安倍総理の防衛大綱策定の指示

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1 日米の防衛戦略の一体化 2010 年に始まった米国のエアシーバトル構想は 10 年の議論の末 2019 年の海洋圧迫戦略 (Maritime Pressure Strategy) をもって 米陸海空軍 海兵隊の一体化された対中作戦 戦略として完成! 水中の支配作戦 ( すでに日米は一体化 ) 宇宙の作戦 電磁領域の作戦 ( 盲目化作戦 ) は秘匿 日本は 電磁波領域での優越 日米一体となって船を沈めよ 生き残り戦い続ける の 3 本柱で日米対中作戦を一体化!

2 CSBA(ASB) の基本概念 1 拒否し防御する (Deny&Defend) 同盟国による A2/AD 抗堪力 継戦力 * 米国の前方プレゼンスの代用ではない 米空母は後退するが米陸軍 空軍等は積極関与する! 2 長引かせ疲弊させる (Protract&Exhaust) 経済封鎖 3 懲罰を科す (Punish) 中国本土への攻撃 盲目化作戦 盲目化作戦は当初から実施する主要な作戦

3 What should be the balance between these elements? What should be the division of labor between the United States, its allies and partners? 同盟国 友好国 潜り込む不正規軍による攻撃 同盟国による A2AD ネットワークの構築 抗堪力 強靭力の増大 不利な環境下での作戦 ネットワークの構築 遠距離作戦 周辺作戦 ( 封鎖作戦 ) 米国

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6 いよいよ東シナ海 南シナ海で中国艦隊を撃滅する体制が 2020 年から完成する! ハリス元海軍米太平洋軍司令官 (2017.2) 陸軍が船を沈め 人工衛星を無力化し ミサイルを撃ち落とし 指揮統制機能をハック 妨害せよ (2018 陸自 米陸軍が RIMPAC で対艦攻撃 ) INF 条約 (500~5500km) 廃棄 (2019) は 米陸軍の短 中距離ミサイルの保有を促進する! 米国は射程 1000km( 陸海空共通 ) の地上発射型巡航ミサイル発射実験予定 18 ヶ月以内で実戦配備!( 中距離弾道ミサイルは 配備まで 5 年以上 ) ブラウン米太平洋陸軍司令官は 米陸軍は 2020 から第 1 列島線への機動展開演習 ( 韓国を除く ) 太平洋の守護者 (Defender Pacific) を南 東シナ海シナリオで実施することを発表!( 陸自に学べ! を実践 ) 米海兵隊司令官 海兵隊はシーコントロールの戦いで海軍を支援する為 可及的速やかに長射程対艦ミサイルを選定し配備したい Island Forts, 島の砦 構想でエアシーバトル作戦において地上兵力は価値を持つ!

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8 中国海軍の海洋進出を阻止する 12 の地対艦ミサイル サイト <Source> Lieutenant Joseph Hanacek, US Navy Island Forts : Land Forces Have Value in an Air-Sea Battle, February 2019 Proceedings

9 海洋圧迫戦略 (Maritime Pressure Strategy) この戦略は 西太平洋における軍事侵攻の試みは失敗すると中国の指導者に思わせること この戦略は拒否的抑止力で 第 1 列島線に沿って精密打撃ネットワークを構築せよ! というもの 本戦略は 海空軍 電子戦などを後ろ盾 (Outside) に米国 同盟国の陸上発射ミサイルの数量を増大させ 第 1 列島線沿いに高い残存性を持った精密打撃ネットワーク (Inside) を構築 (Inside-Out Defense) この米軍の態勢は 台湾 南シナ海 東シナ海に潜む偶発事態に際して中国の軍事計画を複雑にする 過去 10 年間の成果 INF 条約からの撤退に対応

10 MARITIME PRESSURE STRATEGR (OVERLAPPING COVERAGE OF GROUND-BASED SEA-DENIAL SYSTEMS) <Source>CSBA TIGHTENING THE CHAIN, 2019

11 日米の勝ち目の追求 米国は 長期戦 長距離打撃 へ 一方 非対称戦の積極打撃 へ転換! 船を沈めよ ( 対艦戦は飽和攻撃返し 水中の支配 ) 盲目化作戦での勝利 日本は 国土防衛 と 米軍作戦への最大限の寄与 生き残り 戦い続ける (MD ハイブリッド戦 ( 対海上民兵 ) 船を沈めよ ( 対艦戦 対潜水艦戦 ) 電磁領域での勝利 ( サイバー 電波妨害 マイクロ波兵器は 5 年以内 ) 電波妨害は第 1 電子隊で既に開発済レーザ兵器 レールガンは 10 年程度 ハリス元大平洋軍司令官 陸軍が船を沈め 人工衛星を無力化し ミサイルを撃ち落とし 指揮統制能力をハック 妨害せよ! ( クロスドメイン 領域横断の戦い )

12 中国は A2/AD の傘の下 第 1 列島線の国々へ 短期 高烈度決戦を挑む! (Short Sharp War!) 日本は 電磁バリアーで国民を守り切り 生き残り 戦い続け ( 抗堪力 ) 陸海空の統合戦力で 船 ( 潜水艦含む ) を沈める! 米国は 長距離打撃 盲目化作戦 長期戦 ( 経済封鎖 ) 海軍 ( 分散攻撃 )& 空軍 + 陸軍 海兵隊の第 1 列島線沿いに展開した長距離対艦攻撃により 船 ( 潜水艦含む ) を沈める!

13 LITTORAL EAST ASIA FROM CHINA S PERSPECTIVE <Source>CSBA TIGHTENING THE CHAIN, 2019

14 阻止の壁 ( 内壁 ) と海上封鎖網 ( 外壁 ) による防衛 日本海 南シナ海 東シナ海 第 1 列島線阻止の壁 ( 内壁 ) 南西諸島 バシー海峡 第 2 列島線 グアム島 アンダマン ニコバル諸島 パラワン島 パラオ島 インド洋 マラッカ海峡 スンダ海峡 海上封鎖網 ( 外壁 ) ロンボック海峡 オーストラリア

15 日本版 A2/AD ネットワーク 対ゲリラ戦 地上部隊 BMD イーシ ス, 電子戦 対潜水艦戦 SS, 機雷,P-1 島しょ防衛 機動師団 旅団, HSV 等 抗堪力 ( 飛行場, レータ ーサイト等 ) 地上部隊,MSAM,SSAM ( 掩体 ), 復旧能力 (?) 対艦戦 F-2,AS(B)M,SSM, ミサイル艇防空戦 ( 対 CM) F-15, ヘ トリ,MSAM,SSAM バシー海峡

16 <Source>CSBA TIGHTENING THE CHAIN, 2019 INSIDE-OUT DEFENSE OVERVIEW

17 NOTIONAL MULTI-DOMAIN GROUND UNIT a:headquarters and headquarters company (HHC) including organic signal, engineer, and medical platoons b:rocket artillery battery equipped with M142 high-mobility artillery rocket system (HIMARS) or a new multi-mission launcher capable of firing a family of land-attack and anti-ship missiles c:composite air defense battery equipped with a mix of long- and short-range surface-to-air missiles, guns, and directed energy systems to provide wide-area air denial and point defense d:military intelligence/isr company with organic aerial and ground sensors e:electronic warfare company with both electronic attack and defensive capabilities f:motorized infantry company to provide security for dispersed forces g:forward support company capable of sustaining distributed forces in an austere environment <Source>CSBA TIGHTENING THE CHAIN, 2019

18 防勢 攻勢のイメージ 防 勢 攻 勢 サイバー 電子戦 BM 高出力 レーザー サイバー 電子戦 高出力 レーザー ③ 米遠距離 打撃力 CM ③ 抗堪力 継戦力 CM AS(B)M ③ 短 中距離 打撃力 CM SS SSN SS ② 攻勢 阻止 SSN 攻 勢 転 移 SSGN S ② 攻勢

19 F-18 空母艦載機 の長距離作戦 F-35 艦艇発射 長射程対艦ミサイル F-2 日本版DF-21 SSM 対艦 対空 対潜 の壁 F-35 長射程SSM 長射程ロケット F-35 SSM 沖縄 F-18 (LRASM) B-1 (LRASM) 無人空中給油機 グァム 米空母

20 電子戦 電磁波バリアー 電子戦 電磁波シールド 衛星 ICBM ( 大陸間弾道弾 ) BM ( 弾道弾 ) CM ( 巡航ミサイル ) BM ( 弾道弾 ) BM ( 弾道弾 ) AWACS 衛星 CM ( 巡航ミサイル ) 電子戦 電磁波シールド

21 <Source>CSBA TIGHTENING THE CHAIN, 2019 中国本土への攻撃 ( 懲罰的抑止 )

22 エアシーバトルの本質と同盟国との役割分担 第 1 列島防線衛沿網いのの連構結築された 米国による核抑止力の提供 ( 米国の日本に対する核持ち込み及び短距離ミサイルを保有する米陸軍の展開の容認 ) 1 2 拒否し防御する 同盟国及び米軍による A2/AD ネットワークの構築 抗堪性向上による被害の極限 継戦力の向上 水中の支配 (1~2 ヶ月持久 ) 長引かせ疲弊させる ( 長期戦へ持ち込む ) 米印英仏によるインド洋の封鎖 ( アンタ マン ニコハ ル諸島 ) 3 経済封鎖 懲罰を科す 米豪英仏による南シナ海の南方からの封鎖 ( スル センヘ ス海 ) ロシアをどうするか? 中国本土への攻撃 ( を除外すべきではない ) ( ステルス 無人爆撃機の打撃 地上発射型ミサイル打撃 ) 敵の C4ISR を低下させ 惑わせ 破壊する ( 盲目化作戦 ) ( 物理的 非物理的攻撃 ) 注 ) 青 : 日本主体 赤 : 米国主体 青赤色はそれぞれに役割あり

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