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かんじおいもり
4 years ago
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1 平成 29 年度災害看護研修会事例活動報告 in 徳島県看護会館災害感染症対策 ~ 災害時注意すべき感染症と当院の取り組み ~

2 本日の内容災害感染症と対策当院の取り組み 2

3 地震災害による被害の差異阪神神戸大震災 (1995 年 1 月 ) 新潟県中越地震 (2004 年 10 月 ) 東日本大震災 (2011 年 3 月 ) 死者 6,434 名死者 68 名死者 15,859 名建物倒壊による圧死 83.3% 地震後の疲労やストレス等焼死 12.8% 建物倒壊土砂崩れ等不明 3.9% 地震によるショック 39.7 % 溺死 92.5% 23.5 % 22.1 % 圧死損壊死 4.4% 焼死 1.1% 避難中の車内 4.4% 不明 2.0% その他 10.3 % 浦田喜久子, 他 : 災害看護学国際看護学, 第 2 章災害看護学 P20, 医学書院,2016, 第 3 版第 2 刷より引用 3

4 災害に関連した頻度が高い感染症風邪インフルエンザ感染性胃腸炎外傷に関連した感染症津波に関連した感染症血流感染 ( 清潔操作ができない ) 4

5 津波肺津波に遭った後に罹患しやすい肺炎津波にのみこまれた際に海水や津波が途中で巻き込んだ土ガレキ重油病原菌などが肺に侵入することで炎症を起こすもの肺炎の中でも重症に陥りやすい 5

6 災害時に危険が増加する感染症外傷汚染 ( 海水 ) 水の吸入ノミダニ動物媒介 1 創部感染 2 破傷風 3 ガス壊疽誤嚥性肺炎 ( レジオネラ肺炎を含む ) 1 レプトスピラ症 * 2 ハンタウイルス症 * * 3 発疹チフス * * 4 つつが虫病 * * 頻度は低い * * 頻度は極めて低い 6

7 医療機関避難所の混乱と対策 1 傷病者の集中 ( 大勢の人が集団感染のリスク ) トリアージエリアを設定して隔離必要か否かの評価とリスク分類ライフラインの途絶 ( 食事トイレゴミ衛生環境の悪化 ) 日常の点検強化調達プラン作成と訓練生活環境整備 ( 食事トイレ就寝プライバシー ) 情報通信の混乱組織体制確立通信環境整備と情報コントロール ( 担当者の指名 ) スタッフ不足非常招集体制医療支援チームのスムーズな受け入れ避難所の環境整備と衛生管理スタッフの強化育成 7

8 医療機関避難所の混乱と対策 2 指揮命令の混乱 CSCATTT の考え方に基づく災害対応組織体制確立診療材料の枯渇備蓄や調達プランの策定設備備品の故障と散乱リスク評価とともに予備を準備修理対応 8

9 避難生活時に問題となる感染症経口感染接触感染飛沫感染空気感染感染性胃腸炎 ( 細菌性ウイルス性 ) ウイルス性肝炎腸チフスパラチフス黄色ブドウ球菌感染症 A 群レンサ球菌感染症流行性角結膜炎疥癬インフルエンザ肺炎球菌性肺炎マイコプラズマ肺炎百日咳結核麻疹水痘 9

10 注意すべき症状心 ( メンタル ) 発熱咳皮膚嘔吐下痢 10

11 標準予防策 ( スタンダードプリコーション ) 全ての人の汗を除く 1 血液 2 体液 3 排泄物 4 分泌物 5 粘膜 6 傷のある皮膚など湿性生体物質に安全なものは無い!! 病原体の感染伝播リスクを減少させる患者を交叉感染から守る医療従事者を職業感染から守る 11

12 感染対策の基本と標準予防策接触感染予防策飛沫感染予防策空気感染予防策感染経路別予防策標準予防策 ( スタンダードプリコーション )

13 できる!! 感染対策 1 感染経路を遮断する手を洗いましょう! 汚物 ( ゴミ排泄物 ) の適切な処理掃除 ( 環境整備 ) をしましょう!! 2 可能な限りの予防対策水分補給尿路感染症脱水手足を動かす深部静脈血栓症うがい ( 義歯洗浄 ) 肺炎など呼吸器感染症 3 リスクセンス何かおかしい何かちがうと思う感覚話せる環境伝える勇気 13

14 外傷後の創部感染原因菌黄色ブドウ球菌レンサ球菌腸内細菌など破傷風菌ガス壊疽菌 14

15 汚染水の誤嚥による肺炎肺炎口腔内細菌嫌気性菌腸内細菌緑膿菌ビブリオ属などレジオネラ肺炎球菌東日本大震災で多かったインフルエンザウイルスマイコプラズマ百日咳 15

16 感染性下痢症食中毒肝炎皮膚感染症大腸菌サルモネラカン細菌性感染性ピロバクター黄色ブドウ下痢症球菌ビブリオ属細菌ボツリヌス菌セレウス菌ウエルシュ菌など A 型肝炎ウイルス E 型肝炎ウイルス A 型は飲食物 ( 特に海産物 ) E 型肝炎は未加熱動物肉 ( イノシシシカなど ) の摂食により感染サルモネラ菌腸チフスパラチフスウイルス性感染性ノロウイルスロタウイルス下痢症黄色ブドウ球菌 A 群レンサ球菌など ( 小児のとびひの原因として重要 ) 16

17 東日本大震災国立感染症研究所 HP ワクチンで防ぐことができる麻疹風疹破傷風 3 17

18 熊本地震破傷風麻疹風疹ムンプス風疹 3 18

19 とくしま災害感染症専門チーム 1 目的役割災害発生時の避難所において初期段階から生活環境や衛生状況を把握し感染源の隔離策感染経路の遮断策など感染予防対策に特化した高い専門性を活かした立場から助言を行なう県が保健所を中心に配置している保健衛生コーディネーターと連携することで公衆衛生対策をさらに強化し感染症の発生とその拡大の防止を図ること 19

20 チームメンバー 1 医学感染症専門員感染症指定医療機関医師日本感染症学会認定感染症専門医 2 感染管理認定看護師 3 県保健所の感染症担当の医師保健師など 20

21 配置体制と具体的な業務保健衛生チームと協働して機動的に避難所を巡回 1 探知災害発生時の避難所の状況確認積極的サーベイランスを実施し感染症の兆候を早期発見 2 未然拡大防止避難所のリスクアセスメント具体的な感染予防対策について支援助言 3 情報提供避難所における感染症情報などの提供を行う感染予防対策の支援助言 21

22 助かった命を救う災害関連死震災による建物の倒壊や火災などの直接的な被害による死亡ではない災害が間接的な原因となりストレスによる疾患やさらには自殺などによる死亡のこと 22

23 近年の災害関連死の動向阪神淡路大震災災害関連死として認定された死者数は約 900 人でうち約 90% が高齢者だった死因は避難所で蔓延したインフルエンザや慢性疾患の増悪による心不全心筋梗塞肺炎新潟中越地震深部静脈血栓症 ( エコノミークラス症候群 ) を発症する人が多くみられた家族単位で避難生活をするために車中泊を選んだ人が多かったことが理由東日本大震災災害関連死者数全体の 20% は慢性疾患の増悪などにより 1 週間以内に発生震災後の避難生活による体調悪化や自殺などを含めると 2014 年 9 月 30 日時点で 3,194 人に及んだ 23

24 大規模事故災害対応で重要な CSCATTT C(Command & Control) 指揮と統制災害本部の設置 S(Safety) 安全チェックシートなどで各部署からの報告を集める C(Communication) 情報伝達 A(Assessment) 評価連絡体制の構築評価と対応計画 CSCA が確立できてから T: トリアージ T: 治療 T: 搬送 24

25 徳島県立海部病院の取り組み年に流行した風疹の影響を受け当院は職業感染対策の一環として医療従事者を対象とした風疹麻疹ムンプス水痘 ( 以下 4 ウイルス疾患 ) の抗体価検査を実施その結果直接患者ケアに携わる職種 ( 以下対象者 ) のワクチンプログラムを構築ガイドラインに沿って 4 ウイルス疾患のワクチン接種を任意で実施 25

26 徳島県立海部病院の取り組み 2 災害発生約 1 週間以内の急性期には破傷風やガス壊疽といった外傷に伴う感染症のリスクが高いそのため医療従事者は災害に備えワクチンで予防できる疾患については平時に予防接種を受けておくこと 26

27 旧病院新病院海抜15.6ｍ海抜2.6ｍ

28 おわりに災害拠点病院としての役割をふまえ限られた資源を最大限に活かすため今回の取り組みをおこなった対象者の抗体獲得状況の把握やワクチン接種の実施により記憶できなく記録をつくることができた 28

29 ご清聴ありがとうございました 29

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<34398FAC8E998AB490F55F DCC91F092CA926D E786C7378> 10000 G-1-007 10 月 21 日 14:40~15:40 G 会場一般演題 ( 口演 ) 予防接種 1 10001 H-2-001 10 月 22 日 9:00~10:00 H 会場一般演題 ( 口演 ) 疫学公衆衛生 10002 C-1-011 10 月 21 日 14:50~15:50 C 会場一般演題 ( 口演 ) マイコプラズマ 10003 F-1-001 10 月 21