パブリックコメント意見

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1 奈良市歴史的風致維持向上計画 ( 案 ) に対する意見と対応 (1) 目的平成 26 年度の検討をもとに作成した 奈良市歴史的風致維持向上計画 ( 案 ) に対し 幅広い市民の意見を募集し 市民意見を反映した計画としての熟度を増していくとともに 今後の奈良市における歴史的風致の向上にむけた具体的な取り組みを実施していくための知見を得ることを目的とした (2) 方法実施方法は以下の通りとした 意見の募集期間平成 26 年 11 月 5 日 ( 水 )~ 平成 26 年 12 月 5 日 ( 金 ) 資料の閲覧 景観課ホームページでの閲覧 奈良市歴史的風致維持向上計画( 案 ) を掲載し ダウンロード 閲覧できるようにした 公共施設等での閲覧日時募集期間中の土 日 祝日を除く午前 8 時 30 分 ~ 午後 5 時 15 分場所景観課 ( 市役所中央棟 3 階 ) 総務課( 市役所北棟 5 階 ) 意見の提出方法等及び提出先 様式不問( 奈良市歴史的風致維持向上計画( 案 ) の意見 と明記の上 住所 氏名 ( 法人等の名称 ) 年齢を記入すること) 来庁 郵便 ファックス 電子メールでの提出 (3) 意見の概要と対応方針 合計 3 名から意見の提出があった 以下 意見の概要と対応方針を整理する No 意見の概要対応方針 1 元興寺の歴史 元興寺金堂伽藍の痕跡として 礎石が奈良町物語館 や菊岡漢方薬局に現存している (P101) ここでは歴史的風致を構成する地蔵会が行われている極楽坊の歴史を説明しています 金堂跡の礎石は 現在の地蔵会や極楽坊と直接的な関係はないので 記載内容の修正は行いません なお 奈良町には様々な形でかつての元興寺伽藍の痕跡が残っていますが 一般に公開できるものであれば多くの方々に周知していきます 2 2 現代における探訪 昭和 54 年以降 奈良まちづくりセンター等の民間 による 奈良町のまちづくりにより 現在の奈良町の 官民協力した奈良町のまちづくり に ついては Ⅴ-9 で関連する内容を記載 しています 1

2 魅力を発信するマップやガイドブックの発行の歴史があり 官民協力した奈良町のまちづくりの歴史を加えるべきと考える (P113) 3 森川杜園の記載中新屋町の佐野邸が旧邸宅であり 狂言を舞った舞台跡の存在について追加するべき (P151) 4 歴史的風致維持及び向上に関する課題修理 修復をする伝統的な様式の建物については 補助制度もあり 歴史的風致に配慮したものになっているのが多い しかし 問題は新築建物が歴史的風致に全く配慮しないケースが多く 色彩だけ配慮したケースなど 合格点以下の建物が横行しているのが現状と言える 現在の景観条例の限界が新しい街並を形成しつつあり 市民の景観意識のボトムアップを含め 根本的に検討されるべきと考える (P183) なお 市内各地において様々な地図 案内書が作成されてきた中 特に きたまち散策マップ を例としてあげるにあたっては 1) 地元住民による取り組みであること 2) マップ作成とイベントを組み合わせた活動が行われていること 3) 奈良固有の名所旧跡がありながら従来あまり探訪の対象ととらえられていなかったエリアにおける取り組みであること 4) 最近の取り組みであること等を考慮したので そのことをふまえた文章になるよう一部修正します 森川杜園の旧宅においては 現在一刀彫の製作は行われておらず 狂言も行われていないため 一刀彫 狂言 いずれの活動の面からも 歴史的風致の構成要件を満たしません さらに 個人の住宅であること 文化財指定等を受けていないこと 舞台は公共の場所から見えないこと等をふまえ 記載内容の追加は行いません 景観施策の中で 奈良町都市景観形成地区内に基準を設け景観指導を行っているが 現在地区の拡大を検討しており 旧市街一体を対象に景観指導内容を強化していく計画であり 市民の景観意識のボトムアップも図りたいと考えます 5 (4) 歴史 文化に対する市民意識とまちづくり に関する課題奈良町については 歴史文化の魅力を発信したまちづくりにより 街の賑わいを取り戻した反面 経済面の活性化は 商業主義優先を招き 街の魅力が何であるかを忘れた 一部市民や 外部からの商業者により 歴史的風致をなおざりにしている 大手住宅業者の画一したファサードを選択支とする 奈良町においては歴史文化 歴史的資産を活かしたまちづくりを行なっており 奈良町に住まう者 業を行う者などはその文化 風習を重んじてほしいと考えます そのためにも景観 文化 観光面において行政サービスを行なっていますが より一層の市民意識の向上の啓発に 2

3 市民 ( 消費者 ) や 商品として建物を販売する会社組織自体の問題が大きく 歴史文化 風土を前提にした設計がされていない クライアントである市民のボトムアップが不可欠と考える (P187) 6 2 重点区域に関する事項世界遺産の元興寺周辺 ( バファーゾーン ) の奈良町は木造密集地域であり 地震での災害では建物が崩壊し 狭い道路をふさぎ 車による救援や消火活動ができなくなる 一人住まいの高齢者はなおさら 地域の住人全員の所在を含め自治会が常に情報を共有し 地域による消火活動や救援活動ができる体制が望ましい (P224) 7 文化財の保存 活用に関わっている住民 NPO 等 ( 公社 ) 日本建築家協会奈良地域会では 奈良県の近代和風建築や 近代化遺産の調査に関わっており 平成 26 年度からは 文化財を活かした地域活性化事業として 奈良の建築文化遺産の継承と保全 活用の体制づくり事業に取り組んでいる ( 公社 ) 奈良まちづくりセンターでは 歴史文化を活かした活動について奈良町を拠点に県内はもとよりアジア歴史都市のまちづくりグループとの連携により活動を行っており 伝統的町家の研究や景観保存の調査 研究 シンポジウム等に常に取り組んでいる (P ) 努めます ここでは文化財の保護について記載しており 文化財以外の一般的な防災について記載するのは適当ではないため この項については内容の修正は行いません Ⅲ-2に課題について記載ありなお 奈良町における消防活動については 消防自動車通行不可能な個所があるため消火栓が多く設置されており 消火ポンプも設置されていますが ご指摘のとおり課題もあり 奈良町に限らず防災対策のさらなる充実に努めてまいります 建築家団体については 代表的な団体のひとつである ( 一社 ) 奈良県建築士会について記載していますが ご指摘を踏まえて なら 町家研究会と ( 公社 ) 日本建築家協会奈良地域会について追加します ( 公社 ) 奈良まちづくりセンターについては 奈良町で活動している様々な団体の中でも早い時期から特に重要な役割を果たしてきた団体であること 活動内容が多岐にわたるため広く まちづくり に取り組んできた団体ととらえるのが適当と思われること等をふまえた上で 重点区域に関する計画 の項に記載しています なお 歴史的風致維持向上施設の整備又は管理のための事業として伝統的建築文化継承事業において そうした団体との協働により 奈良の伝統的な建築文化の継承と活用のための仕組みづくりに取り組んでいきます 3

4 8 奈良町町屋バンク事業事業手法について 大和 町家バンクネットワーク協議会との連携が必要 (P236) 9 伝統的建築文化継承事業事業手法について ( 公社 ) 日本建築家協会奈良地域会や ( 公社 ) 奈良まちづくりセンターとの連携が必要 (P243) 10 奈良町にぎわいの家利用事業奈良町の住人や地域のNPO 等との連携が必要 (P251) 11 歴史的風致形成建造物の指定の方針等歴史的風致形成建造物の候補となりうる物件の掘り起しが重要であり 現在文化財になっていなくとも 数十年先には文化財となりえる建物を 現時点で保存しておかないと 数年先にはすべて無くなる恐れがある 候補の推薦 提案を市民に促すことにより 意識の向上も図ることができる (P258) 12 歴史的風致形成建造物の維持及び管理の基本方針維持管理の手法として 多くの市民が参加できるシステムを提案する必要がある 文化財予備軍の重要な建物の維持管理は 人口減少や高齢化 経済的な問題で益々難しくなることが予想され ナショナルトラスト等の考え方や 地域住民による運営会社等 国の空き家対策助成等の活用を含め選択支を準備する必要があると考える (P262) 13 元興寺金堂伽藍の礎石が 菊岡漢方薬局や奈良町物語館に残っており 見学可能なものもある 奈良町が元興寺旧境内に形成されたことを示す絶好の材料である 町家バンクを活用することで空き家が減少し 町家の保存と活用が推進されるが オーナーとユーザーのバランスが悪い状態です まずはノウハウの共有からおこないたいと考えます この事業については 民間等との連携が必要であると考えています 奈良町にぎわいの家は 地域の方々が 集い 楽しみ 伝えあう地域コミュニティの活動拠点 また奈良町観光の拠点とするものですので 奈良町の住人や地域のNPO 等との連携が必要と考えます 歴史的風致形成建造物の指定にあたっては ご指摘のとおり 文化財保護の面や 市民意識の面についても十分ふまえる必要があると考えます ここでは建造物を扱う上での指針となる基本的な方針を記載しており 将来に向けてこれから検討を要する事項について記載するのは適当でないため この項については内容の修正は行いません なお 維持管理の体制については 第三者などが管理するには難しい問題があり まずは所有者側にその意識と条件が整うかが問題ですが そのシステムは将来的に必要になるかもしれないと考えられるので ご意見を参考とします 奈良町には様々な形でかつての元興寺伽藍の痕跡が残っていますが ここでは地蔵会が行われている極楽坊の歴史を中心に記述しています なお 一般に公開できるものであれば 4

5 多くの方々に周知していきます 14 一刀彫で有名な森川杜園の住居が中新屋町に残っており ぜひとも保存 顕彰を 15 奈良まちづくりセンターをはじめ 様々な市民団体が奈良町のまちづくりにかかわってきたことについてもっと触れていただきたい 16 奈良町では長年にわたるまちづくりの取組みにより 町の活性化に一定の寄与があったと評価できるが 反面 行き過ぎた商業化 生活空間の質的低下などによる歴史的 文化的環境のレベル低下が案じられる 奈良町の魅力 価値をきちんと考えたにぎわいづくりが必要である 幸い こういった課題意識を持った住民が増えてきており 市民主体のまちづくりの今後に期待を持ちたい 17 町家の保存と修復伝統的な様式を持つ建物については 市の補助制度もあり 歴史的風致に配慮したものが増えている しかし 新しい建物については 残念ながらまったく配慮されていない外観 構造が目立っている 伝建地区ではないという限界がはっきり表れており 市の制度そのものを見直す必要がある この場合 今のような広範囲では実施不可能であり 歴史的風致保存地域を限定することもやむを得ないと思う また 新しい建物に対する何らかの景観ガイドラインが必要であろう 18 奈良町は 木造住宅の過密地帯であり 地震 火災などの災害には弱く 安心して住める町を作り上げていくことが重要である これを歴史的町並みの保全と相反することと捉えるのではなく 積極的に安心 安全のまちづくりをハード面だけでなく 普段からの防災活動 高齢者の見守りなどソフト面からも実現していくことが 持続性のある町並み保全につながっていくものと考えられる 19 奈良町の保存 活用には 数十年前から研究者や各種市民団体 自治会などが関わっており これからも重要な役割を果たすものと考えている これらの声を今後とも行政に活かしていっていただきたいと切望する次第である 今後の参考とします Ⅴ. 文化財の保存又は活用に関する事項の 9 文化財の保存 活用に関わっている住民 NPO 等各種団体の状況及び今後の体制整備の方針 2 重点区域に関する事項において触れています 奈良町においては歴史文化 歴史的資産を活かしたまちづくりを行なっていますが 今後より一層の市民意識の向上の啓発に努めていきます 景観施策上の限界はあるが 現在地区の拡大を検討しており 旧市街一体を対象に景観指導内容を強化し行っていく計画です 奈良町においては消防自動車通行不可能な個所があるため消火栓が多く設置され また 消火ポンプが設置されており防災活動の強化が望まれます また高齢化が進んでおり 見守り 避難等については自治会も含め検討が必要であると考えます 奈良町のまちづくにおいては市民が主役であり また奈良町をよくするための声には十分耳を傾けたいと考えます 5

6 20 2 文学 芸術を通じた交流活動の 現在の活動 にお いて中村家住宅も 白樺サロンの会 を運営するとあ るが 運営には携わっていない 文章の訂正をおこないました 6

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