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1 H23 年 10 月 25 日小松ドーム生涯学習センター集会室 高齢者及び児童福祉施設における 感染症予防対策 ~ 講義 DVD 鑑賞 実技 ~ 公立松任石川中央病院感染管理認定看護師 嶋田由美子

2 0 感染防止対策の基礎 本日の内容 0 ノロウイルスの臨床 0 ノロウイルス感染防止対策 0 アウトブレイク ( 感染症の急激な爆発的な発生 ) の DVD( 約 8 分 ) < クロストリディウム ディフィシル関連下痢症 > 0 インフルエンザの臨床 0 インフルエンザウイルスの感染防止対策 0 感染症の集団発生を疑うための情報収集 0 おわりに

3 目標 施設の感染対策のヒントとなる! 冷静な感染防止対策が考えられる! 疑問に思っていたことが一つでも解決 できる!!

4 感染とは 人の中で バイキンが増殖して病気を起こすこと! バイキンが病気を起こそうとする力が人の抵抗力よりも強くなった場合 もともと非常に強い毒力をもつバイキンの場合 人の抵抗力が非常に弱い場合

5 高齢者及び児童福祉施設などでなぜ 感染するのか? 免疫力が低い ( 身体機能が未熟な小児 高齢により身体機能が低下している高齢者 ) 集団である 狭い密閉空間の中で 集団生活をしている 常に集団で行動することが多い 体が密接する機会が多い 手助けする手が入る

6 感染の輪が成立すると感染する! 抵抗力の低い人 病原菌が入る場所 病気の原因菌 感染経路 ( うつる経路 ) を断ち切ることが一番大事 感染経路 感染の原因となる人 病原菌が出る場所

7 高齢者及び児童福祉施設などで従事される方の心得 患者に交差感染させないために 自分も感染しないために感染を断ち切る方法が必要 それは 基本となる予防策 + うつる経路別予防策が必要!

8 感染する経路を断ち切る方法 基本となる予防策 + うつる経路別の予防策 触れるときに予防策 近づく時に 予防策 同じ空気を吸う時予防策

9 基本となる予防策 = 標準予防策 ( スタンダードプリコーション ) すべての利用者 すべての病気に対して標準的に行う感染予防策 すべての利用者の汗を除く 1 血液 2 体から出る液 ( 傷から出る血 鼻血など ) ( 便 尿 痰 傷から出る液など ) 3 粘膜 4 傷ついた皮膚 ( 口の中 陰部など ) ( けがをした時の傷 褥瘡など ) を感染する可能性があるものとして取り扱う 素手などで防護せずに処置をすると 感染の危険がある!

10 高齢者及び児童福祉施設内での 感染する経路を断ち切る方法 基本となる予防策 手洗い うがい 手袋など うつる経路別の予防策 手洗い マスク ガウンの装着共有するものを清潔に管理

11 一番大事な対策は正しい手洗い

12 日常的な手洗いの効果 手に付着したバイキンと汚れを洗剤の作用により汚れを浮かせ 手指をすり合わせることと 流水によって除去する 除菌効果は 15 秒で 10 分の 1 30 秒で 100 分の 1 60 秒で 1000 分の 1 速乾性手指消毒剤 ( 擦式手指消毒 ) はアルコールの殺菌力を 主体とする化学作用を利用 手に付着した微生物を最大 10 万分の 1 まで減らす * 手に汚れや有機物がついていると アルコールの効果は下がる * 手洗いは石鹸を使って最低 15 秒以上行い 洗った後は清潔なタオルやペーパータオル等で水を十分に拭き取りましょう! * 手洗いの後に アルコール製剤による消毒を行うと 殺菌効果が上がります!

13 正しい擦式手指消毒の方法

14 消毒剤と微生物の適用対象 消毒剤の種類 グラム陽性菌 一般細菌 M R S A 芽 胞 抗微生物スペクトグラム陰性菌結 核 菌 真 菌 ウイルス 手指 皮膚 適用対象 広域 グルタラール 消毒用エタノール 中域 次亜塩素酸ナトリウム ポピドンヨード 狭域 一般細菌 塩化ベンゼトニウム 塩化ベンザルコニウム グルコン酸クロルヘキ シジン 塩酸アルキルジアミノエチルグリシン 緑膿菌 : 有効 : 効果弱い : 無効 * 消毒用エタノールの HBV に対する効果は厚生省監修 ウイルス肝炎感染対策ガイドライン を参考とした 一般ウイルス H B V 粘 膜 器 具 : 使用可 : 注意して使用 : 使用不可

15 感染症罹患後における登園時の対応 医師が記入した意見書が必要な感染症感染症名感染しやすい期間登園のめやす 麻しん ( はしか ) インフルエンザ 風しん 水痘 ( 水ぼうそう ) 流行性耳下腺炎 ( おたふくかぜ ) 結核 咽頭結膜熱 ( プール熱 ) 流行性角結膜炎 発症 1 日前から発しん出現後の 4 日後まで 症状が有る期間 ( 発症前 24 時間から発病後 3 日程度までが最も感染力が強い ) 発しん出現の前 7 日から後 7 日間くらい 発しん出現 1~2 日前から痂皮形成まで 発症 3 日前から耳下腺腫脹後 4 日 発熱 充血等症状が出現した数日間 充血 目やに等症状が出現した数日間 百日咳抗菌薬を服用しない場合 咳出現後 3 週間を経過するまで 腸管出血性大腸菌感染症 (O157 O26 O111 等 ) 解熱後 3 日を経過してから 症状が始まった日から 5 日以内に症状が無くなった場合は 症状が始まった日から 7 日目まで又は解熱した後 3 日を経過するまで 発しんが消失してから すべての発しんが痂皮化してから 耳下腺の腫脹が消失してから 感染のおそれがなくなってから 主な症状が消え 2 日経過してから 感染力が非常に強いため結膜炎の症状が消失してから 特有の咳が消失し 全身状態が良好であること ( 抗菌薬を決められた期間服用する 7 日間服用後は医師の指示に従う ) 症状が治まり かつ 抗菌薬による治療が終了し 48 時間をあけて連続 2 回の検便によって いずれも菌陰性が確認されたもの

16 医師の診断を受け 保護者が記入する登園届が必要な感染症 溶連菌感染症 病名感染しやすい期間登園のめやす 適切な抗菌薬治療を開始する前と開始後 1 日間 抗菌薬内服後 24~48 時間経過していること マイコプラズマ肺炎 適切な抗菌薬治療を開始する前と開始後数日間 発熱や激しい咳が治まっていること 手足口病 手足や口腔内に水疱 かいよう潰瘍が発症した数日間 伝染性紅斑 ( リンゴ病 ) 発しん出現前の 1 週間全身状態が良いこと ウイルス性胃腸炎 ( ノロ ロタ アデノウイルス等 ) ヘルパンギーナ 症状のある間と 症状消失後 1 週間 ( 量は減少していくが数週間ウイルスを排泄しているので注意が必要 ) 急性期の数日間 ( 便の中に 1 か月程度ウイルスを排泄しているので注意が必要 ) 発熱や口腔内の水疱 潰瘍の影響がなく 普段の食事がとれること 嘔吐 下痢等の症状が治まり 普段の食事がとれること 発熱や口腔内の水疱 潰瘍の影響がなく 普段の食事がとれること RS ウイルス感染症呼吸器症状のある間呼吸器症状が消失し 全身状態が良いこと 帯状疱疹水疱を形成している間すべての発しんが痂皮化してから 突発性発しん 解熱し機嫌が良く全身状態が良いこと 厚生労働省ホームページ保育所における感染症対策ガイドライン

17 ロタウイルス感染症の特徴 生後 6ヶ月から2 歳の乳幼児に多くみられ 5 歳までにほとんどの小児が経験する 米のとぎ汁のような白色の下痢便が特徴 主な症状は嘔吐と下痢 ノロウイルスよりも発熱を伴う場合が多く 重症度が高いとされている 通常 1 歳を中心に流行がみられる 保育所 幼稚園 小学校などの小児や 病院 老人ホーム 福祉施設などの成人でも集団発生がみられることがある

18 感染経路と症状 便 1g 中には 10 から 100 億個ものウイルスが排出 感染力が非常に強く 10 個以下のウイルスで感染が起こる 便中のウイルスが 汚染された水や食物を介して あるいは 汚染された物の表面 ( ドアノブ 手すり等 ) を触った手などから 人の口に入って感染する 主な症状 : 激しい嘔吐 (1 日 5 から 6 回 ) 下痢 発熱 潜伏期間 : 約 2 日で 3 から 8 日程度で治り 発熱は半日から 1 日で終わる場合が多い 急激に水分を失うため 特に乳幼児では 脱水症状に注意たびたび再感染を起こす 一般に 年長児や成人では感染しても発症しない ( 不顕性感染 ) 場合が多い

19 治療方法と予防 現在 このウイルスに効果のある抗ウイルス剤はない 脱水症を防ぐため 市販のイオン飲料等で水分を補給 飲んでも吐いてしまう場合は 早めに医療機関を受診 下痢止め薬は 病気の回復を遅らせることがあるので使用しない 予防方法 : 日頃からの食事前やトイレの後など 石けんを使ってしっかりと手を洗うことが大切 二次感染防止方法 : ノロウイルス対策と同じ

20 ノロウイルスとは? ウイルス性胃腸炎集団発生の最も重要な病原因子 直径が38ナノメータ (38/1,000,000mm) の正二十面体 ノロウイルスが100 個程度で感染 発病する ( 糞便 1g 中に100 万から10 億個 吐物 1g 中に100 万個程度のノロウイルスが含まれる ) 人の小腸上皮細胞のみ増殖が可能で 食品あるいは環境中で増殖することはできない 多くの遺伝子が違うノロウイルスに感染するため 何度でも感染 発病する 発病率は70~40% 程度で 不顕性感染は30% 程度

21 ノロウイルスの臨床症状 主症状 : 小腸の炎症 下痢 腹痛胃の運動神経の低下 吐き気 その他の症状 : 発熱 筋肉痛 頭痛 便の状態 : 水様の下痢 血便はない 潜伏期間 :12~72 時間 治療 :1~3 日後に治癒し 後遺症は残らない ノロウイルスの診断 : ノロウイルス迅速検査で 15 分 医療従事者の就業制限 : 症状がある期間は就業制限が推奨されている * 各施設内で決められている * ウイルスは 症状が消失した後も 10 日間ほど便中に排出されるため 2 次感染に注意が必要

22 ノロウイルスの抵抗性 酸に強い 70% アルコールに強い 熱に強い 塩素イオンに強い 環境中に長期間生存可能 ( ノロウイルスに類似するネコカリシウイルス実験 ) ph3 の溶液に 3 時間でも失活しない 胃は食事をすると ph3 以上となり ノロウイルスは容易に腸に達し 感染が成立する 拭く あるいは噴霧では効果が少なく 湿す必要がある 分の加熱処理に安定 不活化には 85 1 分間以上の加熱が必要 3~6ppm の濃度では効果なし 水道水 (0.1ppm) プール (0.4ppm) の濃度では不活化できない 塩素イオンは有機物が存在すると それに消費されるため 有機物がすくない時 =200ppm(0.02%) 吐物 糞便 =1000ppm(0.1%) 以上の濃度が必要 液中 :4 で 2 ヶ月間 室温 :2 週間 37 で 1 週間 冷凍 :-20 で数年間 乾燥にも強く 液中と同様に生存可能

23 2 つの顔を持つノロウイルス - 食中毒と感染症 - 東京都福祉保健局公式ホームページ. 社会福祉施設等におけるノロウイルス対応標準マニュアル ( 第 3 版 )

24 具体的な消毒方法 場所等部位 種類消毒方法 トイレ 洗面所 浴室 便 吐物などの汚染のあるもの ( 寝衣 下着 シーツ ) 飛沫が付着した可能性のある場所 または汚染物が付着した手で触れた場所 手指 大 小便器 排水用レバー トイレのノブ 水道の蛇口 浴槽 手すり ドアの取っ手 タンスの引き出し 壁 車イス ベットの棚等 寝具布団日光消毒など その他 ( 食器など ) 漂白在に浸漬できるもの 洗浄後 0.1% 溶液をペーパータオル等につけ拭き取る 0.1% 溶液でもみ洗い後 0.1% 溶液に 30 分間浸漬してから洗濯する 0.02% 溶液をペーパータオル等につけ拭き取る 石鹸を使い よく泡立てながら丁寧に洗い 最後に流水で十分洗う 洗浄後 0.1% 溶液に 30 分間浸漬してから水洗いする

25 嘔吐物は想像以上に遠くまで 飛び散っています! 蛍光塗料を用いた疑似吐物の拡散実験 1メートルの高さから嘔吐した場合 嘔吐物は半径 2メートル程度飛び散ると言われている 施設内で突発的な嘔吐があった時は 広めに塩素剤で消毒する 処理をする人以外は 嘔吐の現場に近寄らない といった注意が必要

26 嘔吐物の処理の準備! 便や嘔吐物を処理することで 感染するリスクや 周囲の環境を病原体で汚染することが考えられる 準備しておく物品使い捨て手袋 マスク ガウンやエプロン ビニール袋 専用バケツ拭き取るための布やペーパータオル次亜塩素酸ナトリウム ( ハイターなど ) 注意点 1 処理に必要な物品は 所定の場所に準備しておく 2 処理に当たる職員は 感染しないように必要な準備をしてから作業を行う 3 汚染を広げないように 後片づけまで手順にそって正確に行う

27 次亜塩素酸ナトリウム液の希釈方法ハイター ( 塩素濃度 5%) の場合 * 原液濃度によって 希釈量が違うため注意が必要! 500ml の容器 ( ペットボトルなど ) に水を 500ml を入れ 使用する場所によって以下のように濃度を調整する 作成濃度希釈方法使用する場所 0.1%(1000ppm) 50 倍 原液 10ml+ 水 500ml ( キャップ2 杯 ) 0.02%(200ppm) 250 倍 原液 10ml+ 水 2500ml ( キャップ2 杯 ) 吐物 便で直接汚染された場所や衣類など 調理器具 床 トイレのドアノブ 便座など 次亜塩素酸ナトリウム液は 希釈すると濃度が低下するため密封容器に入れ 1 日 1 回は液を作り直すことが重要! 金属を腐らせる性質があるため 消毒後は 10 分くらいしたら水拭きしましょう!

28 嘔吐物の処理の実際 手袋 長そでエプロン マスクを着用 ナイロン袋を入れて口を広げておく 0.1% の次亜塩素酸ナトリウム液を入れたビニール袋を準備 おう吐物 嘔吐物を覆ったペーパータオルの上に 0.1% の次亜塩素酸ナトリウム液をかけ十分に浸す 嘔吐物をペーパータオルで覆う

29 嘔吐物を覆ったペーパータオルごと外側から内側に向けて 拭き取り面を折り込みながら拭きとる 嘔吐物や拭き取りに使用したペーパータオルを 消毒薬を入れたビニール袋に入れる 内側を触らないように口を縛り 感染性廃棄ボックスへ破棄する ナイロン袋等に口を縛ったビニール袋を入れ 手袋を裏返しながら脱ぐ 嘔吐物のあった周辺を 0.1% 次亜塩素酸ナトリウム液を染み込ませたペーパータオルで 広い範囲を拭き取り ビニール袋に入れ しっかりと封をする

30 便や吐物の破棄 吐物汚染の服の 洗浄時も危険! 糞便が飛び散り 環境や衣服が汚染される 破棄した医療従事者が感染する 環境から二次感染が生じる 便や吐物を汚水槽やトイレに流す場合 環境に飛び散らないように注意して流す 便や吐物を処理するひとは 衣服が汚染されないように防護する 環境に飛び散ったと思われる場所は 0.02% 次亜塩素酸ナトリウム液で拭き取る

31 排泄物処理時の感染の危険性を避けるための工夫例 ( できれば排泄下水に流さない ) あらかじめおまるのバケツに大きいビニール袋を被せておく 下痢便の中に 0.1% ハイター液を入れる ビニール袋の口をしっかり縛り 二重にして捨て 手洗いする 便座などは 0.1% ハイターを浸したペーパータオルで拭き取り 10 分後水拭きする

32 ノロウイルスのアウトブレイク予防と観察 非常に強い感染力を持つため 一症例目の封じ込めが重要 症状のある人の隔離予防策 症状のある人と接触した人は 感染していれば 48 時間 (2 日間 ) で症状がでるので 注意して観察する 手指衛生 感染の疑いがある人もしくは感染者にケアを提供した後あるいは接触した後には 必ず流水と石けんを用いて手洗いを行う 個人防護具 感染が疑われる人にケア等を行う場合は 感染性の嘔吐物や糞便内のウイルスが付着する可能性があるため ガウン 手袋 マスクを装着 感染が疑われる人が利用する環境の清浄化 手がよく触れる環境表面や器具は 0.02% の次亜塩素酸ナトリウムを使用し 清拭清掃を行う 地域の状況と利用者 入所者の観擦 地域的に流行しているのか ( 自宅からの持ち込み )? 施設内で同じ人が関わっているのか? 同じ空間で過ごしているのか?

33 Clostridium Difficile( クロストリジウム ディフィシル ) 関連下痢症のアウトブレイクが問題になっている! 抗菌薬などのより腸内細菌叢が乱れ 菌交替現象を契機に 発症する 腸管内に通過菌又は定着菌として存在する嫌気性菌 芽胞を 形成し長期にわたり環境に生存 消毒薬抵抗性が強く アルコールでは効果が期待できず 手指衛生は流水下での手洗いが必須である 近年 集団感染事例の報告も多く 感染対策の面から注目 されている 医療従事者の関心は低く 隠れた病院感染が起きている 可能性がある アウトブレイク ( 感染症の急激な爆発的な発生 ) を起こさない ためには ごく初期の対応が非常に重要である

34 ここで 下痢便でアウトブレイク する DVD を見ましょう!

35 それは日常ケアの中で突然始まる

36 それはどこから始まるのか

37 ホットスポットは意外にも点在する

38 汚染はここからも広がっていく

39 速乾性消毒薬と流水手洗いの使い分けは?

40 今さらのスタッフの予防策基本は大丈夫か?

41 最初に気づくのが何気ない会話なんて

42 業務負担がさらに患者増加に拍車をかける

43 おかしい! それは皆感じていた

44 不十分な知識が招いた落とし穴がそこに

45 アウトブレイク ( 感染症の急激な爆発的な発生 ) 察知する視点 0 急な下痢や嘔吐など 発症時に報告するシステム 0 急に下痢や嘔吐を発症した場合 薬剤性 感染性 食事 によるものか 部署の責任者と施設の責任者へ報告を 行い原因の検討 情報を共有する 0 報告と情報共有と共に 感染症と疑って対策を行う 0 同じ部署から 2 例の発生や 異なる部署であっても同じ 担当者など共通点がある人からの発生の場合は 迅速 な報告システムが迅速な対応につながる 安易に その人の体調が悪かっただけ 何か変なもの食べたのか? と判断しない! 自分たちの対応に問題はないか? と考えるシステムが重要!

46 アウトブレイクは初期対応が重要! 初期対応のポイント 下痢症状を呈する患者に対し 標準予防策の徹底と流水下での手洗いを行なう 感染対策室及び ICT と CD 迅速検査陽性患者関連部署 診療科医師と緊急の対策検討を行なう 下痢や嘔吐の症状を呈す 責任者 担当者 もともとの体調の確認 家族へ確認 部署の対応の確認 接触感染予防策と流水下での手洗いを施行介入病院受診または検査施行陽性陰性 関連部署スタッフ数名で緊急話し合い 現状の確認 問題点 対策 感染対策実行 便や吐物の処理時は ビニールエプロン 手袋を装着し 流水下での手洗い

47 季節型インフルエンザと新型インフルエンザ インフルエンザウイルスによる急性の呼吸器感染 毎年世界中で流行がみられている 2009 年 4 月から流行した新型インフルエンザ A/H1N1 は 2010 年 3 月 31 日で流行は沈静化 2010 年 ~2011 年は 特別大きな流行はみられず 新型インフルエンザ (A/H1N1) のウイルス A 香港型 B 型のウイルスが検出される 2011 年 4 月より 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律に基づき名称変更となる 新型インフルエンザ (A/H1N1) インフルエンザ (H1N1 エイチイチエヌイチ )2009 ニセンキュウ

48 ウイルスの増え方 ノイラミニダーゼが必要 出る 入る 赤血球凝集素が必要 気道の上皮細胞 茨城県衛生研究所スライドを改変

49 A 型インフルエンザウイルス N1~N9 H1~H16 ( タミフル リレンザ ) 茨城県衛生研究所スライドを改変

50 インフルエンザウイルスの感染 鼻粘膜で増殖し出芽するインフルエンザウイルス

51 インフルエンザの特徴 症状 特徴 感染力が比較的強く 潜伏期間は 1~7 日 平均 3~5 日 感染期間 : 発症 1 日前 ~ 発症後 7 日間 ( 症状が消失するまで ) 過去及び 2009 年の流行の中心は学校 幼稚園 保育施設等の小児 ~ 若年齢層の集団生活施設 高齢者や慢性疾患患者は重症化しやすい 症状 急な高熱 悪寒戦慄 全身倦怠感 食欲不振など全身症状がでやすい 頭痛 筋肉痛 関節痛 咽頭痛 ( 咳 鼻汁は後から出現 ) 肺炎 中耳炎 脳症などの合併症し 高齢者 ( 肺炎 ) 乳幼児 ( 脳症 ) で死亡例がある 慢性呼吸器疾患 心臓病などが危険因子

52 インフルエンザの診断 診断 迅速診断キットによって感染早期のウイルス抗原を検出可能 注意 検査は早すぎても ( 熱が出てから 12 時間以内 ) 陽性になりません 治療薬は出ないことが多い 38 ある場合は 熱が出て最低でも 12 時間以上 37 位の場合 24 時間以上続けば検査が陽性と出る * 熱が出てから 12~24 時間以上たってから医療機関へ受診するのがベスト!!

53 インフルエンザワクチン 平成 23 年度インフルエンザ HA ワクチン製造株 A 型株 B 型株 A/ カリフォルニア /7/2009(H1N1)pdm09 A/ ビクトリア /210/2009(H3N2) B/ ブリスベン /60/2008 インフルエンザワクチンの接種回数 13 歳未満の方は 2 回 それ以外の方は 1 回 * ただし 13 歳以上 64 歳以下の方 近年確実にインフルエンザに罹患していたり 予防接種を受けている方は 1 回接種で追加免疫による十分な効果が得られる 2 回接種をしたほうがより抗体価は上昇するという報告と 抗体価に変動はないという報告の双方がある 接種回数が 1 回か 2 回かの最終的判断は 被接種者の意思と接種する医師の判断による 注意 基礎疾患 ( 慢性疾患 ) をある方は 医師の判断により 2 回接種が必要になることもあるので 主治医に相談が必要

54 インフルエンザのワクチンは いつごろ接種するのが効果的か? 接種からその効果が現れるまで通常約 2 週間程度かかる ワクチンの効果は 約 5 カ月間その持続する 過去にまったく感染歴やワクチン接種歴の無い場合とある場合とではワクチンの効果に差がある インフルエンザの流行は 12 月下旬から 3 月上旬が中心となるので 12 月上旬までには接種をすることが推奨されている 2 回接種の場合は 免疫効果を考慮すると 4 週間が望ましい (2 回目接種は 12 月上旬までに )

55 治療 人と接触せず自宅で十分な安静 水分や栄養を補給することが最も重要 対症的に解熱剤などを処方され 希望があれば抗ウイルス薬 ( タミフル リレンザ ) を処方 ( 副作用に注意を払い 慎重な投与が必要 ) 高齢者や高リスク ( 心不全 呼吸器疾患など ) のある人は 積極的に診断しタミフルによる治療が必要 解熱剤は アセトアミノフェン ( カロナール アンヒバ ) が標準薬剤 非ステロイド抗炎症薬 ( 特にボルタレン ポンタール ) は小児では禁忌

56 インフルエンザ予防策 基本的な予防策 流行期には人ごみは避け マスクを着用 熱のある人や 咳のある人に近付かない 帰宅時は手洗いとうがいの励行 室内の空気を清浄に保ち, 適度な加温 加湿を行う 規則正しい生活, 栄養補給, 十分な休息 体調が悪いときは 専門医に受診 毎年インフルエンザワクチン接種を!(12 月中旬までに ) 毎年接種する ( 家族みんな ) 咳エチケットの普及 ( 集団で生活するすべての人 ) 咳またはくしゃみの時は鼻や口を覆うこと 呼吸器分泌物を封じ込めるためにティッシュを使用し 使用後のティッシュ は最寄りのごみ箱に廃棄すること 呼吸器分泌物やそれで汚染された物に接触した後は手指衛生を実行する

57 施設内でのインフルエンザ感染拡大防止策 感染防止対策 : マスク 手洗い 環境整備が重要 インフルエンザになってしまったら自宅療養 どうしても施設内での対応が必要な時は 個室対応 または他の利用者と 1~2m 以上離す インフルエンザの利用者が多くなったら 集めて対応 インフルエンザ疑いの利用者は早期に確定診断 近くにいた利用者は 3~5 日間症状の有無を確認 医療従事者のインフルエンザ ( 丸 2 日間の解熱をもって職場復帰が可能 ) 注意点 : 症状がなくなっても発症後 1 週間はウイルス排泄があるため マスク 手洗いが重要 利用者 職員を問わず 発生者は速やかに連絡し 感染防止拡大のための対策をすみやかに開始

58 アウトブレイク ( 感染症の急激な爆発的な発生 ) しないための感染防止対策 感染対策の悪かったところ 守れていなところを みんなで見直しする Act ( 改善 ) Plan ( 計画 ) 感染対策のベストな方法を みんなで考える 感染対策の評価皆が守っているか 感染が拡大していないか 確認する Check ( 評価 ) Do ( 実践 ) 感染対策をみんなで行う守る

59 大事なことは 知識 技術 組織的な風土 各職員の 行動変容

60 おわりに 医療従事者の心得 ウイルスを持ち込まない 0 インフルエンザ ノロウイルス等の症状出現 部署の責任者に報告し 内科受診 0 疑いの診断が出た時点で 業務を控える 部署責任者と相談 感染対策室へ報告 0 症状が消失しても ウイルスが排出している ウイルス排泄時間は 手指衛生 マスクの装着 施設利用者の感染防止対策 拡大防止対策 早期発見 報告 隔離 対策の遵守 職員と家族へ注意喚起

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