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3. 水供給システム ( 図 7~ 図 8) 3.1 根拠データ 断水戸数: 厚生労働省 平成 年 (2 年 ) 東北地方太平洋沖地震の被害状況及び対応について の中に記載された ( 別紙 ) 水道における被害情報 の市町村別集計データおよび都県別集計データ 2/3/ :3( 報番号不明 水道産業新

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での停電戸数は3.8 万戸となった 西原村では4 月 18 日 12 時 益城町では同日 22 時に通電が完了したとされているが 家屋倒壊や道路損壊による復旧困難箇所については復旧対象から除外されている 一方 阿蘇地方 ( 阿蘇市 高森町 南阿蘇村 ) では 大規模な土砂崩れにより66KV 送電線の

被害情報 平成 29 年 11 月 13 日 16 時 30 分発表熊本県危機管理防災課 平成 28(2016) 年熊本地震等に係る被害状況について 第 258 報 1 この数値は 現段階の速報値であって 確定値ではありません 速報値 1 1 被害状況 ( 平成 29 年 11 月 13 日 13:

2016年(平成28年) 熊本地震

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平成28年4月 地震・火山月報(防災編)

2018年台風21号

交付金事業実施状況報告及び推進事業実績報告並びに基金事業実施状況報告及び活性化事業実績報告について 別紙 1. 今年度に都道府県及び市町村が実施した推進事業及び活性化事業 ( 交付金等 ) 事業名 ( 事業メニュー ) 1. 消費生活相談機能整備 強化事業 都道府県は被災 4 県のみ 都道府県 -

161019_発表資料_後日訂正版_HP用

推計震度分布図 ( 気象庁 ) 出典 気象庁ホームページ 推計震度分布図 (2) 平成 28 年 4 月 16 日 1 時 25 分頃に発生した地震ア発生日時 : 平成 28 年 4 月 16 日 1 時 25 分頃イ震央地名 : 熊本県熊本地方 ( 北緯 32 度 45.2 分 東経 130 度

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2 活断層との関係 第 1 章熊本地震の概要第 1 節熊本地震の発生状況や特徴等 2 活断層との関係 熊本地震の地震活動領域には 布田川断層帯 日奈久断層帯が存在しており 国の地震調査研究推進本部地震調査委員会によると M6.5 の前震は日奈久断層帯の高野 白旗区間の活動 M7.3 の本震は布田川断

平成17年7月11日(月)

【集約版】国土地理院の最近の取組

まさしく先人から引き継いだ電力社員のスピリッツそのものであります 未だに余震も発生しておりますが 九州電力においては 引き続き 電力供給に最善を尽くすとともに 電事連といたしましても 必要な支援は速やかに実施してまいりたいと考えております 4 月から小売全面自由化が始まり 電力各社はお互いがライバル

7 人口 2 人口 2-1 住民登録人口 世帯数 資料 : 市市民課 年次世帯数 計 人口 ( 人 ) 男 昭和 44 年 11,643 44,273 20,379 23, 年 11,669 43,122 19,803 23, ,

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熊本県天草市西天草クリーンセンターストックヤード ガラスびん ( その他の有限会社南久 本社工場 10 12,045 ラスチック製容器包装 新日本製鐵株式会社 大分ラスチック再商品化工場 ( コークス炉化学原料化 ) 67 44,917 ガラスびん ( その他の有価物回収協業本社工場 8 19,50

歳入合計 地方税地方交付税 国庫支出金 地方債積立金地方債本年発現在高現在高行額 債務負実質債将来負積立金地方債担行為務額 担額 現在高現在高 額 債務負実質債将来負担行為務額担額額 嘉島町

緊急地震速報の発表状況 この地震に対し 地震検知から 3.9 秒後の 20 時 42 分 7.9 秒に緊急地震速報 ( 警報 ) を発表 しました 震源要素の切り替え 4 月 18 日 20 時 42 分頃に発生した熊本県阿蘇地方の地震の震源要素を 22 時 15 分に速報値 から暫定値へ切り替えま

2 被害量と対策効果 < 死者 負傷者 > 過去の地震を考慮した最大クラス あらゆる可能性を考慮した最大クラス 対策前 対策後 対策前 対策後 死者数約 1,400 人約 100 人約 6,700 人約 1,500 人 重傷者数約 600 人約 400 人約 3,000 人約 1,400 人 軽傷者

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地 震 解 説 資 料 第 1 号 平成 27 年 7 月 13 日 05 時 30 分 福 岡 管 区 気 象 台 熊 本 地 方 気 象 台 平成 27 年 7 月 13 日 02 時 52 分頃の大分県南部の地震について 大分県佐伯市で震度 5 強を観測熊本県では阿蘇市 産山村で震度 5 弱を

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(2 / 5) 震度 1 以上を観測した地震の状況は以下のとおりです 1. 平成 28 年 (2016 年 ) 熊本地震 の活動域における地震の発生状況 2016 年 4 月 14 日から始まった熊本県から大分県 ( 領域 a) にかけての 平成 28 年 (2016 年 ) 熊本地震 の一連の地震

(2) 令和元年地価調査結果の概要 Ⅰ 調査目的等 地価調査は 地価公示と併せて一般の土地取引の価格に対する指標及び公的土地評価の基準等となるものであり 毎年 1 回 7 月 1 日現在の県内の基準地価格を判定し 公表している 基準地数 :482 地点 ( 住宅地ほか :467 地点林地 :15 地

報道発表資料 ( 地震解説資料第 44 号 ) 平成 29 年 7 月 2 日 04 時 30 分 熊本地方気象台 平成 28 年 (2016 年 ) 熊本地震 について - 平成 29 年 7 月 2 日 00 時 58 分頃の熊本県阿蘇地方の地震について - 熊本県産山村で震度 5 弱を観測今後

熊本地震での「お知らせ」活用から見えた課題

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長崎県 : 諫早市 島原市 雲仙市熊本県 : 荒尾市 南関町 人吉市 あさぎり町 山江村 水俣市 津奈木町大分県 : 大分市 臼杵市 津久見市 佐伯市 玖珠町宮崎県 : 延岡市鹿児島県 : 長島町 (3) 津波津波注意報平成 28 年 4 月 16 日 1 時 27 分気象庁発表有明 八代海 16

スライド 1

4 平成 30 年度評価替えにおける基準宅地価格の考え方 1 固定資産税における土地の評価は 総務大臣が定める固定資産評価基準に基 2 3 づき各市町村長が行います なお 宅地については 平成 6 年度評価替え以降 地価公示価格等の 7 割を 目途として 評価の均衡化 適正化を図ることとされています

この資料は速報値であり 後日の調査で変更されることがあります 時間帯 最大震度別回数 震度 1 以上を観測した回数 弱 5 強 6 弱 6 強 7 回数 累計 4/14 21 時 -24 時 /15 00 時 -24 時 30

目 次 支援策 手続きの名称等 頁 1 り災証明書の発行 1 2 被災者の生活再建支援 1 3 災害弔慰金等の支給 1 4 災害義援金の支給 1 5 生活福祉資金 ( 住宅補修費 災害援護費 ) の貸付 1 6 住宅ローンの返済 1 7 自宅再建に係る住宅ローンの利子の助成 2 8 日本財団わがまち

第 73 回全国保健所長会会員協議 ( 討論会 ) 熊本地震の経験に学ぶ DHEAT 機能の検証 平成 28 年 10 月 25 日 熊本地震における支援 受援活動について 熊本県保健所長会としての活動から 熊本県保健所長会熊本県八代保健所木脇弘二

日本医師会ニュース「平成28年熊本地震」:情報提供第十報


( イ ) 電気事業者の評価 送電設備のうち 架空送電設備の被害率 1 は 鉄塔等の支持物 0.25% がいし 0.05% 電線 0.02% と極めて僅少であり 基本的な耐震性は確保されていると評価できる また 液状化を原因とする供給支障やケーブル系統での電気事故も発生しておらず 設備に問題はなかっ

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市町村支援の状況について

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累積火災件数 本震震最大震度 6 強の揺れを伴う地震の発生日時前累積火災件数 最大震度 7 の揺れを伴う地震の発生日時 0 4/14 4/15 4/16 4/17 4/18 4/19 4/20 4/21 図 地震の発生日時と火災の出火推定日時の関係

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日本医師会ニュース「平成28 年熊本地震」:情報提供第五報

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資料10 事例紹介資料(日本ガス協会)

目 次 第 1 章被災の状況 1 第 2 章基本方針 1 基本方針の位置付け 5 2 処理の対象 5 3 処理主体 5 4 災害廃棄物の発生量推計 5 5 処理期間 5 6 処理方法 5 7 財源 6 第 3 章処理実行計画第 1 節災害廃棄物の発生量 1 市町村別の発生量 7 2 種類別の発生量

災害救護速報 平成 28 年 4 月 23 日 ( 土 )15:00 現在事業局救護 福祉部救護課 TEL: /FAX: 内容 数値等は 随時更新されます 下線部は前回速報からの追加 変更箇所 平成 28 年熊本地震災害に対する日本赤十字社の対応について

日本医師会ニュース「平成28年熊本地震」:情報提供第八報

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震源要素の切り替え 4 月 16 日 01 時 25 分頃に発生した熊本県熊本地方の地震の震源要素を 03 時 30 分に速報値 から暫定値へ切り替えました 震源時 震央地名 緯度経度 深さ 規模 平成 26 年 4 月 16 日 01 時 25 分 熊本県熊本地方 北緯 32 度 45.2 分東経

熊本地震の概要 発生日時 :4 月 14 日 ( 木 )21 時 26 分震源地 : 熊本県熊本地方 ( 北緯 東経 ) 震源の深さ :11km地震の規模 : マグニチュード6.5 各地の震度 : 震度 7 益城町震度 6 弱玉名市 西原村 宇城市 熊本市 発生日時 :4 月

目 次 Ⅰ アクションプランの考え方 1 1. 目標 ( 全県的方針 ) の設定 1 2. 目指すべき成果 1 Ⅱ 熊本県内市町村の現状 2 1. 特別徴収の実施割合 2 2. 個人市町村民税の徴収率 3 Ⅲ 個人住民税特別徴収完全実施アクションプラン 5 1. アクションブランの成果目標 5 2.

日本医師会ニュース「平成28年熊本地震」:情報提供第六報

1 平成 28 年熊本地震の概要 発生日時 前震 平成 28 年 4 月 14 日 21 時 26 分 本震 平成 28 年 4 月 16 日 1 時 25 分 震央地名熊本県熊本地方同左 マグニチュード 震度 6 弱以上を観測した自治体 震度 7 益城町益城町 西原村 震度 6 強

新規文書1

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佐賀県の地震活動概況 (2018 年 12 月 ) ( 1 / 10) 平成 31 年 1 月 15 日佐賀地方気象台 12 月の地震活動概況 12 月に佐賀県内で震度 1 以上を観測した地震は1 回でした (11 月はなし ) 福岡県 佐賀県 長崎県 熊本県 図 1 震央分布図 (2018 年 1

長崎県 : 諫早市 島原市 雲仙市熊本県 : 荒尾市 南関町 人吉市 あさぎり町 山江村 水俣市 津奈木町大分県 : 大分市 臼杵市 津久見市 佐伯市 玖珠町宮崎県 : 延岡市鹿児島県 : 長島町 (3) 津波津波注意報平成 28 年 4 月 16 日 1 時 27 分気象庁発表有明 八代海 16

名称地域産業資源に係る地域米昆布天草市 宇土市 水俣市さつまいもサラダたまねぎ芦北町 津奈木町 水俣市しいたけ塩トマト宇城市 氷川町 八代市鹿肉あさぎり町 五木村 球磨村 相良村 多良木町 錦町 人吉市 水上村 八代市 山江村 湯前町あさぎり町上天草市 天草市八代市紫蘇熊本市 合志市芝合志市シモン天

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断水戸数 ( 万戸 ) 00 総断水戸数断水発生事業体数 東日本大震災 万戸 264 事業体 阪神 淡路大震災 26.6 万戸 7 市町村 事業体 ( 市町村 ) 数 < 東日本大震災 > 4 月 7 日 4 月 日 4

熊本地震に係る対応について

特集大規模自然災害からの復旧 復興 参考 警察が検視により確認している死者数 50 名 災害による負傷の悪化または避難生活等における身体的負担による死者数 106 名 6 月 日に発生した豪雨による被害のうち熊本地震と関連が認められた死者数 5 名建物被害全壊 8,360 棟, 半壊 3

熊本県熊本地方を震源とする地震 ( 第 19 報 ) 平成 28 年 4 月 16 日 ( 土 )4 時 15 分消防庁災害対策本部 下線部は前回からの変更点 1 地震の概要 ( 気象庁調べ ) (1) 発生日時 平成 28 年 4 月 14 日 21 時 26 分頃 (2) 震央地名 熊本県熊本地

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黒川激特事業に係る連絡協議会

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第 1 章実施計画の適用について 1. 実施計画の位置づけ (1) この 南海トラフ地震における具体的な応急対策活動に関する計画 に基づく宮崎県実施計画 ( 以下 実施計画 という ) は 南海トラフ地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法 ( 平成 14 年法律第 92 号 以下 特措法 と

00 表紙・目次

平成28年熊本地震における災害廃棄物処理に係る支援の概要

目 次 第 1 章被災の状況 2 第 2 章基本方針 1 基本方針の位置付け 6 2 処理の対象 6 3 処理主体 6 4 災害廃棄物の発生量推計 6 5 処理期間 6 6 処理方法 6 7 財源 7 第 3 章災害廃棄物の処理実行第 1 節損壊家屋等の公費解体 1 市町村別の公費解体の進捗状況 8

共同住宅の空き家について分析-平成25年住宅・土地統計調査(速報集計結果)からの推計-

2 本県における普通交付税の状況 ( 市町村分 ) 市町村は普通交付税の算定基準日 ( 平成 27 年 4 月 1 日現在 ) 現在 45 団体 (14 市 31 町村 ) 平成 27 年度の普通交付税交付決定額は 2,111 億 9,534 万円で 対前年度比 14 億 5,992 万円 減 (

奈良県ライフライン 情報共有発信マニュアル 第 3.3 版 平成 24 年 7 月 奈良県ライフライン防災対策連絡会

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九州地方の主な地震活動

第 2 新潟県支部長岡赤十字病院救護班 1 班阿蘇圏域西原村 山梨県支部山梨赤十字病院救護班 1 班阿蘇圏域西原村 第 3 石川県支部金沢赤十字病院救護班 1 班上益城圏域益城町 三重県支部伊勢赤十字病院救護班 1 班阿蘇圏域南阿蘇村 滋賀県支部 大津赤十字病院 大津赤十字志賀病院 救護班 1 班上

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第 1 章熊本地震の概要 執筆 : 阿部直樹 ( 国立研究開発法人防災科学技術研究所 ) 1-1 熊本地震動の概要 2016 年 4 月 14 日 21 時 26 分頃 熊本県熊本地方の深さ約 11km を震源とする M6.5 の地震が発生し 熊本県上益城郡益城町において震度 7を観測した また約

(/9) 07 年に発生した地震の概要. 佐賀県の地震活動 07 年に佐賀県で震度 以上を観測した地震は 9 回 (06 年は 85 回 ) でした ( 表 図 3) このうち 震度 3 以上を観測した地震はありませんでした (06 年は 9 回 ) 表 07 年に佐賀県内で震度 以上を観測した地震

浦河沖を震源とする地震(第2報)

地震発生後の九州地方整備局の活動 4 月 16 日の夜明け 本震の後に再度調査を実施しておりま す その際は 道路崩壊の調査 土砂崩壊の箇所の調査 被 災地に入るための安全ルートの確認等を実施しております 次に九州地方整備局の活動について紹介させていただき ます まず最初に地震発生後の初動体制につい

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災害救護速報 平成 28 年 4 月 25 日 ( 月 ) 15: 00 現在事業局救護 福祉部救護課 TEL: /FAX: 内容 数値等は 随時更新されます 下線部は前回速報からの追加 変更箇所 平成 28 年熊本地震災害に対する日本赤十字社の対応につ

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平成28年熊本地震被災者の皆様への生活支援

水俣市 津奈木町大分県 : 大分市 臼杵市 津久見市 佐伯市 玖珠町宮崎県 : 延岡市鹿児島県 : 長島町 (3) 津波津波注意報平成 28 年 4 月 16 日 1 時 27 分気象庁発表有明 八代海 4 月 16 日 2 時 14 分解除 (4) 地震活動状況 (4 月 14 日 21 時 26

目次 はじめに P3 1 災害 緊急の範囲 P3 2 時間と場所を考慮した対応の必要性 P3 3 時間ごとの対応 P4 4 場所ごとの対応 P5 5 デジタルサイネージの提供コンテンツ P6 6 緊急時を意識したデジタルサイネージシステム P6 7 情報の切替 復帰の条件 P7 8 緊急運用体制 P

Transcription:

平成 28 年 (216 年 ) 熊本地震におけるライフライン復旧概況 ( 時系列編 ) (Ver.1:216 年 2 まで ) (Ver.2:216 年 16 まで ) (Ver.2.1: 216.7. 図 8.8(a)(b) が逆だったので修正 ) 土木学会地震工学委員会 ライフラインに係わる都市減災対策技術の高度化に関する研究小委員会 216//2 岐阜大学工学部社会基盤工学科能島暢呂 1. はじめに 熊本県熊本地方において,216 年 1 21 時 26 分に発生した地震 (M6.) と, その約 28 時間後に発生した 16 1 時 2 分に発生した地震 (M7.3) は, 熊本県を中心に甚大な被害をもたらし, 一連の地震は気象庁により 平成 28 年 (216 年 ) 熊本地震 と命名された. それぞれ前震 本震として位置付けられたが, 地震活動はきわめて活発であり, 連鎖的に発生した地震群 ( 余震あるいは誘発地震 ) は, 熊本県から大分県まで, 九州中部をほぼ横断する約 12km の範囲に及んだ. 供給系 通信系 交通系ライフライン施設も大きな被害を受け, 被災地における災害対応, 復旧活動, 市民生活, 地域産業, 社会経済活動などに大きな支障を及ぼした. サプライチェーンの断絶による事業中断など, 全国規模の影響も出ている. 前震発生から 1 ヶあまりが過ぎ, ライフラインの供給機能回復のための応急復旧はほぼ完了したといっていい. 一方, 被害甚大地域においては, 仮設住宅の建設を中心とした復興計画とあわせてライフラインも復旧される予定となっており, 長期的な影響が懸念される. 筆者は, 主に熊本県内の市区町村 ( 図 1.1, 表 1.1) を対象として 2 までの供給系 通信系ライフラインの復旧概況とりまとめ, 時系列編 Ver.1 として報告した( 能島,216). ここではその続編として, 16 まで ( 一部, 18 まで ) の状況を 時系列編 Ver.2 としてまとめ, 新たに避難所数および避難者数に関する第 7 章を追加したのでここに報告する. 本文に関して Ver,1 からの変更部分については下線で示した. 数掲載写真はすべて 19~2 の間に熊本県益城町を中心に行った現地調査の際に筆者が撮影したものである. 初期段階のデータには信頼性が低いものやデータ欠損も多いため, 精査して修正 更新する方針である. 本報告では主に時系列を示すが, マップ化可能なデータについては, 別途報告する方針である. 記載内容に関して, お問い合わせや, お気づきの点などがありましたら, 能島宛メール E-mail<nojima@gifu-u.ac.jp> にてお知らせいただければ幸いです. 1

図 1.1(a) 熊本県の市区町村 ( 全県 ) 図 1.1(b) 熊本県の市区町村 ( 部分拡大図 ) 2

表 1.1 熊本県の市区町村別世帯数 人口 ( 平成 28 年 1 現在 ) 市町村名 世帯数 人口人口市町村名世帯数計男女計男女 県計 7,636 1,779,7 837,92 92,262 市計 79,263 1,3,9 673,2 761,97 下益城郡 3,76 1,191,726,6 熊本市 316,66 739,991 37,62 392,366 美里町 3,76 1,191,726,6 中央区 9,876 186,16 86,831 99,18 玉名郡 1,9,72 19, 21,32 東区 78,93 19,298 89,983 1,31 玉東町 1,818,23 2,89 2,76 西区 38,996 92,779 3,288 9,91 南関町 3, 9,623,23,1 南区 7,762 128,3 6,92 68,263 長洲町 6,129 1,77 7,681 8,93 北区,239 12,3 67,31 7,112 和水町 3,18 1,92,77,38 八代市 8,17 126,89 8,818 67,991 菊池郡 28,9 7,898 36,69 38,28 人吉市 13,76 33,1 1,62 18,2 大津町 12,87 33,71 16,77 17,12 荒尾市 2,837 3,122 2,76 28,376 菊陽町 16,88 1,197 2,113 21,8 水俣市 1,6 2,173 11,76 13,97 阿蘇郡 1,38 37,1 17,86 19,2 玉名市 2,6 66,18 31,229 3,189 南小国町 1,68, 1,9 2,1 山鹿市 19,1 1,99 2,32 27,8 小国町 2,76 7,78 3,3 3,728 菊池市 17,1 7,92 22,866 2,76 産山村 32 1,9 77 72 宇土市 13,32 36,93 17,99 19,33 高森町 2,2 6,23 2,98 3,29 上天草市 1,36 26,61 12,28 1,223 西原村 2,38 6,792 3,3 3,87 宇城市 21,8 9,89 27,993 31,96 南阿蘇村,693 11,3,87,866 阿蘇市 1,8 26,839 12,8 1,29 上益城郡 3,289 8,3,,93 天草市 32,96 81,71 37,933 3,818 御船町 6,37 17,189 8,116 9,73 合志市 2,83 8,867 28,273 3,9 嘉島町 3,198 9,9,298,71 郡計 126,373 3,3 16, 18,3 益城町 11,3 33,78 16,8 17,66 下益城郡 3,76 1,191,726,6 甲佐町 3,71 1,78,96,613 玉名郡 1,9,72 19, 21,32 山都町,9 1,939 7,87 7,82 菊池郡 28,9 7,898 36,69 38,28 八代郡 3,891 11,926,61 6,36 阿蘇郡 1,38 37,1 17,86 19,2 氷川町 3,891 11,926,61 6,36 上益城郡 3,289 8,3,,93 葦北郡 8,19 22,8 1,286 11,772 八代郡 3,891 11,926,61 6,36 芦北町 6,68 17,3 8,13 9,3 葦北郡 8,19 22,8 1,286 11,772 津奈木町 1,727,6 2,133 2,72 球磨郡 19,13,31 2,363 28,938 球磨郡 19,13,31 2,363 28,938 天草郡 2,877 7,621 3,99,22 錦町 3,68 1,69,29,62 多良木町 3,2 9,69,26,168 湯前町 1,81 3,962 1,83 2,128 水上村 8 2,182 1,22 1,16 相良村 1,12,18 2,7 2,33 五木村 62 1,2 91 3 山江村 1,1 3,397 1,88 1,89 球磨村 1,36 3,627 1,73 1,92 あさぎり町,261 1,37 7,9 8,22 天草郡 2,877 7,621 3,99,22 苓北町 2,877 7,621 3,99,22 熊本県企画振興部交通政策 情報局統計調査課 : 熊本県の人口と世帯数平成 28 年 1 現在推計人口 より抜粋 http://www.pref.kumamoto.jp/kiji_8718.html 3

2. 電力供給システム ( 図 2.1~2., 表 2.1, 写真 2.1~2.) 2.1 根拠データと注意事項 停電戸数については, 九州電力 ( 株 )Web サイトの 停電情報 によった. その他の対応状況についても九州電力 Web サイトを参照した. データを取得できなかった時間帯で, 補完可能な場合は ( 政府現地対策本部会議 ) 熊本県災害対策本部会議 資料で補完した. 停電戸数の解消過程( 図 2.1) 九州電力全体と熊本県内市区町村別に分けて掲載した. 熊本県内市区町村別については, 16 2 時のピーク時については不明. 供給率 =( 全戸数 - 停電戸数 )/ 全戸数 ( 図 2.2) 熊本県全体 ( 県外停電分を若干含む ) と熊本県内市区町村別に分けて掲載した. 熊本県内市区町村別については, 16 2 時のピーク時については不明. 復旧率 =( 延べ停電戸数 - 停電戸数 )/ 延べ停電戸数 ( 図 2.3) 九州電力全体と熊本県内市区町村別に分けて掲載した. 九州電力全体に関しては 16 2 時現在での停電戸数を 1% として基準化した. 市区町村別に関しては, 16 8 時現在での停電戸数を 1% として基準化した. 2.2 前震 本震による機能的被害 ( 初期被害 ) 前震による最大停電戸数は 1.67 万戸 ( 1 22 時現在 ) であり, すべて熊本県内と考えられる. 前震による最大停電戸数が多いのは, 益城町, 嘉島町, 熊本市東区の順であり,7 区町に留まっている. 本震による最大停電戸数は 7.66 万戸 ( 16 2 時現在 ) であるが, 県別 市区町村別の内訳は示されておらず不明である. 最大断水戸数 ( 約. 万戸 ) より若干多いものの, 阪神 淡路大震災や東本大震災に見られたほどの大差はない. 本震から約 6 時間半経過した時点 ( 16 8 時現在 ) での停電戸数は, 計 18.1 万戸 ( 熊本県 : 約 18.2 万戸, 大分県 :.7 千戸, 宮崎県 : 約.2 千戸 ) で, 熊本県が 99.6% を占める. 本震による最大停電戸数が多いのは, 熊本市東区, 南区, 中央区の順であり, 阿蘇市, 大津町, 菊池市, 益城町がこれに次いでおり, 熊本県内だけで 2 市区町村に広がっている. 2.3 前震 本震による機能的被害の復旧過程 これまでの震災同様, 上水道 都市ガスと比較すると応急復旧は早い. 特に熊本市および震源断層から距離のある市町村では応急復旧は早く, 17 23 時現在での停電戸数は 8 市町村の 3.8 万戸となった. 熊本地方では, 西原村では 18 12 時, 益城町では 18 22 時に通電が完了したことになっているが, これらの被害甚大地区では 19 の時点でも通電しておらず, 集計の対象外とされた模様である ( 写真 2.1~2.3). こうした場合, 九州電力の停電情報では 家屋倒壊又は道路損壊による復旧困難箇所を除き, 送電完了です とされている. 特に, 阿蘇地方 ( 阿蘇市, 高森町, 南阿蘇村 ) については,66KV 送電線の周辺で発生した大規模な

土砂崩れにより鉄塔が使用不可能となり, 道路被害による交通機能マヒにも阻まれて, 復旧は大きくずれ込んだ. 2 19 時 1 分には, がけ崩れや道路の損壊等により復旧が困難な箇所を除いて, 高圧配電線への送電完了 とされ, 停電戸数 戸 となった. しかしこれは高圧発電機車による応急復旧を含めたものであり, 送電系統からの通電はさらに時間を要した ( 図 2.). 阿蘇 高森地区においては, 2 19:1 現在, 高圧発電機車が 162 台 ( 自社分と 9 電力会社から応援分 11 台 ) 配置され, うち 18 台が稼働する体制となった ( 表 2.1). 九州電力 facebook ( 28 23:1) によると, 阿蘇市, 高森町, 南阿蘇村において, 同地区に電力を供給する仮送電線の建設工事が完了し, 28 6 時より, 順次, 発電機車を取り外し, 通常時と同じ配電線からの供給に切り替える作業を行っていましたが, 本 21 時 36 分に完了しました と伝えられている.https://www.facebook.com/kyuden.jp/posts/97187271 内閣府 /21 電力 ( 経済産業省情報 : 21 6: 現在 ) 九州電力管内 停電 : 2 ( 水 )19 時 1 分, がけ崩れや道路の損壊等により復旧が困難な箇所を除いて, 高圧配電線への送電完了. 停電戸数 : 戸 風雨の影響等により, 今後も一時的な停電が発生する可能性がある. 電源車の手配 : 電気事業連合会, 電力広域的運営推進機関に対して, 電源車等を応援派遣するよう要請. これによる全国の電力会社からの応援出動を含めて,162 台を熊本県に集中配置. 大規模な土砂崩れにより送電が困難となっている阿蘇市, 高森市, 南阿蘇村においては, これらの電源車の活用により通電中. 内閣府 /28 電力 ( 経済産業省情報 : 28 13: 現在 ) 九州電力管内 停電 : 2 ( 水 )19 時 1 分, がけ崩れや道路の損壊等により復旧が困難な箇所を除いて, 高圧配電線への送電完了. 大規模な土砂崩れにより送電が困難となっている阿蘇市, 高森市, 南阿蘇村においては, 全国から手配した電源車の活用により通電中. なお, 27 ( 水 ) 仮復旧工事が完了. 28 ( 木 ) より, 順次, 系統からの供給へと切り替える予定. 全ての区間の切り替えが終了するまでには,2 間程度掛かる見通し.

九州地方 3 停電戸数 ( 千戸 ) 3 2 2 1 1 1 22 時 1 6 時 1 11 時 1 1 時 16 2 時 16 8 時 16 1 時 16 1 時 16 1 時 16 16 時 16 18 時 16 19 時 16 22 時 17 6 時 17 1 時 17 12 時 17 1 時 17 19 時 17 23 時 18 7 時 18 1 時 18 12 時 18 13 時 18 1 時 18 1 時 18 17 時 18 18 時 18 19 時 18 2 時 18 22 時 19 8 時 19 9 時 19 1 時 19 11 時 19 12 時 19 13 時 19 1 時 19 1 時 19 17 時 19 18 時 19 2 時 19 21 時 19 22 時 19 23 時 2 6 時 2 7 時 2 8 時 2 1 時 2 12 時 2 1 時 2 1 時 2 16 時 2 17 時 2 18 時 2 2 時 図 2.1(a) 停電戸数の解消過程 ( 九州電力全体, ピークは 16 2 時 ) 3 2 停電戸数 ( 千戸 ) 2 1 1 1 6 時 1 11 時 1 1 時 16 時 2 時 16 8 時 16 1 時 16 1 時 16 1 時 16 16 時 16 18 時 16 19 時 16 22 時 17 6 時 17 1 時 17 12 時 17 1 時 17 19 時 17 23 時 18 7 時 18 1 時 18 12 時 18 13 時 18 1 時 18 1 時 18 17 時 18 18 時 18 19 時 18 2 時 18 22 時 19 8 時 19 9 時 19 1 時 19 11 時 19 12 時 19 13 時 19 1 時 19 1 時 19 17 時 19 18 時 19 2 時 19 21 時 19 22 時 19 23 時 2 6 時 2 7 時 2 8 時 2 1 時 2 12 時 2 1 時 2 1 時 2 16 時 2 17 時 2 18 時 2 2 時 熊本市中央区熊本市東区熊本市西区熊本市南区熊本市北区八代市荒尾市 玉名市山鹿市菊池市宇土市宇城市合志市美里町 玉東町南関町長洲町和水町大津町菊陽町西原村 御船町嘉島町益城町甲佐町山都町氷川町阿蘇市 南小国町小国町産山村高森町南阿蘇村水俣市上天草市 天草市芦北町津奈木町苓北町 図 2.1(b) 停電戸数の解消過程 ( 熊本県内市区町村別, 16 2 時のピーク時については不明 ) 6

1 9 8 7 供給率 (%) 6 3 2 1 熊本県 1 22 時 1 6 時 1 11 時 1 1 時 16 2 時 16 8 時 16 1 時 16 1 時 16 1 時 16 16 時 16 18 時 16 19 時 16 22 時 17 6 時 17 1 時 17 12 時 17 1 時 17 19 時 17 23 時 18 7 時 18 1 時 18 12 時 18 13 時 18 1 時 18 1 時 18 17 時 18 18 時 18 19 時 18 2 時 18 22 時 19 8 時 19 9 時 19 1 時 19 11 時 19 12 時 19 13 時 19 1 時 19 1 時 19 17 時 19 18 時 19 2 時 19 21 時 19 22 時 19 23 時 2 6 時 2 7 時 2 8 時 2 1 時 2 12 時 2 1 時 2 1 時 2 16 時 2 17 時 2 18 時 2 2 時 図 2.2(a) 供給率 =( 全戸数 - 停電戸数 )/ 全戸数 の推移 ( 熊本県全体としたが, 16 2 時現在の値は若干の県外分を含むと推察される ) 1 9 8 7 供給率 (%) 6 3 2 1 1 6 時 1 11 時 1 1 時 16 2 時 16 8 時 16 1 時 16 1 時 16 1 時 16 16 時 16 18 時 16 19 時 16 22 時 17 6 時 17 1 時 17 12 時 17 1 時 17 19 時 17 23 時 18 7 時 18 1 時 18 12 時 18 13 時 18 1 時 18 1 時 18 17 時 18 18 時 18 19 時 18 2 時 18 22 時 19 8 時 19 9 時 19 1 時 19 11 時 19 12 時 19 13 時 19 1 時 19 1 時 19 17 時 19 18 時 19 2 時 19 21 時 19 22 時 19 23 時 2 6 時 2 7 時 2 8 時 2 1 時 2 12 時 2 1 時 2 1 時 2 16 時 2 17 時 2 18 時 2 2 時 熊本市中央区 熊本市東区 熊本市西区 熊本市南区 熊本市北区 八代市 荒尾市 玉名市 山鹿市 菊池市 宇土市 宇城市 合志市 美里町 玉東町 南関町 長洲町 和水町 大津町 菊陽町 西原村 御船町 嘉島町 益城町 甲佐町 山都町 氷川町 阿蘇市 南小国町 小国町 産山村 高森町 南阿蘇村 水俣市 上天草市 天草市 芦北町 津奈木町 苓北町 図 2.2(b) 供給率 =( 全戸数 - 停電戸数 )/ 全戸数 の推移 ( 熊本県内市区町村別, 16 2 時のピーク点については不明 ) 7

1 9 8 7 復旧率 (%) 6 3 2 1 九州地方 1 22 時 1 6 時 1 11 時 1 1 時 16 2 時 16 8 時 16 1 時 16 1 時 16 1 時 16 16 時 16 18 時 16 19 時 16 22 時 17 6 時 17 1 時 17 12 時 17 1 時 17 19 時 17 23 時 18 7 時 18 1 時 18 12 時 18 13 時 18 1 時 18 1 時 18 17 時 18 18 時 18 19 時 18 2 時 18 22 時 19 8 時 19 9 時 19 1 時 19 11 時 19 12 時 19 13 時 19 1 時 19 1 時 19 17 時 19 18 時 19 2 時 19 21 時 19 22 時 19 23 時 2 6 時 2 7 時 2 8 時 2 1 時 2 12 時 2 1 時 2 1 時 2 16 時 2 17 時 2 18 時 2 2 時 図 2.3(a) 復旧率 =( 延べ停電戸数 - 停電戸数 )/ 延べ停電戸数 の推移 ( 九州電力全体, 16 2 時現在の停電戸数を 1% とした ) 1 9 8 7 復旧率 (%) 6 3 2 1 1 6 時 1 11 時 1 1 時 16 2 時 16 8 時 16 1 時 16 1 時 16 1 時 16 16 時 16 18 時 16 19 時 16 22 時 17 6 時 17 1 時 17 12 時 17 1 時 17 19 時 17 23 時 18 7 時 18 1 時 18 12 時 18 13 時 18 1 時 18 1 時 18 17 時 18 18 時 18 19 時 18 2 時 18 22 時 19 8 時 19 9 時 19 1 時 19 11 時 19 12 時 19 13 時 19 1 時 19 1 時 19 17 時 19 18 時 19 2 時 19 21 時 19 22 時 19 23 時 2 6 時 2 7 時 2 8 時 2 1 時 2 12 時 2 1 時 2 1 時 2 16 時 2 17 時 2 18 時 2 2 時 熊本市中央区 熊本市東区 熊本市西区 熊本市南区 熊本市北区 八代市 荒尾市 玉名市 山鹿市 菊池市 宇土市 宇城市 合志市 美里町 玉東町 南関町 長洲町 和水町 大津町 菊陽町 西原村 御船町 嘉島町 益城町 甲佐町 山都町 氷川町 阿蘇市 南小国町 小国町 産山村 高森町 南阿蘇村 水俣市 上天草市 天草市 芦北町 津奈木町 苓北町 図 2.3(b) 復旧率 =( 延べ停電戸数 - 停電戸数 )/ 延べ停電戸数 の推移 ( 熊本県内市区町村別, 16 8 時現在の停電戸数を 1% とした ) 8

写真 2.1 電柱の傾斜 ( 益城町 ) 写真 2.2 電柱の折損 ( 益城町 ) 写真 2.3 柱上変圧器の破損 ( 益城町 ) 写真 2. 信号機の機能マヒと交通渋滞 ( 益城町 ) 9

図 2. 災害対応および復旧作業に関する情報発信 ( 2~28 のリストを抜粋 )( 続く ) 九州電力 ( 株 )Web サイトより引用 http://www.kyuden.co.jp/qside_cat_series_restoration.html 1

図 2. 災害対応および復旧作業に関する情報発信 ( 2~28 のリストを抜粋 )( 続き ) 九州電力 ( 株 )Web サイトより引用 http://www.kyuden.co.jp/qside_cat_series_restoration.html 11

表 2.1 高圧発電機車配置状況 ( 阿蘇 高森地区 ) 社名 高圧発電機車 総台数うち稼動台数 ( 送電中 ) 要員 当社 2 台 6 台 - 北海道電力株式会社 台 台 18 名 東北電力株式会社 台 台 1 名 東京電力パワーグリッド株式会社 台 台 27 名 中部電力株式会社 37 台 3 台 226 名 他電力応援分 北陸電力株式会社 8 台 3 台 2 名 関西電力株式会社 1 台 1 台 7 名 中国電力株式会社 2 台 2 台 13 名 四国電力株式会社 1 台 1 台 名 沖縄電力株式会社 2 台 2 台 12 名 小計 11 台 12 台 629 名 合計 162 台 18 台 - 阿蘇市, 高森町, 南阿蘇村については, 同地区に供給している 6 万 6 千ボルト送電線の周辺での大規模な土砂崩れにより, 送電線の使用が不可能となっております. このため, 全国の電力会社からの応援も仰ぎ, 下記のとおり発電機車を配置し, 電力供給をおこなっております. 九州電力 ( 株 ) 平成 28 年度熊本県地震に伴う高圧発電機車による復旧状況について ( 2 19 時 1 分最終版 ) より引用. http://www.kyuden.co.jp/notice_1621.html 12

3. 水供給システム ( 図 3.1~3.7, 写真 3.1~3.2) 3.1 根拠データと注意事項 断水戸数や被害 復旧 災害対応状況に関するデータについては, 基本的に ( 政府現地対策本部会議 ) 熊本県災害対策本部会議 資料に記載された 環境生活部環境保全課 : 水道施設の被害状況 に基づく. 最大断水戸数, 復旧見通し, 応急給水の実施状況などについては, 厚生労働省 熊本県熊本地方を震源とする地震に係る被害状況及び対応について に記載された 水道の被害情報 のデータを用いた. 世帯数については, 熊本県企画振興部統計調査課: 平成 28 年熊本県の人口と世帯数 ( 平成 28 年 1 現在 ) を用いた. 以下の項目について, 熊本県全体および熊本市に関するデータと, 熊本市以外の市町村別データを掲載した. 断水戸数の解消過程( 図 3.1) 地震後の初期段階ではデータ欠損があり, また, 最大断水戸数や断水戸数が集計主体により合致しない場合があるため, 厚生労働省による 最大断水戸数 を参考にして, 適宜, 補完 修正した. 供給率 =( 全戸数 - 断水戸数 )/ 全戸数 ( 図 3.2) 全戸数 =max( 最大断水戸数, 世帯数 ) とした. 復旧率 =( 延べ断水戸数 - 断水戸数 )/ 延べ断水戸数 ( 図 3.3) 基本的には厚生労働省による 最大断水戸数 をもって 延べ断水戸数 とした. 復旧見通し( 図 3.) 該当市町村についてのみ, データが得られている 29 ~ 18 までの状況を示した. 応急給水の実施状況( 図 3.) 水道事業者による応急給水の実施状況を給水車台数で示した. 3.2 前震 本震による機能的被害 ( 初期被害 ) 厚生労働省まとめによると, 最大断水戸数は. 万戸 ( 熊本県 :3.2 万戸, 大分県 :1. 万戸, 宮崎県 :2.8 千戸など ) であり, 熊本県が 97% を占める ( 前震 本震を通じた数値と思われる ). 熊本県における断水発生は 19 市町村に及ぶが, 前震から本震後の 17 1: までは市町村別内訳が不明である. 断水状況の全容が把握できず, データが網羅されていない可能性がある. 判明している分での最大断水戸数は, 前震で 6.9 万戸, 本震で 39.7 万戸である. 熊本県で断水戸数が多いのは, 熊本市 ( 区別内訳不明 )32.7 万戸, 大津菊陽水道企業団 ( 大津町 菊陽町 )3.1 万戸, 益城町 1.1 万戸, 阿蘇市 1. 万戸などである. 断水の原因は様々であり, 配水管破損 ( 熊本市, 宇土市, 甲佐町, 山都町ほか ) の他, 配水池水位低下 ( 大津菊陽水道企業団 ), 送水管破損 ( 阿蘇市, 産山村, 上天草市 ), 停電と給水管破損 ( 南阿蘇村 ), 停電 ( 高森町 ), 水源池の濁水 ( 大津菊陽水道企業団, 菊池市ほか多数 ) などがある. 全容はまだ明らかではなく, 今後の調査が必要である. 3.3 前震 本震による機能的被害の復旧過程 熊本市および大津菊陽水道企業団( 大津町 菊陽町 ) では応急復旧のペースが比較的早い. 13

ただし熊本市では下記引用資料にあるように, 試験通水中の戸数( 一部着手および未着手も含む ) を 断水戸数 に含めていない. 通水 は必ずしも 断水解消 を意味せず, 応急復旧後も漏水や水が使えない場合があることに要注意である. 大津菊陽水道企業団( 大津町 菊陽町 ) でも, 水圧不足により給水不安定が発生したほか, 濁水のため飲用不適と広報された. 熊本地域の 11 市町村では地下水を水源とし, 配水システムは浄水場を持たない ( 図 3.6, 図 3.7). 地震後に発生した水源の濁水が大きな周辺の水供給に大きな影響を及ぼした. 漏水対策や水圧低下のため計画断水( 熊本市, 宇城市, 上天草市 ) が行われたケースもある. 被害が集中した市町村( 益城町, 西原村, 御船町, 南阿蘇村, 阿蘇市 ) では遅れが目立つ. 時間経過とともに被災地における衛生状態の悪化が懸念され, 早急な復旧が望まれる. 29 以降, 厚生労働省では復旧見通しを公表している. 分類を 短期 :1 週間程度, 中長期: 2 週間程度またはそれ以上, 数ヵ程度を含む としている. 家屋等損壊地域 については 地震により家屋等が大きく損壊した地域で, 地域の復興に合わせて水道も復旧 整備する予定として市町村から報告のあったものであるため復旧見込みの対象に含めない としている. 18 1 時現在で 家屋等損壊地域 に該当するのは 1,68 戸である ( 図 3.). その内訳は, 益城町 :7 戸, 南阿蘇村 :76 戸, 西原村 :1 戸, 御船町 :98 戸であり, 各町村の最大断水戸数のそれぞれ 6.%,2.2%,.3%,1.% に相当している. 水道事業者による応急給水体制としては, ピーク時 ( 21~26 ) には給水車 18 台となったが, 断水解消とともに減少し, 2 には 台と半減, 18 には 11 台まで減少している ( 図 3.). 第 9 回政府現地対策本部会議 第 12 回熊本県災害対策本部会議資料状況 ( 18 1h) 大津菊陽水道企業団 ( 断水戸数 7 戸と発表 ) 半数の施設で濁度発生. 給水制限はしていないが, 飲用不適と防災無線で周知し, 避難所へ給水タンク設置またはペットボトルを供給. 配水池の水位低下 ( 原因調査中 ), 水源の消減により大津町の一部地区で断水中 ( 給水タンク対応 ), 菊陽町は一旦断水解除 ( 水圧不足等により給水状態にばらつきあり ). 11 第 1 回政府現地対策本部会議 第 13 回熊本県災害対策本部会議資料状況 ( 19 1h) 熊本市 ( 断水戸数 2, 戸と発表 ) 漏水調査 補修中漏水箇所特定のため, 全体の約 82% にあたる 268 戸に試験給水中. 通水しているところもあるが, 新たな漏水も発覚している状況. 不足 ( ママ ) の事態がない限り,19 中にはすべての配水区で通水を開始する見通し. 全体 : 約 32, 戸中, 通常給水 :1, 戸, 試験給水 :268,, 断水 :2, 通水している世帯数約 82.2%=268,( 通水を着手 + 一部着手 )/326, 通水とは 市民の方へ水を供給する配水池から水が出ている状態. ご自宅までの水道管が破損している場合は水が出ないことがあります. 第 12 回政府現地対策本部会議 第 1 回熊本県災害対策本部会議資料状況 ( 21 1h) 熊本市 ( 断水戸数 1, 戸と発表 ) 漏水調査 補修中漏水箇所特定. 全体 (326,) の約 99.7% にあたる約 32, 戸に試験給水中. 通水しているところが, 新たな漏水も発覚している状況. 1

断水戸数 ( 戸 ) 3 3 2 2 1 1 熊本県 熊本市 時間 図 3.1(a) 断水戸数の解消過程 ( 熊本県全体および熊本市 ) 玉名市大津菊陽水道企業団小国町高森町西原村益城町山都町宇城市人吉市 菊池市阿蘇市産山村南阿蘇村御船町甲佐町宇土市美里町上天草市 3 3 2 断水戸数 ( 戸 ) 2 1 1 時間 図 3.1 (b) 断水戸数の解消過程 ( 熊本県内市町村 熊本市以外 ) 1

供給率 (%) 1. 9. 8. 7. 6... 3. 2. 1.. 時間 図 3.2 (a) 供給率 =( 全戸数 - 断水戸数 )/ 全戸数 の推移 ( 熊本県全体および熊本市 ) 玉名市大津菊陽水道企業団小国町高森町西原村益城町山都町宇城市人吉市 菊池市阿蘇市産山村南阿蘇村御船町甲佐町宇土市美里町上天草市 1. 9. 8. 7. 供給率 (%) 6... 3. 2. 1.. 図 3.2 (b) 供給率 =( 全戸数 - 断水戸数 )/ 全戸数 の推移 ( 熊本県内市町村 熊本市以外 ) 時間 16

復旧率 (%) 1. 9. 8. 7. 6... 3. 2. 1.. 熊本県 熊本市 時間 図 3.3 (a) 復旧率 =( 延べ断水戸数 - 断水戸数 )/ 延べ断水戸数 の推移 ( 熊本県全体および熊本市 ) 玉名市大津菊陽水道企業団小国町高森町西原村益城町山都町宇城市人吉市 菊池市阿蘇市産山村南阿蘇村御船町甲佐町宇土市美里町上天草市 1. 9. 8. 7. 復旧率 (%) 6... 3. 2. 1.. 時間 図 3.3 (b) 復旧率 =( 延べ断水戸数 - 断水戸数 )/ 延べ断水戸数 の推移 ( 熊本県内市町村 熊本市以外 ) 17

断水戸数 ( 戸 ) 7 6 3 2 1 益城町 割合 (%) 1 9 8 7 6 3 2 1 益城町 29 3 1 2 3 6 7 8 9 1 11 12 13 1 1 16 17 18 29 3 1 2 3 6 7 8 9 1 11 12 13 1 1 16 17 18 復旧対象外戸数中長期短期 復旧対象外戸数中長期短期復旧済み 断水戸数 ( 戸 ) 16 1 12 1 8 6 2 南阿蘇村 割合 (%) 1 9 8 7 6 3 2 1 南阿蘇村 29 3 1 2 3 6 7 8 9 1 11 12 13 1 1 16 17 18 29 3 1 2 3 6 7 8 9 1 11 12 13 1 1 16 17 18 復旧対象外戸数中長期短期 復旧対象外戸数中長期短期復旧済み 断水戸数 ( 戸 ) 12 1 8 6 2 西原村 29 3 1 2 3 6 7 8 9 1 11 12 13 1 1 16 17 18 割合 (%) 1 9 8 7 6 3 2 1 西原村 29 3 1 2 3 6 7 8 9 1 11 12 13 1 1 16 17 18 復旧対象外戸数中長期短期 復旧対象外戸数中長期短期復旧済み 断水戸数 ( 戸 ) 12 1 8 6 2 御船町 29 3 1 2 3 6 7 8 9 1 11 12 13 1 1 16 17 18 割合 (%) 1 9 8 7 6 3 2 1 御船町 29 3 1 2 3 6 7 8 9 1 11 12 13 1 1 16 17 18 復旧対象外戸数中長期短期 復旧対象外戸数中長期短期復旧済み 左列 : 実数右列 : 各市町村別の全断水戸数に対する構成割合図 3. 長期断水が懸念される 町村における復旧見込みの推移 短期 中長期 家屋等損壊地域 :1 週間程度 :2 週間程度またはそれ以上, 数ヵ程度を含む : 地震により家屋等が大きく損壊した地域で, 地域の復興に合わせて水道も復旧 整備する予定として市町村から報告のあったものであるため復旧見込みの対象に含めない.( 図では復旧対象外戸数としている.) 18

12 給水車 ( 台 ) 1 8 6 待機中 現場へ移動中 2 19: 12: 9: 9: 9: 18: 1: 9: 9: 18: 9: 1: 9: 6:3 18: 7: 9: 2: 17: 19: 1: 応急給水を実施中 16 17 18 19 2 21 22 23 2 2 26 26 27 28 29 3 1 2 3 6 7 8 9 1 11 12 13 1 1 16 17 18 図 3. 水道事業者による応急給水の実施状況 ( 給水車台数 ) 写真 3.1 応急給水場所の掲示 ( 益城町役場 ) 写真 3.2 自衛隊による応急給水 ( 益城町役場 ) 写真 3.3 福岡市による応急給水 ( 益城町役場 ) 写真 3. 断水中も営業するコンビニ ( 熊本市 ) 19

水道水源の全てを地下水で賄う人口約 7 万人の熊本市 これは人口 万人以上の都市としては本唯一 世界でも稀少な都市となっています また 阿蘇外輪山の西側から連なる面積約 1,1 平方キロメートルの熊本地域の大地には 熊本市を含む 11 市町村があり 約 1 万人の人々が暮らしています この熊本地域においても水道水源のほぼ全てを地下水で賄っています 図 3.6 熊本地域の地下水の流れ 熊本市環境局水保全課 : くまもとウォーターライフ 世界に誇る地下水都市 熊本 より引用 http://www.kumamoto-waterlife.jp/base/pub/detail.asp?c_id=&id=67&m_id=2&mst= 2

熊本市の水道は 大正 13 年 (192 年 ) の給水開始以来 水源の全てに地下水を使用していることが大きな特徴です 地下水は 取水井戸から汲み上げられ 滅菌した後 配水池に送られます 配水池から家庭までは 高台の配水池から高低差を利用して水をお届けする自然流下式と 平地にある配水池から配水ポンプの力で水をお届けするポンプ加圧式の二通りの配水方法があります 図 3.7 熊本市の給水のしくみ 熊本市上下水道局 Web サイト 水道のしくみ水をつくる 送る より引用 http://www.kumamoto-waterworks.jp/?waterworks_article=16 21

. 都市ガス供給システム ( 図.1~ 図., 写真.1~.3).1 根拠データと注意事項 ガス停止戸数, 供給ブロック, 災害対応状況などについては, 西部ガス ( 株 ) が Web サイトで公表した 復旧進捗表, 復旧進捗管理図, 地震対策単位ブロック図 および緊急情報プレスリリース 都市ガス復旧作業状況について ( 熊本地震の状況 ) に基づいて集計した. 本ガス協会が Web サイトで公表した 平成 28 年熊本地震による都市ガス供給の停止状況及び復旧状況について についても随時参照した. 平成 26 年度ガス事業年報 によると, 西部ガス ( 株 ) 熊本支社における需要家メーター数は計 112,771 個 ( 家庭用 1,167, 商業用,73, 工業用 122, その他 1,739) である. 供給ブロックは 21~27 の 7 ブロック ( 供給戸数 :,8 戸 ~22,3 戸 ) に分割されている. 益城町内の都市ガス供給エリアは熊本市東区に接する町西端のごく一部であり, 被害集中地域を含むほとんどの地域は供給エリア外であり LP ガスが供給されている. 都市ガス供給区域および基本ブロック( 図.1) 復旧進捗管理図 地震対策単位ブロック図 に基づいて作成した. 都市ガス停止戸数(= 残りの復旧対象戸数 ) の解消過程 ( 図.2) 供給区域全体とブロック別に作成した. 22 についてはブロック別のデータがない. 復旧率 =( 延べ都市ガス停止戸数 - 都市ガス停止戸数 )/ 延べ都市ガス停止戸数 ( 図.3) 供給区域全体とブロック別に作成した. 22 についてはブロック別のデータがない. 供給率 =( 都市ガス供給全戸数 - 都市ガス停止戸数 )/ 都市ガス供給全戸数 供給区域全体で全戸停止と仮定すると 供給率 = 復旧率 となるため, ここでは省略した. 西部ガスの復旧隊および本ガス協会による復旧応援隊の人数の推移( 図.) 緊急情報プレスリリース 都市ガス復旧作業状況について ( 熊本地震の状況 ) により集計した..2 前震 本震による機能的被害 ( 初期被害 ) 前震による供給停止戸数は 1,123 戸 ( 熊本市南区の一部 ) であった ( 当初, 熊本市中央区の一部, 南区の一部における約,6 戸と伝えられたが, 精査の結果, 修正された ). 1 2: の時点で 6 戸が開栓完了 ( 進捗率 7.%) した. 本震による供給停止戸数は 1,88 戸 ( 熊本市のほぼ全域, 菊陽町 合志市 益城町 嘉島町 御船町の全域 ) であった ( 当初, 約 1, 戸とされたが, 精査の結果, 空き家など約,1 戸が除外されて数値が修正された ). 地震時の供給停止判断に関しては, 下記に抜粋したように, 西部ガス ( 株 ) の 防災業務計画 に定められている..3 前震 本震による機能的被害の復旧過程 中圧導管から直接供給する病院 医療センター計 8 施設には優先復旧が行われた ( 16 に 2 施設, 17 に 6 施設 ). その後も 18 には中圧 B ラインが 1% 復旧して新たに 2 施設, 19 に 7 施設, 2 に 施設, 計 3 施設が優先された. 2 には作業不可能な 2, 件を除いて閉栓作業を完了し, 供給再開が開始された. 22

各供給ブロックは 2~8 個の復旧ブロック ( 需要家 3 千戸程度 ) に分割されて進められた. 復旧作業が本格化してからは, ガス導管の被害が少なかったことから, 供給再開はきわめて順調なペースで進んだ. 当初, 復旧完了見込みを 8 としていたが, 作業効率が良かったため大幅に短縮され, 3 13 時 分に復旧作業を完了した. ただし復旧途上の集計においては, 復旧済み戸数 は [1] 開栓済みの場合 [2] お客さまご不在の場合 [3] お客さまのご都合で開栓されない場合の合計です とされ ( 29 第 3 報 ), 復旧完了後には 本までの累計復旧戸数の中には 家屋倒壊や ご都合に合わせて供給を再開していくお客さまを含んでいます とされている ( 3 第 3 報 ). また, 需要家の立ち合いを要する開栓作業は引き続き行われており, 開栓を終えたのは約 8 万 1 千戸 ( 熊本新聞 1 朝刊 ) であった. 復旧人員については, 本ガス協会応援隊が徐々に増強され, 合計のピークは 2 の,61 人 ( 西部ガス復旧隊 :1,96 人 + 本ガス協会復旧応援隊 :2,676 人 ) であった. 西部ガス 防災業務計画 より抜粋第 7 節地震時の供給停止判断 (1) 地震が発生した場合 次の各号に掲げるような大きな災害が確認されたブロックでは 供給停止を行う 1 SI 値が 6 カイン以上を記録した地域及び製造所又は供給所ガスホルダーの送出量の大変動 主要整圧器等の圧力の大変動により供給継続が困難な地域については 直ちにガス供給停止を決定する 2 SI 値が 3 カイン以上 6 カイン未満となった地域については 緊急巡回点検やガス漏えい通報の受付状況等から経時的に得られる被害状況により 二次災害の発生が予測される場合は 速やかにガス供給を停止する (2) 供給継続地区については 保安巡回等の保安確保のための必要な対策を行う 図.1 熊本市周辺の都市ガス供給区域および単位ブロック ( 西部ガス資料に基づいて作成 ) 23

12 1 供給停止戸数 8 6 2 1 1 16 17 18 19 2 21 22 23 2 2 26 27 28 29 3 図.2 (a) 都市ガス停止戸数 (= 残りの復旧対象戸数 ) の解消過程 ( 供給区域全体 ) 供給停止戸数 21 22 23 2 2 26 27 2 2 1 1 図.2 (b) 都市ガス停止戸数 (= 残りの復旧対象戸数 ) の解消過程 ( ブロック別 ) 2

1 9 8 7 6 3 2 1 1 1 16 17 18 19 復旧率 2 21 22 23 2 2 26 27 28 29 3 図.3 (a) 復旧率 =( 延べ都市ガス停止戸数 - 都市ガス停止戸数 )/ 延べ都市ガス停止戸数 の推移 ( 供給区域全体 ) 復旧率 1.9.8.7.6...3.2.1 21 22 23 2 2 26 27 図.3 (b) 復旧率 =( 延べ都市ガス停止戸数 - 都市ガス停止戸数 )/ 延べ都市ガス停止戸数 の推移 ( ブロック別 ) 2

人数 3 3 2 2 1 1 本ガス協会復旧応援隊 西部ガス復旧隊 図. 西部ガスの復旧隊および本ガス協会による復旧応援隊の人数の推移 ( 29 については当時予定, それ以前については実績 ) 写真.1 被災地に向かうガス復旧支援隊 ( 九州自動車道, 左 : 東邦ガス, 右 : 大阪ガス ) 写真.2 LP ガスボンベとブロック塀の倒壊 ( 益城町 ) 写真.3 LP ガスボンベの配送車両 ( 益城町 ) 26

. 通信システム ( 図.1~ 図.).1 加入電話 インターネット通信サービス 西本電信電話( 株 )Web サイト ニュースリリース の 熊本地震に伴う通信サービス影響及び各種支援について などによった ( 標題は時間経過とともに変更されている ). 通信サービスり障回線数の推移( 図.1) を示す. 通信設備 ( ケーブル, 電柱 ) などの被害により, 阿蘇地方を中心に, 一時的にり障回線は約 2, 回線に上ったが, 2 までに応急復旧した ( 19 のデータは得られていない ). 災害用伝言ダイヤル(171) および 災害用ブロードバンド伝言板(web171) の累積利用件数の推移 ( 図.2) を示す. 東本大震災の際には, 災害用伝言ダイヤル (171) は約 326 万件, 災害用ブロードバンド伝言板 (web171) は約 2.8 万件 (211 年 9 時点 ) であり, 後者は前者の 7.6% に過ぎなかった. これに対して今回は, それぞれ約.9 万件と約 11.7 万件 (216 年 28 時点 ) と約 2 倍となっており,web171 の普及が顕著である..2 携帯電話 携帯電話( 移動体通信 3 社 ) については, 非常災害対策本部 : 平成 28 年 (216 年 ) 熊本県熊本地方を震源とする地震に係る被害状況等について の 通信関係 の記載事項によった. 停止中の無線局数 基地局数の推移( 図.3) によると, 最大停止局数はソフトバンクで 199 局 ( 16 9:),NTTdocomo で 82 局,KDDI で 69 局 ( いずれも 17 9:) となっている.3 社全体では 17 の 3 局がピークであった. 復旧率 =( 最大停止局数 - 停止局数 )/ 最大停止局数 の推移 ( 図.) を見ると, 21 までの復旧のペースは比較的早いが, その後は鈍化している. 19 および 2 についてのみ停波原因が示されている ( 図.). この 2 間における停止局の減少は主に停電の解消によることがわかる. 図. の 21 以降におけるペース鈍化は, 伝送路断の時間を要する復旧作業によるものと推察される. 3 現在で 局まで減少したが, それ以降も, 16 現在で 2 局を残している. 27

通信サービスり障回線数 2 2 1 1 専用線などフレッツ光などフレッツ ISDN フレッツ ADSL 加入電話 INS 22:3 1:1 7: 1: 17:3 7: 13: 1:3 19: 6: 12: 19:3 19:3 21: 9: 18: 9: 9: 9: 9: 9: 9: 9: 9: 12: 12: 1 1 1 1 1 16 16 16 16 17 17 17 18 19 2 2 21 22 23 2 2 26 27 28 29 3 図.1 通信サービスり障回線数の推移 (NTT 西本 ) 2 18 16 1 災害用伝言板 (web171) 災害用伝言ダイヤル (171) 再生災害用伝言ダイヤル (171) 録音 累積利用件数 12 1 8 6 2 22:3 1:1 7: 1: 17:3 7: 13: 1:3 19: 6: 12: 19:3 19:3 21: 9: 18: 9: 9: 9: 9: 9: 9: 9: 9: 12: 12: 1 1 1 1 1 16 16 16 16 17 17 17 18 19 2 2 21 22 23 2 2 26 27 28 29 3 図.2 災害用伝言ダイヤル(171) および 災害用ブロードバンド伝言板(web171) の累積利用件数の推移 (NTT 西本 ) 28

29 図.3 停止中の無線局数 基地局数の推移 ( 移動体通信 3 社 ) 図. 復旧率 =( 最大停止局数 - 停止局数 )/ 最大停止局 の推移 ( 各社の最大停止局数で基準化 ) 1 1 2 2 : 9: 9: 18: 6: :3 6:3 : 9:3 6: :3 :3 :3 :3 6: 1: 6:3 6:3 6: 6: 6:3 1: 1 1 16 17 17 18 19 2 21 22 23 2 2 26 27 28 29 3 1 2 3 6 7 8 9 1 11 12 13 1 1 16 停止中の無線局数 基地局数 NTTdocomo KDDI(au) ソフトバンク % 1% 2% 3% % % 6% 7% 8% 9% 1% : 9: 9: 18: 6: :3 6:3 : 9:3 6: :3 :3 :3 :3 6: 1: 6:3 6:3 6: 6: 6:3 1: 1 1 16 17 17 18 19 2 21 22 23 2 2 26 27 28 29 3 1 2 3 6 7 8 9 1 11 12 13 1 1 16 復旧率 NTTdocomo KDDI(au) ソフトバンク

停止中の無線局数 基地局数 12 1 8 6 2 詳細確認中伝送路断停電 6: :3 6: :3 6: :3 19 2 19 2 19 2 NTTdocomo KDDI(au) ソフトバンク 図. 停止基地局数の原因別内訳 ( 19~2 の 2 間のみ判明 ) 参考図 ( 携帯電話シェアの推移 (21 年第 1 四半期 ) http://www.losttechnology.jp/k-tai/ より引用 ) NTT DoCoMo 67,31, (%) au,7,2 (29%) SOFTBANK MOBILE 39,887, (26%) 3

6. 医療機関への影響 ( 図 6.1~ 図 6.2) 厚生労働省の 熊本県熊本地方を震源とする地震に係る被害状況及び対応について においては, 医療施設の被災状況がまとめられており, これに基づいて推移を図示する ( 図 6.1). 建物損壊のリスクがあるのは 8 箇所であった. ライフライン( 電気 ガス 水道 ) に問題のある医療機関の割合を図示する ( 図 6.2). 熊本周辺の主要な医療機関が確認対象であり, 21 以降, 中小病院を中心に拡充されて 131 施設に増加している. ライフライン( 電気 ガス 水道 ) の供給に問題のある医療機関は, 最大で 3 箇所 ( 22 ) であった. 全般的に 3 割程度の医療機関でライフライン関連の問題があったことがわかる. ライフライン復旧とともにその数は減少し, 3 17 時現在で, ライフラインの供給に問題のある医療機関は解消されている. 1 12 1 調査対象 病院施設数 8 6 2 建物損壊のリスクがある医療機関 ライフライン ( 電気 ガス 水道 ) の供給に問題のある医療機関 問題ない医療機関 21: 2: 2: 2: 2: 2: 2: 17: 17: 17: 17: 17: 17 18 19 2 21 22 23 2 2 26 27 28 29 3 連絡が取れない医療機関 図 6.1 医療機関における問題点 割合 1% 9% 8% 7% 6% % % 3% 2% 1% % 21: 2: 2: 2: 2: 2: 2: 17: 17: 17: 17: 17: 17 18 19 2 21 22 23 2 2 26 27 28 29 3 ライフライン ( 電気 ガス 水道 ) の供給に問題のある医療機関の割合 図 6.2 ライフライン ( 電気 ガス 水道 ) の供給に問題のある医療機関の割合 31

7. 避難所数および避難者数 ( 図 7.1~ 図 7.3) 避難者数および避難所数に関するデータについては, 基本的に ( 政府現地対策本部会議 ) 熊本県災害対策本部会議 資料に記載された 避難所数及び避難者数の確認状況 に基づく. 一に複数回の報告があった場合には, 当該の最大数を採用した. 人口については, 熊本県企画振興部統計調査課: 平成 28 年熊本県の人口と世帯数 ( 平成 28 年 1 現在 ) を用いた. 熊本県内の避難所数および避難者数の推移を, 熊本県全体および熊本市, 熊本市以外の市町村に分けて図示する. その市町村別の構成割合についても示す.( 図 7.1, 図 7.2) 熊本県内の避難者数を人口で除した避難率の推移を, 熊本県全体および熊本市, 熊本市以外の市町村に分けて図示する.( 図 7.3) 住民の避難行動には, 住家損壊, 相次ぐ余震からの避難, 屋内散乱に加えて, 供給系ライフラインの途絶などの要因が複合的に作用していると考えられ, その影響について詳しく調べる必要がある. 32

9 8 7 熊本市熊本県 6 避難所数 3 2 1 /1 /16 /17 /18 /19 /2 /21 /22 /23 /2 /2 /26 /27 /28 /29 /3 /1 /2 /3 / / /6 /7 /8 /9 /1 /11 /12 /13 /1 /1 /16 時 図 7.1(a) 避難所数の推移 ( 熊本県全体および熊本市 ) 9 8 7 6 避難所数 3 2 1 /1 /16 /17 /18 /19 /2 /21 /22 /23 /2 /2 /26 /27 /28 /29 /3 /1 /2 /3 / / /6 /7 /8 /9 /1 /11 /12 /13 /1 /1 /16 時 八代市 人吉市 荒尾市 水俣市 玉名市 山鹿市 菊池市 宇土市 上天草市 宇城市 阿蘇市 天草市 合志市 美里町 玉東町 南関町 長洲町 和水町 大津町 菊陽町 南小国町 小国町 産山村 高森町 南阿蘇村 御船町 嘉島町 甲佐町 山都町 氷川町 芦北町 津奈木町 錦町 多良木町 湯前町 水上村 相良村 五木村 山江村 球磨村 あさぎり町 苓北町 西原村 益城町 図 7.1(b) 避難所数の推移 ( 熊本市以外の市町村 ) 33

避難所数の割合 1% 9% 8% 7% 6% % % 3% 2% 1% % /1 /16 /17 /18 /19 /2 /21 /22 /23 /2 /2 /26 /27 /28 /29 /3 /1 /2 /3 / / /6 /7 /8 /9 /1 /11 /12 /13 /1 /1 /16 時 苓北町 あさぎり町 球磨村 山江村 五木村 相良村 水上村 湯前町 多良木町 錦町 津奈木町 芦北町 氷川町 山都町 甲佐町 益城町 嘉島町 御船町 南阿蘇村 西原村 高森町 産山村 小国町 南小国町 菊陽町 大津町 和水町 長洲町 南関町 玉東町 美里町 合志市 天草市 阿蘇市 宇城市 上天草市 宇土市 菊池市 山鹿市 玉名市 水俣市 荒尾市 人吉市 八代市 熊本市 図 7.1(c) 避難所数の構成割合 ( 熊本県内の市町村別 ) 3

2 避難者数 ( ) 18 16 1 12 1 8 6 2 熊本市熊本県 /1 /16 /17 /18 /19 /2 /21 /22 /23 /2 /2 /26 /27 /28 /29 /3 /1 /2 /3 / / /6 /7 /8 /9 /1 /11 /12 /13 /1 /1 /16 時 図 7.2(a) 避難者数の推移 ( 熊本県全体および熊本市 ) 1 12 1 避難者数 ( ) 8 6 2 /1 /16 /17 /18 /19 /2 /21 /22 /23 /2 /2 /26 /27 /28 /29 /3 /1 /2 /3 / / /6 /7 /8 /9 /1 /11 /12 /13 /1 /1 /16 時 八代市 人吉町 荒尾市 水俣市 玉名市 山鹿市 菊池市 宇土市 上天草市 宇城市 阿蘇市 天草市 合志市 美里町 玉東町 南関町 長洲町 和水町 大津町 菊陽町 南小国町 小国町 産山村 高森町 南阿蘇村 御船町 嘉島町 益城町 甲佐町 山都町 氷川町 芦北町 津奈木町 錦町 多良木町 湯前町 水上村 相良村 五木村 山江村 球磨村 あさぎり町 苓北町 西原村 図 7.2(b) 避難者数の推移 ( 熊本市以外の市町村 ) 3

1% 9% 8% 避難者数の割合 7% 6% % % 3% 2% 1% % /1 /16 /17 /18 /19 /2 /21 /22 /23 /2 /2 /26 /27 /28 /29 /3 /1 /2 /3 / / /6 /7 /8 /9 /1 /11 /12 /13 /1 /1 /16 時 苓北町 あさぎり町 球磨村 山江村 五木村 相良村 水上村 湯前町 多良木町 錦町 津奈木町 芦北町 氷川町 山都町 甲佐町 益城町 嘉島町 御船町 南阿蘇村 西原村 高森町 産山村 小国町 南小国町 菊陽町 大津町 和水町 長洲町 南関町 玉東町 美里町 合志市 天草市 阿蘇市 宇城市 上天草市 宇土市 菊池市 山鹿市 玉名市 水俣市 荒尾市 人吉町 八代市 熊本市 図 7.2(c) 避難者数の構成割合 ( 熊本県内の市町村別 ) 36

避難率 % % % 3% 3% 2% 2% 1% 1% % % 熊本県熊本市 /1 /16 /17 /18 /19 /2 /21 /22 /23 /2 /2 /26 /27 /28 /29 /3 /1 /2 /3 / / /6 /7 /8 /9 /1 /11 /12 /13 /1 /1 /16 時 図 7.3(a) 避難率の推移 ( 熊本県全体および熊本市 ) 避難率 % % % 3% 3% 2% 2% 1% 1% % % /1 /16 /17 /18 /19 /2 /21 /22 /23 /2 /2 /26 /27 /28 /29 /3 /1 /2 /3 / / /6 /7 /8 /9 /1 /11 /12 /13 /1 /1 /16 時 八代市 人吉町 荒尾市 水俣市 玉名市 山鹿市 菊池市 宇土市 上天草市 宇城市 阿蘇市 天草市 合志市 美里町 玉東町 南関町 長洲町 和水町 大津町 菊陽町 南小国町 小国町 産山村 高森町 西原村 南阿蘇村 御船町 嘉島町 益城町 甲佐町 山都町 氷川町 芦北町 津奈木町 錦町 多良木町 湯前町 水上村 相良村 五木村 山江村 球磨村 あさぎり町 苓北町 図 7.3(b) 避難率の推移 ( 熊本市以外の市町村 ) 37

8. 東本大震災と阪神 淡路大震災との比較 ( 図 8.1~ 図 8.8) 8.1 熊本地震 電気 水道 都市ガスの停止戸数の解消過程および復旧率について,3 システムを合わせた図を作成した ( 図 8.1~ 図 8.2). 本震発生以降のみに限定して, 16 を 1 目とした. 電気については九州電力管内全体を対象とした.1 間の復旧進捗が早いため, 各の最も早いデータを 朝, 最も遅いデータを 夜 とした 2 系列として, それらの両方を示した. 水道については熊本県のみを対象とした. 16 の断水戸数は, 厚生労働省による最大断水戸数とし, これを復旧率の基準とした. このため, 図 3.1(a) および図 3.1(c) とは若干異なる. 17 以降は基本的に 1 時の時点でのデータを採用した. 都市ガスは熊本県のみが対象である. ほぼ 1 1 回のデータ更新であるので, そのままデータ化した. 8.2 東本大震災および阪神 淡路大震災との比較 参考までに, 東本大震災におけるライフライン復旧概況( 時系列編 )(Ver.3:211 年 31 まで ) ( 能島,211) より, 東本大震災および阪神 淡路大震災に関する同様の図を示す ( 図 8.3~ 図 8.6). また図 8.1 および図 8.2 の横軸をこれらに合わせた図も再掲した. 東本大震災における電気については, 東北電力管内のみを対象としている. 阪神 淡路大震災における水道被害については, 兵庫県内のみを対象としている. 初期停止戸数( 図 8.7) と 9%,9%,1% 復旧率の達成数 ( 図 8.8) の比較も示す. 38

,,, 停止戸数 3, 3, 2, 2, 1, 水道 ( 熊本県 ) 都市ガス ( 熊本県 ) 電気 ( 全域 朝 ) 電気 ( 全域 夜 ) 1,, 16 17 18 19 2 21 22 23 2 2 26 27 28 29 3 1 2 3 6 7 8 9 1 11 12 13 1 1 16 216 年 図 8.1 熊本地震における電気 水道 都市ガスの停止戸数の解消過程 ( 電気については全域で各の朝 夜を示した ) 復旧率 1% 9% 8% 7% 6% % % 3% 2% 1% 水道 ( 熊本県 ) 都市ガス ( 熊本県 ) 電気 ( 全域 朝 ) 電気 ( 全域 夜 ) % 16 17 18 19 2 21 22 23 2 2 26 27 28 29 3 1 2 3 6 7 8 9 1 11 12 13 1 1 16 216 年 図 8.2 熊本地震における電気 水道 都市ガスの 復旧率 =( 延べ停止戸数 - 停止戸数 )/ 延べ停止戸数 の推移 ( 電気については全域で各の朝 夜を示した ) 39

6 3 7 1 7 2 7 3 7 16 17 18 19 2 21 22 23 2 2 26 27 28 29 3 1 2 3 6 7 8 9 1 11 12 13 1 1 16 17 18 19 2 21 22 23 2 2 26 27 28 29 3 31 6 1 6 2 6 3 6 6 6 6 6 7 6 8 6 9 6 1 6 11 6 12 6 13 6 1 6 1 6 16 6 17 6 18 6 19 6 2 6 21 6 22 6 23 6 2 6 2 6 26 6 27 6 28 6 29 停止戸数,,, 3, 3, 2, 2, 1, 1,, 水道 ( 熊本県 ) 都市ガス ( 熊本県 ) 電気 ( 全域 朝 ) 電気 ( 全域 夜 ) 216 年 図 8.1( 再掲 ) 熊本地震における電気 水道 都市ガスの停止戸数の解消過程 ( 電気については全域で各の朝 夜を示した ) 7 1 7 2 7 3 7 7 7 6 16 17 18 19 2 21 22 23 2 2 26 27 28 29 3 1 2 3 6 7 8 9 1 11 12 13 1 1 16 17 18 19 2 21 22 23 2 2 26 27 28 29 3 31 6 1 6 2 6 3 6 6 6 6 6 7 6 8 6 9 6 1 6 11 6 12 6 13 6 1 6 1 6 16 6 17 6 18 6 19 6 2 6 21 6 22 6 23 6 2 6 2 6 26 6 27 6 28 6 29 6 3 復旧率 1% 9% 8% 7% 6% % % 3% 2% 1% % 水道 ( 熊本県 ) 都市ガス ( 熊本県 ) 電気 ( 全域 朝 ) 電気 ( 全域 夜 ) 216 年 図 8.2( 再掲 ) 熊本地震における電気 水道 都市ガスの 復旧率 =( 延べ停止戸数 - 停止戸数 )/ 延べ停止戸数 の推移 ( 電気については全域で各の朝 夜を示した )

,,,,,, 3,, 3,, 2,, 2,, 1,, 1,,, 29 3 31 3 11 3 12 3 13 3 1 3 1 3 16 3 17 3 18 3 19 3 2 3 21 3 22 3 23 3 2 3 2 3 26 3 27 3 28 3 29 3 3 3 31 1 2 3 6 7 8 9 1 11 12 13 1 1 16 17 18 19 2 21 22 23 2 2 26 27 28 29 3 1 2 3 6 7 8 9 1 11 12 13 1 1 16 17 18 19 2 21 22 23 2 2 26 27 28 停止戸数 水道 ( 東本大震災 ) 都市ガス ( 東本大震災 ) 電気 ( 東本大震災 ) 211 年 図 8.3 東本大震災における電気 水道 都市ガスの停止戸数の解消過程 ( 能島,211) ( 電気は東北電力管内のみ, 水道の初期段階はデータを精査して修正済み ) 1% 9% 8% 7% 6% % % 3% 2% 1% % 29 3 31 3 11 3 12 3 13 3 1 3 1 3 16 3 17 3 18 3 19 3 2 3 21 3 22 3 23 3 2 3 2 3 26 3 27 3 28 3 29 3 3 3 31 1 2 3 6 7 8 9 1 11 12 13 1 1 16 17 18 19 2 21 22 23 2 2 26 27 28 29 3 1 2 3 6 7 8 9 1 11 12 13 1 1 16 17 18 19 2 21 22 23 2 2 26 27 28 復旧率 水道 ( 東本大震災 ) 都市ガス ( 東本大震災 ) 電気 ( 東本大震災 ) 211 年 図 8. 東本大震災における電気 水道 都市ガスの 復旧率 =( 延べ停止戸数 - 停止戸数 )/ 延べ停止戸数 の推移 ( 能島,211) ( 電気は東北電力管内のみ, 水道の初期段階はデータを精査して修正済み, 都市ガスは復旧対象戸数で基準化 ) 1

3,, 2,, 2,, 1,, 1,,, 図 8. 阪神 淡路大震災における電気 水道 都市ガスの停止戸数の解消過程 ( 能島,211) 図 8.6 阪神 淡路大震災における水電気 水道 都市ガスの復旧率の推移 ( 都市ガスは復旧対象戸数で基準化 )( 能島,211) 2 1 17 1 18 6 7 8 1 19 1 2 1 21 1 22 1 23 1 2 1 2 1 26 1 27 1 28 1 29 1 3 1 31 2 1 2 2 2 3 2 2 2 6 2 7 2 8 2 9 2 1 2 11 2 12 2 13 2 1 2 1 2 16 2 17 2 18 2 19 2 2 2 21 2 22 2 23 2 2 2 2 2 26 2 27 2 28 3 1 3 2 3 3 3 3 3 6 3 7 3 8 3 9 3 1 3 11 3 12 3 13 3 1 3 1 3 16 3 17 3 18 3 19 3 2 3 21 3 22 3 23 3 2 3 2 3 26 3 27 3 28 3 29 3 3 3 31 1 2 3 停止戸数 1% 9% 8% 7% 6% % % 3% 2% 1% % 水道 ( 阪神 淡路大震災 ) 都市ガス ( 阪神 淡路大震災 ) 電気 ( 阪神 淡路大震災 ) 199 年 1 17 1 18 1 19 6 7 8 1 2 1 21 1 22 1 23 1 2 1 2 1 26 1 27 1 28 1 29 1 3 1 31 2 1 2 2 2 3 2 2 2 6 2 7 2 8 2 9 2 1 2 11 2 12 2 13 2 1 2 1 2 16 2 17 2 18 2 19 2 2 2 21 2 22 2 23 2 2 2 2 2 26 2 27 2 28 3 1 3 2 3 3 3 3 3 6 3 7 3 8 3 9 3 1 3 11 3 12 3 13 3 1 3 1 3 16 3 17 3 18 3 19 3 2 3 21 3 22 3 23 3 2 3 2 3 26 3 27 3 28 3 29 3 3 3 31 1 2 3 復旧率 水道 ( 阪神 淡路大震災 ) 都市ガス ( 阪神 淡路大震災 ) 電気 ( 阪神 淡路大震災 ) 199 年

9 8. Initial outage (in million households) 7 6 3 2 2.6 Tokyo EPCO.86 Tohoku EPCO 2.2 1 1.26.86.6.1.8. 199 211 216 199 211 216 199 211 216 Electric power supply Water supply City gas supply 図 8.7 初期停止戸数の比較 (199: 阪神 淡路大震災,211: 東本大震災,216: 熊本地震 ) 3

9 Required days for restoration 8 7 6 3 2 1 2 3 7 38 3 81 6 71 8 9% 9% 1% 9% 9% 1% 9% 9% 1% Electric power supply Water supply City gas supply Required days for restoration 9 8 7 6 3 2 1 (a) 阪神 淡路大震災 36 1 3 36 7 NA NA NA 9% 9% 1% 9% 9% 1% 9% 9% 1% Electric power supply Water supply City gas supply Required days for restoration 9 8 7 6 3 2 1 (b) 東本大震災 2 3 8 1 NA 13 1 1 9% 9% 1% 9% 9% 1% 9% 9% 1% Electric power supply Water supply City gas supply (c) 216 年熊本地震図 8.8 復旧率 9%,9%,1% 達成までの所要数の比較

謝辞 : 本報告をまとめるにあたって, 現地調査 資料収集 資料整理のために, 岐阜大学地震工学研究室のメンバーの多大なる協力を得た. 記して謝意を表する. 岐阜大学流域圏科学研究センター : 久世益充准教授, 小山真紀准教授岐阜大学工学部社会基盤工学科 : 加藤宏紀産官学連携研究員岐阜大学工学研究科社会基盤工学専攻博士前期課程 1 年 : LE QUANG DUC 君, 森山達哉君, 永井小雪里君, 加古涼介君岐阜大学工学部社会基盤工学科 年 : 繁田健嗣君, 大西克茂君, 山本大喜君 参考資料 : 能島暢呂 : 東本大震災におけるライフライン復旧概況 ( 時系列編 )(Ver.3:211 年 31 まで ), 土木学会東本大震災情報共有サイト,211 年 6 3.http://committees.jsce.or.jp/211quake/ http://committees.jsce.or.jp/211quake/node?page=6 能島暢呂 : 平成 28 年 (216 年 ) 熊本地震におけるライフライン復旧概況 ( 時系列編 )(Ver.1:216 年 2 まで ),216 年 3.http://www1.gifu-u.ac.jp/~nojima/take_out_LLEQreport.htm http://committees.jsce.or.jp/eec2/ 内閣府防災情報のページ : 非常災害対策本部 平成 28 年 (216 年 ) 熊本県熊本地方を震源とする地震に係る被害状況等について http://www.bousai.go.jp/ 消防庁 : 災害情報一覧 http://www.fdma.go.jp/bn/216/ 厚生労働省 : 熊本県熊本地方を震源とする地震について http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/12131.html 資源エネルギー庁 : 平成 26 年度ガス事業年報 総務省 : 平成 28 年熊本地震関連情報 http://www.soumu.go.jp/menu_kyotsuu/important/index.html 熊本県 : 平成 28 年熊本地震に関する災害対策本部会議資料 http://www.pref.kumamoto.jp/kiji_19.html 熊本県 : 平成 27 年度熊本県地域防災計画 ( 地震 津波災害対策編 ) http://cyber.pref.kumamoto.jp/bousai/content/upload/p6_2_112 地域防災計画 ( 地震災害 津波対策編 ).pdf 熊本県企画振興部交通政策 情報局統計調査課 : 熊本県の人口と世帯数 http://www.pref.kumamoto.jp/kiji_8718.html 熊本市環境局水保全課 : くまもとウォーターライフ 世界に誇る地下水都市 熊本 http://www.kumamoto-waterlife.jp/base/pub/detail.asp?c_id=&id=67&m_id=2&mst= 熊本市上下水道局 : 水道のしくみ水をつくる 送る http://www.kumamoto-waterworks.jp/?waterworks_article=16 九州電力 ( 株 ): ホームページ http://www.kyuden.co.jp/ 西部ガス ( 株 ): ホームページ http://www.saibugas.co.jp/ 西部ガス ( 株 ): 防災業務計画 https://www.saibugas.co.jp/profile/pdf/disaster_prevention.pdf 本ガス協会 : 平成 28 年熊本地震による都市ガス供給の停止状況及び復旧状況について http://www.gas.or.jp/ NTT 西本 : ホームページ https://www.ntt-west.co.jp/ 熊本新聞 : 熊本地震熊紙面 http://kumanichi.com/saigai_shimen/