5 評価の対象期間 平成 23 年 4 月から平成 25 年 3 月までの 2 か年 6 評価の参考とした資料 事業及び決算報告 貸借対照表 損益計算書 キャッシュフロー計算書 勘定科目内訳明細書 法人税確定申告時提出書類 法人税 消費税 地方消費税の納税を証明する書類 過去 3 か年に都道府県税

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1 豊中市市営住宅指定管理者選定評価委員会 評価結果報告書 1 対象施設公の施設の名称 : 市営西谷住宅ほか 25 住宅所在地 : 豊中市東豊中町 5 丁目 20 番ほか所管部局 : 都市計画推進部まちづくり総務室 2 指定管理者指定管理者の名称 : 近鉄住宅管理株式会社指定期間 : 平成 23 年 4 月 1 日から平成 28 年 3 月 31 日まで選定時の募集区分 : 公募 3 選定評価委員会の構成 ( 五十音順 ) 委員氏名 役職等 備考 伊丹康二 大阪大学大学院助教 片山恭子 市民公募 河瀬繁喜 市民公募 斎木恵子 大阪府社会保険労務士会会員 佐藤由美 大阪市立大学都市研究プラザ特任講師 職務代理者 村上武則 大阪大学名誉教授 近畿大学法科大学院教授会長 山内悦子 山内税理士事務所税理士 4 評価の方法及び経過 (1) 方法 1 書類審査 2 ヒアリング (2) 経過 開催日 案件 第 1 回 平成 25 年 7 月 2 日 評価基準及び評価の方法について 第 2 回 平成 25 年 9 月 12 日 書類審査 第 3 回 平成 25 年 10 月 2 日 指定団体へのヒアリング 審議 第 4 回 平成 25 年 11 月 6 日 評価結果報告書作成 1

2 5 評価の対象期間 平成 23 年 4 月から平成 25 年 3 月までの 2 か年 6 評価の参考とした資料 事業及び決算報告 貸借対照表 損益計算書 キャッシュフロー計算書 勘定科目内訳明細書 法人税確定申告時提出書類 法人税 消費税 地方消費税の納税を証明する書類 過去 3 か年に都道府県税 市町村民税に未納がないことを証明する書類 労働保険保険関係成立届 労働保険概算 増加概算 確定保険料 一般拠出金申告書 上記申告に伴う保険料の納付書 領収証書 就業規則 時間外労働 休日労働に関する協定書 定期健康診断結果報告書 社会保険適用通知書または被保険者報酬月額算定基礎届 社会保険料の納入告知書 納付書 領収証書または保険料納入告知学 領収済額通知書 労働条件の書面交付を証明するもの ( 雇入 ( 労働条件 ) 通知書または労働 ( 雇用 ) 契約書等の書式 労働者名簿 賃金台帳 勤務時間確認簿 ( 出勤簿 タイムカード 時間外勤務等命令簿のいずれか ) 給与所得 退職所得等の所得税徴収高計算書 領収書 雇用保険被保険者一覧表 協定書 仕様書 SL( サービス水準合意書 ) 事業報告書 月次報告書 事故報告書 定例運営会議の記事録 年度評価 利用者アンケート 2

3 1 7 評価結果 基本姿勢 評価項目評価ポイント評価理由評価 2 サービス水準 施設効用の発揮 団体の経営目標等が公共の利益の増進 に合致したものであるか 市の施策全般を理解し協力しているか 地方自治法等の関連法令を遵守してい るか 施設の設置目的に沿った事業運営を行 っているか 使用料 ( 家賃 駐車場使用料 ) 現年度収納率 利用者数 ( 収入申告提出率 ) 稼働率 ( 空家補修の実施率 ) 施設の維持管理を安心安全に配慮して 行っているか 施設の日常的な維持管理の実施におい て 利用者がサービスを受ける上で ま た 従事者が業務を行う上で 事故防止 のための安全管理が徹底されているか 使用許可の判断等を公平公正に行って いるか 安定して確実に日常業務を遂行してい るか 創意工夫ある自主事業を展開している か 市営住宅等の設置目的が市民生活の安定と社会福祉の増進に寄与 することであることを十分に理解し その趣旨を尊重して業務に 当たっている こども 110 番活動への参加を実践しており この 活動は公共の利益の増進に合致したものだと特に評価できる また 法令遵守の徹底は最も基本的な認識課題ととらえ 福祉や 人権の尊重などといった市の施策等も全般的に理解し 業務を行 っている 使用料現年度収納率 利用者数については 近鉄住宅管理株式会 社が自ら掲げた目標値で 達成すればかなり優秀と評価できる値 であり 近鉄住宅管理株式会社はこの値に限りなく近い実績を残 している 稼働率については 2 年ともに目標値を達成している 市営住宅の入居者にとって重要となる日常の管理業務に関して 早い対応を心掛けていることが伺える 緊急対応一覧表を作成す ることで 入居者の個別相談についても担当者以外でも相談を受 けられる体制づくりも整えられている また 集合住宅の管理の 中で問題となりやすいペットの飼育や 外国人入居者との文化の 違いによる勘違いで起こる問題に対しても 丁寧な対応を行って いると判断できる 建物管理に関しても 安定して業務を行って いると評価できる また 公募による指定管理者として期待されている創意工夫ある 自主事業に関しては 集会所を利用したミニコンサート ペット 飼育に関する意見交換会 住宅だより の発行など これまでの 市営住宅管理業務にない動きが見られる 今後 このような団地 の実情に合わせた取り組みが拡大されることを期待する 3

4 評価項目評価ポイント評価理由評価 3 指定管理委託料指定管理委託料の費用対効果 近鉄住宅管理株式会社としては 指定管理委託料を上回る成果を 上げていると評価できる 貸借対照表は健全か 貸借対照表 損益計算書等の資料から全般的に健全であると評価 損益計算書は健全か できる 4 財務健全性 資金保有 ( 期末残高 ) は健全か ( 当該事業の ) 収支計画は適切か また 指定管理業務においても 2 年連続黒字であり 適切な収支計画であると判断できる 利用者アンケート 市民の声等の状況は アンケートの結果から良好だと判断するが 平成 23 年度から 24 良好か 年度で 不満 の回答が微増している点が気になる また 入居 者の要望に対する取り組みに変化がない点も気になる 不満理由 5 市民満足度への配慮 地域の市民との関係は良好か や自由記入の欄に対する対応で改善されることを期待する 地域の市民との関係では 近隣自治会でお祭り等が催される際に道路の掃除等の協力をしている 今後 市営住宅でイベントをす B る時 近隣の方々に案内を行う等 地域と市営住宅が相互に活性 できるような取り組みに期待する 労働関係法令を遵守しているか 近鉄住宅管理株式会社は サービスの質の維持向上を図るため 従事者の雇用労働条件に配慮するとともに従事者の安全と健康を 研修は実施されているか 確保し 快適な職場環境の形成を推進するよう努めている また 人権研修などの研修を複数実施しており 従事者の意識や安全管 6 従事者への配慮 従事者が働きがいを持ちいきいきと業務に取り組んでいるか 理の底上げにつなげていると評価できる 時間外 有給休暇に関する手続きは問題なく行われている しかしながら 就業規則の関係法令改正への対応や 年次有給休暇 定年 子どもの看護休暇 介護休暇の取り扱い実態について 規 則を整備 周知していくことにより 今以上によい環境を作って いくことを期待する 4

5 評価項目評価ポイント評価理由評価 指定管理業務 ( 指定管理者が第三者委託 また 職場の状況や働きやすさについても良好な状況だと判断で する業務を含む ) 個々の業務を行うにあ きる たって 従事者 ( 第三者委託先の従事者 含む ) が業務を行う際の安全管理が徹底 されているか 特に業務の一部を第三者 に委託する場合は 当該委託先の従事者 の安全管理が徹底されているか コンプライアンスの徹底については 個人情報保護方針 ( プライ 7 個人情報保護体制 個人情報保護の体制が整備されているか バシーポリシー ) を独自に定め 入居者の情報などの個人情報の取扱いに万全を尽くしている またプライバシーマーク取得に向けた 個人情報保護教育 も行っていることから 充実した個人 情報保護の体制があると判断できる 近鉄住宅管理株式会社として 大災害行動計画を社員に周知して いる また 社員の安否情報が共有できる体制を整えている 8 危機管理体制 緊急事態発生等への危機管理体制が整備されているか 緊急事態発生時の対策マニュアルや緊急用連絡網を作成し これを従業員に徹底させている 夜間 休日等は 大阪ガスセキュリ B ティサービスと連携し 緊急事態に備えた体制を作っている この体制を緊急事態発生時に発揮できるよう期待する 合 計 評価総合計点数 : 点 評価の基準. 優れた管理運営状況である項目内合計点数が配点の75% 以上 B. 問題のない管理運営状況である項目内合計点数が配点の50% 以上かつ75% 未満 C. 改善を要する管理運営状況である項目内合計点数が配点の50% 未満 5

6 8 改善すべき点 アンケートについて 同じ苦情が続いているような印象を受ける ペットの問題など住宅での苦情は同じような内容となり 対応方法についてもどの苦情に対しても同じような対応になることは理解できるが アンケートの実施方法も含め 工夫が必要だと思う 有給休暇について 就業規則の修正が必要である 9 総括評価 豊中市として公募による市営住宅の管理業務の指定管理者は 近鉄住宅管理株式会社がはじめてとなるが 市営住宅という民間住宅にはない特徴を理解し 市の住宅セーフティーネットという位置づけを鑑みた管理を行っていると評価できる 市営住宅の業務の中で 重要な部分を占める 入居者からの相談や依頼に対しては 早期の対応が出来ていると評価できる また 集会所でのミニコンサートの実施などこれまでにない試みも見られる 今後は団地ごとの実情に合わせた取り組みが実施されることを期待する 入居者からのアンケートについては 管理の 2 年目になる平成 24 年度の方が 不満 の回答が増えており 原因の追求と 必要に応じた対策が求められる また 住宅の問題は根本解決が困難とはいえ 同じ苦情が続いている これまでの民間住宅を管理しているノウハウを活用した解決方法などに期待する 市営住宅と他の一般賃貸住宅との違いとして 共用部の維持管理は入居者で組織する自治会が担っている という点がある その為 市営住宅を管理する中で 一般賃貸住宅にない管理上の不足部分が発生する たとえば指定管理者が自治会連絡会等を開催することで情報を共有し 各住宅の自治会を活性化させることで 市営住宅の入居者も共に住環境を作り上げるような取り組みを期待する 指定管理者制度については自治体に代わり 選定された団体が業務を行うため 指定管理者に専ら任せることで 自治体の管理ノウハウは薄れることが予想される 市営住宅の管理業務は いわゆる民間の住宅とは違い福祉的な要素を多く含んでいる その為 自治体から福祉等と連携した管理ノウハウが失われる将来的なリスクは 現在指定管理者制度を活用することで発生している利点と比較して 価値があるものなのか 今後十分に検討する必要がある 6