設計目標値の例 設計時 ( 空間性能 ) 重量床衝撃音 L i,fmax,r,h(1) - ( スラブ素面 ) 軽量床衝撃音 L i, r,l - 45 竣工時 ( 空間性能 ) 重量床衝撃音 L i,fmax,r,h(1) - 55~ 軽量床衝撃音 L i, r,l 45~ 部材性能直張り床 ΔL

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1 集合住宅における遮音設計 および施工管理の留意点 ( 株 ) 熊谷組技術研究所 大脇雅直 集合住宅の遮音設計フロー ( 特に重量床衝撃音 ) 基本計画 平面詳細図での検討 スラブ構法 厚さの選定 設計目標値の確認 スラブ厚さの算定 設計目標値を満足しない場合 平面詳細図の見直し ( 南面 3 室等 ) スラブ計画の見直し ( 小梁の追加, スラブ厚さの変更 ) 乾式二重床の選定 施工管理 竣工測定 各部詳細図のチェック 含水率の変化に伴うフローリングの伸縮が考慮されている納まりか等 割付図通りに施工されているか 端部の隙間が確保されているか 二重床支持脚ゴムのチェック等 設計目標値を満足していることを測定により確認 1/24( 資料 No.3)

2 設計目標値の例 設計時 ( 空間性能 ) 重量床衝撃音 L i,fmax,r,h(1) - ( スラブ素面 ) 軽量床衝撃音 L i, r,l - 45 竣工時 ( 空間性能 ) 重量床衝撃音 L i,fmax,r,h(1) - 55~ 軽量床衝撃音 L i, r,l 45~ 部材性能直張り床 ΔLL(Ⅰ) - 4 乾式二重床 ΔLH(Ⅱ) - 2 ΔLL(Ⅱ) - 3 局所集中荷重 4mm 以下 (kg) 等分布積載荷重 5mm 以下 (0kg/m 2 ) 重量床衝撃音レベルの予測手法 1 インピーダンス法による方法 小型スラブを対象としたインピーダンス法木村 井上 大型スラブを対象としたインピーダンス法大脇 山下, 木村 井上, 古賀 田野等 インピーダンス法 09 2 拡散度指数を用いた方法橋本 3 数値計算による方法 有限要素法 + 波動関数法橋本等 有限要素法 + 境界要素法二宮等 2/24( 資料 No.3)

3 現行 JIS と旧 JIS による重量床衝撃音の差 現行 JIS のほうが Hz 帯域で 0~4dB 大きくなる傾向がある 現行 JIS による測定値 (db) 5dB Hz 125Hz 2Hz 0Hz 旧 JIS による測定値 (db) Hz 受音室 ( 測定室 ) の状況 重量床衝撃音の音圧分布特性 ( 室内のモード ) A B C D E 1 2 水平面 1 2 垂直面 195cm 1cm 3 3 cm A B MAX MIN C D.5dB 72.3dB cm E 7 A B C D 7 E :~db :~db MAX MIN.1dB.2dB :~79dB LD 音圧分布重量床衝撃音レベル Hz 帯域 ( 室中央打撃左 : 水平面 [h=1.2m] 右 : 垂直面 ) :79dB~ 3/24( 資料 No.3)

4 受音点ごとの分布 (Hz 帯域 ) 室用途 洋室 スラブ 均質単版スラブ 2mm 床仕上げ 乾式二重床 ( 床先行工法 ) 天井 二重天井天井懐 2mm 天井高 mm 実測値 L i,fmax,r,h(1) (49) 9,8 3, P1 P2 P3 P4 P5 受音点位置 受音点ごとの床衝撃音レベルの分布 (Hz 帯域 ) 2,695 P5 P2 P4 P3 P1 7,8 受音点高さ P1:0mm P2:mm P3:mm P4: 0mm P5:mm 室のモード 室内で, 音圧レベルが大きくなる場所と小さくなる場所は, 波長によって決まります 例えば Hz の波長は 5.4m なので 1/4 波長は 1.35m となります 通常, 居室の天井高は 2.5m ですので Hz の 1/2 波長とほぼ一致するため,Hz 帯域で音圧レベルの大きい場所と小さい場所がでてきます 音圧レベル : 大 2.5m 音圧レベル : 小 音圧レベル : 大 1/2 波長の音圧分布 小 音圧レベル 大 4/24( 資料 No.3)

5 室の配置計画による性能の違い (1)- 床衝撃音遮断性能 - A. 2 辺拘束室用途 LD スラブ波型ボイドスラブ 2mm 床仕上げ直張りフローリング天井二重天井天井懐 5mm 実測値 L 数 48 予測値 L 数 12,3 4,5 4,000 居室 予測値 実測値 Lr- Lr- Lr- Lr- Lr- Lr- 6, 室の配置計画による性能の違い (2)- 床衝撃音遮断性能 - B. 1 辺拘束室用途洋室スラブ波型ボイドスラブ 2mm 床仕上げスラブ素面天井天井仕上げなし実測値 L 数 56 予測値 L 数 52 13,000 1,5 2,5 居室 予測値 実測値 Lr- Lr- Lr- Lr- Lr- Lr- 3,4 6, /24( 資料 No.3)

6 室の配置計画による性能の違い (3)- 床衝撃音遮断性能 - C. 3 辺拘束室用途 LD スラブ波型ボイドスラブ 2mm 床仕上げ直張りフローリング天井二重天井天井懐 5mm 実測値 L 数 予測値 L 数 49 12,3 居室 予測値 実測値 Lr- Lr- Lr- Lr- Lr- Lr- 2,9 6, 水廻りが上下のプランで異なる場合に配慮すべきポイント 1) トイレ, 洗面所の直下に居室が計画されている 乾式二重床に際根太を採用しない 防振脚の採用 ( 床先行工法が前提 ) 2) ユニットバスの直下に居室が計画されている場合 支持脚に防振ゴムを設置 ( ゴム硬度 度程度 ) 出入り口部に際根太を使用しない 防振脚の採用 設計目標 : 上下同一プランと同等の性能 大型スラブの場合には 梁がないため減衰はほとんど期待できない 6/24( 資料 No.3)

7 ユニットバスにおける音の発生経路 ユニットバスの音の発生経路 シャワーヘッドの落下等ユニットバスが振動ユニットバスの支持脚コンクリートスラブ下階の天井 壁 通常の集合住宅の騒音レベル : 直下室で ~45dBA 程度 フリープランの増加 : 水廻りの直下室に居室 ( 寝室 ) がくる場合が増加 ( 対策が必要 ) 下階居室へ放射 ユニットバス支持脚のゴム硬度による効果 シャワーヘッド 石鹸の落下音 0~00Hz の高音域 25 ゴム硬度 55 防振ゴム設置による低減量 [db] 15 5 ゴム硬度 シャワーヘッド 石鹸の落下音 0~00Hz の高音域 効果量 ( ゴムなしと比較 ) 防振ゴム硬度 55 :7dB 防振ゴム硬度 :12dB (0Hz 帯域 ) k 2k 4k オクターブバンド中心周波数 [Hz] 7/24( 資料 No.3)

8 ユニットバス支持脚の納まり ユニットバス 直に接触 ユニットバス 緩衝材 接着剤堤防部材 際根太 接着剤堤防部材 防振際根太 防振ゴム 際根太を使い ユニットバスと直に接触する悪い例 防振ゴム 防振際根太を用い 緩衝材によりユニットバスと振動された良い例 スラブ断面の例 スラブ上端筋 アンボンド PC 鋼線 スラブ上端筋 スラブ上端筋 矩形ボイド 鉄筋トラス スラブ下端筋スラブ下端筋ハーフ PCa 板スラブ下端筋 均質単板スラブ (RC スラブ ) アンボンドスラブ矩形中空合成スラブ スラブ上端筋 鉄筋トラス スラブ上端筋 中空パイプ スラブ上端筋 ハーフ PCa 板 スラブ下端筋 穴あき PCa 板 PC 鋼線 スラブ下端筋 ハーフ PCa 合成スラブ穴あき PC 板合成スラブ円形中空スラブ スラブ上端筋 波形ボイド 鉄筋トラス スラブ上端筋 波形ボイド ハーフ PCa 板 スラブ下端筋 スラブ下端筋 波形中空合成スラブ波形中空スラブ ( 現場打ち ) 近年, プラン変更に対応しやすい大型ボイドスラブが増加 8/24( 資料 No.3)

9 大型スラブの重量床衝撃音レベル予測値と実測値の対応 (1) 予測計算の流れ Step1) スラブ素面の床衝撃音レベル予測 Step2) 仕上げ材 ( 乾式二重床 間仕切壁 天井 ) を考慮 確率密度 ランク ( +5) 以内の差に納まる割合は約 94% 実測値が予測値を + 5 上回る 仕上げ材まで含めた床衝撃音レベル 実測値と予測値の差 ( L 数 ) 実測値 : 直張りフローリング スラブ素面予測値 ( 大脇 山下式 ): スラブ素面サンプル数 : 室 大型スラブの重量床衝撃音レベル予測値と実測値の対応 (2) スラブ素面の予測値に対して実測値が 5dB 以上大きいものは 5% 程度 しかし仕上げ材まで考慮すると予測値と現場測定値の対応が十分でない場合もある 断熱折り返し部, 乾式二重床 ( 端部納まり 床高 ), 際根太等の床衝撃音遮断性能に影響を及ぼす部位の検討 実験的に求められた床仕上げ構造や天井等の床衝撃音レベル低減量および実建物での過去の測定値を考慮して予測している 9/24( 資料 No.3)

10 大型スラブの重量床衝撃音レベル予測値と実測値の対応 (3) 直張り床の事例 (1 団地 3 棟 16 室 ) スラブ波型中空スラブ 0mm 直張りフローリング予測計算方法大脇 山下式 ( スラブ素面 ) 室のモードの影響 実測値 LD Hz 洋室 Hz LD 125Hz 洋室 125Hz LD 2Hz 洋室 2Hz LD 0Hz 洋室 0Hz 予測値 大型スラブの重量床衝撃音レベル予測値と実測値の対応 (4) 乾式二重床の事例 (1 団地 2 棟 24 室 ) スラブ波型中空スラブ2~2mm 乾式二重床床先行工法仕上げ高さ1~1mm ΔLH(Ⅱ)-2 予測計算方法大脇 山下式 ( スラブ素面 ) 実測値 LD Hz 洋室 Hz LD 125Hz 洋室 125Hz LD 2Hz 洋室 2Hz LD 0Hz 洋室 0Hz 予測値 /24( 資料 No.3)

11 乾式二重床と直張りフローリング 乾式二重床と直張り床を選定するときの留意点 1 歩行感 2バリアフリーへの対応 スラブ段差 3 階高の制限 4 床の断熱折り返し ( 品確法で等級 4をとろうとすると対応が難しい ) 床先行工法と壁先行工法メリットとデメリット (1) 住宅購入者にとっての床先行工法のメリットデメリット メリット 1 敷居や出入り口部分も防振性の支持方法が採用できるため, 床衝撃音遮断性能が高くなる 2 間仕切壁が床下地の上に施工できるので, ドアおよび引き戸の開閉により発生する音 ( 下階へ伝わる音 ) が大幅に減少する 3 床下地の上に見切り等が施工されるため, 仕上材とのチリが一定間隔にでき仕上がり面がきれい 4 床下地上に間仕切壁ができるため, リフォームを行う場合, 仕上げ材と間仕切壁の取り壊しのみで対応できる デメリット 1 壁先行工法に比べ, 隣室への振動の伝搬が大きい 11/24( 資料 No.3)

12 床先行工法と壁先行工法メリットとデメリット (2) デベロッパーにとっての床先行工法のメリットデメリット メリット 1 敷居や出入り口部分も防振性の支持方法が採用できるため, 床衝撃音遮断性能が高くなる 2 間仕切壁が床下地の上に施工できるので, ドアおよび引き戸の開閉により発生する音 ( 下階へ伝わる音 ) が大幅に減少する 3 床下地の上に見切り等が施工されるため, 仕上材とのチリが一定間隔にでき仕上がり面がきれいである 4 床下地の上に間仕切壁ができる為, 販売の途中での設計変更 ( 間仕切り移動等 ) に関しての対応がしやすい 5 二重床端部の隙間の管理がきちんとできるためアフタークレームの減少につながる 6 バリアフリーへの対応が容易 7 床材の残材が減少する ( 環境配慮 ) デメリット 1 壁先行工法に比べ, 隣室への振動の伝搬が大きい 床先行工法と壁先行工法メリットとデメリット (3) 施工者にとっての床先行工法のメリットデメリット メリット 1 配管, 配線の位置を自由自在に決められる 2 他の内装工事業者との取合いがなくなるため, 計画的に施工が行え, 工期の短縮ができる 3 床パネルを事前に搬入するため, 運搬時にドア枠等を傷つける恐れが少なくなる 4 室内間仕切壁に合わせた下地材のカットが大幅に減少するため, 施工能率が向上する 5 床材の残材が減少する ( 環境配慮 ) 6 バリアフリーへの対応が容易 7 乾式二重床の材料置き場の確保が容易 8 室内間仕切壁の施工時に足元が平坦となっているので作業場所が安全 9 押入れ, クローゼット等の施工がしやすい デメリット 1 スラブ面, 床下地面と墨だしが二回必要となる 12/24( 資料 No.3)

13 質GBRC 業務説明会 (12 年開催 ) の資料より閲覧専用 禁複写 禁転載 床先行工法と壁先行工法施工性の比較 (1) 床先行乾式二重床工法床レベル対応施工性壁先行乾式二重床工法品ドアの傷管理面設備配管 大きな面でのレベル管理が可能である ドア枠下をフローリングが通しで貼れる 各業種とも非常に効率が良い ( 電気 設備 造作 家具等 ) 床が乾式二重床でフラットに施工されており, 資材の運搬が楽になり傷がつきにくい 室内間仕切壁と乾式二重床の間の隙間が必要なく, 隙間の施工管理が容易 乾式二重床施工前に自由に作業できる ドア下には必ず見切りが入る 乾式二重床が部屋ごとのレベル管理になるため誤差が出やすい 工程が遅れた場合にラップ作業が難しい 室内間仕切壁の中での作業となる為, 施工効率が悪い 搬入時にドア枠に当てないように注意が必要 各部屋ごとに室内間仕切壁と乾式二重床の間に隙間が必要であり, 施工管理が難しい 室内間仕切壁の位置を避けて配管を敷設する必要がある 床先行工法と壁先行工法施工性の比較 (2) 床先行乾式二重床工法材料費 (%) 壁先行乾式二重床工法コスト施工費 (%) 95 墨だし費用 2 度出すため割高になる 1 度でよい 工程 安全 環境配慮 住宅購入者からの指摘 1 サイクルにおいて壁先行乾式二重床工法より 3 日ほど短縮できる 資材の置き場所が楽になる 全体に平らな床のため施工中の作業がしやすい 全体に平らな床のため清掃がしやすくきれい 廃材が少なくなるので環境にやさしい 壁との接点が少ないためこすれによる床鳴りが少ない 間仕切壁と乾式二重床の間の隙間がないので購入者からの指摘を受けにくい 将来の間取り変更が容易 部屋が狭く荷の搬入に時間がかかる 前工程が確実に終わらないと次の作業が開始できない 床段差や設備配管がある為つまずきやすい 配管下のごみは清掃するのに手間がかかる 材料のカットが多くなり多くの残材が発生する 廊下など壁との接点による床鳴りが発生しやすい 間仕切壁と乾式二重床の間の隙間が変化しやすく指摘を受けやすい 将来間取り変更する場合, 乾式二重床まで撤去することとなる 13/24( 資料 No.3)

14 床先行工法の測定例 ( 同一プラン ) 1 L i,fmax,r,h(1) - L i,r,l Ave Ave+ST Ave Ave+ST Lr- Lr- Lr- Lr- Lr- Lr- Lr- Lr- Lr- Lr- Lr- Lr k 2k 4k k 2k 4k 重量床衝撃音レベル測定結果 床衝撃音遮断性能が安定 軽量床衝撃音レベル測定結果 試験データのカタログ表記例 NS フロアー Ⅲ の事例 14/24( 資料 No.3)

15 室用途 LD スラブ均質単板スラブ 2mm 床仕上げ材の影響 (Ⅰ) 1 3 : 竣工時 98 : 素面時 86 9, Lr- S5 S4 S3 S2 S1 7,3 4,7 3, Lr- Lr- Lr- Lr- 床衝撃音レベル低減量 (db) S1 S2 S3 S4 S Lr- スラブ素面 Li,Fmax,r,H(1) 55(54) 二重床施工後 Li,Fmax,r,H(1) () 室用途洋室スラブ均質単板スラブ 2mm 床仕上げ材の影響 (Ⅱ) 1 3 : 竣工時 98 : 素面時 86 8, Lr- S5 S4 S3 S2 S1 2,8 6,0 3, Lr- Lr- Lr- Lr- 床衝撃音レベル低減量 (db) S1 S2 S3 S4 S Lr- スラブ素面 Li,Fmax,r,H(1) 45(45) 二重床施工後 Li,Fmax,r,H(1) (52) 15/24( 資料 No.3)

16 床仕上げ材の影響 (Ⅲ) 際根太 測定対象の床仕様スラブ : 1 在来際根太 2F 315 重量 LD :Li,Fmax,r,H(1) F 315 軽量 LD :Li,r,L-55 防振システムネダ 2F 311 重量 LD :Li,Fmax,r,H(1)- 2F 311 軽量 LD :Li,r,L 波型中空スラブ 二重床 : 在来際根太 ( フローリング 12mm+ 床暖 12mm + 合板 12mm+ パーティクルボード 25mm, 床高 1mm) 防振システムネダ ( フローリング 12mm+ 床暖 12mm + 合板 12mm+ パーティクルボード mm, 床高 1mm) 際根太によって床衝撃音遮断性能が低下 Lr- Lr- Lr- Lr- Lr- Lr k 2k 4k 床衝撃音遮断性能を確保するための床仕様 床端部を防振性の高い支持脚で施工 従来の床 ( 固定際根太 ) に比べて床がたわむ 巾木を浮かして施工 巾木と床仕上げ材 ( フローリング ) の間に隙間 これらの納まりは床衝撃音遮断性能の確保を目的とした仕様である サッシ枠にフローリングを差し込んで施工 16/24( 資料 No.3)

17 内装仕上げ ( 外壁 ) 石膏ボード直張り工法 L i,r,l 55 ふかし壁 L i,r,l 石膏ボード直張り工法の面積が小さい場合 L i,r,l 45 石膏ボード直張り工法の面積が小さい場合は影響が軽微 内装の影響 ふかし壁石膏ボード直張り工法石膏ボード直張り工法の面積が小さい Lr Lr Lr Lr Lr Lr 内装材の影響 2 せっこうボード直張り工法の室表面積に対する割合と軽量床衝撃音レベル等級 室表面積に対するせっこうボード直張り工法の割合が 5% 以下となるようにすると影響は軽微 せっこうボード直張り工法の室表面積に対する割合と軽量床衝撃音レベル等級 室名 表面積 (m2) 外壁面に対するせっこうボード直張り工法の割合 (%) 壁のみ 壁 + 梁型 表面積に対するせっこうボード 直張り工法の割合 (%) 軽量床衝撃音レベル等級 Li,r,L 1 Aタイプ LD Aタイプ BR Bタイプ BR Cタイプ LD Cタイプ BR Dタイプ LD Bタイプ BR1 軽鉄 +PB /24( 資料 No.3)

18 内装の影響 3 一般的な妻側住戸の施工方法 : 石膏ボード直貼り工法 (GL 工法 ) ( 結露防止のために断熱材を吹き付け ボードで仕上げる工法 ) 断熱材吹きつけ 室内発生音による加振 歩行による加振 石膏ボード直張り工法 :2Hz 付近で低域共鳴透過により遮音性能が低下する これはコンクリート壁と石膏ボードの間にある空気がばねの作用をし 石膏ボードを振動させるためにおきる せっこうボード このため歩行により生じた振動が石膏ボード直張り工法によって増幅され 音となって下室内に放射される 内装の影響 4 ALC+ 石膏ボード直張り工法の遮音欠損 ( 壁の種類 ) シーリング材 GW シーリング材 GW RC ALC ロックウールロックフェルト RC 壁 ロックウールロックフェルト ALC 壁 ウレタン シーリング材 GW ウレタン GW シーリング材 GW ALC ALC ロックウールロックフェルト角スタッド ウレタン シーリング材 ALC+ ふかし壁 GW ロックウールロックフェルト角スタッド ALC+GW+ ふかし壁 ALC ロックウールロックフェルト GL ボンド ALC+ せっこうボード直張り工法 18/24( 資料 No.3)

19 内装の影響 5 ALC+ 石膏ボード直張り工法の遮音欠損 ( 壁の種類 ) 測定結果 音響透過損失 (db) Dr- Dr-65 Dr- Dr-55 Dr- Dr-45 Dr- RC 壁 ALC 壁 ALC+ ふかし壁 ALC+GW+ ふかし壁せっこうボード ALC+GL 工法 直張り工法 k 2k 4k 内装の影響 6 S1 工法による影響 S1 工法とは, コンクリート下地に接着剤で断熱パネルを直張りする工法 両面ふかし壁 S1 工法 Dr- Dr-55 Dr- 断熱パネル 空気音遮断性能 (db) Dr-45 Dr- Dr-35 Dr 室間音圧レベル差が 2kHz で低下 床衝撃音遮断性能への影響は小さい オクターフ ハ ント 中心周波数 (Hz) 19/24( 資料 No.3)

20 開口部の影響 下地合板 (t=12mm) 下地合板 (t=12mm) パーティクルボード (t=25mm) 大理石 (t=mm) 下地合板 (t=12mm) 下地合板 (t=12mm) パーティクルボード (t=25mm) 石張り乾式二重床 1mm 81mm 1mm 81mm 二重床の剛性向上に伴い 床衝撃遮断性能が向上 軽量床衝撃音レベルは開口部からの側路伝搬音の影響によって 0Hz 帯域以上で性能が低下 開口部が大きい場合には影響がでるので注意が必要 防振システムネダ 支持脚 床衝撃音レベル [db] 防振システムネダ 試験体 A( 仕上げ材なし ) 試験体 B( 仕上げ材あり ) 試験場所 : 泰成電機工業第二試験室 (RCスラブ厚さ1mm) 試験体寸法 :18mm 27mm( 面積 5.0m2) 仕上材 : 試験体 A 仕上げ材なし ( 下地合板のみ ) 試験体 B 仕上げ材あり ( 大理石張り ) 床衝撃音レベル [db] オクターブバンド中心周波数 [Hz] 試験体 A( 軽量床衝撃音 ) 試験体 B( 軽量床衝撃音 ) 側路伝搬音による性能の低下 Lr- Lr- Lr- Lr- 支持脚 オクターブバンド中心周波数 [Hz] 試験体 A( 重量床衝撃音 ) 試験体 B( 重量床衝撃音 ) スラブ素面 床衝撃音レベル測定結果 ( 左 : 軽量床衝撃音, 右 : 重量床衝撃音 ) Lr- Lr- Lr- Lr- 二重天井の影響 二重天井のボードと天井懐の空気層によって共振系が形成されるので, 共振周波数付近の周波数帯域において床衝撃音がスラブ素面時に比べて増幅され, 床衝撃音遮断性能が低下する場合がある スラブ h h (m) 天井ボード m (kg/m 2 ) 1 2 c mh f rmd 2 f rmd h m c c : 天井の共振周波数 (Hz) : 天井懐寸法 (m) : 天井ボードの面密度 (kg/m 2 ) : 音速 3(m/s) : 空気の特性インピーダンス (m/s) /24( 資料 No.3)

21 施工監理のポイント 乾式二重床の部分詳細図が作成されているか 性能低下をまねく納まりの排除乾式二重床 固定際根だの有無 巾木と二重床の隙間の有無 支持脚ゴムの硬度 内装壁( 石膏ボード直張り工法 ) 壁際隙間の有無直張り床セルフレベリングがきちんと施工されているか? 施工監理のポイント 乾式二重床の割付図が作成されているか 21/24( 資料 No.3)

22 巾木が乾式二重床と接触していた事例 性能低下の実例 巾木が接触していた場合 巾木の隙間が確保されていた場合 Lr- Lr Lr- Lr Lr Lr- 0 L i,r,l L i,r,l 性能低下の事例 スラブ : アンボンドスラブ 0 mm + 乾式二重床の仕様 一般部 : パーティクルボード 0 mm + 制振シート 6 mm + フローリング 12 mm防振支持脚コ ム硬度 65 壁際部 : システムネダ ( コ ム硬度 ) 事象 壁際のシステムネダが一部浮いておりタイヤ打撃時にフローリングと幅木があたっていた 浮いていた箇所に人が載った状態で再測定 2 0Hz 帯域の性能低下はなくなった 下地に制振シートを入れているが システムネダを使用しているため軽量床衝撃音レベルは Li,r,L 55 1 軽量床衝撃音重量床衝撃音重量床衝撃音 ( 施工不良箇所に人が載った状態 ) Lr- Lr- Lr- Lr- Lr- Lr k 2k 4k 22/24( 資料 No.3)

23 表面 0mm 直張り床の構成例 断面 ( 厚さ 12mm) 2mm 裏面 断面 ( さね部分 ) 直張り床で実際の建物で性能が実現できなかった事例 性能悪化が生じなかった点性能低下が生じなかった点 性能悪化が生じた特異点性能低下が生じた特異点 施工の不具合 ( スラブの凹凸の未補修で接着剤溜まりができる ) L- L-65 L- L-55 L- L-45 L- L-35 L k 2k 4k 23/24( 資料 No.3)

24 ご静聴ありがとうございました 24/24( 資料 No.3)

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