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3 バイ デジタル O- リングテストの創始者である大村恵昭博士 * は CMC は正常細胞のテロメアを増加させ 逆にガン細胞のテロメアを著しく減少させるので ガン細胞の増殖 転位の抑制 治療に極めて有効であることを発見した * 大村恵昭博士 ニューヨーク心臓病研究所所長ニューヨーク医科大学予防医学部教授国際鍼電気治療大学学長日本バイデイジタルO-リングテスト医学界会長 CMCのガン細胞増殖抑制メカニズム (1) 正常細胞テロメアの増殖 ガン細胞テロメアー増殖抑制効果 (2) 温熱療法効果 (3) 免疫系の活性化効果 テロメアの数 : ヒトの場合各細胞は 23 対 計 46 本の染色体を持つのでテロメアはそれぞれの末端にあり 92 のテロメアが存在する 3

4 Clinical Testing result---- 抗がん剤服用なし CMCのみを服用 (without anti-cancer drug, with only CMC) した末期 (2-3カ月) 肝臓癌患者の寿命が2 年以上伸びた 末期の肝臓癌の患者 ( 女性 83 歳 非常に衰弱しており 脊椎及び動脈に近く 手術や抗がん剤の投与は不可 予測寿命は2-4か月と診断 ) にCMCを20mg/ アンプルを2 年間 3 回 / 日服用してもらった CMC 投与開始 2 年後には 肝臓癌の大きさは2 割程度増加したが 肝臓内の他の部位及び肺など他の臓器への転移は全く見つめられていなかった (Mechanism of anti-breeding effect of CMCs against cancer cells) (CMC のガン細胞の増殖抑制メカニズム ) (1)Breeding effect of Telomere ( テロメアの増殖, 減少抑制 ) (2) Hyperthermia effect ( 温熱療法効果 ) (4)Suffocation effect of proteasome ( タンパク質分解酵素 ) (5) Electromagnetic effect ( 電磁波効果 ) (6)Activation of the immunity system ( 免疫系の活性化 ) 4

5 (( 実証例 ) (1) 抗がん剤服用なし CMC のみを服用した末期 (2-3 カ月 ) 肝臓癌患者 の寿命が 2 年以上伸びた ( この間 他の臓器への転移は全く起こらなかった ) (2) オーリングテスト (BDORT 認定鍼灸医 ) ガン細胞のテロメアー値 末期の胃がん患者 : 4000ng 5ng(CMC を 2-10mg 近づけた時 ) Integrin 値 (10ng 以上はガンの可能性 ) 末期の胃がん患者 : 800ng 0.5ng(CMC を 2-10mg 近づけた時 ) Acetylcholine 値 : ng CMC 量 : 9-14mg 1m 離れていても効果あり 19~21mg 3m 離れていても効果あり Integrin : 細胞結合タンパク質 Acetylcholine: 神経伝達物質

6 CMC は 正常細胞のテロメアーを増加させると共に IGF-1( インシュリン様成長因子 -1) をも増加させる効果があることを発見された ( オーリングテスト法 )(BDORT 認定鍼灸医 ) IGF-1 (Insulin-like growth factor-1) とは ( 名市大 医学研究科 展開医学分野岡嶋研二教授 ) (IGF-1) は 70のアミノ酸からなるポリペプチドで インスリンとよく似た構造を有します IGF-1は 成長ホルモンの末梢での作用発現物質です IGF-1は多くの臓器の未分化な細胞で作られ 自らの細胞や 近傍の細胞に作用します 細胞分化増殖作用( 筋肉細胞 骨芽細胞など ) 幹細胞の分化増殖( 組織再生 ) 細胞死( アポトーシス ) の抑制作用 インスリン様作用( 血糖降下作用 肝の糖取り込み増加作用 ) 蛋白同化作用 創傷治癒促進作用 免疫増強作用( ナチュラルキラー細胞の活性化 ) IGF-1には 次に示すような重要な作用があります これらの作用は 生物が生きる上で不可欠のものばかりです

7 IGF 1 の医学的作用は このように多岐にわたり かつ ひとつひとつが大変重要です これらの IGF 1 の作用から考えると IGF 1 は若さと健康を保つために不可欠な " エリキシール ( 練金液 )" と言えそうです 図に示すように IGF 1 の産生は 思春期をピークに その後 加齢と共に減少していきます IGF 1 の老化症状を改善する作用から考えると IGF 1 の産生低下が老化の原因のひとつと言えそうです これまでは 成長ホルモンしか IGF 1 を増やす物質が知られていませんでした 多くの人々は 大人になってからも アンチエイジングを期待して 成長ホルモンを注射しました 筋肉量の減少が抑えられるなどのある程度の効果は 認められたものの 副作用が強く また 注射というやり方や高価であることなどから 成長ホルモン注射によるアンチエイジングは 普及しませんでした そうなると 他の安全で効果的な方法で IGF 1 を増やすことが必要になります

8 CMC は正常細胞 Telomere を著しく増加させ 逆にガン細胞 Telomere を著しく減少させる効果がある Telomere: 新核生物の染色体腕の両末端にある粒子で 6 塩基 (TTAGGG)) の反復配列からなる 8

9 テロメアの数 : ヒトの場合各細胞は23 対 計 46 本の染色体を持つのでテロメアはそれぞれの末端にあり92のテロメアが存在する 9

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12 テロメアの役割 1. 染色体末端が損傷を受けないように保護し 他の染色体等との結合防止 2. 染色体の複製の補助 3. 遺伝子の発現のコントロール 4. 核染色体作成の補助 5. 細胞分裂寿命の規定 6. 老化時計命の回数券 ヒト細胞の分裂寿命 ヒト体細胞には分裂回数に限界を持つことが1961 年ヘイフリックによって報告された この分裂回数の限界をヘイフリック限界 ( ヘイフリックの限界 ) と呼ばれるようになり 細胞に寿命があるようにプログラミングされていることから 老化は遺伝子のプログラミングだとする説が生まれた この細胞の分裂をカウントしているものとして最有力候補はテロメアと呼ばれる染色体の末端領域で細胞分裂のたびにこのテロメアが短縮していき ある一定の長さになると分裂を停止する ヒト正常体細胞を継代培養するとテロメアが短縮すること 高齢者の細胞ほどテロメアが短いこと テロメアをテロメラーゼで伸長してやると再び分裂が可能となること 分裂寿命がないガン細胞はテロメラーゼ発現してテロメアを伸長していることがこのことを裏付けている 12

13 テロメアの寿命とヒトの寿命に相関ありさて このような細胞レベルのテロメアの寿命と個体の寿命とは関係があるのでしょうか? 米国のヘイフリック氏らが 1960 年にいわゆる ヘイフリック限界 という現象を発見しました ヒトの胎児の細胞は約 50 回の分裂後 増殖を停止するというものです さらに大人の細胞は約 20 回しか分裂しないことも分かりました このように若い人の分裂回数が多いのに 年配の人ではそれが短いことも分かりました また 哺乳類の最大寿命も体細胞の分裂回数と相関があることが分かりました マウスでは分裂回数約 10 回で寿命は 2~3 年 ウサギでは分裂回数約 20 回で寿命は 10 年 ゾウガメでは分裂回数数百回で寿命は 150 年だそうです このような見方から ヒトの分裂回数は 50~60 回で 推定される最大寿命は 120 歳と言われています このように私たちの身体を構成する約 60 兆個の細胞には テロメアという細胞の死 ひいては個体そのものの死を決定するプログラムが組み込まれているのです 医学が発達し 環境が改善されて寿命がどんなに伸びても 細胞の分裂回数には限界があり 個体の最大寿命を超えることは決してないのです 老いと死は別と考える学者もいるようですが 細胞の老化 ( 分裂回数の減少 ) は確実にその後に控えている細胞死 すなわち個体の死につながるものです 老化 (senescence) へ向かう加齢 (aiging) は 若い人にも普遍的に訪れる生物の時間経過に伴う細胞死へのプロセスです このような説は プログラム説 と呼ばれます テロメアが短くなるとある特別なタンパク質 ( P21 と呼ばれる ) が生成され 細胞の分裂を邪魔するのだと説明されます 老化を説明する主な学説としては他に フリーラジカル ( 遊離活性基 ) 説 があり これは DNA が活性酸素などのフリーラジカル によって損傷し 組織の機能が低下し病気や老化が進行すると考える説です この活性酸素の発生源が細胞の中でエネルギーを作る器官のミトコンドリアであるのは何とも皮肉です 生物は活性酸素の害からは逃れることができません ミトコンドリアについては バクテリアの争いが招いたミトコンドリアとの共生 および ミトコンドリアの機能と活性酸素の発生 その害を防ぐメカニズム で詳述します フリーラジカル ; 電子の軌道に通常は 2 個づつ対であるべき電子が何らかの原因で 1 個しか存在しない原子あるいは分子のこと 不安定なために周りの物質から足りない電子を奪おうとし 反応性が極めて高い 13

14 免疫機能を低下させ細胞の寿命を縮めるストレステロメアの長さを計測すれば その個体の生物学的余命を予測できることになります ところで テロメアの長さはその個体の実時間の経過年齢とは一致せず 特に性成熟を終えた個体では差が大きく出ます このような差の原因の一つとして慢性的なストレスを受けている人はテロメアの短縮を早めるという実験結果があります ストレスが免疫機能を低下させ 細胞の老化に深く関与し その害は深刻であり この影響は若い人にも及ぶ ということが分かってきました 2004 年に Elissa Epel 博士らが発表した研究は 慢性疾患を持つ小児の母親 39 人と健常な小児を持つ母親 19 人を比較対照するものでした 主観的なストレスとしてあらかじめ定められた質問で直近の 1 カ月のストレスを測定し 合わせて客観的なストレスとして小児が診断を下された以降の経過年数を用いました その結果 慢性疾患を持つ小児の母親群では保護者としての年数が増加すると テロメアの長さが短くなり それを修復するテロメラーゼ ( 次の項で詳述 ) の活性も低いことが分かりました 同様のことが主観的なストレスでも観察され ストレススコアの高い上位 14 人は ストレススコアの低かった下位 1 4 人と比較して テロメアの長さが 15% も短いという結果でした 長さからの推定では老化が 9 年ないし 17 年進んだことになるそうです また 慢性疾患を持つ小児の母親すべてがストレスの強いグループに入った訳ではなく この事実はストレスを上手に低下させることが重要だと示唆しています 生物の健康にとって害となるストレスが 細胞レベルでもテロメラーゼを損ねることが実証された訳です フリーラジカル説 では活性酸素などのフリーラジカルが細胞を損傷する としますが 上記の事実は活性酸素がテロメアを短縮してしまうとも考えられます というのも活性酸素はさまざまなストレスによって増加することが知られているからです 心身へのストレスは脳のアドレナリンという神経伝達ホルモンの分泌を活発にします 同時に脳下垂体からは副腎皮質ホルモンが分泌され 血糖値 脈拍 血圧が上がり ストレスに対抗する臨戦態勢が整います 呼吸数も増えて大量の酸素が体内に取り込まれます その結果 活性酸素も増加し 細胞を傷めつけるのです 14

15 生殖と死をめざす生が生物が選択した道なのか? 細胞はなぜ自らの命を絶とうとするのでしょうか? ヒトを含む生物はなぜ死に向かう生を選んだのでしょうか? その答えは私たちのはるか祖先が性という素晴らしい多様化のシステムを手に入れたことと関係が深いと思われます 子孫を残すには細菌などのように無性生殖の方が効率的で安全ですが 繁栄しているのは私たちヒトを含む有性生殖をしている種です 性を持つことで子孫は両親からDNAを半分ずつもらうことになり 無性生殖とは比較にならない多様な子孫を残すことができるのです 多様性は環境の激変やさまざまな生存競争に勝ち抜き 種の保存に有利な進化を進めやすかったのでしょう 多くの生物が 自身がいつまでも生き残っているよりも早く世代交代した方が有利だと考え 自ら死を選ぶことで子孫に食料や生活空間を与えることができたのです 単細胞生物である細菌やアメーバには老化や死はないのだそうです 彼らは分裂回数に制限はなく いくらでも分裂を繰り返すことができるのです 同じ単細胞生物のゾウリムシでは数百回の分裂の後に死を迎えます ところが 他のゾウリムシと接合 ( 一種のセックス ) によってDNAを交換すると 再び若返って活発に分裂を始めることができます 老化や死は性の出現とともに現れた現象と考えられます 私たちの身体を構成する細胞には2 種類あって 身体を形成する体細胞と生殖細胞 ( 精子や卵子 ) です 体細胞は寿命を持ち 老化と死から逃れられません 一方 生殖細胞はテロメラーゼによって修復され 受精というプロセスにより子孫を残し ある意味で不死の細胞ということができます 種としての生をめざした生殖が 個体への死を望んだのです 生殖をキーワードとする死に向かう生が生物として選択した道であり そのことがDNAにプログラムされていると考えられます このような巧妙なメカニズムが細胞レベルに書き込まれてる というのは驚きでしょう 一体 これは誰の意思なのでしょうか? さて 成長期から生殖期まではほとんど個人差がないのに その後の年代になると生物としての実年齢と見かけ上の年齢におおきな差が生じますね その原因の一つがストレスであることは間違いありません 生殖期 ( いやな言い方ですね ) 後をどう賢く過ごすかで 豊かに過ごせるかどうかが分かれるようです だから アンチ エージング ( 抗加齢 ) であり それは生殖期最中の若い方たちも強く意識しなければならないことだと私は思います 15

16 テロメアの修復酵素 ( テロメラーゼ ) がガン細胞を無限に増殖する 短くなったテロメアの修復をする酵素があります テロメラーゼと呼ばれます この酵素は胚細胞に認められ 精子や卵子といった生殖細胞が作られるときにだけ働きます テロメアがしっかり伸びた D NA を子孫に受け渡すためです クローン羊は生殖を経ないで生まれたため テロメアは生まれた時点ですでに 2 割程度短かったそうです クローンは短命だということになります 実際に初のクローン羊ドリーは 6 歳で肺欠陥のため安楽死させられたとのことです なお 通常 羊の寿命は約 15 年だそうです テロメラーゼをコントロールすることで不老不死を手に入れることができるかもしれません 現にそのような研究が進められているようです ところで ガン細胞はテロメラーゼ活性を持つことが分かりました ガン細胞は限界を越え 増殖できるのです ガン細胞は無限に分裂を繰り返すため 周辺の正常な細胞と場所や栄養の取り合いをし 神経を圧迫したり 臓器内の通路を塞いだりします ガン細胞の起源は活性酸素による細胞への攻撃であると言われています また 食生活がガンを引き起こす重要な要因の一つであると考えられています ガンは元々は正常な細胞がさまざまなストレスによって死ななくなった細胞と考えることができ 不老不死が私たちに何をもたらすかを暗示しているように思えます 16

17 老いのメカニズム : なぜ 人は時の移ろいとともに老い 病み やがて死を迎えるのでしょうか? それは生まれる前から遺伝子の中にプログラムされているのだとしたら 大事な遺伝子情報を子孫に正確に残すために 細胞は分裂のたびに自らの命を縮めます そして 子孫の生存と繁栄のために自らの命を絶ち 個体に死をもたらします そんな強い意志が細胞の中には秘められているのです アポトーシス ( プログラム細胞死 ): 精巧な仕組み ( プログラム ) に従って細胞が詩を迎えること 17

18 がん化学療法の進歩は著しく新しい知識を追いかけるだけでも大変な時代となってきている. がん化学療法とは薬物によるがんの治療法を総称するものである. がん化学療法は, 細胞に対し直接毒性を示す抗がん剤を用いる治療のみならずホルモン療法やがん細胞の有する特異的な分子標的を標的とする分子標的治療薬をも含む. 多数の治療法が臨床導入されるとともに膨大な数の臨床試験が行われ各々の腫瘍に対する標準的治療が刻々と変化している. したがって各々の薬剤の特徴, 作用機序, 薬物動態を充分理解し, 自分自身でプロトコールを作成でき標準的治療確立に至るまでの臨床試験を遂行でき, 得られたエビデンスに基づきグローバルスタンダードの治療を行える臨床腫瘍専門医 = がん薬物療法専門医が極めて重要になってくる. 細胞性免疫を誘起するためには 抗原を細胞質に輸送し プロテオソームよって積極的に分解をうける必要があります 変性したりして不要となった蛋白に複数の ubiquitin が結合した後に, プロテオソームに取り込まれて蛋白が分解処理される系 (ubiquitin-proteosome 系 ) は生物にとって非常に重要な系であり,UCHL1 は結合した ubiquitin を切り離して再利用するための酵素である 何らかの原因でプロテオソームが過度に働くと がん抑制遺伝子 ( の蛋白質 ) が分解されて がん発生の原因となると考えられている 分子標的薬がん細胞に特異的 あるいは過剰に見られる分子に結合することによってがんを抑える薬 18

19 杉山弘 ( 京都大学大学院理学研究科生物化学 ):DNA 配列に基づくテーラーメード抗癌剤 : 日経産業新聞 (H ): キラルヘリセンが がん細胞の不死化を支えるテロメラーゼに対して強い阻害活性を示すことを発見した もともとこの化合物は液晶パネル向けに開発されたものであり 安価に合成できるので抗がん剤として期待される 先に我々のグループではヒトテロメアの 4 重鎖構造を世界に先駆けて発見しており この構造に特異的に結合する分子としてこの化合物が発見された DNA の配列に基づく特異な DNA の構造を認識する化合物であり 抗癌剤のシーズとして実用化が期待される 19

20 ヘリセン (helicene) とは 複数の芳香環が辺を共有しながららせん状につながった ( 縮環した ) 化合物の総称である 単に ヘリセン と言う場合では 特に光学活性なものを指すことが多い 英語で らせん を意味する "helice" から命名された 自然界には様々ならせん構造を有する分子が存在しており それらは右巻きまたは左巻きに由来するキラリティーを持っています そして生体内での反応の多くは このらせん構造のキラリティーに基づく不斉反応です このため らせん構造の構築やらせん型分子を用いた不斉の発現および分子認識は興味が持たれる研究分野となっています ところが これらのらせん構造を持つ分子は一般的に合成しにくく また壊れやすいものであるため 現在のところ未開拓の研究分野となっています 20

21 ヘリセン (helicene) をご存じですか? ヘリセンは ベンゼン環を弧を描くようにらせん状に連ねた構造の分子で ベンゼン環の数によって [n]helicene のように命名します たとえばフェナントレンは [3]helicene に相当します こういうふうにベンゼン環をつなげていくと [5]helicene までは平面ですが 6 個になると 両端の環がぶつかりあって 片方がもう一方にのりあげたような形になるので 分子に ねじれ が発生します 当然 右ねじ と 左ねじ に相当する二種類の構造が存在し 事実 [6]helicene は光学分割が可能です ちなみにベンゼン環を平面環状に 6 個つなげてしまうこともできますが それは全体が板状の多核芳香族環になり まったく別の化合物 (coronene) になってしまいます 21

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