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1 資料 4 原子力規制検査の試運用について 平成 30 年 9 月 26 日原子力規制庁 1. 趣旨 2020 年 4 月を予定している原子力規制検査の施行に向けて 2018 年 10 月より 新たな検査制度の試運用を行うこととしている この試運用は 1 検査の実施及び制度全体の運用に係る手法や必要な文書類の精査 2 検査結果の評価に係る精度の向上 3 各種の手続きや会合等のプロセスの確立等を目的としている 2. 試運用の期間と内容半年を区切りとして 3 つのフェーズに分けて試運用を行う ( 別紙 1) (1) フェーズ 1(2018 年 10 月 ~2019 年 3 月 ) 検査ガイドの試運用版 (9 月 3 日公開 ) 及び各種文書類 ( 別紙 2) の素案 ( 原子力規制検査実施要領等 : 参考資料 1~8) を用い 各プラントにおける活動全体で一通りの検証を行う 気付き事項の評価は第一段階の仕分け ( 軽微 緑 緑超の可能性あり ) までを行う ( 別紙 3) 併せて 被規制者と特別な意見交換はせず 規制事務所及び検査官の自主的な活動として 各検査ガイドを用いた検査の試行を随時実施する (2) フェーズ 2(2019 年 4 月 ~2019 年 9 月 ) フェーズ 1 の活動を継続しつつ パイロットプラント ( 柏崎刈羽原子力発電所及び大飯発電所 ) を中心に試運用の対象を拡大し 検査の指摘事項に対する重要度評価 プラントの総合的な評定等を含め 制度全体の運用を確認する (3) フェーズ 3(2019 年 10 月 ~2020 年 3 月 ) 全プラントで総合的に検査制度を試運用する 制度全体の円滑な実施可能性を確認し 制度の継続的な改善についても取組を開始する 3. 試運用フェーズ 1 で収集する情報とその活用 試運用の実施により収集する情報 1. 各検査項目で要した検査官数及び検査時間 2. 検査対象のサンプリング数 3. 各検査の試運用実施範囲 4. フリーアクセスの実施度合い 5. 気付き事項の評価に係る認識の相違 6. 検査官及び被規制者からの意見 収集した情報の活用 1. 検査の気付き事項の評価に係る認識共有 ( 別紙 4) 2. 検査ガイド等原子力規制検査に係る文書の精査 ( 別紙 5) 3. 適切な検査時間及びサンプル数の設定 4. フリーアクセスの注意事項等の検査横断プロセスの整備 5. 日々の検査 ( 日常検査 ) と本庁の専門検査官等を含めたチームによる検査 ( チーム検査 ) との仕分けを整理 6. フェーズ 2 以降の試運用内容の見直し 7. その他 意見等を踏まえた見直し

2 別紙 1 試運用等のスケジュール 試運用の進め方 + 体系検討 文書類 2018 年度 7/1 10/1 4/ 年度 2020 年度 原子力規制委員会報告 文書類ドラフトの提示 事業者による試運用版保安規定の整備 原子力規制委員会報告 9 月 26 日 試運用開始時点版文書類提示 試運用開始 試運用開始時点版保安規定 試運用結果を反映した文書類の適宜修正 適時パブコメ実施 制定 事業者側の規定類の整備 試運用における課題の抽出と精査 法施行 試運用前準備 フリーアクセスの現場確認と検査ガイドの試行 制度運用に向けての問題抽出と調整 試運用の対象とできる検査項目をリスト化し 事業者とも調整の上 実施スケジュール 対象等を検討 事業者とのルール確定 試運用に係る手続き的な調整 ( 事業者とルールや守秘義務の確認 ) 試運用前事業者説明会 ( 事業者 & 事務所 ) 試運用フェーズ 1 検査対象のあるプラントで関連検査の試運用開始 全サイトで複数の検査ガイド等の試行 気付き事項のスクリーニングの実施 意見交換 1 各検査ガイド自身の問題点の抽出 ( 重複等 ) 2 検査の所要時間や等の適正化 3 フリーアクセスの運用等の問題点の抽出 ( サイト毎 ) 4 共通ガイド拡充 検査官等からの意見集約 PRA 関連の試行 フェーズ 2 前説明会 SDP による評価の試行 事業者とのルールの検証 フェーズ 3 前説明会 検査の実施とその問題点の抽出 中間検証 (WG 等にて事業者と共有 ) 使用前等の時期を図りながら適時チーム検査を試行 適時 模擬公開会議の実施 実運用開始 フェーズ 2 横断的領域も含めた検査の試行と問題点抽出 フェーズ 1 の問題点の修正と他サイトへの展開 検査計画に基づく一連の検査の流れの施行 ( 柏崎刈羽 大飯 ) SDP 及び総合評定の試行 1 更なる運用の問題点抽出 2SDP 及び総合評定実施の問題点抽出 SDP 総合的な評定の試行 検査官等からの意見集約 模擬出口会議 中間検証 ( 事業者と共有 ) フェーズ 3 運転サイトを優先に全検査ガイドを試行 各サイトで 総合的な視点での試行実施 1 総合的な試運用を踏まえた改善事項の抽出 フェーズ 1 2 を加味した総合的視点による最終確認 総合検証 継続的な分析と修正

3 別紙 2 原子力規制検査に関する規則等の文書体系 ( 案 ) 規則解釈 要領ガイド 原子力施設の保安のための業務に係る品質管理に必要な体制の基準に関する規則 原子力施設の保安のための業務に係る品質管理に必要な体制の基準に関する規則の解釈 原子力施設の保安のための業務に係る品質管理に必要な体制の整備に関する規則 の適用における安全文化に関する審査 検査のガイド ( 核燃料施設の ) 技術基準に関する規則 施行規則 施設種別毎及び事業所構外運搬 廃棄等 ( 核燃料施設の ) 技術基準に関する規則の解釈 〇〇施設の保安規定審査基準 施設の設置 ( 変更 ) 許可 事業許可 指定に係る運用ガイド 施設種別毎 施設の設計及び工事の計画の認可等に係る運用ガイド 施設種別毎 保安規定の認可に係る運用ガイド 許認可関係 9 原子力規制検査実施要領 共通事項に係る検査ガイド 検査計画及び報告作成ガイド 個別の検査項目に係る検査ガイド 原子力規制検査関係 原子力規制検査における対応措置ガイド特別検査ガイド安全実績指標 (PI:Performance Indicator) に関するガイド原子力規制検査における個別事項の安全重要度評価プロセスに関するガイド検査気付き事項のスクリーニングに関するガイド 保安のための措置に係る運用ガイド ( 施設管理 使用前事業者検査 定期事業者検査 保守管理 高経年化対策等 ) 事業者が実施する活動関係 使用前事業者検査に関する原子力規制委員会の確認等に係る運用ガイド 廃棄物埋設に関する原子力規制委員会の確認等に係る運用ガイド ( 廃棄物埋設施設確認 ) 廃棄物埋設に関する原子力規制委員会の確認等に係る運用ガイド ( 廃棄物確認 ) 工場又は事業所の外における廃棄に関する原子力規制委員会の確認に係る運用ガイド 検査制度の継続的改善に係る運用については今後検討 工場又は事業所の外において運搬される核燃料輸送物に関する原子力規制委員会の確認等に係る運用ガイド 工場等において用いた資材その他の物に含まれる放射性物質についての放射能濃度に関する原子力規制委員会の確認に係る運用ガイド 廃棄物埋設に係る坑道の閉鎖に関する原子力規制委員会の確認等に係る運用ガイド 1 法定確認行為に係る手続き関係

4 別紙 3 発電炉における試運用 ( フェーズ 1) スケジュール 電力会社 サイト 2018 年 10 月 11 月 12 月 2019 年 1 月 2 月 3 月 北海道 泊 10/23~25 BR0070- 放射性固体廃棄物管理 : 本庁 浜岡 1/29~31 BQ1030- トラブル初動対応 : 本庁 泊 電源開発東北電力東電原電中部北陸 大間 東通 女川 福島第二 柏崎刈羽 東海第二 敦賀 浜岡 志賀 大飯 11/13~15 BM1060- メンテ有効性 : 東通 BM1090- メンテ後試験 : 東通 BM1120- 保全管理 : 東通 1/29~31 BR0010- 放射線被ばく管理 : 本庁 BR0030-ALARA: 本庁 1/29~31 2/5~7 BM1120- 保全管理 : 女川 BM1040- ヒートシンク : 柏崎 BM1110- 施工管理 : 女川 3/26~28 BQ1010-QMS 運用 : 本庁 BQ1050- 安全文化 : 本庁 BQ1040- 業務遂行能力 : 島根 10/16~18 12/18~20 3/26~28 BE1030- 内部溢水 : 柏崎 BM1120- 保全管理 : 柏崎 1/29~31 BE102a- 火災防護 : 本庁 BM1110- 施工管理 : 柏崎 BE1010- 自然災害防護 : 本庁 BM1130- 設備の状態変更による影響評価 : 柏崎 11/6~8 BQ1010-QMS 運用 : 本庁 2/12~14 BE1040- 緊急時対応組織の維持 : 敦賀 BQ1050- 安全文化 : 本庁 1/15~17 10/9~11 11/20~22 BM1070- メンテリスク評価 : 東通 BO1020- 設備の系統構成 : 本庁 BM1010- 使用前 ( 燃料体検査 ): 本庁 1/22~24 12/11~13 BR04-プラント内放射性物質濃度管理 :1F BR0020- 放射線ハザード : 本庁 BR08- 環境放射線モニタリング :1F BR09- 放射線モニタリング設備 :1F 4/23~25 10/1~3 BO1030- 原子炉起動停止 ( 大飯 3 号停止時 ): 美浜 BE102a- 火災防護 : 本庁 2/19~21 5/28~30 BQ1020- 指標の検証 : 島根 10/16~18 1/8~10 BO1050- 取安 : 美浜 BE1010- 自然災害防護 : 本庁 BO1040- 可用性判断及び性能評価 : 志賀 関電 中国 四国 美浜高浜島根伊方 1/22~24 2/12~14 BR0050- 放射線気体廃棄物管理 :2F BR0010- 放射線被ばく管理 : 本庁高浜 3 号定検 11/27~29 BM1020- 定期事業者検査 : 本庁 BM1010- 使用前 (1 号火災区域構造物 ): 本庁 12/4~6 BM1050-ISI: 本庁 11/6~8 BO1030- 原子炉起動停止 : 美浜 10/30~11/1 BM1130- 設備の状態変更による影響評価 : 柏崎 12/11~13 BM1090- メンテ後試験 : 高浜 11/19~21 12/12 13 BE1080-SA 訓練シナリオ : 本庁 高浜 BE1070-SA 訓練要員訓練評価 : 高浜 BE1040- 緊急時対応組織の維持 : 本庁 BE1050- 非常時対応の準備保全 : 本庁 BE1060-SA 訓練要員能力維持 : 高浜 12/11~13 BM1080- 変更 試験等の評価 : 女川 12/18~20 2/19~21 BR0060- 放射線液体廃棄物管理 :2F BM1100- 設計管理 : 島根 川内九州玄海備考 10/16~18 2/5~7 3/26~28 BO1010- 定例試験 : 本庁 BO1070- 運転員能力 : 志賀 BE1030- 内部溢水 : 川内 10/31~11/2 BR0070 放射性固体廃棄物 : 本庁 浜岡 BO1060- 燃料体管理 : 伊方 BM1030: 設計適合性確認及び BE1021: 火災防護 (T) については 米国の検査状況の調査も踏まえ フェーズ 2 より開始予定 核燃料施設等の試運用スケジュールは調整中

5 場意見必要に応じたフィードバック現別紙 4 気付き事項の評価に係る認識共有 検査において実施した検査官が収集した気付き事項及びそれを基にした評価結果について 本庁及び被規制者の考えを突き合わせて議論する 評価結果を議論する上でのポイント 検査官の現場での気付き事項はどのようなものか 気付き事項について パフォーマンス劣化の有無の判定が適切か 当該事象について 軽微 か 軽微を超える の判定が適切か 軽微を超える事象について 緑 か 緑を超える の判定が適切か 検査官の評価の結果 情報共有 本庁と被規制者間の評価に係る意見交換 〇各プラントでの被規制者との意見交換 検査官の気付き事項について 事実認識が共有されているか 被規制者の評価の認識は検査官の考えるものと差異があるか 〇本庁での確認 検査官の評価が 本庁の考えるものと差異があるか 現状把握 本庁に届いた全ての評価結果と 本庁での認識の相違などを分析 原子力規制庁と被規制者が 共通認識の下 評価を実施できるようになることで 判断の予見可能性を増すことができる

6 供用中検査使用前事業者検査別紙 5 検査ガイドの精査検査ガイドの重複整理 1 使用前事業者検査及び定期事業者検査と施設管理に係る他の検査との重複 2 米国 IP と日本特有の検査ガイド ( 施工管理 保全管理等 ) の重複 等を精査し 適用するガイドを整理する 施工管理保全管理 検査分野 : 施設管理 メンテナンス後試験 定期事業者検査変更試験等の評価 検査分野 : 運転管理 サーベランス試験 設備の状態変更による影響評価 設計管理 設計適合性確認

7 参考資料 1 NR0001_r0 NRK001_r0 2018/09/03 原子力施設の保安のための業務に係る品質管理に必要な体制の整備に関する規則及び解釈試運用版 (NR0001_r0 及び NRK001_r0) 1

8 NR0001_r0 NRK001_r0 2018/09/03 ( 仮称 ) 原子力施設の保安のための業務に係る品質管理に必要な体制の整備に関する規則 ( イメージ ) 第一章総則 ( 仮称 ) 原子力施設の保安のための業務に係る品質管理に必要な体制の整備に関する規則の解釈 ( イメージ ) 第 1 章総則 ( 目的 ) 第一条この規則は 原子力施設の保安のための業務に係る品質管理に必要な体制を整備することにより 原子力の安全を確保することを目的とする ( 定義 ) 第二条この規則において使用する用語は 核原料物質 核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律において使用する用語の例による 2 この規則において 次の各号に掲げる用語の意義は それぞれ当該各号に定めるところによる 一 保安活動 とは 保安のために必要な措置( 重大事故が生じた場合における措置に関する事項を含む ) を講じることをいう 二 品質マネジメントシステム とは 原子力施設の保安のための業務に係る品質管理に必要な体制を管理する仕組みをいう 三 実効性 とは 計画した保安活動が実行され 計画した結果が達成され効果がみられることをいう 四 一般産業向けの工業品 とは 原子力施設の安全機能に係る構造 システム又は機器並びにその部品であって 原子力施設向けに設計及び製造されたものではないものをいう 五 資源 とは 保安活動を実施する者( 以下 要員 という ) の有する知識及び技能並びに技術 設備その他の保安活動を構成する業務 ( 以下 個別業務 という ) に活用されるものをいう 六 不適合 とは 要求事項を満たしていないことをいう 七 レビュー とは 設定された目標を達成するために対象の適切性 妥当性又は実効性を確定することをいう 八 是正処置 とは 発見された不適合の再発その他の事象の原因を除去し その発生を防止するための措置をいう 九 未然防止処置 とは 他の原子力施設から得られた知見について 自らの属する組織で起こり得る問題の影響に照らして行う措置及び原子力施設又は保安活動における安全等に係るリスクに照らして行う措置をいう 第二章品質マネジメントシステム 第 1 条 ( 目的 ) 1 International Atomic Energy Agency の基本安全原則 SF-1 は その目的を 基本安全目的は 人及び環境を電離放射線による有害な影響から防護すること としており 本規程はその目的を達成するための品質マネジメントシステム要求事項を定めたものである 2 第 1 項に規定する 原子力施設 とは 核原料物質 核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律 ( 昭和 32 年法律第 166 号 ) 第 2 条第 7 号に規定する施設をいう 第 2 条 ( 定義 ) 1 第 2 項第 2 号に規定する 品質管理に必要な体制 には 組織及びマネジメントシステムに必要な文書の整備を含む 2 第 2 項第 8 号に規定する その他の事象 には 不適合ではないが 劣化傾向又は不整合など保安活動や原子力施設に悪影響を及ぼす可能性がある事象を含む 第 2 章品質マネジメントシステム ( 品質マネジメントシステムに係る要求事項 ) 第 3 条 ( 品質マネジメントシステムに係る要求事項 ) 2

9 NR0001_r0 NRK001_r0 2018/09/03 ( 仮称 ) 原子力施設の保安のための業務に係る品質管理に必要な体制の整備に関する規則 ( イメージ ) 第三条原子力事業者等は この規則の規定に従って 品質マネジメントシステムを確立し 実施するとともに 当該品質マネジメントシステムの実効性を維持するため 継続的な改善をしなければならない 2 原子力事業者等は 原子力の安全の確保に与える重要性に応じて品質マネジメントシステムを構築し 運用しなければならない この場合において 次の事項を適切に考慮しなければならない 一組織及び保安活動が原子力の安全の確保に与える重要性及び複雑性二原子力施設又は保安活動における安全等に関する危険要因及びリスクの大きさ三機器の故障その他の予期せぬ事象又は保安活動が不適切に計画され若しくは間違って実行された場合に起こり得る事象が安全に与える影響 3 原子力事業者等は 原子力施設に適用される規則その他の関係法令 ( 以下単に 関係法令 という ) を明確にし 品質マネジメントシステムに反映しなければならない 4 原子力事業者等は 次に掲げる業務を行わなければならない 一品質マネジメントシステムに必要なプロセスの内容 ( 当該プロセスに必要な情報及び当該プロセスにより達成される結果を含む ) を明らかにするとともに 当該プロセスのそれぞれについてどのように適用されるかについて識別できるようにすること 二プロセスの順序及び相互の関係を明確にすること 三プロセスの実施及び管理の実効性の確保に必要な原子力事業者等の保安活動を示す指標 ( 以下単に 指標 という ) 判定基準及び方法を明確にすること 四プロセスの実施並びに監視及び測定 ( 以下 監視測定 という ) に必要な資源及び情報が利用できる体制 ( 責任及び権限の明確化を含む ) を確保すること 五プロセスを監視測定し 分析すること ただし 測定することが困難な場合は 測定することを要しない 六プロセスについて 第一号の結果を得るために 及び実効性を維持するために 所要の措置を講ずること 七品質保証の実施に係るプロセス及び組織を品質マネジメントシステムと整合的なものとすること 八意思決定のプロセスにおいて対立が生じた場合 適切に解決すること ( 仮称 ) 原子力施設の保安のための業務に係る品質管理に必要な体制の整備に関する規則の解釈 ( イメージ ) 1 第 1 項に規定する 品質マネジメントシステムを確立し 実施するとともに 当該品質マネジメントシステムの実効性を維持するため 継続的な改善をしなければならない とは 品質マネジメントシステムで規定した一連のプロセスの運用と管理の結果 保安の確保が維持されているとともに 不適合について品質マネジメントシステムに起因する原因を究明し 是正処置や未然防止処置を通じて原因の除去を行う等当該システムの改善を継続的に行うことをいう 2 第 2 項に規定する 原子力の安全の確保に与える重要性に応じ とは 放射線による有害な影響に人及び環境が晒されるリスクについての情報 ( 確率論的リスク評価 運転経験 決定論的評価又は規制要件若しくはこれらの組み合わせ ) に基づき保安活動の重み付けを行うことをいう 3 第 2 項第 2 号に規定する 安全等 には 健康 環境 セキュリティ及び品質を含む 4 第 2 項第 2 号に規定する 危険要因 には 核原料物質 核燃料物質等が人と環境に悪影響を与えるおそれのあるものを含む 5 第 4 項第 2 号に規定する プロセスの順序及び相互の関係 には 組織内のプロセス間の相互関係を含む 6 第 4 項第 6 号に規定する 所要の措置 には プロセスの変更を含む 7 第 4 項第 8 号に規定する 意思決定のプロセスにおいて対立が生じた場合 適切に解決する には セキュリティ対策が安全に与える潜在的な影響と安全 3

10 NR0001_r0 NRK001_r0 2018/09/03 ( 仮称 ) 原子力施設の保安のための業務に係る品質管理に必要な体制の整備に関する規則 ( イメージ ) 九健全な安全文化を育成し維持すること 5 原子力事業者等は この規則の規定に従って プロセスを管理しなければならない 6 原子力事業者等は 個別業務又は原子力施設に係る要求事項 ( 関係法令を含む 以下 個別業務等要求事項 という ) への適合性に影響を及ぼすプロセスを外部委託することとしたときは 当該プロセスが管理されているようにしなければならない 7 原子力事業者等は 保安のための重要性に応じて 資源の適切な配分を行わなければならない ( 品質マネジメントシステムの文書化 ) 第四条原子力事業者等は 前条第一項の規定により品質マネジメントシステムを確立するときは 次に掲げる文書を作成し 及び管理し 当該文書に規定する事項を実施しなければならない 一品質方針及び品質目標二品質マネジメントシステムを規定する文書 ( 以下 品質マニュアル という ) 三プロセスについての実効性のある計画的な実施及び管理がなされるようにするために必要な文書四この規則に規定する手順書等及び記録 ( 品質マニュアル ) 第五条原子力事業者等は 品質マニュアルに 次に掲げる事項を記載しなければならない 一品質マネジメントの実施に係る組織に関する事項二保安活動の計画に関する事項三保安活動の実施に関する事項四保安活動の評価に関する事項五保安活動の改善に関する事項 ( 仮称 ) 原子力施設の保安のための業務に係る品質管理に必要な体制の整備に関する規則の解釈 ( イメージ ) 対策がセキュリティ対策に与える潜在的な影響を特定し 解決することを含む 9 第 4 項第 9 号に規定する 健全な安全文化を育成し維持する とは 技術的 人的 組織的な要因の相互作用を適切に考慮して 効果的な手段を検討した取組を行い 次の状態を目指していることをいう 以下 本規程において同じ 原子力の安全及び安全文化の理解が組織全体で共通のものとなっている 風通しのよい組織文化を形成されている 全ての職員が 自ら行う安全に係る業務について理解して遂行しその業務に責任を持っている 全ての活動において 安全を考慮した意思決定が行われている 全ての職員が 常に問いかける姿勢及び学習する姿勢を持ち 原子力の安全に対する自己満足を戒めている 原子力の安全に影響を及ぼすおそれのある問題が速やかに報告され 報告された問題が対処され その結果が関係する職員に共有されている 原子力の安全には核セキュリティが関係する場合があることを認識して 職員が必要なコミュニケーションを取っている 10 第 6 項に規定する 個別業務又は原子力施設に係る要求事項 とは 設置許可 工事計画 技術基準その他の原子力施設の安全を確保する上で必要な保安活動に要求されている事項をいう 第 4 条 ( 品質マネジメントシステムの文書化 ) 1 第 4 条に規定する 管理 には 文書の適切な最新版が 必要なときに 必要なところで 使用可能な状態であることを含む 2 第 4 号に規定する 手順書等 には 指示書及び図面を含む 第 5 条 ( 品質マニュアル ) 4

11 NR0001_r0 NRK001_r0 2018/09/03 ( 仮称 ) 原子力施設の保安のための業務に係る品質管理に必要な体制の整備に関する規則 ( イメージ ) 六品質マネジメントシステムの範囲七品質マネジメントシステムのために作成した手順書の内容又は当該手順書の文書番号その他参照情報八各プロセスの相互の関係 ( 文書の管理 ) 第六条原子力事業者等は この規則に規定する文書その他品質マネジメントシステムに必要な文書 ( 記録を除く 以下 品質マネジメント文書 という ) を管理し 不適切な使用又は変更を防止しなければならない 2 原子力事業者等は 次に掲げる業務に必要な管理を定めた手順書を作成しなければならない 一品質マネジメント文書を発行するに当たり 当該文書の妥当性をレビューし その発行を承認すること 二品質マネジメント文書について所要のレビューを行い 改訂を行うに当たり その改訂を文書作成時と同様の手続で承認すること 三品質マネジメント文書の変更内容及び最新の改訂状況が識別できるようにすること 四改訂のあった品質マネジメント文書を使用する場合において 当該文書の適切な改訂版が利用できる体制を確保すること 五品質マネジメント文書が読みやすく 容易に内容を把握することができる状態にあることを確保すること 六外部で作成された品質マネジメント文書を識別し その配付を管理すること 七廃止した品質マネジメント文書が意図に反して使用されることを防止すること この場合において 当該文書を保持するときは その目的にかかわらず これを識別すること 八要員が それらの判断及び決定に当たって適切な情報を利用できること 九品質マネジメント文書の妥当性の確認及び定期的な見直しを行う場合は 対象となる要員を参画させること ( 記録の管理 ) 第七条原子力事業者等は この規則に規定する記録その他個別業務等要求事項への適合及び品質マネジメントシステムの実効性を実証する記録の対象を明らかにするとともに 当該記録を 読みやすく容易に内容を把握することができ かつ 検索することができるように作成し これを管理しなければならない 2 原子力事業者等は 前項の記録の識別 保存 保護 検索 保存期間及び廃棄に関し所要の管理を定めた手順書を作成しなければならない 第三章経営責任者の責任 ( 経営責任者の関与 ) 第八条経営責任者は 品質マネジメントシステムの確 ( 仮称 ) 原子力施設の保安のための業務に係る品質管理に必要な体制の整備に関する規則の解釈 ( イメージ ) 1 第 6 号に規定する 品質マネジメントシステムの範囲 とは 品質マネジメントシステムに関する組織上の適用範囲と活動内容上の適用範囲の双方をいう 第 6 条 ( 文書の管理 ) 1 第 1 項に規定する 不適切な使用又は変更 とは 組織として承認されていない文書の使用や誤った変更及び文書の組織外への不適切な流失等をいう 2 第 2 項第 8 号に規定する 利用できること とは 文書作成時に使用した根拠等の情報が 文書改訂時等の必要な時に確認できることをいう 第 7 条 ( 記録の管理 ) 1 第 1 項に規定する 記録その他個別業務等要求事項への適合及び品質マネジメントシステムの実効性を実証する記録 には 必要に応じ 材料試験等に使用した試験材料及び試料を含む 第 3 章経営責任者の責任 第 8 条 ( 経営責任者の関与 ) 1 第 8 条に規定する 原子力の安全のためのリーダー 5

12 NR0001_r0 NRK001_r0 2018/09/03 ( 仮称 ) 原子力施設の保安のための業務に係る品質管理に必要な体制の整備に関する規則 ( イメージ ) 立及び実施並びにその実効性の確保に原子力の安全のためのリーダーシップを発揮し 責任を持って確実に実行していることを 次に掲げる業務を行うことによって実証しなければならない 一品質方針を定めること 二品質目標が定められているようにすること 三全ての要員が 健全な安全文化を育成し維持することに貢献できるようにすること 四第十七条第一項に規定するレビューを実施すること 五資源が利用できる体制を確保すること 六関係法令を遵守することその他原子力の安全を確保することの重要性を 要員に周知すること 七保安活動に関して 担当する業務について理解して遂行し担当する業務に責任を持つことを要員に認識させること 八安全に対する優先順位及び担当する業務について理解して遂行し担当する業務について責任を持つということを考慮して 全ての階層で行われる決定が確実に行われるようにすること ( 原子力の安全の確保の重視 ) 第九条経営責任者は 組織の意思決定の際には 個別業務等要求事項に適合し かつ 安全がコストその他の事項によって損なわれないようにしなければならない ( 品質方針 ) 第十条経営責任者は 品質方針が次に掲げる条件に適合しているようにしなければならない 一品質マネジメントに係る原子力事業者等の意図に照らし適切なものであること 二個別業務等要求事項への適合及び品質マネジメントシステムの実効性の維持に責任を持って関与することを規定していること 三品質目標を定め レビューするに当たっての枠組みとなるものであること 四要員に周知され 理解されていること 五妥当性を維持するためにレビューされていること 六組織運営に関する方針 ( 関係法令の遵守を含む ) と整合的なものであること ( 品質目標 ) 第十一条経営責任者は 部門において 品質目標 ( 個別業務等要求事項への適合のために必要な目標を含む ) が定められるようにしなければならない 2 経営責任者は 品質目標を その達成状況を評価しうるものであって かつ 品質方針と整合的なものとしなければならない ( 品質マネジメントシステムの計画の策定 ) 第十二条経営責任者は 品質マネジメントシステムが第三条の規定及び品質目標等に適合するよう その実施に当たっての計画が策定されているようにしなけれ ( 仮称 ) 原子力施設の保安のための業務に係る品質管理に必要な体制の整備に関する規則の解釈 ( イメージ ) シップを発揮 には 経営責任者が 原子力の安全の重要性を認識して 組織全体の安全文化のあるべき姿を定めることを含む 2 第 1 号に規定する 品質方針 には 安全に関する方針を含む 3 第 3 号に規定する 全ての要員が 健全な安全文化を育成し維持することに貢献できるようにすること とは 全ての職員が健全な安全文化を育成する活動に参画できる環境を整えていることをいう 4 第 8 号に規定する 全ての階層で行われる決定が確実に行われる には 業務に関する意思決定を行う職員を決め その職員の責任と権限の範囲を明確にすることを含む 第 10 条 ( 品質方針 ) 1 第 10 条に規定する 品質方針 には 健全な安全文化を育成し維持するための方針 ( 以下 安全に関する方針 という ) を含み 安全に関する方針は 技術的 人的及び組織的要因並びにそれらの間の相互作用は安全に対して影響を及ぼすものであるということを考慮し 組織全体の安全文化のあるべき姿を目指して設定していることをいう 第 11 条 ( 品質目標 ) 1 第 1 項に規定する 品質目標 には 組織全体の安全文化のあるべき姿を考慮して設定していることを含む 第 12 条 ( 品質マネジメントシステムの計画の策定 ) 6

13 NR0001_r0 NRK001_r0 2018/09/03 ( 仮称 ) 原子力施設の保安のための業務に係る品質管理に必要な体制の整備に関する規則 ( イメージ ) ばならない 2 経営責任者は 組織が品質マネジメントシステムの変更を計画し 実施する場合においても 当該マネジメントシステムが不備のない状態に維持されているようにしなければならない この場合において 次の事項を適切に考慮しなければならない 一変更の目的及びそれによって起こり得る結果二品質マネジメントシステムの有効性の維持三資源の利用可能性四責任及び権限の割り当て 再割り当ての適切性 3 経営責任者は プロセス及び組織を含むあらゆる変更が 原子力の安全の確保に与える影響に応じて 品質目標等に適合するように 計画 レビュー 承認及び適用されるようにしなければならない ( 責任及び権限 ) 第十三条経営責任者は 部門及び要員の責任 ( 保安活動の内容について説明する責任を含む ) 権限を明確にし 部門間の業務のプロセスに係る手順を定めさせ これを関係する要員が責任を持って業務を遂行できるようにしなければならない ( 管理責任者 ) 第十四条経営責任者は 品質マネジメントシステムを管理する責任者 ( 以下 管理責任者 という ) に 次に掲げる業務に係る責任及び権限を与えなければならない 一プロセスが確立され 実施されるとともに その実効性が維持されているようにすること 二品質マネジメントシステムの実施状況及びその改善の必要性について経営責任者に報告すること 三部門において 関係法令を遵守することその他原子力の安全を確保することについての認識が向上するようにすること ( 全ての管理者 ) 第十五条経営責任者は 全ての管理者に 当該管理者が管理する次に掲げる業務に係る責任及び権限を与えなければならない 一個別業務のプロセスが確立され 実施されるとともに その実効性が維持されているようにすること 二要員の個別業務等要求事項についての認識が向上するようにすること 三個別業務の実績に関する評価を行うこと 四関係法令を遵守し 健全な安全文化を育成し維持すること 2 全ての管理者は 第 1 項に規定する責任及び権限の範囲において 原子力の安全のためのリーダーシップを発揮して 以下の事項を確実に実施するようにしな ( 仮称 ) 原子力施設の保安のための業務に係る品質管理に必要な体制の整備に関する規則の解釈 ( イメージ ) 1 第 3 項に規定する プロセス及び組織を含むあらゆる変更 には 組織変更及び累積により影響する軽微な変更を含む 第 13 条 ( 責任及び権限 ) 1 第 13 条に規定する 部門間の業務のプロセスに係る手順 とは 部門間で連携が必要な業務のプロセスにおいて 業務の流れ ( 情報の伝達を含む ) が停滞 断続することなく業務が遂行できる仕組みをいう 2 第 13 条に規定する 権限 には 必要に応じ 内部監査員が経営責任者まで直接報告できる権限を含む 第 14 条 ( 管理責任者 ) 1 第 14 条に規定する 管理責任者 とは 品質マネジメントシステムを管理し 維持する等の職務を実施する要員として 経営責任者に任命された者をいう 2 第 2 号に規定する 品質マネジメントシステムの実施状況及びその改善 とは 工業標準化法 ( 昭和 24 年法律第 185 号 ) に基づく日本工業規格 Q9001 ( 以下 JISQ9001 という ) で使用されている 品質マネジメントシステムのパフォーマンス及び有効性の改善 に相当するものをいう 第 15 条 ( 全ての管理者 ) 1 第 1 項に規定する 全ての管理者 とは 職務権限を示す文書において 管理者として責任及び権限を付与されている者をいう なお 全ての管理者に代わり プロセスを管理する責任者 ( 以下 プロセス責任者 という ) を置いて その業務を行わせることが出来る この場合において プロセス責任者の責任及び権限は 文書で明確にする必要がある 2 第 1 項第 4 号に規定する 健全な安全文化を育成し維持すること には 組織全体のあるべき姿を理解し 自らの判断及び行動により組織全体の安全文化のあるべき姿を示していることを含む 7

14 NR0001_r0 NRK001_r0 2018/09/03 ( 仮称 ) 原子力施設の保安のための業務に係る品質管理に必要な体制の整備に関する規則 ( イメージ ) ければならない 一品質目標を設定し 業務の実績に関する評価及び改善をレビューすること 二要員が 原子力の安全に対する意識を向上し かつ 原子力の安全への取組を積極的に行えるようにすること 三安全に係る意思決定の根拠を 関係する要員に確実に伝達すること 四常に問いかける姿勢及び学習する姿勢を定着させ 要員が 原子力施設の保安に関する問題の報告を積極的に行えるようにすること 五要員が 積極的に業務の改善への貢献を行えるようにすること ( 内部コミュニケーション ) 第十六条経営責任者は 適切にコミュニケーションが行われる仕組みが確実に確立されているようにするとともに 品質マネジメントシステムの実効性に関してのコミュニケーションが確実に行われるようにしなければならない ( マネジメントレビュー ) 第十七条経営責任者は 品質マネジメントシステムについて その妥当性及び実効性の維持を確認するためのレビュー ( 以下 マネジメントレビュー という ) を あらかじめ定めた間隔で行わなければならない 2 原子力事業者等は マネジメントレビューの結果の記録を作成し これを管理しなければならない ( マネジメントレビューに用いる情報 ) 第十八条原子力事業者等は 次に掲げる情報を用いてマネジメントレビューを行わなければならない 一内部監査 ( 安全文化の独立評価を含む 以下 本規程において同じ ) の結果二原子力事業者等の組織外の者からの意見 三プロセスの実施状況 ( 仮称 ) 原子力施設の保安のための業務に係る品質管理に必要な体制の整備に関する規則の解釈 ( イメージ ) 3 第 2 項第 1 号に規定する 品質目標 には 安全に関する目標を含む 4 第 2 項第 3 号に規定する 関係する要員に確実に伝達すること とは 組織内外の関係者とコミュニケーションを取っていることをいう 第 16 条 ( 内部コミュニケーション ) 1 第 16 条に規定する 適切にコミュニケーションが行われる仕組みが確実に確立される とは 品質マネジメントシステムの運営に必要となるコミュニケーションが必要に応じて行われる場や仕組みを決め 実行することをいう 2 第 16 条に規定する 品質マネジメントシステムの実効性に関してのコミュニケーションが確実に行われる とは マネジメントレビューの結果を全ての職員に理解させるようにしていることをいう 第 17 条 ( マネジメントレビュー ) 1 第 1 項に規定する 実効性の維持を確認するためのレビュー に用いる情報には 組織の内外で得られた経験及び発生した事象からの教訓並びに事象の原因を特定することからの教訓 技術的な進歩並びに研究及び開発の結果 良好事例を特定することからの教訓を含む 2 第 1 項に規定する あらかじめ定められた間隔 とは マネジメントシステムの適切性及び実効性並びに組織の能力を確認するために保安活動として取り組む必要があるその時々の課題とその変更を考慮に入れて設定されたものをいう 第 18 条 ( マネジメントレビューに用いる情報 ) 1 第 2 号に規定する 原子力事業者等の組織外の者 とは JIS Q9000 の 顧客 及び 利害関係者 をいう 2 第 2 号に規定する 原子力事業者等の組織外の者からの意見 とは JIS Q9001 の 外部及び内部の課題の変化 及び 顧客満足及び密接に関連する利害関係者からのフィードバック をいい 外部監査 ( 安全文化の外部評価を含む ) の結果等を含む この場合において 外部監査とは 事業者等が外部組織又は者から監査 評価等を受けることをいう 3 第 3 号に規定する プロセスの実施状況 とは J 8

15 NR0001_r0 NRK001_r0 2018/09/03 ( 仮称 ) 原子力施設の保安のための業務に係る品質管理に必要な体制の整備に関する規則 ( イメージ ) 四原子力施設の検査の結果五品質目標の達成状況 六健全な安全文化の育成及び維持の状況七関係法令の遵守状況八不適合 是正処置及び未然防止処置の状況九従前のマネジメントレビューの結果を受けて講じた措置十品質マネジメントシステムに影響を及ぼすおそれのある変更十一部門又は要員等からの改善のための提案十二資源の妥当性十三原子力施設又は保安活動における安全等に係るリスク及び新たに組織として取り組むべき改善の機会を捉えて実施された措置の実効性 ( マネジメントレビューの結果 ) 第十九条原子力事業者等は 次に掲げる事項に関する決定及び措置をマネジメントレビューの結果に含め 所要の措置を講じなければならない 一品質マネジメントシステム及びプロセスの実効性の維持に必要な改善二個別業務に関する計画及び個別業務の実施に関連する保安活動の改善三品質マネジメントシステムの妥当性及び実効性の維持を確保するために必要な資源四関係法令の遵守並びに健全な安全文化の育成及び維持の改善 第四章資源の管理 ( 資源の確保 ) 第二十条原子力事業者等は 保安のために必要な資源を明確にし 確保しなければならない ( 要員の確保 ) 第二十一条原子力事業者等は 原子力の安全を確実なものにするために組織が必要とする要員を明確にし 確保しなければならない この場合において 組織内部で必要な力量を有する要員が確保できない場合は 外部から要員を確保する業務を委託する範囲を品質マネジメント文書の中で明確にすること 2 要員は 次に掲げる要件を満たしていることをもっ ( 仮称 ) 原子力施設の保安のための業務に係る品質管理に必要な体制の整備に関する規則の解釈 ( イメージ ) ISQ9001の プロセスのパフォーマンス並びに製品及びサービスの適合の傾向を含めた品質マネジメントシステムのパフォーマンス及び有効性 をいう 4 第 4 号に規定する 原子力施設の検査の結果 には JISQ9001の 監視及び測定の結果 を含む 5 第 6 号に規定する 健全な安全文化の育成及び維持の状況 には 安全文化に関する状態の自己評価及び客観的な評価を行う部門 ( 例えば 原子力部門から独立した部門 ) が行う独立評価の結果を含む 6 第 13 号に規定する 原子力施設又は保安活動における安全等に係るリスク及び新たに組織として取り組むべき改善の機会を捉えて実施された措置 の実施には 品質方針に影響を与える組織の内部及び外部の課題を明確にし それに取り組むためのリスクや改善の機会を決定することを含む 第 19 条 ( マネジメントレビューの結果 ) 1 第 1 項に規定する 所要の措置 とは とは 年間の活動計画に基づく活動の結果及び課題の抽出によって抽出された次年度に向けた活動課題を明確にし 改善することをいう 2 第 1 号に規定する 実効性の維持に必要な改善 とは JIS Q9001の 改善の機会 及び 変更の必要性 をいう 3 第 4 号に規定する 健全な安全文化の育成及び維持の改善 とは マネジメントレビューの結果を組織全体の安全文化のあるべき姿の見直しや健全な安全文化の育成と維持に役立てていることをいう第 4 章資源の管理 第 20 条 ( 資源の確保 ) 1 第 20 条に規定する 必要な資源を明確にし には 本規程の事項を実施するために必要な知識を特定し 組織内部で保持すべき能力を定めていることをいう 第 21 条 ( 要員の確保 ) 1 第 1 項に規定する 原子力の安全を確実なものにするために組織が必要とする要員を明確にし 確保 するとは 組織が必要とする力量を有する要員を組織内部で明確にし 確保することをいう 2 第 1 項に規定する 外部から要員を確保する業務を委託する範囲を品質マネジメント文書の中で明確にする とは 外部から要員を確保することとした場合に 9

16 NR0001_r0 NRK001_r0 2018/09/03 ( 仮称 ) 原子力施設の保安のための業務に係る品質管理に必要な体制の整備に関する規則 ( イメージ ) て 意図した結果を達成するために知識及び技能を適用する能力 ( 以下 力量 という ) が実証された者を充てなければならない 一適切な教育訓練を受けていること 二所要の技能及び経験を有していること ( 教育訓練等 ) 第二十二条原子力事業者等は 次に掲げる業務を行わなければならない 一要員にどのような力量が必要かを明確にすること 二要員の教育訓練の必要性を明らかにすること 三要員の力量を確保するために教育訓練その他の措置を講ずること 四前号の措置の実効性を評価すること 五要員が 品質目標の達成に向けて自らの個別業務の持つ意味 関連性及び重要性を認識するとともに 自らの貢献が原子力の安全を確実なものとすることを認識しているようにすること 六要員の教育訓練及び力量について適切な記録を作成し これを管理すること ( インフラストラクチャー ) 第二十三条原子力事業者等は 保安のために必要なインフラストラクチャー ( 個別業務に必要な施設 設備及びサービスの体系をいう ) を明確にして これを維持しなければならない ( 作業環境 ) 第二十四条原子力事業者等は 保安のために必要な作業環境を明確にして これを管理しなければならない 第五章個別業務に関する計画の策定及び個別業務の実施 ( 個別業務に必要なプロセスの計画 ) 第二十五条原子力事業者等は 個別業務に必要なプロセスについて 計画を策定するとともに 確立しなければならない 2 原子力事業者等は 前項の規定により策定された計画 ( 以下 個別業務計画 という ) と 当該業務に必要なプロセス以外のプロセスに係る要求事項との整合性を確保しなければならない 3 原子力事業者等は 個別業務計画の策定及び計画の変更を行うに当たっては 次に掲げる事項を適切に明確化しなければならない 一個別業務又は原子力施設に係る品質目標及び個別業務等要求事項二所要のプロセス 品質マネジメント文書及び資源であって 個別業務又は原子力施設に固有のもの三所要の検証 妥当性確認 監視測定並びに検査及び試験 ( 以下 検査試験 という ) であって 第一 ( 仮称 ) 原子力施設の保安のための業務に係る品質管理に必要な体制の整備に関する規則の解釈 ( イメージ ) は 品質マネジメント文書に記載する等の業務プロセス上での位置付けを明確にすることをいい 例えば 外部から安全文化の評価の支援を受ける場合に 外部から支援を受ける範囲を明確にすることをいう 2 第 2 項第 2 号に規定する 所要の技能及び経験 とは 本規程の事項を実施するために必要な技能及び経験をいう 第 22 条 ( 教育訓練等 ) 1 第 1 号に規定する どのような力量が必要かを明確にする には 組織が必要な技術的 人的及び組織的側面に関する知識を特定することを含む 2 第 3 号に規定する その他の措置 には 必要な力量を有する要員を新たに配属又は雇用することを含む 3 第 5 号に規定する 自らの貢献が原子力の安全を確実なものとするかを認識しているようにすること とは 要員が担当する業務が原子力施設の安全確保にどのように貢献しているかを理解できるように教育訓練することをいう 第 24 条 ( 作業環境 ) 1 第 24 条に規定する 作業環境 には 作業場所の放射線量 温度 照度及び狭隘の程度など作業品質に影響を及ぼす可能性がある事項を含む 第 5 章個別業務に関する計画の策定及び個別業務の実施第 25 条 ( 個別業務に必要なプロセスの計画 ) 1 第 1 項に規定する 計画を策定する には 不適合及び予期せぬ事象の発生を未然に防止するための活動 ( 本規程第 3 条第 2 項第 3 号に関して行うものを含む ) を含む 2 第 2 項に規定する 要求事項との整合性 には 業務計画を変更する場合の整合性を含む 3 第 3 項に規定する 管理 には 変更管理を含む 10

17 NR0001_r0 NRK001_r0 2018/09/03 ( 仮称 ) 原子力施設の保安のための業務に係る品質管理に必要な体制の整備に関する規則 ( イメージ ) 号に規定する個別業務又は原子力施設の設備等及び当該個別業務又は原子力施設の設備等の合否を判定するための基準 ( 以下 合否判定基準 という ) 四個別業務又は個別業務に必要なプロセス及びその結果が個別業務等要求事項に適合していることを実証するために必要な記録 4 原子力事業者等は 個別業務計画の結果を 個別業務の作業方法に見合う形式によるものとしなければならない 5 原子力事業者等は 個別業務に必要なプロセス及び当該プロセスに影響を与えるおそれのあるあらゆる変更について その変更の必要性を評価し 原子力の安全の確保に与える重要性に応じ 変更を管理しなければならない ( 個別業務等要求事項の明確化 ) 第二十六条原子力事業者等は 次に掲げる事項を個別業務等要求事項として明確にしなければならない 一原子力事業者等の組織外の者が明示してはいないものの 個別業務又は原子力施設に必要な要求事項であって既知のもの二関係法令のうち 当該個別業務又は原子力施設に関するもの三その他原子力事業者等が明確にした要求事項 ( 個別業務等要求事項のレビュー ) 第二十七条原子力事業者等は 個別業務の実施及び原子力施設の使用に当たって あらかじめ 個別業務等要求事項をレビューしなければならない ( 仮称 ) 原子力施設の保安のための業務に係る品質管理に必要な体制の整備に関する規則の解釈 ( イメージ ) 3 第 5 項に規定する 原子力の安全の確保に与える重要性に応じ 変更を管理しなければならない には 次の事項を含む 既存のプロセスの変更を 安全が損なわれないように 計画 レビュー 改訂及び承認する 対象となる変更 ( 組織変更及び累積により影響する軽微な変更を含む ) を特定し 当該変更を適切に分析する 第 27 条 ( 個別業務等要求事項のレビュー ) 2 原子力事業者等は 前項のレビューを実施するに当たっては 次に掲げる事項を確認しなければならない 一当該個別業務又は原子力施設に係る個別業務等要求事項が定められていること 二当該個別業務又は原子力施設に係る業務等要求事項が あらかじめ定められた個別業務等要求事項と相違する場合においては 当該相違点が解明されていること 三原子力事業者等が あらかじめ定められた個別業務等要求事項に適合する能力を有していること 3 原子力事業者等は 第一項のレビューの結果に係る記録及び当該レビューの結果に基づき講じた措置に係る記録を作成し これを管理しなければならない 4 原子力事業者等は 個別業務等要求事項が変更された場合においては 関連する文書が改訂されるようにするとともに 関連する要員に対し変更後の個別業務等要求事項が周知されるようにしなければならない ( 原子力事業者等の組織外の者とのコミュニケーショ第 28 条 ( 原子力事業者等の組織外の者とのコミュニケ 11

18 NR0001_r0 NRK001_r0 2018/09/03 ( 仮称 ) 原子力施設の保安のための業務に係る品質管理に必要な体制の整備に関する規則 ( イメージ ) ン ) 第二十八条原子力事業者等は 原子力事業者等の組織外の者との適正なコミュニケーションのために 実効性のある方法を明らかにして これを実施しなければならない ( 設計開発計画 ) 第二十九条原子力事業者等は 設計開発の計画 ( 以下 設計開発計画 という ) を策定するとともに 設計開発を管理しなければならない 2 原子力事業者等は 設計開発計画の策定において 次に掲げる事項を明確にしなければならない 一設計開発の段階二設計開発の各段階それぞれにおいて適切なレビュー 検証及び妥当性確認の方法三設計開発に係る部門及び要員の責任 ( 保安活動の内容について説明する責任を含む ) 及び権限 3 原子力事業者等は 実効性のあるコミュニケーション並びに責任及び権限の明確な割当てがなされるようにするために 設計開発に関与する各者間の連絡を管理しなければならない 4 原子力事業者等は 第一項の規定により策定された設計開発計画を 設計開発の進行に応じ適切に改訂しなければならない ( 設計開発に用いる情報 ) 第三十条原子力事業者等は 原子力施設に係る要求事項に関連した次に掲げる設計開発に用いる情報を明確にするとともに 当該情報に係る記録を作成し これを管理しなければならない 一機能又は性能に係る要求事項二従前の類似した設計開発から得られた情報であって 当該設計開発に用いる情報として適用可能なもの三関係法令のうち 原子力施設に係るもの四その他設計開発に必須の要求事項 2 原子力事業者等は 設計開発に用いる情報について その妥当性をレビューし 承認しなければならない ( 設計開発の結果に係る情報 ) 第三十一条原子力事業者等は 設計開発の結果に係る情報を 設計開発に用いた情報と対比した検証を可能とする形式により保有しなければならない 2 原子力事業者等は 設計開発からプロセスの次の段階に進むことを承認するに当たり あらかじめ 当該設計開発の結果に係る情報を承認しなければならない 3 原子力事業者等は 設計開発の結果に係る情報を 次に掲げる条件に適合するものとしなければならない 一設計開発に係る要求事項に適合するものであること ( 仮称 ) 原子力施設の保安のための業務に係る品質管理に必要な体制の整備に関する規則の解釈 ( イメージ ) ーション ) 1 第 28 条に規定する 実効性のある方法 には 安全に関連する必要な情報を利害関係者に提供する適切な手段 予期せぬ事態において利害関係者との時宜を得た効果的な対話を行う適切な手段及び利害関係者との連絡手段を含む 第 29 条 ( 設計開発計画 ) 1 第 1 項に規定する 設計 には 設備 施設 ソフトウェア 手順書 組織体制 組織の制度に関する設計を含む 2 第 1 項に規定する 計画 ( 以下 設計開発計画 という ) を策定する には 不適合及び予期せぬ事象の発生を未然に防止するための活動 ( 本規程第 3 条第 2 項第 3 号に関して行うものを含む ) を含む 第 31 条 ( 設計開発の結果 ) 1 第 1 項に規定する 設計開発の結果 とは 例えば 原子力施設の仕様又はソフトウェアをいう 12

19 NR0001_r0 NRK001_r0 2018/09/03 ( 仮称 ) 原子力施設の保安のための業務に係る品質管理に必要な体制の整備に関する規則 ( イメージ ) 二調達 個別業務の実施及び原子力施設の使用のために適切な情報を提供するものであること 三合否判定基準を含むものであること 四原子力施設を安全かつ適正に使用するために不可欠な当該原子力施設の特性を規定しているものであること ( 設計開発レビュー ) 第三十二条原子力事業者等は 設計開発について その適切な段階において 設計開発計画に従って 次に掲げる事項を目的とした体系的なレビュー ( 以下 設計開発レビュー という ) を実施しなければならない 一設計開発の結果が原子力施設に係る要求事項に適合することができるかどうかについて評価すること 二設計開発に問題がある場合においては 当該問題の内容を識別できるようにするとともに 必要な措置を提案すること 2 原子力事業者等は 設計開発レビューに 当該レビューの対象となっている設計開発段階に関連する部門の代表者及び当該設計開発に係る専門家を参加させなければならない 3 原子力事業者等は 設計開発レビューの結果の記録及び当該結果に基づき所要の措置を講じた場合においては その記録を作成し これを管理しなければならない ( 設計開発の検証 ) 第三十三条原子力事業者等は 設計開発の結果が当該設計開発に係る要求事項に適合している状態を確保するために 設計開発計画に従って検証を実施しなければならない この場合において 設計開発計画に従ってプロセスの次の段階に移行する場合には原子力施設に係る要求事項に対する適合性の確認をしなければならない 2 原子力事業者等は 前項の検証の結果の記録 ( 当該検証結果に基づき所要の措置を講じた場合においては その記録を含む ) を作成し これを管理しなければならない 3 原子力事業者等は 当該設計開発を行った設計者以外の要員又は部門に第一項の検証をさせなければならない ( 設計開発の妥当性確認 ) 第三十四条原子力事業者等は 原子力施設を 規定された性能 使用目的又は意図した使用方法に係る要求事項に適合するものとするために 当該原子力施設に係る設計開発計画に従って 当該設計開発の妥当性確認 ( 以下この条において 設計開発妥当性確認 という ) を実施しなければならない 2 原子力事業者等は 原子力施設を使用するに当たり あらかじめ 設計開発妥当性確認を完了しなけれ ( 仮称 ) 原子力施設の保安のための業務に係る品質管理に必要な体制の整備に関する規則の解釈 ( イメージ ) 第 32 条 ( 設計開発レビュー ) 1 第 1 項に規定する 適切な段階 とは 本規程第 2 9 条第 2 項第 1 号に規定する設計開発における各段階をいう 第 33 条 ( 設計開発の検証 ) 1 第 3 項に規定する 設計開発を行った設計者以外の要員又は部門 とは 検証の対象となる設計開発に直接に関与していない者又は関与していない部門をいう 13

20 NR0001_r0 NRK001_r0 2018/09/03 ( 仮称 ) 原子力施設の保安のための業務に係る品質管理に必要な体制の整備に関する規則 ( イメージ ) ばならない ただし 当該原子力施設の設置の後でなければ妥当性確認を行うことができない場合においては 当該原子力施設の使用を開始する前に 設計開発妥当性確認を行わなければならない ( 仮称 ) 原子力施設の保安のための業務に係る品質管理に必要な体制の整備に関する規則の解釈 ( イメージ ) 3 原子力事業者等は 設計開発妥当性確認の結果の記録及び当該妥当性確認の結果に基づき所要の措置を講じた場合においてはその記録を作成し これを管理しなければならない ( 設計開発の変更の管理 ) 第三十五条原子力事業者等は 設計開発の変更を行った場合においては 当該変更の内容を識別できるようにするとともに 当該変更に係る記録を作成し これを管理しなければならない 2 原子力事業者等は 設計開発の変更を実施するに当たり あらかじめ レビュー 検証及び妥当性確認を適切に行い 承認しなければならない 3 原子力事業者等は 前項のレビューに 当該変更が原子力施設に及ぼす影響の評価 ( 当該発電用原子炉施設を構成する材料又は部品に及ぼす影響の評価を含む ) を含まなければならない 4 原子力事業者等は 第二項の規定による変更のレビューの結果に係る記録 ( 当該照査結果に基づき所要の措置を講じた場合においては その記録を含む ) を作成し これを管理しなければならない ( 調達プロセス ) 第三十六条原子力事業者等は 調達する物品又は役務 ( 以下 調達物品等 という ) が 自らの規定する調達物品等に係る要求事項 ( 以下 調達物品等要求事項 という ) に適合するようにしなければならない 2 原子力事業者等は 調達物品等の供給者及び調達物品等に適用される管理の方法及び程度を 当該調達物品等が業務及び原子力施設に及ぼす影響に応じて定めなければならない この場合において 一般産業向けの工業品については 評価に必要な情報を供給者から入手し 当該一般産業向けの工業品が調達物品等要求事項に適合していることが確認できるよう管理の方法及び程度を定めなければならない 3 原子力事業者等は 調達物品等要求事項に従って調達物品等を供給する能力を根拠として調達物品等の供給者を評価し 選定しなければならない 4 原子力事業者等は 調達物品等の供給者の選定 評価及び再評価に係る判定基準を定めなければならない 5 原子力事業者等は 第四項の評価の結果に係る記録 ( 当該評価結果に基づき所要の措置を講じた場合においてはその記録を含む ) を作成し これを管理しなければならない 6 原子力事業者等は 調達物品等を調達する場合には 業務計画において 適切な調達の実施に必要な事 第 36 条 ( 調達プロセス ) 1 第 2 項に規定する 管理の方法 を定めるとは 調達物品等が調達物品等要求事項を満たしていることを確認する適切な方法 ( 機器単位の試験による検証 調達物品等要求事項に適合していることの妥当性確認等 ) を定めることをいう 2 第 2 項に規定する 評価に必要な情報を供給者から入手し 当該一般産業向けの工業品が調達物品等要求事項に適合していることが確認できるよう管理の方法及び程度を定めなければならない には 原子力事業者等が一般産業向けの工業品を設置しようとする環境等の情報を供給者に提供して供給者に原子力施設への適用の可否を評価させる 又は原子力事業者等が当該評価をするために必要な技術情報を供給者から入手して自ら評価する等当該工業品の採用に関する妥当性を判断することを含む 14

21 NR0001_r0 NRK001_r0 2018/09/03 ( 仮称 ) 原子力施設の保安のための業務に係る品質管理に必要な体制の整備に関する規則 ( イメージ ) 項 ( 当該調達物品等の調達後におけるこれらの維持又は運用に必要な技術情報 ( 保安に係るものに限る ) の取得及び当該情報を他の原子力事業者等と共有するために必要な措置に関する事項を含む ) 及びこれが確実に守られるよう管理する方法を定めなければならない 7 原子力事業者等は 原子力事業者等が供給者の工場等で検査を行う際に 原子力規制委員会の職員が同行して工場等の施設に立ち入ることを供給者に求めなければならない ( 調達物品等要求事項 ) 第三十七条原子力事業者等は 調達物品等に関する情報に 次に掲げる調達物品等要求事項のうち該当するものを含めなければならない 一調達物品等の供給者の業務の手順及びプロセス並びに設備に係る要求事項二調達物品等の供給者の要員の適格性の確認に係る要求事項三調達物品等の供給者の品質マネジメントシステムに係る要求事項四調達物品等の不適合の報告及び処理に係る要求事項五健全な安全文化を育成し維持するために必要な要求事項六一般産業向けの工業品を原子力施設に使用するに当たり必要な要求事項七その他調達物品等に関し必要な事項 2 原子力事業者等は 調達物品等の供給者に対し調達物品等に関する情報を提供するに当たり あらかじめ 当該調達物品等要求事項の妥当性を確認しなければならない 3 原子力事業者等は 調達物品等を受領する場合には 調達物品等の供給者に対し 調達物品等要求事項への適合状況を記録した文書を提出させなければならない ( 調達物品等の検証 ) 第三十八条原子力事業者等は 調達物品等が調達物品等要求事項に適合しているようにするために必要な検査試験その他の個別業務を定め 実施しなければならない 2 原子力事業者等は 調達物品等の供給者の施設において調達物品等の検証を実施することとしたときは 当該検証の実施要領及び調達物品等の供給者からの出荷の可否の決定の方法を前条第一項第一号の調達物品等要求事項の中で明確にしなければならない ( 個別業務の管理 ) 第三十九条原子力事業者等は 個別業務を 次に掲げる管理条件について該当するものを実施しなければならない 一保安のために必要な情報が利用できる体制にあること ( 仮称 ) 原子力施設の保安のための業務に係る品質管理に必要な体制の整備に関する規則の解釈 ( イメージ ) 2 第 7 項に規定する 適切な調達の実施に必要な事項 には 調達先の資格認定 選定 評価 調達及び監督に関する取り決めを含む 第 38 条 ( 調達物品等の検証 ) 1 第 1 項に規定する 必要な検査試験 とは 例えば 原子力事業者等が自ら行う検査試験をいう 2 第 1 項に規定する その他の個別業務 とは 例えば 原子力事業者等が供給者のプロセスの監視測定及び検証のために供給者が行う検査への立会いや記録確認を行うことをいい 偽造品又は模造品等の対策を含む 第 39 条 ( 個別業務の管理 ) 15

22 NR0001_r0 NRK001_r0 2018/09/03 ( 仮称 ) 原子力施設の保安のための業務に係る品質管理に必要な体制の整備に関する規則 ( イメージ ) 二手順書が必要な時に利用できる体制にあること 三当該個別業務に見合う設備を使用していること 四監視測定のための設備が利用できる体制にあり かつ 当該設備を使用していること 五第四十九条の規定に基づき監視測定を実施していること 六この規則の規定に基づき プロセスの次の段階に進むことの承認を行っていること ( 個別業務の実施に係るプロセスの妥当性確認 ) 第四十条原子力事業者等は 個別業務の実施に係るプロセスについて それ以降の監視測定では当該プロセスの結果を検証することができない場合 ( 個別業務が実施された後にのみ不適合が明らかになる場合を含む ) においては 妥当性確認を行わなければならない 2 原子力事業者等は 前項のプロセスが第二十五条第一項の計画に定めた結果を得ることができることを 妥当性確認によって実証しなければならない 3 原子力事業者等は 妥当性確認を行った場合は その結果の記録を作成し 保存しなければならない 4 原子力事業者等は 第一項の規定により妥当性確認の対象とされたプロセスについて 次に掲げる事項を明らかにしなければならない ただし 当該プロセスの内容等から該当しないと認められる事項を除く 一当該プロセスのレビュー及び承認のための判定基準二設備の承認及び要員の適格性の確認三方法及び手順四第七条に規定する記録に係る要求事項五再妥当性確認 ( 個別業務に関する手順を変更した場合等において 再度妥当性確認を行うことをいう ) ( 識別 ) 第四十一条原子力事業者等は 個別業務に関する計画及び業務の実施に係る全てのプロセスにおいて 適切な手段により 個別業務及び原子力施設の状態を識別しなければならない ( トレーサビリティの確保 ) 第四十二条原子力事業者等は トレーサビリティの確保が個別業務等要求事項である場合においては 個別業務又は原子力施設を識別し これを記録するとともに 当該記録を管理しなければならない ( 原子力事業者等の組織外の者の物品 ) 第四十三条原子力事業者等は 原子力事業者等の組織外の者の物品を所持している場合においては 必要に応じ 記録を作成し これを管理しなければならない ( 仮称 ) 原子力施設の保安のための業務に係る品質管理に必要な体制の整備に関する規則の解釈 ( イメージ ) 1 第 1 項第 2 号に規定する 手順書等 には 業務に必要な図面を含む 第 40 条 ( 個別業務の実施に関するプロセスの妥当性確認 ) 1 第 1 項に規定する 個別業務が実施された後にのみ不適合が明らかになる場合 には 次の事項を含む 業務の結果が実施プロセスの管理 業務実施者の技量又はその両者に高度に依存し それ以降の監視測定では所定の品質を容易に判定できない場合 例えば 溶接や非破壊検査等 業務の実施後でなければ不適合が顕在化しない場合 例えば コンピュータシミュレーションの妥当性確認等 第 41 条 ( 識別 ) 1 第 41 条に規定する 個別業務及び原子力施設を識別 とは 不注意による誤操作や試験 検査の設定条件の不備又は実施漏れ等を防ぐために 札の貼付等により業務及び原子力施設の状態を示すことをいう 第 42 条 ( トレーサビリティの確保 ) 1 第 42 条に規定する トレーサビリティ とは 個別業務又は原子力施設に係る履歴 適用又は所在を追跡できる状態にあることをいう 第 43 条 ( 原子力事業者等の組織外の者の物品 ) 1 第 43 条に規定する 原子力事業者等の組織外の者の物品 とは JIS Q9001 の 顧客又は外部提供者の所有物 をいう 2 第 43 条に規定する 必要に応じ 記録を作成し これを管理しなければならない には 例えば 原子力事業者等の組織外の者の所有物を紛失又は損傷した場合を含む 16

23 NR0001_r0 NRK001_r0 2018/09/03 ( 仮称 ) 原子力施設の保安のための業務に係る品質管理に必要な体制の整備に関する規則 ( イメージ ) ( 調達物品の保持 ) 第四十四条原子力事業者等は 調達した物品が使用されるまでの間 当該物品を適切な状態で保存 ( 識別 取扱い 包装 保管及び保護を含む ) しなければならない ( 監視測定のための設備の管理 ) 第四十五条原子力事業者等は 個別業務等要求事項への適合性の実証に必要な監視測定及び当該監視測定のための設備を明確にしなければならない 2 原子力事業者等は 前項の監視測定について 実施可能であり かつ 当該監視測定に係る要求事項と整合性のとれた方法で実施しなければならない 3 原子力事業者等は 監視測定の結果の妥当性を確保するために 監視測定のために必要な設備を 次に掲げる条件に適合するものとしなければならない 一あらかじめ定めた間隔で 又は使用の前に 計量の標準 ( 当該計量の標準が存在しない場合においては 校正又は検証の根拠について記録すること ) まで追跡することが可能な方法により校正又は検証がなされていること 二所要の調整又は再調整がなされていること 三校正の状態が明確になるよう 識別されていること 四監視測定の結果を無効とする操作から保護されていること 五取扱い 維持及び保管の間 損傷及び劣化から保護されていること 4 原子力事業者等は 監視測定のための設備に係る要求事項への不適合が判明した場合においては 従前の監視測定の結果の妥当性を評価し これを記録しなければならない 5 原子力事業者等は 前項の場合において 当該監視測定のための設備及び前項の不適合により影響を受けた個別業務又は原子力施設について 適切な措置を講じなければならない 6 原子力事業者等は 監視測定のための設備の校正及び検証の結果の記録を作成し これを管理しなければならない 7 原子力事業者等は 個別業務等要求事項に係る監視測定においてソフトウェアを使用することとしたときは 初回使用に当たり あらかじめ 当該ソフトウェアが意図したとおりに当該監視測定に適用されていることを確認し 必要に応じ再確認を行わなければならない 第六章監視測定 分析 評価及び改善 ( 改善の機会 ) 第四十六条原子力事業者等は 監視測定 分析及び改善に係るプロセスについて 計画を策定し 実施し 新たに取り組むべき改善の機会を捉えなければならない この場合において 監視測定の対象には 原子力施設及び保安活動に係る不適合 劣化の兆候等に関す ( 仮称 ) 原子力施設の保安のための業務に係る品質管理に必要な体制の整備に関する規則の解釈 ( イメージ ) 第 45 条 ( 監視測定のための設備の管理 ) 1 第 3 項第 1 号に規定する あらかじめ定めた間隔 とは 本規程第 25 条第 1 項の規定に基づき定めた計画に基づくものをいう 第 6 章監視測定 分析 評価及び改善第 46 条 ( 改善の機会 ) 1 第 1 項に規定する 監視測定 分析及び改善に係るプロセス には 新たに取り組むべき改善に関係する部門の管理者等の要員を含め 組織が当該改善の必要性 方針 方法等について検討するプロセスを含む 2 第 1 項に規定する 原子力施設及び保安活動に係る 17

24 NR0001_r0 NRK001_r0 2018/09/03 ( 仮称 ) 原子力施設の保安のための業務に係る品質管理に必要な体制の整備に関する規則 ( イメージ ) る情報を含まなければならない 2 前項の監視測定の結果は 必要な際に 要員が容易に利用できるようにしなければならない 3 全ての管理者は 品質マネジメントシステムの実効性を評価し 新たに取り組むべき改善の機会を捉えるため 自己評価をあらかじめ定めた間隔で実施しなければならない ( 原子力事業者等の組織外の者からの意見 ) 第四十七条原子力事業者等は 品質マネジメントシステムの実施状況の監視測定の一環として 保安の確保に対する原子力事業者等の組織外の者の意見を把握しなければならない 2 原子力事業者等は 前項の意見の把握及び当該意見の反映に係る方法を明確にしなければならない ( 内部監査 ) 第四十八条原子力事業者等は 品質マネジメントシステムが次に掲げる要件に適合しているかどうかを明確にするために あらかじめ定めた間隔で 客観的な評価を行う部門による内部監査を実施しなければならない 一個別業務計画 ( 安全文化の育成計画を含む ) この規則の規定及び当該品質マネジメントシステムに係る要求事項に適合していること 二実効性のある実施及び維持がなされていること 2 原子力事業者等は 内部監査の対象となるプロセス 領域の状態及び重要性並びに従前の監査の結果を考慮して 内部監査実施計画を策定しなければならない 3 原子力事業者等は 内部監査の判定基準 範囲 頻度及び方法を定めなければならない 4 原子力事業者等は 内部監査を行う要員 ( 以下 内部監査員 という ) の選定及び内部監査の実施においては 客観性及び公平性を確保しなければならない 5 原子力事業者等は 内部監査員及び内部監査に係る全ての管理者に自らの管理下にある業務に関する内部監査をさせてはならない 6 原子力事業者等は 内部監査実施計画の策定及び実施並びに内部監査結果の報告及び記録の管理について その責任及び権限並びに内部監査に係る要求事項を手順書の中で定めなければならない 7 原子力事業者等は 内部監査された領域に責任を有する管理者に 発見された不適合及び当該不適合の是正処置並びに安全文化の劣化兆候とその対策を遅滞なく講じさせるとともに 当該措置の検証を行わせ その結果を報告させなければならない ( プロセスの監視測定 ) 第四十九条原子力事業者等は プロセスの監視測定を行う場合においては 当該プロセスの監視測定に見合 ( 仮称 ) 原子力施設の保安のための業務に係る品質管理に必要な体制の整備に関する規則の解釈 ( イメージ ) 不適合 劣化の兆候等 には 不適合のおそれとなる事象を含む 3 第 2 項に規定する 要員が容易に利用できるようにしなければならない とは 要員が情報を容易に取得し改善活動に用いることができる体制があることをいう 4 第 3 項に規定する 品質マネジメントシステムの実効性を評価 には 安全文化に関する状態の評価を含む 第 47 条 ( 原子力事業者等の組織外の者からの意見 ) 1 第 1 項に規定する 原子力事業者等の組織外の者の意見を把握 には 例えば 原子力規制委員会の指摘等のほか 地元自治体及び地元住民が保安活動に対し どのような意見を持っているか把握するための活動がある 第 48 条 ( 内部監査 ) 1 第 1 項に規定する あらかじめ定めた間隔 とは 本規程第 25 条第 1 項の規定に基づき定めた計画に基づくものをいう 2 第 1 項に規定する 客観的な評価を行う部門 とは 評価対象となる所掌業務範囲に直接関与していない者 ( 例えば 組織内の原子力部門から独立した部門 ) であって 経営責任者の代理者として被監査部門から監査の結果に対して影響を受けない者をいう 3 第 1 項に規定する 内部監査 には 本規程第 21 条第 3 項の規定における外部の要員を活用することができる 4 第 1 項に規定する 内部監査 には 安全文化の独立評価を含む この場合において 安全文化の独立評価はそれ以外の内部監査と別に実施することができる 4 第 5 項に規定する 自らの管理下にある業務に関する内部監査又は安全文化の独立評価をさせてはならない には 経営責任者を除く全ての管理者は 自らが直接内部監査又は安全文化の独立評価を行わない場合であっても 内部監査又は安全文化の独立評価を監督指揮する立場にある者は 自らの管理下にある業務 ( 内部監査又は安全文化の独立評価を除く ) の内部監査又は安全文化の独立評価の指揮監督しないことを含む 第 49 条 ( プロセスの監視測定 ) 18

25 NR0001_r0 NRK001_r0 2018/09/03 ( 仮称 ) 原子力施設の保安のための業務に係る品質管理に必要な体制の整備に関する規則 ( イメージ ) う監視測定の方法を適用しなければならない この場合において 監視測定の方法には 原子力施設が原子力の安全の確保に与える重要性に応じて指標を用いなければならない 2 原子力事業者等は 前項の監視測定の方法により プロセスが第十二条第一項及び第二十五条第一項の計画に定めた結果を得ることができることを実証しなければならない 3 原子力事業者等は 第十二条第一項及び第二十五条第一項の計画に定めた結果を得ることができない又は当該結果を得ることができないおそれがある場合においては 個別業務等要求事項の適合性を確保するために 問題を特定し 当該問題の修正及び是正処置を適切に講じなければならない ( 原子力施設の検査試験 ) 第五十条原子力事業者等は 原子力施設が原子力施設に係る要求事項に適合していることを検証するために 原子力施設を検査試験しなければならない 2 原子力事業者等は 前項の検査試験を 個別業務計画に従って 個別業務の実施に係るプロセスの適切な段階において実施しなければならない 3 原子力事業者等は 検査試験の合否判定基準への適合性の証拠となる検査試験の結果に係る記録等を作成し これを管理しなければならない 4 原子力事業者等は プロセスの次の段階に進むことの承認を行った者を特定する記録を作成し これを管理しなければならない 5 原子力事業者等は 個別業務計画に基づく検査試験を支障なく完了するまでは プロセスの次の段階に進むことの承認をしてはならない 6 原子力事業者等は 個別業務及び原子力施設の原子力の安全の確保に与える重要性に応じて検査試験を行う者を定めなければならない この場合において 原子力事業者等は検査試験を行う者の独立性を 当該原子力施設の安全に対する重要度に応じて確保しなければならない ( 不適合の管理 ) 第五十一条原子力事業者等は 個別業務等要求事項に適合しない個別業務又は原子力施設が放置されることを防ぐよう 当該個別業務又は原子力施設を識別し これが管理されているようにしなければならない 2 原子力事業者等は 不適合の処理に係る管理及びそれに関連する責任及び権限を手順書に定めなければならない 3 原子力事業者等は 次に掲げる方法のいずれかにより 不適合を処理しなければならない 一発見された不適合を除去するための措置を講ずること 二個別業務の実施 原子力施設の使用又はプロセスの次の段階に進むことの承認を行うこと ( 以下 特 ( 仮称 ) 原子力施設の保安のための業務に係る品質管理に必要な体制の整備に関する規則の解釈 ( イメージ ) 第 50 条 ( 原子力施設の検査試験 ) 1 第 6 項に規定する 検査試験を行う者の独立性を確保 とは 原子力施設又は保安活動における安全等に係るリスクの程度に応じて検査試験を行う者の独立性を確保することをいう 第 51 条 ( 不適合の管理 ) 1 第 1 項に規定する 当該個別業務又は原子力施設を識別し これが管理されているようにしなければならない とは 不適合が確認された際には その当該個別業務又は原子力施設が識別され 発見された不適合が全て管理されていることをいう 2 第 2 項に規定する 手順書 には 発生した不適合を関連する管理者に報告することを含む 19

26 NR0001_r0 NRK001_r0 2018/09/03 ( 仮称 ) 原子力施設の保安のための業務に係る品質管理に必要な体制の整備に関する規則 ( イメージ ) 別採用 という ) 三使用又は適用ができないようにするための措置を講ずること 四個別業務の実施後に不適合を発見した場合においては その不適合による影響又は起こり得る影響に照らし適切な措置を講ずること 4 原子力事業者等は 不適合の内容の記録及び当該不適合に対して講じた措置 ( 特別採用を含む ) の記録を作成し これを管理しなければならない 5 原子力事業者等は 不適合の修正を行った場合においては 修正後の個別業務等要求事項への適合性を実証するための再検証を行わなければならない ( データの分析 ) 第五十二条原子力事業者等は 品質マネジメントシステムが適切かつ実効性のあるものであることを実証するため 及びその品質マネジメントシステムの実効性の改善の必要性を評価するために 適切なデータ ( 監視測定の結果から得られたデータ及びそれ以外の関連情報源からのデータを含む ) を明確にし 収集し 及び分析しなければならない 2 原子力事業者等は 前項のデータの分析により 次に掲げる事項に係る情報を得なければならない 一第四十七条第二項の規定による方法により収集する原子力事業者等の組織外の者からの意見から得られる情報二業務等要求事項への適合性三プロセス及び原子力施設の特性及び傾向 ( 是正処置を行う端緒となるものを含む ) 四調達物品等の供給者の供給能力 ( 継続的改善 ) 第五十三条原子力事業者等は その品質方針 品質目標 内部監査の結果 データの分析 是正処置 未然防止処置及びマネジメントレビューの活用を通じて 品質マネジメントシステムの妥当性及び実効性を維持するために変更が必要な事項を全て明らかにするとともに 当該変更の実施その他の継続的な改善をしなければならない ( 是正処置 ) 第五十四条原子力事業者等は 発見された不適合の再発その他の事象の発生を防止するため 次の事項により 速やかに適切な是正処置を採らなければならない この場合において 是正処置は発見された不適合が原子力の安全の確保に与える重要性に応じたものでなければならない 一是正処置を採る必要性を 次に定めるところにより 評価しなければならない イ不適合を分析し その原因を明確にするロ類似の不適合の有無又は当該不適合が発生する可能性を明確にする二必要な措置を明確にし 実施する三講じた是正処置の実効性についてレビューする ( 仮称 ) 原子力施設の保安のための業務に係る品質管理に必要な体制の整備に関する規則の解釈 ( イメージ ) 第 52 条 ( データの分析 ) 1 第 1 項に規定する 適切かつ実効性 には 全てのプロセスが 原子力の安全を確実なものとするため それらの実効性及び能力を定常的に評価されることを含む 2 第 2 項第 3 号に規定する 是正処置を行う端緒 とは 適宜 データの分析を行い その結果から必要に応じて是正処置を行うことをいう 第 53 条 ( 継続的改善 ) 1 第 1 項に規定する その他の継続的な改善 には 組織の成功事例及び強みから得られるものを含む 第 54 条 ( 是正処置 ) 1 第 1 項第 1 号イに規定する 不適合を分析 には 次の事項を含む 情報を収集し 整理する 技術的 人的及び組織的側面等を考慮する 2 第 1 項第 1 号イに規定する 原因を明確にする に 20

27 NR0001_r0 NRK001_r0 2018/09/03 ( 仮称 ) 原子力施設の保安のための業務に係る品質管理に必要な体制の整備に関する規則 ( イメージ ) 四必要な場合には 計画策定段階で決定した原子力施設又は保安活動における安全等に係るリスク及び新たに組織として取り組むべき改善の機会を捉えて実施された措置を変更する五必要な場合には 品質マネジメントシステムの変更を行う六原子力の安全に影響を及ぼすものについては 根本的な原因を究明するために行う分析を 手順を確立した上で行う七是正処置を行い 当該是正処置を記録する 2 原子力事業者等は 第五十二条第二項第三号より得られる情報について分析し 共通する原因を明確にし 適切な是正処置を採らなければならない ( 未然防止処置 ) 第五十五条原子力事業者等は 他の原子力施設の運転経験等の知見について 自らの組織で起こり得る問題の影響に照らし 適切な未然防止処置を明確にして これを講じなければならない 2 原子力事業者等は 次に掲げる要求事項 ( 根本的な原因を究明するために行う分析に係る要求事項を含む ) を定めた未然防止処置手順書を作成しなければならない 一起こり得る不適合及びその原因の明確化二未然防止処置の必要性の評価三所要の未然防止処置の明確化及び実施四未然防止処置に関し調査を行った結果及び当該結果に基づき採った未然防止処置の結果の記録五講じた未然防止処置の実効性についてのレビュー ( 仮称 ) 原子力施設の保安のための業務に係る品質管理に必要な体制の整備に関する規則の解釈 ( イメージ ) は 次の事項を含む 技術的 人的及び組織的原因を整理する 必要に応じて 日常の業務プロセスについてのマネジメントや安全文化との関係を整理する 3 第 1 項第 6 号に規定する 原子力の安全に影響を及ぼすもの とは 原子力の安全の確保に与える重要性の高いもの (1つの事象では原子力の安全に及ぼす程度が小さくても 繰り返し同様な事象が発生している場合を含む ) をいう 4 第 2 項に規定する 情報について分析し 共通する原因を明確にし 適切な是正処置を採らなければならない とは 第 54 条第 1 項の規定のうち必要なものについて実施することをいう 第 55 条 ( 未然防止処置 ) 1 第 1 項に規定する 自らの組織で起こり得る問題 には 第 3 条第 2 号から得られる事項を含む 2 第 1 項に規定する 他の施設から得られた知見 とは 例えば 他の原子力施設 ( 他の原子力事業者等の原子力施設を含む ) で発生した不適合に関する情報から得られた知見や他の組織との共有によって得た情報から得られた知見をいう 21

28 NR0001_r0 NRK001_r0 2018/09/03 〇変更履歴 No. 変更日 施行日 変更概要 備考 /09/03 制定

29 参考資料 2 原子力施設の保安のための業務に係る品質管理に必要な体制の整備に関する規則 の適用における安全文化に関する審査 検査のガイド 試運用版

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31 目次 1. 総則 はじめに 適用範囲 本ガイドで用いる重要な用語の解説 用語の定義 本ガイドの使い方 安全文化の育成と維持に関する事業者の活動を確認する視点... 4 分類 1: 健全な安全文化の育成と維持に関するリーダーシップの発揮を確認する視点... 4 分類 1-1: 経営責任者のリーダーシップの発揮... 4 視点 1-1 組織全体の安全文化の あるべき姿... 4 ( 視点の補足 1) 視点 1-1について確認する際の例... 4 視点 1-2 安全に関する方針... 5 ( 視点の補足 2) 視点 1-2(1) について確認する際の例... 5 ( 視点の補足 3) 視点 1-2(2) について確認する際の例... 5 視点 1-3 安全に関する責任... 6 ( 視点の補足 4) 視点 1-3について確認する際の例... 6 視点 1-4 意思決定における安全に関する責任... 6 ( 視点の補足 5) 視点 1-4について確認する際の例... 6 視点 2-1 所掌業務範囲における安全文化の あるべき姿... 7 ( 視点の補足 6) 視点 2-1について確認する際の例... 7 視点 2-2 安全に関する目標... 8 ( 視点の補足 7) 視点 2-2(1) について確認する際の例... 8 ( 視点の補足 8) 視点 2-2(2) その目標の達成の状況を自ら確認し について確認する際の例... 8 ( 視点の補足 9) 視点 2-2(2) 部下がその目標の達成に関わることができる環境を整えていること について確認する際の例... 8 視点 2-3 決定の根拠... 9 ( 視点の補足 10) 視点 2-3について確認する際の例... 9 視点 2-4 問題提起できる環境 ( 視点の補足 11) 視点 2-4 常に問いかける姿勢 及び 学習する姿勢 を定着させる について確認する際の例 ( 視点の補足 12) 視点 2-4 安全を向上させるような提案や 安全に影響を及ぼすおそれのある問題の忌憚のない報告が 部下からなされるような環境を整えていること について確認する際の例 視点 2-5 改善への関与 ( 視点の補足 13) 視点 2-5について確認する際の例... 11

32 分類 2: 健全な安全文化の育成と維持に関する取組を確認する視点 視点 3-1 健全な安全文化の育成と維持に関する取組 ( 視点の補足 14) 視点 3-1(1) について確認する際の例 ( 視点の補足 15) 視点 3-1(2) について確認する際の例 ( 視点の補足 16) 視点 3-11について確認する際の例 ( 視点の補足 17) 視点 3-12 全ての職員がお互いを信頼し 協力関係を構築し 助け合いを行うこと について確認する際の例 ( 視点の補足 18) 視点 3-12 組織内部及び外部とコミュニケーションを取っていること について確認する際の例 ( 視点の補足 19) 視点 3-13について確認する際の例 ( 視点の補足 20) 視点 3-14について確認する例 ( 視点の補足 21) 視点 3-15 常に問いかける姿勢を持って自己満足を戒めている状態 について確認する際の例 ( 視点の補足 22) 視点 3-15 学習する姿勢を持って自己満足を戒めている状態 について確認する際の例 ( 視点の補足 23) 視点 3-16について確認する際の例 ( 視点の補足 24) 視点 3-17について確認する際の例 分類 3: 安全文化に関する状態の評価及び改善を確認する視点 視点 4-1 安全文化に関する状態の評価 ( 視点の補足 25) 視点 4-11 及び2 安全文化に関する状態の自己評価 及び 安全文化に関する状態の独立評価 について確認する際の例 ( 視点の補足 26) 視点 4-11 及び2 組織が 安全文化に関する状態を改善するために 組織全体の安全文化の あるべき姿 を念頭において 以下の1 及び2の評価を実施していること について確認する際の例 視点 4-2 力量を持つ要員による支援 ( 視点の補足 27) 視点 4-2について確認する際の例 視点 4-3 安全文化に関する状態の改善 ( 視点の補足 28) 視点 4-3 組織が 安全文化に関するマネジメントレビューの結果を全ての職員に理解させるようにしていること について確認する際の例 ( 視点の補足 29) 視点 4-3 経営責任者が その結果を組織全体の安全文化の あるべき姿 の見直しに役立てていること さらに 組織が その結果を健全な安全文化の育成と維持に役立てていること について確認する際の例 分類 4: 安全文化に関して組織内部で保持すべき能力を確認する視点 視点 5-1 技術的 人的及び組織的側面に関する知識 ( 視点の補足 30) 視点 5-1について確認する際の例 付属 1: 解説 ( 解説 1) 安全の重要性を認識する について ( 解説 2) 組織全体の安全文化のあるべき姿 について... 28

33 ( 解説 3) 健全な安全文化を育成し維持している について ( 解説 4) 組織全体の安全文化の あるべき姿 を目指して安全に関する方針を設定している について ( 解説 5) 技術的 人的及び組織的要因並びにそれらの間の相互作用は安全に対して影響を与える について ( 解説 6) 全ての職員がその方針に基づいた活動に参画する について ( 解説 7) 環境を整えている について ( 解説 8) 安全に関する責任 について ( 解説 9) 視点 1-4について ( 解説 10) 視点 2-1について ( 解説 11) 組織全体の安全文化の あるべき姿 を考慮して 安全に関する方針と整合するように 所掌業務範囲の安全に関する目標を設定している について ( 解説 12) 目標の達成の状況を自ら確認し それらの職員がその目標の達成に関わることができる環境を整えている について ( 解説 13) 視点 2-3について ( 解説 14) 常に問いかける姿勢 と 学習する姿勢 について ( 解説 15) 常に問いかける姿勢 及び 学習する姿勢 を定着することについて.. 32 ( 解説 16) 安全を向上させるような提案や 安全に影響を及ぼすおそれのある問題の忌憚のない報告が 部下からなされるような環境を整えている について ( 解説 17) 安全文化に関する状態について ( 解説 18) 安全文化に関する状態の改善について ( 解説 19) 組織が 組織全体の安全文化のあるべき姿を到達できるよう 以下の1~ 7の状態を目指して 健全な安全文化の育成と維持に関する取組を行っている について ( 解説 20) 技術的 人的及び組織的要因間の相互作用を適切に考慮して その育成と維持に効果的な手段を検討 について ( 解説 21) 安全や安全文化の理解が組織全体で共通のものとなっている状態 について ( 解説 22) 全ての職員がお互いを信頼し 協力関係を構築し 助け合いを行っている状態 について ( 解説 23) コミュニケーションを取っている状態 について ( 解説 24) 安全に配慮した意思決定 について ( 解説 25) 安全に対する自己満足を戒める について ( 解説 26) 視点 3-16について ( 解説 27) 安全文化と核セキュリティ文化 の関係について ( 解説 28) 安全文化に関する状態の評価及び改善について ( 解説 29) 安全文化に関する状態の自己評価及び独立評価について ( 解説 30) 安全文化に関する状態の分析について... 38

34 ( 解説 31) 安全文化に関する状態の自己評価及び独立評価の手法について ( 解説 32) 視点 4-2について ( 解説 33) 技術的 人的及び組織的側面に関する知識 について 付属 2: 安全文化に関する事業者の状態を検査で確認する安全文化 10 特性及び43 属性の概要... 43

35 1. 総則 1.1 はじめに 原子力施設の保安のための業務に係る品質管理に必要な体制の整備に関する規則 ( 仮称 ) ( 以下 新品質基準規則 という ) 第三条第四項等では 原子力事業者等に対して 健全な安全文化を育成し維持すること等を求めている 新品質基準規則は 東京電力福島第一原子力発電所事故を踏まえ 2016 年に国際原子力機関 ( 以下 IAEA という ) が発行した General Safety Guide Part 2 Leadership and Management for Safety ( 以下 GSR Part2 という ) を参考にして策定されている GSR Part2 は 安全のためのリーダーシップ及びマネジメントを確立し 評価し 維持し 継続的に改善するための要件を定めたものであり 健全な安全文化の育成と維持についても 安全のためのリーダーシップ及びマネジメントが不可欠であることを強調している 当該事故前は 規制当局が事業者の安全文化 組織風土の劣化防止に係る取組を評価するガイドライン ( 平成 19 年 11 月 1 日原子力安全 保安院原子力安全基盤機構 ) により健全な安全文化の育成と維持に関する事業者の活動の確認を行ってきたが 安全のためのリーダーシップ及びマネジメント の観点は当該事故後に強化されたものであり 国内外の最新知見をとりまとめた新たなガイドが必要となった 本ガイドは 安全文化の育成と維持に関する事業者の活動について その妥当性を審査官及び検査官が判断するための考え方の一例を示すものである 1.2 適用範囲 本ガイドは 原子力施設に適用する 1.3 本ガイドで用いる重要な用語の解説 (1) 安全原子炉等規制法は 原子力施設において重大な事故が生じた場合に放射性物質が異常な水準で当該原子力施設を設置する工場又は事業所の外へ放出されることその他の核原料物質 核燃料物質及び原子炉による災害を防止すること等により国民の生命 健康及び財産の保護 環境の保全並びに我が国の安全保障に資することを目的とするものである したがって 本ガイドにおける 安全 は上記の範囲に係るものである (2) 安全文化 IAEA では 安全文化 を 原子力発電所の安全と防護の問題には その重要性にふさわしい注意が最優先で払われなければならない 安全文化とは そうした組織や個人の特性と姿勢の総体である と定義している 本ガイドでは 原子炉等規制法の範囲を考慮して 原子力発電所 とあるのは 原子力施設 とし IAEA の定義を踏襲することとする ここで 姿勢 とは 人の行動等に影響を与える価値観や無意識の側面であり 特性 とは 人の行動等を類型化 1 して捉えたものである 1 本ガイドでは 安全に関する責任 常に問いかける姿勢 等の 10 特性に整理している ( 付属 1 参照 ) 1

36 (3) 安全文化の育成と維持職員が主体的に安全文化を育成し 安全文化が劣化しないように維持し 安全文化をさらに高めていくという 安全文化を継続的に改善するということがより想起されるよう 本ガイドでは 従来用いていた 醸成 を 育成と維持 に変更している (4) 技術的 人的及び組織的要因並びにそれらの間の相互作用 IAEAは 東京電力福島第一原子力発電所事故の原因はシステム全体の弱点を検出できなかったことに関連している と結論付けている システムを構成する要素 ( ハードウェア ソフトウェア 業務プロセス 活動等 ) は技術的 人的及び組織的要因から影響を受ける そのため システムを全体で捉え 安全の向上を図るに当たっては 技術的 人的及び組織的要因並びにそれらの間の相互作用 を考慮することが重要である この考え方を システミックアプローチという 本ガイドでは 技術的 人的及び組織的要因並びにそれらの間の相互作用 ( 視点 1-2) 技術的 人的及び組織的要因間の相互作用 ( 視点 3-1) 技術的 人的及び組織的側面に関する知識 ( 視点 5-1) として取り入れた (5) リーダーシップの発揮リーダーシップは 職員一人一人が目標の達成を主体的に行うに際して発揮されるものであり 目標を設定し 自らの判断及び行動により 関係する職員やグループに方向を指し示して導くことや 関係する職員やグループが目標の達成に主体的に取り組むよう影響を与えることをいう なお リーダーシップには状況の変化に対応する能力が含まれる (6) 安全文化の あるべき姿 本ガイドでは 安全文化に関して組織が到達すべき状態のことを 安全文化の あるべき姿 とした 安全文化の あるべき姿 を定めるに当たっては 理想と現状の両方を考慮することが重要である (7) 安全に関する責任本ガイドでは 自らが行う安全に係る業務について理解して遂行し その業務に責任を持つことを 安全に関する責任 とした これは GSR Part2における Accountability に対応するものである 1.4 用語の定義 (1) 経営責任者 最高レベルで 組織を指揮し 管理し 評価する個人又は複数の人 (2) 管理者 経営責任者を含んだ 管理職の職員 2

37 (3) 職員 管理者を含んだ 組織に所属する者 (4) 取組 仕組みの構築 運用 規定やマニュアルに基づいた活動や 規定やマニュアルに基づかない慣 習等 1.5 本ガイドの使い方安全文化の育成と維持に関する事業者の活動について審査 検査を行う際は 健全な安全文化の育成と維持に関するリーダーシップの発揮 健全な安全文化の育成と維持に関する取組 安全文化に関する状態の評価及び改善 安全文化に関して組織内部で保持すべき能力といった視点から確認を行うことになる 安全文化に関する確認の視点は 定性的な記述とならざるを得ないことから 個人によって判断に違いが生じることを考慮しておく必要がある それぞれの視点については 確認する際の例を補足として本文に記載するとともに 解説を付属 1に記載している 視点の補足に示した例は 国内外における安全文化に関する活動や安全文化に関する文書等を参考に記載したもので 記載された例を実施していればよい あるいは 全てを実施している必要があるといったものではないということに留意が必要である なお 本ガイドは安全文化の育成と維持に関する事業者の活動について確認するガイドであるが 安全文化を全体的に捉えるためには 安全文化に関する事業者の状態を把握することも重要である これについては 安全文化には様々な側面があるため 安全文化を要素に分類して捉えることが有効である そのため 安全文化の要素として IAEA 等海外機関が作成した文書を参考に 10の特性と 4 3の属性として整理したものを参考として付属 2に記載している また 安全文化の育成と維持に関する事業者の活動と安全文化に関する事業者の状態は密接に関係するものであることから 視点の補足に示した例の文末に 対応する安全文化の属性の番号を記載している 3

38 2. 安全文化の育成と維持に関する事業者の活動を確認する視点 分類 1: 健全な安全文化の育成と維持に関するリーダーシップの発揮を確認する視点 分類 1-1: 経営責任者のリーダーシップの発揮 経営責任者が 健全な安全文化の育成と維持に関するリーダーシップを発揮しているかについて 以 下に掲げる視点に基づいて確認する 視点 1-1 組織全体の安全文化の あるべき姿 安全の重要性を認識して 組織全体の安全文化の あるべき姿 を定め 健全な安全文化を育成し維持していること 新品質基準規則 ( 経営責任者の関与 ) 第八条 新品質基準規則の解釈第 8 条 1 2 ( 視点の補足 1) 視点 1-1について確認する際の例 - その事業者にとって相応しい安全文化の あるべき姿 が 文章で明示されている (LA.1) - 自身の組織に沿った特性を自ら取捨選択し 組織が使用している用語を用いて あるべき姿 を策定している (LA.1) - 健全な安全文化それ自体を あるべき姿 としていない (LA.1) - 既存の組織の文化を継続的に改善することを考慮して あるべき姿 を策定している (LA.1) - 企業文化 組織の歴史や過去の経験等の影響を受けた安全文化が既に組織内に定着していることを念頭において あるべき姿 が検討されている (LA.1) - あるべき姿 について 内部で検討した内容等の経緯が明確になっている (LA.1) ( 解説 1) 安全の重要性を認識する について ( 解説 2) 組織全体の安全文化のあるべき姿 について ( 解説 3) 健全な安全文化を育成し維持している について 2 安全文化特性 / 属性 :LA.1 リーダーシップ / 安全に関する戦略的関与に対応 4

39 視点 1-2 安全に関する方針 (1) 技術的 人的及び組織的要因並びにそれらの間の相互作用は安全に対して影響を及ぼすものである ということを考慮し 組織全体の安全文化の あるべき姿 を目指して安全に関する方針を設定していること (2) また 自らの判断及び行動により その方針を全ての職員に理解させるようにし 全ての職員がその方針に基づいた活動に参画できる環境を整えていること 新品質基準規則 ( 経営責任者の関与 ) 第八条第一号及び第三号並びに ( 品質方針 ) 第十条 新品質基準規則の解釈第 8 条 2 及び3 3 ( 視点の補足 2) 視点 1-2(1) について確認する際の例 - 健全な安全文化を育成し維持することそれ自体を安全に関する方針としていない (LA.1) - 安全に関する方針について 内部で検討した内容等の経緯が明確になっている (LA.1) - 定期的に安全に関する方針の見直しのための検討を行っている この際 変更による安全への影響についても評価されている また 見直しの検討には 視点 2-4に関して行われる安全を向上させるような提案や安全に影響を及ぼすおそれのある懸念についての報告の検討結果が考慮されている (LA.7) 4 ( 視点の補足 3) 視点 1-2(2) について確認する際の例 - 健全な安全文化の育成と維持に関する事項を人事評価 昇進などに組み入れる等を行い 職員のモチベーション向上を図っている (LA.3) - 全ての職員が 安全に関する方針に基づいた活動を実施する中で 提案や問題などを積極的に出せるよう直接声かけを行っている (LA.3) - 短期及び長期の両方の観点から 高い信頼性で安全を維持するために十分な資源 ( 例えば 人員 手順書 訓練等 ) を配分している (LA.4) - 経営責任者が 安全に関する方針に基づいた管理者の活動が確実に実施されるよう 資源 ( 例えば 人員 手順書 訓練等 ) が整っていることを確認する等の支援を実施している (LA.4) - 作業が遅延する可能性がある場合 遅延が安全に与える影響を評価させている (LA.4) - 職員を懲罰処分する場合でも 納得性のある処分を行い 安全に関わる問題提起を躊躇するような職場環境にならないよう配慮している (LA.6) - 安全文化に関する好ましい行いについて 積極的に公けの場で奨励している (LA.6) - 安全に関する方針を変更した場合 変更点について適宜職員に伝達している (LA.7) ( 解説 4) 組織全体の安全文化の あるべき姿 を目指して安全に関する方針を設定している につい て ( 解説 5) 技術的 人的及び組織的要因並びにそれらの間の相互作用は安全に対して影響を与える に 3 安全文化特性 / 属性 :LA.1 リーダーシップ / 安全に関する戦略的関与 LA.7 リーダーシップ / 変更管理に対応 4 安全文化特性 / 属性 :LA.3 リーダーシップ / 職員による参画 LA.4 リーダーシップ / 資源 LA.6 リーダーシップ / 報奨と処罰 LA.7 リー ダーシップ / 変更管理に対応 5

40 ついて ( 解説 6) 全ての職員がその方針に基づいた活動に参画する について ( 解説 7) 環境を整えている について 視点 1-3 安全に関する責任全ての職員に 自らが行う安全に係る業務について理解して遂行し その業務に責任を持つ という 安全に関する責任 を認識させるようにしていること 新品質基準規則 ( 経営責任者の関与 ) 第八条第七号 5 ( 視点の補足 4) 視点 1-3について確認する際の例 - 職員が自分の責任 権限 役割を説明でき作業が効率よく実施できるよう 必要な教育や訓練を提供している (LA.2) - 職員の具体的な好ましい行いや成果等の業績を評価し タイムリーに評価の結果をフィードバックしている (LA.2) - 安全に関する責任 を持った行いにより 自らの判断や行動で職員に積極的に模範を示している (LA.2) - 職員が 安全に関する責任 を受け入れることに関して 管理者に権限を適切に委譲し これを促進している (LA.8) - 責任 権限 役割について曖昧さを避け 詳細に規定している また その内容が職員に理解されている (LA.8) - 経営責任者が安全に影響する意思決定の最終的な責任を持っており 独立した監視組織や第三者委員会等の組織は なされた意思決定を覆さないようになっている (LA.8) - 職員の責任と権限に関する規定は 標記漏れや重複 共有される責任について問題がないように 適正にレビューされている (LA.8) ( 解説 8) 安全に関する責任 について 視点 1-4 意思決定における安全に関する責任業務に関する意思決定を行う職員を決め その職員の 安全に関する責任 及び権限の範囲を明確にしていること 新品質基準規則 ( 経営責任者の関与 ) 第八条第八号 新品質基準規則の解釈第 8 条 4 ( 視点の補足 5) 視点 1-4 について確認する際の例 6 5 安全文化特性 / 属性 :LA.2 リーダーシップ / 管理者の判断と行動 LA.8 リーダーシップ / 権限 役割及び責任に対応 6 安全文化特性 / 属性 :LA.7 リーダーシップ / 変更管理 DM.3 意思決定 / 決定における明確な責任に対応 6

41 - 経営責任者は 意思決定を行う際に 安全に関する責任 及び権限の範囲が変更になった場合でも 安全に影響がないようにしている (LA.7) - 重要な機器の操作を決定する責任を有する職員を決めるようにしている (DM.3) - 重要な安全上の決定を行う際に決定の責任が分散されないよう 一人に集まるようにしている 例えば 予期せぬ不確かな状況に直面した場合 プラントを安全な状態にする責任と権限が シフト中の当直長にある (DM.3) - 原子力安全に関する重大な決定が 適切な人材によって確実に実施されるようにしている (DM.3) ( 解説 9) 視点 1-4 について 分類 1-2: 管理者のリーダーシップの発揮 管理者が それぞれの所掌業務範囲において 健全な安全文化の育成と維持に関するリーダーシップを 発揮しているかについて 以下に掲げる視点に基づいて確認する 視点 2-1 所掌業務範囲における安全文化の あるべき姿 組織全体の安全文化の あるべき姿 を 所掌業務範囲における安全文化の あるべき姿 に展開していること また 自らの判断及び行動により 所掌業務範囲の安全文化の あるべき姿 を通して組織全体の安全文化の あるべき姿 を部下に理解させるようにしていること 新品質基準規則 ( 全ての管理者 ) 第十五条第一項第四号 新品質基準規則の解釈第 15 条 2 7 ( 視点の補足 6) 視点 2-1について確認する際の例 - 健全な安全文化を育成し 維持するため あるべき姿を踏まえた自らの判断及び行動に一貫性がある (LA.2) - 原子力安全と生産 コストとの明らかな衝突を解決する際に 組織全体の安全文化の あるべき姿 を踏まえ 判断し 行動している (LA.2) - 安全に関する問題や懸念事項が提起された際 直ちに行動している (LA.2) - 部下が 安全について疑問を持つような行いや状況に直面した際には 部下の対応を支援している (LA.2) - 部下の疑念が基となって 安全上の理由でプラントを停止することになった際には その部下を支援するようにしている (LA.2) - 積極的に健全な安全文化を育成し 維持することに貢献する職員を奨励し 他の職員の動機付けを行っている (LA.2) - どのような行いが安全に良い影響又は悪い影響を与えるか 具体例を職員に伝え 職員の理解 7 安全文化特性 / 属性 :LA.2 リーダーシップ / 管理者の判断と行動に対応 7

42 を促進している (LA.2) ( 解説 10) 視点 2-1 について 視点 2-2 安全に関する目標 (1) 組織全体の安全文化の あるべき姿 を考慮して 安全に関する方針と整合するように 所掌業務範囲の安全に関する目標を設定していること (2) また その目標の達成の状況を自ら確認し 部下がその目標の達成に参画できる環境を整えていること 新品質基準規則 ( 全ての管理者 ) 第十五条第二項第一号及び第二号 新品質基準規則の解釈第 15 条 3 8 ( 視点の補足 7) 視点 2-2(1) について確認する際の例 - 組織全体の安全文化の あるべき姿 と安全に関する目標との関係を明確にしている (LA.1) - 安全に関する方針と整合し 組織の安全に関する方針の優先順位が変わらないように 所掌業務範囲における安全に関する目標を設定している (LA.1) - を年〇〇回実施する ような計画の実績に関する目標ではなく マネジメントシステムに統合された健全な安全文化の育成と維持に関する取組によって組織全体の安全文化の あるべき姿 にどの程度到達したか についての目標を設定している (LA.1) - 安全に関する作業等に影響のないように 安全に関する目標の変更について職員へ伝達している (LA.7) 9 ( 視点の補足 8) 視点 2-2(2) その目標の達成の状況を自ら確認し について確認する際の例 - 施設の状況等を頻繁に観察し 必要に応じて指導 助言 基準の強化等を行っている (LA.5) - 施設の状況等を観察した結果について職員と話し合い 職員のパフォーマンスを向上させる上で有効な情報をフィードバックしている (LA.5) - 安全に関する作業が計画から逸脱している場合 直ちに対応している (LA.5) - 目標に対する結果を確認するだけでなく 結果を達成するためにはどのようにしたらいいかについても自ら検討し 所掌業務範囲の目標達成に積極的に関与している (LA.5) ( 視点の補足 9) 視点 2-2(2) 部下がその目標の達成に関わることができる環境を整えているこ 10 と について確認する際の例 - 課題を明らかにし解決するに当たって 職員の階層にかかわらず 必要な者に参加するように要請している (LA.3) 8 安全文化特性 / 属性 :LA.1 リーダーシップ / 安全に関する戦略的関与 LA.7 リーダーシップ / 変更管理に対応 9 安全文化特性 / 属性 :LA.5 リーダーシップ / 現場への影響力に対応 10 安全文化特性 / 属性 :LA.3 リーダーシップ / 職員による参画 LA.4 リーダーシップ / 資源 LA.6 リーダーシップ / 報奨と処罰 LA.7 リ ーダーシップ / 変更管理に対応 8

43 - 責任感がありリーダーシップのある職員を育てている (LA.3) - 高い水準の 安全に関する責任 を持つ職員を激励している (LA.3) - 職員の日常業務における疲労 緊張 プレッシャー ( 特に 期限に間に合わせることに対するプレッシャー ) 等の軽減に取り組んでいる (LA.3) - 施設 機器 ( 緊急用のものを含む ) 及び手順その他の資料が 作業を行う際に利用できるようにしている また 利用できる状態を維持しているかを定期的に確認させている (LA.4) - 作業時間内で作業を完了できるよう 必要な職員を作業に当たらせている (LA.4) - 作業が遅延する可能性がある場合 遅延が安全に与える影響を評価させている (LA.4) - 安全文化に関する好ましい行いについて 積極的に公けの場で奨励している (LA.6) - 職員を懲罰処分する場合でも 納得性のある処分を行い 安全に関わる問題提起を躊躇するような職場環境にならないよう配慮している (LA.6) - 安全文化に関する目標が変更された場合 変更点について適宜職員に伝達している (LA.7) ( 解説 11) 組織全体の安全文化の あるべき姿 を考慮して 安全に関する方針と整合するように 所掌業務範囲の安全に関する目標を設定している について ( 解説 12) 目標の達成の状況を自ら確認し それらの職員がその目標の達成に関わることができる環境を整えている について 視点 2-3 決定の根拠意思決定を行う過程で また その決定を行った後に その決定の根拠について 組織内外の関係者とコミュニケーションを取っていること 新品質基準規則 ( 全ての管理者 ) 第十五条第二項第三号 11 ( 視点の補足 10) 視点 2-3について確認する際の例 - 意思決定に関係している適切な利害関係者とコミュニケーションをとり 意思決定の根拠について共通理解が図られるようにしている (CO.2) - 適切なコミュニケーション手段を用い 意図しないメッセージや矛盾するメッセージが伝わるのを回避している (CO.2) - 業務に資源 ( 例えば 人員 手順書 訓練等 ) を割り当てる際に その理由について伝達している (CO.2) - 意思決定を行う際に その根拠について職員の理解が深まるよう 質問を促す等を行っている (CO.2) - 職員と問題や課題に関する情報を共有し 共有した情報が認識されているかを定期的に確認している (CO.2) - 外部からの圧力等によって判断能力が失われ 誤った意思決定が行われる可能性があることを 11 安全文化特性 / 属性 :CO.2 コミュニケーション / 透明性 CO.3 コミュニケーション / 決定の根拠 LA.7 リーダーシップ / 変更管理に 対応 9

44 認識している (CO.3) - 判断材料となる情報が偏らないよう 情報の適切性について確認し 意思決定を行っている (CO.3) - 作業において変更があった場合 その変更について 組織全体に変更の根拠を明確に伝達し 職員が正しく理解するようにしている (LA.7) ( 解説 13) 視点 2-3 について 視点 2-4 問題提起できる環境 常に問いかける姿勢 や 学習する姿勢 を定着させ 安全を向上させるような提案や 安全に影響を及ぼすおそれのある問題の忌憚のない報告が 部下からなされるような環境を整えていること 新品質基準規則 ( 全ての管理者 ) 第十五条第二項第四号 ( 視点の補足 11) 視点 2-4 常に問いかける姿勢 及び 学習する姿勢 を定着させる について 12 確認する際の例 - 安全に関する問題について評価する際には 前提を疑ってみるように職員に問いかけている (QA.4) - 過去の前提や決定 理由のうち 十分に安全の影響を考慮したとは思われないような事例について問題として取り上げ 職員に示している (QA.4) - 安全を向上するための提案や安全に影響を及ぼすおそれのある懸念について定期的に職員と意見を交換し 異なる意見を受け入れている (CL.5) - 安全を向上するための提案や安全に影響を及ぼすおそれのある懸念に関する過去の事例から 組織全体としての弱みについて学習し 改善事項の抽出を行う取組を構築し運用している (CL.5) ( 視点の補足 12) 視点 2-4 安全を向上させるような提案や 安全に影響を及ぼすおそれのある問題の忌憚のない報告が 部下からなされるような環境を整えていること について確認する際の 例 13 - 安全を向上させるような提案や安全に影響を及ぼすおそれのある懸念の忌憚ない報告が あらゆる層の職員から積極的になされるよう公式の場で要請している (LA.3) - 安全を向上させるような提案や安全に影響を及ぼすおそれのある懸念がある際に それを報告する手順等を用意している また 手順等が維持されているかについて定期的に確認している (LA.4) 12 安全文化特性 / 属性 :QA.4 常に問いかける姿勢 / 想定の疑問視 CL.5 継続的学習 / ベンチマーキングに対応 13 安全文化特性 / 属性 :LA.3 リーダーシップ / 職員による参画 LA.4 リーダーシップ / 資源 LA.6 リーダーシップ / 報奨と処罰 RC.1 問題提起できる環境 / 問題提起できる制度 RC.2 問題提起できる環境 / 問題提起の代替手段に対応 10

45 - 忌憚ない報告がなされるよう 職員が必要な研修等を受講しているかを確認している (LA.4) - 作業が遅延する場合 その報告の中で安全への影響を評価している (LA.4) - 安全に影響を与える問題を特定し提起する等健全な安全文化の育成と維持に貢献した職員を表彰し 行いを賞賛している (LA.6) - あるべき姿 を設定する際に 安全に関する懸念を提起できる職場環境の確立及び維持についても設定し 職場環境の改善を図っている (RC.1) - 安全を向上させるような提案や安全に影響を及ぼすおそれのある懸念の忌憚のない報告を行う責任と権限を 全ての職員が有しているという認識を職員に理解させている (RC.1) - 安全を向上させるような提案や安全に影響を及ぼすおそれのある懸念の報告を受けて対応し 適切かつ確実に対処できるよう 必要な訓練等を受けさせている (RC.1) - 職員に 嫌がらせ等を含んだ人間や組織に関する潜在的な問題を防ぐような訓練等を受けさせるようにしている (RC.1) - 安全に関する人間や組織の懸念について 職員と face to face で議論し 納得の行く解決ができるような仕組みを用意し運用している (RC.1) - 職員の中には懸念について直属の上司と直接やりとりすることを望まない者もいることを認識し 代わりの仕組みを用意し 職員が活用できるようにしている (RC.2) - 提案や報告に対応する職員として 適切な能力が付与された職員を割り当てている (RC.2) ( 解説 14) 常に問いかける姿勢 と 学習する姿勢 について ( 解説 15) 常に問いかける姿勢 及び 学習する姿勢 を定着することについて ( 解説 16) 安全を向上させるような提案や 安全に影響を及ぼすおそれのある問題の忌憚のない報告が 部下からなされるような環境を整えている について 視点 2-5 改善への関与安全文化に関する状態について自ら積極的に情報を収集し その状態の改善に関与し 部下が その改善に参画できる環境を整えていること 新品質基準規則 ( 全ての管理者 ) 第十五条第二項第五号 14 ( 視点の補足 13) 視点 2-5について確認する際の例 - 安全文化に関する状態の改善を実施する中で 職員が提案や懸念などを積極的に出せるよう 直接声かけを行っている (LA.3) - 安全文化に関する状態の改善の実施 ( 自己評価及び独立評価を含む ) において 必要な職員を招集し 手順書その他の資料が利用できるようにしている (LA.4) - 安全文化に関する状態の改善が予定期間内で完了できるよう 必要な職員が配置されているか 14 安全文化特性 / 属性 :LA.3 リーダーシップ / 職員による参画 LA.4 リーダーシップ / 資源 LA.5 リーダーシップ / 現場への影響力 LA.6 リーダーシップ / 報奨と処罰 LA.7 リーダーシップ / 変更管理に対応 11

46 を確認している (LA.4) - 安全文化に関する状態の改善が遅延する場合 安全への影響を評価している (LA.4) - 頻繁に現場確認をし 職員の提案や懸念を積極的に聞いて行動し 結果を職員へフィードバックしている (LA.5) - 職員からの異議や多様な考え方を歓迎し オープンで率直な話し合いを促進している (LA.5) - 具体的に安全の向上につながった事例を示し 安全の向上に寄与するという観点で意見を出すことを職員に促している (LA.5) - 組織内外の情報から学習し 組織活動の改善に寄与した職員の実績を評価している また 職員が改善活動に時間を割り当てることを奨励している (LA.6) - 改善に関わった職員だけではなく 改善を支援した職員についても奨励している (LA.6) - 仕組みが変更になった場合でも 安全に影響がないようにしている (LA.7) ( 解説 17) 安全文化に関する状態について ( 解説 18) 安全文化に関する状態の改善について 12

47 分類 2: 健全な安全文化の育成と維持に関する取組を確認する視点 健全な安全文化の育成と維持に関する取組について 以下に掲げる視点に基づいて確認する 視点 3-1 健全な安全文化の育成と維持に関する取組 (1) 組織全体の安全文化のあるべき姿に到達できるよう 組織が以下の 1~7の状態を目指して 健全な安全文化の育成と維持に関する取組を行っていること (2) この取組を行う際には 技術的 人的及び組織的要因間の相互作用を適切に考慮して その育成と維持に効果的な手段を検討し 全ての職員が参画するようにしていること 新品質基準規則 ( 品質マネジメントシステムに係る要求事項 ) 第三条第四項第九号 新品質基準規則の解釈第 3 条 9 15 ( 視点の補足 14) 視点 3-1(1) について確認する際の例 - 管理者は 手順や作業プロセスの変更があった場合には 適宜職員に伝達し 安全が維持されるよう適切に管理している (LA.7) - 組織の弱みや改善点等が適切に考慮され 健全な安全文化の育成と維持に関する取組が計画に反映されている (WP.1) - 日々の健全な安全文化の育成と維持に関する取組の計画の変更の際に 組織の弱みや改善点が考慮されている (WP.1) - 安全に関する意思決定プロセスにおいて 複数の部署の職員の意見が衝突した場合に円滑に解決する仕組みが構築され運用されている (WP.1) - 組織内外の経験を含んだ教訓 実施した改善から得られた教訓等について 組織内で共有できる仕組みが構築され運用されている (WP.1) - 職員が自身の直属の上司の承認を得ずに どの上司や管理者とでも 直接問題や懸念を議論することができる仕組みがあり運用されている (WP.1) - 人的過誤が回避できるように エラー防止ツール ( 解説 20 参照 ) を導入し活用している (WP.1) - 手順や作業プロセスが正確で最新のものとなっている (WP.3) 16 ( 視点の補足 15) 視点 3-1(2) について確認する際の例 - 健全な安全文化の育成と維持に関する事項を人事評価 昇進などに組み入れる等の取組を行い 職員のモチベーション向上を図っている (LA.3) - 提案や問題などを積極的に出せるよう直接声かけを行っている (LA.3) - 課題を明らかにし解決する際に 職員の階層にかかわらず 必要な者に参加するように要請している (LA.3) - 責任感がありリーダーシップのある職員を育てている (LA.3) - 高い水準の 安全に関する責任 を持つ職員を激励している (LA.3) - 職員の疲労 緊張 プレッシャー ( 特に 期限に間に合わせることに対するプレッシャー ) 等 15 安全文化特性 / 属性 :LA.7 リーダーシップ / 変更管理 WP.1 作業プロセス / 作業管理 WP.3 作業プロセス / 文書化に対応 16 安全文化特性 / 属性 :LA.3 リーダーシップ / 職員による参画 CL.3 継続的学習 / 訓練に対応 13

48 の軽減に取り組んでいる (LA.3) - 必要な力量を持った専門家によって 人的組織的側面の領域の最新知見の調査等が行われ そ の結果を取組の計画等へ反映している (CL.3) ( 解説 19) 組織が 組織全体の安全文化のあるべき姿を到達できるよう 以下の 1~7の状態を目指して 健全な安全文化の育成と維持に関する取組を行っている について ( 解説 20) 技術的 人的及び組織的要因間の相互作用を適切に考慮して その育成と維持に効果的な手段を検討 について 1 安全や安全文化の理解が組織全体で共通のものとなっている状態 その理解には 個人やグループが 安全に影響を及ぼす事象と その事象を引き起こす潜在的な危険要因について自覚し その重大性を認識することや 安全の確保に関して主体的に取り組むことの必要性を認識することを含む ( 視点の補足 16) 視点 3-11について確認する際の例 - 職員は 原子力の基準を遵守するようお互いに奨励している (PA.1) - 所掌業務範囲における安全の問題について意見 経験 知識を共有し 安全文化に関する状態について考える機会が 職員の間で当たり前のように持たれている (PA.1) - 職員は 職員を補助する職員に対して どのような行動が期待されているのかを理解する手助けをしている (PA.1) - 人は間違いを犯すものであるという人的要因に関する基本的知識が職員間に根付いている (PA.1) - 職員は チームで業務を遂行している 具体的には 安全に関する業務を遂行する際に 作業前に事前確認を行い 訓練や資格を確認し 新しい人材を指導し 手順等を共有している (PA.3) - 職員は プロジェクトや事業活動を通して 強い協力関係を築いている (PA.3) - 安全に影響を及ぼす可能性のある活動について 特別な注意や監督がなされている (QA.1) - 管理者は 職員にプラントの詳細について質問し プラントの状態と異常がある場合はその影響を認識している (QA.1) - 管理者は 原子力安全にとって重要な設備の劣化状況などを十分に把握し 適切に解決している (QA.1) - 組織全体の安全文化の あるべき姿 に基づいて 組織の安全文化の長所や短所を認識する機会を設けている (QA.1) - 機器に関する未解決の問題 予防保全の延期 保守点検の遅れ等を最小限に抑えることを考 17 視点 に関連 18 安全文化特性 / 属性 :PA.1 安全に関する責任 / 業務の理解と遵守 PA.3 安全に関する責任 / 協働 QA.1 常に問いかける姿勢 / リスクの認 識 WP.2 作業プロセス / 安全裕度に対応 14

49 慮した作業プロセスとなっている (WP.2) - 安全に関する機器は 設計要求事項の範囲内で十分に運用され維持されている (WP.2) ( 解説 21) 安全や安全文化の理解が組織全体で共通のものとなっている状態 について 2 風通しのよい組織文化 そのような組織文化には 全ての職員がお互いを信頼し 協力関係を構 築し 助け合っていることや 組織内外の関係者とコミュニケーションを取っていることを含む 19 ( 視点の補足 17) 視点 3-12 全ての職員がお互いを信頼し 協力関係を構築し 助け合いを行う 20 こと について確認する際の例 - 職員は 意思決定の結果に同意しない場合でも その意思決定を行った者に対して敬意を持って接している (WE.1) - 職員は 社内における嫌がらせなどの行為を容認していない (WE.1) - 組織は 原因分析の際 分析する職員が処遇上の不利益を被らないような仕組みを導入し 適切に運用している (WE.1) - グループ間で作業を遂行する際に リーダーは職員の考え 懸念 提案及び意見の違いを尊重し 職員からの質問を受け入れている (WE.2) - 異なる意見は専門知識と経験の違いから生じうる自然の結果であることを認識し 組織として活発な議論を促進している (WE.2) - 問題を特定し解決する際に 職員がアイディア 懸念 提案及び異なる意見を表明することや質問することを推奨している (WE.2) - 管理者同士が 誠実かつ速やかに情報を共有し オープンで信頼が置ける関係を維持している (WE.3) - 管理者は 施設の状況と重要な作業スケジュールが組織全体に速やかに伝達されるようにしている (WE.3) - 組織は 不適合を起こした当事者等の個人情報の機密保持を確実に行っている (WE.3) - 組織は 意見の衝突等を公正かつ観客的に解決するプロセスを運用している (WE.4) - 管理者は 意見の衝突等が定められたプロセスで解決できない場合でも 平等な方法で解決されるようにしている (WE.4) - 職員は 意見の衝突等があった場合でも 定められたプロセスで解決されるという信頼感を持ち 積極的に意見を出している (WE.4) - 職員が施設の維持管理を積極的に行い 生産的な作業環境の整備に貢献している (WE.5) 19 視点 及び 2-2 に関連 20 安全文化特性 / 属性 :WE.1 尊重しあう職場環境 / 職員への尊重 WE.2 尊重しあう職場環境 / 意見の尊重 WE.3 尊重しあう職場環境 / 信頼の育成 WE.4 尊重しあう職場環境 / 衝突の解決 WE.5 尊重しあう職場環境 / 施設への尊重に対応 15

50 ( 視点の補足 18) 視点 3-12 組織内部及び外部とコミュニケーションを取っていること につい 21 て確認する際の例 - 管理者は オープンで正直な態度で職員に接している (CO.1) - 管理者は 評価等の結果について 組織全体に直接伝えている (CO.1) - 職員は 情報をオープンでかつ誠実な態度で共有している (CO.1) - 組織は 規制当局 地元住民や国民とのコミュニケーションを 適切かつ正確に行っている (CO.2) - 現場の状況を一番よく知る職員の意見を考慮して 管理者は 安全に関する情報を職員に伝え 職員は安全の重要性について理解を深めている (CO.4) - 職員が 組織全体の安全文化の あるべき姿 や安全に関する方針を独自に解釈することがないように あるべき姿 の背景や目的を踏まえて繰り返し職員に伝えることや 正しく理解されているか定期的に確認する等の工夫がされている (CO.4) - 管理者は 職員を補助する職員についても期待される行動について伝え 安全の維持に努めている (CO.4) - 作業グループ内のコミュニケーションを 正確に 速やかに行っている また 頻繁にコミュニケーションを取っている (CO.5) - 同時期に作業を実施しているそれぞれの作業グループの監督者が 作業状況についてコミュニケーションを取っている (CO.5) - 作業前会議及びシフト交代時に 安全を維持するために必要な情報の交換を行っている (CO.5) ( 解説 22) 全ての職員がお互いを信頼し 協力関係を構築し 助け合いを行っている状態 について ( 解説 23) コミュニケーションを取っている状態 について 3 全ての職員が 安全に関する責任 を認識し 業務を遂行している状態 ( 視点の補足 19) 視点 3-13について確認する際の例 - 職員は 割り当てられた業務を遂行する上で必要な訓練を受け 資格を保有している (PA.2) - 職員は 安全に関する懸念を提起する責任を十分理解した上で 作業前会合に参加している (PA.2) - 職員は 安全に関する責任 を理解して 作業の目的 活動における役割及び全体の目的を達成している (PA.2) - 安全文化について包括的にまとめる役割 責任 権限を持つ部署が設置され 業務が遂行され 安全文化が組織全体として重要なものだと認識されている (PA.2) 21 安全文化特性 / 属性 :CO.1 コミュニケーション / 情報の自由な流れ CO.2 コミュニケーション / 透明性 CO.4 コミュニケーション / 期 待 CO.5 コミュニケーション / 職場のコミュニケーションに対応 22 視点 1-3 に関連 23 安全文化特性 / 属性 :PA.2 安全に関する責任 / 当事者意識に対応 16

51 - 組織内で不適合の原因分析は 組織やプロセスの問題点を明らかにして不適合の再発を防止 するために実施され その不適合を起こした当事者に責任を負わせていない (PA.2) 4 全ての活動において 安全を考慮した意思決定が行われている状態 ( 視点の補足 20) 視点 3-14について確認する例 - 組織は 問題の複雑さは変化しうることを考慮し 意思決定プロセスを確立している (DM.1) - 職員は 意思決定プロセスを理解し そのプロセスに従っている (DM.1) - 管理者は 安全又はリスクに関する重大な意思決定を行う際に 必要に応じて異なる作業グループ又は組織からの情報を収集している (DM.1) - 既に業務について意思決定がなされている事項について 新しい知見によって疑問が生じた場合 管理者はなされた意思決定が適切さを確保しているかについて再評価している (DM.1) - 組織は 有効性レビューの結果を 将来の意思決定に活用するようにしている (DM.1) - 管理者は 緊急や予定外の作業を慎重に遂行している (DM.2) - 管理者は 意思決定の際に 情報が不完全であったり 条件が異常である場合 特に慎重な姿勢をとっている (DM.2) - 管理者は 緊急の懸念に関する意思決定する際に 長期的な影響も視野に入れている (DM.2) - 職員は 意思決定の際 業務を早く完了することよりも安全を確保することを重視して 想定される事象について論理的に説明している (DM.2) - 安全に関する作業において 状況が変化した際には 安全が確保されると判明するまで作業を先に進めていない (DM.2) - 組織は 適用する手順書や計画がない場合においても意思決定が確実にできるよう 予期せぬ事態を想定し備えている (DM.4) ( 解説 24) 安全に配慮した意思決定 について 5 全ての職員が 常に問いかける姿勢 や 学習する姿勢 を持ち 安全に対する自己満足を戒め ている状態 26 ( 視点の補足 21) 視点 3-15 常に問いかける姿勢を持って自己満足を戒めている状態 について 確認する際の例 視点 2-3に関連 25 安全文化特性 / 属性 :DM.1 意思決定 / 体系的な仕組み DM.2 意思決定 / 安全を考慮した判断 DM.4 意思決定 / 予期しない状況への準備に対応 26 視点 2-4に関連 27 安全文化特性 / 属性 :QA.2 常に問いかける姿勢 / 自己満足の回避 QA.3 常に問いかける姿勢 / 不明確なものへの問題視 QA.4 常に問い かける姿勢 / 想定の疑問視に対応 17

52 - 職員は 自分たちの業務を行う際 自分は正しいことを実施しているか 自分たちはどうやったらこれをもっとうまく行うことができるか 自分たちの前提は正しいのか 自分たちは住民やプラントを危険にさらしているのではないか 慢心を最小限にしつつ 常に問いかける姿勢を促進するよう 自分たちはどのようなことが実施できるか 等自問している (QA.2) - 組織は 潜在的な弱さ等が存在していることを認識し それが発見された時には原因を特定し 対処することが重要であることを理解している (QA.2) - 職員は 慣れた作業であっても手順の確認を確実に行い 作業手順に問題はないという思い込みを防いでいる (QA.2) - 職員は 作業を行うたびに 作業現場や作業内容について 過去の成功体験に満足することなく見直している (QA.2) - 管理者は 考えられるトラブルについて作業前のミーティング等で議論し 職員が理解するようにしている (QA.2) - 職員は 作業を行う前に 自身の行動に起因する人的過誤を考慮し 適切なエラー防止ツール ( 解説 20 参照 ) を使用している (QA.2) - 危機は 身近で起こりうるものと捉えられている 例えば 情報が来ないから問題がないだろうと思い込むのではなく 情報を取り寄せて問題がないことを確認している (QA.2) - 管理者は 職員が初めての作業を実施する際には 不明点について質問をするように求め 予期せぬ装置の応答や予想外の状態になった場合には作業を停止するよう丁寧に説明している (QA.3) - 作業前のミーティングやレビューの際に 疑問点について議論し 予期せぬ状況が生じた際の解決方法を検討するということを組織的に実施している (QA.3) - 職員は 予期せぬ状況に直面した場合 作業を中断し監督者とコミュニケーションを取り 状況の解決を図っている (QA.3) - 手続きの書類又は作業する書類が不明確か 記載されたとおりに実施することができない場合 問題が解決されるまで作業が中断されている (QA.3) - 管理者は 安全に関する問題を評価する際 評価する前提条件が適切かどうかを自らに問いかけている (QA.4) - 職員は 管理者の決定が安全に反しているのではないかという疑念が生じた際 決定の根拠を理解するために積極的に質問している (QA.4) - 管理者は 安全への影響を十分に考慮していないと考えられる前提 決定及び根拠について問題として取り上げている (QA.4) ( 視点の補足 22) 視点 3-15 学習する姿勢を持って自己満足を戒めている状態 について確認す 28 る際の例 - 組織は 事故の教訓等を 活用する仕組みを確立し 情報を関係者間で共有している (CL.2) - 組織内外より提供された運転経験について 徹底したレビューを実施し その結果を活用して 28 安全文化特性 / 属性 : CL.2 継続的学習 / 経験からの学習 CL.3 継続的学習 / 訓練 CL.4 継続的学習 / リーダーシップの開発 CL.5 継続 的学習 / ベンチマーキングに対応 18

53 いる (CL.2) - 運転経験は 作業プロセス 手順 装置及び訓練プログラムに効果的に反映されている (CL.2) - 運転経験を速やかに組織内に共有している (CL.2) - 他の組織の運転経験は 自組織でも起こりうると捉え 日常業務の改善に活用している (CL.2) - 組織は 継続的な学習の機会を確立するための環境を整備している (CL.3) - 組織は 効果的な技術伝承及び技術の保持のための戦略を開発し実行している (CL.3) - 経験の少ない職員が経験を積んだ職員から知識と能力を習得できるよう 技術伝承及び技術保持のための仕組みができている (CL.3) - 担当者及び専門家によって研修プログラムが開発され 最新知見やフィードバック等を踏まえて継続的に改善されている (CL.3) - 職員は 原子力施設に関する知識の習得を確実に行い 意思決定とそれに伴う行動に適用している (CL.3) - リーダーシップとマネジメントの力量が体系的に開発されている (CL.4) - リーダーシップの育成のため 後継者の育成を計画している (CL.4) - 組織は 安全を向上させるための考えを得る手段として 他の組織と自組織の比較から学習 ( 以下 ベンチマーキング という ) している (CL.5) - 組織は 原子力施設だけではなく他の産業を対象にベンチマーキングを実施し 安全の向上のための見直しを行っている (CL.5) - 組織は 組織外では同じ機能をどのように達成するかについて理解するため ベンチマーキングを活用して よりよい方法を模索している (CL.5) ( 解説 25) 安全に対する自己満足を戒める について 6 安全に影響を及ぼすおそれのある問題が職員から速やかに報告され 報告された問題が対処さ れ その結果が関係する職員に共有されている状態 ( 視点の補足 23) 視点 3-16について確認する際の例 - ヒヤリハットについても速やかに報告されるようにしている (PI.1) - 職員は 認識した事項が報告すべき問題かどうかの識別ができている (PI.1) - 職員は 問題を報告する方法について理解している (PI.1) - 問題解決のプロセスにおいて 問題が安全に与える影響が判断できるよう内容を詳細に記述し 優先順位付け等が適切になされるようにしている (PI.1) - 組織は 報告された問題を安全に与える重要性に応じて評価するように努めている (PI.2) - 組織は 不適合の原因分析の際に 原因分析を行う職員が処遇上の不利益のおそれがなく分析 29 視点 2-4 に関連 30 安全文化特性 / 属性 :PI.1 問題の把握と解決 / 特定 PI.2 問題の把握と解決 / 評価 PI.3 問題の把握と解決 / 解決 PI.4 問題の把握と解決 / 傾向 RC.1 問題提起できる環境 / 問題提起できる制度 RC.2 問題提起できる環境 / 問題提起の代替手段に対応 19

54 できるように努めている (PI.2) - 組織や安全文化に関わる問題は 原因が明確に把握されるまで分析を行っている (PI.2) - 管理者は 是正処置の有効性についてレビューを行い 不適合の原因を効果的に解決しているかを評価している (PI.2) - 組織は 是正処置について 安全に与える重要性に応じて速やかに完了している (PI.3) - 是正処置の延期は最小限に抑えられている 期限の延長は 安全に与える重要性を適切に考慮したプロセスを経て行われている (PI.3) - 安全パフォーマンス指標の傾向を 問題解決のために役立てている (PI.3) - 速やかに是正処置がとられない場合には 暫定的な是正処置が取られている (PI.3) - 管理者は 指標の傾向が低下していることが判明した際に 改善を確実に行っている (PI.4) - 指標の傾向のレビューが 組織や部門によって計画どおりに速やかに完了している (PI.4) - 安全に影響を及ぼすおそれのある人や組織に関する懸念を職員が表明した場合 管理者と職員が問題点について検討し問題の特定と対策について報告書を作成する等のプロセスが確実に実施され 結果が速やかに職員に共有されている (RC.1) - 人や組織に関する安全に影響を及ぼすおそれのある懸念を職員が報告する際に 報復のおそれなく懸念を表明するプロセスを整えている (RC.1) - 安全に影響を及ぼすおそれのある人や組織に関する懸念について評価及び解決する際に 職員の説明内容が抜け漏れなく調査され 必要な是正処置が行われている (RC.1) - 管理者は 安全に影響を及ぼすおそれのある懸念を提起するプロセスの代替手段を用意し 懸念が表明されやすくし 懸念が解決され是正処置が確実に取られるようにしている (RC.2) - 安全に影響を及ぼすおそれのある懸念を表明するプロセスの代替手段は当該プロセスから独立し 職員の懸念を機密として保持でき 懸念が速やかに解決されるようになっている (RC.2) ( 解説 26) 視点 3-16 について 7 原子力の安全には核セキュリティが関係する場合があることを認識して 関係する職員が必要な コミュニケーションを取っている状態 ( 視点の補足 24) 視点 3-17について確認する際の例 - 組織は 安全に関わる組織と核セキュリティに関わる組織の合同演習や訓練を通して お互いが関連している点について共通認識を深めている (CO.5) - 職員は 核セキュリティに関連する作業を安全かつ効果的に達成するために 核セキュリティの担当に適切に情報を提供している 例えば 設計作業 設計評価の段階で安全と核セキュリティの両専門家が協力し作業を実施している (CO.5) - 作業グループは 安全及び核セキュリティに関する管理者の考えを日常の活動や会合で作業者 31 安全と核セキュリティが 互いに依存し 干渉するものであることを認識してコミュニケーションをとる必要がある 32 安全文化特性 / 属性 :CO.5 コミュニケーション / 職場のコミュニケーションに対応 20

55 に伝えた上で 作業を行っている (CO.5) ( 解説 27) 安全文化と核セキュリティ文化 の関係について 21

56 分類 3: 安全文化に関する状態の評価及び改善を確認する視点 33 組織が 安全文化に関する状態の評価を定期的に実施し 改善を実施しているかについて 以下に掲げ る視点に基づいて確認する 視点 4-1 安全文化に関する状態の評価組織が 安全文化に関する状態を改善するために 組織全体の安全文化の あるべき姿 を念頭において 以下の 1 及び2の評価を実施していること 新品質基準規則 ( マネジメントレビューに用いる情報 ) 第十八条第六号 ( 改善の機会 ) 第四十六条第三項及び ( 内部監査 ) 第四十八条第一項 新品質基準規則の解釈第 18 条 5 及び第 46 条 4 ( 解説 28) 安全文化に関する状態の評価及び改善について ( 解説 29) 安全文化に関する状態の自己評価及び独立評価について ( 解説 30) 安全文化に関する状態の分析について ( 解説 31) 安全文化に関する状態の自己評価及び独立評価の手法について 1 全ての管理者の所掌業務範囲を対象として 安全文化に関する状態の自己評価 34 を定期的に実施 していること 2 安全文化に関する状態の独立評価 35 を定期的に実施していること ( 視点の補足 25) 視点 4-11 及び2 安全文化に関する状態の自己評価 及び 安全文化に関する 36 状態の独立評価 について確認する際の例安全文化に関する状態の自己評価プロセスは 一般的に以下の手順で実施される ( 安全文化に関する状態の評価については ( 解説 29) を参照 ) (a) 組織の準備 (b) 自己評価チームの準備 (c) 自己評価の計画の準備 (d) 開始前作業の実施 (e) 自己評価の実施 (f) 結果の分析 ( 記述的分析 規範的分析の実施を含む ) (g) 気付き事項のまとめ ( 評価報告書の作成 )( 視点 4-3に関連 ) (h) 気付き事項の伝達 ( 視点 4-3に関連 ) (i) 行動計画の策定と実施 ( 視点 4-3に関連 ) 33 視点 2-5に関連 34 監視測定及び分析を含む 35 監視測定及び分析を含む なお IAEA Safety Glossary, 2016 Revision において 独立評価の活動には 内部監査及び外部監査 サーベイランス ピア評価並びに技術審査のような活動があるとされている 36 IAEA Safety Report Series No.83, Performing Safety Culture Self-Assessment 安全文化特性 / 属性 :CL.3 継続的学習 / 訓練に対 応 22

57 (j) 自己評価プロセスの教訓の抽出 (k) フォローアップの実施安全文化に関する状態の独立評価のプロセスと手順は 基本的に自己評価と同じである - 自己評価を実施する者は十分な知識を持っており 安全文化に関する専門家の支援を受けられるようにしている (CL.3) - 自己評価を実施する者は 評価の手順等の理解を確実にするために 十分に訓練等がなされている (CL.3) - 安全文化に関する状態を評価する能力について具体化され明確になっている (CL.3) - 安全文化に関する状態を評価する能力には 技術的 人的及び組織的要因並びにそれらの間の相互作用の観点から評価できる能力が含まれている (CL.3) ( 視点の補足 26) 視点 4-11 及び2 組織が 安全文化に関する状態を改善するために 組織全体の安全文化の あるべき姿 を念頭において 以下の 1 及び2の評価を実施していること につ 37 いて確認する際の例 (1) 自己評価又は独立評価の実施 - 安全文化に関する状態の自己評価手法又は独立評価手法を選定する場合には 技術的 人的及び組織的要因間の相互作用を適切に考慮している (CL.1) - 評価を実施する職員又はチームは 組織によって提供される事実に基づいた情報を 選択した自己評価手法又は独立評価手法を用いて取得している (CL.1) - 得られた情報を解釈し集約している (CL.1) (2) 結果の分析 ( 記述的分析 規範的分析の実施を含む ) - 各手法から文化のイメージを定式化するために主題を抽出している ( 記述的分析 )(CL.1) - 各手法から 結論を導き出している また 文化の正確なイメージを構築するため 各手法から抽出した主題ごとの共通点や不一致について特定している ( 記述的分析 )(CL.1) - 各手法からの主題と情報を分析し 全体的な主題について概要をまとめている その際 評価チームの全体で共通認識のもと行っている ( 記述的分析 )(CL.1) - 組織全体の安全文化の あるべき姿 に対して 記述的分析の結果と比較し どのように安全へ影響するかについて特定している また あるべき姿 との差異については継続的な改善のための情報とされている ( 規範的分析 )(CL.1) - 組織が改善すべき領域と同様に強みの領域についても特定されている ( 規範的分析 )(CL.1) - 記述的分析 規範的分析の所見が明確に区分されている (CL.1) (3) 気付き事項のまとめ ( 評価報告書の作成 )( 視点 4-3に関連 ) - 分析結果を基に評価報告書として整理する際 評価を実施したチームメンバーからのインプットがなされ チームリーダーによってまとめられている (CL.1) - 安全文化に関する状態の自己評価 / 独立評価の結果とは 組織の安全文化が実際に何であったかについて記述するのではなく 組織の安全文化が安全にどのように影響を及ぼしているのか 37 安全文化特性 / 属性 :CL.1 継続的学習 / 自己評価 独立評価に対応 23

58 という観点から記述している (CL.1) - 自己評価の結果は 他組織との比較にならないようなものになっている ( 組織はそれぞれ文化を持っており 直接比較することはできないため )(CL.1) (4) 行動計画の策定と実施 ( 視点 4-3から引用 ) - 職員からの意見を考慮しながら行動計画をまとめている (CL.1) - 自己評価 / 独立評価の結果の報告書と行動計画は個別で作成されている (CL.1) - 評価結果の報告書を発行することが目的ではなく 組織全体の安全文化の あるべき姿 の見直しや健全な安全文化の改善を目的として 安全文化の育成と維持のための行動計画が策定されている (CL.1) - 自己評価 / 独立評価の結果が 責任を転嫁するために不適切に使用されてしまうことを回避している (CL.1) - 安全文化に関する状態の自己評価の結果を扱う際には 組織は 文化的課題 ( 例 : 経営責任者の安全文化の理解不足 ) に対する効果的な解決策を策定できず 効果のない行動を起こす可能性があることを認識した上で 行動計画を策定している (CL.1) - 行動計画の実施 フォローアップの実施の後に特定された教訓を踏まえ 必要に応じて行動計画の見直しを行っている (CL.1) (5) 自己評価 / 独立評価プロセスの教訓の抽出 - 管理者を含んだ関係者間において 評価プロセスを改善するための教訓 良好事例 経験等を特定している (CL.1) - 次回の評価の実施のために教訓や良好事例等を要約し 必要に応じて 支援文書や方法の改善を行っている (CL.1) (6) フォローアップの実施 - 行動計画の実施の進捗と有効性を確認するために 評価の 6-18ヶ月以内にフォローアップを実施している (CL.1) 視点 4-2 力量を持つ要員による支援組織が 安全文化に関する状態の独立評価の際に 安全文化に関する状態の評価に係る力量を持つ要員をメンバーに入れるようにしていること 新品質基準規則 ( 要員の確保 ) 第二十一条第二項 38 ( 視点の補足 27) 視点 4-2について確認する際の例 - 独立評価を実施する者は 十分な知識を持っており 安全文化に関する専門家の支援を受けられるようにしている 特に 安全文化に関する状態の独立評価を他の種類の独立評価の一部として実施する場合には 職員の地位が低いことによって正しく評価できなくなることを避けるために チームの副リーダーになる等工夫がなされている (CL.3) 38 安全文化特性 / 属性 :CL.3 継続的学習 / 訓練に対応 24

59 - 自己評価 / 独立評価を実施する者は 評価の手順等の理解を確実にするために 十分に訓練等がなされている (CL.3) - 安全文化に関する状態を評価する能力について具体化され明確になっている (CL.3) - 安全文化に関する状態を評価する能力には 技術的 人的及び組織的要因並びにそれらの間の相互作用の観点から評価できる能力が含まれている (CL.3) ( 解説 32) 視点 4-2 について 視点 4-3 安全文化に関する状態の改善組織が 安全文化に関するマネジメントレビューの結果を全ての職員に理解させるようにしていること また 経営責任者が その結果を組織全体の安全文化の あるべき姿 の見直しに役立てていること さらに 組織が その結果を健全な安全文化の育成と維持に役立てていること 新品質基準規則 ( 内部コミュニケーション ) 第十六条 ( マネジメントレビューの結果 ) 第十九条第四号 新品質基準規則の解釈第 16 条 2 第 19 条 3 ( 視点の補足 28) 視点 4-3 組織が 安全文化に関するマネジメントレビューの結果を全ての職員 39 に理解させるようにしていること について確認する際の例 - 評価結果は 公式な場で職員へ伝達されている 評価結果を職員が共通に理解するため 一方的な報告書の通知ではなく 対話等を行っている (CO.3) - 職員は評価結果に関して関心を持ち 評価の所見について批判や無視することなく受け止めている (CO.3) ( 視点の補足 29) 視点 4-3 経営責任者が その結果を組織全体の安全文化の あるべき姿 の見直しに役立てていること さらに 組織が その結果を健全な安全文化の育成と維持に役立ててい 40 ること について確認する際の例 - 経営責任者は 評価結果を踏まえて組織全体の安全文化の あるべき姿 を見直している (LA.7) - 定期的に組織全体の安全文化の あるべき姿 の見直しのための検討を行っている この際 変更の影響についても評価されている また 見直しの検討には 安全を向上させるような提案や安全に影響を及ぼすおそれのある懸念の忌憚のない報告 ( 視点 2-4) の検討結果が考慮されている (LA.7) - 経営責任者は 健全な安全文化の育成と維持に役立てる際 訓練を強化する 手法や取組を改善する等の目に見える部分に対するアプローチだけではなく 職員の常に問いかける姿勢の強 39 安全文化特性 / 属性 :CO.3 コミュニケーション / 決定の根拠に対応 40 安全文化特性 / 属性 :LA.7 リーダーシップ / 変更管理 CL.1 継続的学習 / 自己評価 独立評価に対応 25

60 化 リーダーシップの開発等の文化そのものに対するアプローチについても検討している (LA.7) - 職員からの意見を考慮しながら行動計画をまとめている (CL.1) - 自己評価 / 独立評価の結果の報告書と行動計画は個別で作成されている (CL.1) - 評価結果の報告書を発行することが目的ではなく 組織全体の安全文化の あるべき姿 の見直しや健全な安全文化の改善を目的として 安全文化の育成と維持のための行動計画が策定されている (CL.1) - 自己評価 / 独立評価の結果が 責任を転嫁するために不適切に使用されないようにしている (CL.1) - 安全文化に関する状態の自己評価の結果を扱う際には 組織は 課題 ( 例 : 経営責任者の安全文化の理解不足 ) に対する効果的な解決策を策定できず 効果のない行動を起こす可能性があることを認識した上で 行動計画を策定している (CL.1) - 行動計画の実施 フォローアップの実施の後に特定された教訓を踏まえ 必要に応じて行動計画の見直しを行っている (CL.1) 26

61 分類 4: 安全文化に関して組織内部で保持すべき能力を確認する視点 組織が 安全文化に関して組織内部で保持すべき能力を定めているかについて 以下に掲げる視点に基 づいて確認する 視点 5-1 技術的 人的及び組織的側面に関する知識必要な力量によって分類 1~ 分類 3に記載した内容が実施されるよう 組織が 必要な技術的 人的及び組織的側面に関する知識を特定し 組織内部で保持すべき能力を定めていること 新品質基準規則 ( 教育訓練等 ) 第二十二条第一号 新品質基準規則第 22 条 1 41 ( 視点の補足 30) 視点 5-1について確認する際の例 - 技術的 人的及び組織的側面に関する知識には 安全文化に関する知識が含まれる (CL.3) - 技術的 人的及び組織的側面に関する知識には リーダーシップとマネジメントシステムの知識が含まれている (CL.3) - 技術的 人的及び組織的側面に関する知識には 技術的 人的及び組織的要因並びにそれらの間の相互作用 の知識が含まれている (CL.3) - 安全文化に関する状態を評価する能力について 力量がある人を内部で保持するか または外部から調達するかが明確になっている (CL.3) ( 解説 33) 技術的 人的及び組織的側面に関する知識 について 41 安全文化特性 / 属性 :CL.3 継続的学習 / 訓練に対応 27

62 付属 1: 解説 ( 解説 1) 安全の重要性を認識する について経営責任者は 他の競合する要件よりも 安全の重要性を認識することを 組織の文化に根付かせる必要がある 組織の健全な安全文化の育成と維持には 経営責任者がリーダーシップを発揮することが重要な意義を持ち その一つの方法として 健全な安全文化を支える あるべき姿 を明確にし 安全の重要性の認識を促進することにより 組織の安全文化に影響を与える重要なリーダーとしての役割を明確に示すことができるのである 一方で 安全を最優先するという考え方を意識しすぎると 組織の安全文化の障害となる可能性もあることを意識しておく必要がある 例えば 当組織では 安全を最優先しているのだから事故は発生しないという自己満足に無意識に陥り それに気付かない可能性がある 東京電力福島第一原子力発電所事故に関する国会事故調査報告書では 既設炉を稼働させ続けるためには 原発は安全でなければならない ということを至上命題とするのではなく 既設炉への影響を遮断するために 原発はもともと安全である と主張して 事故リスクに関する指摘や新知見を葬り去ってきた 政府事故調査報告書では 危険が存在することを認めず 完全に排除すべきと考えるのは一見誠実な考え方のようであるが 実態に合わないことがままある どのような事態が生ずるかを完全に予見することは何人にもできないにもかかわらず 危険を完全に排除すべきと考えることは 可能性の低い危険の存在をないことにする 安全神話 につながる危険がある と問題提起している そのため組織は 時間の経過とともに忘れ去られないよう 安全の重要性を認識するとはどういうことかについて十分に検討された あるべき姿 を定めることが重要となる ( 解説 2) 組織全体の安全文化のあるべき姿 について 組織全体の安全文化のあるべき姿 は 人と組織の活動が安全への方向性を示すために目に見える振る舞い等を類型化した特性と属性に関する記述が含まれている 安全文化の特性と属性については 付属 1 参照 策定される組織全体の安全文化の あるべき姿 は 組織の中心的な価値観として推進され 強化されるべきものであり あるべき姿 を検討するにあたっては 組織の歴史 企業文化 過去の経験等を考慮し 組織内で使われている用語を用いて策定することが望ましい なお あるべき姿 は 一度策定したら変更しないというものではなく 安全文化に関する状態の自己評価や独立評価の結果 組織変更 国内外のベンチマーキング等により 継続的に改善されるものである 例えば 原子力規制委員会は 組織全体の安全文化の あるべき姿 として 原子力安全文化に関する宣言 を定めており 学習する姿勢として 安全を支えるものは高度な科学的 技術的専門性であるとの認識のもと 最新の国内外の規制動向 事故 故障事例や安全に係る知見の収集 分析を行い 得られた知見を自らの活動に反映させなければならない 幹部職員等は こうした環境を作り 組織的な学習を促進しなければならない としている ( 解説 3) 健全な安全文化を育成し維持している について 健全な安全文化を育成し維持しているとは 組織全体の安全文化のあるべき姿が 組織の中心的な価 28

63 値観として扱われ 本ガイドの視点 1~5の各項目の状態を目指して確実な取組が実施され 組織として継続的な改善が実施されていることをいう なお 健全な安全文化を育成し 維持するには システミックアプローチを重視するマネジメントシステムを構築することが不可欠となる IAEA では マネジメントシステムは人のパフォーマンスの要件を含む全ての要素を統合させる必要性について強調しており マネジメントシステムは組織の様々な領域でパフォーマンスに肯定的な影響を与える要素を管理するために重要なツールとして構築すべきである 例えば 組織の領域では安全文化を育成し維持するための方針の発行 ( 解説 4 参照 ) 等 管理の領域では目標の設定や作業を管理し達成する方法の設定 ( 解説 11 参照 ) 等 個人の領域では作業を実施するためのツールの提供 ( 解説 20 参照 ) 等である ( 解説 4) 組織全体の安全文化の あるべき姿 を目指して安全に関する方針を設定している についてマネジメントシステムは 組織の作業を適切に 効率的に実施することを保証するために必要なものである 組織全体の安全文化の あるべき姿 を目指して安全に関する方針を設定しているとは 組織全体の安全文化の あるべき姿 が組織のマネジメントシステムに統合され 安全文化として定着した状態を目指すために方向付けすることをいう 安全に関する方針は 品質方針の一部である場合もある 原子力規制委員会は 学習する姿勢として 高度な専門性の保持と組織的な学習 を原子力安全文化に関する宣言の行動指針としている ( 解説 5) 技術的 人的及び組織的要因並びにそれらの間の相互作用は安全に対して影響を与える について安全文化は個人と組織の活動によって構築され 強化される一方で 人的過誤や組織事故によって脆弱になりうる 組織内における人的要因や組織的要因を考慮することは 原子力施設を安全に運用するために不可欠であり 技術的要因だけを考慮すべきではない 個人が安全に関して取り組む際 技術的 人的及び組織的要因が相互に絡み合って機能し 安全はその結果として現れる 例えば 機器設計 ( 技術的要因 ) は 意図せずに作業者に過誤を発生させる状況を生じさせるか 又は作業者が要求された基準に対して作業を行うのを妨げる人的組織的要因 ( 雑音の多い作業環境やコミュニケーションを損なう他の要因 手続きなしで作業することを許容する等の作業グループの文化がある等 ) が潜在的に存在している 作業者は安全を確保するためにこのような広い視野を持って作業を行うことが重要である この例は この運用組織の施設が 規制当局 社会等の外部環境に埋め込まれた相互に関連して作用する複雑なシステムとして考える必要があることを示している 時間の経過とともにシステム全体は動的に変化するため 適切に規制要求等の外的影響を適用していることが重要である 安全のパフォーマンスが低下していることを早期に特定するには この考え方を取ることが重要である 安全に関する方針に適用した考え方の例を以下に示す - 安全と生産のバランスを踏まえて 安全をそれ以外の目標以上に重視した組織の優先順位を確立し 生産のレベルを高く維持するには 安全のレベルを高く維持することが必要不可欠であ 29

64 ることを強調している - 安全文化に関する人の振る舞いや価値観に影響を与える組織が持つ固有の文化 ( 例えば 管理職との距離感 職員の異動の頻度 メールによるコミュニケーション ; 組織文化 という ) まで考慮している - 安全の向上に関する画一的な取組 ( 例えば 毎朝の唱和活動等 ) だけではなく 実際の安全に関する業務を遂行する上で活用できる取組を構築することを強調している ( 解説 6) 全ての職員がその方針に基づいた活動に参画する について健全な安全文化を持つ組織は 自身が実施していることや なぜそれを行っているかを十分に理解している職員によって支えられている このような職員は 組織全体で共通した安全文化のあるべき姿の実現に向けて連携し 公式又は非公式の取組に積極的に参加している 実施方針に基づいた活動 ( 健全な安全文化の育成と維持に関する取組 ) に参画する場合 職員 部門 階層間の相互関係が常に複雑に絡むため 十分に意識が高い職員とそうではない職員の差が安全に影響を及ぼすことがあり得る 経営責任者は 全ての職員が主体的に取組に関与できるよう方針を職員に理解させ環境を整えることが必要である ( 解説 7) 環境を整えている について 環境を整えている とは 職員やグループが目標の達成を可能とする条件を整える行為や 職員やグループが目標の達成に主体的に取り組むよう奨励する行為をいう 条件を整える行為とは マネジメントシステムの観点からではなく あくまでも安全文化におけるリーダーシップの側面から資源の投資 賞罰 奨励制度の構築 職員による face to face のやりとり等を整えることをいう ( 解説 8) 安全に関する責任 について安全文化の基本的な特性である 安全に関する責任 とは 職員が自らの業務に責任を持ち 自身の業務や安全において果たす役割に当事者意識を持っていることをいい 問題等が生じた際に 責任を追及したり 非難したり 懲罰を行ったり又は不適合を起こした当事者を特定して責任を負わせたりすることではないということを認識することが重要である 健全な安全文化を育成し維持する組織では 職員は原子力施設の運転や自分自身の安全 同僚及び一般公衆の安全について強い責任感を持っている 職員一人一人が 安全に関する責任 を持つと 気配りや 些細なことへの注意 意欲向上ができるようになるだけではなく 事故やトラブルを減少することもできる 経営責任者は 職員に権限を与えることにより 組織内の 安全に関する責任 を向上させることができる ( 解説 9) 視点 1-4について意思決定において 安全に関する責任 を明確にすることは より適切な意思決定ができるようになる 一方で 安全に関する責任 が明確でないと 意思決定における判断過程で自己批判的な注意を欠いてバイアスを生じさせたり 必要な知識を欠いて的確な判断ができなくなる事態が生じる可能性があるため 視点 2-3 及び視点 3-13の観点も含めて 意思決定を行うことが重要となる 30

65 ( 解説 10) 視点 2-1について組織全体の安全文化の あるべき姿 は 組織の中心的な価値として推進され 強化されるべきものとして扱われるが 他の人の考え 姿勢 行動に影響力を有する人 ( 管理者 ) が手本を示し ( リーダーシップを発揮し ) 全職員へ浸透させるべきである 管理者の具体的な行動やコミュニケーションは 安全文化を育成し 安全文化に影響を及ぼす 組織内の職員は 所掌業務範囲における安全文化の あるべき姿 を目指した管理者の行動等を通して 組織全体における安全文化の あるべき姿 を理解する 例えば 職員には毎日のように安全について コストとスケジュールの観点から対立する要求がある可能性がある 各職員はこれらを解決する活動に関わる際 何を最優先事項とするのかリーダーの行動等を通して学ぶのである 組織全体における安全文化の あるべき姿 は明文化される必要があるが 所掌業務範囲における安全文化の あるべき姿 については 日常のあらゆる業務に関連してくるため明文化することを要求するものではない しかし 組織におけるコミュニケーションの欠如は 結果的に職員が組織全体の安全文化の あるべき姿 をそれぞれ勝手に解釈することにつながり 組織の安全文化にネガティブな影響を及ぼす余地が生じる ( 解説 11) 組織全体の安全文化の あるべき姿 を考慮して 安全に関する方針と整合するように 所掌業務範囲の安全に関する目標を設定している についてマネジメントシステムは 組織の作業を適切に 効率的に実施することを保証するために必要なものである 組織全体の健全な安全文化のあるべき姿を考慮し 安全に関する方針と整合するように 所掌業務範囲の安全に関する目標を設定していることとは あるべき姿が組織のマネジメントシステムに取り込まれ 組織の文化として定着することを目指して安全に関する目標を設定していることをいう 安全に関する目標は 品質目標の一部である場合もある 安全に関する目標の例として 組織全体の安全文化のあるべき姿について 全ての職員が理解している 不適合の件数が減少している 安全に関する意見の数が増加している 等が挙げられる 安全に関する目標については定量的である方がよいが 必ずしも数値目標である必要はない 数値目標とする場合には 取組の実施回数が達成目標にならない ( 例えば 対話活動の実施回数 ) ように注意する必要がある ( 解説 12) 目標の達成の状況を自ら確認し それらの職員がその目標の達成に関わることができる環境を整えている について安全に関して設定した目標に対して職員が積極的に関与することは 安全文化の重要な特性の一つである ( 解説 6) 管理者が職員と安全に関わる事項について face to face のやり取りをすることは 管理者の熱意を職員に直接示すことにつながり その姿勢が職員の姿勢にも影響を与える 特に 管理者は機会をとらえて 必要であればコストよりも安全に関する事項を優先させる用意があることを実地で示すことができる 全ての職員が 組織全体の安全文化の あるべき姿 を理解した上で目標を達成するために積極的に関与するようになると 安全に影響を与えるおそれのある問題を忌憚なく報告することができるようになる ( 視点 2-4) 31

66 ( 解説 13) 視点 2-3について意思決定の根拠について 関係する職員とコミュニケーションを取ることは 組織内の信頼関係を維持するために必要な行為であるため 視点 3-12に関連している 決定の根拠についてコミュニケーションを取るとは 期待される成果 決定に基づいた作業を行う上で気をつけるべき点 不測の事態に備えた対応策及び決定を中断する基準について伝えていることをいう ( 解説 14) 常に問いかける姿勢 と 学習する姿勢 について常に問いかける姿勢とは 安全にとって少しでも疑問があれば立ち止まって考えたり支援を求めることをいい 健全な安全文化の育成と維持に寄与する重要な特性の一つである 継続的に学習する姿勢を持つ職員の間では 職員が業務に自身の個人的学習を活かし 自身のチームや同僚に対して 得た知識を共有したり伝えたりする能力や意欲を向上させ さらに 知識を職員個人やチームの作業にどのように活かすかを決めたり さらに組織で知識を共有したり維持している そのため学習する姿勢は 健全な安全文化の育成と維持に寄与する重要な特性の一つである 組織全体には 職員個人 グループの全ての範囲において 学習することに明確に取り組もうとする態度が反映されている 学習する組織は 自身や他人が犯した間違いから学ぼうとするとともに そこから得られた教訓に注意を向け 運転経験を評価し 組織で教訓を共有しようと努めている また 自分たちの改善の機会 ( 新品質基準規則第四十六条 ) に関するプログラムや方針等を評価し 他の組織と比較し 訓練等の重要性について理解している 継続的な学習に重点を置く組織は 自己満足を陥らないように安全を改善する機会を特定し共有することに努め 健全な安全文化を育成している ( 解説 15) 常に問いかける姿勢 及び 学習する姿勢 を定着することについて職員は 嫌がらせ等のおそれを感じることなく 遠慮しないで安全に関する提案や報告をすべきであるが 全ての職員が迅速に懸念や問題に対して提起 報告するようにするには 管理者自身が業務の所掌範囲について当事者意識と責任感を持ち 常に問いかける姿勢を持っていることが前提となる 自分は正しいことを行っているか 自分たちの前提は正しいのか 等の質問を 職員が業務の中で身につけていないと安全に関する提案や安全に影響を与えるおそれのある問題の報告が生じない また 挙げられた提案や報告について解決するだけでは 健全な安全文化の育成には不十分である 職員からの安全に関する懸念の報告は 職員間で学習され 組織全体の安全文化の あるべき姿 の見直し等の改善活動に展開されることで 組織全体の安全文化の向上に寄与する ( 解説 16) 安全を向上させるような提案や 安全に影響を及ぼすおそれのある問題の忌憚のない報告が 部下からなされるような環境を整えている について安全に関する懸念を忌憚なく提起 報告する環境を構築することは 健全な安全文化の重要な特性の一つである ( 解説 5) に示したように 技術的 人的及び組織的要因並びにそれらの相互作用は安全に対して影響を与えるものであり 安全に関する懸念には 技術的な側面だけではなく 人や組織に関する側面も含まれる 32

67 ( 解説 17) 安全文化に関する状態について 安全文化に関する状態 とは 健全な安全文化の育成と維持に関するリーダーシップの発揮や 健全な安全文化の育成と維持に関する取組の実施によってもたらされた状態のことをいう 安全文化とは組織や個人の特性と姿勢の総体であるため 安全文化に関する状態 は 人の行動及び人の行動等に影響を与える価値観や無意識の側面に関する状態と言い換えることもできる ( 解説 18) 安全文化に関する状態の改善について安全な状態が続いていると その状態に対して何か追加的な努力をしなくても安全は続くと思いがちであり 安全をインセンティブとして持ち続けることは極めて難しいことである 特に 安全文化 は組織内で 自己点検のフィードバック機能が低下したり 自己満足が生じた瞬間から劣化し始めるものである したがって 健全な安全文化を育成し維持していくためには 不断の努力を持って 継続的改善 を行う必要がある ( 解説 19) 組織が 組織全体の安全文化のあるべき姿を到達できるよう 以下の 1~7の状態を目指して 健全な安全文化の育成と維持に関する取組を行っている について経営責任者が設定した組織全体の安全文化のあるべき姿に到達するには 組織は健全な安全文化の育成と維持に関する取組を実施する必要がある この場合において 1~7に関する取組をそれぞれについて個別に実施しなければいけないということではなく 最終的に 1~7の状態になるような取組を組織内で検討し 必要な取組を実施していくということである ( 解説 2) で示した 実際に組織の中で組織全体の安全文化の あるべき姿 を設定する際には 企業文化 組織の歴史 組織構造 過去の経験 組織固有に内在している文化等を踏まえ 組織の用語を用いて組織全体の安全文化の あるべき姿 は設定されるべきである ( 解説 20) 技術的 人的及び組織的要因間の相互作用を適切に考慮して その育成と維持に効果的な手段を検討 について職員が安全に関する取組みを行う際 技術的 人的及び組織的要因が相互に関連し また 活動 グループ 部門間等が相互に絡みあって機能するため その安全の重要性や効果はすぐに認識することができないことが多い 職員はある任務を円滑に遂行するために必要な知識 思考を基に行動し 決定等を行う ( 人的要因 ) が その際に 様々な物理的資源として技術 手順書 ツール 機器等が利用され ( 技術的要因 ) これらはチームワーク コミュニケーション リーダーシップ等を通したマネジメントシステムや文化に左右される ( 組織的要因 ) ということをいう このように 安全文化を育成する取組は あくまでも日常業務や予期せぬ状況における行為として行われるものが重要であり 業務とは切り離した取組 ( 職員の安全文化を育成するために 安全文化育成活動 を健全な安全文化を育成させる ために 行う等 ) は本質ではない また 技術的 人的及び組織的要因間の相互作用の範囲は組織内にとどまらず 多くの利害関係者から構成されるシステムの一部として 互いに影響を及ぼし合っている したがって 重要な問題が発生する前に 技術的 人的及び組織的要因間の相互作用が安全に与える影響を認識し 自組織のパフォーマンスや安全の低下に気付くようにすることが健全な安全文化を育成し維持する一つの方法である 33

68 技術的 人的及び組織的要因間の相互作用を適切に考慮した場合の取組の具体例として 以下のようなエラー防止ツールがある 3-way コミュニケーション : 指示する者とそれを受ける者との間において 指示 復唱 認知 の情報を的確に交わすこと ( 視点 3-12) セルフチェック (STAR: 立ち止まる (Stop) 考える (Think) 行動する (Act) レビューする (Review)): タスクの実行前に 実施しようとする行動と予測される反応の詳細に自分の意識を向けるツール ( 視点 3-15) 保守的な意思決定 (READY: プラントの安全性 信頼性 生産性に影響を与え得る望ましくない状況を認識する (Recognize) プラントの状況や個々人の行動 作業環境などを説明する (Express) システムの臨界状態や人とシステム等との相互作用等を分析することにより 安全性 信頼性 生産性を脅かすリスクや不安定性を特定する (Analyze) 問題解決のための行動を決定する (Decide) 実行した行動を評価する (You evaluate) ( 視点 3-14) フラッギング (Flagging): 1セルフチェックを用いて フラッギングする機器を特定する 2 扱われる / 動かされる機器にフラッギング ( 緑 ) する 3 扱うのを避けるべき機器にフラッギング ( 赤 ) する 4 承認された もしくは要求された操作を実施する 5 業務が完了するときにフラグは取り外す ( 視点 3-11) ( 解説 21) 安全や安全文化の理解が組織全体で共通のものとなっている状態 について安全や安全文化の共通理解が組織全体で共通のものとなっている状態とは 健全な安全文化を育成し 維持する上で最も基本的で重要な特性である このような組織では 常に安全に対する強い意識を持ち続けるために 安全文化のあるべき姿や設定した品質方針を定期的に見直す機会を設け 常に最新知見を反映して 新鮮さを保つよう組織内で議論を活発に行っている ( 解説 22) 全ての職員がお互いを信頼し 協力関係を構築し 助け合いを行っている状態 について信頼や尊敬は 職員と管理者の人間関係に影響するとともに 職員の態度や振る舞いに影響を与える 管理者層への信頼が育まれない場合 職員の 安全に関する責任 が薄れる懸念がある ある職員が有能で 誠実であると認識されると その職員は信頼され尊重されやすくなる 信頼関係がある場合 職員の態度や振る舞いに説得力が生まれる 職員同士に信頼関係があれば 職員は自由な発言をすることができるようになる 作業グループのチームワーク 協力関係がうまく機能している時というのは 他の職員の意見や異なる意見が尊重されている時である 職員による意見の相違が尊重されなくなると 信頼関係は壊され 安全文化も脆弱化する ( 解説 23) コミュニケーションを取っている状態 について 職員は 組織の安全文化について コミュニケーションを通して学ぶ 例えば 視点 において管理者からの意思表示が明確でない場合 管理者の意思を職員が誤って 34

69 理解するような状況が発生する場合がある このような状況では 職員は通常 組織として定めている あるべき姿 等よりも 管理者の実際の振る舞いをみて解釈することになる 決められたことと管理者の振る舞いとの間で食い違いが続くと 職員は決められたことを軽視したり ひねくれた見方をするようになり 安全文化が脆弱化する トップダウンのコミュニケーションの経路を導入して管理者が組織の問題点について情報を持ち 部下に伝えられるようにしていることは 管理者の権限を強化するのに役立つ 職員は 自身の管理者に権限があると認識している時により信頼を置き コミュニケーションをしようと望み 管理者からの情報を信じるものである 同様に 職員から上層部へのボトムアップのコミュニケーションの仕組みや業務における情報交換は 原子力施設の安全な運営には不可欠である ボトムアップのコミュニケーションが効果的に機能するようになると 職員が率直に話そうとするようになる これに対し 職員が指揮系統の流れの中で知らないうちに自分の意見が他の職員に意図せず伝わる恐れがあったり 報告することに対して報復の恐れを感じていたり 管理者層が自分の批判的な意見に抵抗するだろうと認識していたり 人間関係で葛藤が生じるだろうと考えている状況ではコミュニケーションは有効に機能しない 管理者は このような問題点があればこれを改善し 職員が躊躇せず率直に話すよう励まし 管理者がそれを受け入れるような環境作りが重要である ( 解説 24) 安全に配慮した意思決定 について意思決定を行う際には誤った意思決定にならないよう 集団浅慮 ( 大きなストレスがあると普段以上に意見の一致や集団の結束力に重点が置かれ 集団内の多数意見あるいはリーダーの意見に 同調せよ という圧力がかかり 客観的な正しい状況判断や意思決定ができなくなるような状況 ) に注意することが必要である 組織に集団浅慮が蔓延しているときには 職員は たとえ異論や懸念を感じても 自分の懸念はきっと適切ではないし 疑うことより主に集団が一致することに益がある と考え 思考が抑制されるため 注意を払う必要がある 集団浅慮を防止する方法として 以下の 2つが知られている 一つ目は 問題の複雑さやリスクに関する要因を考慮し 関連する情報が全ての資源から集められるような体系的プロセスを構築する方法である 体系的なプロセスを取り入れ 適宜リスクを捉えることで 職員がリスクを考慮した 一貫した意思決定をすることが可能となる この方法を取り入れていない組織は 意思決定における責任と権限が曖昧であり 意思決定の際に必要な情報を集めることができず その結果 速やかな意思決定が困難になったり 外部の情報が適切に経営層まで報告されない等 客観的な正しい状況判断や意思決定ができなくなる可能性がある 二つ目は 意思決定において 関係者間において十分な理解が困難な場合 より保守的な考え方 ( 単にこれだけやれば十分であるという範囲を超えて考えること ) をとることである この場合 厳格で安全を考慮した判断をすることが前提であることを十分に認識する必要がある 例えば 東京電力福島第一原子力発電所事故に関する国会事故調査報告書において 諸外国でいろいろ検討されたときに ややもすると わが国ではそこまでやらなくてもいいよという 言いわけといいますか やらなくてもいいということの説明にばかり時間をかけてしまって 幾ら抵抗があってもやるんだという意思決定がなかなかできにくいシステムになっている このあたりに問題の根っこがあるのではないか と 35

70 問題提起されている 近年 安全文化の無意識の側面が 原子力発電所の運転と決定 行動に大きく影響をもたらすことが強調されてきた 例えば 要件に沿った手順書を十分に備えていれば 従業員及び公衆は放射線災害から防護されるという慢心を持ってしまうと 職員は他のプラントで生じた事象は例外的な 自分達のプラントでは起るはずのない関係のないものと考えてしまうおそれが生じてしまう このような無意識の側面が意思決定に悪影響を及ぼすのは明らかである 日常から予期しない状況に対して備え 状況の変化に対応できるようにしておくことが重要である 原子力業界で過去に経験した事象や事故の大部分は 誰かが適切な予防措置を講じ損ねたか なされた意思決定又はその実施方法について十分に安全を考慮しなかったか又は疑わなかったために生じている ( 解説 25) 安全に対する自己満足を戒める について安全を確保するには 慢心しないことが肝心であるが 全ての職員に常に問いかける姿勢を染みこませることは 慢心を防ぐのに効果がある 常に問いかける姿勢が不足した組織では 自身の組織ではこのような事例は発生しない 等のような思い込みがある そのような組織は 明らかな安全文化の劣化兆候が観察される 原子力産業に事故が生じれば 自分自身 仲間及び公衆に深刻な影響を及ぼしかねず 従って全職員は 慢心してはならないということを常に念頭に置く必要がある ( 解説 26) 視点 3-16について安全に影響を及ぼす可能性のある問題 ( 技術 人 組織に関する安全の問題の提起や原子力施設の安全に関する事象 ) を速やかに報告し 解決 ( 問題の評価 対処 是正 ) することは 健全な安全文化の重要な特性の一つであり 技術的 人的及び組織的要因間の相互作用を適切に考慮した状態だということができる 組織は 報告された問題が直ちに検討され 安全上の重要性に基づき適切な優先順位がつけられ 適切に解決され 結果が職員に伝えられるような環境を整えるべきである 特に 人や組織に関する安全の問題を扱う際には注意が必要となる 職員が 嫌がらせ等のおそれを感じることなく 遠慮せず安全に関する問題を提起できるようにすべきである もし 問題の報告に対して報復があった場合 職員に不快な思いをさせるだけでなく 他の職員の報告する気持ちをそいでしまう可能性がある このような観点から 組織は 職員と管理者が報告した問題について議論したり 解決のための報告書を作成する等 問題が解決されるまでの過程について明確にしておく必要がある 一般的に 問題の報告の強化を行っている組織では 問題の優先順位付け 情報を隠さず共有すること 効果的なコミュニケーション等 職員の信頼を高めるような取組が充実している ( 解説 27) 安全文化と核セキュリティ文化 の関係について統合されたマネジメントシステムの中で 安全文化とセキュリティ文化は 個別に考えることはできない 核セキュリティ文化については セキュリティ問題に着目している点を除いて 安全文化と同様な考え方で IAEA では定義されているが 各々の文化に特有な要素もある 例えば この二つの文化の間の相違の一つに 情報の扱い方がある 核セキュリティの分野では 通常 防護対策や施設の弱点に関する機微な情報が敵対者の手に渡るのを防ぐため 情報の共有を小さな特定の集団に属する個人のみに制限している さらに 悪意のある行為に関する知識が類似の事象を誘発しないようにす 36

71 るための対策を講じることも重要である 対照的に 安全分野における原則は 透明性を求めることである 例えば 経験のフィードバックを共有し 原子力発電所で発生した異常事象又は事故が 他のプラントで繰り返されるのを未然防止することが重要となる このような相違があるために 安全と核セキュリティが共存し 相互に強化し合うようにするため また 安全目的と核セキュリティ目的の両方に適切な注意が払われるように 安全文化と核セキュリティ文化それぞれの特徴について理解を促進する必要がある 核セキュリティ関係者には 安全関係者と異なる経歴を持つ人がいるであろうことを考慮し 最適な防護を達成するために協力とバランスを考慮し 安全に関わる職員と核セキュリティに関わる職員の両者に対して各分野の重要性に関する認識を持たせるような取組を行うことが重要となる ( 解説 28) 安全文化に関する状態の評価及び改善について安全文化に関する状態の評価及び改善とは 安全文化に関する PDCA サイクルにおける C 及び A に当たる 分類 3は 分類 1 2 及び4と独立した視点ではなく 組織全体の安全文化の あるべき姿 に紐付いた組織の現状の文化の状態を対象として評価し その結果を活用して 組織の継続的改善を行うことを認識することが重要であり 評価すること自体が目的ではない なお 分類 2における健全な安全文化の育成と維持の取組のうち 仕組みに関する有効性評価及びその仕組みの改善については 新品質基準規則第四十六条で別途要求されており 分類 3には解説を記述していない 健全な安全文化の育成と維持の取組の仕組みに関する有効性評価とその改善については 安全文化に関する状態における評価及び改善とは別のアプローチ ( 例えば 目標に対するパフォーマンス指標の評価 活動の有効性評価 ) が必要となる ( 解説 29) 安全文化に関する状態の自己評価及び独立評価について組織が自らの方針 慣習 思考 行動等を知る手段として 自己評価と独立評価がある 安全文化に関する状態の自己評価 は 職員が自らの業務を振り返ることによって主体的に改善に取り組むことができるようにするために 評価対象となる所掌業務範囲の職員によって実施される当該所掌業務範囲の安全文化に関する状態を評価する活動である 安全文化に関する状態の独立評価 は より客観的な評価とするために 評価対象となる所掌業務範囲に直接関与していない者によって実施される当該所掌業務範囲の安全文化に関する状態を評価する活動である 自己評価を実施し そこから学ぶ姿勢は 組織における継続的な改善のための主要な材料となる 組織は 安全文化に関する状態の自己評価を行い 安全の決定やパフォーマンスに影響を与える組織の振る舞いや関係の原動力について自ら洞察し どのように組織の安全文化が安全に影響を与えるのかについて分析 評価にすることで安全パフォーマンスを改善することができる また 安全文化に関する状態の自己評価に加え 独立評価を実施することで 異なる見方や考え方を得て安全文化に関する状態の継続的改善に寄与することが可能となる なお 独立評価を実施し結果を分析する際の専門知識については 多数の機関が情報を提供しているため 参考とすることができる 自己評価及び独立評価の結果は マネジメントレビューに用いる情報として活用され また 自己評価の結果は 安全文化に関する状態の独立評価に活用される これは 病院で問診票に自分自身の状態を記載し ( 自己評価 ) その結果を用いて担当医が診察 ( 独立評価 ) を行うことに似ている 新品 37

72 質基準規則においては 独立評価は内部監査の一部として位置づけられている 自己評価及び独立評 価の具体的な分析手法及びプロセスについては ( 解説 30) 参照 ( 解説 30) 安全文化に関する状態の分析について安全文化に関する状態の評価を実施することは 安全のパフォーマンスに影響を与える安全文化と組織の文化について 学習や探求を促進する個人一人一人の高い関与に依存する ゆえに 組織の文化や安全文化に関心が低いまま評価を形だけ実施したとしても 文化の改善には実態が伴わないことが多いと考えられている また 安全文化の評価を主体的に取り組む上で 将来このような状態になりたい又は育成したい状態を組織が把握し 経営者があるべき姿に反映することが重要となる この観点から 安全文化に関しては 欠点を発見し是正処置を特定するような評価手法は 効果的ではないと考えられている これは 安全文化の表面的な部分だけが評価の対象となり 個人一人一人の行動を促すようなより深い部分まで探索されないことによる 組織には 組織の多様性 集団力学 マネジメント層の能力等に関して意識的に考えるような努力が必要となる 本解説では 安全文化に関する状態の評価に関して 組織の文化の側面を記述することの重要性を踏まえ 分析手法に焦点を当てて説明をする なお 自己評価と独立評価について 一般的に評価のやり方は同じであるため ここではそれぞれに特化した記載はしていない (1) 安全文化に関する状態の分析手法について組織に内在している安全文化を正確でかつ 技術的 人的及び組織的要因間の相互作用を考慮し包括的な文化を記述するには 複数の手法を準備するのがよい 手法には 非相互作用な方法として 文書レビュー アンケート調査 観察があり 相互作用のある方法として フォーカスグループとインタビューが挙げられる 測定のための手法を選択する際には より相互作用を考慮する必要がある 文書レビューやアンケート調査は 直接職員との意見交換のような相互作用がないため 組織の文化を包括的に捉えるために他の手法によって補完する必要がある 以下に それぞれの手法について長所と短所の例を示す 評価手法 長所 短所 文書レビュー ( 組織の思考と機能を調べる手法 ) 1) 組織の文化が文書でどのように表現されているか 特に 組織の職員の価値観や無意識の側面がどのようなものかを明らかにできる 例えば 過去のパフォーマンスのデータ 方針 事象調査 組織構造スキーム及び手順は 豊富な文化に関する情報源を提供し 共有した推論パターンを示すことによって洞察することが可能である 2) 組織がどのように考え どのような振る舞いを求めているかについての情報を収集する 例えば 組織がマネジメントシステムを通して安全をどのように優先させるか どのようにプロセスが機能するか 権限等がどのように配分されているかなど 1) 利害関係者の要求に応じて作成された文書は 組織の本来の内部思考 理解 又は行動が反映されていない可能性が高いため レビュー対象には不向きである 2) 組織の文化的表現を描くためには 一貫性や相違点を見つけるために大量の文書を分析する必要があるため リソースが掛かる 38

73 アンケート調査 ( 職員の認識 価値観等を定量化する手法 ) 観察 ( 実時間で実際の振る舞いを調べる手法 ) フォーカスグループ ( 相互作用に関連する課題を探求する手法 ) インタビュー ( 人々の経験 認識 態度及び現実についての感情を探求する手法 ) を洞察することが可能となる 3) 組織の学習 ( 例えば 経験のフィードバック 事象分析など ) が知識やガイダンス等にどのように変換されるかを理解することが可能となる 1) アンケート調査は 職員の認識 信念 態度に関する情報を収集することができる また 結果を定量化できるため 組織やグループの間の結果を比較して 文化に関する整合性の程度を判断することができる 2) アンケート調査は 毎年の変化や傾向を見るのに役に立つ また 関心のあるトピックについて集中的に調査することができ グループ単位 で結果を出すことが可能である 1) 観察は 活動や成果の意味や重要性をつかみ取るのに役立つ 例えば 作業環境 現場支援システムの表示だけではなく 日々の仕事で職員が注意を払っていること 職場での慣習等の人に関する情報も提供する 1) より多くの人々と関わり 事実 意見 経験 感情等広く情報を探索することができる アンケート調査等の定量的な方法では把握しきれない問題や解答を明らかにすることができる 2) 職務の階層や部署が異なる参加者同時の議論を通して 組織内における集団圧力の影響を直接観察することができる 3) フォーカスグループそのものの主目的を超えて意識を向上し 参加者の学習する機会を作り出すことができる また 特定のテーマに関するフィードバックや洞察を収集したり 改善するためのアイディアを提供する環境を提供するのにも役に立つ 1) 評価チームによって選択されたトピックに 限定されていない個人からの詳細な情報と観点を得るのに役立つ 2) あるトピックについて 熱意 注意 不満等の非言語的合図を把握することで 収集された情報の信頼性を確立することができる 3) 他の評価方法で浮き彫りになった課題をさらに探索するための手段として役に立つ 1) 有効で信頼できる問を作成することは困難である それを認識せず 不十分なまま開発されたアンケートは 誤った結論や解釈をもたらす可能性がある 2) 文化を解釈する上で アンケートの回答率が低い (70% 未満 ) と 妥当性をさらに失う可能性がある 1) 少数の発見から過大化して捉えてしまったり 特定の個人の行動に影響を受けてしまう等があるため観察を実施するには訓練と経験が必要である 専門家は 自分自身の専門分野に集中する自然の傾向があり多くの情報が見落とされたり誤解されたりする可能性があるため注意が必要 2) 観察時に収集された情報の匿名性を保証することは困難である 1) 個人的な議論を喚起したり 怒りや不満を訴えることがある 集団浅慮や上司の権力関係によって 議論をゆがめてしまう可能性がある 2) 進行役や影響力を持った参加者によって 全体が影響を受けやすい 1) 匿名ではないため 誠実に対応しない場合がある また インタビューアが 組織を代表するものとして認識され インタビュー対象者に不安を喚起させ 得られる情報の質が低下する可能性がある 同様に インタビューアとインタビュー対象者が親密な関係の場合は インタビューの結果に影響を与える 2) 厳格なアプローチを構築してしまうと 検査や尋問のようだと認識されてしまう恐れがある また 最後に大量のインタビューの文章から課題を抽出するのは時間がかかり複雑になる 39

74 織全体の安全文化のあるべき姿との比較(特性と属性)包括的な分析:組織全体の文化の包括的な主題の特(2) 安全文化に関する状態の分析プロセスの概要 安全文化に関する状態の分析プロセスを下図に示す インタビューデータアンケートデータフォーカスグループデータ文書データ観察データチーム調査データ ( 独立評価の場合 ) 安全文化に関する事実を記述安全文化に関する事実を記述安全文化に関する事実を記述安全文化に関する事実を記述安全文化に関する事実を記述安全文化に関する事実を記述 安全文化の主題を特定安全文化の主題を特定安全文化の主題を特定安全文化の主題を特定安全文化の主題を特定安全文化の主題を特定 定組記述的分析 規範的分析 図安全文化に関する状態の分析プロセスの概要 分析プロセスは 記述的分析を実施した後 規範的分析を実施する 〇記述的分析 (Descriptive Analaysis): 安全文化に関する状態が 実際にどのようかについて あるがままに記述し 現状に関する明確なイメージを作成する〇規範的分析 (Normative Analysis): 独立した基準やあるべき姿と比較して 改善のための強み及び領域を特定し変更の提案をする ( 解説 31) 安全文化に関する状態の自己評価及び独立評価の手法について安全文化に関する状態の自己評価の実施には以下のような手法がある パターン1: 各部門ごとの職員が 部門における安全文化に関する状態の自己評価の一連のプロセスを自ら実施し その結果をマネジメントレビューのインプットとする パターン2: 安全文化をまとめる部署が組織全体の安全文化に関する状態の分析と気付き事項の取りまとめを実施し 各部門はその結果を用いて部門内の評価を行い マネジメントレビューのインプットとする パターン2 の場合 安全文化に関する状態について分析するための情報を組織全体から収集し 分析を行うのに大きな労力と時間が掛かるといわれている 自己評価 / 独立評価の手法を選択する際に 組織の文化を正確でかつ システミックな観点から包括的なイメージをつかむには 複数の手法を準備するのが望ましいとされている 非相互作用の方法 40

75 として文書レビュー アンケート調査 観察等があり 相互作用の方法としてフォーカスグループとインタビュー等が挙げられる 双方について検討がされ 評価者と職員間の相互作用の観点から複数の手法を選定する 相互作用の方法とは 評価実施者と評価対象者が深く関与できる直接の交流から成り立つ方法であり 直接の交流によって良質な交流と経験が得られ 文化のより深い側面が明らかになるという利点がある 一方で 非相互作用の方法とは 評価実施者と対象者に一定の距離感があり 客観的に文化の側面を見るのに有効的である このように 非相互作用の方法である文書レビューやアンケート調査等を選択する場合は 直接職員との意見交換のような相互作用がないため組織の文化を包括的に捉えるために他の手法によって補完されていることが望ましい 独立評価におけるデータ分析にあたっては 文書レビュー アンケート調査 フォーカスグループ インタビュー 観察の他に重要なデータとして 独立評価チームの調査による気付き事項 がある 安全文化に関する状態の独立評価を実施する場合に チームで得られた全体の評価の中から安全文化に関する有益な情報を得ることができる ( 解説 32) 視点 4-2について安全文化に関する状態の自己評価及び独立評価を実施するには 人と組織の側面 ( 例えば 振る舞い 態度 限界 判断 決定パターン 情報の流れ等 ) を把握する必要があるため 安全文化に関する状態の情報の収集 分析 評価の一連の流れについて訓練を受けた職員をメンバーに入れていることが必要である 特に 安全文化に関する状態の自己評価又は独立評価を初めて実施する際には 組織が文化を評価する方法論に十分に精通するまで外部からの支援を受けるようにすることで達成できると考えられる 技術的 人的及び組織的側面に関する知識を具体的に解釈すると 人的及び組織的側面に関する専門性及び技術的側面に関する専門性を持つ職員を評価を実施するメンバーとすることでシステミックアプローチの視点を適用すると解釈することが可能となる ( 解説 33) 技術的 人的及び組織的側面に関する知識 について技術的 人的及び組織的側面に関する知識の具体例について 以下に示す 〇技術的 人的及び組織的側面に関する知識の例 - ヒューマンファクター - 人間工学〇人的及び組織的側面に関する知識の例 - 社会行動科学 ( 例えば 組織心理学 社会心理学 認知心理学 行動心理学 ヒューマンファクター 安全文化 ) - リーダーシップ - 管理を支援する機能 ( 例えば 人事 財務 セキュリティ ) 〇技術的側面に関する知識の例 - 運転及び保守の知識 - 技術を支援する機能 ( 例えば 工学 化学 原子力安全 放射線防護 運転経験 ) 〇安全文化に関する状態の評価に係る知識として必要となる項目の例を以下に示す - コミュニケーションに関する知識 41

76 - グループファシリテーション ( 議論を促進する役割を担う グループワークの目標を達成する方向に向けてグループメンバーの話し合いを促進する機能を果たすために 情報提供や専門的介入を行う ) に関する知識 - データ収集のために使用される評価手法とその技術 - 記述的及び模範的分析の知識 - 分析段階で抽出された文化の有りようを形あるもの ( 文章 イラスト等 ) に記録するための知識 - 技術的 人的及び組織的側面に関する知識 42

77 42 付属 2: 安全文化に関する事業者の状態を検査で確認する安全文化 10 特性及び43 属性の概要安全文化に関する事業者の状態を検査で確認する際には 規制当局が事業者の安全文化 組織風土の劣化防止に係る取組を評価するガイドライン ( 平成 19 年 11 月 1 日原子力安全 保安院原子力安全基盤機構 ) において確認する視点として安全文化 14 要素を設定し 検査官による日常の巡視等から得られた 気付き事項 及び 指摘事項 のうち 安全文化 組織風土の劣化兆候と考えられる事項を その都度安全文化 14 要素と関連付け 年度ごとの総合評価の根拠として使用していた 本ガイドでは 従前の安全文化 14 要素を IAEA 等の海外機関で実際に使用されている安全文化要素を参考として 安全文化 10 特性及び43 属性として下表のとおり整理した 属性にはそれぞれ特性の識別記号と番号の組み合わせで付番している 安全文化 10 特性 安全に関する責任 (PA) 常に問いかける姿勢 (QA) コミュニケーション (CO) 安全文化 43 属性 PA.1 業務の理解と遵守職員は 基準 プロセス 手順書及び作業指示の重要性について理解している また 安全の確保に関して主体的に取り組むことの必要性を認識している PA.2 当事者意識職員は 原子力安全を支える行いや作業慣行において 安全に関する責任 を持って業務を遂行している PA.3 協働職員及び作業グループは 安全を確実に維持するため 組織内外において相互に連絡し活動を調整することで 目標をお互いに達成することを助け合っている QA.1 リスクの認識職員は 原子力と放射線の技術に関連した特別なリスクを理解している また 技術は複雑であり重要な結果として不測の事態で失敗する可能性があることを理解している QA.2 自己満足の回避職員は 成功が期待される場合であっても 不測の事態の問題 過誤 潜在する問題 固有リスクの可能性を認識し それに対応した計画の立案を行っている また エラー防止ツールを取り入れている QA.3 不明確なものへの問題視職員は 不確実な状況に直面した時には立ち止まり 助言を求めている QA.4 想定の疑問視職員は 何かが正しくないと感じた時 前提を疑い 逆の見方を提示している CO.1 情報の自由な流れ職員は 組織の上 下の双方において率直にコミュニケーションを取っている CO.2 透明性監督 監査 規制組織 地元住民や国民とのコミュニケーションは適切であり 専門的であり 正確である CO.3 決定の根拠 管理者は 安全に影響を及ぼす可能性のある意思決定を行う際に 誤った意思決定にならないように 関係する職員と確認を取っている 管理者は 決定のための根拠について速やかに適切な職員と共通 安全文化の視点の例として記載している箇所視点 3-11 視点 3-13 視点 3-11 視点 3-11 視点 3-15 視点 3-15 視点 2-4 視点 3-15 視点 3-12 視点 2-3 視点 3-12 視点 2-3 視点 視点 2-5 に関連 43

78 リーダーシップ (LA) 認識を取っている CO.4 期待管理者は 競合する目的よりも安全が強調されるという期待を頻繁に職員に伝え 職員の意識の強化を行っている CO.5 職場のコミュニケーション 作業を遂行する上で 安全についてのコミュニケーションは常に行われている 職員は安全にかつ効率的に作業を遂行する上で必要な情報を持っている LA.1 安全に関する戦略的関与管理者は 競合する目標以上に安全に重点を置くような組織の優先順位を確立し促進している 視点 3-12 視点 視点 1-1 視点 1-2 視点 2-2 LA.2 管理者の判断と行動視点 1-3 管理者は 所掌業務範囲における安全文化のあるべき姿について 視点 2-1 部下に理解させるために自らの判断及び行動を示している 管理者は 安全に係る業務における 安全に関する責任 について 全ての職員に認識させるために 自らの判断及び行動を示している LA.3 職員による参画管理者は 職員が方針に基づいた活動や目標の達成に参加するよう 職員の日常業務の意欲や姿勢の向上 モチベーション高揚 労務の適正化等に取り組んでいる また 職員が目標の達成や改善等への関与を求めている LA.4 資源管理者は 安全に関する方針や目標を達成する上で 装置 手順 その他の資源が確実に利用可能であるようにしている LA.5 現場への影響力管理者は 組織の見える作業や施設の状況等を頻繁に視察している また 職員に積極的に質問しコミュニケーションを取り指導を行う 職員からの懸念について聞いて行動する等を通して 安全文化に関する状態の改善に主体的に関与しており その様子が現場作業でよく目にされている LA.6 報奨と処罰管理者は 職員の態度や行い等を報奨 処罰することを通して 職員の態度と行いを奨励している LA.7 変更管理管理者は 変更がある場合には 変更後もさらに安全が維持されるように努めている 変更の影響についても評価されている LA.8 権限 役割 及び責任経営責任者は 安全に係る業務における各職員の役割 安全に関する責任 権限について明確に定めている 意思決定 (DM) DM.1 体系的な仕組み職員は リスクを含めた関連する要因を評価するために一環した体系的なアプローチを使用して決定を行っている 体系的なアプローチを使用して 必要となる情報は全ての関連したリソースから集められている DM.2 安全を考慮した判断職員は 単にこれだけやればよいという範囲を超えて慎重な選択を実施している 行動は 安全でないことが判明するまで継続するのではなく 進める前に安全であると判断されている 視点 1-2 視点 2-2 視点 2-4 視点 2-5 視点 3-1 視点 1-2 視点 2-2 視点 2-4 視点 2-5 視点 2-2 視点 2-5 視点 1-2 視点 2-2 視点 2-4 視点 2-5 視点 1-2 視点 1-4 視点 2-2 視点 2-3 視点 2-5 視点 3-1 視点 4-3 視点 1-3 視点 3-14 視点 3-14 DM.3 決定における明確な責任視点

79 尊重しあう職場環境 (WE) 継続的学習 (CL) 問題の把握と解決 (PI) 決定における権限と責任が明確になった上で 決定がなされている DM.4 予期しない状況への準備慎重な意思決定が常に行われている 予期しない状況において 適用される手順書や計画がない時に適用できるように計画を立案し備えている WE.1 職員への尊重全ての職員は尊厳 尊敬を持って扱われ 貢献は認められる WE.2 意見の尊重職員は質問を尋ねること 懸念を声に出すこと そして提案を提出することを奨励される 異なる意見は求められ尊重される WE.3 信頼の育成信頼は 組織を通して職員及び作業グループ間で育成され維持されている WE.4 衝突の解決職員間における意見等の衝突は 公正で透明性ある方法を使用して速やかに解決されている WE.5 施設への尊重人と環境を守ることに対する尊敬が 整理 整頓を通して反映されている 整理 整頓が継続的に行われており 施設は生産的な作業環境になっている CL.1 自己評価 独立評価 安全文化は定期的に評価され 安全文化のあるべき姿の見直しや健全な安全文化の育成と維持に活用されている 安全文化の評価の結果は 全ての職員に共有されている CL.2 経験からの学習 自社及び国内外の重要な事故から得られた経験を蓄積し 学習し 改善活動に反映させている 組織内における安全を向上させるような提案や 安全に影響を及ぼすおそれのある問題の報告から得られた教訓を蓄積し 学習し 改善活動に反映させている CL.3 訓練 組織は 健全な安全文化を育成し維持するため 必要な能力について明確に定めている 安全文化に関する状態の自己評価 / 独立評価を実施するために必要な能力について定め 専門性を持つ職員をメンバーに入れるか 専門性を持つ職員又は外部の者の支援を受けている CL.4 リーダーシップの開発組織は有能なリーダーを訓練や後継者計画プロセスを通して開発している CL.5 ベンチマーキング組織は 知識 技術等を継続的に向上させるために 他の産業を含めた他の組織の実践から学んでいる PI.1 特定組織は 問題を収集するための方法を確立し その問題は軽微な問題も含んでいる また 適時問題を特定している 問題を報告することが期待され評価されている PI.2 評価 報告された安全に影響を及ぼすおそれのある問題について それぞれの問題の内容に応じて適切な時間配分で評価されている 安全の重要性に対して確実に対処できるよう問題を評価している PI.3 解決 組織は 特性された問題について適切な時期に是正処置を講じている 是正処置の有効性は 問題に十分に対応されることが確実となるよう評価される 解決された問題については 結果が関係する職員に共有されてい 視点 3-14 視点 3-12 視点 3-12 視点 3-12 視点 3-12 視点 3-12 視点 視点 4-3 視点 3-15 視点 3-1 視点 3-15 視点 視点 4-2 視点 5-1 視点 3-15 視点 2-4 視点 3-15 視点 3-16 視点 3-16 視点

80 作業プロセス (WP) 問題提起できる環境 (RC) る また 重要な教訓については周知されている PI.4 傾向組織は 是正処置プロセスやその他の評価において得られた情報などを定期的に解析し 共通原因や傾向等を評価している WP.1 作業管理組織は 原子力安全が最優先となるような作業活動の計画 管理 実施のプロセスを実行している WP.2 安全裕度組織は 安全裕度内で機器の保守等の作業プロセスを運用し維持している WP.3 文書化組織は 完全で正確で最新の文書を作成し維持している RC.1 問題提起できる制度組織にとって望ましくないと思われるような人 組織に関する問題についても忌憚なく提起 報告できるような制度を運用している また 安全に関する懸念を提起するという職員の権利と責任を支援するような環境を整えている RC.2 問題提起の代替手段組織は 組織にとって望ましくないと思われるような人 組織に関する懸念を提起し解決するために 直属の部門管理者の影響から独立したプロセスを効率的に実施している また 職員は安全に関する問題を内密に提起することができ 適切な時期に効率的な方法で解決されている 視点 3-16 視点 3-1 視点 4-1 視点 3-11 視点 3-1 視点 2-4 視点 3-16 視点 2-4 視点

81 参考資料 3 NKP001_r /09/03 原子力規制検査等実施要領 試運用版 (NKP001_r0) 0

82 NKP001_r /09/03 目 次 1 目的 原子力規制検査に基づく監視の構成プロセス 原子力規制検査... 3 (1) 検査対象の体系... 3 (2) 検査種別の構成... 4 (3) 検査の方法 重要度評価 パフォーマンス指標 アクションマトリクス 総合的な評定... 7 (1) 評定の単位... 7 (2) 評定における考慮事項 ( 各検査分野での評価 )... 8 (3) 各検査分野での評価結果の評定での取扱い 検査及び評定の結果の通知及び公表 検査結果に基づく規制対応措置等 原子力規制検査に基づく監視の運用要領 検査計画 検査の実施 (1) 立入りに関する事前準備 (2) 物件検査及び試料受理に関する事前準備 (3) 関係者に対する質問に関する事前準備 (4) 検査準備 (5) 開始会議 (6) 検査の実施 (7) 最終会議等 検査報告書の作成 検査実績の評価及び改善検討 重要度評価 (SDP) パフォーマンス指標 横断領域の対応 アクションマトリクス 追加検査 総合評価 対応措置 図 1 基本検査における監視業務の概略フロー 図 2 原子力規制検査の枠組

83 NKP001_r /09/03 表 1 事業等毎の処分等の法律条文番号 表 2 Pending 表 3 事業等毎の検査対象事項の条文 表 4-1 監視領域評価指標 表 4-2 横断領域評価指標 表 5 事業等毎の報告徴収事項の条文 表 6 個別検査ガイドのリスト ( 実用炉の例 ) 表 7 活動目的の達成状況の不足程度の分類 表 8 個別評価ガイドのリスト 表 9 アクションマトリックス

84 NKP001_r /09/03 1 目的本実施要領は 核原料物質 核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律 ( 昭和 32 年法律第 166 号 )( 以下 法 という ) 第 61 条の 2の 2 の規定による原子力規制検査に基づく監視 原子力規制検査に関する法第 67 条の規定による報告徴収及び原子力規制検査 ( 関連して実施する第 68 条の規定による立入検査を含む ) の結果を踏まえて行う処分 1 等 ( 法第 16 条の 3 等の規定による使用前事業者検査等についての原子力規制委員会の確認 法第 43 条の 3 の 16 の規定に基づく実用発電用原子炉の設置 運転等に関する規則 ( 以下 実用炉則 という ) 第 条第 1 項の表の上欄の規定による定期事業者検査 1 の判定期間に関する告示 法第 10 条等の規定による許可 指定の取消し等 法第 条の 3 等の規定による施設の使用停止等 法第 22 条の 5 等の規定による核燃料等 1 取扱主任者 原子炉主任技術者の解任 法第 12 条の 5 等の規定による核物質防護管理 1 者の解任 法第 12 条の 6 等の規定による廃止措置の終了確認等 法第 51 条の 6 の規定による廃棄物埋設の確認 法第 51 条の 24 の 2 の規定による坑道閉鎖措置の確認 法第 57 条の 7 第 7 項の規定による核原料物質の使用についての是正 法第 58 条の規定による廃棄に関する確認等 法第 59 条の規定による運搬に関する確認等 法第 60 条の規定による受託貯蔵者に対する貯蔵の方法の是正等並びに法第 61 条の 2の規定による放射能濃度についての確認 ) の実施方法について定めたものである 1 各事業等での規定条文番号は表 1のとおり 2 原子力規制検査に基づく監視の構成プロセス原子力規制検査に基づく監視は 法第 61 条の 2 の 2 第 1 項で定められた検査対象について 同条第 2 項の規定に基づく実用炉則第 条等 ( 各事業等での規定条文は表 2のとおり ) の規定により原子力規制検査を法第 61 条の 2 の 2 第 3 項から第 6 項及びこれらの規定に基づく実用炉則第 条から第 条の規定を踏まえて行い 当該検査の結果から法第 61 条の 2の 2 第 7 項及び第 8 項の規定による総合的な評定を行うとともに 同条第 9 項の規定による通知及び公表を行う他 必要に応じて同条第 10 項の規定を踏まえて必要な措置を講ずるものである また 原子力規制検査の結果を踏まえて法定の処分等を行う これら一連のプロセスについて その構成及び関連性は図 1のとおり 本章では これらの構成プロセス毎にその実施方法を定める 2.1 原子力規制検査 (1) 検査対象の体系 2 検査対象は 法第 57 条の 8 で定義されている原子力事業者等及び核原料物質を 3 使用する者 ( 以下まとめて単に 事業者 という ) に対して法の規定により義務づけられている事項について それぞれの者の事務所 原子力施設の敷地 ( 工場又は事業所 ) さらには調達先の者の事務所 工場等における実施状況を監視すべきものとして法第 61 条の 2 の 2 第 1 項で定められており 事業等の種別に応じて関係する事項 3

85 NKP001_r /09/03 ( 以下 検査対象事項 という ) は表 3 のとおり 2 製錬事業者 加工事業者 試験研究用等原子炉設置者 外国原子力船運航者 発電用原子炉設置者 使用済燃料貯蔵事業者 再処理事業者 廃棄事業者及び使用者 ( 旧製錬事業者等 旧加工事業者等 旧試験研究用等原子炉設置者等 旧発電用原子炉設置者等 旧使用済燃料貯蔵事業者等 旧再処理事業者等 旧廃棄事業者等及び旧使用者等を含む ) 3 製錬事業者が製錬の事業の用に供する場合や施行令第 44 条で定める限度を超えない場合を除く核原料物質を使用する者であり 具体的には法第 57 条の 7 第 1 項の規定による届出をした者及び法第 61 条の 3 第 1 項の許可を受けて核原料物質を使用する者が該当する 表 2で記載した検査対象事項は 例えば法第 61 条の2の2 第 1 項第 2 号の基準の遵守状況は同項第 1 号の検査の実施状況とも密接に関係し さらに同項第 3 号の措置の実施状況と同項第 4 号の措置の実施状況も活動内容に応じて密接に関係しているため 原子力規制検査を実施するに当たっては 関連する事項をまとめて事業者での活動状況に応じた体系とすることとし 事業者の活動内容について 図 2に示すように その活動目的から監視領域を 原子力施設安全 放射線安全 核物質防護 の3つに大分類し さらに原子力施設安全は事業等毎の規制基準体系を踏まえて小分類を設け 放射線安全は公衆と従業員とで小分類を設け それぞれでの活動目的の達成状況を検査していくものとする また これらの監視領域のそれぞれの小分類に共通する視点となる事業者でのマネジメント関連の事項については 横断領域として総合的に実施状況を検査していくものとする (2) 検査種別の構成事業者の活動が各検査分野での活動目的を達成しているかを監視するため 検査対象事項に関する事業者の活動に立ち会い 当該原子力施設の状態における事業者の確認では不足な点がある場合には自ら検査することも含めて 原子力施設の特徴及び活動目的の重要度に応じた監視を行うものとして 原子力施設毎に各検査分野で検査の程度を設定し 効率的かつ効果的な実施に努めるものとする そのため 標準的な検査程度として設定する 12(or24) ヶ月間に亘り検査対象事項全般を監視していく基本検査と 基本検査で活動目的の達成状況が十分でない事項が確認された場合に当該事項に特化して事業者の対応状況を監視していく追加検査 リスクが高く 安全上重要と考えられる事象またはそうなる可能性のあった場合に 当該事象の状況を調査 把握するとともに 被規制者の対応を評価するために伴う検査 並びに公衆の健康と安全に影響を及ぼす可能性のあった事象に対する同様の検査を行う特別検査を設ける なお 原子力規制委員会設置法第第 4 条 1 項 1 号及び23 条 1 項 2 号に基づく 原子炉の運転等に起因する事故の原因及びそれにより発生した被害の原因を究明するための調査に伴う検査として 事故調査がある 4

86 NKP001_r /09/03 (3) 検査の方法基本検査の効率的かつ効果的な実施のため 各検査分野での活動目的を満たしているかどうかを監視評価する表 4-1に示す監視領域評価指標 ( 以下 PI という ) と 横断領域における事業者の活動状況の傾向を定量化する表 4-2に示す横断領域監視指標 ( 以下 横断領域 PI という )( 以下 監視領域評価指標と横断領域監視指標を総称して パフォーマンス指標 という ) の実績を法第 67 条の規定に基づき実用炉則第 136 条等 ( 各事業等での規定条文は表 5のとおり ) により報告を徴収し パフォーマンス指標の実績では把握できない事業者の活動状況の監視を充実させるものとする その際 事業者におけるパフォーマンス指標の実績の収集状況についても適時確認し 事業者の活動状況に劣化の兆候が見られる検査分野 4 については標準的な設定の範囲内で監視を充実するなど 効果的な実施に努める また 各検査分野内で具体的に立ち会う活動の選定 立会い等の ( 頻度及び ) 時間の設定等においては リスク情報 5 を可能な範囲で考慮 ( 活用 ) し より効率的かつ効果的な実施に努めるものとする 4 パフォーマンス指標の実績値だけでなく 事業者が実際に活動している様とその成果に対する観察結果も考慮する 5 本実施要領におけるリスク情報とは 各検査分野での活動目的を達成できているかどうかの不確かさ すなわち達成できていない可能性及び程度に関する情報であり 不確かさそのものだけでなく その不確かさの要因となっている機器等や活動の特定や不確かさへの寄与度など 活動目的の達成及び改善に向けて有用な情報を含めたものとする また リスク情報には 確率論的リスク評価 (PRA) のような定量的な情報に限らず 従来から考慮されている安全上の重要度 運転経験および不適合情報等の定性的な情報も含めて 活動目的の達成のために考慮すべき事項を可能な限り総合的に検討し 活動目的の達成をより確実なものとする 基本検査は 各原子力規制事務所の検査官を主体として事業者の活動を日常的に監視するもの ( 以下 日常検査 という ) と 専門検査部門の検査官を主体として時期を設定して個別事項の実施状況に特化して確認していくもの ( 以下 専門検査 という ) を組み合わせて 12(or24) ヶ月間に亘り検査対象事項全般を監視していくものとする 日常検査としては 原子力施設の状態 計画中または進行中の運転 保守等の事業者の活動に対して それぞれの安全上の重要度を踏まえて活動目的の達成状況を全般に把握し 具体的に検査で確認する事項を選定するとともに 立会等の程度をより重要度の高いものに割り振るものとする その際 事業者の主体的な改善活動を促すため 活動目的を達成しているかを監視するに当たっては 事業者が達成に向けて改善している活動やその効果についても必要に応じて確認し 後述の総合的な評定において勘案する 一方で 事業者の活動状況に劣化ないし劣化の兆候が見られた場合には 後述の規制対応措置の必要性を判断するため 当該事案の重要度の評価に必要な事実関係の確認を進め 事業者の見解も聴取す 5

87 NKP001_r /09/03 る より具体的な検査の方法については 事業者での活動状況に応じた検査の体系として 事業者の活動単位に即した基本検査ガイドを表 6 に示すとおり別途定める 基本検査ガイドには 対象とする事業者の活動が関連する検査分野と当該検査分野での活動目的 ( 規制要求事項と許認可事項との対応関係を含む ) を達成するために必要な内容を示すとともに 原子力施設の特徴及び活動目的の重要度に応じた日常検査と専門検査の構成 対応するパフォーマンス指標との関係 標準的な検査程度 具体的に立ち会う活動の選定 立会い等の ( 頻度及び ) 時間の設定等のリスク情報活用を含めた考え方を整備するものとする 追加検査は 検査対象として特化した事項に係る事業者の対応状況について 事業者が実施する原因分析の実施状況を踏まえつつ 横断的要素を含めた幅広い範囲で多方面の専門家チームでの検査により 改善の効果を検証し 再発防止が確実なものとなっているかを個別具体的に確認していくものとする 検査程度は検査対象事項の重要度により設定し 当該事項に係る個別検査ガイドの内容を拡大 拡張して実施する 特別検査は リスクが高く 安全上重要と考えられる事象またはそうなる可能性のあった場合に 当該事象の状況を調査 把握するとともに 被規制者の対応を評価するために伴う検査 並びに公衆の健康と安全に影響を及ぼす可能性のあった事象に対する同様の検査として実施する 2.2 重要度評価本庁関係部門と担当検査官は 重要度評価 (SDP) はリスク情報を用いて 検査指摘事項の安全重要度を判断する 重要度評価については 重要度決定プロセスに関するガイド に基づいて実施する 2.3 パフォーマンス指標事業者は 四半期毎に PI のデータを また 1 年毎に横断領域 PI のデータを原子力規制委員会に提出する 新たな PI が提出され 該当四半期のアクションマトリクス入力情報となった場合には 適切なアクションマトリクス区分と関連措置を決定するために その四半期に適用されるその他のあらゆるアクションマトリクス入力情報と併せて 評価する 2.4 アクションマトリクス重要度評価結果に基づく様々なレベルの事業者のパフォーマンスに対する原子力規制委員会の規制措置を明確に示したものをアクションマトリクス ( 表 3) という アクションマトリクスは パフォーマンス問題に対処するための段階的アプローチ 6

88 NKP001_r /09/03 を説明するものであり 特定レベルの安全パフォーマンスの範囲内で 事業者が 基本検査プログラムを超える追加的な原子力規制委員会の関与なしに 自らのパフォーマンス問題に対処するために設定された 基本検査プログラムを超える原子力規制委員会の措置は 通常 評価インプット閾値を超えた場合にのみ発生することとなる アクションマトリクスは 事業者による対応 ( 第 1 区分 ) 規制機関による対応 ( 第 2 区分 ) 監視領域の劣化( 第 3 区分 ) 複数/ 繰り返しの監視領域の劣化 ( 第 4 区分 ) 及び供用できないパフォーマンス ( 第 5 区分 ) の5つの区分で構成される (1) 第 1 区分この区分は 全てのアクションマトリクスインプットが緑であることを示している状況であり 事業者が自主的に改善に取り組む段階である (2) 第 2 区分この区分は アクションマトリクスインプットに 何れかの監視領域 ( 大分類 ) における白が 1 つまたは 2 つあり 何れかの監視領域 ( 大分類 ) における白が 2 つを超えないことを示している状況 (3) 第 3 区分この区分は アクションマトリクスインプットが 劣化事象を示す監視領域 ( 小分類 ) をもたらす ( 何れかの監視領域 ( 小分類 ) に白が 3つ以上または黄が 1つ ) または何れかの監視領域 ( 大分類 ) に白が 3 つを示している状況 (4) 第 4 区分この区分は アクションマトリクスが反復的な劣化事象を示す監視領域 ( 小分類 ) 複数の劣化事象を示す監視領域 ( 小分類 ) 複数の黄 または赤を示している状況 (5) 第 5 区分原子力施設のパフォーマンスがこの区分にある場合 原子力施設のパフォーマンスは許容できず 原子力施設の稼働 操業継続は認められない 2.5 総合的な評定 (1) 評定の単位総合的な評定は 年 1 回 原則として規制体系の基礎となる事業許可 指定の単位で行うものとする ただし 原子炉設置許可において複数の原子炉を保有する事業者においては 各原子炉での安全確保状況を明確にするため 原子炉を単位として行うものとする ( 注 ) 使用施設 ( 政令第 41 条非該当施設 ) 及び核原料物質使用施設については 原子力規制検査の実施の都度状況に応じて 事業許可の単位で評定を行うものとする 7

89 NKP001_r /09/03 (2) 評定における考慮事項 ( 各検査分野での評価 ) 検査対象事項について総合的な評定を行うに当たっては 2.1 に示す検査の体系に合わせて 事業者の活動が各検査分野での活動目的を達成しているかどうかを評価するものとする その際 2.1(3) で示すとおり事業者の主体的な改善活動を促すため 原子力利用における安全に関する最新の知見を踏まえ 事業者が各検査分野での活動目的の達成に向けて改善している活動やその効果について検証し 改善が図られているかどうかについても勘案する 各検査分野の評価としては パフォーマンス指標の実績値による評価と パフォーマンス指標の実績では把握できない事業者の活動状況の監視により確認された活動目的の達成状況が十分でない事項 ( 以下 検査指摘事項 という また 十分でないと懸念される事項も含めたものを 検査気づき事項 という ) の不足程度の評価 ( 以下 指摘事項重要度評価 という ) を考慮する 評価では 活動目的の達成状況の不足程度で表 7 に示すとおりに分類するものとする パフォーマンス指標の実績値による評価としては 監視領域評価指標について表 7 に示す分類を行うしきい値を表 4-1のとおり設定して行うものとする なお 横断領域監視指標については 実績値の数値自体では活動の善し悪しを一概には捉えられないことから 今後の分析方法と評価の扱いの検討を踏まえて事業者の横断領域に係る検査の視点等を抽出することを基本とする ただし 視点等の抽出過程において特定の監視領域の問題点との関連が認められた場合には 当該監視領域での検査における検査指摘事項として取り扱っていくものとする 指摘事項重要度評価としては まず 検査気づき事項について規制要求事項を踏まえた事実関係確認を進め 確認された事象の程度が 検査気づき事項のスクリーニングに関するガイド に示す事例のように 単独では安全を確保するために必要な機能 性能への影響がない又は十分小さいと判断できるものは 原則として指摘事項として取り上げない ただし 類似の事象が頻発している場合や改善が見られない場合などで機能 性能に影響を及ぼすおそれがある場合は 組織的な機能不全なども含めて総合的に分析する必要があるため 横断領域に係る指摘事項として取り扱っていくものとする 監視領域に係る指摘事項重要度評価の具体的な分類方法については 各検査分野でのリスク情報の考慮 ( 活用 ) を含めた方法として評価ガイドを表 8に示すとおり別途定める その際 原子力施設安全に関する検査分野は 原子力施設の特徴を踏まえて評価方法を設定する必要があることから 原子力施設の種別毎に評価ガイドを定めるものとしている リスク情報の考慮 ( 活用 ) については 可能な範囲で PRA のような定量的な情報を活用していくこととするが 低頻度でも影響が大きいものが評価から漏れないように配慮する (3) 各検査分野での評価結果の評定での取扱い 総合的な評定は 各検査分野 ( 監視領域に係るものに限る ) におけるパフォー 8

90 NKP001_r /09/03 マンス指標の実績値による評価の分類と指摘事項重要度評価の分類を踏まえて 図 3 に示すとおり 単一の分野での短期の問題か 複数の分野に拡大している問題か 長期化して改善が見込まれなくなっている問題かなどの深刻度を踏まえた監視強化の程度の設定に繋がるものとする なお IP による分類で問題点として抽出された事象について検査指摘事項としても評価している場合は 事象が一つのため複数の評価としては扱わない なお 事業者のパフォーマンスに改善が見られてアクションマトリクスの移行が妥当と判断された場合は その根拠を評定の中で明確にする (4) 総合的な評定総合的な評価書には以下が含まれるものとする 1 該当する評定中の PI と検査指摘事項の概要 およびこれらの問題に関連して事業者と原子力規制委員会によって講じられた過去の措置 安全上重要な問題に対して原子力規制委員会が講じるべき措置 前回の評定から アクションマトリクスの区分に変更がある場合は その結果を記載する 2 評定期間中のアクションマトリクス拡張評価 33 年間以上第 3 区分に留まっていたプラントの場合には 何故プラントがかかる期間その列に留まっていたか そして事業者がパフォーマンス問題に取り組む計画をどのように作成するかについての記述 4 第 4 区分にあるプラントの場合には プラントがこの区分に置かれた原因となっているパフォーマンス問題およびそのパフォーマンス問題に対処するために講じられる事業者の措置についての記述 5 該当する場合には CCI(Cross-Cutting Issue) の記述 2.6 検査及び評定の結果の通知及び公表事業者の活動単位に即した個別検査ガイドを踏まえて日常的に事業者の活動を監視していくこととなるが 個々の事業者の活動は相互に関連していることもあり 日々の確認を継続していくなかで 事業者の状況に応じて具体的に検査で確認する事項を選定するなど相関関係があるため 検査の結果としては 四半期の検査の実績としてとりまとめて 事業者に通知するとともに 公表するものとする その際 使用した個別検査ガイドの種類や対象とした監視領域 具体的な確認対象 確認方法等を明記するとともに 検査指摘事項に関して確認した事実関係 関連する規制要求事項 問題点等を明記したうえで評価分類を記載する 同様に パフォーマンス指標の実績と評価分類についても明記する 公表は 原子力規制委員会のホームページにおいて 評定の単位に合わせて 各検査分野での評価分類を示したうえで 当該分野に係る検査の結果が閲覧できるよう 体系的な構成として掲載するものとする 年 1 回の総合的な評定の結果としては 2.2(3) で示す表 9 での規制対応の設定状態 9

91 NKP001_r /09/03 のほか 横断領域に係る指摘事項なども含めた検査の結果を踏まえて設定した次期の 検査計画についてもとりまとめて事業者に通知するとともに 公表するものとする 2.7 検査結果に基づく規制対応措置等規制対応措置としては 検査で確認した問題点を是正させ 安全を確保するための措置命令の他 法令に基づく事業者の責務の実施についての信頼性が確保できないと考えられる場合には回復の可能性を踏まえて許可取消し等の処分を検討する これらの対応は 事案の発生に応じて 安全確保のために適時進めていく必要があることから 2.2(2) で示す事案毎の各検査分野での評価を踏まえて 総合的な評定を待たずに図 3に示すとおり随時評価して対応を図ることとする なお 即時の対応を要さないものについては 2.2(3) で示すように総合的な評定を踏まえてその後の原子力規制検査で状況を確認していくなど 事案の重要度 緊急性等を踏まえて総合的に対応していくものとする 評価期間中に対応措置によって複数の違反が認められたプラントに対しては 〇〇ガイドを使用して 事業者がこの基準に当てはまる場合には フォローアップ検査を実施することができる これらのフォローアップ検査を行う決定は 事業者に通知される 更なる考察は 本要領の 10 対応措置等を参照 3 原子力規制検査に基づく監視の運用要領原子力規制検査に基づく監視では 個別事案毎に対応を進める事項と 総合的な評定を踏まえて監視していく事項を その事案の重要度 緊急性等を踏まえて総合的に対応していくことから 相互の関係性を踏まえて運用の体系を構築する必要がある そのため 本章では 2 章で示す各種のプロセスを円滑に運用するためのそれぞれの運用要領を定める 3.1 検査計画原子力規制検査は 年 1 回行う総合的な評定の結果を踏まえて実施していくことから 総合的な評定をとりまとめる際には その結果を踏まえた検査計画 ( 以下 年間計画 という ) も合わせて策定し 事業者に通知するとともに 公表する ただし 追加検査 特別検査の実施については 総合的な評定を待たずに対応を図ることから 事案が発生した都度 個別に計画を策定し 事業者に通知するとともに 公表するものとする 総合的な評定の単位 ( 原則として事業許可 指定の単位 原子炉設置許可においては原子炉の単位 ) を踏まえ 同様の単位で検査計画を策定する その際 1つの事業者において複数の事業許可 指定を受けている場合や 複数の原子炉を運転している場合などで 総合的な評定の単位を超えて事業者が同一の組織で活動を行っているなどの場合には 合わせて検査を行うよう計画を立て 効率的かつ効果的な検査の実施に努める 6 そのため 年間計画の策定においては 各事業者の活動計画を踏まえつつ検査時期 10

92 NKP001_r /09/03 の調整等について検査官の人員配置等を考慮するものとし 主に専門検査の計画についてとりまとめるものとする 一方 日常検査については 事業者の日々の活動状況から適宜検査を行っていく必要があるため 年間を通して 表 6に示す個別検査ガイドで規定する検査量 ( 検査頻度及び検査対象数 ) が事業者の活動状況に応じて適切に配分できるように調整していくものとする その際 複数の検査分野に対して共通する個別検査ガイドを使用して一体として検査を実施する場合や 複数の個別検査ガイドを併用して一体として検査を実施する場合などは それぞれ検査を実施したものと同様に算定するものとする また 使用前事業者検査に対する原子力規制委員会の確認等については 事業者からの申請に基づき処分等を行うこととなるため 申請内容を踏まえて原子力規制検査の実施についての計画を立てたうえで 当該処分等に関連する検査が終了し 処分等の判断基準を満たすことが確認できた場合には 別途定めるところにより処分等を行うこととなる 6 運転計画や 許認可を受けて実施する工事では当該工事の工程等から 原子力施設の1 年間の状態や そのなかでの事業者の特徴的な活動等の予定を踏まえるものとする さらに 原子力規制検査は 過去に行われた評定の結果その他の事情を勘案して 検査の程度を決定し 計画して 検査を行う必要がある 具体的には 表 9に示す方法を踏まえて検査計画を策定する その他の事情として主なものには 原子力施設の種別による重要度の勘案があり 個別検査ガイドや個別評価ガイドでの扱いの相違点等を踏まえて記述検討 検査計画を策定後 事業者の活動計画が大幅に変更となった場合には 適宜検査計画を変更し 事業者の変更後の活動計画に即した検査が実行できるよう調整するものとする 3.2 検査の実施策定した検査計画に基づき 基本検査 追加検査及び特別検査を進めていく際には 事業者の日々の活動状況を踏まえて検査内容を設定していく必要があるため 日常検査等を通じて 検査前に事業者の活動状況及び活動予定を把握し 専門検査 追加検査等の具体的な検査内容を設定して検査を実施していくものとする そのため 検査方法としては 法第 61 条の2の2 第 3 項並びに法第 68 条第 1 項及び第 2 項で規定されているとおり 事業者又は事業者の調達先 ( 以下 事業者等 という ) の事務所 工場 事業所 ( 以下 検査場所 という ) への立入り 必要な物件の検査 関係者に対する質問及び必要な試料を受けての分析等を 法第 61 条の2の2 第 6 項の規定に従い 効果的かつ効率的に実施していくため これらの運用方法を事業者の管理状況を踏まえて事前に検討して検査を実施していく 11

93 NKP001_r /09/03 (1) 立入りに関する事前準備検査場所では 放射線管理や核物質防護管理などを目的に立入制限をかけている場合があるため それらの事業者等の責務の遵守状況を阻害しないよう配慮し 事前に事業者等の運用状況を把握し 必要な教育 訓練を行って 検査のために必要な立入りができるようにしておくこととする 鍵管理している区域への立入りについては 鍵の取扱方法について事前に調整し 検査のために必要なときに確実に立入りができるようにしておく また 検査官の立入りに関して立入先での事業者の活動状況の実態が確実に観察できるよう 事業者等の職員等が検査官の許可なしに立入先に検査官が向かっていることを連絡しないよう 事業者等において周知徹底することとし 意図的に連絡していた場合には検査忌避として告発対象とする 検査官の立入りに関して事業者等の職員等が同行を希望する場合には 同行自体を拒むものではないが 検査忌避に該当しないように対応に留意することを求めるものとする 立入りの対象には 事業者の是正処置等を検討する会議等も含め 会議予定等は (2) で示す事前準備において把握方法を明確にしておくこととする (2) 物件検査及び試料受理に関する事前準備立入りと同様に 機密情報等の取扱いとして閲覧等の制限をかけている場合があるため それらの事業者等の責務の遵守状況を阻害しないよう配慮し 事前に事業者等の運用状況を把握し 必要な教育 訓練を行って 検査のために必要な閲覧ができるようにしておくこととする 鍵管理に対する対応も立入りと同様に事前に調整しておく その際 事業者の保有している情報の種別毎に電子媒体 紙媒体等の管理状態や閲覧のための手続きを整理した資料の提示を受け 事業者情報の閲覧が円滑に実施できるようにするものとする 一方 意図せず検査官が機器等に接触したことにより 原子力施設に損害が発生した場合等については 当該施設の復旧等で事業者等が行った措置の費用も含めて 個別事象の発生の都度 両者の協議により取り扱いを決定することとする (3) 関係者に対する質問に関する事前準備関係者に対する質問は 事業者等の職員に限らず 活動に関係している一連の者に対して 事業者等の活動状況や認識状況などの実態を把握するために行うものとするが 事業者等の活動を阻害し安全上の影響を及ぼすことのないよう 質問時期等に配慮することとする 質問への回答内容については 質問者の役職等を踏まえて取り扱うものとし 組織としての回答を求める場合には 質問に関する事項に責任を有する者に質問を行うものとする 12

94 NKP001_r /09/03 (4) 検査準備検査官は 上記のように入手した事業者の情報に基づき 検査の基本となる許認可内容 事業者の体制 業務の遂行の手順等の業務プロセス及び原子力施設の系統及び設備等を熟知する また 関係する検査官において日常的に情報を共有し 原子力施設の状況に応じて検査内容等を調整していくものとする (5) 開始会議専門検査等の検査時期を特定して行う検査では 対象とする事業者等の活動に責任を有する者を含めた関係者との面談を実施し 検査目的 検査予定等を説明するとともに 効果的かつ効率的に検査が実施できるよう 事業者の活動状況等の情報を聴取するものとする なお 非通知で行うことにより事業者活動の実態を把握することを目的とする場合には 面談をせずに行ってもよいものとする (6) 検査の実施個別検査ガイドに規定する検査期間 検査対象及び検査対象数を踏まえて検査を実施する その際 これまでの検査結果を含め事業者の保安活動の状況を確認した上で リスク情報を活用して 検査対象を選定する 検査は 恣意性を排除するため原則 2 名以上で行うこととするが 巡視等の状況把握を目的とする場合には 1 名で行うことでよいものとする 週休日や平日通常勤務時間外にも事業者等の活動がある場合には 事業者等の活動を全般的に監視するため 個別検査ガイドで規定する範囲で当該活動の状況を確認する検査 ( 以下 時間外検査 という ) を行うものとする 時間外検査は 多様な曜日や作業状態 ( 炉停止 通常運転 週末 夜 その他 ) に分散するよう努める 検査官は 資格を有しない分野の問題に対しては 当該分野の資格を有する検査官に伝達し 必要に応じ 資格を有する検査官の活動を補助するものとする 検査において 事業者の活動や原子力施設に問題や課題と思われる事項が抽出された場合は 関係する検査官に情報を共有し意見交換するとともに 事実関係等を調査し 事業者等に見解を聴取するなど 検査指摘事項とするかどうかの判断情報を収集し 検査気づき事項のスクリーニングに関するガイド を参考に判断するものとする これらの情報収集は 対象とする活動の重要度及び不明瞭な事項の程度に応じて 事実関係を明確にしていくように留意することとする (7) 最終会議等検査官は 個別検査ガイドの単位等で構成する検査の終了時において事業者の責任者との面談を行い 検査結果 特に検査指摘事項としたものの確認した事実関係と検査官の認識 ( 問題とする着目点等の指摘であって 期待する対応提案等を示すことは事業者の改善策の検討を阻害することから控えるものとする ) を説明するとともに 事業者の見解を聴取し 検査報告書に記載するものとする 13

95 NKP001_r /09/03 検査指摘事項について表 8 に示す評価ガイドに基づいた評価を行う際には 暫定評 価結果を被規制者に通知するとともに 必要に応じて 公開会合で事業者から意 見を聴取したうえで原子力規制委員会として判断していくものとする 3.3 検査報告書の作成 2.3で示すように 四半期の間に実施した基本検査の内容をとりまとめた報告書を作成する 報告書には その検査期間で実施した検査内容と検査指摘事項等を記載する 検査指摘事項は 事実を客観的に記載して その事象における安全上の問題が明確になるように記載する必要がある 3.4 検査実績の評価及び改善検討原子力規制検査に基づく監視により 事業者の活動の劣化が防げているかどうか 検査を受けている事業者等からの意見等も聴取しつつ 検査方法等の改善点を抽出するとともに 本実施要領の改訂も含めて 必要な見直しを検討するものとする 4 重要度評価 (SDP) PI 及び基本検査で顕在化した事業者のパフォーマンス劣化の重要度を評価するプロセスを重要度評価 ( 以下 SDP という ) という SDPは 別途定める 原子力規制検査における個別事項の安全重要度評価プロセスに関するガイド に基づいて評価を行う 5 パフォーマンス指標事業者は 四半期毎の PI データをその四半期の終了後 速やかに原子力規制委員会に提出する必要がある データは データが収集された四半期のアクションマトリクス入力情報と見なされる 新たな PIが提出され 該当四半期のアクションマトリクス入力情報となった場合には 適切なアクションマトリクス区分と関連措置を決定するために その四半期に適用されるその他のあらゆるアクションマトリクス入力情報と併せて 評価する また 事業者は 年度毎の横断領域 PIをその年度の終了後 速やかに原子力規制委員会に提出する必要がある なお PI 及び横断領域 PI の取扱いについては 安全実績指標に関するガイド に従って行う 6 横断領域の対応 SDPにより 緑以上に評価された事象について データを蓄積し 分析した結果に基づいて 事業者に対し改善を指示し その改善状況を確認するために必要な処置を行う 14

96 NKP001_r /09/03 7 アクションマトリクスアクションマトリクスには 事業者のパフォーマンスに基づき 実施される原子力規制委員会と事業者の措置が記載されている 措置は 事業者のパフォーマンスが低下するにつれ原子力規制委員会がより多く関与するようになるといった段階的なものである その結果は 事業者に通知する (1) 第 1 区分 1 この区分は 全てのアクションマトリクスインプットが緑であることを示している状況 2 事業者は リスク情報に基づく基本検査で何らかの欠陥が特定された場合には 事業者の CAP 活動を通じて対処しなければならない (2) 第 2 区分 1 この区分は アクションマトリクスインプットに 何れかの監視領域 ( 大分類 ) ンにおける白が 1つまたは 2つあり 何れかの監視領域 ( 大分類 ) における白が 2つを超えないことを示している状況 2 事業者は 特定された欠陥を CAP 活動の対象とし 根本原因分析を行い 是正処置を行なわなければならない また 同じ監視領域 ( 小分類 ) に対して白が 2 つある場合には 事業者は この共通要因があるかの分析評価を行い 共通要因が認められる場合は共通的な根本原因分析を行い 是正処置を行なわなければならない 3 検査官は 事業者の改善活動状況を 追加検査ガイド を用いて確認する (3) 第 3 区分 1 この区分は アクションマトリクスインプットが 劣化事象を示す監視領域 ( 小分類 ) をもたらす ( 何れかの監視領域 ( 小分類 ) に白が 3つ以上または黄が 1 つ ) または何れかの監視領域( 大分類 ) に白が 3 つを示している状況 2 事業者は 特定された欠陥を CAP 活動の対象として 個々の問題と共通要因問題の両方にとっての根本原因分析を行い 是正処置を行なわなければならない この分析は 事業者の安全文化における劣化が リスク上重要なパフォーマンス問題の原因となった或いはその問題に著しく寄与したかを分析し 安全文化を強化するための改善活動を行わなければならない 3 検査官は 事業者の改善活動状況を 追加検査ガイド を用いて確認する また 検査官は その他の検査ガイドから必要な検査ガイドを活用して事業者の改善活動を確認することも必要である さらに 1 つまたはそれ以上の安全文化の劣化が リスク上重要なパフォーマ 15

97 NKP001_r /09/03 ンス問題の原因となった或いはその問題に著しく寄与したことを 追加検査を通じて検査官が確認したが 事業者はこれを認識していなかった場合 原子力規制委員会は 事業者内で分析対象部門から独立した部門による安全文化評価 ( 以下 独立安全文化評価 という ) を行うように指導する可能性がある 原子力規制委員会が事業者に独立安全文化評価を行うことを指示した場合には 安全文化評価ガイド が フォローアップのために使用することができる 検査官は このガイドを使用して検査を延長して扱うものとし 追加検査に時間をかけるべきである フォローアップ検査の焦点は 事業者が 安全文化評価によって特定された弱みを適切に改善するための活動を実行しているかを確認することとなる 4 原子力施設がアクションマトリクスの第 3 区分に入る度に 検査官は 品質マネジメントシステムの運用ガイド に従い 追加のチーム検査を行う 1 回の追加検査の最大期間は 当該原子力施設がアクションマトリクスの第 3 区分に入れられた四半期から 2 年間となる 5 3 年間以上第 3 区分に入ったままの事業者は パフォーマンス問題とそれに対処する計画について話し合うために 原子力規制委員会との会合に召喚される可能性がある (4) 第 4 区分 1 この区分は アクションマトリクスが反復的な劣化事象を示す監視領域 ( 小分類 ) 複数の劣化事象を示す監視領域( 小分類 ) 複数の黄 または赤を示している状況 2 事業者は 特定された欠陥を CAP 活動の対象として 個々の問題と共通要因問題の両方にとっての根本原因分析を行い 是正処置を行なわなければならない この評価は 外部組織による評価を行う必要がある さらに 事業者は パフォーマンスの欠陥を分析するための計画と是正するための計画について 第 4 区分に入れられてから 6 か月以内に 原子力規制委員会に報告しなければならない また 事業者は 独立安全文化評価を実施しなければならない 3 追加検査では パフォーマンスの欠陥の広がりと深さの評価 事業者による独立安全文化評価の結果について評価を行う 4 原子力施設がアクションマトリクスの第 4 区分に入る度に 検査官は 追加検査ガイドに従い 追加のチーム検査を行う必要がある 追加検査が必要であると判断した場合 検査官は 関連する情報伝達において 検査を行うことを決定した根拠を事業者に通知する 5 事業者が検査指摘事項を改善させ その結果を原子力規制委員会が確認した後に 原子力施設は 該当するアクションマトリクスのインプットが示すアク 16

98 NKP001_r /09/03 ションマトリクスの区分に戻ることになる さらに 当初の検査指摘事項が改善されてから最大 2 年間は 検査官は 原子力規制委員会による適切なレベルの事業者の改善活動を監視するために アクションマトリクスの第 3または 4 区分に一致するいくつかの検査を行う (5) 第 5 区分 1 原子力施設のパフォーマンスがこの区分にある場合 原子力施設のパフォーマンスは許容できず 原子力施設の稼働継続は認められない 許容不可パフォーマンスは 事業者が国民の健康と安全性の保護を確保するための活動を実施するまたはできるという妥当な確信が原子力規制委員会にない状況を示している 許容不可パフォーマンスとしては 以下が含まれる可能性がある (a) 施設の許認可 技術基準 その他規制要求または命令の違反が複数あり 悪化している (b) 許認可 技術基準の規制要求に従って施設を維持し稼働するための事業者の能力における信頼が欠けている (c) 過去の重大な懸念事項に効果的に対処することで再発を防ぐための事業者の経営管理に怠慢がある 2 事業者は 独立安全文化評価を行なわなければならない 3 原子力規制委員会は 事業者による安全文化評価を評価し 追加検査ガイドを用いて事業者の安全文化の分析 自己評価を確認する (6) アクションマトリクスインプットの考慮 ( ア ) 二重カウント PI および検査指摘事項問題が確認された事業者のパフォーマンスには 同時に PI 変動と検査指摘事項になる可能性がある アクションマトリクスに従えば これは規制措置の増加の原因となる 2つ以上の評価インプットとなる しかしながら 検査指摘事項と PIが同一の原因である場合 何れの四半期においてもアクションマトリクスの中で 二重カウント することはない 二重カウントの原則は 入手できる最新の PIと検査指摘事項を用いてアクションマトリクスを再評価できるように各四半期に適用されるべきである 最も高い安全重要度を示すアクションマトリクス区分は どのインプットを使用すべきかあるいはアクションマトリクスから除外すべきかを決定する際に柔軟性がある場合に使用されるべきである 二重カウントの原則は PI 全般に適用されるものではない 例えば システムの不具合事象における 2つの PI が白領域へのパフォーマンス閾値を跨いだのであれば 2 つの PI においてカウントされる この状況では 原子力施設は 安全上重要な他のアクションマトリクスインプットがないと仮定すればその原 17

99 NKP001_r /09/03 子力施設は第 2 区分に反映されることになる しかしながら 当該事象によって 1 つの PI のみがパフォーマンス閾値を跨ぐこととなり システム不具合事象が SDP によって白の指摘事項として評価された場合には 二重カウント原則が考慮される必要がある 二重カウント基準および最も保守的な結果を適用する場合には 検査指摘事項は PI 計算から割だされるべきであり 残されたインプットが評価され アクションマトリクスで使用されるべきである PI は実際には色を変更しない 同一の原因を持つ安全上重要な PI と検査指摘事項が存在する場合で その事象における PI 計算から除外された失敗を伴って PI が白にとどまることが確認された場合に PI インプットと検査指摘事項の両方がカウントされることになる 更に 検査指摘事項 ( 以下 並行 PI 検査指摘事項 という ) が割り当てられた後に 後続の PI インプットが発生し それが結果的に緑よりも高い重要度に戻る PI につながる場合には 適切なアクションマトリクスの区分を決定するにあたり PI インプットと並行 PI 検査指摘事項の両方がカウントされる これらのケースはアクションマトリクス逸脱措置とは見なされない 二重カウント規則に従って考慮されている検査指摘事項を処理する場合 検査官は 適切な追加検査が実施されることを保証するために 最終重要度決定が完了するまで 緑よりも高い PI の追加検査の実行を延期することを考慮しても良い ( イ ) 反復的な劣化事象を含む監視領域 ( 小分類 ) 反復的な劣化事象を含む監視領域 ( 小分類 ) とは 5 連続四半期を超えて劣化状態 (1つの監視領域( 小分類 ) の中に未決着の 3 つの白または 1つの黄がある ) にある監視領域 ( 小分類 ) で これらの四半期のうち少なくとも 1 つには (1) 白が 4 つ以上 ( 白の追加はどの監視領域 ( 小分類 ) からでも可能である ) ある または (2) 黄が 1 つおよび白が 1 つ ( 白の追加はどの監視領域 ( 小分類 ) からでも可能である ) ある 原子力施設は 四半期の半ばでも区分を移行することがあるが アクションマトリクスインプットは 四半期の全期間を対象として考慮され 反復的な劣化事象を含む監視領域 ( 小分類 ) が存在するかどうかを決定するために使用することができる 安全上重要な PI インプットが緑領域に戻ったことにより 第 3 区分の原子力施設にもはや劣化の監視領域 ( 小分類 ) が無くなったが 追加検査がまだ完了してないことを理由に 5 四半期を超えて第 3 区分にある場合には その原子力施設は 連続して第 3 区分にいた 6 期目の四半期には第 4 区分に移行しない 劣化の監視領域 ( 小分類 ) が 5 四半期を超えて存在してはいないので この状況 18

100 NKP001_r /09/03 は 反復的な劣化事象を含む監視領域 ( 小分類 ) の定義を満たしたことにはならない しかしながら 追加検査によって事業者のパフォーマンスに問題が発見された場合に それと同じ程度の PI として問題となる並行 PI 検査指摘事項が出てきた場合には これらの指摘事項は 反復的な劣化事象を含む監視領域 ( 小分類 ) が存在するかどうかを決定するために使用されるものとする 複数の安全上重要な指摘事項が 同時発生のアクションマトリクスインプットである場合 追加検査によって 1つまたはそれ以上の指摘事項を改善し 第 4 区分に入ることを避けることができる 8 追加検査追加検査は アクションマトリクスに基づき 事業者のパフォーマンスの劣化状況の程度に応じて検査の程度が決定される (1) 追加検査が完了するまでは 1つまたはそれ以上の緑より重要な検査指摘事項またはしきい値を超えた PI がもはやアクションマトリクスに存在しないとしても 事業者はアクションマトリクスの該当区分にとどまるものとする 一般的に 該当する最も重要度の高いアクションマトリクスの区分に関連する追加検査ガイドは 未決着のままの指摘事項または並行 PI 検査指摘事項が特定されない場合には 1 度のみ行われる (2) 検査官は 事業者は指摘事項に適切に対処したとことを確認し 指摘事項の最初の 4 四半期以内に検査を終了する場合には 原子力施設のは最初の 4 四半期が経過した後に アクションマトリクスの区分を変更することになる 当該指摘事項は 最初の 4 半期終了後に完了したと見なされ 原子炉施設は 指摘事項の 4 期目の四半期以降の四半期に アクションマトリクスの区分を変更することになる しかしながら 検査官は 指摘事項が未決着のままとならないよう 最初の 4 四半期以内に 出口会議を実施しなければならない (3) 検査官は 追加検査が完了する前に安全上重要な PI が緑の領域に戻ったとしても 依然として追加検査を実行するものとする これには 追加検査が実施される前の原子力施設の改造および確率論的リスク評価の変更の結果として PI が緑に復帰する状況などが含まれる 原子力施設は 追加検査の全ての目標が達成されるまでは アクションマトリクスの高い方の区分にとどまる (4) 追加検査の範囲は 全ての監視領域 ( 小分類 ) および監視領域 ( 大分類 ) におい て現在未決着となっている安全上重要なパフォーマンス問題を含む可能性があ る 19

101 NKP001_r /09/03 (5) 白の検査指摘事項または PI が 関係のない監視領域 ( 小分類 ) または監視領域 ( 大分類 ) において続いて発生する場合 関連する追加検査は 適切なレベルで 実施されるべきである (6) 安全上重要な事象が 別の安全上重要な事象として 4 四半期内に確認されたことにより 原子力施設がアクションマトリクスの右側のより高い区分に移行した場合には 当初の事象を対象として 低い方の区分の追加検査が既に実施された 或いは実施の予定が立てられたとしても 高い方の区分に適用される追加検査が行なわれるものとする 原子力施設は 高い方の区分に対する追加検査が完了し 上記 5.(2) にある条件が満たされるまでは 高い方の区分にとどまることとなる 検査官は 高い方の区分に対する追加検査を実行する前に 最初の追加検査を実行することができる 決着した指摘事項は 他の安全上重要な指摘事項が 決着した指摘事項の 4 四半期内に確認された場合には 依然としてプラントの第 4 区分への移行にとな り得る 9 総合評価 この評価プロセスは 以下に記述される一連のレビューで構成される (1) 継続的な監視評価室および関係する検査部門は 検査指摘事項および PI の結果を用いて各プラントのパフォーマンスを継続的に監視する 検査は 本実施要領および個別検査ガイドに従って継続的に行われ PI は事業者によって四半期毎に報告される (2) 四半期毎の評価評価室および関係する検査部門は 事業者が提出した PI データおよび過去の評価期間を通じてまとめられた検査指摘事項を使用して 各プラントに対する四半期の評価を行う この評価は 年間評価サイクルの各四半期の終了から 5 週間以内に実施される 直近の四半期の PI および該当する検査指摘事項は アクションマトリクスに従う原子力規制委員会の措置を決定する際に考慮されるものとする 各検査部門は 事業者の保安活動の傾向を特定するために 直近に提出された PI( 四半期終了後 21 日以内に事業者から提出されるべきである ) とプラント問題マトリクス (PIM:plant Issues matrix) に含まれる検査指摘事項を分析 評価する その際 既存の検査計画にまだ含まれていない 考慮されるべき原子力規制委員会の措置があるかどう 20

102 NKP001_r /09/03 かを確認するためにアクションマトリクスを使用するものとする 評価室および各検査部門は 各プラントに見合った適切なアクションマトリクス列を確定し 結果を原子力規制委員会に報告する 検査指摘事項は 4 四半期に対する評価期間において集計されるので 各検査部門は 5 連続四半期を超える前にプラントの監視領域が反復劣化状態 ( 注 ) に達する可能性があることを認識しておく必要がある プラントの監視領域が反復劣化状に達することを評価室および関係する検査部門が断定した場合 計画された措置への変更がアクションマトリクスの第 4 列に合致することを 6 期目にあたる四半期に入る前に当該事業者に通知する必要がある ( 注 ) 反復劣化状態 5 連続四半期を超えて劣化状態 (1つの監視領域の中に未決着の 3 つの白または 1 つの黄がある ) にある監視領域で これらの四半期のうち少なくとも 1つには (1) 白が 4 つ以上 ( 白の追加はどの監視領域からでも可能である ) ある または (2) 黄が 1 つおよび白が 1 つ ( 白の追加はどの監視領域からでも可能である ) ある (3) 年度末評価検査官は 評価期間を通じてまとめられた PI( 評価期間の最終四半期に適用可能なものを含む ) 検査指摘事項 対応措置を用いて 各原子力施設に対する年度評価を実施する 検査官は 直近で発行された隔年の問題特定および解決検査報告書に記載された評価を 必要に応じて 記載する アクションマトリクスおよび評価インプットは 原子力規制委員会が行う措置の範囲を決定するために使用される レビューおよびそれに続く指示文書等には 該当する評価期間中に終了した検査で確認された問題のみを記載する 10 対応措置 (1) 対応措置プロセス故意 規制プロセスに影響を与えたこと または事実に基づく結果を持ったことに関する違反は SDP だけでは十分に評価できない これらの違反は 原子力規制委員会の対応措置ガイド ( 仮称 ) に従って処理される 法令違反は SDP による重要性が評価される根本的な指摘事項を抱えている可能性があり これらの指摘事項は ガイドに従って 評価プログラムおよびアクションマトリクスの中で考慮されるものとする 法令違反は 以下を決定する際に 評価される 1 アクションマトリクスの区分内に様々な措置が存在する可能性がある場合に適切な区分内に入れる原子力規制委員会が行う措置の範囲 21

103 NKP001_r /09/03 2 事業者は 職員に原子力施設の安全上の懸念を報告するよう奨励し 懸念事項が潜在的な安全の重要性に基づいて適切な優先度を持って即時に見直され 適時にその問題の報告者及び他の従業員に適切にフィードバックされ解決される作業環境を維持する必要がある この領域において 横断領域の問題が存在するかどうか 3 故意 規制プロセスへの悪影響 または事実に基づく結果という従来型強制措置エリアの中の 1 つにおける強制措置の段階的拡大または一連の違反への対応としてのより詳細なフォローアップの必要性 (2) 対応措置フォローアップ検査根本的なパフォーマンス上の欠陥のない法令違反は 原子力施設をアクションマトリクスの特定の区分に割り当てることにはつながらない しかしながら 法令違反は 改善されなければならない 法令違反のフォローアップ検査が計画される場合 他の検査との重複を避けるために その他のあらゆるフォローアップ検査または追加検査との調整を行なう必要がある 法令違反はアクションマトリクスインプットとしての基本検査ではないので アクションマトリクス拡張評価とは見なされない 22

104 NKP001_r /09/03 図 1 基本検査における監視業務の概略フロー 23

105 NKP001_r /09/03 図 2 原子力規制検査の枠組 原子炉等規制法 ( 目的 ) 第一条この法律は 原子力基本法 ( 昭和三十年法律第百八十六号 ) の精神にのつとり 核原料物質 核燃料物質及び原子炉の利用が平和の目的に限ら れることを確保するとともに 原子力施設において重大な事故が生じた場合に放射性物質が異常な水準で当該原子力施設を設置する工場又は事業所の外へ放出されることその他の核原料物質 核燃料物質及び原子炉による災害を防止し 及び核燃料物質を防護して 公共の安全を図るために 製錬 加工 貯蔵 再処理及び廃棄の事業並びに原子炉の設置及び運転等に関し 大規模な自然災害及びテロリズムその他の犯罪行為の発生も想定した必要な規制を行うほか 原子力の研究 開発及び利用に関する条約その他の国際約束を実施するために 国際規制物資の使用等に関する必要な規制を行い もつて国民の生命 健康及び財産の保護 環境の保全並びに我が国の安全保障に資することを目的とする 監視領域 ( 大分類 ) 原子力施設安全 放射線安全 核物質防護 監視領域 ( 小分類 ) 発電用原子炉の場合 ( 上記大分類を 深層防護の考えを踏まえ 事業者のパフォーマンスを監視 評価するための詳細の小分類として以下の 7 つを設定する ) 発生防止 影響緩和 閉じ込めの維持 重大事故等対処 及び大規模損壊対処 公衆に対する 放射線安全 従業員に対する 放射線安全 核物質防護 核セキュリティ文化醸成活 横断領域 ( 安全確保や核セキュリティを達成する様々な活動にとって共通的に重要な要素 ( 横断領域 ) として この活動を担う組織と個人が確実に活動を行うことができる基本となる1 価値認識 2 遂行能力 3 業務プロセスを取り上げ それぞれ1 安全文化醸成活動( 核セキュリティとの調和に係る活動を含む ) 2 要員の業務遂行能力 3 問題の把握と解決 を設定する ) 安全文化醸成活動 ( 核セキュリティ文化とのインターフェースに係る活動を含む ) 要員の業務遂行能力 問題の把握及び解決 24 1

106 NKP001_r /09/03 表 1 事業等毎の処分等の法律条文番号 使用前事業者検査の確認 許可 指定の取り消し 施設の使用の停止等 主任技術の解任 核物質防護管理者の解任 廃止措置の終了確認等 加工施設 第 16 条の 3 第 20 条 第 21 条の 3 第 22 条の 5 第 22 条の 7 第 2 項 第 22 条の 8 第 3 項 試験研究用等原子炉施設 第 28 条 第 33 条 第 36 条 第 40 条 第 43 条の 3 第 2 項 第 43 条の 3 の 2 第 3 項 使用済燃料貯蔵施設 第 43 条の 9 第 43 条の 16 第 43 条の 19 第 43 条の 24 第 43 条の 26 第 2 項 第 43 条の 27 第 3 項 再処理施設 第 46 条 第 46 条の 7 第 49 条 第 50 条の 2 第 54 条の 4 第 50 条の 5 第 3 項 第 2 種埋設施設 第 51 条の 8 第 51 条の 14 第 51 条の 17 第 51 条の 22 第 51 条の 24 第 2 項 第 51 条の 25 第 3 項 使用施設 第 55 条の 2 第 56 条 第 56 条の 4 - 第 57 条の 3 第 2 項 第 57 条の 6 第 3 項 表 2 Pending 25

107 NKP001_r /09/03 表 3 事業等毎の検査対象事項の条文 第 61 条の 2 の 2 第 1 項第 2 項第 3 項 使用前事業者検査定期事業者検査技術基準保安規定核物質防護規定廃止措置計画許可取消しによる廃止措置 加工施設第 16 条の 3 第 2 項第 16 条の 5 第 2 項第 16 条の 4 第 22 条第 1 項第 22 条の 6 第 2 項第 22 条の 8 第 2 項第 22 条の 9 第 2 項 試験研究用等原子炉 施設 第 28 条第 2 項第 29 条第 2 項第 28 条の 2 第 37 条第 1 項第 43 条の 2 第 1 項第 43 条の 2 第 2 項第 43 条の 2 第 3 項 発電用原子炉施設 第 43 条の 3 の 11 第 2 項 第 43 条の 3 の 16 第 2 項 第 43 条の 3 の 14 第 43 条の 3 の 24 第 1 項 第 43 条の 3 の 27 第 1 項 第 43 条の 3 の 34 第 2 項 第 43 条の 3 の 35 第 2 項 使用済燃料貯蔵施設 第 43 条の 9 第 2 項 第 43 条の 11 第 2 項 第 43 条の 10 第 43 条の 20 第 1 項 第 43 条の 25 第 1 項第 43 条の 27 第 2 項第 43 条の 28 第 2 項 再処理施設 第 46 条第 2 項 第 46 条の 2 の 2 第 2 項 第 46 条の 2 第 50 条第 1 項第 50 条の 3 第 1 項第 50 条の 5 第 3 項第 51 条第 2 項 廃棄施設 第 51 条の 8 第 2 項 第 51 条の 10 第 2 項 第 51 条の 9 第 51 条の 18 第 1 項 第 51 条の 23 第 1 項第 51 条の 25 第 2 項第 51 条の 26 第 2 項 使用施設 第 55 条の 2 第 2 項 - 使用施設は使用前検査 第 4 項 防護措置 第 57 条の 7 第 4 項 保安措置 第 57 条第 1 項第 57 条の 2 第 1 項第 57 条の 6 第 2 項第 57 条の 7 第 2 項 加工施設 第 21 条の 2 第 2 項 第 21 条の 2 第 1 項 試験研究用等原子炉施設 第 35 条第 2 項 第 35 条第 1 項 発電用原子炉施設 第 43 条の 3 の 22 第 2 項 第 43 条の 3 の 22 第 1 項 使用済燃料貯蔵施設 第 48 条第 2 項 第 43 条の 18 第 1 項 再処理施設 第 48 条第 2 項 第 48 条第 1 項 廃棄施設 第 51 条の 16 第 4 項 第 51 条の 16 第 3 項 26

108 使用施設第 56 条の 2 の 2 第 2 項第 56 条の 3 第 1 項 NKP001_r /09/03 27

109 表 4-1 監視領域評価指標 原 子 力 施 設 安 全 監視領域評価指標 (PI) 案 28 NKP001_r /09/03 監視領域 PI 緑白黄赤定義等算定方法必要データ評価時期 発生 防止 影響 緩和 閉じ 込め の維 持 重大 事故 等対 処及 び大 規模 損壊 対処 1 7,000 臨界時間当たりの計画外自動 手動スクラム回数 2 7,000 臨界時間当たりの計画外出力変化回数 3 追加的な運転操作が必要な計画外スクラム回数 4 安全系の使用不能時間割合 B W R P W R 炉心冷却機能 非常用炉心冷却系 原子炉停止後の除熱機能 残留熱除去系 原子炉隔離時冷却系 安全上特に重要な関連機能 非常用所内電源系 炉心冷却機能 非常用炉心冷却系 原子炉停止後の除熱機能 残留熱除去系 補助給水系 安全上特に重要な関連機能 非常用所内電源系 5 安全系の機能故障件数 ( 運転上の制限逸脱件数 ) 6 格納容器内への原子炉冷却材漏えい率 ( 基準値に対する割合 ) 7 原子炉冷却材中のよう素 131 濃度 ( 基準値に対する割合 ) 8 重大事故等及び大規模損壊発生時に対応する要員の訓練参加割合 9 重大事故等対策における操作の成立性 ( 想定時間を満足した割合 ) 10 重大事故等対処設備の使用不能時間割合 0~2.0 >2.0 >6.0 >25.0 0~2.0 >2.0 未設定未設定 0~1 >1 未設定未設定 0~3.4 % >3.4 % >6.8 % 未設定 3 以下 4 以上未設定未設定 0~50.0 % 0~50.0 % 80.0% 以上 100~ 90.0% 0~3.4 % >50.0 % >50.0 % <80.0 % <90.0 % >3.4 % >100.0 % >100.0 % <60.0 % <70.0 % >6.8 % 未設定 未設定 未設定 未設定 未設定 過去 4 四半期間中の原子炉臨界 7,000 時間 ( 稼働率 80%/ 年相当 ) 当たりの計画外スクラム ( 自動及び手動 ) の回数 緑 / 白のしきい値は 実績値の統計に基づく ( 平均値 +2σ) 白 / 黄及び黄 / 赤のしきい値は米国と同一 過去 4 四半期間中の原子炉臨界 7,000 時間 ( 稼働率 80%/ 年相当 ) 当たりの全出力の 5% を超える原子炉出力の計画外変化の回数 緑 / 白のしきい値は 実績値の統計に基づく ( 平均値 +2σ) 過去 4 四半期中通常のスクラム時の操作以外に追加的な運転操作が必要となった計画外スクラム回数 緑 / 白のしきい値は米国と同一 過去 12 四半期間中の原子炉の状態 (BWR: 運転 起動及び高温停止 PWR: モート 1,2,3,4) に発生した安全系の LCO 逸脱時間が過去 12 四半期間中の必要待機時間に対して占める割合 ただし 非常用所内電源系については 動作可能であることが要求される上記以外の状態も対象とする 緑 / 白のしきい値は保安規定に定める LCO を満足していない場合に要求される措置の完了時間に基づく ( 原子炉臨界 7,000 時間の想定に対する 10 日 (240 時間 )) 左記に関する対象系統が保安規定に定める重大事故等対処設備の LCO 逸脱に該当する場合は PI-10 においてもカウントする 過去 4 四半期に構造物 機器または系統の安全機能を妨げた 又は妨げる可能性のあった件数 (LCO 逸脱件数を安全系の機能故障件数と見なす ) 緑 / 白のしきい値は 実績値の統計に基づく ( 平均値 +2σ) 過去 4 四半期に保安規定に定める格納容器内への原子炉冷却材漏えい率に関する運転上の制限に対する割合 しきい値は米国と同一 過去 4 四半期に保安規定に定める原子炉冷却材中のよう素 131 濃度に関する運転上の制限に対する割合 しきい値は米国と同一 過去 8 四半期の保安規定に基づく重大事故等対処等の訓練において 原子炉施設の保全のための活動を行うために配置された要員が参加した割合 しきい値は米国の訓練参加に関する PI と同一 過去 8 四半期の保安規定に基づく重大事故等対処等の訓練において 重大事故等対策における操作の想定時間を満足した割合 しきい値は米国の訓練パフォーマンスに関する PI と同一 PI-4 と同様の定義とし 評価対象を保安規定に定める重大事故等対処設備の LCO 逸脱時間とする しきい値は PI-4 と同一 四半期毎の運転時間に基づき過去 4 四半期の計画外スクラム発生回数の合計を 7,000 臨界時間に換算する 算定式 ( 注 1) PI 値 =( 過去 4 四半期における計画外スクラム回数 )/( 過去 4 四半期における原子炉臨界時間 ) 7,000 時間 四半期毎の運転時間に基づき過去 4 四半期の計画外出力変化発生回数の合計を 7,000 臨界時間に換算する 算定式 ( 注 1) PI 値 =( 過去 4 四半期における計画外出力変化回数 )/( 過去 4 四半期における原子炉臨界時間 ) 7,000 時間 追加的な運転操作が必要となるのは NRC と同様の定義 (IMC 0308 Attachment 1) とする <PWR>2 本以上の制御棒全挿入失敗 タービントリップの失敗等 <BWR> 冷態停止のための制御棒挿入の失敗 最初のトランジェント時の圧力制御の失敗等 過去 3 年間における 必要待機時間の合計 に対する 逸脱時間の合計 の比率を四半期毎に定期的に評価する 算定式 ( 注 3) PI 値 =( 過去 12 四半期における系統毎の LCO 逸脱時間 <*> の合計 )/ ( 必要待機時間の合計 ) 100 <*> LCO 逸脱宣言日時と機能復旧日時に基づくものとする なお サーヘ イランスにおいて発見された機能喪失についても 発見した後の LCO 逸脱宣言をした時刻に基づく サホ ート系 ( 海水冷却系 中間ルーフ 等 ) の機能喪失 (LCO 逸脱 ) は原則としてフロント系の機能喪失と見なして評価 LCO 逸脱に伴うアンアヘ イラヒ リティは 定めた原子炉の状態 (BWR: 運転 起動及び高温停止 PWR: モート 1,2,3,4) に発生した事象を対象とする 同一 LCO 逸脱で 2 系統が使用不能となったときには 2 系統を独立してカウントする LCO 逸脱報告件数を安全系の機能故障件数と見なす なお 重大事故等対処設備の LCO 逸脱に該当する場合は PI-11を確認する また 当初 LCO 逸脱と判断したがその後の調査の結果 LCO 逸脱でないことが明らかとなり LCO 逸脱の取り消しがなされた場合には機能故障件数には含めない ハ リヤの健全性の観点から指標に選定する 保安規定に定める格納容器内への原子炉冷却材漏えい率に関する運転上の制限に対する割合 ハ リヤの健全性の観点から指標に選定する 保安規定に定めるに原子炉冷却材中のよう素 131 濃度関する運転上の制限に対する割合 過去 8 四半期の保安規定に基づく重大事故等及び大規模損壊対応に係る訓練において 原子炉施設の保全のための活動を行うために配置された要員の合計を分母とした参加人数の割合 算定式 ( 注 5) PI 値 =( 過去 8 四半期の訓練における要員の参加数 )/( 重大事故等及び大規模損壊発生時に対応する要員の合計 ) 100 保安検査においては 重大事故等対策等に係る所要の操作が想定時間内に終了するか確認 過去 8 四半期の保安規定に基づく重大事故等対処等の訓練において 重大事故等対策における操作の想定時間が設定されている件数に対する設定時間を満足した件数を評価する PI-4 と同様の算定方法とし 評価対象を保安規定に定める重大事故等対処設備の LCO 逸脱時間の合計とする ( なお LCO が適用されるすべての原子炉の状態を対象とし 必要待機時間の合計の考え方は PI-4 と同一とする ) ユニット別 計画外自動/ 手動スクラム回数 ( 注 2) 原子炉臨界時間 ユニット別 四半期毎 計画外出力変 評価期間動回数 (5% 以上 ) は過去 4 四半 原子炉臨界時期 (1 年 ) 間 ユニット別 ( 追加的な運転操作が必要となる計画外スクラム回数 ) ユニット別 LCO 逸脱事象に基づく各 機能別の系 における逸脱時間 四半期毎 評価期間 必要待機時間は過去 12 四 (BWR: 運転 起半期 (3 年 ) 動及び高温停止 PWR : モート 1,2,3,4)( 注 4) ユニット別 LCO 逸脱発生件数 ユニット別 LCO ユニット別 LCO ユニット別 訓練参加要員数 要員数 ユニット別 作業時間 想定時間設定件数 PI-4 と同様 ( 重大事故等対処設備 ) 四半期毎 評価期間は過去 4 四半期 (1 年 ) 四半期毎 評価期間は過去 8 四半期 (2 年 ) 四半期毎 評価期間は過去 12 四半期 (3 年 )

110 NKP001_r /09/03 11 重大事故等対処設備の機能故障件数 ( 運転上の制限逸脱件数 ) 3 以下 4 以上未設定未設定 PI-5 と同様の定義とし 評価対象を保安規定に定める重大事故等対処設備の LCO 逸脱件数とする しきい値は PI-4 と同一 PI-5 と同様の算定方法とし 保安規定に定める重大事故等対処設備の LCO 逸脱件数を当該設備の機能故障件数と見なす PI-5 と同様 ( 重大事故等対処設備 ) 四半期毎 評価期間は過去 4 四半期 (1 年 ) 放 射 線 安 全 監視領域 PI 緑白黄赤定義等算定方法必要データ評価時期 公衆に対する放射線安全 従業 員に 対す る放 射線 安全 12 放射性廃棄物の過剰放出件数 1 未満 1 2 以上未設定 13 放出時におけるモニタリンク 機能喪失件数 14 個人最大放射線線量 ( 基準値を超えた件数 ) 及び 15 計画外放射線影響発生件数の組み合わせ 1 未満 1 2 以上未設定 50mSv/ 年以下かつ 100mSv/ 5 年以下 m Sv/ 年を 超えるまたは 100mSv/ 5 年 を超える 1 未満 1 2 以上 - 年度期間中に発生した保安規定に定める管理目標値を超える放射性廃棄物の過剰放出件数 緑/ 白のしきい値は過剰放出の実績がないため 1 件とした 年度期間中に放射性廃棄物放出時にモニタリンク 機能が喪失した件数 緑/ 白のしきい値は過剰放出の実績がないため 1 件とした 年度期間中の個人最大被ばく線量 法令に定める 線量限度 未満の場合はなしとする 100mSv/5 年は H13 年度を始期とする 5 年間とする 年度期間中に法令に定める事故報告基準となる実効線量 (5mSv) を超えた件数 緑 / 白の基準値は報告の実績がないため 1 件とした 法令に定める放出濃度又は保安規定に定める管理目標値を基準とする ユニット別 事故件数 保安規定に定めるモニタリンク 機能を対象とする しきい値は法令 ( 核原料物質又は核燃料物質の製錬の事業に関する規則等の規定に基づく線量限度等を定める告示第 5 条 ) に定める 線量限度 (100mSv/5 年 50 msv/ 年 ) に基づく しきい値は法令 ( 実用炉則第 134 条 ) に定める原子炉施設の故障その他の不測の事態が生じた場合の実効線量 (5mSv) の基準値を超えた件数に基づく ユニット別 事故件数 発電所別 放射線線量 ユニット別 件数 年度毎 ( 注 1) 過去 4 四半期における臨界時間が 2,400 時間未満である場合 当該評価期間では評価せず 算定範囲外 (N/A) とする ( 米国と同様 ) ( 注 2) 原子炉スクラムは原因の如何によらず緊急的な原子炉停止を要する事態が生じているものであることから 法令報告事象のみを対象とするのではなく 原則としてすべての計画外自動 / 手動スクラムをカウントする ( 注 3) 評価期間を 12 四半期とすることについては 米国は MSPI 導入前に採用していた 安全系のアンアベイラビリティ の評価期間に合わせた ( 注 4) 必要待機時間は系統による異なることが考えられるが 本評価では BWR は運転 起動及び高温停止の状態にある時間 PWR はモート 1,2,3,4 の状態にある時間とする ( 注 5) 評価期間を 8 四半期とすることについては 米国が採用している緊急時対応に係る PI の 緊急時対応組織の主要人物の参加割合 の評価期間に合わせた 29

111 NKP001_r /09/03 表 4-2 横断領域評価指標 表 5 事業等毎の報告徴収事項の条文 報告徴収の規定 加工施設研究開発段階炉施設試験研究用等原子炉施設使用済燃料貯蔵施設再処理施設第 2 種埋設施設 第 条第 条第 条第 条第 条第 条 30

112 使用施設 第 条 NKP001_r /09/03 31

113 表 6 個別検査ガイドのリスト ( 実用炉の例 ) No. 検査分野検査ガイド名 1 使用前事業者検査 2 定期事業者検査 3 設計適合性確認 4 ヒートシンク性能 5 供用中検査施6 設メンテナンス有効性 7 管メンテナンスのリスク評価理8 変更 試験等の評価 9 メンテナンス後試験 10 設計管理 11 施工管理 12 保全管理 13 設備の状態変更による影響評価 14 定例試験 15 設備の系統構成運16 転原子炉停止中系統操作 17 管可用性判断及び性能評価理18 炉心管理 ( 取替炉心の安全性 ) 19 燃料体管理 ( 炉内移動 運搬 貯蔵 ) 20 運転員能力 21 自然災害防護 22 火災防護 (AQ) 23 防火災防護 (T) 災24 内部溢水防護非25 常緊急時対応組織の維持 26 時非常時対応の準備と保全対27 応非常時の能力維持訓練 28 非常時の演習評価 29 非常時の成立性確認訓練 30 地震 津波に対する防護対策 31 放放射線被ばく管理 32 放射線ハザード評価及び被ばく抑制 33 放射線被ばく ALARA 活動 34 射空気中放射性物質濃度の管理線35 管放射性気体廃棄物の管理理36 放射性液体廃棄物の管理 37 放射性固体廃棄物の管理 38 環境放射線モニタリング 39 放射線モニタリング設備 横断40 品質マネジメントシステムの運用 41 指標の検証 42 トラブル初動対応 43 業務遂行能力 44 安全文化醸成活動 32 NKP001_r /09/03

114 NKP001_r /09/03 表 7 活動目的の達成状況の不足程度の分類 ( マイナー事象 ) 安全確保の機能 性能への影響がほとんど見られないもの 表 8 個別評価ガイドのリスト 個別事項の安全重要度評価プロセスに関するガイド付属書付属書 1 原子力施設安全に関する安全重要度評価付属書 2 定性的基準を用いる安全重要度評価付属書 3 公衆放射線安全に対する安全重要度評価付属書 4 従業員放射線安全に対する安全重要度評価 33

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