Microsoft Word - nvsi_090204jp_dell_nvfr_r1.doc

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1 Article ID: NVSI JP Created: 2009/12/01 Revised: 2010/03/08 NetVault FASTRecover 3.1 動作検証 1. 検証目的 本ドキュメントでは NetVault FASTRecover( 以下 NVFR) に関する基本的な動作の確認を行い その内容についてまとめています 2. 検証環境 2.1 構成図 DELL PowerConnect NVFR Server NVFR Client DELL PowerEdge R710 DELL PowerEdge R ハードウェア構成 サーバ : ハードウェア構成 [NVFR Server] メーカー DELL 機種 PowerEdge R710 CPU Intel Xeon E5530 x2 メモリ 64GB 内蔵ディスク容量 SAS 300GB Disk x3 台 ( システム Disk として 300GBx1, Online Storage として 300GBx2 の RAID0 構成 ) 通常の運用環境ではシステムおよび Online Storage 共に冗長化されたディスクを使用することが強く推奨されます サーバ : ハードウェア構成 [NVFR Client] メーカー DELL 機種 PowerEdge R710 CPU Intel Xeon E5530 x2 メモリ 24GB 内蔵ディスク容量 SAS 300GB Disk x3 台 (RAID5 構成にて 600GB と認識 ) C ドライブとして 80GB を使用し 残りをデータ用として F ドライブに設定 ハードウェア構成 ( ネットワークスイッチ ) メーカー DELL 機種 PowerConnect I/F Gigabit Ethernet Page(s): 1/19

2 ソフトウェア構成 [NVFR Server] ホスト nvfrs OS RedHat Enterprise Linux 5.3 (x86-64) NVFR Software NetVault FASTRecover 3.1 ソフトウェア構成 [NVFR Client] ホスト nvfrc OS Windows Server 2008 (x86-64) NVFR Software NetVault FASTRecover NVFR のインストールと初期設定 詳細なインストール方法については 下記のマニュアルや Web 上の情報に記載されています 製品マニュアル等 NetVault FASTRecover 3.1 インストレーション ガイド NetVault FASTRecover 3.1 簡単設定ガイド Web 情報 NetVault 講座バックナンバー : NetVault FASTRecover でどの時点へも 30 秒リカバリ! ( ) 下記に各インストール等における注意点をまとめています 3.1 NVFR サーバの OS インストール NVFR サーバでは まずベースとなる OS のインストールが重要です NVFR3.1 導入時における注意点は以下の通りです 1. OS には必ず 64bit 版の RHEL もしくは CentOS が必要です 2. インストールの言語設定は English にします 3. Online Storage として システムとは異なるディスクが必ず必要となります 本環境では 2 台として認識された最初のディスクのみをシステムディスクとして設定しています Page(s): 2/19

3 4. 必要なパッケージをあらかじめ追加でインストールするべく 事前に追加項目の確認を行うようにします 5. Firewall と SE Linux の設定は Disabled にします 3.2 NVFR サーバのインストール install.sh によりインストーラーを起動後は 自動的にシステムの条件や必要なパッケージファイルのチェックが行われます また 途中で NVFR サーバとしての IP アドレス等を入力 ( デフォルトで良い場合は Enter を入力 ) すると ほぼ全自動でインストールが完了します インストール完了後は マシンの再起動を行います [root@nvfrs install]#./install.sh OK BakBone NVFR installation Check for necessary hardware configuration At least 2CPU... OK : 16 CPU detected At least 4Gb memory... OK : Memory installed: At least 1 NIC... OK : 4 NIC + 0 FC HBA detected Looks fine... Check for necessary packages installed net-snmp-utils checking... OK ~ 中略 ~ Enter public LAN interface IP address [ ]: <Public LAN IP を入力 > Enter public interface subnet mask [ ]: < subnet mask を入力 > Enter public interface default route IP address []: <GW IP を入力 > Erasing obsolete/conflicting package (dovecot)... Copying (linuxrdac c custom.1.x86_64.rpm)... done. ~ 中略 ~ Adding 'admin' user... Changing password for user admin. passwd: all authentication tokens updated successfully. BakBone NVFR installation done. Please reboot computer. ATTENTION: Installation output saved in /root/bakbone-nvfr-install.log file. [root@nvfrs install]# reboot Page(s): 3/19

4 3.3 NVFR サーバの初期設定 NVFR を使用する前に まず NVFR サーバの初期設定を行う必要があります 本環境では サーバ内蔵の HDD を使用しているため Storage Multipath Configuration を変更して Disable Multipath にする必要があります 事前に Online Storage 用の未使用のボリュームが認識されていることを確認したら セットアップウィザードを使用して そのボリュームを使用してバーチャル サーバを構築します ネットワークの設定では NVFR サーバが 1 台の環境でも Virtual IP を設定し バーチャル サーバにアクセスできるように設定します 複数の NVFR Client のデータ保護について きちんと時間を同期させるには 正しい時間の同期が必要です NTP を使用して合わせることを強く推奨いたします 認証については 今回は NVFR サーバが 1 台のためデフォルト設定とし Private Network の設定も不要なので No Virtual Server Private LAN にチェックを入れます その他は ここでは割愛させていただきます 最終的に NVFR サーバ名と パブリック IP アドレスを確認して Finish ボタンを押します Page(s): 4/19

5 画面左側のステータスが OFFLINE > MONITOR > FORMING > SERV_START > JOINING > READY と変化していきます READY になれば バーチャル サーバの構築が完了します 3.4 NVFR サーバのドメインアクセス設定 Configure Access を選択して NVFR サーバがドメイン認証を行えるように設定を行う必要があります ドメイン関連の情報を入力することで バーチャル サーバへのログインが可能になります Page(s): 5/19

6 3.5 NVFR Agent のインストール NVFR Agent は 通常の Windosws アプリであるため 保護対象のマシンに簡単にインストールすることが可能です インストーラーを起動し ウィザードに従って必要な項目を入力していきます 基本的には デフォルトを受け入れることで問題ありませんが Virtual IP Address には NVFR サーバのインストール中に設定した Virtual IP を入力します また 最後の設定後に マシンを一度再起動する必要がある旨のダイアログが表示されるため 適宜再起動します Page(s): 6/19

7 4. テストデータの作成 F ドライブとして約 480GB 程度のボリュームを作成し そこに各種のテストデータを配置しました テストデータの種類は以下の通りです テストデータ作成先内容 F:\largefile 1 ファイル 3GB 程度の動画ファイルを 4 つで 12GB 程度 F:\officefile オフィスのドキュメントのようなデータ 日本語フィル名を含む 10MB 程度 F:\TestData_Binary_Level01 ランダム文字列ファイル大量作成ツールによって作成した各種ファイルサイズのランダムなバイナリデータ合計 50GB F:\TestData_Text_Level01 ランダム文字列ファイル大量作成ツールによって作成した各種ファイルサイズのランダムなテキストデータ合計 50GB メインとなるデータは ランダム文字列ファイル大量作成ツール を使用して作成しました また 次のようなファイルサイズとファイル数にてデータをファイルサイズのディレクトリ名を作成しその中に バイナリおよびテキストにて作成しています ランダム文字列ファイル大量作成ツールを使用したテストデータ ( バイナリ / テキスト ) ファイルサイズ ファイル数 データ容量 100KB 合計 10GB 500KB 合計 10GB 1MB 合計 10GB 10MB 1000 合計 10GB 100MB 100 合計 10GB Page(s): 7/19

8 5. データ保護設定 5.1 データ保護設定 NVFR Agent を導入したら NVFR コンソールの Agents タブから対象データの保護を行います ここでは テストデータを格納した F ドライブに対してすべて保護の設定を行っています ウィザードに従って保護の設定を行っていきますが 途中で設定する Quota の設定では今回の対象領域がデフォルトの 100GB を超えるため適切な値にする必要があります 5.2 初期同期 保護の設定を行うと初期同期が開始されます Operations タブでは 動作状況の確認が可能です 実際にこの情報から以下のように約 100GB のデータが 48 分で同期完了したことがわかります 同期開始 : 11:16:04 同期完了 : 12:04:34 同期時間 : 48 分 30 秒 ( 転送速度約 35MB/s) Page(s): 8/19

9 5.3 データ保護中のシステムおよびネットワークにかかる負荷について 初期同期中は 対象ボリュームのデータをすべて転送するため 高い CPU およびネットワーク負荷になります まず CPU 負荷については本検証環境ではクアッドコアの CPU を 2 基搭載していますが ハイパースレッディングが有効になっているため 合計 16 コアとして認識されています CPU 使用率は 5% 以下に抑えられています CPU の性能やコア数によっても異なりますが 低い CPU 負荷率に抑えられていると考えられます 次にネットワークについては 特に帯域制限を設定していない限りは 高い占有率になりますが 以下の例では平均すると 50% 程度の使用率になっていると考えられます このことは Gigabit Ethernet の環境で転送レートが 35MB/s 程度出ていたことからも 妥当な占有率と考えられます なんらかの理由により帯域を絞りたい場合には NVFR Console からポリシーの項目で設定が可能です Page(s): 9/19

10 5.4 データ保護状況の確認 Operations タブでは 実際の動作状況や時間等の確認が可能ですが ファイルの状態そのものを確認したい場合には Data タブからデータ保護対象を開いて ディレクトリやファイルレベルでの確認が可能です Page(s): 10/19

11 6. システム障害時の動作 正常に NVFR サーバおよびクライアントが動作している状況は良いのですが 時には NVFR サーバにシャットダウンが発生したり ネットワーク断が発生したりすることもあります そこで NVFR サーバに何か問題が発生したということを想定して NVFR のサービスを停止して 再起動した場合の状況を確認してみます Administration タブから サーバの Control 切り替えを使用し READY の状態で stop を実行し OFFLINE になったのを確認してから start を実行します これにより 起動時に再同期が行われますが Operations タブの内容を確認すると resync にかかった時間は 36 秒であることが確認できます なお これは同期の確認にかかった時間であり 保護自体は NVFR Client が起動している状態で常に行われています なお NVFR サーバと通信ができない状態でたくさんの更新があった場合には その同期完了に時間がかかることがあります Page(s): 11/19

12 7. データのリカバリ 保護されたデータをリカバリする確認を行ってみました 7.1 テストデータの削除 まず 対象のデータをエクスプローラ上から削除します なお このシステムでは 保護対象のボリュームに pagefile.sys と $RECYCLE.BIN ディレクトリが含まれていますが デフォルトでは NVFR の保護対象になっていません 今回のテストでは除外しています NVFR のコンソールからも 削除したことが反映されてデータセットの項目に表示されます Page(s): 12/19

13 7.2 リカバリの実行 データが存在する状態にタイムスライダーを変更して 元の場所に戻るようにウィザードに従ってリカバリを実行します 7.3 リカバリ中の VODR によるファイルへのアクセス リカバリが開始されたばかりで 進行度が 0% の状態になっています Page(s): 13/19

14 しかし VODR(Virtual On-Demand Recovery) の機能によって リカバリされていないファイルでもすべてがファイルシステム上で存在しているように見えることが確認できます 7.4 リカバリ中の CPU およびネットワーク負荷 次にリカバリ中の CPU およびネットワーク負荷を見てみます まず CPU の負荷については全体的に低いレベルに抑えられています この例では 3% 程度ということでシステムに与える負荷としてはかなり低いものになっています Page(s): 14/19

15 ネットワーク負荷については 実際に必要なデータをリカバリするためにある程度の負荷はかかります ここでは約 50% 程度となっていますが 別途設定により帯域制御をかけることも可能です 7.5 リカバリ完了の確認 最終的にリカバリが完了しているかは Operations の詳細で確認できます この環境では 約 100GB のリカバリに約 70 分かかっており 約 24MB/s の速度であることが確認できました Page(s): 15/19

16 8. CIFS View によるデータの参照 NVFR には CIFS View と呼ばれる保護対象のデータをリカバリすることなく NVFR サーバに直接アクセスすることですぐに参照できる機能があります 過去のデータを一時的に参照したい時などにも便利です 8.1 CIFS View の事前設定 使用にあたっては あらかじめ NVFR コンソールで CIFS の機能を使用できるように設定します それには Administration タブで Server:<NVFR サーバ名 > をクリックして CIFS の項目を選択します CIFS Configuration の項目に以下の内容を入力していきます Set Virtual Server Wide: NVFR サーバが 1 台の場合にはチェックしません Use Default Kerberos Settings: デフォルトではなく 下記の内容を入力してください Windows Domain: ドメイン名 (FQDN ではない ) Kerberos Realm: FQDN 形式で入力 Administrator Username: ドメインの Administrator 名 Administrator Password: ドメインの Administrator のパスワード Configure CIFS を実行した後は CIFS 関連の Daemon が再起動されますので その後に NVFR サーバのコンピュータ名にて共有にアクセスして 正しく設定が行われているか確認が可能です ただし この段階では共有フォルダは dfs というフォルダ以外はなく 参照はできない状態です 8.2 CIFS View の作成方法 手順としては リカバリの時と同様に参照した時間をタイムスライダー等により選択して Recover の変わりに Create View を選択します Page(s): 16/19

17 ウィザードに従って共有名などを入力していくと 最終的に \\<NVFR Virtual IP アドレス \< 設定した共有名 > というような形でデータが参照できるようになります なお この CIFS View の作成は瞬間で行われます CIFS View の動作確認 時間を少しずつずらしながら データを追加していきます 設定時刻 共有名 データの状況 15:00 NVFRC _ :00 までのデータ 15:30 NVFRC _ :00-15:30 に作成したデータが反映 16:00 NVFRC _ :30-16:00 に作成したデータが反映 16:30 NVFRC _ :00-16:30 に作成したデータが反映 その状況を確認するために 以下のような CIFS View をタイムスライダーの変更を行いながら作成しました Page(s): 17/19

18 最終的に異なる 4 つの時系列のデータを CIFS View として参照できるように作成し そのデータがエクスプローラ等から異なる時間のデータとして参照できました Page(s): 18/19

19 9. まとめ 1 NVFR を使用したデータ保護に関して NVFR サーバおよび NVFR クライアントについての設定方法について確認することができました 2 NVFR を使用したデータ保護について 約 100GB のデータの初期同期に 48 分 30 秒かかり 約 35MB/s の速度で完了したことが確認できました 3 初期同期中の CPU 負荷はかなり低く抑えられており ネットワーク負荷も 100% ではなくリーズナブルな値に抑えられていることが確認できました また ネットワーク負荷は帯域制限と組み合わせることで 下げることも可能です 4 NVFR サーバに障害が発生した状況を想定し 再同期の確認を行いましたが 更新が無い状態では非常に高速な再同期が行われていることを確認しました ( 更新がある状態では更新量に応じて 異なります ) 5 リカバリについては VODR の技術によりデータに即時アクセスできることを確認しました また 実際にすべてのデータがリカバリ完了するのには 約 100GB のデータについて約 70 分かかり 24MB/s の速度が出ていることを確認しました 6 様々な時点のデータを参照するためには CIFS View を使用することで データの更新がどのようにあっても その特定時点のデータを参照できることを確認しました また CIFS View の作成はほぼ一瞬で作成が完了しました 7 NVFR は 常時バックアップ 30 秒リカバリ CIFS View による柔軟な時点の即時データ参照が可能な 次世代のデータ保護ソリューションとして 非常に魅力的であることを確認しました 本資料のデータは 検証環境でのデータであり 環境によってはパフォーマンス等の値が異なる場合があります Page(s): 19/19