2 社会保障協定のねらい 社会保障協定とは 国際間の人的移動の活発化に伴う年金等における課題の解決 協定発効前 二重負担の課題 在ルクセンブルク日本企業勤務の日本人 厚生年金保険料の徴収 ルクセンブルク年金保険料の徴収 年金受給資格の確保の課題 ルクセンブルク年金の最低加入期間である10 年を満たさ

Similar documents
Microsoft PowerPoint - 日インド協定説明会資料.pptx

社会保障協定とは 社会保障協定の目的 国際間の人的移動の活発化に伴う年金等に係る課題の解決 年金については 年金保険料の二重負担 年金受給資格の確保が課題となっている 年金保険料の二重負担の課題 年金受給資格の確保の課題 協定発効前 日本の年金保険料の徴収派遣 フィリピンの年金保険料の徴収 協定発効

日チェコ改正議定書説明会資料

社会保障協定とは 社会保障協定の目的 国際間の人的移動の活発化に伴う年金等に係る課題の解決 年金については 年金保険料の二重負担 年金受給資格の確保が課題となっている 年金保険料の二重負担の課題 年金受給資格の確保の課題 協定発効前 日本の年金保険料の徴収派遣 フィリピンの年金保険料の徴収 協定発効

<4D F736F F D20388C8E82A982E7944E8BE08EF38B8B8E918A698AFA8AD482A982AA925A8F6B82C982C882E882DC82B72E646F6378>

Microsoft Word ①概要(整備令)

ブック 1.indb

被用者年金一元化法

第 1 号被保険者 資格取得の届出の受理 種別変更の届出の受理 資格喪失の承認申請 ( 任意脱退 ) の受理 資格喪失届出の受理 資格喪失の申出 第 1 号被保険者 任意加入被保険者 付加保険料の納付の申出の受理 付加保険料の納付しないことの申出の受理 に申請 届出または申出をした場合 被保険者 世

第14章 国民年金 

強制加入被保険者(法7) ケース1

1 2

Microsoft Word - T2-06-1_紙上Live_老齢(1)_①支給要件(9分)_


社会保障に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の実施に伴う厚生年金保険法等の特例等に関する法律案《概要》

第 7 章 年金 福祉 1 年金 日本の公的年金制度は, 予測できない将来へ備えるため, 社会全体で支える仕組みを基本としたものです 世代を超えて社会全体で支え合うことで給付を実現し, 生涯を通じた保障を実現するために必要です 働いている世代が支払った保険料を高齢者などの年金給付に充てるという方式で

<4D F736F F D2095E982E782B582C996F097A782C28FEE95F181458CE3945B90A FA967B944E8BE08B408D5C A2E646F6378>

1

時効特例給付制度の概要 制度の概要 厚生年金保険の保険給付及び国民年金の給付に係る時効の特例等に関する法律 ( 平成 19 年 7 月 6 日施行 ) に基づき 年金記録の訂正がなされた上で年金が裁定された場合には 5 年で時効消滅する部分について 時効特例給付として給付を行うこととされた 法施行前

日付なしT2-01-2_紙上Live_ダイジェスト版(2)_①_(10分)_

2 障害厚生年金障害厚生年金は次の1~3の条件すべてに該当する方が受給できます 1 障害の原因となった病気やケガの初診日 ( 1) が 厚生年金保険の被保険者である期間にあること 2 障害の原因となった病気やケガによる障害の程度が 障害認定日 ( 2) に法令により定められている障害等級表 ( 3)

Taro-1-国民年金編2015  作成 

介護保険・高齢者福祉ガイドブック

学生ガイド_2年_out

現在公的年金を受けている方は その年金証書 ( 請求者及び配偶者 請求者名義の預金通帳 戸籍謄本 ( 受給権発生年月日以降のもの ) 請求者の住民票コードが記載されているもの ( お持ちの場合のみ ) 障害基礎年金 受給要件 障害基礎年金は 次の要件を満たしている方の障害 ( 初診日から1 年 6か

国民年金

(2) 国民年金の保険料 国民年金の第 1 号被保険者および任意加入者は, 保険料を納めなければなりません また, より高い老齢給付を望む第 1 号被保険者 任意加入者は, 希望により付加保険料を納めることができます 定額保険料月額 15,250 円 ( 平成 26 年度 ) 付加保険料月額 400

(2) 国民年金の保険料 国民年金の第 1 号被保険者および任意加入者は, 保険料を納めなければなりません また, より高い老齢給付を望む第 1 号被保険者 任意加入者は, 希望により付加保険料を納めることができます 定額保険料月額 16,490 円 ( 平成 29 年度 ) 付加保険料月額 400

老齢基礎年金 老齢基礎年金を受けられる方 老齢基礎年金は 原則として受給資格期間が 25 年 (300 ヵ月 ) 以上ある方が 65 歳になったときから受けられます 受給資格を満たしているときは 本人の希望により 60 歳から 70 歳までの間で年金を受け始める年齢を変更することができます (17

介護保険・高齢者福祉ガイドブック

ただし 対象期間の翌年度から起算して3 年度目以降に追納する場合は 保険料に加算額が上乗せされます 保険料の免除や猶予を受けず保険料の未納の期間があると 1 年金額が減額される 2 年期を受給できない3 障害基礎年金や遺族基礎年金を請求できない 場合がありますのでご注意ください 全額または一部免除

強制加入被保険者(法7) ケース1

年金・社会保険セミナー

年金・社会保険セミナー

< F2D8E ED28CA48F C8E862E6A7464>

高齢者福祉

他の所得による制限と雇用保険受給による年金の停止 公務員として再就職し厚生年金に加入された場合は 経過的職域加算額は全額停止となり 特別 ( 本来 ) 支給の老齢厚生年金の一部または全部に制限がかかることがあります なお 民間に再就職し厚生年金に加入された場合は 経過的職域加算額は全額支給されますが

Microsoft Word - T2-06-2_紙上Live_老齢(2)_①年金額・マクロ(12分)_

強制加入被保険者(法7) ケース1

Q1 社会保険とはどのような制度でしょうか 会社などで働く人たちが収入に応じて保険料を出し合い いざというときの生活の安定を図る目的でつくられた制度のことで 一般的に健康保険や厚生年金保険のことを 社会保険 といいます 健康保険法第 1 条では 労働者の業務外の事由による疾病 負傷若しくは死亡又は出

もくじ (1) 国民年金被保険者関係届書 ( 申出書 ) 2 (2) 国民年金保険料免除期間納付申出書 4 (3) 国民年金保険料免除期間納付申出期間訂正申出書 6 (4) 国民年金保険料免除 納付猶予申請書 8 (5) 国民年金保険料免除 納付猶予取消申請書 13 (6) 国民年金保険料免除 納付

目次 問 1 労使合意による適用拡大とはどのようなものか 問 2 労使合意に必要となる働いている方々の 2 分の 1 以上の同意とは具体的にどのようなものか 問 3 事業主の合意は必要か 問 4 短時間労働者が 1 名でも社会保険の加入を希望した場合 合意に向けての労使の協議は必ず行う必要があるのか

年金・社会保険セミナー

監 事 監 査 規 程

年金・社会保険セミナー

表 2 イ特別支給の老齢厚生年金老齢厚生年金は本来 65 歳から支給されるものです しかし 一定の要件を満たせば 65 歳未満でも 特別支給の老齢厚生年金 を受けることができます 支給要件 a 組合員期間が1 年以上あること b 組合員期間等が25 年以上あること (P.23の表 1 参照 ) c

< F31322D335F81798ED0984A8E6D817A944E8BE08D8E959E814593BE>

退職後の医療保険制度共済組合の年金制度退職後の健診/宿泊施設の利用済組合貸付金/私的年金退職手当/財形貯蓄/児童手当個人型確定拠出年金22 共イ特別支給の老齢厚生年金老齢厚生年金は本来 65 歳から支給されるものです しかし 一定の要件を満たせば 65 歳未満でも 特別支給の老齢厚生年金 を受けるこ

階層 国民年金階層 異動 国民年金異動届 (10) 国民健康保険 国民健康保険情報 (10) 国民健康保険 取得届書種別変更 ( 第 1 号被保険者該当 ) 届書 国民健康保険情報 国民年金処理結果一覧表 居所未登録者整理結果通知書 (11.1.1) 取得 (11.1.7

第 2 節強制被保険者 1 第 1 号被保険者頻出 択 ( 法 7 条 1 項 1 号 ) 資格要件 日本国内に住所を有する20 歳以上 60 歳未満の者 ( 第 2 号 第 3 号被保険者に該当する者を除く ) 例 ) 自営業者 農漁業従事者 無業者など 適用除外 被用者年金各法に基づく老齢又は退

柔軟で弾力的な給付設計について

スライド 1

みずほインサイト 政策 2019 年 2 月 7 日 増加する外国人労働者と年金加入期間通算を含む社会保障協定の拡大を 政策調査部主席研究員堀江奈保子 年 10 月末現在の外国人労働者は前年比 14.2% 増

1. 指定運用方法の規定整備 今般の改正により 商品選択の失念等により運用商品を選択しない者への対応として あらかじめ定められた指定運用方法 に係る規定が整備されます 指定運用方法とは 施行日(2018 年 5 月 1 日 ) 以降 新たに確定拠出年金制度に加入された方が 最初の掛金納付日から確定拠

170214_【社労士会】事務連絡(期間短縮省令)

2. 特別障害給付金 象 次のいずれかに該当する方で 任意加入していなかった期間に初診日があり 現在 障害基礎年金 1 級 2 級相当の障がいに該当する方 平成 3 年 3 月以前に国民年金任意加入象であった学生 ( 夜間通学 通信制の学生は除く ) 昭和 61 年 3 月以前に国民年金任意加入象で

スライド 1

介護保険制度 介護保険料に関する Q&A 御前崎市高齢者支援課 平成 30 年 12 月 vol.1

特定退職被保険者制度のご案内

Microsoft Word - 6 八十歳までの保証がついた終身年金

(2) 再就職後 年金受給権が発生した場合正規職員無職一般企業無職 共済組合員 A 厚生年金 B ( 一般厚生年金 ) 退職 再就職 老齢厚生年金支給開始年齢 1 年金待機者登録 2 公的年金加入 ( 一部又は全額支給停止 ) 3 年金決定請求 1 退職した際は 年金の受給権発生まで期間がありますの

2 厚年と国年の加入期間がある人 昭和 36 年 3 月以前 20 歳未満および 60 歳以後の厚年の被保険者期間 昭和 36 年 3 月以前の厚年期間のみの人 坑内員 船員 ( 第 3 種被保険者 ) の場合 昭和 61 年 3 月までの旧船員保険の

障害福祉制度あらまし目次

2909_0 概要

平成 30 年 1 月末の国民年金 厚生年金保険 ( 第 1 号 ) 及び福祉年金の受給者の 年金総額は 49 兆円であり 前年同月に比べて 6 千億円 (1.3%) 増加している 注. 厚生年金保険 ( 第 1 号 ) 受給 ( 権 ) 者の年金総額は 老齢給付及び遺族年金 ( 長期要件 ) につ

平成 30 年 2 月末の国民年金 厚生年金保険 ( 第 1 号 ) 及び福祉年金の受給者の 年金総額は 49 兆円であり 前年同月に比べて 7 千億円 (1.4%) 増加している 注. 厚生年金保険 ( 第 1 号 ) 受給 ( 権 ) 者の年金総額は 老齢給付及び遺族年金 ( 長期要件 ) につ

達したときに消滅する旨を定めている ( 附則 10 条 ) (3) ア法 43 条 1 項は, 老齢厚生年金の額は, 被保険者であった全期間の平均標準報酬額の所定の割合に相当する額に被保険者期間の月数を乗じて算出された額とする旨を定めているところ, 男子であって昭和 16 年 4 月 2 日から同

新規裁定当該期間 ( 月又は年度 ) 中に新たに裁定され 年金受給権を得た者が対象であり 年金額については裁定された時点で決定された年金額 ( 年額 ) となっている なお 特別支給の老齢厚生年金の受給権者が65 歳に到達した以降 老齢基礎年金及び老齢厚生年金 ( 本来支給もしくは繰下げ支給 ) を

はじめに 定年 は人生における大きな節目です 仕事をする 働く という観点からすれば ひとつの大きな目標 ( ゴール ) であり 定年前と定年後では そのライフスタイルも大きく変わってくることでしょう また 昨今の労働力人口の減少からも 国による 働き方改革 の実現に向けては 高齢者の就業促進も大き

例 言 厚生年金保険被保険者厚生年金保険被保険者については 平成 27 年 10 月 1 日から被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律が施行されたことに伴い 厚生年金保険法第 2 条の5の規定に基づき 以下のように分類している 1 第 1 号厚生年金被保険者第 2

Microsoft PowerPoint - 02 別添 パンフレット (3)

厚生局受付番号 : 近畿 ( 受 ) 第 号 厚生局事案番号 : 近畿 ( 国 ) 第 号 平成 3 年 4 月から平成 7 年 3 月までの請求期間については 国民年金保険料を納付した期間 に訂正することを認めることはできない 生年月日 : 昭和 27 年生住所 :

伊丹市市民福祉金条例の一部を改正する条例(平成12年  伊丹市条例第  号)

番号制度の実施に伴う社会保障関係システムの改修について 国 都道府県 市町村 市町村 医療保険者等 システム名 社会保険オンラインシステム 労災行政情報管理システム ハローワークシステム 障害者福祉システム 児童福祉システム 生活保護システム 国民年金システム 国民健康保険システム 後期高齢者医療シ

くらしのおてつだいH30 本文.indd

Microsoft Word - 3 保険料の国庫補助

【別紙】リーフレット①

年金は 万が一のとき もしっかりサポートします! 一般的に 年金 と言いますと 老後の生活を支える 老齢年金 をイメージしますが それだけではありません! 年金には万が一のときに 障害厚生年金 や 遺族厚生年金 が支給される場合があります 障害厚生年金 病気やけがで障害の状態になったときは 厚生年金

特定個人情報保護評価書 ( 基礎項目評価書 ) 評価書番号評価書名 5 国民年金関係事務基礎項目評価書 個人のプライバシー等の権利利益の保護の宣言 亀山市は 国民年金関係事務における特定個人情報ファイルの取扱いにあたり 特定個人情報ファイルの取扱いが個人のプライバシー等の権利利益に影響を及ぼしかねな

特定退職被保険者制度のご案内

2016年 弾丸メールセミナー № 33 雇用保険法 高年齢再就職給付金

Microsoft PowerPoint - 資料8-3_ユースケース資料.pptx

平成 27 年 10 月から全国市町村職員共済組合連合会 ( 以下 市町村連合会 1 ) が年金の決定 支払いを行います ~ 各種届出等の手続き及び各種相談は 今までどおり共済組合で行います ~ 平成 24 年 8 月 22 日に公布された 被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部

訂正_ねんきん定期便パンフ.indd

第9章 国民年金制度について

平成 28 年 9 月度実施実技試験 損保顧客資産相談業務 139

資料1 短時間労働者への私学共済の適用拡大について

<4D F736F F D A6D92E894C581458E7B8D7393FA A956C8FBC8E738FE18A518ED293FC89408E9E E A B E E968BC68EC08E7B97768D6A2E646F63>

企業年金のポータビリティ制度 ホ ータヒ リティ制度を活用しない場合 定年後 : 企業年金なし A 社 :9 年 B 社 :9 年 C 社 :9 年 定年 ホ ータヒ リティ制度を活用する場合 ホ ータヒ リティ制度活用 ホ ータヒ リティ制度活用 定年後 :27 年分を通算した企業年金を受給 A

Microsoft Word - T2-11-1_紙上Live_生計維持_13分_

特定個人情報保護評価書 ( 基礎項目評価書 ) 評価書番号評価書名 23 国民年金関係事務基礎項目評価書 個人のプライバシー等の権利利益の保護の宣言 甲府市は 国民年金関係事務における特定個人情報ファイルの取扱いにあたり 特定個人情報ファイルの取扱いが個人のプライバシー等の権利利益に影響を及ぼしかね

の両方を提出する必要がある 問 3 還付額は 領収証に記載されている金額を還付するのか それともレセプト情報から自己負担分を計算するのか 領収証により保険診療に係る一部負担金の額を確認して還付する 問 4 領収証の紛失 または医療機関等の全壊等により 対象の被保険者が負担した一部負担金の額の確認が取

特例法による年金記録修正における想定問

52 (2) 再就職後 年金受給権が発生した場合正規職員無職一般企業 無職 共済組合員 A 厚生年金 B ( 一般厚生年金 ) 退職再就職老齢厚生年金支給開始年齢 1 年金待機者登録 2 公的年金加入 3 年金決定請求 ( 一部又は全額支給停止 ) 1 退職した際は 年金の受給権発生まで期間がありま

 

基金からの支給に関する手続きのご案内

Microsoft Word - T2-04-1_紙上Live_被保険者期間と届出_(13分)_

図 1 60 歳 61 歳 62 歳 63 歳 64 歳 65 歳 生年月日 60 歳到達年度 特別支給の 男性 S24.4.2~S 平成 21~24 年度 女性 S29.4.2~S 平成 26~29 年度 男性 S28.4.2~S 女性 S33.4.2~S35.

老齢年金の繰下げ支給に係る支給開始時期の見直し 70 歳に達した後に繰下げ支給の申出を行った場合に 年金額は 70 歳の時点で申出を行った場合と変わらないにもかかわらず 申し出のあった月の翌月以降の年金しか支払われない扱いとしていることについて 繰下げの申出を行うまでの期間の給付も行うこととする (

vol45_年金講座.indd

Transcription:

日 ルクセンブルク社会保障協定に関する実務説明会 2017 年 7 月 4 日 ( 火 ) 於 : 駐ルクセンブルク日本国大使公邸 日 ルクセンブルク社会保障協定 説明会 厚生労働省年金局国際年金課日本年金機構事業企画部国際事業グループ この説明会資料は 2017 年 6 月時点の情報に基づき作成しています 最新の情報は 日本年金機構 HP 等でご確認をお願いいたします

2 社会保障協定のねらい 社会保障協定とは 国際間の人的移動の活発化に伴う年金等における課題の解決 協定発効前 二重負担の課題 在ルクセンブルク日本企業勤務の日本人 厚生年金保険料の徴収 ルクセンブルク年金保険料の徴収 年金受給資格の確保の課題 ルクセンブルク年金の最低加入期間である10 年を満たさず ルクセンブルク年金は不支給 ( ルクセンブルク年金の最低加入期間 :10 年 ) 派遣 日本就労期間 ルクセンブルク就労期間 年金に結びつかない 日本の厚生年金保険料とルクセンブルクの年金保険料の両方を払うことが必要 ( 厚生年金保険 19 年 ) ( ルクセンブルク ( 厚生年金保険 15 年 ) 年金 6 年 ) 協定発効後 二重負担の解消 厚生年金保険料の徴収派遣 ルクセンブルク年金保険料の徴収 年金受給資格期間の通算 両国の期間を通算すると40 年 (34 年 +6 年 ) となり ルクセンブルク年金の最低加入期間を満たし ルクセンブルク年金の受給が可能 ( ただし 支給額は6 年分 ) ルクセンブルク年金を6 年分支給 日本就労期間 日本就労期間 短期の派遣 (5 年以内 ) の場合は 日本の制度にのみ加入し ルクセンブルク制度への加入義務免除 ( 原則は就労国で加入 ) ルクセンブルク就労期間 ( 通算期間 40 年 )

社会保障協定の締結状況 (2017 年 5 月 15 日現在 ) ( 出典 : 厚生労働省ホームページ ) 3

社会保障協定の締結状況 ( 再掲 )(2017 年 5 月 15 日現在 ) ( 出典 : 厚生労働省ホームページ ) 4

5 ( 参考 ) 協議開始から発効までのプロセス並行して 協定実施のための基本原則 ( 行政取決め ) や細則 ( 様式等 ) についても相手国と協議協定発効外交上の公文交換予備協議政府間交渉国内政省令の整備協定署名国会承認説明会の開催等

日ルクセンブルク社会保障協定について 発効日 2017 年 8 月 1 日 対象となる社会保障制度 両国の年金及び医療保険制度が対象となります 日本 : 国民年金 厚生年金保険 医療保険制度 ルクセンブルク : 老齢 障害及び遺族に関する年金保険 疾病及び出産に係る保険 労働災害及び職業上の疾病に係る保険 介護保険 失業給付並びに家族給付 6

日ルクセンブルク社会保障協定について 3 つのポイント 1 二重負担の解消 2 保険期間の通算 3 申請書の代理受理 7

日ルクセンブルク社会保障協定のポイント 1 ~ 二重負担の解消 ~ 日ルクセンブルク協定における適用調整のルール < 他の社会保障協定と共通のルール > 派遣先国の制度 ( 日本からの派遣の場合にはルクセンブルクの制度 ) のみに加入することが原則となります 一定条件 ( 派遣期間が 5 年を超えない ) を満たす場合には例外的に派遣元国の制度のみへの加入が可能となります 5 年を超えないと見込まれる派遣の場合 ルクセンブルクの制度加入免除 ルクセンブルクに派遣 日本の制度加入 日本に帰国 5 年以下 8

日ルクセンブルク社会保障協定のポイント 1 ~ 二重負担の解消 ~ 重要 国内法による免除措置と協定の関係 ルクセンブルク国内法による免除措置 ( 年金保険料の本人負 担分の免除等 ) を受けられている方は 協定発効後は協定によ る免除を受けることとなります これにより協定発効前に負担していた年金保険料の事業主負 担分 (8%) についても免除されることになります ルクセンブルク社会保障制度の適用免除を受けるためには 日本において 適用証明書 の発給を受けてください ( 必要に 応じて ルクセンブルク側機関に提示してください ) 9

日ルクセンブルク社会保障協定のポイント 1 ~ 二重負担の解消 ~ 重要 一時派遣期間の延長 本協定に関しては 派遣期間の延長を認めるとする条文やその他の取決めは存在しません ただし 協定第 10 条に基づく協議により 個別の事情を考慮し ごく短期間の延長を運用上例外的に認めることもあり得ることは両国で確認しているところです なお 日本からルクセンブルクへの一時派遣者に関する派遣期間の延長が認められるか否かは ルクセンブルク社会保障大臣の個別判断とされています 10

日ルクセンブルク社会保障協定のポイント 1 ~ 二重負担の解消 ~ 協定発効前から派遣されている方々について 協定発効日の時点において 既にルクセンブルクに派遣され就労している場合 当該発効日を起算点として 予定された派遣の期間が 5 年以下と見込まれる場合には ルクセンブルクの制度への加入が免除されます ルクセンブルクに派遣 ルクセンブルクの制度加入 日本の制度加入 協定発効 ルクセンブルクの制度 加入免除 5 年以下 日本に帰国 11

日ルクセンブルク社会保障協定のポイント 1 ~ 二重負担の解消 ~ 随伴する配偶者 子 日本からルクセンブルクに派遣された被用者に随伴する配偶者については 日本の年金制度及び医療保険制度が引き続き適用されます なお ルクセンブルクで就労しない限り ルクセンブルク制度の適用はありません ルクセンブルクから日本に派遣された被用者が日本の制度の適用を免除されている場合 その者に随伴する配偶者 子は 一定の条件を満たす場合 日本の制度の適用を免除されます ( ただし 配偶者 子が日本の制度への加入を希望する場合には その限りではありません ) ( 参考 ) 厚生年金保険への任意加入 8 ページの例外事由に該当せず 協定により派遣者にルクセンブルク制度への加入義務が生じる ( そのため日本の制度への加入義務が無くなる ) 場合でも 厚生年金保険の特例加入制度に加入することは可能です この場合 ルクセンブルク制度 ( 強制 ) 及び日本制度 ( 任意 ) に加入することになり 日本制度からの給付額がその分増額されることになります 12

日ルクセンブルク社会保障協定のポイント 2 ~ 保険期間の通算 ~ < 日本の年金 > 国民年金制度厚生年金制度 老齢年金 遺族年金 障害年金 保険期間の通算 加入中みなし <ルクセンブルクの年金 > 年金保険制度老齢給付遺族給付障害給付 日本側実施機関が支給 ルクセンブルク側実施機関が支給 年金はそれぞれの国のルールで計算され 支給されます 13

日ルクセンブルク社会保障協定のポイント 2 ~ 保険期間の通算 ~ 年金の受給資格要件を満たすために 相手国の年金保険期間を算入することができます 具体的には 保険期間の通算 日本の老齢年金では 10 年 ( 本年 7 月までは 25 年 ) の年金保険期間が必要ですが 日本の期間だけでは 10 年を満たさない場合 日本の期間と重複しない限りにおいてルクセンブルクの年金保険期間を足し合わせて計算することができます ルクセンブルクにおける老齢給付では 現在 10 年の年金保険期間が必要ですが ルクセンブルクの期間だけでは 10 年を満たさない場合 ルクセンブルクの期間と重複しない限りにおいて日本の年金保険期間を足し合わせて計算することができます 14

日ルクセンブルク社会保障協定のポイント 2 ~ 保険期間の通算 ~ 老齢年金について ( ケーススタディ ) 日本の年金保険期間 5 年 ルクセンブルクの年金保険期間 6 年 日本の年金保険期間 4 年 協定発効前 日本 ( 老齢年金 ) ルクセンブルク ( 老齢年金 ) 受給資格要件 :10 年以上の年金保険期間 受給資格要件 :10 年以上の年金保険期間 9 年 <10 年 不支給 6 年 <10 年 不支給 日本 ( 老齢年金 ) ルクセンブルク ( 老齢年金 ) 9 年 +6 年 =15 年 >10 年 支給 9 年 +6 年 = 15 年 >10 年 支給 ただし 日本の年金給付額は日本の年金保険料を支払った期間に基づいて計算されます ( 上記の場合は 9 年分 ) 協定発効後 ただし ルクセンブルクの年金給付額はルクセンブルクの年金保険料を支払った期間に基づいて計算されます ( 上記の場合は 6 年分 ) 15

日ルクセンブルク社会保障協定のポイント 2 ~ 保険期間の通算 ~ 重複する保険期間がある場合の扱い 日本の年金保険期間 9 年 日本の年金保険期間 5 年 重複期間 4 年 ルクセンフ ルク期間 2 年 ルクセンブルクの年金保険期間 6 年 通算された年金保険期間 11 年 両国の年金保険期間で重複した期間はダブルカウントしません ルクセンブルクの年金保険期間と日本の年金保険期間を通算する場合において 重複する期間は算入できません 上記の場合には ルクセンブルクの基準 (10 年 ) も満たし 日本の基準 ( 本年 8 月以降 :10 年 ) も満たすことになります 16

日ルクセンブルク社会保障協定のポイント 2 ~ 保険期間の通算 ~ 障害年金および遺族年金について (* ルクセンブルク年金加入中に初診日又は死亡日があった場合の例 ) 初診日または死亡日 日本の年金保険期間 ルクセンブルクの年金保険期間 日本の年金保険期間とみなす 年金保険期間を合算の上で保険料納付済要件を判断 日本の年金保険期間だけでは保険料納付済要件 ( 初診日または死亡日の前々月までの保険料納付済期間と保険料免除期間を合算した期間が全被保険者期間の 3 分の 2 以上であること等 ) を満たさない場合には ルクセンブルクの年金保険期間を日本の年金保険期間とみなしてこの要件を満たすことができるか判断します 日本の障害年金または遺族年金には 初診日または死亡日において日本の年金制度に加入していること という支給要件がありますが 初診日または死亡日がルクセンブルクの年金制度に加入中である場合には 日本の年金制度に加入中であったものとみなすことになります 17

日ルクセンブルク社会保障協定のポイント 3 ~ 申請書の代理受理 ~ 協定発効前 日本年金の申請は日本の年金担当窓口へ ルクセンブルク年金の申請はルクセンブルクの年金担当窓口へ 行っていただくこととなります 18 協定発効後 日本の年金担当窓口で ルクセンブルク年金の申請が可能となります ルクセンブルクの年金担当窓口で 日本年金の申請が可能となります 日本で申請が可能となるルクセンブルク年金は次のとおりです 老齢給付障害給付遺族給付 18

日ルクセンブルク社会保障協定の手続き ~ 適用証明書 ~ ( 日本からルクセンブルクへの一時派遣 ) ルクセンブルク社会保障制度の適用免除を受けるには 原則的に派遣前に日本において 適用証明書 の発給を受ける必要があります 適用証明書の交付及び適用免除にかかる手続き 社会保障共通センター ( CCSS ) 5 必要に応じて提示 適用証明書 勤 務 先 ルクセンブルクの 4 提出 適用証明書 一 時 派 遣 者 3 交付 適用証明書 日 本 の 事 業 所 1 申請 適用証明書交付申請書 ( 適用証明期間継続 延長申請書 ) 2 交付 適用証明書 年金事務所 19

日ルクセンブルク社会保障協定の手続き ~ 適用証明書 ~ ( 日本からルクセンブルクへの一時派遣 ) 適用証明書 ( 日本側交付分 ) ( 表 ) ( 裏 ) 20

日ルクセンブルク社会保障協定の手続き ~ 適用証明書 ~ ( 日本からルクセンブルクへの一時派遣 ) 適用証明書交付申請書 日本年金機構のホームページから入手可能 21

日ルクセンブルク社会保障協定の手続き ~ 派遣期間の延長 ~ ( 日本からルクセンブルクへの一時派遣 ) 一時派遣期間の延長の手続き 日本の事業主から年金事務所に対して 適用証明期間継続 延長申請書 を提出してください ( 注 ) 再掲 本協定に関しては 5 年を超える派遣期間の延長を認めるとする条文やその他の取決めは存在しません ただし 協定第 10 条に基づく協議により 個別の事情を考慮し ごく短期間の延長を運用上例外的に認めることもあり得ることは両国で確認しているところです なお 日本からルクセンブルクへの一時派遣者に関する派遣期間の延長が認められるか否かは ルクセンブルク社会保障大臣の個別判断とされています 22

日ルクセンブルク社会保障協定の手続き ~ 適用証明書 ~ ( 日本からルクセンブルクへの一時派遣 ) 協定発効前から派遣されている方々の手続き 1 日本側での手続き日本の事業主から年金事務所に対して適用証明書の交付申請を行い 適用証明書の交付を受けて下さい ( 交付後は派遣者本人に渡して下さい ) 2 ルクセンブルク側での手続き CCSS(Centre commun de la sécurité sociale) に対してルクセンブルク制度からの脱退手続きを行って下さい ( その際には 求めに応じて 日本側で発給された適用証明書をご提示下さい ) 23

日ルクセンブルク社会保障協定の手続き ~ ルクセンブルク年金の申請 ~ ルクセンブルクの年金保険期間を有する日本居住者が ルクセンブルクの年金を請求する場合の流れ 申 請 者 年金事務所等 日本年金機構本部 1 申請 2 送付 3 送付 報告 ルクセンブルク年金の申請書 JP/LU2 JP/LU3 JP/LU4 1 の申請書 1 の申請書 4 ルクセンブルク年金等の裁定等 ルクセンブルク年金の裁定結果は申請者へ直接通知 申請者の日本の年金保険期間を報告 ルクセンブルクの実施機関 24

日ルクセンブルク社会保障協定の手続き ~ 適用証明書 ~ ( ルクセンブルクから日本への一時派遣 ) 適用証明書の入手方法 日本への一時派遣者にかかる適用証明書の交付申請については ルクセンブルクの社会保障共通センター (CCSS) に対して行って下さい 25

日ルクセンブルク社会保障協定の手続き ~ 適用証明書 ~ ( ルクセンブルクから日本への一時派遣 ) 協定発効前から派遣されている方々の手続き 1 ルクセンブルク側での手続きルクセンブルクの事業主から CCSS に対して適用証明書の交付申請を行い 適用証明書の交付を受けて下さい ( 交付後は派遣者本人に渡して下さい ) 2 日本側での手続き日本年金機構 ( 年金事務所 ) に対して日本制度からの脱退手続きを行って下さい ( その際には ルクセンブルク側で交付された適用証明書を提示して下さい ) 26

日ルクセンブルク社会保障協定の手続き ~ 適用証明書 ~ ( ルクセンブルクから日本への一時派遣 ) 適用証明書 ( ルクセンブルク側交付分 ) ( 表 ) ( 裏 ) 27

日ルクセンブルク社会保障協定の手続き ~ 日本年金の申請 ~ 日本の年金保険期間を有するルクセンブルク居住者が 日本の年金を請求する場合の流れ 申 請 者 1 申請 国民年金 厚生年金保険裁定請求書 ( LU/JP2-3 または LU/JP4 ) LU/JP2-3 老齢 障害年金用 LU/JP4 遺族年金用 実施機関 ルクセンブルクの 国民年金保険基金 ( CNAP ) 3 日本年金の裁定 日本年金の裁定結果は申請者へ直接通知 2 送付 報告申請 1 の申請書 申請者のルクセンブルクの年金保険期間を報告 日本年金機構本部 28

日ルクセンブルク社会保障協定の手続き ~ 日本年金の申請 ~ 日本年金の申請に当たっての留意点 年金の申請年金を受給できる年齢になった時点以後に 年金担当窓口へ 裁定請求書に必要書類を添えて 提出してください 年金の支払受給権発生日の翌月分から支給されます 原則 支払は年 6 回 ( 偶数月 ) 1 回につき 2 ヶ月分が支給されます 支払の時効年金の支払の時効は 5 年です 29

日本年金機構ホームページ http://www.nenkin.go.jp/service/kaigaikyoju/shaho-kyotei/ または 日本年金機構社会保障協定 検索 社会保障協定の概要 手続きを説明 各申請書が入手可能 協定相手国のホームページのリンク先を掲載 直近の協定発効状況を掲載 30

日本年金に関する問い合わせ先 一般的な年金相談に関するお問合せ ( ねんきんダイヤル ) ( 日本国内からおかけになる場合には ) 0570-05-1165( ナビダイヤル ) ( 海外からおかけになる場合等には ) +81 ー 3-6700-1165 ( 一般電話 ) 通話料は発信者負担となります 受付時間等の詳細は日本年金機構の HP でご確認ください 31

32 ルクセンブルク年金に関する問い合わせ先 国民年金保険基金 (CNAP) http://www.cnap.lu/( 仏語 ) 32