職員研修用資料 食物アレルギーの 子どもたちへの対応 情報共有 子ども 対応 実態把握 茨城県教育委員会 1
研修の流れ 1 食物アレルギーとアナフィラキシー (1) 基本的な知識の確認 1 食物アレルギーとは 3 ( 定義 頻度 原因 症状 治療 ) 2 アナフィラキシーとは 5 2 事前の対応 ( 定義 頻度 原因 症状 治療 ) 該当児童生徒に対する個別指導 6 ( 家庭との情報共有 連携 ) 3 日常の対応 (1) 給食での配慮事項 7 (2) 給食以外での配慮事項 9 (3) 児童生徒への指導 10 4 緊急時の対応 (1) 発症時の症状と対応の仕方 11 ( 教職員の役割分担 ) (2) 緊急時の対応 ( シミュレーションをしてみよう ) 12 (3) 緊急性が高いアレルギー症状と対応の仕方 13 (4) エピペン の管理方法 15 (5) エピペン の使い方 ( 実技研修 ) 16 食物アレルギーの子どもたちへの対応 茨城県教育委員会 2
1 食物アレルギーとアナフィラキシー (1) 基本的な知識の確認 1 食物アレルギーとは原因物質を食べて 2 時 原因食物を摂取することによって, 皮膚 呼吸器 消化器あるいは全身性に生じるアレルギー反応 食物アレルギーの症状 皮膚粘膜症状 皮膚 間以内に症状が出現症状は軽い症状から生命の危険を伴うアナフィラキシーショックに進行するものまで多様 かゆみ, じんましん, むくみ, 発赤, 湿疹 眼 眼 結膜充血, かゆみ, 涙が流れ出る, まぶ たがむくむ 口腔咽頭 口内のど 口腔 口唇 舌の違和感 はれ, 声がれ, 喉のかゆみ, イガイガ感, 喉がしめつけられる感覚 消化器症状消化器腹痛, 吐き気, 嘔吐, 下痢, 血便 呼吸器症状 全身性症状 上 ( 下 ) 気道 アナフィラキシー アナフィラキシーショック くしゃみ, 鼻汁, 鼻づまり呼吸困難, せき, 喘鳴 ( ぜいぜいして息が苦しくなる ) 多臓器にわたる症状 食物依存性運動誘発性アナフィラキシー 口腔アレルギー症候群 頻脈, 虚脱状態 ( ぐったり ) 失禁 意識障害 血圧低下 食物アレルギーの子どもたちへの対応 茨城県教育委員会 3
1 食物アレルギーとアナフィラキシー 食物依存性運動誘発アナフィラキシー ある特定の食物 小麦製品 体調 血圧低下 動悸 じんましん 食物依存性運動誘発アナフィラキシー 吐き気 腹痛 甲殻類 喘息様症状 果物類 ストレス 環境要因 など 口腔アレルギー症候群 口唇, 舌, 口蓋, 咽頭の急激なかゆみ 血管性浮腫 ある特定の食物 ( 果物や野菜が多い ) を食べること ( 直接口腔に触れる ) によっておこる即時型アレルギー反応 刺痛感 耳のかゆみ 咽喉圧迫感 口腔粘膜等に限局するアレルギー症状 食物アレルギーの子どもたちへの対応 茨城県教育委員会 4
1 食物アレルギーとアナフィラキシー 2 アナフィラキシーとは アレルギー反応により, 皮膚症状, 消化器症状, 呼吸器症状が, 複数同時にかつ急激に出現した状態 皮膚の症状 じんましん 赤み かゆみなどくしゃみ せき ぜいぜい 息苦しさなど 呼吸器の症状 目のかゆみやむくみ くちびるの腫れなど 粘膜の症状 腹痛や嘔吐など 血圧低下など 消化器の症状 循環器の症状 複数の臓器全身性急速に 急激な血圧低下で意識を失う ショック症状 食物アレルギーの子どもたちへの対応 茨城県教育委員会 5
2 事前の対応 該当児童生徒への個別指導 学校生活管理指導表の提出 面談の実施 個別支援プランの作成 個別指導 食物アレルギーの子どもたちへの対応 茨城県教育委員会 6
前食事 誤飲 誤食があった場合は, 全職員で対応事除去 代替食対応 ( レベル 3 レベル 4) 弁当対応 ( レベル 2) 献立表対応 ( レベル 1) 膳3 日常の対応 (1) 給食での配慮事項 ( 事前 ~ 食事中 ) 配 誤配のないように注意 食品の付着等に注意 座席に配慮 配食 ( 除去食 代替食 ) の確認 献立表の確認 給食当番の配慮 弁当の確認 食器の配慮 弁当を食べているかの確認 必要に応じて除去 除去の確認 中 おかわりルールの確認 クラスの他の児童生徒への配慮 接触や誤飲 誤食に十分注意 食物アレルギーの子どもたちへの対応 茨城県教育委員会 7
片付け給食( 保護者連絡 所持薬使用 救急車要請等 ) 終了後(食後3 日常の対応 (1) 給食での配慮事項 ( 片付け ~ 食後 ) 除去 代替食対応 ( レベル 3 レベル 4) 弁当対応 ( レベル 2) 献立表対応 ( レベル 1) 給食当番の配慮 原因食品の付着等に注意 健康観察の実施 異常なし 通常生活 異常あり 全職員で対応 昼休み~ 午後の授業 ~ 部活動時も観察) 食物アレルギーの子どもたちへの対応 茨城県教育委員会 8
3 日常の対応 (2) 給食以外での配慮事項 家庭科, 技術 家庭科, 総合的な学習の時間, 特別活動, 課外活動等 事前に使用する食材等において, 原因となる食品が含まれていないかの確認 体育 保健体育等 原因食品を食べた可能性がある場合は, 運動を控える 校外学習 宿泊行事等 対応 配慮への事前確認 弁当や菓子類のやりとり等の注意 薬の使用状況等確認 緊急時の連絡体制 食物アレルギーの子どもたちへの対応 茨城県教育委員会 9
3 日常の対応 (3) 児童生徒への指導 アレルギー疾患の児童生徒への指導 指導内容 自分にとって安全な食品と安全でない食品の見分け方 安全でない食品が出た時の対処の仕方 アレルギー反応による症状が出た時の対応方法 アレルギー反応による症状が出ている時の伝え方 食品表示の見方 ( 年齢に応じて ) 栄養摂取の留意点 発達段階に応じた指導や説明をする アレルギー疾患でない児童生徒への指導 指導内容 アレルギーの症状は人によって様々である 自分にとって問題ない食物等が, 人によっては生命に 関わる反応となって出てくることがある 食物アレルギーについての基本 児童生徒のプライバシーに配慮して指導する 食物アレルギーの子どもたちへの対応 茨城県教育委員会 10
4 緊急時の対応 (1) 発症時の症状と対応の仕方 ( 教職員の役割分担 ) 役割分担のポイント 管理職は 状況を把握 分析して対応を決定する 児童生徒のケア 救急車の要請をする者など短時間で対応できるよう複数の職員で分担をする 管理職 養護教諭 担任が不在の場合も想定して役割分担を作っておく エピペン は誰でも使用できるようにしておく 係名等リーダー連絡係準備係記録係その他 主な役割教職員への指示人を集める保護者 主治医への連絡救急車要請 (119 番通報 ) 内服薬エピペン 準備 AED 準備症状, 対応を記録他の児童生徒の対応 AED 心肺蘇生救急車誘導など 食物アレルギーの子どもたちへの対応 茨城県教育委員会 11
4 緊急時の対応 (2) シミュレーションをしてみよう ( 園長 校長など ) 現場に到着次第, リーダーとなるそれぞれの役割の確認および指示エピペン の使用または介助心肺蘇生やAEDの使用 子どもから離れず観察助けを呼び, 人を集める 大声または, 他の子供に呼びに行かせる教職員に 準備 連絡 を依頼管理者が到着するまでリーダー代行となるエピペン の使用または介助薬の内服介助心肺蘇生やAEDの使用 救急車を要請する (119 番通報 ) 管理者を呼ぶ保護者への連絡さらに人を集める ( 校内放送 ) 食物アレルギー緊急対応マニュアル を持ってくる エピペン の準備 AEDの準備 内服薬の準備 エピペン の使用又は介助 心肺蘇生やAEDの使用 観察を開始した時刻を記録エピペン を使用した時刻を記録内服薬を飲んだ時刻を記録 5 分ごとに症状を記録 他の子どもへの対応救急車の誘導エピペン の使用または介助心肺蘇生やAEDの使用 食物アレルギーの子どもたちへの対応 茨城県教育委員会 12
4 緊急時の対応 (3) 緊急性が高いアレルギー症状と対応の仕方 食物アレルギーの子どもたちへの対応 茨城県教育委員会 13
4 緊急時の対応 (3) 緊急性が高いアレルギー症状と対応の仕方 エピペン 使用と救急車要請のタイミング 症状が 以下の一つでも該当する場合 アレルギー症状があったら, 発症後 5 分以内に判断する 迷ったら, エピペン を使用 ただちに 119 番通報 ぐったり 意識もうろう 尿や便をもらす 脈が触れにくい 不規則 唇や爪が青白い のどや胸が締め付けられる 声がかすれる 犬が吠えるような咳 息がしにくい 持続する強い咳き込み ゼーゼーする呼吸( ぜん息発作と区別できない場合を含む ) 持続する強い( がまんできない ) お腹の痛み 繰り返し吐き続ける ない場合 ある場合 内服薬を飲ませる 安静にできる場所へ 5 分ごとに症状を観察 症状チェックシートに従い判断 緊急性の高いアレルギー症状の出現に注意 食物アレルギーの子どもたちへの対応 茨城県教育委員会 14
4 緊急時の対応 (4) エピペン の管理方法 保管場所 保管方法 事故防止 食物アレルギーの子どもたちへの対応 茨城県教育委員会 15
4 緊急時の対応 (5) エピペン の使い方 ( 実技研修 ) ~ エピペン 動画ライブラリーから ~ エピペン の使い方を解説した動画をみるには, 下記の エピペン の文字をクリックし, ファイザー製薬のサイト 動画ライブラリー が開いたら, 右下の表示で画面を拡大し, 視聴してください エピペン 必ずインターネットに接続した環境での動作をしてください 食物アレルギーの子どもたちへの対応 茨城県教育委員会 16