医療機関における安安全な電波利応編

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たいちにばし
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1 医療機関における安安全な電波利応編

2 ( 紙 ) 2

3 はじめに 3

4 e-learning の的と概要医療機関における安安全な電波利応編は医療機関に従事する臨床学技等のを対象とした e-learning です医テレメータや無線 LAN 携帯電話等医療機関で利される電波利機器について詳細な情報や具体的な対策について解説します本 e-learning の標準学習時間は 60 分です e-learning の途中には確認テストがあります本 e-leaning は医療機関において安安全に電波を利するための引きを基に作成しています本 e-learning の構成は以下の通りですはじめに 1. 電波管理の意義と的 2. 医テレメータに関する対策 3. 無線 LANに関する対策 4. 携帯電話に関する対策 5. 電波管理体制の概要まとめ参考情報 4

5 1. 電波管理の意義と的 5

6 1.1 医療分野における電波利の状況医療機関では医テレメータや電カルテ端末等の様々な途で電波利機器 * が活されています医療機関における電波の利は医療の度化や利便性の向上等の効果が期待されますしかし電波の管理が不分な場合診療や業務に影響を与えるトラブルが起こる可能性もあります医療機関で利される電波利機器 * の例医療機器医療機器以外医テレメータ携帯電話タブレット端末電カルテ端末等無線機能付き医療機器 ( 般撮影装置等 ) 患者タグリーダー注退室システム (IC カード ) 災害トランシーバ注 : バーコードの読取には電波を利しません語 * 電波利機器とは電波を利する無線通信機器等を指します ( 例 : 携帯電話無線 LAN 等 ) 6

7 1.1 医療分野における電波利の状況医療機関では電波を利する機器だけではなく電レンジや LED 照明器具等使中に電磁ノイズ ( 不要電波 ) を発する機器も利されていますこうした機器からの電磁ノイズが他の電波利機器に影響を与えないように適切に管理することが重要となります医療機関で利される電磁ノイズを発する機器の例医療機器医療機器以外 MRI 電気メス電レンジ LED 照明器具保安監視カメラナースコール集合装置 7

8 1.2 電波利に関する問題の主な課題医療機関での電波利に関する課題として以下のような点が指摘されています医療機関で医テレメータや無線 LAN の利によるトラブル等の発原因や対応法等に関する情報が不しており迅速な対応が難しい電波そのものや電波の管理等に関する知識を持つ関係者が少ない病院内の電波環境の管理における課題 8 病院に対する総務省アンケート調査より

9 1.3 安安全に電波を利するための 3 原則医療機関で電波を利する機会はますます増えていきますので安安全に電波を利できる環境を整えることが重要となります以下にす安安全に電波を利するための 3 原則に留意しつつ各医療機関の実情にあわせて必要となる対策を進めていくことが必要となります安安全に電波を利するための 3 原則 9

10 2. 医テレメータに関する対策 10

2.1 医テレメータの概要医テレメータの送信機には携帯型と据置型の2 種類があり送信機から患者の情報 ( 電呼吸等 ) が電波により天井裏のアンテナシステムへと伝わり *1 ナースステーションのセントラルモニタで観察することができます現在

420MHz 帯 440MHz 帯が割り当てられ最 480 チャネル (ch) が設けられています出は医テレメータの種類により異なり 1mW 以下または10mW 以下となっていますが現在販売されているのは 1mW 以下の種類のみです医テレメータの周波数帯では

* 1 部セントラルモニタ体にアンテナが内蔵されている機器やセントラルモニタに単独のアンテナを直接接続し送信機からの情報を直接受信するタイプのシステムもありますまたテレメータテレコンの規格をいセントラルモニタと直接送受信が可能な双向テレメータも使

11 2.1 医テレメータの概要医テレメータの送信機には携帯型と据置型の2 種類があり送信機から患者の情報 ( 電呼吸等 ) が電波により天井裏のアンテナシステムへと伝わり *1 ナースステーションのセントラルモニタで観察することができます現在アンテナシステムとしてはマルチホイップアンテナ式 *2 と漏洩同軸ケーブル式 *3 の2 種類があります送信機からの電波は通しがきく等良い条件の時には約 30m 程度の距離まで届きます医テレメータは無線局の免許を必要としない特定電無線局として 420MHz 帯 440MHz 帯が割り当てられ最 480 チャネル (ch) が設けられています出は医テレメータの種類により異なり 1mW 以下または10mW 以下となっていますが現在販売されているのは 1mW 以下の種類のみです医テレメータの周波数帯ではクレーンのリモコンや離床センサ等に使われているテレメータテレコンが同じ電波を使っており 3000 番台のチャネルが重複しているため設定時に注意が必要です携帯型テレメータ ( 送信機 ) の例医テレメータシステムの概要電呼吸送信機電呼吸 SpO2 送信機語 * 1 部セントラルモニタ体にアンテナが内蔵されている機器やセントラルモニタに単独のアンテナを直接接続し送信機からの情報を直接受信するタイプのシステムもありますまたテレメータテレコンの規格をいセントラルモニタと直接送受信が可能な双向テレメータも使されています *2 マルチホイップアンテナ式ホイップアンテナ ( 棒状のアンテナ ) 等を病室廊下等の天井裏に複数設置して通信エリアをカバーする式 *3 漏洩同軸ケーブル式定間隔で通信のスリット ( 隙間 ) がある同軸ケーブルを病室廊下等の天井裏に敷設して通信エリアをカバーする式 11

院内無線 LAN の AP 院内ナースコール集合装置患者名廊下表灯 ) からの電波渉アンテナシステムの経年劣化 ( 朽化 ) による電界強度の低下やノイズの増加近隣の複数病院間で同チャネルが利されることによる混信等の発医テレメータ導

12 2.2 医テレメータに関するトラブル医テレメータの電波に関連するトラブルには以下のようなものがあります送信機の電池切れ送信機から受信アンテナまで物理的に場所が遠い電波の遮へい ( トイレ等の属扉等や病棟の事配膳台等 ) 等により電波が届かない場所の発不適切な無線チャネル設定による混信や信号増幅装置 ( アンプ ) が正しく設定されていない事によるノイズの増加他機器等 ( 例 :LED 照明器具院内の地上デジタル放送や衛星放送の有線配信ケーブル離床センサ院内無線 LAN の AP 院内ナースコール集合装置患者名廊下表灯 ) からの電波渉アンテナシステムの経年劣化 ( 朽化 ) による電界強度の低下やノイズの増加近隣の複数病院間で同チャネルが利されることによる混信等の発医テレメータ導以降に機器の時的な移設利建物の増築改修設備の改修時等にこのようなトラブルの原因が発することもありますので注意が必要ですトラブル事例 : 電波が届かない事例送信機からの電波を分にアンテナで受信できずセントラルモニタで患者の状況が正しく表されなかった 12

13 2.3 無線チャネルの確認医テレメータは近接する複数の医テレメータ機器で同じ無線チャネルが設定されると混信して正しい患者情報が得られなくなり重な事故の原因となる可能性があります医テレメータの利でトラブルが発しないよう医テレメータ管理者は以下にすポイントを参考に医療機関内で使している無線チャネルを把握し重複がないように設定を維持管理しましょう医テレメータは実際の医療現場の状況に応じて部間を移動して利されることがありますそのような状況にも柔軟に対応できるように備えることも必要です納時に医療機器製造販売業者等から提供された無線チャネル管理表を保管する運中機種変更時等に無線チャネル設定が変更された場合管理表を更新する医テレメータの管理者が最新の情報を常に把握できるよう管理表を適切に保管管理する 13

2.4 電波環境の測定法 ( 簡易な法 ) 医テレメータからの電波は送信機とアンテナシステムまでの間に属製の扉等が有る場合等には電波が届きにくい場合がありますそこで送信機からの電波が届いているのかまたどの程度余裕を有して届いているのか等の電波環境を簡単に確認する法として以下があります ( 詳細な測定法は医療機関における安安全に電波を利するための引きの参考

14 2.4 電波環境の測定法 ( 簡易な法 ) 医テレメータからの電波は送信機とアンテナシステムまでの間に属製の扉等が有る場合等には電波が届きにくい場合がありますそこで送信機からの電波が届いているのかまたどの程度余裕を有して届いているのか等の電波環境を簡単に確認する法として以下があります ( 詳細な測定法は医療機関における安安全に電波を利するための引きの参考 7(1) を参照してください ) 電波環境の測定順 ( 簡易な法 ) Step1 テレメータ送信機を患者使時と同じように医療スタッフに装着電波が受信できていない場合セントラルモニタの波形は以下のような矩形波やノコギリ波になります Step2 セントラルモニタで電波信号を正しく受信できていることを確認 Step3 Step4 送信機を装着した医療スタッフが看護単位内の廊下病室病室内トイレ共トイレ内簡易堂やラウンジ等に順次移動各場所に移動してもセントラルモニタで電波信号が正しく受信できているかを確認病室内トイレや共トイレでは扉を閉めた時も電波が受信できているかを確認テレメータ送信機を体で覆うようにした時にも電波信号を受信できているかを確認電波を受信できない場合の波形イメージ ( 上段 : 矩形波下段 : ノコギリ波 ) 扉を閉めた時や体で覆うようにした時にテレメータ送信機からの電波信号を受信できない場所は電波信号の受信に余裕が無い場所です 14

15 2.5 医療機関における対応策医テレメータに関する医療機関等の取組のフロー図は以下の通りですここでは医療機関の対応のうち事前検討運について解説します ( その他の取り組みについては引きを参照してください ) 医テレメータに関する取組の全体像 15

16 2.5 医療機関における対応策 - 事前検討医テレメータの導を検討する際には以下の7 項について確認しましょうその際医テレメータ製造販売業者や機器を設置する業者病院建設業者等からサービス提案に加え技術的援や情報を受けるとともに各項について病院の事情等と較し対応の可否を検討しましょう事前確認事項利に伴うメリットデメリット等他医療機関の事例等を参照し利に伴うメリットデメリット等を確認必要経費期等導に必要となる経費 ( 運中の経費も含む ) 期等を確認院内構造物設置機器等運中に必要となる対応医テレメータに対する渉源に関する情報隣接する医療機関に関する情報内容医テレメータを使する患者の動線や看護ゾーンに基づくアンテナ配置アンテナ配線医テレメータに渉等の影響を及ぼしうる機器の位置等を確認管理体制構築規定整備電波環境調査無線チャネル管理表の更新確認等必要な対応を検討医テレメータへ渉等の影響を及ぼしうる機器が院内外のどこでどのように利されているのかを確認しリスト化導を予定する機器で医テレメータに影響を及ぼしうる機器の影響情報が不分な場合は購予定のサンプル品で事前に医テレメータへ影響を与えるかを医テレメータの受信側の機器に搭載されている簡易スペアナモードで確認隣接する医療機関で医テレメータが利されている場合混信等に対するチャネル調整が必要なためその病院における配置や無線チャネル等の情報をその他リスクその他医テレメータについてじうるリスク等を検討 16

17 2.5 医療機関における対応策 - 運医テレメータの運にあたっては関係者の援を受け以下のような取組を必要に応じて実施しましょう取組項電波環境調査機器設定変更時等の確認他機器等調達時等の確認トラブル対策 ( 次の医テレメータのトラブル例と対策のポイント参照 ) 内容電波環境調査 ( 年 1 回程度機器設定変更時建物改修時等 ) を実施し調査結果を記録するとともに無線チャネル管理表 *1 を更新更新した無線チャネル管理表を基に納時及び直近の管理表からチャネル設定受信強度受信状態等に変化がないか確認変化がある場合設定の変更医テレメータ機器の院内貸し借りや変更病院内外からの医テレメータへ影響を及ぼしうる機器等の導等がじていないか確認無線チャネルや配置変更がじた場合動作に障が無いか確認した上で無線チャネル管理表を更新医テレメータ関連機器 ( 増幅機器 ( アンプ ) やアンテナ配線等の変更 ( 改修機器の取り替え他 ) 等 ) に変更がじた場合受信機能動作が正常かを確認医テレメータへ影響を与えうる機器の調達時は事前に医テレメータ製造販売業者や機器を設置する業者等から関連する情報の提供を受け検討購予定のサンプル品で事前に医テレメータへ影響を与えるかを医テレメータの受信側の機器に搭載されている簡易スペアナモードで確認どのようなトラブルがいつどこでどのように起きたかを所定の報告様式 *2 で記録記録や実際の状況を確認したうえでトラブル原因が特定される場合は対策を実施トラブル原因が不明対策困難な場合製造販売業者や機器設置業者等と連携し対応 17 * 1,2 無線チャネル管理表やトラブルの報告様式については電波環境協議会の医療機関における電波の安全利規程 ( 例 ) を参照 (

18 ( 参考 ) 医テレメータのトラブル例と対策のポイントトラブルの例壁や梁等の建築構造の関係でアンテナ位置が適切でないため電波が届かない対策建物の建設前にアンテナ配線電線管を埋め込んでおく LED 照明器具からのノイズによる電波渉テレメータアンテナの配線は LED 照明から遠ざけて配置する事前に導する LED 照明のサンプルをい医テレメータの受信側の機器に搭載されている簡易スペアナモードでノイズ障害の有無をチェックする廊下の天井取り付け機器からのノイズによる電波渉天井取り付け機器から離してアンテナ配線する電源線や接続線からもノイズが漏れている場合は EMCコア * を付ける例 ) 無線 LAN アクセスポイント保安監視カメラナースコール集合装置院内のテレメータテレコン利の無線システムとの混信 ( 医テレメータと同じ 3000 番台のチャネル ) 例 ) 観圧患者モニタ分娩監視装置離床センサシステム徘徊検知システム * ケーブルのノイズ電流を抑制するノイズ対策部品無線チャネルが衝突しないようテレメータのチャネルを変更する 5 EPS* パイプシャフトからのノイズによる電波渉 * ビルの各階を縦に貫通して電気設備の配線を収納している場所 6 18 アンテナ配線は EPS パイプシャフトに近づけない EPS パイプシャフト内に分配器やブースター等をれない近隣病院のテレメータとの混信近隣病院とで使チャネルを取り決めるグループ ID 機能 * の利 * グループチャネル情報に病院や診療科等の識別を付加して他院からの同じチャネルの誤表を防ぐ機能

19 確認テスト問医テレメータに関する記述として誤っているものを選んでください 1. 医テレメータが利している周波数帯は他の機器では利されていない 2. 医テレメータで使している無線チャネルを把握し重複がないように設定を維持管理しないと混信等のトラブルが発する可能性がある 3. 医テレメータのアンテナシステムにはマルチホイップアンテナ式と漏洩同軸ケーブル式がある 4. 医テレメータのアンテナシステムは LED 照明器具からの電波渉を受けることがある 19

20 解答と解説解答 1. 医テレメータが利している周波数帯は他の機器では利されていない医テレメータが利している周波数帯は他の機器でも利されており注意が必要です医テレメータは無線局の免許を必要としない特定電無線局として 420MHz 帯 440MHz 帯が割り当てられ最 480 チャネル (ch) が設けられています医テレメータが利している周波数帯はクレーンのリモコンや離床センサ等に使われているテレメータテレコンでも利されています特に 3000 番台のチャネルが重複しているため設定時に注意が必要です 20

21 確認テスト問医テレメータの無線チャネル管理や電波環境の測定について正しいものを全て選んでください 1. 運中機種変更時等に無線チャネル設定が変更された場合無線チャネル管理表を更新する 2. 医療機関内で使している無線チャネルを把握し混信が発しないように医テレメータの無線チャネルを重複がないように設定し維持管理する 3. 電波環境調査は機器設定変更時のみにうのではなく定期的にも実施する 4. 隣接する医療機関で医テレメータが利されている場合混信等に対する調整が必要となる場合がある 21

22 解答と解説解答全て正しい適切な無線チャネルの管理や電波環境調査を実施することにより安して医テレメータを利することができます 22

23 3. 無線 LAN に関する対策 23

3.1 無線 LAN の概要無線 LAN は多くの医療機関に導され電カルテ等にいる病院情報システム (HIS) や医療機器の画像データ伝送等幅広い途で利されています無線 LANは周波数の帯域や通信速度の違いから複数の規格があります医療機関では2.4GHz 帯 5GHz 帯のいずれの規格も導が進んでいます 2.

24 3.1 無線 LAN の概要無線 LAN は多くの医療機関に導され電カルテ等にいる病院情報システム (HIS) や医療機器の画像データ伝送等幅広い途で利されています無線 LANは周波数の帯域や通信速度の違いから複数の規格があります医療機関では2.4GHz 帯 5GHz 帯のいずれの規格も導が進んでいます 2.4GHz 帯は産業科学医療 (ISM) 周波数帯のつであり同じ周波数帯を電レンジ等様々な機器と共していますそのため 2.4GHz 帯は電波渉が多い周波数帯となっています実際に無線 LAN AP( アクセスポイント ) を設置する際病院のような広い場所では複数台の無線 LAN AP でカバーすることが般的です複数台を同時に近隣で使う場合相互の電波渉を避けるためそれぞれが使う無線チャネルを規格により同時に利可能な2.4GHz 帯の3 チャネル 5GHz 帯の19 チャネルから組み合わせて使します 2.4GHz 帯と 5GHz 帯の利可能な無線チャネルチャネルは 13 個存在するが渉せずに使えるのは 3ch 分のみ (5ch 以上離さないと電波渉による通信障害 ) 19 チャネル全て渉せずに利可能 ( ただし W52(36ch 48ch) 以外は気象レーダの影響 ( 時的に使不可 ) が発する場合あり ) 24

動販売機等に設置される無線 LAN AP をはじめとする外部環境からの電波渉持ち込み端末等による電波渉不適切な無線チャネルの設定 * による通信速度低下 * 同チャンネルの無線 LAN アクセスポイント間の電波渉による障害が発しない機能を持った

25 3.2 無線 LAN に関するトラブル無線 LANに関連するトラブルには以下のようなものがあります無線 LAN を利する検査装置や医療機器患者等が持ち込む端末 ( 例 : 無線 LANルータやテザリング機器無線通信機能付き携帯ゲーム機等 ) による電波渉が起こす通信障害不適切な無線チャネル設定や無線 LAN アクセスポイント (AP) 設置による通信速度の低下配慮をいた無線 LAN AP の過剰設置による通信障害携帯電話事業者等やコンビニエンスストア等の売店舗バスバス停動販売機等に設置される無線 LAN AP をはじめとする外部環境からの電波渉持ち込み端末等による電波渉不適切な無線チャネルの設定 * による通信速度低下 * 同チャンネルの無線 LAN アクセスポイント間の電波渉による障害が発しない機能を持ったシングルチャネル式 ( メーカ独式 ) を利した場合管理範囲内の全 AP を同じチャネルで使することができます事例無線 LAN AP の不適切な設定により無線 LAN を使った電カルテ画像参照の端末が全て使できなくなり診療や業務に障をきたした 25

26 3.3 無線チャネルの確認無線 LAN の電波は多数の機器が同じ無線チャネルを使すると通信速度の低下等が発して本来の性能を発揮できなくなります無線 LAN の管理者は以下にすポイントを参考に医療機関内で使している無線チャネルを把握し重複等が無いように設定を維持管理しましょう納時に無線 LAN ネットワーク事業者等から提供された無線 LAN AP の位置とそれぞれの無線チャネル等の情報が記載された管理表を保管するメンテナンス時機種変更時等に無線チャネル設定が変更された場合管理表を更新する管理表は無線 LAN の管理者が最新の情報を常に把握できるよう適切に保管管理する 26

27 3.4 電波環境の測定法 ( 簡易な法 ) 無線 LAN の電波状況は専の測定機器等でなくてもスマートフォンのアプリケーションを利することで概ね把握できます無線 LAN 導後に速度低下等の通信障害の発が疑われる場合は持込無線 LAN 機器や外部等から侵してくる無線 LAN の電波環境調査をうことで原因の特定と対策が可能となります無線 LAN の電波状況を簡易に知る法は以下の通りです ( 詳細な測定法は医療機関における安安全に電波を利するための引きの参考 7(2) を参照してください ) 電波環境の測定順 ( 簡易な法 ) Step1 Step2 Step3 Step4 電波状況を確認する場所の決定運している無線 LAN のネットワーク名称無線チャネルを事前に確認し記録電波環境の調査箇所で運している無線 LAN やそれ以外の無線 LAN のネットワーク名称使チャネル信号強度を測定し記録定時間 ( 例 1 時間 ) 毎に同じ場所で電波状況の測定と記録をい電波状況の変化を把握 ( 医療機関が管理している無線 LAN の電波状況はきな変化はないですがそれ以外の無線 LAN 電波は病院内に無線 LAN 機器を持ち込む数や病院外での無線 LAN の使状況によりきく変化します ) 病院が管理している無線 LAN のチャネルと同じチャネルに病院管理外の無線 LAN の信号が定常的あるいは何度も測定された場合病院の無線 LAN の性能を低下させていることが考えられます病院が管理している無線 LAN の同チャネルが複数測定される場合も病院の無線 LAN の性能を低下させていることが考えられます ( シングルチャネル式をいている場合は除きます ) 病院の無線 LAN の性能を低下させるような無線状況の例 ( 無線 LAN-A は無線 LAN-1 によって電波渉を受けて性能低下が発 ) 27

28 3.5 医療機関における対応策無線 LANに関する医療機関等の取組のフロー図は以下の通りですここでは医療機関の対応のうち事前検討運について解説します ( その他の取り組みについては引きを参照してください ) 無線 LANに関する取組の全体像 28

29 3.5 医療機関における対応策 - 事前検討無線 LANの導を検討する際には以下の8 項について確認しましょうその際無線 LAN ネットワーク事業者や機器を設置する業者病院建設業者等からサービス提案に加え技術的援や情報を受けるとともに各項について病院の事情等と較し対応の可否を検討しましょう事前確認事項利に伴うメリットデメリット等他医療機関の事例等を参照し利に伴うメリットデメリット等を確認利したいサービス利形態や適した周波数の検討内容院内で利したいサービスや利形態を検討医療診療系事務系般患者向けネットワーク等各利形態に関しての基本針 ( セキュリティサービスレベル利ポリシー等 ) を検討利したいサービスや利形態等に応じ 2.4GHz 帯と 5GHz 帯それぞれの周波数の特性を活かして適切なネットワークを構築必要経費期等導に必要となる経費 ( 運中の経費も含む ) 期等を確認院内構造物設置機器等無線 LAN 利者の動線等に基づく AP( アクセスポイント ) 配置配線無線 LAN に渉等の影響を及ぼしうる機器の位置防壁の位置等を確認運中に必要となる対応管理体制構築規定整備電波環境調査管理表更新確認等必要な対応検討無線 LAN に対する渉源に関する情報隣接して無線 LAN を運する機関に関する情報無線 LAN へ渉等の影響を及ぼしうる機器が院内外のどこでどのように利されているのかを確認しリスト化隣接して無線 LAN を運する機関との間で混信等に対する調整が必要なためその機関の無線 LAN の無線チャネル等の情報をその他リスクその他無線 LAN についてじうるリスク等を検討 29

30 3.5 医療機関における対応策 - 運無線 LAN の運にあたっては関係者の援を受け以下のような取組を必要に応じて実施しましょう取組項電波環境調査機器設定変更時等の確認他機器等調達時等の確認トラブル対策内容電波環境調査 ( 年 1 回程度機器設定変更時建物改修時等 ) 等を実施し調査結果を記録するとともに管理表 *1 を作成更新更新した管理表を基に納時及び直近の管理表からチャネル設定受信強度受信状態等に変化がないか確認変化がある場合設定の変更建物の増改築 AP の改修病院内外からの無線 LAN へ影響を及ぼしうる機器等の導等がじていないか確認無線チャネル送信出や配置の変更がじた場合動作に障が無いか確認した上で管理表を更新必要に応じて電波環境調査を実施無線 LAN 関連機器 (AP の改修や機器の取り替え等 ) に変更がじた場合電波環境調査を実施し管理表を更新無線 LAN へ影響を与えうる機器の調達時は医テレメータ製造販売業者や機器を設置する業者等から関連する情報の提供を受け検討どのようなトラブルがいつどこでどのように起きたかを所定の報告様式 *2 で記録管理表や実際の状況を確認したうえでトラブル原因が特定される場合には対策を実施トラブル原因が不明対策困難な場合事業者等と連携し対応 30 * 1,2 無線 LAN 機器 AP の管理表やトラブルの報告様式については電波環境協議会の医療機関における電波の安全利規程 ( 例 ) を参照 (

31 確認テスト問無線 LAN に関する記述として正しいものを選んでください 1. 無線 LAN で利される主な周波数帯は 2.4GHz 帯と 5GHz 帯で 5GHz 帯は電レンジで利されている 2. 複数台の無線 LAN AP を設置する場合周波数帯に関係なく電波の相互渉を考慮する必要はない 3. 無線通信機能付き携帯ゲーム機は携帯電話の電波を利するので無線 LAN の電波との渉は発しない 4. 無線 LAN の電波は多数の機器が同じ無線チャネルを使すると通信速度低下等が発する 31

32 解答と解説解答 4. 無線 LAN の電波は多数の機器が同じ無線チャネルを使すると通信速度低下等が発する無線 LAN の電波は多数の機器が同じ無線チャネルを使すると通信速度が低下することがあるため無線 LAN 導時に検討する必要がありますその他の選択肢に関する解説は以下の通りです 1. 無線 LAN で利される周波数帯は 2.4GHz 帯と 5GHz 帯で 5GHz 帯は電レンジで利されている無線 LAN で利される周波数帯は 2.4GHz 帯と 5GHz 帯ですが電レンジでは 2.4GHz 帯が利されています 2.4GHz 帯は様々な機器に利されているため電波渉が発しやすくなっています 2. 複数台の無線 LAN AP を設置する場合周波数帯に関係なく電波の相互渉を考慮する必要はない複数台の無線 LAN AP を設置する場合電波渉が発する可能性がありますそのため各 AP が使う無線チャネルを規格により同時に利可能な 2.4GHz 帯の 3 チャネル 5GHz 帯の 19 チャネルから組み合わせて使します同チャンネルの無線 LAN アクセスポイント間の電波渉による障害が発しない機能を持ったメーカ独式であるシングルチャネル式を利した場合管理範囲内の全 AP を同じチャネルで使することができます 3. 通信機能付き携帯ゲーム機は携帯電話の電波を利するので無線 LAN の電波との渉は発しない多くの通信機能付き携帯ゲーム機では無線 LAN の電波を使するため医療機関での利には注意が必要です 32

33 確認テスト問無線 LAN の無線チャネル管理や電波環境の測定について誤っているものを全て選んでください 1. 運中機種変更時等に無線チャネル設定が変更された場合管理表を更新する 2. 無線 LAN 導時に電波環境調査等を実施すれば使開始後にトラブルは発しない 3. 無線 LAN の電波状況は専の測定機器等でなくてもスマートフォンのアプリケーションを利することで概ね把握できる 4. 無線 LAN の導を検討する際は利したいサービスや利形態等に応じ 2.4GHz 帯と 5GHz 帯それぞれの周波数の特性を活かして適切なネットワークを構築する 33

34 解答と解説解答 2. 無線 LAN 導時に電波環境調査等を実施すれば使開始後にトラブルは発しない無線 LAN の運にあたっては適切なタイミングで電波環境調査を実施することが必要です電波環境調査は定期的な調査 (1 年に 1 回程度 ) だけではなく機器設定変更時や建物改修時等に実施し管理表を更新する必要があります納時及び直近の管理表からチャネル設定受信強度受信状態等に変化がないか確認し変化がある場合設定の変更建物の増改築 AP の改修病院内外からの無線 LAN へ影響を及ぼしうる機器等の導等がじていないか確認しましょう 34

35 4. 携帯電話に関する対策 35

36 4.1 携帯電話の概要携帯電話を適切に利しない場合携帯電話端末からの電波が医療機器に影響を与える可能性がありますしたがって携帯電話の利に関する医療機関内のルールを定めることおよび周知することが重要です ( 次参照 ) 携帯電話の声通話サービスやメールインターネット等のデータ通信サービスは現在第 3 世代 (W- CDMA CDMA2000) やLTE 等と呼ばれる式をいて提供されています携帯電話では 700MHz 帯 800MHz 帯 900MHz 帯 1.5GHz 帯 1.7GHz 帯 2GHz 帯 3.5GHz 帯等の周波数が利されています ( 近年の携帯電話は複数の式や周波数を組合わせてサービス提供することが般的 ) 般的に受信状況が悪い場合には携帯電話端末からの送信電がくなる傾向があります主な携帯電話システムの概要無線アクセス式第 3 世代 (W-CDMA) 無線周波数 800MHz 帯 /900MHz 帯 /1.5GHz 帯 /1.7GHz 帯 /2GHz 帯公衆最送信電 ( 携帯電話端末 ) 250mW 第 3 世代 (CDMA2000) 800MHz 帯 /2GHz 帯 250mW 第 3.9 世代 (LTE) 第 4 世代 (LTE-Advanced) 700MHz 帯 /800MHz 帯 /900MHz 帯 /1.5GHz 帯 /1.7GHz 帯 /2GHz 帯 /3.5GHz 帯 200mW 参考第 2 世代の携帯電話には最送信電が 800mW と常にきい式もありましたが本では平成 24 年にサービスが終了しました以降の式の携帯電話の最送信電は 200 ~250mW まで低下し携帯電話からの電波による医療機器等への影響はさくなっています 36

( 参考 ) 医療機関における携帯電話の利ルールについて医療機関における携帯電話利に関して以下のようなルールを定め周知することが重要です 1エリアごとの使ルールの設定 2 医療機器との離隔距離の設定 3ルールの周知 ( 掲等 ) エリアごとの携帯電話端末使ルール設定例 *

37 ( 参考 ) 医療機関における携帯電話の利ルールについて医療機関における携帯電話利に関して以下のようなルールを定め周知することが重要です 1エリアごとの使ルールの設定 2 医療機器との離隔距離の設定 3ルールの周知 ( 掲等 ) エリアごとの携帯電話端末使ルール設定例 * 医療機関での掲の例 * 上記はあくまで参考例であり実際のルールは医療機関の状況を踏まえたルールを策定してください詳しくは電波環境協議会の医療機関における携帯電話等の使に関する指針を参照してください 37

38 4.2 携帯電話と医療機器との離隔距離携帯電話端末からの電波は端末からの距離が遠くなるにつれて減衰することから定の離隔距離を確保すれば医療機器への影響は防することができると考えられます医療機関における携帯電話等の使に関する指針では離隔距離について医療機器の電磁両性に関する国際規格 (IEC ( これに基づく国内規格は JIS T )) でいられている推奨分離距離 ( 医療機器の添付書に記載 ) 等を参考にして影響が懸念される医療機器から1m 程度離すことを安とすることができるとしていますただし各医療機関において独にった試験の結果や医療機器の取扱説明書からの情報等をもとに安全性を確認している場合は 1m 程度よりも短い離隔距離を設定することができます医療機関における携帯電話等の使に関する指針離隔距離の考え JIS T :2012 の推奨分離距離の算出式に携帯電話の最送信電 250mW を当てはめると 1.15m となるが以下の点を踏まえ離隔距離の安を 1m 程度としている 1 上記は相対利得 0dB での計算だが実際の携帯電話端末では相対利得が -2dB 程度であることを考慮すると 0.92m 程度となること 2 携帯電話の医療機器への影響に関する実験調査 (39 参照 ) で診療為へ影響を与える事象の最距離は 18 cmであったこと 3 利者にとってわかりやすい距離とすべきであること 38

( 参考 ) 携帯電話が医療機器に与える影響調査電波環境協議会が公表した医療機関における携帯電話等の使に関する報告書 ( 平成 26 年 8 ) では携帯電話端末の電波が医療機器に与える影響の調査結果がされています ( 詳細は報告書参照 ) 例えば汎輸液ポンプでは携帯電話端末を機器に近づけた際

39 ( 参考 ) 携帯電話が医療機器に与える影響調査電波環境協議会が公表した医療機関における携帯電話等の使に関する報告書 ( 平成 26 年 8 ) では携帯電話端末の電波が医療機器に与える影響の調査結果がされています ( 詳細は報告書参照 ) 例えば汎輸液ポンプでは携帯電話端末を機器に近づけた際 18cmの距離で影響 ( 閉塞の誤検知により機能が停する不可逆状態 ) が発するという調査結果が出ています携帯電話端末の電波が医療機器に与える影響の調査結果 39 電波環境協議会医療機関における携帯電話等の使に関する報告書

4.3 電波環境の測定法 ( 簡易な法 ) 医療機関内では携帯電話端末から発射される電波が医療機器に影響を与えるおそれがあるため電波の状況を知ることが切です以下は医療機関で実施できる簡易な電波状況を知る法ですなおこの法は医療機関内に基地局から届いているおおよその電波の強さの状況を把握し安とするものです携帯電話端末が発射する電波の強さを特定はできませんあくまで

40 4.3 電波環境の測定法 ( 簡易な法 ) 医療機関内では携帯電話端末から発射される電波が医療機器に影響を与えるおそれがあるため電波の状況を知ることが切です以下は医療機関で実施できる簡易な電波状況を知る法ですなおこの法は医療機関内に基地局から届いているおおよその電波の強さの状況を把握し安とするものです携帯電話端末が発射する電波の強さを特定はできませんあくまで医療機関内で携帯電話が使えるか否かの傾向を確認する程度のものです Step1 Step2 Step3 電波環境の測定順 ( 簡易な法 * ) 基地局から届く電波の強度は携帯電話端末に表されるアンテナ本数が安般にアンテナ本数が多い場合その場所では基地局の電波が強く届いている可能性病院内の術室や検査室等属壁が多くなる建物内ではアンテナ本数が少ない状況となる場合あり病院内の各場所で携帯電話端末にされるアンテナ本数を記録アンテナ本数を確認するときは各場所で携帯電話端末の向きを変えてアンテナ本数の表が最も少なくなった時の状況を記録アンテナ本数が少ない場所は携帯電話の電波状況がよくないと考えられ携帯電話端末から発射される電波の強さは較的きくなる傾向にあります近年の携帯電話システムは電波状況がよい場所でもベストエフォート制御 ( 量のデータを速に伝送するために時的に携帯電話端末が強い電波を発射する等 ) により時的に携帯電話端末が強い電波を発射する場合があるため医療機器への影響に注意が必要です Step4 病院内の測定場所とアンテナ本数の表値を合わせてすと携帯電話の電波状況のおおよその傾向が把握可能携帯電話の電波状況確認例 * 簡易な法では全ての携帯電話事業者の電波環境を測定できない可能性がありますまた電波環境は携帯電話事業者ごとに測定する必要があります 40

41 4.4 医療機関における対応策携帯電話に関する医療機関等の取組のフロー図は以下の通りですここでは医療機関の対応のうち導検討について解説します ( その他の取り組みについては引きを参照してください ) 携帯電話に関する取組の全体像 41

42 4.4 医療機関における対応策 - 導検討携帯電話サービスの利にあたっては以下の7 項に留意し携帯電話サービスを導することによるリスク判断を含めた検討の実施が必要ですその際携帯電話事業者病院建設業者等からサービス提案に加え技術的援や情報を受けるとともに各項について病院の事情等と較し対応の可否を検討しましょう事前確認事項内容利に伴うメリットデメリット等携帯電話利に伴うメリットデメリット等を確認現状の確認利したいサービス利形態の検討対策法の検討必要に応じて医療機関内の電波状況や医療機器への影響の実態をら把握 ( 他病院における導事例や実測による影響結果を参照することも有 ) 院内で利したい携帯電話サービスの具体的内容を検討利したいエリアで携帯電話の電波状況が良好な場合は特段の対策は不要携帯電話の屋内基地局装置や屋内アンテナの設置等により医療機関内の基地局設計を適切にい屋内の携帯電話端末の受信レベルを定以上に向上することで携帯電話端末の送信電が平均的にさくなる傾向となり医療機器への携帯電話による影響を低減することが可能対策は携帯電話事業者等の専業者に相談の上実施必要経費期等導に必要となる経費 ( 運中の経費も含む ) 期等を確認運中に必要となる対応管理体制構築規定整備電波環境調査管理表更新確認等必要な対応検討その他リスクその他携帯電話についてじうるリスク等を検討 42

43 確認テスト問医療機関での携帯電話利に関する記述として正しいものを選んでください 1. 携帯電話では携帯電話事業者によらず全て同じ周波数帯が利されている 2. 携帯電話端末から分な離隔距離を確保すれば電波による医療機器への影響は防することができる 3. 携帯電話の電波状況が悪い場合にも携帯電話端末から発射される電波の強さは変わらない 4. すべて正しい 43

44 解答と解説解答 2. 携帯電話端末から分な離隔距離を確保すれば電波による医療機器への影響は防することができる携帯電話端末から発せられる電波は医療機器へ影響を与える可能性があるため医療機器から定距離離す必要があります医療機関における携帯電話等の使に関する指針では離隔距離について国際規格等を参考に影響が懸念される医療機器から 1m 程度離すことが安とされていますただし各医療機関において独にった試験の結果や医療機器の取扱説明書からの情報等をもとに安全性を確認している場合は 1m 程度よりも短い離隔距離を設定することができます定距離離す 44

45 5. 電波管理体制の概要 45

5.1 医療機関における電波管理体制の構築医療機関では医テレメータや無線 LAN 携帯電話以外にも様々な電波利機器( 次参照 ) が利されておりこれらの機器を適切に管理することが重要となります電波利機器を管理する各部において電波管理を担当する担当者を決めましょう各部の電波管理を担当する担当者どうしが部横断で連携し医療機関内の電波利に関する情報を共有することで

46 5.1 医療機関における電波管理体制の構築医療機関では医テレメータや無線 LAN 携帯電話以外にも様々な電波利機器( 次参照 ) が利されておりこれらの機器を適切に管理することが重要となります電波利機器を管理する各部において電波管理を担当する担当者を決めましょう各部の電波管理を担当する担当者どうしが部横断で連携し医療機関内の電波利に関する情報を共有することでトラブルを未然に防ぐことが期待されます電波利に関する情報共有では各部の担当者やその他関係者で組織される会議体 ( 例 : 電波利安全管理委員会 ) や医療機関全体の電波管理に係わる調整をったり連絡窓となる電波利コーディネータを置くことも有効です医療機関における電波管理体制の例 * 電波利用安全管理委員会 * 電波管理体制の構築に関連した電波環境協議会の医療機関における電波の安全利規程 ( 例 ) については 5.2 電波環境の管理に関するルールの策定を参照 46

47 ( 参考 ) その他電波利機器医療機関では医テレメータ無線 LAN 携帯電話以外にも様々な電波利機器が利されておりこれらを含めて管理することが重要となります医療機関で利される電波利機器としては各種センサやPHS 等があります各電波利機器の詳細と医療機器への影響に関しては医療機関において安安全に電波を利するための引きを参照してください医療機関で利されるその他の電波利機器電波利機器医療機関での利例微弱無線設備発射される電波が弱く近距離の無線通信に使われます特定電無線局微弱無線よりも雑や混信に強くよりい距離の通信に使われます周波利設備無線通信機器ではありませんが周波電流を使うため無線設備への影響に注意する必要があります RFID 接触の IC タグを使って情報を識別する技術ですトランシーバ送信機と受信機が体になった無線機で様々な種類があります PHS 携帯電話よりも送信出がさく医療機関で広く使されています徘徊センサ呼吸センサカプセル内視鏡等医テレメータ ( 電図等の体信号の伝送 ) テレメータ / テレコントロールシステム植込み型臓ペースメーカ等のデータ転送ナースコール等超波治療器超波メス電気メス磁気共鳴診断装置 (MRI) リストバンド型患者タグ等による患者情報管理職員の退室管理 (IC カード等 ) 災害発時の緊急途や警備等での利職員間での院内通話 47

48 5.2 電波環境の管理に関するルールの策定各医療機関で電波の管理を実践するにあたり電波の利に関する規定を策定するとともに規定に関する関係者の理解と協を得るための取組が求められます電波環境協議会では規程を定める際に利可能な例をした医療機関における電波の安全利規程 ( 例 ) ( を公表しています電波の安全利規程 ( 例 ) の構成取り扱う電波利機器ノイズ源となりうる設備電波利安全管理委員会の設置電波利コーディネータの役割電波管理担当者等の配置院内で利する機器のリスト化新規調達時の続き電気配線を伴う事時の続き電波利機器 ( 端末等 ) の使電波利機器の通信インフラの設置点検保守規程内容の例 ( 電波利用コーディネータの役割 ) 電波利用コーディネータは以下の役割を担う (1) 委員会を開催すること (2) この規定に基づく電波管理担当者からの報告を聴取し保管すること (3) 複数部門にまたがる電波利用機器の利用状況を把握し各電波管理担当者からの求めに応じて干渉等が発生するおそれの有無について確認すること (4) 電波管理担当者からの対応に不備または欠落等がある場合にはその電波管理担当者に対して指導すること (5) 委員会の検討内容をとりまとめること (6) 必要に応じて医療安全管理者や医療機器安全管理責任者等とも連携し電波利用に関する課題の解決につとめること (7) 委員会の検討結果を定期的に院長へ報告するとともに院内に周知すること (8) 当院における電波利用状況その他に関して外部へ情報発信することトラブル対応教育研修の実施 48

49 5.3 関係機関との役割分担と責任の明確化電波に関するトラブルがじた場合迅速に解決するためにはトラブルが発した医療機器の製造販売業者や機器メーカ事業者等の関係する機関との協が不可です前述の電波利コーディネータや電波利安全管理委員会を通じて頃から情報共有をいましょう機器の導等に際しても医療機関及びこれらの関係者との間で事前の情報共有に努めトラブル発時の対応の役割や責任を明確にすることが切です 49

50 まとめ医療機関では医テレメータや無線 LAN 等での電波の利が進んでいますで電波利機器の管理が不分だと医療機器等の機能に障がじることがありトラブルにつながる可能性があります医療機関で安安全に電波を利できるよう電波利機器を適切に管理し利することが重要となります 50

51 参考情報詳細に学びたいは医療機関において安安全に電波を利するための引きをご覧ください電波環境協議会ホームページからダウンロードできます医療機関での電波利等に関連するその他の参考情報も参照してください総務省電波利ホームページ ( 電波環境協議会ホームページ ( 医療機関における電波利推進に関する地域協議会 ( 各地の総合通信局にお問い合わせください ) 51

弱くなる ) します医療機関では般の建物にも利される建築部材だけではなく MRI 検査室等では特殊な建築部材が使されており場所により電波の届きやすさが異なります

52 ( 参考 ) 電波の遮蔽 ( しゃへい ) 特性電波はやガラスのように電気を通しにくい性質のものは通り抜けますが属のように電気を通しやすい性質のものには反射吸収されますそのため鉄製の扉や鉄の建物の中へは電波が届きにくくなりますまた電波は材質が違うもの例えば空気からへ進むときその境界で進向が変わります更に電波は中を進むときにきく減衰 ( 弱くなる ) します医療機関では般の建物にも利される建築部材だけではなく MRI 検査室等では特殊な建築部材が使されており場所により電波の届きやすさが異なります電波についてより詳しく学びたいは総務省電波利ホームページ ( 等を参照してください電波と電磁波医療機関で使される電波を遮蔽しやすい建築部材 52

53 以上でe-learningは終了です受講お疲れ様でした 53

はじめに 2

医療機関における安心安全な電波利用 e-learning 教材基礎編はじめに 2 e-learning の目的と概要医療機関における安心安全な電波利用基礎編は医療機関に従事するスタッフの方 ( 看護師の方等 ) を対象とした e-learning です医療機関での電波の利用状況や電波利用に関連したトラブル事例等を学んでいただき医療機関での電波管理の必要性について基礎的な内容を学んでいただくことを目的としています

医療機関における安 安全な電波利 応 編

医療機関における安安全な電波利応編