わない成人例における病原性は低くせいぜい上気道炎を起こす程度の病原体と考えられてきた しかし近年では成人の RS ウイルス感染症は実は決して稀ではないこと また高齢者や心肺疾患患者にとってはインフルエンザワクチン普及地域におけるインフルエンザと同程度の疫学的重要性を有する気道病原性ウイルスであることが明らかになってきている 1) 成人の RS ウイルス感染症はインフルエンザのような初期からの高熱や強い全身症状は示さないことから 成人例を臨床像のみから早期診断することは必ずしも容易ではない しかし今日では地域のウイルス検査施設や衛生研究所等からのウイルス分離状況が週報レベルで容易に確認可能となっており さらに電子カルテであれば自施設における小児科領域での診断状況などもほぼリアルタイムで把握が可能なため 流行時期を適切に察知することは以前よりもかなり容易になっている また流行期において積極的な検査診断を試みていくと 国内においても高齢者ではかなり多くの肺炎症例に RS ウイルスが関与していることが少しずつ明らかになってきている Ⅰ. 総論的事項 1. 病原体 RS ウイルスは 196 年にまずチンパンジーから分 離され その翌年に初めてヒトから分離された気道病原性ウイルスであり その名称は培養細胞系において特徴のある合胞体を形成することに由来している 本病原体はパラミクソウイルス科に属する一本鎖 (-)RNA ウイルスである パラミクソウイルス科にはムンプス 麻疹のほかにパラインフルエンザウイルス (PIV) RS ウイルス ヒトメタニューモウイルス (HMPV) などの代表的な気道病原性ウイルスが含まれているが 本病原体はパラミクソウイルス亜科に区分される麻疹 ムンプス パラインフルエンザウイルスとは異なるニューモウイルス亜科に位置しており 分類学上はヒトメタニューモウイルスにかなり近い病原体とされている ( 表 1) またウイルスの表層には G 蛋白と F 蛋白が発現しており 主に G 蛋白の抗原性の違いにより大きく A 群と B 群に区分されている A 群と B 群に感染した場合の臨床像には顕著な相違はなく 両者は独立した流行を繰り返すが 流行時に多数派を占める株は数年毎に交代することも報告されている 2) 表 1 RS ウイルスの分類学的な位置づけ パラミクソウイルス亜科 (Subfamily Paramixoviridae) レスピロウイルス属 (Respirovirus) Human parainfluenza virus type 1 Human parainfluenza virus type 3 Sendai virus ルブラウイルス属 (Rubulavirus) Human parainfluenza virus type 2 Human parainfluenza virus type 4a & 4b Mumps virus モルビリウイルス属 (Morbillivirus) Measles virus ニューモウイルス亜科 (Subfamily Pneumovirinae) ニューモウイルス属 (Pneumovirus) Respiratory syncytial virus メタニューモウイルス属 (Metapneumovirus) Human metapneumovirus 坂総合病院副院長呼吸器科 宮城県塩釜市錦町 16 - Department of Respiratory Medicine, Saka General Hospital (16- Nishiki-cho, Shiogama-shi, Miyagi) ( 1 )

2 ヒトへの感染形式 潜伏期間など RS ウイルスは接触感染あるいは飛沫感染によってヒト~ヒト間を伝播する 病原体曝露後の潜伏期間は 3 ~ 日間程度であり 鼻粘膜に到達し増殖したウイルスにより通常は上気道炎症状が先行して出現し さらに進展すると下気道感染症を発症する 罹病期間は通常 1 ~ 2 週間 症状は 3 ~ 4 日目をピークに改善してくるが周囲環境へのウイルスの排出自体は症状改善後まで持続する 病原体は環境中では失活しやすいために周囲への感染力は限定されているが 家庭内あるいは施設内などにおける小集団感染はしばしば報告されている また不顕性感染はほとんどなく 曝露症例のうち 90% 以上が顕性感染を起こすことが知られている 感染により終生免疫が獲得されることはなく生涯にわたって再感染を繰り返す 本病原体は世界中に普遍的に分布しているが その発症頻度やパターンには国ごとにある程度の相違がある 3) 日本を含む温帯地域においてはかつては大部分の RS ウイルス感染症例は冬期に集中的に発症するものと考えられてきた しかし実際には国内では RS ウイルス感染症の流行状況は 9 ~ 10 月ごろにピークを迎える年もあれば 3 ~ 月ごろに多く発症する年度もあるなど 秋 ~ 春にかけて分布してはいるが年度ごとに異なったパターンを示すことが明らかになっている 一方では熱帯地域においては雨期に流行をみることが多い Ⅱ. 乳幼児の RS ウイルス感染症 1. 病像 RS ウイルスは小児科領域における冬季の呼吸器感染症の主要な病原体のひとつであり 生後 1 歳までに過半数が 2 歳までにはほぼ全例が初感染をうけることが知られている これらの症例のうちで 30% が下気道感染症を併発し 1 ~ 3% が入院を要するものと考えられている 4, ) 国内における年間の入院症例は推定 2 ~ 3 万人程度 一般的には初感染時あるいは若年での感染ほど重症化しやすく 再感染時や学童期以降の感染時には比較的軽症に留まる傾向がある 基礎疾患を保有する小児は重症化しやすい ほとんどが呼吸器感染症として発症し 病 型は上気道炎から肺炎まで様々であるが 乳児期には急性細気管支炎を起こして重症化する場合がある 本病原体は細気管支領域に対する親和性が高く 乳幼児期において未成熟な気管支 ~ 細気管支領域の上皮細胞に感染が成立すると容易に気道粘膜の浮腫 分泌亢進 繊毛機能の低下から気道の狭窄や虚脱が生じて喘鳴を伴う細気管支炎の病態が成立するものと考えられている 気道外病変としては中耳炎の併発頻度が高いことが知られている 一般的な臨床像としては発熱は 38 程度で喘鳴や湿性咳嗽などの呼吸器症状は一般に比較的高度である 2. 診断と治療鼻咽頭サンプルを用いた抗原迅速診断キットが小児科領域での RS ウイルス感染症診断上の主役となっている 保険適応上は適応が入院例に限定されているが 簡便かつ迅速診断が可能なことから小児科の現場では広く普及している 最近のキットはどれも 1 分程度で診断が可能であり 小児例においては感度 70 ~ 80% 以上 特異性も少なくとも 90% 以上と良好な成績が得られている ペア血清での抗体価の測定は診断的価値自体は非常に高いが 一方では重症化しやすい乳児期の初感染時などでは抗体価の上昇が不良な場合が多く抗体価の測定のみでは診断を見逃す可能性があることも報告されている 治療は輸液 分泌物のドレナージ 酸素投与 細菌感染の併発例では適宜抗菌薬の投与 といった一般的な対応が基本となる ステロイド併用の意義に関しては有効性を示唆した報告はあるものの確実な効果は証明されていない 抗ウイルス剤としては米国では重症例や基礎疾患保有例においてはリバビリン吸入療法が認可されており 酸素飽和度の上昇や入院期間の短縮など一定の有効性は示されているが 効果が限定的であることや副作用の問題もあり普及はしていない また国内では吸入剤の適応は認められていない 予防に関しては抗 RS ウイルスヒト化モノクローナル抗体であるパリビズマブ ( シナジス ) が 2002 年に国内でも認可されている 適応は1 在胎 28 週以下の早産児 (12 ヵ月齢まで ) 2 在胎 29 ~ 3 週の早産児 (6 ヵ月齢まで ) 3 気管異形成症 4 先天性肺疾患 免疫不全 6ダウン症 (3~6は 24 ヵ月齢まで ) となっている 本薬剤はウイルスの流行期に月 1 回筋注を行う必要はある ( 2 )

3 107 が 施行によって明らかな入院率の減少や酸素投与日数の短縮が期待できることが報告されている Ⅲ. 成人の RS ウイルス感染症 1. 問題点小児科領域と比較すると 成人領域における RS ウイルス感染症の疫学や臨床像に関しては未だ不明の点が多く残されている この理由としては 1 小児例と違って成人例では迅速診断キット等の陽性率が低く診断自体が難しいこと 2 小児例とは違って成人 RS ウイルス感染症例は高度な喘鳴や細気管支炎などの特徴的臨床像を呈さず他の感染症との鑑別が困難であること 3 有効な治療薬がまだ発売されておらず 診断をがんばっても治療に結びつかないこと 4そもそも成人 RS ウイルス感染症の重要性が広く認識されるようになってきたのが比較的最近であること などをあげることができる 2. 一般的事項近年では各種の報告により成人 とくに高齢者の下気道感染症の原因菌としての RS ウイルスの重要性が徐々に明らかになってきている 6 ~ 12) 成人市中肺炎中における RS ウイルス関連肺炎の頻度は文献的には 1% 未満から 10% 以上まで報告による幅が大きい これは検査方法や診断基準などが報告ごとに異なること ウイルス感染症ではそもそも細菌感染症とは違って年度ごとの発症率や流行状況にはかなりのばらつきがあること などに起因するものと考えられる 肺炎以外では 例えば慢性閉塞性肺疾患症例の急性増悪のうち 6 ~ 8% 程度が RS ウイルス感染に起因するものと推定されている 13, 14) また高齢者施設など限定された空間に多数の高齢者や心肺疾患保有者が密集するような環境においては稀ならず冬季に集団発症例が報告されており いくつかの prospective な検討によると年間では平均して施設入居者の ~ 10% が RS ウイルスに感染し 発症例のうち 10 ~ 20% が肺炎を併発 そして肺炎発症例のうち 2 ~ % が死亡する といった成績も提示されている 7) Falsey らは冬季 4 年間にわたって 6 歳以上の健常高齢者約 600 例 慢性心肺疾患保有患者 00 例 入院例 1400 例に関して RS ウイルスによる気道感染症の発症頻度を prospective に検討している 1) これによると 1 シーズンに健常高齢者の 3 ~ 7% 慢性心肺疾患保有患者の 4 ~ 10% 呼吸器症状を伴って入院した患者の 8 ~ 13% が RS ウイルス感染症に罹患すること 健常高齢者では入院例はなかったが慢性心肺疾患保有者では RS ウイルス感染例のうち 16% が入院を必要としたこと 積極的に検索した場合の RS ウイルス感染症例の入院率や人工呼吸器装着率 死亡率は予防接種が普及している地域におけるインフルエンザと同程度であったこと 発症者数の年次変動はインフルエンザよりは少なく比較的コンスタントに症例が発生していることなどが示されている 3. 臨床像成人 RS ウイルス感染症例は非特異的な臨床像を呈することから他の呼吸器ウイルス感染症との臨床的判別は困難とされている ただし同時期に流行するインフルエンザと臨床像を比較した成績では RS ウイルス感染症例においては熱や頭痛 筋肉痛などの全身症状は穏やかだが湿性咳嗽などの気道症状はより高度であること また症状が持続 遷延する傾向が強いことなどが報告されている 9) 若年健常人が罹患した場合には上気道炎程度の症状でおさまる場合が多いが 肺炎球菌等との重感染を起こせば肺炎をきたす場合もある 高齢者 あるいは基礎疾患保有者においては単独感染でも重症化の危険性がある また移植後など高度免疫機能低下時には RS ウイルス感染はしばしば重症化することが知られており 感染時の肺炎併発率が 80% 肺炎併発時の死亡率が 70 ~ 80% に及んだ といった成績も報告されている 4. 診断 RS ウイルス感染症の急性期に上気道に出現するウイルス量は成人では乳幼児の 1/1000 以下であり またウイルスが陽性となる期間も数日間のみと短期間であることが知られている また成人の各種ウイルス感染症急性期患者における気道検体中のウイルス量を比較してみると RS ウイルスの出現量はインフルエンザや HMPV の 1/100 ~ 1/1000 程度と際立って低いことが報告されている 1) すなわち小児 ( 3 )

4 108 例では有用性の高い抗原迅速診断キットを成人例の診断に用いた場合は検出感度が大きく低下することを覚悟する必要がある RT-PCR は迅速診断キットやウイルス培養よりも明らかに高感度であるが 臨床の現場における設備投資や費用面の問題を解決することは現実的には難しい 抗体価の測定は迅速性には欠けるが精度の高いウイルス感染症の診断法である RS ウイルス抗体価の測定は保険診療の外注検査として施行が可能であり 私たちは主として CF 抗体価を用いた検討を行っている 経時的に 4 倍以上の抗体価変動が確認できれば確定診断であり 1 週間程度で抗体価上昇が確認できる場合もあるが原則的には急性期と回復期のペアで 2 週間程度の間隔をあけて採取することが望ましい 回復期の単独血清の場合の診断基準としては確定したものはないが CF 抗体価は高値が長期間持続しにくい検査法であるため 回復期抗体価で 128 倍以上など極端な髙値を示していて臨床経過が合致する症例は急性 RS ウイルス感染症であった可能性が高いものと推測することはできる Ⅳ. 当科で経験した成人肺炎症例の臨床像 1. 診断状況など当科では以前から成人ウイルス感染症に注目しており 市中肺炎や冬期の下気道感染症などでウイルス感染が疑われた症例に対しては積極的な検索を試みてきている 以下に 2002 年以降 2017 年 2 月末までに当科で診断した成人 RS ウイルス感染症例 230 例弱のうちで市中肺炎 (CAP) あるいは医療 介護関連肺炎 (NHCAP) に該当する 186 例の臨床像を提示する 診断根拠は大部分が CF 抗体価のペア血清での有意変動を確認したケースであるが 一部は前向きに迅速診断キットや RT-PCR での検索を行った際の陽性例も含めての解析となっている 2. 発症状況発症時期はやはり冬季の 12 月 1 月にピークがあるが 実際にシーズンオフにも散発的な発症例は見出されておりほぼ通年で陽性例が確認されている ( 図 1) ただし年度ごとにみると流行の大きさやピークにはかなりのばらつきがあり 冬季よりもむ ( 人 ) 月 2 月 3 月 4 月 月 6 月 7 月 8 月 9 月 10 月 11 月 12 月 図 1 RSV 関連肺炎症例の診断状況 : 季節変動 ( 人 ) 30 成人肺炎 2 小児全例 図 2 小児陽性例と成人肺炎例の診断状況年次推移しろ初秋にピークがくるような年度も観察される ( 図 2) また小児の流行と成人発症例の増加にはある程度の相関があることから 効率的な症例の拾い上げのためには自施設での小児科での陽性症例の検出状況に注意を払う必要がある ( 図 2) なお当院における成人肺炎全体のなかで RS ウイルス関連肺炎が占める頻度は通年では 3 ~ 6% 程度 流行期間に限れば 10 ~ 1% 程度となっている 3. 病型 合併感染など成人で見いだされた肺炎症例の平均年齢は 77.6 歳 その年齢構成をみると大部分が 60 歳以上に分布しており 70 ~ 80 歳台にピークがある ( 図 3) これは高齢者が罹患しやすいというよりは 若年者では罹患しても肺炎まで至ることは少ないと解釈すべきものと思われる また急性期死亡率は 3.8% と高くはないが 高齢で罹患した場合には入院期間が遷延したうえで死亡退院となる症例 あるいは救命はできたものの病前と比較して明らかに活動性が 1 ランク以上低下した状態での退院となるケースが少なくない 病型としては CAP が 2/3 NHCAP が ( 4 )

5 109 ( 人 ) 通常退院 PS 高度低下死亡退院 20 歳 ~ 30 歳 ~ 40 歳 ~ 0 歳 ~ 60 歳 ~ 70 歳 ~ 80 歳 ~ 90 歳 ~ 図 3 RSV 関連肺炎症例の年齢構成と予後 取りをしても不明の症例が多く RS ウイルスは流行期間においてはごく軽症の上気道炎程度の症状で市中を広く循環しているものと推測される また施設管理中の発症例が全体の 20% 以上を占めていたことが特徴的だった 胸部画像所見に関しては 通常の浸潤影を呈するケースが多かったがスリガラス影や淡い浸潤影が中心の症例も 2% 程度で認められている 細気管支炎所見が主体となった症例は 3.8% となっており その他には胸膜炎 心外膜炎が主体の症例が 3 例見いだされている 1/3 を占めており そのうち入院治療を要したのは 82% 外来治療で対応できたのは 18% となってい る ( 表 2) 他の病原体との合併感染例は 0% で確 認されており 菌種としてはやはり肺炎球菌やインフルエンザ菌等との合併感染例が多く見いだされている シーズンによっては当院において診断された冬季発症の肺炎球菌肺炎のうち 20% 以上が実は RS ウイルスとの合併感染だったと判断された年度もあった 4. 臨床像 推定感染経路 平均でみると急性期の最高体温は 37.9 炎症反応のピークは WBC CRP 11.9 となっていた ( 表 3) 72% の症例が急性期に酸素投与を要し 喀痰 咳嗽などの呼吸器症状は高度だったが 食思不振 倦怠感 頭痛や関節痛 筋痛などの全身症状を呈する症例は比較的少なかった 同時期に流行するインフルエンザと比較すると呼吸器症状や低酸素血症は目立つが高熱はきたしにくく 全身症状は軽度 というパターンはこれまでの成人例に関する報告と大きな相違はない 感染経路に関しては詳しく聞き 表 2 成人 RS ウイルス関連肺炎 186 例の病像 1 平均年齢急性期死亡率総死亡退院率罹患後のPS 高度低下人工呼吸器装着非侵襲的陽圧換気 誤嚥性肺炎 の初期診断 CAP NHCAP 複数菌感染率入院治療外来治療 77.6 歳 3.8% 6.% 8.1% 1.1% 3.8% 16.7% 123 例 63 例 0% 12 例 34 例. 基礎疾患 治療介入など 基礎疾患に関しては健常人の発症例は % 高血圧など軽症基礎疾患保有者を合わせても 10% 程度であり 大部分の症例は心肺疾患など明らかな基礎疾患を有してした ( 表 4) 内訳としては COPD など慢性呼吸器疾患が最も高率で半数を占めており 脳血管障害後遺症 慢性心疾患 糖尿病が続いていた 投与抗菌薬としては 多くのケースがβラクタム剤のみを投与されておりそれなりに改善していた 表 3 成人 RS ウイルス関連肺炎 186 例の病像 2 最高体温 WBC CRP 低酸素血症あり咳嗽喀痰明らかな喘鳴食思不振 倦怠感頭痛 関節痛感染経路不明周囲での気道感染流行あり家族内でRSウイルス感染あり施設入所中の発症 表 4 成人 RS ウイルス関連肺炎 186 例の病像 3 基礎疾患健常人 ~ 軽度基礎疾患慢性呼吸器疾患在宅酸素療法脳血管障害後遺症など慢性心疾患糖尿病悪性腫瘍慢性腎疾患治療内容 βラクタム薬のみ投与他の抗菌薬を経過中に使用抗菌薬未使用で改善ステロイド投与あり % 89.2% 90.6% 34.9% 21.%.4% 124 例 2 例 例 39 例 10.8% 2.2% 7.0% 24.2% 20.4% 18.9% 3.8% 3.2% 79.0% 16.1% 4.9% 2.8% ( )

6 110 が 一部の症例では初期投与薬剤への反応が不良で他系統の抗菌薬に切り替えあるいは併用となっていた 当初からウイルス肺炎を疑って抗菌薬未使用で慎重に経過をみて改善が確認された症例は実際には少数にとどまった また 4 分の 1 の症例では経過中にステロイドが投与されていたが COPD など背景病態の増悪への使用 びまん性肺疾患を疑われての純緊急的投与 喘鳴が目立つことから高齢初発の喘息を疑われての使用など投与理由は症例により様々だった 6. CAP と NHCAP の病像比較全体を CAP 群 123 例と NHCAP 群 63 例に区分して病像を比較してみると ( 表 ) NHCAP 症例の 40% 近くが 誤嚥性肺炎 と初期診断されていた 急性期死亡率 死亡退院率とも CAP 群よりも高率だったが その他にも救命はできても病前よりも PS が明らかに低下してしまい 強制栄養の導入を余儀なくされたり自宅退院が困難となるケースがインフルエンザ肺炎などよりもかなり目立っていた 7. 他のウイルス関連肺炎との病像比較当院で診断された他のウイルス関連肺炎症例との 病像を比較してみると ( 表 6) RS ウイルス関連肺炎が最も多く見いだされており 発症年齢も明らかに最も高齢だった 混合感染率は概ね 0% 前後でウイルス間での大きな差は認めず 死亡退院率はインフルエンザのほうが高率だった 続いてウイルス単独陽性例と混合感染例とに層別してみたが ( 表 7) やはり平均年齢は RS ウイルスが最も高齢となっていた また死亡退院率は全般に混合感染例よりも単独感染例のほうが高率となっていた おわりに成人の RS ウイルス関連肺炎は主に高齢者に発症し その頻度は通年で全体の % 前後 流行期には 10% 以上 と決して稀なものではない 高齢者の 誤嚥性肺炎 と判断されている症例のなかには本病原体により肺炎例や本病原体罹患をトリガーとして普段は起こさない誤嚥を発症した症例などが少なからず含まれている可能性が高い また高齢者の感染例のなかには死亡例のほかに感染を契機とした PS 低下例も稀ならず認めらており医療経済的な観点からも注意が必要である 近年では有効性の高い抗ウイルス薬の開発も進められてきており 成人領域における今後の導入や有効性の高い迅速診断法の開発と普及も併せて期待したいところである 表 CAP と NHCAP 症例の病像比較 CAP(123) NHCAP(63) 平均年齢初期の臨床診断 誤嚥性肺炎 合併感染あり急性期死亡率死亡退院率入院期間罹患後 PS 高度低下経口 胃瘻通院 施設往診歩行 車椅子通院 在宅酸素気管切開 7.3 歳.6% 4.% 0.8% 1.6% 19.8 日 4.1% 歳 38.1% 41.3% 7.9% 14.3% 28.9 日 1.9% 1 1 表 6 各種ウイルス関連肺炎の病像比較 (2002 年以降 16 歳以上の当院診断例 :2017 年 2 月 28 日まで ) 起炎菌 FLU RSV PIV3 型 HMPV アデノ 通算件数 143 例 186 例 0 例 30 例 11 例 平均年齢 72.0 歳 77.6 歳 72.3 歳 70.1 歳 0.3 歳 混合感染率 1.0% % 44.0% 4.4% 3.7% 死亡退院率 9.1% 6.% 4.0% % % 表 7 単独感染 / 混合感染例の病像比較 (2002 年以降 16 歳以上の当院診断例 :2017 年 2 月 28 日まで ) 単独感染 混合感染 起炎菌 FLU RSV PIV3 HMPV アデノ 人数 平均年齢 死亡退院率 人数 平均年齢 死亡退院率..4 ( 6 )

7 111 文 1 ) Falsey AR, Hennessey PA, Formica MA et al. Respiratory syncytial virus infection in elderly and high-risk adults. N Engl J Med. 200 Apr 28 ; 32(17): ) Cameron G, Steven JD, David JM. Respiratory Syncytial Virus : Infection, Detection, and New Options for Prevention and Treatment Clin. Microbiol. Rev. January 2017 ; 30(1): ) Falsey AR, McElhaney JE, Beran J, van Essen GA, Duval X, Esen M, et al. Respiratory syncytial virus and other respiratory viral infections in older adults with moderate to severe influenza-like illness. J Infect Dis Jun 1 ; 209 (12): ) 堤裕幸 RS ウィルス感染症感染症学雑誌 79 巻 11 号 ) 岩田敏小児 RS ウィルス感染症の疫学と治療感染症 39 巻 4 号 ) Dowell SF, Anderson LJ, Gary HE Jr, Erdman DD, Plouffe JF, File TM Jr, et al Respiratory syncytial virus is an important cause of community-acquired lower respiratory infection among hospitalized adults. J Infect Dis Sep ; 174(3): ) Falsey AR, Walsh EE. Respiratory syncytial virus infection in adults. Clin Microbiol Rev Jul ; 13(3): ) Falsey AR, Hennessey PA, Formica MA, Cox C, Walsh EE. Respiratory syncytial virus infection in elderly and high-risk adults. N Engl J Med. 200 Apr 28 ; 32(17): 献 ) Luchsinger V, Piedra PA, Ruiz M, Zunino E, Martínez MA, Machado C, et al. Role of neutralizing antibodies in adults with community-acquired pneumonia by respiratory syncytial virus. Clin Infect Dis Apr ; 4 (7): ) Widmer K1, Zhu Y, Williams JV, Griffin MR, Edwards KM, Talbot HK. Rates of hospitalizations for respiratory syncytial virus, human metapneumovirus, and influenza virus in older adults. J Infect Dis Jul 1 ; 206(1): ) Sundaram ME, Meece JK, Sifakis F, Gasser RA Jr, Belongia EA. Medically attended respiratory syncytial virus infections in adults aged 0 years : clinical characteristics and outcomes. Clin Infect Dis Feb ; 8 (3): ) 高橋洋 神宮大輔 矢島剛洋他当院において冬季 2 シーズンに経験した成人 RS ウイルス感染症例の臨床像感染症学雑誌 90 巻 号 ) Falsey AR, Formica MA, Hennessey PA et al. Detection of respiratory syncytial virus in adults with chronic obstructive pulmonary disease. Am J Respir Crit Care Med Mar 1 ; 173(6): ) De Serres G, Lampron N, La Forge J et al. Importance of viral and bacterial infections in chronic obstructive pulmonary disease exacerbations. J Clin Virol Oct ; 46(2): ) Branche AR, Walsh EE, Formica MA et al. Detection of respiratory viruses in sputum from adults by use of automated multiplex PCR. J Clin Microbiol Oct ; 2 (10): ( 7 )

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