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1 REDD+ Reducing Emission from Deforestation and Forest Degradation-plus 平成 24 年度 応用講習 2 第 4 章 森林炭素変化量の推定について 一般社団法人日本森林技術協会鈴木圭 1

2 目次 1. 森林炭素変化量の推定方法について 2. 参照排出レベルの設定について 3. まとめ 4. 実習 (GISによる2 時点地図の合成 ~マトリックスによる変化量の解析 ) 2

3 1. 森林炭素変化量の推定方法について 2. 参照排出レベルの設定について 3. まとめ 4. 実習 (GISによる2 時点地図の合成 ~マトリックスによる変化量の解析 ) 3

4 土地利用に関連した活動からの温暖化ガス排出量を評価する IPCC の基本的な計算式 排出量の推定活動度データ排出係数 Activity data Emission factor 換算値 Danilo Mollicone, FAO FAO ホームページ UNFCCC のもとでモニタリングシステムは 森林面積及びその変化だけでなく 炭素蓄積量及びその変化までのデータを提供する 4

5 森林炭素変化量の推定フロー 1990 年森林分布図 2000 年森林分布図 森林インベントリ情報 1 巡目 年 2 巡目 年 4 巡目 年 2010 年森林分布図 マトリックスを用いた解析が有効! 森林動態地図 森林面積変化の把握 森林タイプ別の蓄積 Activity data 炭素蓄積変化量 Emission factor 5

6 マトリックスによる森林面積変化量の推定 森林タイプ (1990 年 ) Y e a r 単位 :Ct Evergreen forest (rich) Evergreen forest (medium) Evergreen forest (poor) Rrehabilita Deciduous tion forest forest Bamboo forest Mixed timber and Coniferous bamboo forest forest Mixed broadleaf & coniferous forest Mangrove forest Limestone forest Plantation Limestone area (no forest) Bare land, shub land, Water body Residential Other land fragmented area trees Evergreen forest (rich) 14,537-34,093-4,552-61, , , , ,826 Evergreen forest (medium) Grand Total , , ,576-32, , , , ,667-1,827,115 Evergreen forest (poor) 0 15,269-62, , , , , ,667-56, ,624 Rrehabilitation forest 6,101 11,103 2,224-80, , , , ,211-35, ,137 Deciduous forest Bamboo forest 0 1, , ,685 3, , ,750-88,509 Mixed timber and bamboo forest , , , , ,105-52, ,294 Coniferous forest Mixed broadleaf & coniferous Mangrove forest Limestone forest , ,364-1,533-16, , , ,769 Plantation , Limestone area (no forest) Bare land, shub land, fragmented trees Category of Forest Category of Non Forest Category of Forest 森林タイプ (2000 年 ) Year 2000 Forest remaining Forest Degradation Forest Conservation Forest Enhancement Forest Sustainable FM Forest Deforestation , ,384 1, ,012 Afforestation / Reforestation Enhancement Forest Category of Non Forest 2,068 35,232 26,213 2,099, ,228 81, , , ,533,146 Water body , , ,529 Residential area , , ,147 Other land 13 36,838 26, , , , ,640 23, ,697 Grand Total 23,633 66, ,368 1,402, ,925-36, , ,728-26,024-1,849, , , ,701 6

7 どの様にマトリックスを作成するか? Forest Map マトリックスの作成手順 2 時点地図のオーバーレイ処理 ( インターセクト ) GIS による処理 ポリゴン面積計算 クエリによるテーブル集計 森林面積変化マトリックス 表計算ソフトによる集計ピボットテーブル作成 ( 面積変化マトリックス ) 7

8 マトリックスでどの様な結果が得られるか? (5 時点森林分布図を利用した例 ) (ha) 350,000 (ha) 150, , , , , ,000 50, ,000 同じデ50,000 Limestone forest ー1st D タ2nd D Mixed timber and ソ0 bamboo ー90~95 95~00' 00~05' 05~10 Enrich スReforest Rehabilitationr forest (50,000) Poor forest (100,000) Medium forest Rich forest (150,000) ( 例 )A 省の森林減少面積と森林回復面積の推移 ( 例 )A 省の森林面積の推移 8

9 1. 森林炭素変化量の推定方法について 2. 参照排出レベルの設定について 3. まとめ 4. 実習 (GISによる2 時点地図の合成 ~マトリックスによる変化量の解析 ) 9

10 排出量削減の考え方 排出量 削減努力がない場合の予想排出量 予想排出量 排出量 実際の排出量 排出削減量 削減努力 年 REDD+CookBook より 10

11 参照排出レベル設定における留意事項 REL 設定に必要な過去の森林分布図の時点数 Robustness( 頑健性 ) や Uncertainties( 不確実性 ) を考慮すると 3 時点 ( 変化量では 2 つ ) では少なすぎる? REL の設定方法 ( 外挿モデル ) について検討の余地がある REL 設定のスケールによるトレンドの違い Sub-National アプローチを検討する余地がある REL と RL を分離して解析すると より傾向がわかる ( マトリックスを用いた解析が有効 ) 排出量の推定における排出係数 (emission factor) の乗算方法 各時点の排出係数を個別に用いるか 平均値を用いるか? 11

12 REL 設定に必要な過去の森林分布図の時点数について A 省の森林減少面積の推移 (3 時点森林分布図から作成 ) A 省の森林減少面積の推移 (5 時点森林分布図から作成 ) REL の設定方法 ( 回帰モデル 平均値等 ) によって得られるインセンティブに影響があることにも留意 12

13 REL 設定のスケールによるトレンドの違い (1) 140,000 過去 5 年の森林減少 劣化量を全国集計 120, ,000 80,000 60,000 40,000 全国値 National アプローチ 20, ~95 95~00' 00~05' 05~10 25~30 過去 5 年の森林減少 劣化量を集計 (A 省 ) 10,000 5, , 省別に REL を外挿する 1990 過去 5 年の森林減少 劣化量を集計 (B 省 ) Sub-National アプローチ 過去 5 年の森林減少 劣化量を集計 (C 省 ) ,000 2, Σ 省 A+ 省 B + 13

14 REL 設定のスケールによるトレンドの違い (2) (M Ct) 全国 (M Ct) ~95 95~00 00~05 05~ (M Ct) Deforestation Carbon enrichment Forest degradation Reforestation 80 北部 (M Ct) 地域別に REL と RL を分離し解析するとトレンドがわかりやすい ( さらに省 県別ではどうか?) Driving force の影響が推計できる REL/RL を設定できる 80 中部 南部 14

15 排出量の推定における排出係数 (emission factor) の乗算方法 リモートセンシング情報から得られた森林変化に関する活動量を炭素に換算する ( 例えば ) t1 から t2 において常緑林 (rich) が 100ha だけ常緑林 (medium) に減少した 常緑林 (rich) の平均材積が 400m 3 /ha 常緑林 (medium) の平均材積が 200m 3 /ha 森林劣化量 =100 ( )=20,000m 3 このように単純に平均材積を用いて森林減少 劣化量を計算してしまうと 排出量を過少に推定してしまう場合がある 15

16 1. 森林炭素変化量の推定方法について 2. 参照排出レベルの設定について 3. まとめ 4. 実習 (GISによる2 時点地図の合成 ~マトリックスによる変化量の解析 ) 16

17 3. まとめ 活動度データ ( 森林分布図等 ) は 時点数に留意が必要 排出量の推定や REL 設定では スケール感に留意が必要 ( 国レベル 準国レベル プロジェクトレベル ) REL と RL を分離して解析すると地域のトレンドがわかりやすい マトリックスによる森林面積動態の解析が有効 森林変化マトリックスでは 面積変化より蓄積の変化に着目 排出係数を適用する際は 適用方法に留意が必要 REL の設定方法 ( 回帰モデル 平均値 ) は 検討が必要 その他 National Circumstances( 国状 ) を考慮する必要性 17

18 1. 森林炭素変化量の推定方法について 2. 参照排出レベルの設定について 3. まとめ 4. 実習 (GISによる2 時点地図の合成 ~マトリックスによる変化量の解析 ) 18

19 実習簡易マニュアル (GIS による 2 時点地図の合成 ~ マトリックスによる変化量の解析 ) 19

20 実習内容 森林変化マトリックスの作成手順 GIS による処理 2 時点地図のオーバーレイ処理 ( インターセクト ) 本日の実習では 赤枠内の処理にフォーカスします! ポリゴン面積計算 クエリによるテーブル集計 表計算ソフトによる集計ピボットテーブル作成 ( 面積変化マトリックス ) 20

21 ( 参考 )2 時点地図の合成手法インターセクト処理とは? 21

22 地図データセットを開く ダブルクリック! 22

23 ArcToolbox クリック! 1990 年 2000 年チェックボックス ON オーバーレイ処理のメニューは このアイコンから呼び出す 5 時点の地図データが登録されている 23

24 オーバーレイ 処理 オーバーレイ処理のメニューは 解析ツール の中にある 24

25 地図データの属性データを確認する! マウス右ボタン 属性テーブルを開く 25

26 地図属性データの確認 森林タイプのフィールドが格納されている 26

27 インターセクト処理のメニュー この矢印をクリック! 結果の出力先を決める 27

28 出力シェープファイル名を決める ( 入力する ) 注意! ファイル名の一部に ー * = 等の文字列を使用すると処理がエラーになります! 28

29 処理実行直前のインターセクト処理メニュー 1990 年と 2000 年をインターセクトする 結果の出力先 29

30 REDD+ Reducing Emission from Deforestation and Forest Degradation-plus 平成24年度 応用講習② インターセクト処理結果の表示 自動表示 地図データの属性 データを確認す る マウス右ボタン 属性テーブル を開く 30

31 地図属性データ ( 処理結果 ) の確認 森林タイプのフィールドが 2 時点分できているか確認 31

32 ポリゴン面積 の計算 面積計算のメニューは 空間統計ツール の中にある 32

33 面積計算のメニュー 入力シェープファイル名は 処理結果を入れる 出力シェープファイル名を決める ( 入力する ) 33

34 REDD+ Reducing Emission from Deforestation and Forest Degradation-plus 平成24年度 応用講習② 面積計算処理結果の表示 自動表示 地図データの属性 データを確認す る マウス右ボタン 属性テーブル を開く 34

35 地図属性データ ( 面積処理結果 ) の確認 面積フィールドが格納されている ( 単位 : m2 ) ( 単位 :ha) にするには 10,000 で除算する! 35