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1 前成説 子供が親と似るのは? 卵 ( 生殖細胞 ) のなかに あらかじめ子供の縮小版 ( 構造 ) が入っている 後成説 構造は 発生 成長に従って後から作られる どちらかと言い切れるほど, 単純ではない 設計図核と核外の遺伝子 初期条件遺伝子の修飾 細胞質 環境条件や偶然 遺伝子の修飾 ( エピジェネティクス ) 用語 ゲノム (genome): ある生物をその生物たらしめるに必須な遺伝情報 生物の個体にある一組分の遺伝子 遺伝子 (gene): 遺伝形質) を規定する因子 ある一つのタンパク質の遺伝子 ある表現形質の遺伝子 複数のタンパク質が関与しているかも 注意が必要 ( あいまい ) 3 4 用語 染色体 (chromosome): 遺伝子が乗っている DNA の塊 倍数性 ( 体 ): 染色体のセット (n) が何組あるか 一倍体 (n: 半数体 ) 二倍体(2n) 三倍体 (3n)... 核 DNA の存在形態染色体 クロマチン ヌクレオソーム DNA 真核生物の場合 ヒトでは 2m を巻き込んで μm サイズにしてある

2 塩基対 水素結合でひっつく 反平行に並ぶ 相補的複製 (5 3 方向 ) 遺伝暗号のルール 核酸 3 つで アミノ酸 1 つを指定 核酸 3 つの組 ( 特に mrna) をコドンという M. ニーレンバーグ (UUUはPhe ノーベル生理学医学賞 ) アミノ酸によっては複数のコドン ( 同義コドン ) を持つ ( 縮重 縮退 ) 翻訳開始コドン (AUG メチオニン ) 停止コドン (UAA UAG UGA ナンセンスコドン ) がある 7 8 遺伝暗号 ( 遺伝コード コドン ) DNAのコード ( アンチコドン ) とrRNAのコードとtRNAのコード ( アンチコドン ) は 相補的 DNA mrna trna AGT TAC UCA AUG AGU UAC trna trna 唾腺 ( だせん ) 染色体 染色体の模様 複製されるが 分裂されない組織の細胞にある ユークロマチン ( 色が薄い ) ヘテロクロマチン ( 色が濃い ) パフ ( ほぐれているとこ ) ユスリカの唾線染色体 ( ネットから 引用元不明 )

3 DNA と遺伝子の構造 原核生物の遺伝子は DNA 上に遺伝子 ( タンパク質 ) がまとまって存在する 真核生物の遺伝子は DNA 上でタンパク質に成る部分 ( エクソン ) と成らない部分 ( イントロン ) が混在している mrna を作るときに編集 ( スプライシング ) して一つにまとめる ヒトのゲノム (n) は 数 : ヒトを例に 塩基対は 約 31 億 bp(base pair 塩基対 ) 遺伝子数は 約 個? 染色体は 22( 常染色体 )+1( 性染色体 ) ヒトは二倍体なので体細胞 (2n) には 約 60 億 bp 約 の遺伝子 染色体は 44( 常染色体 )+ 2( 性染色体 ) ヒトは減数分裂して配偶子を作るので 配偶子は半数体 (n 一倍体 ) 用語 形質 : 遺伝子がもたらす性質 ( 形や機能 ) 表現型 (phenotype): 形質のタイプ 遺伝子 (gene): ( 複 ) 対立遺伝子 (allele): 同じ遺伝子座に存在しうる異なる性質の遺伝子 遺伝子型 (genotype): 特定の生物の遺伝子タイプ どの対立遺伝子を持っているか 遺伝子プール : ある生殖集団が持っている遺伝子の全体像 遺伝子頻度 : 遺伝子プール内での 特定の対立遺伝子の存在比 ヒトの血液型 (ABO 式 ) を例に 1 遺伝子座は 第 9 染色体の長腕の先端付近 ( 約 1000bp) 対立遺伝子は 3つ A 型 B 型 (Aとアミノ酸を変える変異が4 つ ) O 型 ( 糖転移酵素に途中で1 塩基欠失がある フレームシフトで不活性型の酵素 糖鎖が短い ) 表現型は A,B,AB,O の 4 種類 遺伝子型 AA AO BB BO AB OO の 6 種類

4 メンデルの法則 発表 (1865) 再発見 (1900) 形質の観察から推測した法則 形質がどのように伝わるか? エンドウを人工授粉させて調べた 粒子説 ( 後の遺伝子 ) 優性の法則 分離の法則 ( 独立の法則 ) 連鎖の無い場合 Gregor Johann Mendel Wikipedia より メンデルの法則を現代風に理解 表現型と遺伝子型を考える 配偶子 ( 卵 精子 ) はn 個体は2nとする 親の遺伝子が 1:1で配偶子に配られる 子は 親から1つずつ配偶子をもらって 2nに William Bateson Wikipedia より 優性の法則 形質の異なる純系の親から生まれた F1 が 片方の親と同じ形質になる場合 その形質が優性 他方を劣性という 優性の対立遺伝子の形質が 劣性の対立遺伝子の形質を隠す 価値の優劣ではない ホモ接合体 ヘテロ接合体 ヒトの血液型 (ABO 式 ) を例に 2 対立遺伝子は 3 つ A 型 B 型 O 型 常染色体にある遺伝子なので 遺伝子座は一人に 2 つある 遺伝子型 AA AO BB BO AB OO の 6 種類 表現型は A,B,AB,O の 4 種類ということは O は AB に対して劣性 (AB 型を調べる方法では見えない )

5 分離の法則 F1 同士を掛け合わせると, 親の世代の劣性の性質が出る ( 性質の元が混じってない ) これって数学の (a+b) 2 と同じ! ヘテロ接合体 分離の法則 純系から得た F1 同士を掛け合わせると 優性と劣性の表現形質が 3:1 で表れる 遺伝子は混じらない F1 の遺伝子型が Aa なら 遺伝子型の比は AA:Aa:aa = 1:2:1 ハーディー ワインベルクの法則 ( 2n だから自乗 の法則 ) (1p+1q) 2 = 1pp+2pq+1qq 対立遺伝子の頻度を p+q=1 とすると各遺伝子型の頻度は 1xpxp と 2xpxq と 1xqxq 表現型の存在比から遺伝子頻度を計算できる ヒトの血液型 (ABO 式 ) を例に 3 表現型は A B AB O の 4 種類 遺伝子型 AA AO BB BO AB OO の 6 種類 ABO の各遺伝子頻度 ( 各々 a,b,o とする ) は? (a + b + o) 2 の式を 変数を遺伝子頻度 展開式の項は各遺伝子型の比率として a+b+o=1 で解けばよい ( つまり A 型なら,aa+2ao が A 型の人口比になっているということ ) A 型が 40% B 型が 20% AB 型が 10% O 型が 30% 上の比率では?( ヒント o 2 が oxo だから...) a:b:o = 29:16:56 血液型注意 ABO 式は有名だけど 実はそんなに簡単ではない A 型 B 型には サブタイプが複数存在する ( 凝集反応も違う 下手をすると O と間違えられる場合も... 糖転移酵素遺伝子でも A O にサブタイプが ) 染色体の交差によって cis AB 遺伝子 ( 一個の遺伝子座に AB の特徴が混じって乗ってしまう. cis AB) ができることもある. O 型と AB 型 ( cis AB タイプの親 ) の子に O や AB が...AB ( cis AB タイプの親 ) と A との子に O が... cis AB は親から受け継いでいたり 親の生殖細胞ができるときに新たにできたりする ボンベイ ( 凝集では O 型に見えるが 遺伝子が違う ) など希な ABO 式の血液型も存在する

6 独立 独立の法則 : 形質は別々に遺伝する ( 別の染色体にあれば...) 異なる形質の組み合わせは 各形質のパターンを掛け合わせたものになる 2 つの独立な形質の F1 の例 独立と連鎖 独立の法則 : 形質は別々に遺伝する ただし... 独立の法則は 調べる対象の形質の遺伝子が別々の染色体に乗っていないと成り立たない 2 つの連鎖した形質の F1 の例 交差 DNA は極めて細い 2 本の DNA に同じ塩基の並びが近くにあると, 対になる相手を間違えることがある 2 本の DNA が, 交差の前後で異なる遺伝子を持っていると, 遺伝子の乗り換えが起きる 2 つの遺伝子間の距離が長いほど交差による乗り換えが起きやすい ) A B A B DNA の交差 遺伝子の相同組替え ( 第一減数分裂のとき起きる ) 4n DNA 複製 第一減数分裂 相同染色体の対合 交差発生 第二減数分裂 2n n

7 独立と連鎖 特定の形質が独立な一つの遺伝子によるか 連鎖による複数の遺伝子によるものかは 自然状態では分からない 世代を繰り返すと 組み替えによって独立と見分けがつかない平衡状態になる 純系を作って 純系の掛け合わせをすると... 遺伝子型と形質 多遺伝子 ( 多因子 ) の形質もある 同じ機能を持つ遺伝子が複数の遺伝子座にある場合 ( 中間雑種とは異なる ) 考えてみよう間違った科学の利用 優生学 フランシス ゴルトン(1883) 生物の遺伝構造を改良する事で人類の進歩を促そうとする科学的社会改良運動 劣った遺伝子を持つヒトに子供を作らせなければ 人類は改善できる ( 消極的優生学 ) 優秀な遺伝子を持ったヒトに子供を作らせれば...( 積極的優生学 ) 品種改良 の思想にすぎない 倫理的に問題があるが それ以前に科学ではない. 理由は次のスライド以降 劣性遺伝病で実際に計算してみるホモ接合とヘテロ接合 常染色体のホモ接合で 5 万人に 1 人発症 ( 表現型頻度 ) する劣性遺伝病の原因遺伝子は どれぐらいの遺伝子頻度か? また保因者はどれぐらいの頻度? 仮に対立遺伝子は 1 つとする (p+q) 2 で q を問題の遺伝子とする 表現型 q 2 が1/50000ということは qは1/223 ヒトは2nなので 1/111が保因者 常染色体劣性遺伝病は 先天代謝異常症を中心に 600 から 700 種類知られている では 君は何個持っていそうか?

8 考えてみよう間違った科学の利用 優生学 は科学ではない 科学への浅薄な知識に基づく 悪意と偏見に満ちた思想である ホモ接合で問題となる遺伝子の数は多く 誰もが 10 個ぐらい持っている ( 見えていないだけ ) 全人類を何十回も絶滅させる必要がある そもそも淘汰したい形質が どのようにできているのかあまり明らかではない 何を対象に淘汰するのか 決められない 仮に特定の変異遺伝子を取り除けても いつかは突然変異で再生されるうる 先祖 ( 注 : 親ではない ) と異なる形質をもたらすもの 遺伝子のコード ( 内容 ) が変わる 突然変異 核酸の置換 欠損 重複 ( 複製間違い etc.) 染色体上の並び方が変わる 交差 新しい組み合わせの見かけの遺伝子ができる 相同組み換え ( 交差の特殊なもの ) トランスポゾン トランスポゾン DNA の相同組替え タキイ種苗株式会社 子が親に似るのは? 種族で似るのは分かりやすいが... 子が親に似るのは? 遺伝情報が統べるのは タンパク質の一次構造 なぜ 似るのか? Wikipedia 高知大学

9 遺伝的多型 : 個体間の差 ヒトのゲノムのバリエーション 0.07% 対立遺伝子 単一塩基多型 :SNP マイクロサテライト多型 : 短い配列の繰り返し回数 DNA 鑑定, 犯罪捜査 親子鑑定 etc 何を調べているのか? 特定の短い DNA 配列 ( 配列のバリエーションが多い所 ). 個人に特有ではない. 検査結果と鑑定結果 事実と解釈 否定は簡単だが, 肯定は

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第 20 講遺伝 3 伴性遺伝遺伝子がX 染色体上にあるときの遺伝のこと 次代 ( 子供 ) の雄 雌の表現型の比が異なるとき その遺伝子はX 染色体上にあると判断できる (Y 染色体上にあるとき その形質は雄にしか現れないため これを限性遺伝という ) このとき X 染色体に存在する遺伝子を右肩に 基礎から分かる生物基礎 第 20 講遺伝 3 いろいろな遺伝 性決定と伴性遺伝 染色体の種類 (XY 型 ) 動物の染色体は常染色体と1 組の性染色体からなる 常染色体は それぞれ相同染色体の対になっており 雌雄共通である 性染色体はX 染色体とY 染色体の2 種類があり X 染色体を2 本持つのが雌 X 染色体とY 染色体を1 本ずつ持つのが雄となる 性決定様式の種類動物の性決定様式はXY 型のほか

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