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はるまさたつざわ
5 years ago
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1 外務省主催平成 28 年度在外安全対策セミナー在バングラデシュ日本国大使館安全対策の基本 ~ 平素からの準備と有事の対応 ~ 2016 年 7 月 SOMPO リスケアマネジメント株式会社資料目次 1. バングラデシュのリスク概要 1 外務省危険情報 2 ダッカにおける主な事件 3 犯罪統計 4( 参考 ) バングラデシュの犯罪組織 2. 平時からの準備と有事の対応 1 テロへの備え 2 デモ暴動への備え 3 車での移動時の留意点 4 出張者や第三国へ出張時の対応 5 住宅での備え 6 ホテルでの備え 7 誘拐への備え 8 企業組織としての備え 9 街頭犯罪予防対策 1

2 1. バングラデシュのリスク概要バングラデシュおよび周辺国の危険情報 ( 出典 : 外務省海外安全 HP) チッタゴン丘陵地帯を除く全ての地域 ( 首都ダッカを含む ) : レベル 2: 不要不急の渡航は止めてください ( 継続 ( テロに対する特別警戒 )) チッタゴン丘陵地帯 : レベル 2: 不要不急の渡航は止めてください ( 継続 ) 3

3 ダッカにおける主な事件 2016 年 7 月 7 日 Sholakia におけるイード祭を狙った襲撃事件で 3 人死亡 2016 年 7 月 1 日 Gulshan 地区のレストランで銃撃人質事件が発生し 22 人死亡 2016 年 4 月 25 日 LGBT 活動家編集者が襲われ死亡 2015 年 10 月 24 日シーア派のアシュラ行事に手製爆弾が投げ込まれ 1 人が死亡 2015 年 9 月 28 日 Gulshan 地区でジョギング中の援助団体関係者が銃撃され死亡 2015 年 8 月 7 日 Goran 地区で世俗派のブロガーが刃物で殺害される 2015 年 3 月 31 日 Begunbari で世俗派のブロガーが刃物で殺害される 4 バングラデシュにおける犯罪ダッカは犯罪発生率が高い警察の対応はその時によって大きく異なる多くの犯罪は未解決に終わる ( 犯人を特定できない起訴できない ) バングラデシュの犯罪統計は国連に提供されないことが多い最も注意すべきは路上犯罪路上犯罪は夜になると発生率が急に上がる最も多いのは計画性のない路上犯罪ひったくりスリ強盗の被害が目立つ発生頻度が高いのは混雑した商業地区など外交施設駐在員の生活圏内でも発生グルシャン地区 ( 特にグルシャン 2Circle) ボナニ地区バリダラ地区 5

4 バングラデシュの犯罪各国の殺人事件発生率 ( 人口 10 万人当たり ) Bangladesh Bhutan India Japan Maldives Myanmar Pakistan Philippines Sri Lanka バングラデシュブータンインド日本モルディブミャンマーパキスタンフィリピンスリランカ ( 出典 : 国連麻薬犯罪事務所 (UNODC)) ブータンの 2007 年モルディブの 2014 年ミャンマーの 2013~2014 年パキスタンの 2013~2014 年スリランカの 2014 年におけるデータは存在しない 6 参考 ) バングラデシュの犯罪組織ジャマトゥルムジャヒディンバングラデシュ (JMB) 1990 年代に設立バングラデシュをシャリアに基づく国家にすることを標榜 2005 年に非合法化 2005 年に手製爆弾を使用した連続テロ事件の犯行組織全土の 300 カ所以上で 500 発近い爆弾を爆発 500 発は 30 分以内に爆破された近年の世俗派宗教関係者識者の殺害事件への関与したとされる JMB の古参メンバーが ISIL のための勧誘活動を実施しているとの情報 7

5 参考 ) バングラデシュの犯罪組織ハルカトゥルジハードアルイスラミバングラデシュ (HUJI-B) アフガニスタンで組織されたHUJIのバングラデシュ支部として1990 年代に設立 HUJIはバングラデシュ支部をインドへの攻撃拠点としての活用の可能性チッタゴン丘陵地帯でテロリスト訓練キャンプを運営の可能性 1999 年著名な詩人の殺害を計画 2000 年ハシナ首相暗殺計画 ( 未遂 ) に関与との情報 2001 年バングラデシュの新年を祝う祝典で爆弾テロ犯人を含む10 人死亡 2004 年アワミ連盟の集会で手榴弾攻撃 24 人死亡 2005 年政府がHUJI-Bを非合法化 2014 年 ~2016 年当局による取締り強化複数のHUJI-Bリーダー格のメンバーを逮捕訴追一部の被告には2004 年の事件に関与したとして死刑判決その他には終身刑など 8 参考 ) バングラデシュの犯罪組織イスラムレバントのイスラム国 (ISIL) 2015 年 1 月 ISIL は Khorasan 地域への活動地域各段を宣言アフガニスタンパキスタンインド亜大陸を含む周辺地域 ISIL は南アジア地域での活動強化を画策しているインドでの活動の拠点としてバングラデシュを重要視している ISIL の機関紙ダビクの最新号ではバングラデシュにおけるリーダーのインタビュー記事を掲載バングラデシュで発生した外国人少数派宗教関係者世俗派ブロガー殺害事件で犯行声明 9

6 参考 ) バングラデシュの犯罪組織アンサルラバングラチーム (ABT) バングラデシュの過激派組織でシャリア ( イスラム法 ) に基づく国家の樹立を標榜している 2013 年 ~2015 年にかけて複数の世俗派ブロガー殺害事件に関与大学生に対する勧誘活動を活発に実施している ( 特に英語が堪能な学生 SNS に詳しい学生 ) 2015 年 4 月に非合法化されたイスラム政党ジェマートエイスラミ (JeI) や AQIS と関係があるとされる 10 参考 ) バングラデシュの犯罪組織インド亜大陸のアルカイダ (AQIS) 2014 年アルカイダ AQ がインド亜大陸支部の設立を発表 AQ 活動地域の南アジアへの拡大を狙う (ISILへの対抗意識か) パキスタンミャンマーバングラデシュインド昨今の世俗派宗教関係者を標的とした暗殺事件で犯行声明地元のテロ組織 ABT や JMB の犯行に便乗して犯行声明を出した可能性も 11

7 参考 ) バングラデシュの犯罪組織アンサールアルイスラム (AAI) AQIS のバングラデシュ支部であると主張 AAI は世俗派のブロガーや学者などイスラムの敵とされる市民の殺害に関与したとの報道も 2014 年 11 月の大学教授殺人事件の数時間後 AAI の Facebook アカウントが立ち上がり教授殺害に関する犯行声明を出した治安当局の一部には AAI が独立した組織であることを疑問視する声も AAI は非合法組織 ABT が別名として使用している可能性も平時からの準備と有事の対応

8 テロ対策 ( 安全対策 ) の基本重要常に周囲 360 に注意を払い人の動きなどを把握しておく不審を感じたら直感を信じて逃げるなどの行動に移す最大の過ち自分が被害に遭うことなどあり得ない = 油断と隙き目立たない用心を怠らない行動を予知されない行動上の 3 原則 14 テロへの備えテロの標的となり得る場所の回避軍警察関連施設欧米関連施設にはなるべく近寄らない欧米人の多く集まる場所時間は避ける原則として公共交通機関は利用しない空港では速やかに建物内にチェックイン後は速やかにセキュリティを通過する過去に市場でテロが発生している国では市場は避ける集会や抗議行動が行われていたら速やかにその場から立ち去るホテルロビーに長居しない在室中はカーテンを閉めておく 15

9 テロへの備えレストランやホテルなどで爆弾テロの被害を受けないために爆弾が仕掛けられやすい場所を避ける多数の外国人が集まる場所と時間レストランやロビー付近構造物等の陰など隠れられる場所を確保 ( 爆風を直接受けない場所 ) 柱の陰壁の奥個室非常口の近くガラスから遠い位置 2 階以上のレストラン (1 階の方がリスクが高い ) 16 テロへの備え襲撃 ( 銃乱射 ) 事件で被害の可能性を減らすために基本的な考え方常に自分の近くにある出口非常口を確認しておく安全な避難経路が確保できる場合避難する人たちを犯人が待ち伏せしていないか安全性を慎重に確認しながら避難する何も持たずに避難する可能であれば近くにいる人の避難を手助けする犯人に間違われないため手には何も持っていないことが常に見て分かるように行動する警察官に遭遇したら指示に従う負傷者は動かさない 17

10 デモ暴動への備えデモ暴動の被害を受けないために事前情報をよく確認するデモが予告されている場所には行かない ( 裁判の後等 ) デモや暴動に遭遇した場合その場からすぐに離れる安全な場所へ避難する乗車車両への投石や放火の危険性がある場合は下車して遠ざかるすぐに逃げることが困難な場合は事態が落ち着くまで安全な場所を探して待機し必要に応じて助けを求める ( 事前の備え ) 通信手段の確保携帯電話以外に衛星電話無線などのバックアップの検討準備を行う篭城に向けた準備自宅会社で篭城することに備え食糧飲料水等の備蓄をする退避に向けた準備国外退避計画を策定し安全な移動手段を確保する ( 必要に応じてセキュリティ会社の支援を受ける ) ドルなどの現金準備最低限持ち出す物をリスト化しバッグにまとめておく 18 車で移動時の留意点現地人運転手に安全運転の意識を植え付けるファーストエイドキット ( 救急箱 ) 飲料水を全ての車両に備える緊急連絡先を紙で常に携帯する ( 自社大使館セキュリティ会社など ) 飛散防止フィルムの貼付けを行う ( 地方への出張の場合 ) 大使館に事前相談し訪問可能な地域かどうか確認する出張する場合は相応のセキュリティ対策を講じる ( 防弾車武装警備複数台で警備当局警察の協力要請など ) 19

11 出張者や第三国への出張時の対応たびレジへの登録出典 : 外務省海外安全ホームページ海外へ渡航される皆様へ 20 登録しましょう! 住宅での備え ( 住宅選択の際の留意点 ) 外部からの侵入を防ぐためのセキュリティ ( 外周壁鉄条網忍び返し警備員番犬 ) 駐車場への入口のセキュリティ ( 監視カメラゲートシャッター ) 警報システム夜間の照明防火設備泥棒の目標とならない ( 家主の人間性恨みを買わない自身の情報管理 ) 独立家屋の場合三方が在留邦人や外国人居住家屋の環境が好ましい工事中の侵入盗にも留意する ( 窓グリルは一般的に細い ) ( 来訪者の対応 ) 来訪者の氏名目的を必ず確認する確認は門番警備員を通して行う部屋のドアは常に鍵チェーンをかけ訪問者が来てもドアを無造作に開けずのぞき穴で相手を確認する非常口は実際に歩いて避難できることを事前に確認しておく 21

12 住宅での備え ( 安全性のチェック ) 外務省海外安全 HP にある海外赴任者のための安全対策小読本のチェックリストを使用して家の安全性をチェックしてみましょう! 例 ) 住宅の扉の構造最低限の備え強固な材質のドアダブルボルトのロックチェーン覗き穴 ( 出典 : 外務省海外安全ホームページ海外安全お役立ち情報 ) 22 ホテルでの備え警備体制のしっかりしたホテルを選ぶ ( できるだけ 3-6 階通りに面していない部屋を ) ホテルのロビーやレストランでは置き引き等の犯罪被害に遭いやすいので長居しない必要以上に自分に関する情報は話さないホテルの部屋のドアは常に鍵チェーンをかける Do Not Disturb のサインを掲げる訪問者が来てもドアを閉めたまま対応する不審に思ったらドアを開けずに電話でフロントに確認する貴重品は Safety Box に入れておく非常口を確認しておく 23

13 誘拐への備え犯行グループ事前に誘拐候補の身辺調査監視活動を行いターゲットを決める警戒心が高い人は誘拐候補リストから除外される警戒心を示すには以下の対応を行う目立たない ( 服装車など ) 予測可能な行動 ( パターン化 ) はしない ( 自宅を出る時間目的地の到着時間移動ルートをこまめに変更 ) 行動予定に係る情報管理を徹底し口外しない家や会社の周辺では監視活動がないか周囲に敏感になる通勤途中で助けを求められる場所を調べておく不審な電話があった場合は報告するようスタッフを教育する ( とくに出張者や第三国へ出張時は ) 荷物用タグは社名を含めず氏名と携帯電話番号のみにする流しのタクシーは使用しない ( タクシーは空港やホテル指定のみ ) 24 Express Kidnapping( 短時間誘拐 ) 対策予防誘拐されたら夜間は一人で外出しない ATM は夜間に使わない日中建物の中にある ATM を使うレストランやバーを出るときは監視している人物がないか確認する短時間誘拐が多発している場所では目立たないようにする誘拐されたら誰に電話すべきかを覚えておく犯行手口を知る ATM を渡り歩く少額の身代金で解放される落ち着いて対応し犯人の指示に従う単なる強盗が短時間誘拐に発展することもある預金額など資産に関する話や住所勤務先役職などの情報は明かさない 25

14 企業組織としての備え現地リスク調査セキュリティコンサルタントを活用した現地リスク調査情報収集大使館セキュリティ会社などからの情報収集危機管理マニュアル有事を想定した現地用危機管理マニュアルの策定現地用緊急国外退避計画の事前策定危機管理訓練現地本社と共同で有事発生時を想定した訓練の実施警備員訓練を受けた運転手非武装警備員武装警備員防弾車現地では目立たない車両運転手武装警備員を推奨 ( 非番の警察官など ) トラッキング活動地域によってはトラッキングサービスの導入を検討 ( パニックボタン付き ) 26 街頭犯罪予防対策強盗に遭遇した場合の動作と被害を最小限に抑えるための対応 1 ゆっくりと両手を上げ抵抗する気がないことを犯人に示す 2 ゆっくりとした動作で犯人に現金の入っている場所を示す ( 急に動くと犯人に武器を取り出すと勘違いされ攻撃される危険性がある ) 3 犯人の様子に注意しながらゆっくりとした動作で現金を取り出す 4 現金を犯人に渡しゆっくりと犯人から離れる 27

15 街頭犯罪予防対策駐車場はリスクが多いので注意車両と車両の間は犯罪者にとって絶好の隠れ家来店者はお金や商品を持っており格好の標的監視カメラなどもなく監視が手薄逃走しやすい駐車場での留意点好ましい駐車場所目的地入口の近く警備員の立哨場所近く照明があり見通しがいい場所監視カメラ設置場所近く 28

Microsoft PowerPoint - 06_レオン

Microsoft PowerPoint - 06_レオン外務省主催平成 28 年度在外安全対策セミナー ( 概要版 ) 在レオン日本国総領事館 2016 年 10 月 SOMPO リスケアマネジメント株式会社メキシコおよび周辺国の危険情報チワワ州フアレス市タマウリパス州マタモロス市レイノサ市及びヌエボラレド市 : レベル 2: 不要不急の渡航は止めてください ( 継続 ) ミチョアカン州 ( モレリア市パツクアロ市ラサロカルデナス市アンガンゲオ市及びその周辺地域を除く