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2 JIS R 3202 フロート板ガラス及び磨き板ガラス JIS R 6253 耐水研磨紙 JIS S 6050 プラスチック字消し JIS Z 1522 セロハン粘着テープ 3. 用語及び定義この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS K 5500 による 4. 品質品質は, 箇条 6 によって試験したとき, 表 1 を満足しなければならない 表 1- 品質 項目 品質 箇条番号 容器の中の状態 かき混ぜたとき, 堅い塊がなく一様になる 6.4 塗装作業性 支障がない 6.5 表面乾燥性 表面乾燥する 6.6 塗膜の外観 正常である 6.7 上塗り適合性 支障がない 6.8 付着安定性 はがれを認めない 6.9 耐塩水性 異常がない 6.10 付着性 異常がない 6.11 屋外暴露耐候性 屋外暴露耐候性試験に耐える 6.12 5. 見本品見本品は,JIS K 5600-1-8 の 4.1.2 a)( 見本品の区分 ) によって, 表 2 による 表 2- 見本品 試験項目 観察項目 見本品の区分 形態設定方式品質水準 塗膜の外観 色及びつや 色むら, つやむら, はけ目, 流れ及びしわ 塗膜見本又は塗料見本 協定見本品又は社内見本品 中心見本品 限度見本品 6. 試験方法 6.1 サンプリングサンプリングは,JIS K 5600-1-2 による 6.2 試験用試料の検分及び調整試験用試料の検分及び調整は,JIS K 5600-1-3 による 6.3 試験の一般条件試験の一般条件は,JIS K 5600-1-1,JIS K 5600-1-6 によるほか, 次による 6.3.1 試験の場所 a) 養生及び試験を行う場所は, 特に規定する以外は JIS K 5600-1-6 の 4.1( 標準条件 ) で, 直射日光を

3 受けず, 養生及び試験に影響を与えるガス, 蒸気及びほこりなどがなく, 通風の少ない室内とする b) 拡散昼光は,JIS K 5600-4-3 の 5.2( 自然昼光照明 ) による ただし,5.3( 色観察ブースの人工照明 ) に規定する色観察ブースを用いても差し支えない 6.3.2 試験片の作製 6.3.2.1 試験板試験板は,JIS K 5600-1-4 による ただし, 特に指定する以外は, 耐水研磨紙によって調整した鋼板 (150mm 70mm 0.8mm) を用いる 耐塩水性, 付着性及び屋外暴露耐候性の試験には,JIS G 3302 に規定する亜鉛めっき鋼板のノンクロメート処理のめっき厚みF12 以上を用い, 試験板の大きさは, 耐塩水試験及び付着性試験の場合,150 mm 70 mm 0.8mm~2.3mm とし, 屋外暴露耐候性試験の場合は, 300 mm 150 mm 0.8mm~2.3mm とする 備考鋼板は,JIS G 3141 に規定する SPCC-SB の鋼板とする 耐水研磨紙は,JIS R 6253 に規定する P280 を用いる 6.3.2.2 試料の塗り方試料の塗り方は, 特に規定する以外は, はけ塗りとし,JIS K 5600-1-5 による ただし, 乾燥膜厚は 30±5μm とし, 塗り付け量と塗り回数は製造業者の指定による 必要があれば, 製品に規定するシンナーを用いて, 薄めてもよい 6.3.2.3 乾燥方法乾燥方法は, 特に規定する以外は, 自然乾燥とする なお, 塗り終わってからの試験片の保持は,JIS K 5600-1-1 の表 1 による 6.3.2.4 試験片の周辺塗り包み試験片の周辺塗り包みは, 特に規定する以外は, 試験板の両面に試料を塗り, 塗面が乾いた後, 試料を用いて試験片の周辺を塗り包む なお, 液に浸して試験する試験片のほか, 塗膜の長期耐久性を試験する試験片の場合も同様に処理する 6.4 容器の中の状態容器の中の状態の試験は,JIS K 5600-1-1 の 4.1.2 a)( 液状塗料の場合 ) による 6.5 塗装作業性塗装作業性の試験は,JIS K 5600-1-1 の 4.2.3 a)(1 回塗りの場合 ) による ただし, 試験板は溶剤洗浄によって調整したぶりき板 (500 mm 200 mm 0.3mm) とする 試料の塗り方は,6.3.2.2 による 判定は, はけ塗り作業に特に困難を感じないとき, 支障がない とする 備考ぶりき板は,JIS G 3303 に規定する電気めっきぶりきの SPTE5.6/5.6 T2 とする 6.6 表面乾燥性表面乾燥性の試験は,JIS K 5600-3-2 による ただし, 試験板は, 溶剤洗浄によって調整したガラス板 (200 mm 100 mm 2mm) を用い, すき間 100μm のフィルムアプリケータ塗りとし, 規定乾燥時間は, 8 時間とする 評価は, 規定時間の少し前に試験を開始した結果, 規定時間までに表面乾燥の状態となると判定された場合, 表面乾燥する とする 備考ガラス板は,JIS R 3202 のフロート板ガラス及び磨き板ガラスとする

4 6.7 塗膜の外観塗膜の外観の試験は,JIS K 5600-1-1 の 4.4 による ただし, 判定は, 塗ってから 48 時間おいて, 試験片の塗膜の色とつやが, 見本品に比べて差異が少なく, 色むら, つやむら, はけ目, 流れ及びしわの程度が見本品に比べて大きくないときは, 正常である とする 6.8 上塗り適合性上塗り適合性の試験は, 次による 6.8.1 試験板試験板は, 研磨によって調整した鋼板 (200 mm 100 mm 0.8mm) とする 6.8.2 試験片の作製試験板 1 枚の片面に試料を 6.3.2.2 により塗装し,48 時間おいたものを試験片とする 6.8.3 で上塗りするとき, 同時に別の試験板 1 枚の片面に同じ上塗り塗料を同じ方法で塗装した後, 乾燥したものを原状試験片とする 6.8.3 試験方法試験片の塗面に, 上塗りに用いる塗料として,JIS K 5516 に規定する合成樹脂調合ペイント 1 種白をはけで 1 回塗り重ねて, 塗り作業に支障がないかどうかを調べる その塗り付け量は,100 cm 2 当たり 0.5±0.05ml とする さらに,48 時間乾燥した後, 拡散昼光の下ではじき, 割れ, 穴, 膨れ及びはがれを調べ, 次いで原状試験片と比べて, つや, 粘着及びしわの差異を調べる ただし, 試験片の周囲の幅 10mm は観察の対象から除く 6.8.4 判定判定は, 上塗りしたとき塗り作業に支障がなく, 上塗り塗膜に, はじき, 割れ, 穴, 膨れ及びはがれを認めず, 原状試験片に比べて, つやの差異, 粘着, しわの程度が大きくないときは, 支障がない とする 6.9 付着安定性付着安定性の試験は, 次による 6.9.1 装置及び材料装置及び材料は, 次による a) 促進耐候性試験機は,JIS K 5600-7-7 に規定するものとする b) 定性分析用ろ紙は,JIS P 3801 に規定する定性分析用のもの又は相当品とする c) セロハン粘着テープは,JIS Z 1522 に規定する幅 18mm のもの又は相当品とする d) カッタナイフは, 図 1 に示す形状 寸法のもので,JIS G 4401 に規定する SK120 で, 折取線から折り取って新しい刃先を出し, 適切なホルダに取り付け, 手に持って用いるようにしたもの e) プラスチック字消しは,JIS S 6050 に規定するもの又は相当品とする 6.9.2 試験片の作製試験片の作製は, 次による a) 試験板の枚数は 2 枚とし, 試料を 6.3.2.2 により塗装し,24 時間乾燥させた後,JIS K 5600-7-7 の表 1 ( 方法 1) に規定する促進耐候性試験機を用いて,JIS K 5600-7-7 の表 3( 湿潤サイクル試験 ) のサイクルAの条件で 60 時間照射する ただし, サイクルAの乾燥時間中の相対湿度は 40%~60% とする b) a) で得られた試験片に,JIS K 5516 に規定する合成樹脂調合ペイント 1 種白を, 100 cm 2 当たり 0.5 ±0.05ml の割合で塗り付け,16 時間乾燥した後, 再び a) と同じ条件で, 促進耐候性試験機を用いて

5 60 時間照射する c) この試験片を,JIS K 5600-6-1 の 7.[ 方法 1( 浸せき法 )] によって 23±1 の水に 24 時間浸し, 取り出して表面の水を JIS P 3801 に規定する定性分析用ろ紙でふき取り,JIS K 5600-1-1 の 3.1.1 に規定の一般状態で 30 分間乾燥したものを試験片とする 6.9.3 試験方法操作付着安定性の試験方法は, 次による a) 試験片 2 枚について, 試験片の中央にカッタナイフを用いて, 互いに 30 度の角度で交わり素地に達する長さ 40mm の切りきずを図 2 のように付ける 切りきずを付けるにはスチール製の定規などを用いて, カッタナイフの刃先を塗面に対して 35~45 度の範囲で一定の角度に保ち, 約 0.5 秒間かけて等速で引く b) 交差する 2 本の切りきずの上から, 図 2 のように接着部分の長さが約 50mm になるようにセロハン粘着テープをはり付け, テープの接着部分の全面を, プラスチック字消しで均等にこすり, 気泡があるときはプラスチック字消しで気泡をつぶすようにこすって塗膜にテープを完全に粘着させる c) テープを粘着させてから 90±30 秒の間に, テープの一方の端を持って図 3 のように塗面に垂直に保ち, 瞬間的に引きはがす 6.9.4 判定試験片 2 枚の双方に, 切りきずに沿って幅 1mm 以上の下塗りと上塗りの塗膜間のはがれを認めないときは, はがれを認めない とする 6.10 耐塩水性耐塩水性の試験は,JIS K 5600-6-1 によるほか, 次による 6.10.1 試験片の作製試験板は 3 枚とし, 試験板に試料を 6.3.2.2 により塗装し,168 時間放置して乾燥させた後,JIS K 5600-5-6( クロスカット法 ) によって試験片の素地面に達する X 状の切りきずをカッタナイフで付ける その後試験片の周辺を融解したパラフィン ( 2 ) に浸して引き上げ, 塗り包んで冷やしたものを試験片とする

6 注 ( 2 ) JIS K 2235 に規定するパラフィンワックスで, 融点 55~65 のものとする 6.10.2 試験液塩化ナトリウム水溶液 (30 g/l) とする 6.10.3 試験方法浸せき温度は 23±2, 浸せき時間は 96 時間とする 試験片を取り出して流水で洗い, 立て掛けて一般状態で 24 時間放置した後, 目視によって塗膜を調べる 6.10.4 判定判定は, 試験片 3 枚のうち,2 枚以上の塗膜に, 膨れ, さび, 割れ及びはがれを認めないときは, 異常がない とする 6.11 付着性付着性の試験は,JIS K 5600-5-6 による ただし,6.10 の耐塩水性試験が終わった試験片の X カット部について, 直ちに付着性の試験を行う 判定は, 試験片 3 枚のうち,2 枚以上の塗膜について, 試料と亜鉛めっき面とのはがれの程度が X カット部のいずれかの方向に,1.5mm 以内のときは, 異常がない とする 6.12 屋外暴露耐候性屋外暴露耐候性の試験は,JIS K 5600-7-6 によるほか, 次による 6.12.1 試験片の作製試験板は 3 枚とし, 試験板に試料を 6.3.2.2 により塗装し,24 時間放置した後,JIS K 5516 に規定する合成樹脂調合ペイント 1 種の灰色 ( 明度 V6~7 のもの ) を,24 時間間隔で 100cm 2 当たり 0.5±0.05ml の割合で 2 回はけで塗り,7 日間放置して試験片とする なお, 試験片の周辺及び裏面は, 試料で 2 回以上試験に影響がないよう塗り包んでおく 6.12.2 試験方法 a) 試験の開始時期は,4 月又は 10 月とする ただし, この時期以外に試験を開始する必要が生じた場合は,4 月又は 10 月以外にも試験を開始することができる b) 試験片の暴露の角度は, 水平に対し 30 度とする c) 試験の期間は,12 か月とする d) 試験観察の時期は, 開始後 12 か月後とする 6.12.3 評価項目と評価方法膨れは JIS K 5600-8-2 によって, はがれは JIS K 5600-8-5 によって, 割れは JIS K 5600-8-4 によって評価する 6.12.4 判定 12 か月の試験で, 膨れ, はがれ及び割れがないとき, 屋外暴露耐候性試験に耐える とする 6.12.5 記録の保存期間 5 年間とする