講演 5 鉄道における安全技術と鉄道製品認証鉄道認証室長田代維史 -69-

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としはるすえがら
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1 講演 5 鉄道における安全技術と鉄道製品認証鉄道認証室長田代維史 -69-

3 鉄道における安全技術と鉄道製品認証鉄道認証室長田代維史講演内容 1. 高安全化努力の事例 2. 安全性実現の考え方 3. 機能安全規格 4. 鉄道の安全関連規格と認証 5. まとめ -71-

4 1. 高安全化努力の事例 3 平成 26 年度講演会 4 輸送人数に見る日本の鉄道の実績 Annual passenger number (in 100 million persons) Japan (1998) China (2001) India (2000) Germany (2000) France(2000) Italy (2000) U.K. (2000) Korea (2000) U.S. A (1997) Thailand (1994) Norway(2001) Myanmar (1998/99) 4 平成 26 年度講演会 -72-

5 ATC( 自動列車制御 ) 技術史地上車上伝送媒体レル無線 1961 営団日比谷線 ATC 1964 東海道新幹線 ATC 1965 LZB( 独国鉄 ) 1981 TVM300 ( 仏国鉄 ) 2000~ 在来線新幹線デジタル ATC( 日本 ) 1984 BART CBTC( 米 ) 1988 CARAT( 鉄道総研 ) 1991 ETCS プロジェクト開始 (EU) 2003 CBTC 規格化 (IEEE) 2006 CBTC 使用開始 ( ニューヨーク地下鉄 ) 2011 ATACS 使用開始 ( 仙石線 ) 5 平成 26 年度講演会日本が先行した ATC 技術速度 ATC 車上列車速度検知速度照査ブレーキ制御制限速度情報弁別制限速度の段階制限速度決定列車検知 ATC 地上 6 平成 26 年度講演会 -73-

6 ATC の安全技術 (1/3) *: 危険側故障率 <10-9 / 時 :SIL4 相当以上 ATC の高安全機能 (*) - 区間毎の列車検知機能 - 区間毎の制限決定機能 - 制限速度情報弁別機能 - 列車速度検知機能 - 速度照査機能 - ブレーキ制御機能 7 平成 26 年度講演会 ATC のリスク識別の考え方 (2/3) 支障事故複合故障不正操作保守不全単純故障バグ設計不具合人的要因設計対処可設計外対応リスク分析による識別 8 平成 26 年度講演会 -74-

7 ATC の安全技術 (3/3) ATC の高安全化努力 (*) *: 全て開発着手時点から開始 - 機能インタフェースの確定 - リスク要因分析 - 危険側故障率計算 - 高安全化設計 ( 高信頼フェイルセーフ ) - 保全保守システム構築 - 運用ルールの確立 9 平成 26 年度講演会 2. 安全性実現の考え方 10 平成 26 年度講演会 -75-

8 鉄道の安全思想日本の鉄道の安全思想 - 確実な安全の達成を目指す - 安全性水準は従来と同等またはそれ以上欧州流の安全規格の精神 - 製造物責任対応の証拠として安全努力の全プロセスを文書化 11 平成 26 年度講演会鉄道におけるリスク許容の考え方日本流 MEM ( ドイツ流 ):Minimum Endogenous Mortality - 合理的に死者率が最小であること国際規格 GAMAB ( フランス流 ):Globalement Au Moins Aussi Bon (globally at least as good) - 全体として従来と同等またはそれ以上 ( 比較法 ) の安全性を有すること ALARP ( 英国流 ):As Low As Reasonably Practicable - リスクを受容可能なレベルに抑えること - 対策コストは合理的な範囲でなければならない 12 平成 26 年度講演会 -76-

9 3. 機能安全規格 13 平成 26 年度講演会欧州起源の機能安全規格の背景製造物責任指令責任緩和条項 IEC シリーズ安全性達成マネジメントの証拠の文書化を要求技術仕様的規格業務プロセス規格 14 平成 26 年度講演会 -77-

10 機能安全規格の要求 15 ( 目標 ) ( 手段 ) 機能メカニズム技術的メカニズム (ALARP, GAMAB) -78- 構想目標設定安全性技術高信頼化技術設計製造検査出荷据付立ち上げ運用監視など組織的メカニズム ( ライフサイクル管理 ) PDS PDCA 組織管理実行管理評価能力管理文書管理など両方の証拠を要求 15 平成 26 年度講演会機能安全規格におけるライフサイクル PDCA 思想 1. 構想 2. 適用範囲の定義品質計画品質管理品質保証品質向上計画 Plan 実施 Do 評価 Check 改善 Act 3. リスク解析 4. システム要求事項 5. システム要求事項の割当て 6. 設計 7. 製造 8. 据付け 9. 機能と安全性の検証 10. 受入れ 12. 性能監視 11. 運用と保守 13. 変更と改良 14. 使用停止と廃棄 16 平成 26 年度講演会

11 安全関連規格体系と鉄道 A 規格全規格類に共通の基本概念設計原則 B 規格広範な機械類全般の安全性規格 C 規格特定分野の製品の安全性規格 ISO: 機械系 ISO/IEC ガイド 51 ISO システム安全規格 ISO 安全関連部品規格 ISO 両手操作制御装置規格 ISO 安全距離規格 ISO マットセンサ規格 ISO 突然の起動防止規格 ISO インタロック規格 ISO ガードシステム規格 ISO 階段類の規格 IEC: 電気系 IEC 電気設備安全規格 IEC 非常停止規格 IEC センサ一般安全規格 IEC センサ応用規格 IEC 電気電子装置の機能安全規格 IEC スイッチ類規格 IEC EMC 規格 IEC トランス規格 IEC 防爆安全規格鉄道分野 IEC (RAMS 規格 ) 17 平成 26 年度講演会 4. 鉄道の安全関連規格と認証 18 平成 26 年度講演会 -79-

12 RAMS 規格適用の実態ライフサイクル段階年 4 月 O&M 関連ライフサイクル段階の修正案提出承認 (INE/TC9/CAG)( 主査 : 日本 ) 適用欠落信号車両主機車両補機車体地上電力平成 26 年度講演会認証スキームとライフサイクル管理 ISO/IEC ISO 9001 構想 ~, 設計システム 1a 製造据付 ~ 受入れ運用保守保全 ~ 使用停止廃棄非カバーシステム 3 製造者対象非リンク事業者対象 20 平成 26 年度講演会 -80-

13 認定機関ネットワーク ILAC/IAF ( 国際試験所認定協力機構 / 国際認定フォーラム ) EA( 欧州認定協力機構 ) SADCA ( 南部アフリカ開発協力機構 ( 認定 )) APLAC/PAC ( アジア太平洋試験所認定協力機構 / 太平洋認定協力機構 ) IAAC ( 米州認定協力機構 ) 21 平成 26 年度講演会 5. まとめ 22 平成 26 年度講演会 -81-

14 まとめ (1/2) 内外の安全手法の比較比較項目安全性評価の考え方リスク分析手法安全性目標決定手法文書作成手法日本流国際規格 GAMAB に近い GAMAB または ALARP FMEA FTA などほぼ共通既存の保安レベル製品と同等リスク分析に基づく積上げ算定安全性計算書設計文書ライフサイクルと PDCA ベース評価観点別文書 23 平成 26 年度講演会まとめ (2/2) 課題鉄道安全関連規格への適合性認証における安全性信頼性評価手法について - 日本で実績ある評価手法の維持普及 - 欧州流評価方法との融合 - 規格に適合した文書作成手法の普及鉄道安全関連規格の体系について - IEC ISO における日本の鉄道の強みが生きる規格の開発 24 平成 26 年度講演会 -82-

15 は国際規格活動と規格適合性認証を通じて日本の鉄道技術の維持発展および鉄道システムの海外展開に貢献したい関係各位の御理解御支援をお願い申し上げます 25 平成 26 年度講演会 -83-

IEC/TC9 における改訂 EN の審議手順改善検討国際標準化ワークショップ 1 鉄道における国際標準化と認証 ( 独 ) 交通安全環境研究所田代維史

IEC/TC9 における改訂 EN の審議手順改善検討国際標準化ワークショップ 1 鉄道における国際標準化と認証 ( 独 ) 交通安全環境研究所田代維史 IEC/TC9 における改訂 EN の審議手順改善検討国際標準化ワークショップ 1 鉄道における国際標準化と認証 2013-12-18 ( 独 ) 交通安全環境研究所田代維史 1. 概況 2 1 概況鉄道輸送の実績比較 4 鉄道輸送人数における各国シェア 17 4.3 22.9 0.87 0.2 8.2 9.5 0.5 1.5 China (2001) Japan (1998) India (2000)

講演 5 鉄道における安全技術と鉄道製品認証 鉄道認証室長 田代維史 -69-

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