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はすなごみぶち
5 years ago
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1 123 データマイニングによる富裕層顧客へのアプローチクラスター分析アソシエーション分析によるアプローチ所吉彦* 見ていることである市場規模 1,200 万人ともいはじめに富裕層対象ビジネスへの注目われる団塊世代は, 豊富な自由時間や退職金を中心として形成される高額貯蓄といった購買力に着目した多くの企業が富裕層向けビジネスに注昨今, カード会社や銀行等の金融業界, リゾー目している総務省平成 16 年全国消費実態調トや高級マンションを扱う不動産業界, 高級家具査 (国民生活の実態について, 家計の収支およや高級家電製品を取り扱う多くの企業が富裕層び貯蓄負債, 耐久消費財, 住宅宅地などの家向けビジネスに注目しさまざまなアプローチを計資産を総合的に調査し, 世帯の消費所得資模索, 実施しているいわゆる世帯年収 3,000 万産に関する水準, 構造, 分布などを全国および地円以上の高額商品消費が旺盛な層であるが, その域別に明らかにすることを目的として, 昭和 34 下の層の富裕層予備軍の取り込みも活発化してい年から 5 年ごとに実施) における全世帯およびるこうした企業行動の背景には社会構造の変化高齢者世帯の家計資産額 (二人以上の世帯) かや消費行動の変化を中心に大きく 3 つの理由があら, 経済産業省商務流通グループでは, 金融資ると考えられる産を持つ高齢者世帯に向けた商品サービスの展ひとつは新興富裕層といわれるグループがいろ開が重要と指摘している (図 1) いろな局面で注目され, マスコミ等で取り上げられる機会が増えてきていることである一昔前ま 7,000 では株式公開までに創業から 20 年以上かかるも 6,000 のとされてきたが, ジャスダック証券取引所, 東 5,000 証マザーズ, 大証ヘラクレスといった新興企業向 4,000 けの株式市場が開設され大きく状況が変化した 3,000 創業からわずか 2 3 年で上場が可能となり, こ 2,000 れまででは考えられない程の短期間で富裕層入り 1,000 を果たす経営者が続出している一説ではこのよ 0 (単位万円) 全世帯うな新興富裕層は全国に 2,000 人以上存在しているといわれている 2 つめにはこのような少数である新興富裕層に対し, ボリュームの大きい団塊世代を有望市場と 2007 年 11 月 30 日受付江戸川大学経営社会学科非常勤講師消費者行動論, マーケティング論耐久財資産住宅資産高齢者世帯宅地資産金融資産出典総務省平成 16 年全国消費実態調査注 1 高齢者世帯世帯主が 65 歳以上の世帯注 2 金融資産貯蓄現在高負債現在高注 3 ゴルフ会員権等含む図1 全世帯および高齢者世帯の家計資産額 (二人以上の世帯)

2 P Product Price Promotion Place 2007 CRM 4 P 2 4 P CRM 2 DWH 2 CRM 2006

3 125 データマイニングによる富裕層顧客へのアプローチ中, 経費圧縮に向けた販売員のフロー化, 外部への業務委託などで近年, 顧客の消費までのプロセ 2. 富裕層セグメンテーションとスや消費者の動向といった記述が疎かなままアプローチ展開マーケティング施策が組み立てられ, 実施されてデモグラフィックスに基づいたセグメンテーショおり, 今後も有効な改善策が見出せない状況となっンているしかしそれゆえにマーケティングは隘路に高いパフォーマンスを求めたマーケティング施踏み込んでしまい, これに拘泥する余り, 失敗に策を展開し, 大きな成果を創造していくためには, 終わった商品は枚挙に暇がない (Clayton M. 精度の高い説明と予測が不可欠である Christensen, Scott Cook, Taddy Hall, 2005) しかしながら熟練販売員でなければ顧客の購買行同様に Daniel Yankelovich によれば, ①年齢, 動を説明する力も弱ければ, 説明に基づく性別, 学歴, 年収など, 従来のデモグラフィック予測も方向を誤る可能性が高いスは, すでにマーケティング戦略のよりどころと本論では, 小売店舗においてマーケティング理しては不十分である, ②それよりも, 価値観や嗜論を意識した諸施策は存在するものの, 消費者行好, 選考といった特性の方が, 消費者の購買行動動理論に対する意識が希薄であることを踏まえ, への影響が大きい, ③適切なマーケティング戦略富裕層セグメンテーションの考え方や実際のビジを立案するには, まず特定ブランドや商品カテゴネスで富裕層にアプローチを展開する際の要件をリーを受け入れそうな市場でセグメントを特定す改めて整理するその上で, 消費者行動理論におることである (Daniel Yankelovich, 1964) ける顧客の購買行動に対する説明する力をデーにも拘わらず多くのデータはデモグラフィックタマイニング手法を用いることがどの程度有効でスによる切り口でアンケートを行いさまざまな判あるのか, また今後データマイニングに求められ断材料として引用されているのも事実である日る役割や期待について考察を行うものとする経リサーチが行った全国の代を対象とした調査ではラグジュアリーブランド品の購入率について次のようなレポートが出されている (図 3, 図 4) ,000以上 ( 保有率 (単位 ) シャネルグッチ世 2,000 帯 3,000未満年収 1,500 単 2,000未満位 1,000 万 1,500未満円 600 1,000未満 2.1 エルメスルイヴィトン出典日経消費マイニング図 3 バッグや財布などを持っているブランド (複数回答) ) ) ,000以上 61.3 ( 世 2,000 帯 3,000未満年収 1,500 単 2,000未満位 1,000 万 1,500未満円 600 1,000未満シャネルグッチ保有率 (単位 ) 12.0 エルメスルイヴィトン出典日経消費マイニング図 4 スーツやドレスなどを持っているブランド (複数回答)

4 126 3,000 3, ,000 Daniel Yankelovich web 2006

5 127 2 Sternthal and Craig 2 CRM 2005 B. Sternthal and C. S. Craig, 1982 DWH Kyu-Young Whang, Jongwoo Jeon, Kyuseok Shim, Jaideep Srivatava 1997 Bobby J. Calder,

6 128 DWH MiningMine, A DM 31 A 11,582 A 5, Teradata Warehouse Miner K-means MBR

7 ,000 3 DM DM AND 1 2 5

8 AND 4 LS S ,235 6 A 107 DM 1 1, , B 12 G C 21

9 Cluster Number , , ,084 1,489, , , , , , , ,986 1,060,665 1,098,113 1,108,898 2,964,139 1,558,832 4,655, , , , , , , , , , , , , ,214 1,295, , ,451 13,796 14,799 57,255 12,570 33,223 13,153 10,404 15,552 27,615 16,596 17,992 32,473 16,971 49,008 20,222 29,

10 132 データマイニングによる富裕層顧客へのアプローチ表3 クラスター分析 3 セグメントの選出支持の高いブランド商品 8 月度買上構成比 9 月度買上構成比 110 万円レコパン 12.1 ( 1 位) 4.9 (12位) 72 名 296 万円ダナキャラン 3.5 (10位) 10.6 ( 2 位) 40 名 466 万円デビアス 6.2 ( 4 位) 13.4 ( 1 位) 顧客数年買上金額平均顧客名セグメント表4 アソシエーション 2 対 1 ルール (同時サポート数および信頼度)

11 ,989,281 1,450, ,914, ,989,281 8,365,546 7 B C D E F G DWH 2

12 CRM 11 & CRM EXPO DHBR June 2006, Clayton M. Christensen, Scott Cook, Taddy Hall 2005, Marketing Malpractice : The Cause and the Cure Harvard Business Review Dec., 2005 Daniel Yankelovich 1964, New Criteria for Market Segmentation, Harvard Business Review Mar, Apr., 1964 B. Sternthal and C. S. Craig 1982, Consumer Behavior : An Information Processing Perspective, Prentice Hall, pp Kyu-Young Whang, Jongwoo Jeon, Kyuseok Shim, Jaideep Srivatava. 2003, Advances in Knowledge Discovery and Data Mining, Springer Bobby J. Calder 2001, Understanding Consumers, Kellogg on Markething, Intelligence : Learning About the Customer and Marketplace Chapter 7, pp

JAPAN MARKETING JOURNAL 116 Vol.29 No.42010

JAPAN MARKETING JOURNAL 116 Vol.29 No.42010 JAPAN MARKETING JOURNAL 116 Vol.29 No.42010 JAPAN MARKETING JOURNAL 116 Vol.29 No.42010 JAPAN MARKETING JOURNAL 116 Vol.29 No.42010 JAPAN MARKETING JOURNAL 116