TNC NEWS 片岡先生 0324-3

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2 表1 種々の成 因で発 症し 慢性膵炎発症に関与する危険因子による分類 TIGAR-O Classification System, Version 1.0 3 カチオニックトリプシ 毒物 代謝産物 ノーゲン コドン 16 Toxic-metabolic 変異 1 アルコール 4 α1 - アンチトリプシン 2 喫煙 3 高カルシウム血症 欠損 1 副甲状腺機能亢進症 4 高脂血症 4 自己免疫 Autoimmune まれ 意見の不一致 1 散発性自己免疫性慢性膵 5 慢性腎不全 炎 6 薬物 2 自己免疫性症候群に合併 1 フェナセチン中毒 慢 性腎不全に基づくもの 1 シェーグレン症候群に であろう 合併 7 薬物 2 炎症性腸症候群に合併 1 有機化合物 DBTC など 3 原発性胆汁性肝硬変に 合併 2 特発性 Idiopathic 1 早期発症型 5 再発性重症急性膵炎 2 晩期発症型 Recurrent and severe 3 熱帯性 acute pancreatitis 1 熱帯性石灰化膵炎 1 壊死後 重症急性膵炎 2 線維石灰化膵性糖尿病 2 再発性急性膵炎 4 その他 3 血管疾患 / 虚血 4 放射線照射後 3 遺伝性 Genetic 1 常染色体陽性 6 閉塞性 Obstructive 1 カチオニックトリプシ 1 膵管非癒合 ノーゲン コドン 29 2 Oddi 括約筋機能異常 意 と 122 変異 見の不一致 2 常染色体劣性 / 修飾遺伝子 3 膵管閉塞 腫瘍 1 CFTR 変異 4 乳頭周囲十二指腸壁囊胞 2 SPINK1変異 5 外傷後膵管瘢痕 1 幅広い病 態を示す慢 性 膵 炎 慢性膵炎は 腹痛 背部痛や食欲低下などの臨床症状を 伴い 膵実質の脱落 不規則な線維化の非可逆的な進行に より 次第に膵内外分泌機能障害から機能不全に至る疾患 です つまり 急性再燃の発作を繰り返しながら進行する のが特徴です 慢性膵炎の臨床経過は 早期 代償期 移行期 後期 非 代償期 に分けられます 図 1 代償期の主症状は腹痛で 膵内外分泌機能は保たれていますが 発作を繰り返します 移行期には膵実質の減少に伴い線維化が徐々に進行し 腹 痛は軽減していきます 非代償期に入ると糖尿病 膵性糖 尿病 や脂肪便 体重減少などの膵内外分泌機能障害に伴 う臨床症状が主体となります また 膵石を伴う場合も多 くます 慢性膵炎の成因は多岐にわたりいまだ明らかではま せんが 疫学的にはアルコール性と非アルコール性 特発性 遺伝性 家族性など に分類されます 臨床像や経過 進 展形式は多彩で 治療に対する反応性も一定ではなく 個 体差も大きいため ガイドラインでは成因 活動性 重症度 病期を考慮した治療を推奨しています 慢性膵炎発症に関与する背景因子としての危険因子を Whitcomb ら が TIGAR-O Toxic-metabolic Idiopathic 下瀬川 徹 膵炎 膵癌 最新医学社 表1 慢性膵炎は これら種々雑多の成因が複雑に複合 無症 状期 代償期 慢性膵炎が疑われる患者さんを診断する際に大事なのは レード C1 アルコール性慢性膵炎患者さんの中には明ら かに病識の乏しい方もおられます したがって 飲酒によ 乳頭粘液性腫瘍 IPMN にも鑑別困難な例があるため注 などの所見や ERCP による分枝膵管の変化 3 本以上の る膵炎発作の再燃誘発といった短期的展望からだけではな 意が必要です 不規則な拡張 が認められると く 飲酒の継続がインスリン治療を要するような膵性糖尿 として診断できるようになりました 図 3 病や膵癌発症のリスクを高めるといった科学的根拠に基づ 臨床像 形態 機能の変化を的確に捉えて 患者さんがど 慢性膵炎が膵癌発症の高リスク群であることはガイドラ の病期にあるのかを見極めることです そのためには問診 インにも記載されており 患者の生命予後を規定する重要 EUS と ERCP は専門医療機関で行う検査ですが EUS は と病状の把握が大切です たとえば アルコールや暴飲暴食 な因子とされています 2006 年に初回発刊され 2009 年に 入院の必要はなく比較的短時間で可能な外来検査法で 高脂肪食などの摂取を契機に起こった上腹部痛であれば膵 改訂された 科学的根拠に基づく膵癌診断ガイドライン 日 ERCP に比して患者さんの負担も少なく受けることができ 疾患を強く疑い検査をします 本膵臓学会 においても 慢性膵炎は膵癌の危険因子とし ます 腹痛発作を繰り返す症例では脂肪制限が食事療法の基本で 腹痛対策として脂肪制限は必要である グレード 尿中アミラーゼ と腹部超音波検査 US がます 膵 いことが示されています 膵癌を念頭に置いた診療が求め リーを新設したことです 早期から積極的に治療を行うこ B と推奨しています しかし 臨床データの蓄積は更に 炎発作があると血中アミラーゼ値はいったん高値を示しま られます とで 患者さんの予後改善につながることを期待していま 必要となりますが 脂肪摂取後の生理的な膵外分泌刺激反 す 応と実地診療の場で高脂肪食後の膵炎発作誘発の経験から どこでも可能な簡便な検査方法として膵酵素検査 血中 すが 数日後には正常範囲内に戻ります 一方 尿中アミラー ゼ値は遅れて高値が持続するため 両者を測定することが 慢性膵炎急性再燃阻止対策として食事中の脂肪制限は患者 早期慢性膵炎を診断する新しい 必要です 最近では 軽症でも異常値を示す率が高い血中 さんの QOL 改善につながり患者指導の基本とされています 慢性膵炎臨床診断基準 p 型アミラーゼもしくはリパーゼを測定することが推奨さ れます の膵管拡張 膵の腫大といった所見があれば慢性膵炎を強 きるように ① 特徴的な画像所見や ② 特徴的な組織所見に 慢性膵炎では成因を含めた患者背景をふまえ 臨床経過 素の大量投与が必要となります グレード A また リパー く疑います 加えて 臨床所見として ③ 反復する上腹部痛発作 ④ 血 上の各病期に出現する症状と その重症度に応じて多角的 ゼ活性失活を防ぐ目的として胃酸分泌抑制薬が併用されま さらに 患者さんの膵内外分泌機能の評価を行い 病期 中または尿中膵酵素値の異常 ⑤ 膵外分泌障害 ⑥ 飲酒歴 かつ集学的に治療することが必要です 一般に 診断後は す グレード C1 膵性糖尿病の治療にはインスリン治療 を見極めることが今後の治療計画を立てるうえでも大切で といった4項目を設け 合計6項目から診断することが示 禁酒や高脂肪食を是正する食事 生活指導と 薬物療法を が推奨されています グレード A ただし 膵性糖尿病は す 膵内分泌機能の評価に関しては非代償期には糖尿病と されています 図2 この診断基準は 特にアルコール性 はじめとする内科的保存的治療が主体となります 血糖の日内変動が激しく インスリン欠乏だけでなくグル 同様の状態を示すため 経口ブドウ糖負荷試験 HbA1c の膵障害を念頭に置いていますが 成因を問わずに適応す HOMA-IR 尿中 C- ペプチド CPR 排泄量などを測定し ることができます や微量元素欠乏などの対応にはリパーゼ力価の高い消化酵 腹痛を有する代償期では蛋白分解酵素阻害薬の投与 膵 カゴン分泌低下を伴うことから インスリン治療の際に低 血糖を起こしやすく 遷延化する傾向にます 血糖レ して発症し 非可逆的に進行していくため 早期に診断し など が薬物治療の主体となります その診断が早期であ ベルの安定化と低血糖予防の目的に 少量頻回インスリン 直ちに治療を行うことが重要です 適応可能な検査法である BT-PABA 試験 PFD 試験 を行 性胆管膵管造影 や MRCP 磁気共鳴胆管膵管造影 膵 ればあるほど薬物療法 食事療法はその後の進展阻止対策 治療法 超速効型もしくは速効型 や持効型インスリン製 に有効と考えられますが 長期展望から評価した明らかな 剤を組み合わせた強化インスリン療法など個々の症例に合 エビデンスはません 今回の診断基準改訂により早期 わせてきめ細かな指導が望まれます 慢性膵炎の診断が可能となったことから 今後の調査研究 慢性膵炎の診断項目 非代償期 ❶ 特徴的な画像所見 ❷ 特徴的な組織所見 ❶ もしくは ❷ の 確診所見 ①もしくは②の 準確診所見 糖尿病発症 の成果が期待されます ❸ 反復する上腹部痛発作 ❹ 血中または尿中膵酵素値の異常 ❺ 膵外分泌障害 ❻ 1 日 80 g 以上 純エタノール換算 の持続する飲酒歴 分枝の不整 襄胞 慢性膵炎確診 慢性膵炎準確診 早期慢性膵炎 他疾患の除外 慢性膵炎疑診例 他疾患を考慮 注 1 膵石 主膵管の数珠状拡張 以下に示す EUS 所見 7 項目のうち 1 4 のいずれかを含む 2 項目以上が認められる ① ② のいずれも認めず ③ ⑥ のいずれかのみ 2 項目以上有する症例のうち 他の疾患が否定されるものを慢性膵炎疑診 例とする 疑診例には 3 ヶ月以内に EUS を含む画像診断を行うことが望ましい 注 2 ③ または ④ の 1 項目のみ有しを示す症例のうち 他の疾患が否定されるものは早期慢性膵炎の疑 いが 注意深い経過観察が必要である 付記 早期慢性膵炎の実態については 長期予後を追跡する必要がある 図2 3 2 図3 慢性膵炎臨床診断基準 3 B ERCP 像で 3 本以上の分枝膵管に 不規則な 拡張が認められる 1 蜂巣状分葉エコー Lobularity, honeycombing type 2 不連続な分葉エコー Nonhoneycombing lobularity 3 点状高エコー Hyperechoic foci ; non-shadowing 4 索状高エコー Stranding 5 襄胞 Cysts 6 分枝膵管拡張 Dilated side branches 7 膵管辺縁高エコー 1 2 Hyperechoic MPD margin 推奨グレード グレード A 行うよう強く勧められる グレード B 行うよう勧められる グレード C1 行うほうがよい では A B のいずれかが認められる ❸ ❻ のうち 2 項目以上 EUS/ERCP 慢性膵炎診療ガイドライン 飲酒は発症の危険因子だけでなく 病態の進行を促進す A ❸ ❹ ❺ のうち 2 項目以上 慢性膵炎の病期と臨床症状 と吸収不良症候群に伴う脂肪便 体重減少 各種ビタミン US では 点状エコーなどの膵実質の不均一 3mm 以上 片岡慶正 新たな慢性膵炎臨床診断基準 , 日本内科学会雑誌, 2010 一部改変 図1 多岐に渡る合併症対策の中で 内科的には膵外分泌不全 治療と合併症管理のポイント 新しい 慢性膵炎臨床診断基準 には非専門医も診断で 異常低値 蛋白栓 脂肪制限に関しては ガイドラインにおいて 腹痛時や 消化酵素薬 鎮痛 鎮痙薬 胃酸分泌抑制薬 H2 ブロッカー 血中 膵酵素 膵管像 求められます 今回の新しい診断基準の特徴は 早期慢性膵炎のカテゴ 正常範囲 糖代謝異常 いた正しい情報を丁寧に根気よく繰り返し説明する努力が て重要視され 膵癌発症の危険率は一般人口の 倍高 痛 膵機能 感度の高い EUS 超音波内視鏡検査 による蜂巣状分葉エ コー 不連続な分葉エコー 点状高エコー 索状高エコー 画像診断では 膵管像を評価する ERCP 内視鏡的逆行 移行期 外分泌機能 るため ガイドラインでは 断酒 を推奨しています グ さらに膵癌の危険因子といわれ 近年増加している膵管内 また 慢性膵炎の診断では 膵癌との鑑別が最も重要です 膵内外分泌機能評価で病期を診断 実質を診る CT US などの検査法がます 最近では ます 膵外分泌機能の評価に関しては 現在わが国で保険 Genetic Autoimmune Recurrent and severe acute pancreatitis Obstructive 分類として提唱しています います 4 慢性膵炎臨床診断基準改訂委員会 4

3 表1 種々の成 因で発 症し 慢性膵炎発症に関与する危険因子による分類 TIGAR-O Classification System, Version 1.0 3 カチオニックトリプシ 毒物 代謝産物 ノーゲン コドン 16 Toxic-metabolic 変異 1 アルコール 4 α1 - アンチトリプシン 2 喫煙 3 高カルシウム血症 欠損 1 副甲状腺機能亢進症 4 高脂血症 4 自己免疫 Autoimmune まれ 意見の不一致 1 散発性自己免疫性慢性膵 5 慢性腎不全 炎 6 薬物 2 自己免疫性症候群に合併 1 フェナセチン中毒 慢 性腎不全に基づくもの 1 シェーグレン症候群に であろう 合併 7 薬物 2 炎症性腸症候群に合併 1 有機化合物 DBTC など 3 原発性胆汁性肝硬変に 合併 2 特発性 Idiopathic 1 早期発症型 5 再発性重症急性膵炎 2 晩期発症型 Recurrent and severe 3 熱帯性 acute pancreatitis 1 熱帯性石灰化膵炎 1 壊死後 重症急性膵炎 2 線維石灰化膵性糖尿病 2 再発性急性膵炎 4 その他 3 血管疾患 / 虚血 4 放射線照射後 3 遺伝性 Genetic 1 常染色体陽性 6 閉塞性 Obstructive 1 カチオニックトリプシ 1 膵管非癒合 ノーゲン コドン 29 2 Oddi 括約筋機能異常 意 と 122 変異 見の不一致 2 常染色体劣性 / 修飾遺伝子 3 膵管閉塞 腫瘍 1 CFTR 変異 4 乳頭周囲十二指腸壁囊胞 2 SPINK1変異 5 外傷後膵管瘢痕 1 幅広い病 態を示す慢 性 膵 炎 慢性膵炎は 腹痛 背部痛や食欲低下などの臨床症状を 伴い 膵実質の脱落 不規則な線維化の非可逆的な進行に より 次第に膵内外分泌機能障害から機能不全に至る疾患 です つまり 急性再燃の発作を繰り返しながら進行する のが特徴です 慢性膵炎の臨床経過は 早期 代償期 移行期 後期 非 代償期 に分けられます 図 1 代償期の主症状は腹痛で 膵内外分泌機能は保たれていますが 発作を繰り返します 移行期には膵実質の減少に伴い線維化が徐々に進行し 腹 痛は軽減していきます 非代償期に入ると糖尿病 膵性糖 尿病 や脂肪便 体重減少などの膵内外分泌機能障害に伴 う臨床症状が主体となります また 膵石を伴う場合も多 くます 慢性膵炎の成因は多岐にわたりいまだ明らかではま せんが 疫学的にはアルコール性と非アルコール性 特発性 遺伝性 家族性など に分類されます 臨床像や経過 進 展形式は多彩で 治療に対する反応性も一定ではなく 個 体差も大きいため ガイドラインでは成因 活動性 重症度 病期を考慮した治療を推奨しています 慢性膵炎発症に関与する背景因子としての危険因子を Whitcomb ら が TIGAR-O Toxic-metabolic Idiopathic 下瀬川 徹 膵炎 膵癌 最新医学社 表1 慢性膵炎は これら種々雑多の成因が複雑に複合 無症 状期 代償期 慢性膵炎が疑われる患者さんを診断する際に大事なのは レード C1 アルコール性慢性膵炎患者さんの中には明ら かに病識の乏しい方もおられます したがって 飲酒によ 乳頭粘液性腫瘍 IPMN にも鑑別困難な例があるため注 などの所見や ERCP による分枝膵管の変化 3 本以上の る膵炎発作の再燃誘発といった短期的展望からだけではな 意が必要です 不規則な拡張 が認められると く 飲酒の継続がインスリン治療を要するような膵性糖尿 として診断できるようになりました 図 3 病や膵癌発症のリスクを高めるといった科学的根拠に基づ 臨床像 形態 機能の変化を的確に捉えて 患者さんがど 慢性膵炎が膵癌発症の高リスク群であることはガイドラ の病期にあるのかを見極めることです そのためには問診 インにも記載されており 患者の生命予後を規定する重要 EUS と ERCP は専門医療機関で行う検査ですが EUS は と病状の把握が大切です たとえば アルコールや暴飲暴食 な因子とされています 2006 年に初回発刊され 2009 年に 入院の必要はなく比較的短時間で可能な外来検査法で 高脂肪食などの摂取を契機に起こった上腹部痛であれば膵 改訂された 科学的根拠に基づく膵癌診断ガイドライン 日 ERCP に比して患者さんの負担も少なく受けることができ 疾患を強く疑い検査をします 本膵臓学会 においても 慢性膵炎は膵癌の危険因子とし ます 腹痛発作を繰り返す症例では脂肪制限が食事療法の基本で 腹痛対策として脂肪制限は必要である グレード 尿中アミラーゼ と腹部超音波検査 US がます 膵 いことが示されています 膵癌を念頭に置いた診療が求め リーを新設したことです 早期から積極的に治療を行うこ B と推奨しています しかし 臨床データの蓄積は更に 炎発作があると血中アミラーゼ値はいったん高値を示しま られます とで 患者さんの予後改善につながることを期待していま 必要となりますが 脂肪摂取後の生理的な膵外分泌刺激反 す 応と実地診療の場で高脂肪食後の膵炎発作誘発の経験から どこでも可能な簡便な検査方法として膵酵素検査 血中 すが 数日後には正常範囲内に戻ります 一方 尿中アミラー ゼ値は遅れて高値が持続するため 両者を測定することが 慢性膵炎急性再燃阻止対策として食事中の脂肪制限は患者 早期慢性膵炎を診断する新しい 必要です 最近では 軽症でも異常値を示す率が高い血中 さんの QOL 改善につながり患者指導の基本とされています 慢性膵炎臨床診断基準 p 型アミラーゼもしくはリパーゼを測定することが推奨さ れます の膵管拡張 膵の腫大といった所見があれば慢性膵炎を強 きるように ① 特徴的な画像所見や ② 特徴的な組織所見に 慢性膵炎では成因を含めた患者背景をふまえ 臨床経過 素の大量投与が必要となります グレード A また リパー く疑います 加えて 臨床所見として ③ 反復する上腹部痛発作 ④ 血 上の各病期に出現する症状と その重症度に応じて多角的 ゼ活性失活を防ぐ目的として胃酸分泌抑制薬が併用されま さらに 患者さんの膵内外分泌機能の評価を行い 病期 中または尿中膵酵素値の異常 ⑤ 膵外分泌障害 ⑥ 飲酒歴 かつ集学的に治療することが必要です 一般に 診断後は す グレード C1 膵性糖尿病の治療にはインスリン治療 を見極めることが今後の治療計画を立てるうえでも大切で といった4項目を設け 合計6項目から診断することが示 禁酒や高脂肪食を是正する食事 生活指導と 薬物療法を が推奨されています グレード A ただし 膵性糖尿病は す 膵内分泌機能の評価に関しては非代償期には糖尿病と されています 図2 この診断基準は 特にアルコール性 はじめとする内科的保存的治療が主体となります 血糖の日内変動が激しく インスリン欠乏だけでなくグル 同様の状態を示すため 経口ブドウ糖負荷試験 HbA1c の膵障害を念頭に置いていますが 成因を問わずに適応す HOMA-IR 尿中 C- ペプチド CPR 排泄量などを測定し ることができます や微量元素欠乏などの対応にはリパーゼ力価の高い消化酵 腹痛を有する代償期では蛋白分解酵素阻害薬の投与 膵 カゴン分泌低下を伴うことから インスリン治療の際に低 血糖を起こしやすく 遷延化する傾向にます 血糖レ して発症し 非可逆的に進行していくため 早期に診断し など が薬物治療の主体となります その診断が早期であ ベルの安定化と低血糖予防の目的に 少量頻回インスリン 直ちに治療を行うことが重要です 適応可能な検査法である BT-PABA 試験 PFD 試験 を行 性胆管膵管造影 や MRCP 磁気共鳴胆管膵管造影 膵 ればあるほど薬物療法 食事療法はその後の進展阻止対策 治療法 超速効型もしくは速効型 や持効型インスリン製 に有効と考えられますが 長期展望から評価した明らかな 剤を組み合わせた強化インスリン療法など個々の症例に合 エビデンスはません 今回の診断基準改訂により早期 わせてきめ細かな指導が望まれます 慢性膵炎の診断が可能となったことから 今後の調査研究 慢性膵炎の診断項目 非代償期 ❶ 特徴的な画像所見 ❷ 特徴的な組織所見 ❶ もしくは ❷ の 確診所見 ①もしくは②の 準確診所見 糖尿病発症 の成果が期待されます ❸ 反復する上腹部痛発作 ❹ 血中または尿中膵酵素値の異常 ❺ 膵外分泌障害 ❻ 1 日 80 g 以上 純エタノール換算 の持続する飲酒歴 分枝の不整 襄胞 慢性膵炎確診 慢性膵炎準確診 早期慢性膵炎 他疾患の除外 慢性膵炎疑診例 他疾患を考慮 注 1 膵石 主膵管の数珠状拡張 以下に示す EUS 所見 7 項目のうち 1 4 のいずれかを含む 2 項目以上が認められる ① ② のいずれも認めず ③ ⑥ のいずれかのみ 2 項目以上有する症例のうち 他の疾患が否定されるものを慢性膵炎疑診 例とする 疑診例には 3 ヶ月以内に EUS を含む画像診断を行うことが望ましい 注 2 ③ または ④ の 1 項目のみ有しを示す症例のうち 他の疾患が否定されるものは早期慢性膵炎の疑 いが 注意深い経過観察が必要である 付記 早期慢性膵炎の実態については 長期予後を追跡する必要がある 図2 3 2 図3 慢性膵炎臨床診断基準 3 B ERCP 像で 3 本以上の分枝膵管に 不規則な 拡張が認められる 1 蜂巣状分葉エコー Lobularity, honeycombing type 2 不連続な分葉エコー Nonhoneycombing lobularity 3 点状高エコー Hyperechoic foci ; non-shadowing 4 索状高エコー Stranding 5 襄胞 Cysts 6 分枝膵管拡張 Dilated side branches 7 膵管辺縁高エコー 1 2 Hyperechoic MPD margin 推奨グレード グレード A 行うよう強く勧められる グレード B 行うよう勧められる グレード C1 行うほうがよい では A B のいずれかが認められる ❸ ❻ のうち 2 項目以上 EUS/ERCP 慢性膵炎診療ガイドライン 飲酒は発症の危険因子だけでなく 病態の進行を促進す A ❸ ❹ ❺ のうち 2 項目以上 慢性膵炎の病期と臨床症状 と吸収不良症候群に伴う脂肪便 体重減少 各種ビタミン US では 点状エコーなどの膵実質の不均一 3mm 以上 片岡慶正 新たな慢性膵炎臨床診断基準 , 日本内科学会雑誌, 2010 一部改変 図1 多岐に渡る合併症対策の中で 内科的には膵外分泌不全 治療と合併症管理のポイント 新しい 慢性膵炎臨床診断基準 には非専門医も診断で 異常低値 蛋白栓 脂肪制限に関しては ガイドラインにおいて 腹痛時や 消化酵素薬 鎮痛 鎮痙薬 胃酸分泌抑制薬 H2 ブロッカー 血中 膵酵素 膵管像 求められます 今回の新しい診断基準の特徴は 早期慢性膵炎のカテゴ 正常範囲 糖代謝異常 いた正しい情報を丁寧に根気よく繰り返し説明する努力が て重要視され 膵癌発症の危険率は一般人口の 倍高 痛 膵機能 感度の高い EUS 超音波内視鏡検査 による蜂巣状分葉エ コー 不連続な分葉エコー 点状高エコー 索状高エコー 画像診断では 膵管像を評価する ERCP 内視鏡的逆行 移行期 外分泌機能 るため ガイドラインでは 断酒 を推奨しています グ さらに膵癌の危険因子といわれ 近年増加している膵管内 また 慢性膵炎の診断では 膵癌との鑑別が最も重要です 膵内外分泌機能評価で病期を診断 実質を診る CT US などの検査法がます 最近では ます 膵外分泌機能の評価に関しては 現在わが国で保険 Genetic Autoimmune Recurrent and severe acute pancreatitis Obstructive 分類として提唱しています います 4 慢性膵炎臨床診断基準改訂委員会 4

4 表1 種々の成 因で発 症し 慢性膵炎発症に関与する危険因子による分類 TIGAR-O Classification System, Version 1.0 3 カチオニックトリプシ 毒物 代謝産物 ノーゲン コドン 16 Toxic-metabolic 変異 1 アルコール 4 α1 - アンチトリプシン 2 喫煙 3 高カルシウム血症 欠損 1 副甲状腺機能亢進症 4 高脂血症 4 自己免疫 Autoimmune まれ 意見の不一致 1 散発性自己免疫性慢性膵 5 慢性腎不全 炎 6 薬物 2 自己免疫性症候群に合併 1 フェナセチン中毒 慢 性腎不全に基づくもの 1 シェーグレン症候群に であろう 合併 7 薬物 2 炎症性腸症候群に合併 1 有機化合物 DBTC など 3 原発性胆汁性肝硬変に 合併 2 特発性 Idiopathic 1 早期発症型 5 再発性重症急性膵炎 2 晩期発症型 Recurrent and severe 3 熱帯性 acute pancreatitis 1 熱帯性石灰化膵炎 1 壊死後 重症急性膵炎 2 線維石灰化膵性糖尿病 2 再発性急性膵炎 4 その他 3 血管疾患 / 虚血 4 放射線照射後 3 遺伝性 Genetic 1 常染色体陽性 6 閉塞性 Obstructive 1 カチオニックトリプシ 1 膵管非癒合 ノーゲン コドン 29 2 Oddi 括約筋機能異常 意 と 122 変異 見の不一致 2 常染色体劣性 / 修飾遺伝子 3 膵管閉塞 腫瘍 1 CFTR 変異 4 乳頭周囲十二指腸壁囊胞 2 SPINK1変異 5 外傷後膵管瘢痕 1 幅広い病 態を示す慢 性 膵 炎 慢性膵炎は 腹痛 背部痛や食欲低下などの臨床症状を 伴い 膵実質の脱落 不規則な線維化の非可逆的な進行に より 次第に膵内外分泌機能障害から機能不全に至る疾患 です つまり 急性再燃の発作を繰り返しながら進行する のが特徴です 慢性膵炎の臨床経過は 早期 代償期 移行期 後期 非 代償期 に分けられます 図 1 代償期の主症状は腹痛で 膵内外分泌機能は保たれていますが 発作を繰り返します 移行期には膵実質の減少に伴い線維化が徐々に進行し 腹 痛は軽減していきます 非代償期に入ると糖尿病 膵性糖 尿病 や脂肪便 体重減少などの膵内外分泌機能障害に伴 う臨床症状が主体となります また 膵石を伴う場合も多 くます 慢性膵炎の成因は多岐にわたりいまだ明らかではま せんが 疫学的にはアルコール性と非アルコール性 特発性 遺伝性 家族性など に分類されます 臨床像や経過 進 展形式は多彩で 治療に対する反応性も一定ではなく 個 体差も大きいため ガイドラインでは成因 活動性 重症度 病期を考慮した治療を推奨しています 慢性膵炎発症に関与する背景因子としての危険因子を Whitcomb ら が TIGAR-O Toxic-metabolic Idiopathic 下瀬川 徹 膵炎 膵癌 最新医学社 表1 慢性膵炎は これら種々雑多の成因が複雑に複合 無症 状期 代償期 慢性膵炎が疑われる患者さんを診断する際に大事なのは レード C1 アルコール性慢性膵炎患者さんの中には明ら かに病識の乏しい方もおられます したがって 飲酒によ 乳頭粘液性腫瘍 IPMN にも鑑別困難な例があるため注 などの所見や ERCP による分枝膵管の変化 3 本以上の る膵炎発作の再燃誘発といった短期的展望からだけではな 意が必要です 不規則な拡張 が認められると く 飲酒の継続がインスリン治療を要するような膵性糖尿 として診断できるようになりました 図 3 病や膵癌発症のリスクを高めるといった科学的根拠に基づ 臨床像 形態 機能の変化を的確に捉えて 患者さんがど 慢性膵炎が膵癌発症の高リスク群であることはガイドラ の病期にあるのかを見極めることです そのためには問診 インにも記載されており 患者の生命予後を規定する重要 EUS と ERCP は専門医療機関で行う検査ですが EUS は と病状の把握が大切です たとえば アルコールや暴飲暴食 な因子とされています 2006 年に初回発刊され 2009 年に 入院の必要はなく比較的短時間で可能な外来検査法で 高脂肪食などの摂取を契機に起こった上腹部痛であれば膵 改訂された 科学的根拠に基づく膵癌診断ガイドライン 日 ERCP に比して患者さんの負担も少なく受けることができ 疾患を強く疑い検査をします 本膵臓学会 においても 慢性膵炎は膵癌の危険因子とし ます 腹痛発作を繰り返す症例では脂肪制限が食事療法の基本で 腹痛対策として脂肪制限は必要である グレード 尿中アミラーゼ と腹部超音波検査 US がます 膵 いことが示されています 膵癌を念頭に置いた診療が求め リーを新設したことです 早期から積極的に治療を行うこ B と推奨しています しかし 臨床データの蓄積は更に 炎発作があると血中アミラーゼ値はいったん高値を示しま られます とで 患者さんの予後改善につながることを期待していま 必要となりますが 脂肪摂取後の生理的な膵外分泌刺激反 す 応と実地診療の場で高脂肪食後の膵炎発作誘発の経験から どこでも可能な簡便な検査方法として膵酵素検査 血中 すが 数日後には正常範囲内に戻ります 一方 尿中アミラー ゼ値は遅れて高値が持続するため 両者を測定することが 慢性膵炎急性再燃阻止対策として食事中の脂肪制限は患者 早期慢性膵炎を診断する新しい 必要です 最近では 軽症でも異常値を示す率が高い血中 さんの QOL 改善につながり患者指導の基本とされています 慢性膵炎臨床診断基準 p 型アミラーゼもしくはリパーゼを測定することが推奨さ れます の膵管拡張 膵の腫大といった所見があれば慢性膵炎を強 きるように ① 特徴的な画像所見や ② 特徴的な組織所見に 慢性膵炎では成因を含めた患者背景をふまえ 臨床経過 素の大量投与が必要となります グレード A また リパー く疑います 加えて 臨床所見として ③ 反復する上腹部痛発作 ④ 血 上の各病期に出現する症状と その重症度に応じて多角的 ゼ活性失活を防ぐ目的として胃酸分泌抑制薬が併用されま さらに 患者さんの膵内外分泌機能の評価を行い 病期 中または尿中膵酵素値の異常 ⑤ 膵外分泌障害 ⑥ 飲酒歴 かつ集学的に治療することが必要です 一般に 診断後は す グレード C1 膵性糖尿病の治療にはインスリン治療 を見極めることが今後の治療計画を立てるうえでも大切で といった4項目を設け 合計6項目から診断することが示 禁酒や高脂肪食を是正する食事 生活指導と 薬物療法を が推奨されています グレード A ただし 膵性糖尿病は す 膵内分泌機能の評価に関しては非代償期には糖尿病と されています 図2 この診断基準は 特にアルコール性 はじめとする内科的保存的治療が主体となります 血糖の日内変動が激しく インスリン欠乏だけでなくグル 同様の状態を示すため 経口ブドウ糖負荷試験 HbA1c の膵障害を念頭に置いていますが 成因を問わずに適応す HOMA-IR 尿中 C- ペプチド CPR 排泄量などを測定し ることができます や微量元素欠乏などの対応にはリパーゼ力価の高い消化酵 腹痛を有する代償期では蛋白分解酵素阻害薬の投与 膵 カゴン分泌低下を伴うことから インスリン治療の際に低 血糖を起こしやすく 遷延化する傾向にます 血糖レ して発症し 非可逆的に進行していくため 早期に診断し など が薬物治療の主体となります その診断が早期であ ベルの安定化と低血糖予防の目的に 少量頻回インスリン 直ちに治療を行うことが重要です 適応可能な検査法である BT-PABA 試験 PFD 試験 を行 性胆管膵管造影 や MRCP 磁気共鳴胆管膵管造影 膵 ればあるほど薬物療法 食事療法はその後の進展阻止対策 治療法 超速効型もしくは速効型 や持効型インスリン製 に有効と考えられますが 長期展望から評価した明らかな 剤を組み合わせた強化インスリン療法など個々の症例に合 エビデンスはません 今回の診断基準改訂により早期 わせてきめ細かな指導が望まれます 慢性膵炎の診断が可能となったことから 今後の調査研究 慢性膵炎の診断項目 非代償期 ❶ 特徴的な画像所見 ❷ 特徴的な組織所見 ❶ もしくは ❷ の 確診所見 ①もしくは②の 準確診所見 糖尿病発症 の成果が期待されます ❸ 反復する上腹部痛発作 ❹ 血中または尿中膵酵素値の異常 ❺ 膵外分泌障害 ❻ 1 日 80 g 以上 純エタノール換算 の持続する飲酒歴 分枝の不整 襄胞 慢性膵炎確診 慢性膵炎準確診 早期慢性膵炎 他疾患の除外 慢性膵炎疑診例 他疾患を考慮 注 1 膵石 主膵管の数珠状拡張 以下に示す EUS 所見 7 項目のうち 1 4 のいずれかを含む 2 項目以上が認められる ① ② のいずれも認めず ③ ⑥ のいずれかのみ 2 項目以上有する症例のうち 他の疾患が否定されるものを慢性膵炎疑診 例とする 疑診例には 3 ヶ月以内に EUS を含む画像診断を行うことが望ましい 注 2 ③ または ④ の 1 項目のみ有しを示す症例のうち 他の疾患が否定されるものは早期慢性膵炎の疑 いが 注意深い経過観察が必要である 付記 早期慢性膵炎の実態については 長期予後を追跡する必要がある 図2 3 2 図3 慢性膵炎臨床診断基準 3 B ERCP 像で 3 本以上の分枝膵管に 不規則な 拡張が認められる 1 蜂巣状分葉エコー Lobularity, honeycombing type 2 不連続な分葉エコー Nonhoneycombing lobularity 3 点状高エコー Hyperechoic foci ; non-shadowing 4 索状高エコー Stranding 5 襄胞 Cysts 6 分枝膵管拡張 Dilated side branches 7 膵管辺縁高エコー 1 2 Hyperechoic MPD margin 推奨グレード グレード A 行うよう強く勧められる グレード B 行うよう勧められる グレード C1 行うほうがよい では A B のいずれかが認められる ❸ ❻ のうち 2 項目以上 EUS/ERCP 慢性膵炎診療ガイドライン 飲酒は発症の危険因子だけでなく 病態の進行を促進す A ❸ ❹ ❺ のうち 2 項目以上 慢性膵炎の病期と臨床症状 と吸収不良症候群に伴う脂肪便 体重減少 各種ビタミン US では 点状エコーなどの膵実質の不均一 3mm 以上 片岡慶正 新たな慢性膵炎臨床診断基準 , 日本内科学会雑誌, 2010 一部改変 図1 多岐に渡る合併症対策の中で 内科的には膵外分泌不全 治療と合併症管理のポイント 新しい 慢性膵炎臨床診断基準 には非専門医も診断で 異常低値 蛋白栓 脂肪制限に関しては ガイドラインにおいて 腹痛時や 消化酵素薬 鎮痛 鎮痙薬 胃酸分泌抑制薬 H2 ブロッカー 血中 膵酵素 膵管像 求められます 今回の新しい診断基準の特徴は 早期慢性膵炎のカテゴ 正常範囲 糖代謝異常 いた正しい情報を丁寧に根気よく繰り返し説明する努力が て重要視され 膵癌発症の危険率は一般人口の 倍高 痛 膵機能 感度の高い EUS 超音波内視鏡検査 による蜂巣状分葉エ コー 不連続な分葉エコー 点状高エコー 索状高エコー 画像診断では 膵管像を評価する ERCP 内視鏡的逆行 移行期 外分泌機能 るため ガイドラインでは 断酒 を推奨しています グ さらに膵癌の危険因子といわれ 近年増加している膵管内 また 慢性膵炎の診断では 膵癌との鑑別が最も重要です 膵内外分泌機能評価で病期を診断 実質を診る CT US などの検査法がます 最近では ます 膵外分泌機能の評価に関しては 現在わが国で保険 Genetic Autoimmune Recurrent and severe acute pancreatitis Obstructive 分類として提唱しています います 4 慢性膵炎臨床診断基準改訂委員会 4

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