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1 平成 28 年度 包括外部監査結果報告書 及びこれに添えて提出する意見 概要版 区役所に関する財務事務の執行について 大阪市包括外部監査人 公認会計士里見優

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3 目次 第 1 包括外部監査の概要 監査の種類 選定した特定の事件( 監査テーマ )... 1 (1) 監査の対象... 1 (2) 監査対象期間 監査対象 監査の実施期間 特定の事件( 監査テーマ ) を選定した理由 監査対象について... 2 (1) 監査の範囲 監査の視点( 監査要点 )... 4 (1) 総務 企画調整業務... 4 (2) 市民協働 まちづくり業務... 5 (3) 窓口サービス業務... 6 (4) 保健福祉 ( 保健福祉センター ) 業務 監査の方法... 9 第 2 監査の結果 (1) 総務 企画調整業務 (2) 市民協働 まちづくり業務 (3) 窓口サービス業務 (4) 保健福祉 ( 保健福祉センター ) 業務... 21

4 ( 注 1) 金額の表示単位未満は切り捨て 比率の表示単位未満は四捨五入している 報告書の表中の合計が 端数処理の関係で合致しない場合がある ( 注 2) これは報告書の概要版であり 詳細な内容については報告書を参照のこと

5 第 1 包括外部監査の概要 1 監査の種類 地方自治法 ( 昭和 22 年法律第 67 号 ) 第 252 条の 37 第 1 項及び大阪市外部監査契約に基づく監査に関する条例 ( 平成 11 年大阪市条例第 6 号 ) 第 2 条に基づく包括外部監査 2 選定した特定の事件 ( 監査テーマ ) (1) 監査の対象 区役所に関する財務事務の執行について (2) 監査対象期間 原則として平成 27 年度 ただし 必要に応じて過年度及び平成 28 年度の一部についても監査対象とした 3 監査対象 区役所 ( 全 24 区 ) 市民局を中心として その他監査テーマに関連する関係局 4 監査の実施期間 平成 28 年 4 月 1 日より平成 29 年 2 月 3 日まで 5 特定の事件 ( 監査テーマ ) を選定した理由 大阪市においては 平成 24 年 7 月に市政改革プランを策定し ニア イズ ベター の考え方のもと 区長が区シティ マネージャーと区役所の長を兼任する区シティ マネージャー制を導入するとともに 区長が区の特性や地域の実情に即した予算を編成できるように予算編成の改革を行い 自立した自治体型の区政運営に取り組んできており 予算執行に係る区長の権限も他の政令指定都市と比較して相対的に大きなも 1

6 のとなっている また 平成 27 年 5 月に実施された特別区の設置についての住民投票の投票率の高さからも 区政のあり方について市民が非常に高い関心を持っていることがわかる 一方 区役所では 戸籍及び住民登録の窓口 地域福祉や子育て支援等の市民の生活に密着した業務が行われており 区役所に関する財務事務が適切に行われているかどうかは市民サービスの観点から重要な事項でもある このような状況をふまえ 区役所に関する財務事務の執行や手続が法律 条例 規則に準拠して適切に実施されているか また その経済性 効率性及び有効性について検討することが市民にとって有意義であると考えられることから 特定の事件として選定した 6 監査対象について (1) 監査の範囲監査の対象範囲については 区役所にて実施している業務を網羅的に抽出し 以下の4つに分類し それぞれの業務分類における主な業務に関する財務事務の執行を監査の対象範囲としている 監査の対象範囲とした区役所の業務 業務分類主な業務総務 企画調整業務物品管理 現金管理 庁舎の維持管理 契約管理 文書管理 広報業務市民協働 まちづく地域活動協議会 区役所附設会館の管理 地縁による団体り業務の許認可業務 各種自主事業窓口サービス業務住民情報関係業務 保険年金関係業務保健福祉 ( 保健セン高齢者 障がい者支援業務 子育て支援業務 介護保険関ター ) 業務係業務 民生 児童委員関係業務 生活保護関係業務 生活困窮者自立支援業務 保健衛生関係業務 区役所の業務においては 区長自由経費に関する業務のみを実施しているわけではなく 区 CM 自由経費及び部局の予算に関する業務も多く実施している このため 区において区に執行権限のある区長自由経費は全て対象とするものの あくまで 区役所の業務の観点から 区長自由経費以外の執行に係る財務事務についても一部対象としている なお 監査の対象としている区長自由経費には人件費は含まれていない 2

7 監査の対象範囲とした財務事務 区長自由経費区役所の業務の財務事務 総務 企画調整業務 市民協働 まちづくり業務 窓口サービス業務 保健福祉 ( 保健センター ) 業務 監査の 対象範囲 区長自由経費以外の財務事務 一部を 監査の 対象範囲 監査の対象範囲とした区長自由経費の当初予算及び決算額 ( 単位 : 千円 ) 区名平成 27 年度当初予算 1 平成 27 年度決算 2 北区 554, ,970 都島区 243, ,227 福島区 236, ,697 此花区 245, ,124 中央区 558, ,611 西区 260, ,004 港区 304, ,119 大正区 309, ,088 天王寺区 269, ,441 浪速区 276, ,161 西淀川区 287, ,577 淀川区 390, ,055 東淀川区 409, ,035 東成区 316, ,688 生野区 321, ,606 旭区 278, ,594 城東区 381, ,513 鶴見区 302, ,841 阿倍野区 352, ,664 住之江区 298, ,792 住吉区 394, ,814 東住吉区 304, ,429 平野区 518, ,352 西成区 745, ,457 計 8,560,902 7,575,859 ( 資料 ) 1 平成 27 年度区シティ マネージャー自由経費予算事業一覧 2 大阪市歳入歳出決算に係る主要な施策の成果に関する報告書 3

8 7 監査の視点 ( 監査要点 ) 区役所に関する財務事務の執行や手続については 区役所の業務の4つの分類を基礎とし 各業務について 合規性 ( 準拠性 ) 3E( 経済性 効率性 有効性 ) をもって実施されているか否かという観点から監査を実施した (1) 総務 企画調整業務 1 現金管理 区役所では 各種徴収金の収納業務 各種給付業務 経費の精算等において現金が 取り扱われることとなる また 郵券 定額小為替等の換金が容易なものの取扱いや 料金後納郵便 タクシーチケット等の不適切に利用されるおそれが高いものの取扱い がある このため 現金管理に関する監査の視点 換金が容易なものの管理に関する視点 不適切に利用されるおそれが高いものの管理に関する視点により監査を実施した 具体的には以下のとおりである 収納金は適切に管理されているか 現金出納簿が適切に作成されているか 資金前渡金について 出納決議簿等が適切に作成されているか 郵券は適切に管理されているか 料金後納郵便は適切に管理されているか 定額小為替は適切に処理されているか タクシーチケットは適切に管理されているか 金庫は適切に管理されているか 印鑑は適切に管理されているか 2 物品管理区役所においては その業務を実施するにあたって さまざまな備品 消耗品の取扱いがある このため 備品の管理に関する監査の視点により監査を実施した 具体的には以下のとおりである 備品台帳は適切に作成されているか 備品管理シールの貼付は適切に行われているか 使用されなくなった備品は適切に廃棄され 備品台帳から削除されているか 消耗品は適切に管理されているか 公用車は適切に管理されているか 4

9 3 庁舎の維持管理区庁舎は多くの市民が利用する施設であり 庁舎の維持管理が適切になされているかは市民サービスにおいて重要である このため 施設の維持管理に関する監査の視点により監査を実施した 具体的には以下のとおりである 区庁舎の各種点検等は適切に実施されているか 区庁舎の各種点検等により指摘された部分について修繕計画が立てられ適切 に補修が行われているか (2) 市民協働 まちづくり業務 1 地域活動協議会 地域活動協議会は設立間もない新しい組織であり 事業運営に関する仕組みやノウ ハウについても十分に整備されていない また 市民団体の集まりであるという性質 上 市民活動を行うために必要な経理的基礎及び技術的能力を有している人材の確保 及び育成を行うことが容易ではない 一方 地域活動協議会に対する補助金は 通常 の補助金と異なり 公金の使途の透明性やその活動の公益性 成果をチェックするこ とを前提に それぞれの地域の実情や特性に応じた活動が行われるよう 活動内容を 指定せず補助限度額を提示し 具体的な活動内容については地域活動協議会の選択に 委ねるなど 自由度の高い補助金となっている このため 通常の補助金の支出に関する監査の視点に加え 地域活動協議会の事業 運営及び会計の透明性が確保されているかの視点を追加している 具体的には以下のとおりである 補助金に係る申請 決定 交付等の事務の執行が 法令及び条例 規則等に従い適切に実施されているか 補助金の効果測定等の検証や見直しは適切か 地域活動協議会からの実績報告及びモニタリングは適切であるか 地域活動協議会の会計処理及び収支計算書が適切に作成されているか 補助金の対象範囲は適切か 補助金交付の根拠資料の証明力は十分かつ適切か 地域活動協議会に関する規約等は適切に作成されているか 地域活動協議会の会計の透明性を確保するための仕組みづくりがなされているか 地域活動協議会への指導 監督は適切か 地域活動協議会が認定要件を満たしていることの確認は適切になされているか 中間支援組織による指導は有効に機能しているか 5

10 2 区役所附設会館区役所所管の施設は 区役所と区民センター等の区役所附設会館であり 市民協働 まちづくり業務において 区役所附設会館をどのように利用して 大きな公共を担う活力ある地域社会づくり を実現するかは重要である いずれの区においても 区役所附設会館は指定管理者制度によっていることから 主に指定管理者制度に関する監査の視点により監査を実施した 具体的には以下のとおりである 指定管理者の選定が適切か 指定管理者の日々の管理が適切か 指定管理者からの実績報告の検証が適切か 指定管理者の評価方法が適切か 区役所附設会館が市民サービスの観点から適切に利用されているか (3) 窓口サービス業務 1 住民情報関係業務区役所では 住民情報関係業務として 住民登録 住民票の交付 戸籍の届出等の業務について 区民サービスの向上と効率的な業務運営の観点から民間の事業者への業務委託によって行っている このため 業務委託に関する監査の視点により監査を実施した 具体的には以下のとおりである 窓口業務の委託業者の選定が適切に行われているか 窓口業務の委託業者の業務について適切に評価が行われているか 2 保険年金関係業務区役所では 保険年金関係業務として 国民健康保険料 後期高齢者医療保険料 国民年金保険料に関連する業務を行っている これらの業務では 保険料の窓口徴収業務 未収金の滞納整理業務 保険料の減免申請や各種保険給付申請の受付業務を行っている このため 保険料の徴収に関する視点 未収金の滞納整理に関する視点 減免や各種給付の申請受付に関する視点により監査を実施した 具体的には以下のとおりである 6

11 国民健康保険料及び後期高齢者医療保険料の窓口徴収業務は適切に行われているか 国民健康保険料及び後期高齢者医療保険料の訪問徴収に関する業務委託について徴収金額の報告を適切に確認しているか 国民健康保険料及び後期高齢者医療保険料の徴収の際に使用する手書きの領収書の様式に問題はないか 窓口徴収を行った国民健康保険料及び後期高齢者医療保険料について金融機関への収納は適時に行われているか 窓口徴収を行った国民健康保険料及び後期高齢者医療保険料について適切に保管されているか 国民健康保険料及び後期高齢者医療保険料の窓口徴収用のつり銭として多額の資金前渡が行われていないか 国民健康保険料の減免業務は適切に行われているか 国民健康保険料の滞納整理業務は適切に行われているか 国民健康保険料の各種給付業務は適切に行われているか (4) 保健福祉 ( 保健福祉センター ) 業務 1 福祉関係業務福祉関係業務は その対象別に 高齢者 障がい者支援と子育て支援からなり 各法律に定める手続きにより適切に業務がなされているかを監査の視点として実施した 具体的には以下のとおりである 各種業務が 該当する法令及び条例 規則等に従い適切に実施されているか 業務の効率性の検証がなされ 改善活動がなされているか 業務の標準化がなされ 担当者の変更により業務水準が低下することがない仕組みとなっているか また 福祉関係業務は 地域に根付いたサービスを提供する必要があるため 民生委員 児童委員をはじめとした 地域福祉ネットワークを構築し 各区が特色ある事業を実施している このため これらの事業が適切になされているか また 委託先の管理が適切であるかを監査の視点として実施した 具体的には以下のとおりである 7

12 事業目的が適切に設定されているか 事業の有効性の検証がなされているか 事業の経済性及び効率性に問題はないか 入札及び契約の方式の選定は適正に行われているか 委託先の選定は適切か 契約手続は適正に行われているか 契約事項は適正であるか 委託先からの報告の検証は適切か 検査 ( 履行確認 ) は適正に行われているか また 子育て支援のために 各種の貸付等を実施しており 当該貸付金等に関する 業務が適切になされているかを監査の視点として実施した 具体的には以下のとおりである 貸付金等の貸付業務は適切になされているか 貸付金等の債権管理は適切に行われているか 貸付金等の滞納整理業務は適切に行われているか また 福祉関係業務においては 介護保険を取り扱っているため 介護保険に関す る事務が適切になされているかを監査の視点として実施した 具体的には以下のとおりである 窓口徴収業務は適切に行われているか 訪問徴収は適切に行われているか 徴収した介護保険料は適切に保管されているか 徴収した介護保険料の収納は適時に行われているか 窓口徴収用のつり銭として多額の資金前渡が行われていないか 介護保険料の減免業務は適切に行われているか 介護保険料の滞納整理業務は適切に行われているか 2 生活保護関係業務 生活困窮者自立支援業務生活保護関係業務 生活困窮者自立支援業務においては 多額の資金を取り扱うことから 支給業務の適切性が重要である また 不正受給等は社会問題となっていることから これらの対応がなされているかを監査の視点として実施した 具体的には以下のとおりである 8

13 生活保護費の支給決定に関する業務が適切に行われているか 生活保護費の支給業務が適切に行われているか 生活保護費に関する資金前渡金の管理は適切に行われているか 住居確保給付金の支給業務は適切に行われているか 3 保健衛生関係業務保健衛生関係業務は財務事務に関する事項は尐ないが 検診等により各種の手数料を取り扱うことから これらの徴収事務が適切に行われているかを監査の視点として実施した 具体的には以下のとおりである 各種手数料の徴収事務は適切に行われているか 徴収した各種手数料は適切に保管されているか 徴収した各種手数料の収納は適時に行われているか 8 監査の方法 本包括外部監査は 地方自治の本旨を十分に勘考し 地方自治法並びに関連法規はもとより 地方公共団体の外部監査人のための外部監査のガイドライン ( 日本公認会計士協会 平成 13 年 5 月 14 日最終改正 ) に準拠して行った まず 区役所の業務の概要を把握するため 西成区において区役所業務に関するヒ アリングを実施した 次に 監査の効率性から 実地調査を行う区として 西成区 平野区 中央区 西 区を抽出し 抽出された問題点について 他の区に対してアンケート調査を行う方法 を選択した サンプルとして抽出した 4 区に対して 監査の対象範囲となる区役所の業務につい て網羅的に実地調査により資料を確認した なお これら 4 区については それぞれ 以下の観点から 規模や予算事業を網羅できるように抽出している 西成区 区長自由経費が最も高く 高齢者比率及び生活保護費が高い 平野区 人口が最も多い 中央区 転入転出率が最も高く 事業所数が最も高い 西区 人口増加率が最も高く 子育て世代が多い 9

14 次に 4 区で問題が抽出された事項について 24 区に対し アンケートによる調査により監査を実施した なお 地域活動協議会関連の業務については 4 区の実地調査において問題が多数存在することが見込まれたため 残りの 20 区に対しても実地調査を実施している なお 各区に対し実施したアンケートについては 報告書本編巻末に ( 参考資料 ) として記載している 監査の実施方法のまとめ 業務分類 実地調査対象 アンケート調査 地域活動協議会関連業務全 24 区上記以外の業務西成区 平野区 中央区 西区 全 24 区 10

15 第 2 監査の結果 大阪市は 平成 24 年度より推進されている市政改革プランの過程の中で 平成 25 年度に区シティ マネージャー ( 以下 区 CMという ) 制を導入するとともに 区長が区の特性や地域の実情に即した予算を編成できるようにと予算編成の改革を行い 自立した自治体型の区政運営に取り組んできている このような状況をふまえ 監査人は特定の事件として 区役所に関する財務事務の執行について を選定した 区 CM 制の導入によって 区長は従来の区役所に分掌された事務のみならず もともと局に分掌された事務の一部についても決定権が付与され 新たに区 CM 自由経費の予算編成権限が付与され 残りの区 CM 義務的経費は 従前どおり局に権限が残された しかしながら この区 CM 自由経費予算は 実は区長が区の特性や地域の実情に即した予算を自由に編成できる様な仕組みになっていない 区 CM 自由経費の実態は 局長が予算編成主管であった従来の局予算とほとんど変わっていない 報告書本編第 2 監査の対象 2.(2)3 区 CM 自由経費に記載のとおり 各局が予算編成をし それらを各区に配分する名目が 区 CM 自由経費へと変わったが その多くが区 CMに裁量のない経費だからである 監査人は当初 区 CM 自由経費を監査の主たる対象とすることを企図したが 区 C M 自由経費の実態をふまえ 区に執行権限のある区長自由経費も全て監査の対象とし 区長自由経費以外の執行に係る財務事務についても一部監査対象とした なお アンケートにより発見された指摘項目については 各区との間で事実確認は行っているものの 監査人自らが実地調査で発見した事項ではないため 対象所属の記載を行っていない (1) 総務 企画調整業務現金管理に関しては 現金出納簿を作成していない区が2 区あった ( 結果番号 1) 現金出納簿の作成などは基本中の基本である その他の二つの指摘も含め いずれも内部統制の整備の中で解決できる問題であり 大阪市として区役所業務の内部統制について きちんと検討して整備運用すべきである ( 現金管理に関する指摘事項一覧 ) 結果又は対象意見番号所属 指摘項目 結果 1 2 区 現金出納があるにもかかわらず 2 区において現金 出納簿が作成されていない 2.(1)

16 結果又は意見番号 対象所属 指摘項目 結果 2 1 区 1 区において金庫の内容物についての保管チェックリストが作成されていない 2.(1)2 76 結果 3 1 区 公衆電話の料金回収の体制について 1 区では 複数人によらず一人体制で料金回収を行っている 2.(1)3 77 物品管理に関しては 備品に管理番号を付したシールを貼付していなかった区が 2 区あった これらの指摘に関しても 内部統制の整備運用で解決できる ( 物品管理に関する指摘事項一覧 ) 結果又は対象意見番号所属 指摘項目 2 区で保有する備品について 備品管理 No. シー 2.(2)1 79 結果 4 2 区 ルを貼付する等の方法により備品管理が行われて いなかった 結果 5 1 区 1 区では 廃棄済の備品が備品台帳から削除されておらず 会計規則が適切に遵守されていなかった 2.(2)2 79 庁舎の維持管理において 建築物及び設備等の点検結果について 何らかの不具合があり改善を要する項目が長期間放置されているものがあった 実は これと同様の指摘は 昨年度の大阪市の包括外部監査において 指定管理施設の監査において監査人から行っている もちろん指摘の対象となっている所属は今回とは異なってはいるが 包括外部監査を有効に活用するという観点からも 他の所属に対する指摘であっても 自らの業務に同様の状況にあるものがないか 再確認すべきである 委託業務の管理については 業務が適切に実施されたことが確認できない事例があった ( 結果番号 6 結果番号 7) 一般的に組織運営の観点からは 組織の中心から物理的 時間的に遠い拠点ほど各種の管理が甘くなる傾向がある 区役所は本庁から離れている拠点であり その管理品質を一定以上に保つことは 皆が常々意識しなければなかなか実現できない その中で この委託業務の検査についての指摘は 委託料の支払いの妥当性に直結するものであり 何よりも厳格におこなわなければならないところ 報告の様式そのものが仕様書の要求を満たしていないものがあることは問題である 12

17 ( 庁舎の維持管理に関する指摘事項一覧 ) 結果又は対象意見番号所属 指摘項目 意見 1 結果 6 結果 7 西区西成区西区西区 建築物及び設備等について 要改善事項の今後の対応や修繕予定時期等を記載した一覧表を作成し 要修繕事項は一覧表の計画に基づき速やかに是正される必要がある 清掃業務委託管理について西区役所において委託業者から報告を受けるための 大阪市西区役所日報 が仕様書で詳細に定められた作業を確認できるような様式になっていなかった 清掃作業の頻度についても大幅に不足しているにもかかわらず 日報には総務課担当者の押印がなされており 委託業務が適切に実施されているかどうかを確認する作業に不備があった 2.(3) (3) (3)2 82 ( 文書管理に関する指摘事項一覧 ) 結果又は対象意見番号所属 指摘項目 結果 8 西区 西区役所において 平成 27 年度広報紙企画編集業務委託 ( 公募型プロポーザル方式 ) にかかる事業者からの企画提案書 が誤って廃棄されていた事実が判明 2.(4)1 83 (2) 市民協働 まちづくり業務地域活動協議会は 様々な市民活動団体が 自主的で開かれた組織運営と会計の透明性を確保しながら 地域まちづくりを推進することを目的として 平成 24 年度に制度がつくられた 制度開始当初は 地域の住民の自主的な活動を主とするという点を重視し できる限り地域住民に負担をかけないことに重きを置いていた この方針は間違ってはいなかったが 結果として現状の地域活動協議会は 会計の透明性が十分に確保されているとは言いがたい状況となっている 制度が始まってから3 年を超え 制度としてある程度の成熟を見ている一方で 事業運営に関する仕組みが十分に整備されてきたとは言いがたい 現状をこれ以上長く 13

18 容認すると あるべき姿に戻すことが容易ではなくなってしまうため 監査人は 地域活動協議会の会計の透明性確保に向けた大阪市の役割について 地域活動協議会の全体の収支決算書の入手を要する ( 意見番号 2) 財産の状況を示す資料の入手を要する ( 意見番号 3) 監事監査の実効性を担保する必要がある( 意見番号 4) 等の指摘を行っている 地域活動協議会における収支決算書の収入の記載については 現状は地域のお祭りの模擬店の売上げなどについて その根拠資料や明細の入手が徹底されていないことなどから 市は収入の記載方法の指針を示すべきである ( 意見番号 8) とした また 収入の記載漏れが認められる ( 結果番号 9) ため 網羅的な収支報告を徹底させなければならない 収支決算書の支出については 平成 27 年 1 月の住民監査請求に対する監査委員の意見として 要綱で提出を求めている事業別収支予算書 決算書等については ( 中略 ) 補助事業全体の収支を明らかにするものに変更する必要があるか否かを検討されたい とされ 市民局区政支援室による 地活協補助金について においても 全区において 全体収支を明らかにする様式の使用を徹底することとされている しかしながら 6 区において補助対象外経費の収支報告への記載を指導していなかった ( 結果番号 10) 他にも 会計処理等について様々な指摘を行っているが これらについては個別の指摘事項を参照されたい 次に 地域活動協議会のガバナンスの問題として 利害関係人との取引がある 一般に どのような組織であっても 特別利害関係人との取引は第三者からの誤解を招きやすい 確かに利害関係の有無はその範囲が曖昧である したがって 取引の相手先が利害関係人に該当しそうな場合には 地域に対する説明責任を果たすことができるよう 慎重な対応が求められる この点について 区は適切な指導等を行う必要がある ( 意見番号 14 意見番号 15) また 地域活動協議会の自立的な地域運営の仕組みづくりを支援するための組織として 中間支援組織に対して業務委託を行っている しかしながらその指導については 地域の特性に応じた支援をするという趣旨から 支援の内容や水準がまちまちである これは 最低限満たすべき水準が設定されていないことが原因であることから 中間支援組織による一定の支援水準の確保の施策を検討する必要がある ( 意見番号 22) 14

19 ( 地域活動協議会に関する指摘事項一覧 ) 結果又は対象意見番号所属 指摘項目 地域活動協議会の会計の透明性確保のためには 各 3.(1)1 87 区は地域活動協議会に対し 補助対象事業 自主事 業及び受託事業といった事業別の収支を適切に整理 意見 2 市民局及び 24 区 した事業別の収支決算書を含む 地域活動協議会全体としての収支決算書が適切に作成されていること を確認するため 収支決算書の入手や現地で確認し たことを記録として残すといった対応を講じる必要 がある 地域活動協議会が所有する財産の状況を示す資料 3.(1)1 87 意見 3 市民局及び 24 区 ( 財産目録など ) が適切に作成されていることを確認するため 各区は関連資料の入手や現地で確認したことを記録として残すといった対応を講じる必要 がある 意見 4 市民局及び 24 区 大阪市として 監事に対して監査手法の指導を行うことにより 監事監査の実効性を担保する必要がある 3.(1)1 87 各区は地域活動協議会に対し 監事監査が適切に実 3.(1)1 87 意見 5 市民局及び 24 区 施されていることを確認するため 監事監査報告書の入手や現地で確認したことを記録として残すと いった対応を講じる必要がある 各区は地域活動協議会が認定要件を継続的に満たし 3.(1)2 88 意見 6 24 区 ていることを確認するための確認事項を明確にするとともに 確認したことを記録として残す必要があ る 大阪市暴力団排除条例 の趣旨に則り 市民局と 3.(1)3 89 意見 7 市民局及び 24 区 して確認方法についての指針を定め 各区に周知するとともに 各区において区の認定要綱又は補助金交付要綱等の改訂を行い 反社会勢力の確認を徹底 する必要がある 市民局として 地域活動協議会の会計の透明性を確 3.(1)4 89 意見 8 市民局 保するために 収支決算書の収入に関する記載方法 について一定の指針を示す必要がある 15

20 結果又は意見番号 対象所属 指摘項目 福島区 実地調査により 地域活動協議会の収支計算書を閲 3.(1)5 90 中央区 覧したところ 7 区の地域活動協議会が実施してい 浪速区 る事業において 事業収入の記載漏れが認められ 結果 9 西淀川区 た 東住吉区 平野区 西成区 意見 9 市民局及び 24 区 市民局支援のもと 各区において利息収入の取扱いを規定しておく必要がある 3.(1)6 91 市民局として 補助対象事業において十分な無報酬 3.(1)7 92 意見 10 市民局 の労力があることを説明できるようにするための地域活動協議会からの報告に関する一定の指針を 定め 各区に周知する必要がある 結果 10 6 区 6 区で補助対象外経費の収支実績報告への記載を指導していない 3.(1)8 93 地域活動協議会の運営費において 委託料として計 3.(1)9 94 結果 11 中央区 上されている5 万円以上の支出について 領収書により内容を確認したところ 本来は備品購入費とし て処理すべき費用であった 地域活動協議会の事業費において 消耗品費として 3.(1)9 94 結果 12 淀川区 計上されている5 万円以上の支出について 内容を確認したところ 本来は備品購入費として処理すべ き費用であった 補助対象経費について 領収書の添付がなく 銀行 3.(1)10 94 結果 13 中央区 の振込明細のみ添付されており 支払内容の妥当性 を確認することができなかった 補助対象経費について 領収書に但書きの記載のな 3.(1)10 95 結果 14 東淀川区 いものが存在しており 支出内容の妥当性を確認す ることができなかった 16

21 結果又は意見番号 対象所属 指摘項目 各区は 地域活動協議会に対して備品台帳の整備を 3.(1)11 95 指導するとともに これが適切に作成されているこ 意見 区 とを確認するため 備品台帳の入手や現地で確認し たことを記録として残すといった対応を講じる必 要がある 中央区 各区は光熱水費等の利用実態をふまえ 合理的な基 3.(1)12 96 西淀川区 準により 活動費補助金と運営費補助金に按分する 東淀川区 よう地域活動協議会を指導する必要がある 意見 12 旭区城東区 住之江区 住吉区 西成区 中央区 各区は補助金交付要綱において 補助対象経費にお 3.(1)13 96 意見 13 浪速区 ける食事代等の具体的上限の金額を定める必要が 平野区 ある 地域活動協議会の事業において 食糧費として支出 3.(1)14 97 結果 15 中央区 された金額について弁当を提供した人数及び単価の記載がなく 補助金交付要綱に定められた範囲内 の食糧費であることを確認できなかった 地域活動協議会の事業において 教室に駐在する講 3.(1)15 97 結果 16 東淀川区 師に対し 駐在時間に基づく講師料を支払っており 当該講師料を補助対象経費としているが 区は 駐在時間の根拠資料の提出を要求していない 地域活動協議会の事業において 複数名の講師等へ 3.(1)16 97 結果 17 中央区旭区 の謝礼金であるにもかかわらず 1 枚の領収書で処理されており 当該領収書の受領サインは1 名の個 人のみとなっている事例が発見された 特に法人格を有する地域活動協議会に対し 区は 3.(1)17 98 意見 14 1 区 地域活動協議会の活動の高度化 専門化に応じたよ り適切な助言等の支援を行うべきである 17

22 結果又は意見番号意見 15 意見 16 結果 18 意見 17 意見 18 意見 19 対象所属 1 区 24 区住吉区市民局及び 24 区住之江区 24 区 指摘項目 区は 利害関係者との取引が多額になされている場 合等 その妥当性に疑念が生じる場合においては 会計の透明性の観点から地域活動協議会に報告を求 め 区として把握した上で その発注金額のみなら ず発注そのものの妥当性について確認すべきであ る 地域活動協議会の事務員が有償ボランティアである か雇用であるかについては 各地域活動協議会が その実態に即して自身で判断すべき事項であるが これには困難が伴うことから 各区は地域活動協議 会に対し 市民局から提供されている資料などを活 用しながら判断基準を明示するなど 各地域活動協 議会が適切に判断できるよう助言 指導する必要が ある 有償ボランティアには労働保険料は不要であり 錯 誤による支出は運営費補助金の補助対象外経費であ ることから 運営費補助金の補助対象経費ではない 各区は地域活動協議会に対して源泉徴収についての 指導を行うとともに 市民局支援のもと 源泉徴収 額の納付を行っているかどうかについての確認方法 を検討する必要がある 地域活動協議会から団体に支出する委託料につい て 地域住民が委託業務に携わる可能性が高いと考 えられる場合においては地域活動協議会としての会 計の透明性をより高めるため 業務内容が適切に実 施できているかを確認できる資料を入手するよう地 域活動協議会に助言するとともに 区としても同資 料の提出を求め 業務委託契約の履行確認を適切に 行っていることを確認する必要がある 各区は地域活動協議会に対して 市でボランティア 保険に加入している旨十分に周知する必要がある 3.(1) (1) (1) (1) (1) (1)

23 結果又は意見番号 対象所属 指摘項目 地域活動協議会に対する補助金は 予算年度内の補 3.(1) 意見 20 中央区 助対象経費が対象であり 区は予算年度内の報酬を補助対象経費とするように地域活動協議会を指導す る必要がある 事業の中止については 大阪市中央区地域活動協議 3.(1) 会補助金変更承認申請書 を提出し 事業内容につ 結果 19 中央区 いての変更承認を申請すべき事項であり 区におい ては 各地域活動協議会に対する指導を適切に行う 必要がある 平成 27 年 4 月の補助金交付決定の段階では 防災防 3.(1) 犯活動に関する事業を実施する計画となっており 補助金交付決定段階では区長が指定した活動分野の 全てを満たしていることを確認していたが 当該事 結果 20 此花区 業については計画時点から補助金交付対象の事業と していなかったため 実績報告において 当該事業 の実績報告書が添付されず 結果として指定活動分 野の全てについて活動を実施していることについて の確認が不十分であった 補助金交付対象外の事業であれ 区長が指定する活 3.(1) 動分野に関する実績報告書については 認定要件を 意見 21 此花区 満たしていることを確認できるよう 区は地域活動 協議会に対して記載すべき内容を指導する必要があ る 中間支援組織との契約は各区において行われている 3.(1) 意見 区 ことから 各区が受託事業者に対し 仕様内容が適 切に履行されているかを確認する必要がある 意見 23 市民局及び 24 区 市民局及び 24 区が協力して 各区より様式の優れた箇所を取り入れ 標準的な報告書の雛形を提示する必要がある 3.(1)

24 ( 区役所附設会館に関する指摘事項一覧 ) 結果又は対象指摘項目意見番号所属 意見 24 西区 事業計画に従い適正に実行されていることについて確認したことを説明できるように 業務報告書を予実比較形式にする等 検証結果を記録として残す必要がある 3.(2)1 107 (3) 窓口サービス業務住民情報関係業務や保険年金関係業務が いわゆる窓口サービス業務である 本業務では 窓口において住民と金銭等のやりとりが生ずることもあり とりわけ厳格な対応が求められる このことから 金銭を給付する業務については給付の根拠に関する指摘 ( 意見番号 26) 金銭を収受する業務については回収漏れを回避するための指摘 ( 意見番号 27) などを行っている ( 住民情報関係業務に関する指摘事項一覧 ) 結果又は対象指摘項目意見番号所属 意見 25 市民局 区役所住民情報業務等委託にかかる事業者選定会議における配布資料を実地調査において確認したところ 選定委員による応募事業者のプレゼンテーション審査前の仮採点表について 会議当日 審査開始前に急遽修正 差替えを行っていたにもかかわらず その経緯に関する文書が残されていなかった 採点表は 事業者選定会議において 選定結果を左右する重要な資料である 適正に保存管理するという観点からは 修正前後の採点表が保存されるべきであるし また その修正が行われた理由や修正作業について問題がなかったことを事後的に検証可能な状態で保存することが望ましい 4.(1)

25 ( 保険年金関係業務に関する指摘事項一覧 ) 結果又は対象指摘項目意見番号所属 高額療養費給付申請の際に領収書が添付されてい 4.(2)2 117 意見 26 福祉局 ない場合の対応について 照会のルールも含めて検 討することが望ましい 本監査においては国民健康保険料の滞納整理事務 4.(2)3 118 において 法的措置の情報共有が適切になされてい なかったと見受けられる事例があったことから福 意見 27 福祉局 祉局に対する指摘としているが 国民健康保険料や 市税 他の徴収金に係る滞納整理事務を実施してい る部局において 法的措置の状況を適時に把握でき る方策を協力して検討すべきである 結果 21 西区 国保システム上手動で行う必要のある時効中断の取消しの作業が漏れていた 4.(2)4 119 国保システムより出力される 差押予告による時効 4.(2)5 120 意見 28 1 区 中断確認リスト の活用や 管理用の帳票を別途作 成するなどして 適切に管理すべきである 現金出納簿について 上長による確認印の押印につ 4.(2)7 122 意見 29 中央区 いては 形式的なチェックとせず 担当者のエラーがあった場合には エラーを発見しエラーが適切に 是正されるよう運用すべきである (4) 保健福祉 ( 保健福祉センター ) 業務保健福祉センターでは 保健福祉に係る様々な業務についてのサービスを提供している 高齢者 障がい者支援業務として 大阪市は地域福祉コーディネーターを各地域の拠点に配置する事業を実施している 当該事業は各区独自の委託事業として実施されており 各区で仕様が定められている この委託事業については 従事時間の報告 集計を行っていないため 仕様書に定められた従事時間の確認を行っていない ( 結果番号 22) ものがあった 他の区においても 2 区において従事時間の報告を受けていないとのことである さらに 1 区においては そもそも仕様書において従事時間を規定してないとのことであり改善を要する ( 意見番号 31) 21

26 ( 高齢者 障がい者支援業務に関する指摘事項一覧 ) 結果又は対象指摘項目意見番号所属 意見 30 結果 22 意見 31 意見 32 西成区中央区 3 区福祉局 高齢者 障がい者の買い物支援事業では 事業者選定の妥当性を確保する観点から 事実確認できる基準は客観的な証拠を確認するべきである 地域福祉コーディネーターの従事時間の報告状況及び集計について従事時間の報告 集計を行っていないため 区が従事時間の確認を行っていない地域があった 地域福祉コーディネーターの従事時間は重要であり 予算見積もりにおいて地域福祉コーディネーターの従事時間を基に積算している場合は 仕様書において従事時間を規定し その結果を確認する必要がある 関係各所より情報収集を行い 定期的に重度障がい者日常生活用具の支給限度額の見直しの検討を行う必要がある 5.(1) (1) (1) (1)3 128 ( 介護保険関係業務に関する指摘事項一覧 ) 結果又は対象指摘項目意見番号所属 結果 23 意見 33 中央区 3 区 介護保険料の収納業務の委託先からの訪問結果報告票を閲覧したところ 訪問時間や担当者名が記載されていないものが年間 17 件確認された 業務終了後に金庫室及び据置金庫で保管する現金を削減するため 区役所の窓口において介護保険料の現金徴収を行う場合は 金融機関の窓口が営業している時間内に 一時締めを実施し納付を行うようにすべきである 5.(2) (2)3 132 子育て支援業務のうちこども医療証の発行業務について 大阪市こども医療費助成規則に定められているこども自身の保険証原本の確認を行っていなかった ( 結果番号 24) この点について 8 区では事後に必ずこどもの保険証のコピーを入手し確認していたが 16 区では 必ずしもこのような対応が取られていないとのことである 22

27 もちろん 住民に対して過度の負担を強いることは望ましくないことに鑑みると 出生時のみの特例として当初の確認書類を保護者の保険証原本とした上で 事後にこどもの保険証コピーを入手すべきである ( 意見番号 34) また 社会的養護が必要とされる児童を入所させる児童福祉施設や 出産費用を工面できないと認められる妊婦を入所させる助産福祉施設では 利用者等からの徴収金が発生する これらの徴収金については その性質上回収に困難を伴うことがあり 未収管理が大変重要である この観点から未収管理については 未収債権管理簿の対応記録欄等が利用されていない ( 結果番号 25) 未収債権対応記録の一部が抜け落ちている ( 結果番号 26) 未収債権管理簿そのものが作成されていない( 結果番号 27) 等の指摘を行った また 個人別の管理簿のみならず 一覧表等を利用して管理を効率化すべきである ( 意見番号 35) さらに大阪市では 児童福祉の増進のため 母子家庭 父子家庭及び寡婦に対し 経済的自立の助成のために貸付を行っているが 返済滞納者への対応について 償還通知送付後の対応に問題があるケースがあった ( 結果番号 30) 保健福祉業務においても各区の業務水準は同じであるべきであるが 現状では区によってレベルに差が認められる 業務の標準化について検討すべきである ( 子育て支援業務に関する指摘事項一覧 ) 結果又は対象意見番号所属 指摘項目 結果 24 西成区平野区 こども医療証の発行業務について こども自身の保険証原本の確認が必須であるにもかからず 必要な手続きが適切に実施されていない 5.(3)1 134 こども医療証の発行業務について 区民サービスの 5.(3)1 134 観点からは 出生時のみの運用として こどもを扶 意見 区 養する予定の保護者を確認の上 こどもが加入する予定の保護者の保険証原本によって資格確認をし 発行後の事後確認としてこどもの保険証コピーを入 手するべきである 児童福祉施設徴収金の未収債権の管理状況につい 5.(3)2 136 結果 25 中央区 て 個人別の未収債権管理簿の裏面にある対応記録 及び決裁欄が利用されていなかった 児童福祉施設徴収金の未収債権の管理状況につい 5.(3)2 137 意見 35 中央区 て 個人別の管理簿に加えて一覧表等を併用して管 理を効率化すべきである 23

28 結果又は意見番号 対象所属 指摘項目 児童福祉施設徴収金の未収債権の管理状況につい 5.(3)2 137 結果 26 1 区 て 1 区においては 未収債権の対応状況の記録に ついて一定期間の記録が抜けていた 助産福祉施設費用徴収金の未収債権の管理状況につ 5.(3)3 138 結果 27 中央区 いて 未収債権管理簿が作成されておらず 個人別に分納誓約書や付箋でメモ書きされた対応状況の記 載があるのみであった 助産福祉施設費用徴収金の未収債権の管理につい 5.(3)3 138 結果 28 1 区 て 1 区において 未収債権ごとに対応状況の記録は保管されているが 未収債権管理簿は作成されて いない 助産福祉施設費用徴収金の未収債権の管理につい 5.(3)3 139 結果 29 1 区 て 1 区においては 対応状況の記録について一定 期間の記録が抜けている 母子父子寡婦福祉貸付金の償還通知送付後の対応に 5.(3)4 142 ついて 郵便局から不在による保管期間満了で返戻 されているものの中に 郵便局の保管期間満了に 結果 30 中央区 よって返戻されたことを記録簿に記載し その後の 対応がとられていないケースや 償還通知を送付し たのみでその後の対応が全くとられていないケース があった 母子父子寡婦福祉貸付金の償還通知送付後の対応に 5.(3)4 143 結果 31 4 区 ついて 4 区で所在不明の理由以外で対応されてい ないケースがある 24

29 ( 民生 児童委員関連業務に関する指摘事項一覧 ) 結果又は対象指摘項目意見番号所属 区として 各地区委員長に対し 民生委員及び児童 5.(4)1 146 委員に関する全ての活動記録の収集に努めるよう指 意見 36 3 区 導し 区役所業務を適切に果たしていることを説明 できるよう未提出の理由を確認し記録を残すべきで ある 意見 37 平野区 他 1 区 区役所としての業務を適切に果たすために 正確な活動状況の集計をより確実に実施できる方法を採用し 徹底する必要がある 5.(4)2 147 ( 生活保護関係業務に関する指摘事項一覧 ) 結果又は対象指摘項目意見番号所属 生活保護申請後に提出を求める書類について 一覧 5.(5)1 148 意見 38 福祉局 表をチェックリストとして決裁書類に添付することをルール化することで 決裁の正確性を高めるとと もに 決裁者の確認作業を効率化するべきである 生活保護資金前渡現金出納簿の記載状況について 5.(5)2 149 結果 32 西区 月中の現金残高があるにもかかわらず残高がゼロと記載されたり 現金から預金への戻入時の現金払出 の記載漏れがあった 資金前渡金精算内訳表及び支給一覧表の作成状況に 5.(5)2 149 結果 33 西区 ついて 資金前渡金精算内訳表の前渡額が支出命令 額と整合していなかった 西成区では 清掃業務委託に係る作業実施報告書の 5.(5)3 149 結果 34 西成区 区役所確認欄に作業実施確認の証跡は記されていな かった 以上 25