聖 書 へブル12:11,12 (第41講)

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1 聖書ヨハネ 9:24~34 ( 第 55 講 ) 題 神のお取り扱いを受けて成長していく信仰 ( 序 ) 癒しをきっかけに大きく生まれ変わった盲人 * 元盲人は 盲人の時に目で見たわけではないが イエス様によって驚くべき奇蹟を体験したという事実があることによって 大きく生まれ変わったと言えるほど信仰が強くされ 成長させられている姿を見るのです * それと対比してパリサイ人たちは 生まれつき盲人の目が見えるようになった事実を確認しながらも その事実を自ら体験していないということがあるにせよ 偉大なる神によるみわざとしか考えることができない奇蹟だと分るのに イエスを偽教師 偽預言者だと決め付けていたから 神の働き掛けを素直に見ることができず 罪人だと断定できる証拠探しに躍起になっていたのです * この対比から感じさせられることは パリサイ人たちの信仰も 最初からこのようにひねくれていたとは思われません 純粋な時もあったことでしょう しかし この時にはその歪みは 神のお心を全く感じ取れないようになっているばかりか 自分たちの見立てを正しいとして 神のお心に目を向けようとしなくなっていたのです * どうして 霊の目がここまで塞がれてしまったのでしょうか その理由を考えてみる必要があるでしょう それに比べて体の目以上に 霊の目が開かれた元盲人の姿を考えることは大事でしょう それは 私たちの信仰に関わりのある事柄として 神は 御言葉として残しておられるのですから このことを通して 私たちは信仰のある一面を感じ取らなければならないでしょう 1

2 (1) サタンの道具とされているのに気付かない人たち * パリサイ人たちは 自分たちが思っているような すなわち イエスを偽教師 偽預言者であることを立証できるような証言を得ることができなかったから 元盲人を再尋問することによって 何としてでもこの機会に イエスに一撃を与えようと謀っていたのです * なぜそこまでイエス様を敵視し 何とか捕えないと安心できないと思うようになってしまっていたのでしょうか それは イエスの論法には 自分たちの立場や権威を危ういものにしかねないものがあって 自分たちにとって都合の悪いものだと分っていたからです * 彼らは 神のお心はどこにあるのか それを機会に考えてみようともせず 自己都合で生き 自己正当化することによって 自分たちの得ていた立場や権威という特権を守りたいとしか考えていなかったのです * どうして彼らは神信仰に立つ者として 神の御言葉を学んで長年生きてきたのに 神よりも 自分大事の生き方に向かうようになってしまったのでしょうか * その理由ははっきりとしています サタンに心を囚われる肉的生き方に導く信仰になってしまっていたからです 最初は 神に向かっていた目が いつの間にか自分の腹ばかり見るようになり 腹信仰 ( ピリピ 3:19) になるようにするのがサタンのやり口です * 神から完全に離れて 不信仰に生きさせるよりも 神を信じながら肉的生き方に向かう信仰にし 神の側にいるように見せかけた者を サタンの手下として置き続ける方が 神につながっている信仰者を引き落としていく最適の材料となるからです 2

3 * 言わば サタンのスパイ あるいは工作員とされてしまっているということです 本物の工作員と違う所は 本人は自分が工作員だと気付かないばかりか 信仰者だと思っているという点です * なぜこのようなことになるのでしょうか それは信仰者の状態を正しく受けとめていないことから起きてくる歪みだと言えるでしょう というのは 神を信じていても それで その人のすべてが神のものになるわけではありません 神は信仰を見て 神のものとして受け入れて下さるのですが それでもその人の中にはサタンに属する部分が残っているのです このことをしっかりと受けとめている必要があるのです * その人が神のものになって 神に受け入れられたからと言って サタンは簡単にあきらめるようなさばさばした性質ではありません 信仰者の内側になお残っているサタンに属する部分があるのが分かっていますから そこに働き掛け 一時負けていた状態を再び巻き返し サタンに属する部分を広げ 再び自分に属する者にしようと働きかけているという恐ろしく巧みな存在ですから注意しなければなりません * 例えば ペテロがイエス様の弟子として喜んで従っていたにもかかわらず イエス様があまりにもこれからのことを悲観的に考えられ ご自分がエルサレムで ユダヤ教の指導者たちから多くの苦しみを受け 殺されることになり その後に 3 日目によみがえることを預言された時 主よ そんな風に考えるべきではありません と イエス様をいさめたと言うのです * もちろんペテロは 悪気があってこう言ったのではなかっ 3

4 たが イエス様はペテロに サタンよ 引き下がれ わたしの邪魔をする者だ あなたは神のことを思わないで人のことを思っている と言われたのです ( マタイ 16: 23) これはペテロを もっと分りやすい表現で言うならば あなたの中になお残っているサタンに属する部分に働きかけているサタンによって 肉の思いと言葉を引き出されたペテロよ と言われたのです * すなわち すべてがサタンになったと言われているわけではなく 残っているサタンに属する部分に働き掛け サタンはそこから巻き返そうとしているのです それが信仰者の状態です このことに気付いているならば そこにも主が働いてきよめて下さるようにと願うことによって サタンの手出しをとどめることができ 神に属する者の恵みの立場を失うことはないのです * パリサイ人たちは そのような信仰者の状態に気付こうとせず 自分の思いや行動は 神が正しいと承認して下さっていると 都合のいい考え方を持って物事を見ようとするから信仰が歪み 神のお心そのものであるイエス様さえ見分けることも また聞く耳を持つこともできず 排除することが正しいとして それを押し通そうとしたのです * そこでいつの間にか 彼らの内部は サタンに侵食され 白蟻に侵食された柱のように その人の信仰人生を支えることができないばかりか サタンの巣にしてしまったのです 何という巧みなサタンの攻撃でしょう 神を信じているはずの彼らに イエス様を攻撃させ 神の救いのみわざを根底からつぶそうとしてきたのです * 彼らは サタンの道具とされていたのに 自らはいかにも神信仰が崩されないための警察 裁判官となって働いてい 4

5 ると自負しながら それに従わない者を極刑にしようとして全力を尽くしたのです ここに信仰の歪みの恐ろしさを感じさせられます その歪みの原因は 今日においても すべての信仰者の中に潜んでいるという事実に 私たちは心しなければならないのです (2) 人が大きく生まれ変わる時 * こうして サタンに侵食されたパリサイ人たちは 元盲人を再尋問する時に 神に栄光を帰するがよい という表現で すべてを正直に話しなさい イエスが律法を守ろうとしない罪人であることは明らかだと言って 罪人であると思うように押し付けた上で それに沿った証言をするように強要したのです * それに対して彼は あの方が先生方の言われる意味で罪人であるかどうか 私は専門家ではないのでよく分かりません 私が証言できるのは一つのことだけです 私は生まれつき盲人であったということ その私の目が今は見えるようにして頂いたという事実だけです とパリサイ人たちの尋問に何ら恐れることなく 大胆に言い切ったのです * パリサイ人たちは更に イエスはおまえに何をし どのようにして目を開けたのかと繰り返し聞いたのです すると彼は なぜ何度も同じことを聞こうとされるのですか そのことを確認して あなたがたもあの方の弟子になりたいのですか と言った元盲人の言葉に苛ついて パリサイ人たちは彼をののしったと言うのです * 元盲人の毅然とした態度を見る時 これが長年世から見捨てられ 親からも見離されていたと見える 投げやりな暗い人生を生きてきたと思われる人の姿かと驚くのですが 5

6 どうして彼は ここまでパリサイ人たちと対等に渡り合えるほど 堂々とした姿を現すことができたのかと不思議に思わされます * 人が大きく変わることがあるのは ある重要なことに気付いたり 目覚めたり 悟ったりすることによってであると言えるでしょう あるいは 心を打たれること 御言葉に捉われること 神に心をつかまれるような体験をすることによって 人は大きく一変するのです * 彼にとって この時の体験は 生まれつき見えなかった目が開かれたというだけではなく このことを通して この私は 神が大事に思って下さっている一人なのだという心打たれる体験をしたことだと言えるでしょう * それまでは 人々から見捨てられていたと感じてきただけではなく 神はなぜこの私を無価値な 存在意味のない者として造られたのか どうして私は生きている必要があるのか 考えては答えが見つからず 虚しく時が過ぎていたことと思われます * そんな私に対して語られたあのイエス様のお言葉は 私は罪の罰を受けてこのような生まれつきの盲人として生きているのではなく 神のみ栄えを現す有用な者として生かされ 私の上に神のみわざが現されるように計画され そのために 私の上に神の目が注がれているのだと聞いて これまで悶々としていた思いが一気に晴れたのでしょう * 私は間違いなく神に愛され 私のためにイエス様を遣わして下さって この私をあわれみ 神の下にあって生きるようにと目を開けて下さった 私の目が見えるようになったという事実は 神は この私を 大事な 価値ある者と見て愛して下さった証拠なのだと確信して 長年つぼみ状態 6

7 のままであった彼の人生が 神の愛に触れたことによって一気に花開いたのです * 癒される体験をしたら 誰でもこの経験ができるとは限りません 神の愛に心打たれる飢え渇きの心が彼にあったから 信仰が一気に花開いたのです あなたがたもあの方の弟子になりたいのですか と言った彼の言葉は 私はこの体験を通して まだ目で見たことはありませんが あの方の弟子となる信仰に立ちましたと言っているのです * 彼が言う弟子とは この方は間違いなく 神から遣わされた 神の御力を現すことのできるお方だと全面信頼し このお方のお言葉に従いたいと願う信仰を現しているのでしょう * どうして 彼の信仰はここまで一気に花開いたのでしょうか これまで全く不信仰だったのではなく 詳しく教えられる機会が与えられず 世捨て人のように生きてきたから 神の愛に触れるチャンスがなかっただけで 神の愛に触れた途端 彼の霊が一気に活動し 体の目が開かれても社会の中に加わって何かできるわけでもなく 人生が大きく変わるわけではないが 霊的には大きく変わり 神に愛されている者として生き始めたのです (3) 信仰は成長していくもの * この物乞いしかできない元盲人が 自分たち専門家を捕まえて あなたがたも私と同じようにあの方の弟子になりたいのですかというのを聞いて 無知で 神にのろわれ 罪の中に生まれてきた人間が偉そうなことを言うなと憤って 会堂追放を宣言したのです * パリサイ人たちは 見下していた元盲人から強烈なパンチ 7

8 を食らって顔を真っ赤に腫らしたので 自分たちができる最高の憂さ晴らしとして おまえもあのイエスと同じ穴のむじな ( 狸あるいは穴熊 ) だと言って ユダヤ教会から破門にすると叫んだのです * 元盲人は パリサイ人たちに尋問され 偽の証言を強要され 語れば語るほど ただ威張り散らして聞く耳を持たず 私が受けた癒しの奇蹟がどれほどすごいものか それをなされた方は 神から遣わされた人でなくてできるはずがないということを証しすれば証しするほどかたくなになっていく様を見ながら 彼自身はそれによって信仰が育てられていき 成長していったのです * 信仰は成長して行くようになっています それは 神のお取り扱いを 自分への働き掛けとして受けとめることによって 信仰はその度に育てられていき 強くされていきます Ⅱ コリント 4:16 では それを 内なる人は日ごとに新しくされていく と表現されています それ故 いつまで経っても信仰が変わらないのは退化して行っていると言っても過言ではないでしょう * 神は 私たちを日々取り扱い 神の作品として完成に向かって形造り続けて下さっているのです 元盲人は パリサイ人たちから尋問を受けることによって この方が神から来られたお方だとの確信を強く持つようになって行ったのです * しかし一方では 神に愛された民 パリサイ人としての彼らの歩みは 全く成長が見られず 神が日々取り扱おうとして下さっているのに それを退け 自分たちの思いを固執することによってサタンに囚われ サタンに属する者としての歩みをするようになってしまったのです 8

9 * 神の愛に触れ 御言葉の力に満たされ 聖霊による驚くべきみわざに心打たれ 神の守りと支えとを感じ取り 神の深いご計画とその導きとに圧倒された時 私たちの信仰は大きく成長し サタンに属する部分がかすんでいくようになるのです * だからパウロも テモテにこう勧めています わたしの子よ あなたはキリスト イエスにある恵みによって強くなりなさい と (Ⅱ テモテ 2:1) 頑張って強くなれと言っているのではなく 神がキリストの恵みによって取り扱って下さるから それによって強くなっていきなさい 成長しなさいと言っているのです * 神は 信仰を与えるだけではなく 成長して強くなっていくように 日々取り扱って下さり 恵みで満たそうとして下さっているのです 何という愛でしょうか この愛に触れたならば 神のお心ほど素晴らしいものはないと思えるし サタンによる世の働き掛けも気にならなくなります * 信仰者の内部に白蟻がいなくなるのではなく 神のお取り扱いを日々受けているならば サタンの置き土産である白蟻に蝕まれることはないのです ( 結び ) 神のお取り扱いを受けていると信じているか * パリサイ人たちの信仰は 神の導きをいつでも受けることができる状態に置かれていながら どうして成長もせず 退化して 白蟻に蝕まれてしまったのでしょうか * それに比べて元盲人だった人は どうしてあれほど苦しい人生を送り 神について学ぶ機会も与えられず 神が目を留めておられるように見えなかったこれまでの暗い人生を経験してきていたのに あの癒しをきっかけに信仰が強 9

10 くされ 成長して行ったのはどうしてでしょうか * それは 神のお取り扱いを受けていると信じているか信じていないかの違いであることが この記事を通して示されています * 神はすべての人に等しく神のみわざを現し その人の信仰を育て 神のみ栄えを現そうとしておられます なぜなら 神による人類救済事業の目的は 信仰を持つ者にすることではなく 信仰を持った者が成長して行き 育てられて信仰が強くなっていくことです それを実現することによって 神のみ栄えを現されることにあったのです * なぜ信仰を持つだけではだめなのでしょうか それは 信じて救われるだけでは 信仰者の内に サタンに属する部分が残っているが故に いつでもサタンのものに逆戻りする可能性が大きく残っているからです サタンの世界に置かれ 世的人々に囲まれている中で生かされているから サタンの誘惑によって いとも簡単に揺さぶられてしまうのです * 信じるだけではなく 信仰が強くされ サタンに属する部分が力を持たなくなるほどにされることが 神のみ栄えを現す状態なので 神は何としてでもそうなるように取り扱い続けて下さるのです * しかしパリサイ人たちの信仰は 神の民であり 律法の専門家であるというおまけにあぐらをかいて 信仰を持っている状態から成長しようとせず 神のお取り扱いを受けて育てられていくという歩みをしてこなかったので その信仰は肉的な信仰に歪んでしまい 神のみ栄えを現すどころか 神に対して牙をむく信仰になってしまっていたのです * けれども あれほどつらい人生を送ってきた生まれつき盲 10

11 人だった人は イエス様のお言葉によって罪の縄目から解放され 癒されたことによって神の愛に触れ 信じるだけではなく 弟子として従いたいとまで言うほどに 信仰が強くされ 育てられて行ったのです * パリサイ人たちからの 偽証言をするようにとの強要にもめげず 私の目を見えるようにして下さったお方は 間違いなく神から遣わされたお方 偉大な神を正しく教え示されるお方との強い信仰の思いを持って 1 歩も退かなかったのです 神のお取り扱いを受け その深い愛に触れることによって大きく生まれ変わったからです * 私たちはどうでしょうか 日々神のお取り扱いを受けていく歩みをしていると言えるでしょうか 神の愛に触れ 日々信仰が成長していると言えるでしょうか サタンに付け込まれる信仰になってはいないでしょうか 11

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神殿とは 神の住まいです 自分の中に神が住まわれたということが救いであり このよ うにしてイエス様とつながっているから イエス キリストを知ることができるようになる のです 神とのつながりを断ち切ることはできない わたしは彼らに永遠のいのちを与えます 彼らは決して滅びることがなく また だれ もわた 2017/10/01 後戻りできない 救いは神による もし私たちが キリストにつぎ合わされて キリストの死と同じようになっているのな ら 必ずキリストの復活とも同じようになるからです ( ローマ 6:5) 救いとは キリストにつぎ合わされることで 接木 とも訳されます 本来神と共に生きていた人間が 罪によって神とのつながりを失い 再びキリストにつぎ合わされてその関係を回復することが救いです そして

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とは言えないような気がします 弟子達もすぐには主の復活を信じることが出来ない人達だったのです この人達はどうして主の復活を信じるようになったのでしょうか この最初の弟子達の証言によってイースターのメッセージが全世界に告げられていったことは事実です それだけにこの最初の弟子達が復活の信仰を持つようにな 千代田教会イースター礼拝 (3/27) 神の必然 イザヤ書 12: 1-6 ルカによる福音書 24: 1-12 説教四竃揚牧師 1, 途方に暮れた婦人達私たちはこのように気持ちよく晴れた春の朝のただ中で主の復活を祝うイースターを迎えました ご存じの方が多いと思いますが イースターはクリスマスのように特定の日に定められているわけではありません 世界の教会のなかにはイースターを例えば4 月の第 2 日曜日というように決めたらどうだ

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