JaSST'17 Tohoku_基調講演

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1 テストの極みを目指して ~ さあ 理想に近づくための一歩を踏み出そう!~ JaSST'17 Tohoku 2017 年 05 月 26 日 YAMASAKI Takashi

2 株式会社ベリサーブ

3

4 改めてソフトウェアテストについて考えて見よう

5 全てのライフサイクルを通じて実施する静的 動的なプロセスにおいて 成果物が特定の要件を満足するかを判定し 目的に合致することを実証し 欠陥を見つけるため ソフトウェアプロダクトや関連成果物に対し 計画 準備 評価をすること ソフトウェアテスト標準用語集 ( 日本語版 ) Version2.2.J03 P-391 より

6 人によっても違うし成熟度によっても違うし千差万別 フェーズ 4 フェーズ 3 フェーズ 2 テストは行動ではない 大げさなテストをすることなく品質の高いソフトウェアを作るための精神的な訓練である テストの目的は 何かを証明することではなく プログラムが動かないことによって発生する危険性をある許容範囲までに減らすことである テストの目的は ソフトウェアテストが動かないということを示すことにある フェーズ 1 テストの目的は ソフトウェアテストが動くことを示すことである フェーズ 0 テストとデバッグには何の差もない デバッグ以外にはテストには特別な目的はない ボーリス バイザー著 ソフトウェアテスト技法 よりテスト担当者の精神面による区分を引用

7 ここでのテストとテストの目的は次とします 品質に関わる新たな情報を 提供するための諸活動 以下のものを包含する 欠陥を摘出する 対象ソフトウェアの品質レベルが十分であることを確認する 意志決定のための情報を示す 欠陥の作りこみを防ぐ

8 テストの価値は情報提供の価値 早い テストから得られる情報の提供タイミングが早いほど価値が高い 安い テストから得られる情報の提供コストが安いほど価値が高い 旨い テストから得られる情報がニーズに合致していて正確で分かり易いほど価値が高い

9 プログラマーデザイナーデベロッパーアーキテクト = = = = プログラミングの専門家設計 ( デザイン ) の専門家開発 ( デベロップメント ) の専門家アーキテクチャの専門家

10 テスト担当者 (tester): コンポーネントやシステムのテストを実施する熟練した専門家 ソフトウェアテスト標準用語集 ( 日本語版 ) Version2.2.J03 P-39 り

11 なぜ テスター = テストの専門家 と認知されないか? そもそもテストに対して理解されていない? テスト実行がとりあえずとっつきやすい? そもそもテストの専門家以外もやってる? 他の専門職と比較してスコープが広いから? etc?

12 本講では テスター = テストの専門家 で通します!

13 テスターの極みを目指して ~ さあ 理想に近づくための一歩を踏み出そう!~ JaSST'17 Tohoku 2017 年 05 月 26 日 YAMASAKI Takashi

14 では理想のテスターとは?

15 テスターのスキルスペース TEST SKILLS SOFT IT SKILLS SKILLS DOMAIN KONWLEDGE Fig. Tester Skillspace by Stuart Reid from JaSST Tokyo 14 Session Material (H8-2-2.pdf)

16 Professional Tester s Skill-space TEST SKILLS SOFT IT SKILLS SKILLS DOMAIN KONWLEDGE Fig. Tester Skillspace by Stuart Reid from JaSST Tokyo 14 Session Material (H8-2-2.pdf)

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20 最初の一歩を踏み出すのに重要な 3 つのこと テストの全体観を持つ ロールモデルを見いだす 成長へのモチベーションを持ち続ける

21 その 1. テストの全体観を持とう! テストの全体観を持つ ロールモデルを見いだす 成長へのモチベーションを持ち続ける

22 テストの全体観を持つための 3 つの軸 テストレベル テストプロセス テストタイプ

23 1 つめの軸 : テストプロセス テスト技術者資格制度 Advanced Level シラバス日本語版テストマネージャ Version J02 を元に図にしたものテスト終了作業終了基準の評価とレポートテスト実行テスト実装テスト設計テスト分析

24 2 つめの軸 : テストレベル コンポーネントテスト統合テストシステムテスト受入テスト 要件定義 受入テスト 外部設計 システムテスト 内部設計 統合テスト 実装 コンポーネントテスト 対応関係

25 3 つめの軸テストタイプ 機能テストソフトウェアの機能 (What) に着目したテストタイプ 非機能テストソフトウェアの非機能的な特性 (How) に着目したテストタイプ 構造テストソフトウェアの構造やアーキテクチャに着目したテストタイプ セキュリティテスト 相互運用性テスト その他 性能テストロードテストストレステスト使用性テスト保守性テスト信頼性テスト移植性テストその他 条件テストステートメントテストパステスト判定条件テスト複合条件テストその他 変更部分のテスト欠陥が正しく修正されるか確認するテストと変更が他に悪影響を及ぼさないか確認するテスト 確認テスト ( 再テスト ) 回帰テスト テスト技術者資格制度 Foundation Level シラバス日本語版 を元に図にしたもの

26 特に重要なのがテストケースを 作るまでのイメージを持てること!

27 テスト設計者として最初に技法を学ぶことが多いが テスト設計技法 仕様ベースのテスト設計技法 仕様化したモデルを基にしてテストケースを作成する 体系的なテスト設計技法 モデルに対応したテスト設計技法を用いる ブラックボックステストとも呼ばれる 構造ベースのテスト設計技法 ソフトウェアやシステムの構造を基にしてテストケースを作成する体系的なテスト設計技法 対象となる構造をどれだけ網羅したかというカバレッジを測って実施する ホワイトボックステストとも呼ばれる 経験ベースのテスト設計技法 テスト担当者のスキル 知識 経験を基にテストケースを作成する 体系的ではない ( 経験に基づいた ) テストケース設計技法 ステークホルダの知識 過去の類似した欠陥なども情報源となる 同値分割法境界値分析テ シシ ョンテーフ ルテスト状態遷移テストユースケーステストその他ステートメントテストデシジョンテストその他エラー推測フォールト攻撃その他 テスト技術者資格制度 Foundation Level シラバス日本語版 を元に図にしたもの

28 ttps://

29 テストベース に対していきなり テスト設計技法を適用している Test Design Test DesignTechnics Technic Test Basis Test Basis Test Cases Test Cases Test Cases テストベースとはテストを考える上で入力となる情報全般のこと 例えば要件定義書 仕様書 外部設計書など様々

30 それは失敗フラグです Test Design Technics Test Basis Test Basis Test Cases Test Cases Test Cases

31 テストを実行する前の段階をより詳細化してイメージできるようになれば よりよいテストが作れるようになる これまでのプロセス テスト設計 またはテスト準備 テスト計画など表現は様々 テスト実行 JSTQB のテスト開発プロセス テスト分析テスト設計テスト実装 テスト実行 最新のテスト開発プロセス テスト要求分析 テストアーキテクチャ設計 テスト詳細設計 テスト実装 テスト実行

32 テスト開発プロセスのイメージ例 (JSTQB) テスト分析 テスト設計 文書 A 文書 B 文書 C 文書 D テスト設計仕様 テスト設計仕様 テスト設計仕様 テストベース テスト条件 テスト実装 テストケース仕様 テストケース仕様 テストケース仕様 テストケース仕様 テストケース テスト手順仕様 テスト手順仕様 テスト手順仕様 テスト手順仕様 テスト手順仕様 テスト手順 テスト技術者資格制度 Foundation Level シラバス日本語版 を元に図にしたもの

33 ISO/IEC/IEEE でのテスト設計 & 実装プロセス フィーチャーセットを識別する (TD1) フィーチャーセット テスト条件を得る (TD2) テスト設計仕様 テスト条件 テストカバレッジアイテムを得る (TD3) テストカバレッジアイテム テストケースを得る (TD4) テストケース仕様 テストケース テストセットをまとめる (TD5) テストセット テスト手順を得る (TD6) テスト手順仕様 テスト手順 & テストスクリプト ISO/IEC/IEEE Part 2. Test processes より引用

34 テスト要求分析のイメージ例 テストベース テストすべきことを洗い出す 様々なテスト観点 ドメイン知識 / ガイドなど テスト観点を構造化する 構造化されたテスト観点 ( 中間状態 ) リファインする 最終的に構造化されたテスト観点 テスト設計コンテストチュートリアルの情報をもとに 講演者が独自に図式化したもの

35 テストアーキテクチャ設計のイメージ例 テスト観点 テスト観点間の関係性を見出す テストフレーム 同じような意味を持つテスト観点やテストフレームをまとめる テストコンテナ テストコンテナ間の関連性を整理する テストアーキテクチャ テスト設計コンテストチュートリアルの情報をもとに 講演者が独自に図式化したもの

36 テスト詳細設計の例 テスト観点 テストモデルを特定する 4 つのテストモデル モデルに紐づいたテスト観点 テスト観点を詳細化する 網羅基準 コンテキスト 詳細化されたテスト観点 ( テストパラメータ ) 網羅基準を設定する テスト設計技法 網羅基準に紐づいたテストパラメータ 基準に基づいてケースを導出する テストケース ( テスト値 ) テスト設計コンテストチュートリアルの情報をもとに 講演者が独自に図式化したもの

37 その 2. ロールモデルを見いだそう! テストの全体観を持つ ロールモデルを見いだす 成長へのモチベーションを持ち続ける

38 大まかな志向の方向性を意識しよう 技術トラック マネジメントトラック

39

40 テストの専門性には様々な方向性がある 特定のテストタイプ ( 特に非機能 ) に対するスペシャリスト Security Tester / Performance Tester / Usability Tester / etc 特定のテスト要素に対するスペシャリスト Automater / Test Manager / Test Process Improver / etc 特定のドメインに対するスペシャリスト Automotive Tester / Agile Tester / Exploratory Tester / etc

41

42 自分の志向する方向性を探してみよう

43 セルフデベロップメントプランを作ってみよう!

44 どうやって極みを目指すか?

45 目指すべき理想の姿あこがれの人ロールモデル夢 etc 10 年後の自分 今の自分 1 年後の自分

46 自分の段階的な成長過程を整理して より具体的な自己開発プランを考える上でのベースにしてみよう! どのような姿かその姿になるためにどうすればよいか? 10 年後の姿 5 年後の姿 3 年後の姿 1 年後の姿 半年後の姿 1 ヶ月後の姿 今の姿 特定機能のテストオペレーター

47 自分自身で壁を作って 成長を限ってはいけない

48 そんな壁は

49

50 その 3. 成長へのモチベーションを持ち続けよう! テストの全体観を持つ ロールモデルを見いだす 成長へのモチベーションを持ち続ける

51 成長が目に見える形で測れて実感できることは大事!

52 たとえば Test.SSF や Automation Test.SSF ( テストに限らず ITSS とか ETSS とか ) 既存のツールを上手い具合に活用してみるのも良い SSF に基づくテスト技術スキルフレームワークスキル基準 テストプロフェッショナルの戦略的育成に向けて

53 資格試験も自分の成長を感じられる一つの尺度 エントリーレベル Foundation Level 初級 ミドルレベル Advanced Level Test Manager 中級 ハイレベル Advanced Level Test Analyst

54 でも 単調にずっと走り続けるのは大変

55 モチベーションを高めるための刺激も大事!

56

57

58

59 そして テスターの極みへ!

60 まとめ

61

62 最初の一歩を踏み出すのに重要な 3 つのこと テストの全体観を持つ ロールモデルを見いだす 成長へのモチベーションを持ち続ける

63 テスターの極みを目指して

64 さあ 理想に近づくための一歩を踏み出そう!

65 参考文献 書籍 ソフトウェアテスト技法 ( ボーリス バイザー著 ) JSTQB/ISTQB 関連 ソフトウェアテスト標準用語集 ( 日本語版 ) テスト技術者資格制度 Advanced Level シラバス日本語版テストマネージャ テスト技術者資格制度 Foundation Level シラバス日本語版 ISTQB revamps product portfolio and releases roadmap テスト設計コンテスト関連 U-30 クラスチュートリアル資料 OPEN クラスチュートリアル資料 その他 JaSST'14 Tokyo クロージングパネル講演資料 2( スチュアート リード ) ISO/IEC/IEEE Part 2, Test processes SSF に基づくテスト技術スキルフレームワークスキル基準 写真素材

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