年金・社会保険セミナー

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第14章 国民年金 

はじめに 定年 は人生における大きな節目です 仕事をする 働く という観点からすれば ひとつの大きな目標 ( ゴール ) であり 定年前と定年後では そのライフスタイルも大きく変わってくることでしょう また 昨今の労働力人口の減少からも 国による 働き方改革 の実現に向けては 高齢者の就業促進も大き

退職後の医療保険制度共済組合の年金制度退職後の健診/宿泊施設の利用済組合貸付金/私的年金退職手当/財形貯蓄/児童手当個人型確定拠出年金22 共イ特別支給の老齢厚生年金老齢厚生年金は本来 65 歳から支給されるものです しかし 一定の要件を満たせば 65 歳未満でも 特別支給の老齢厚生年金 を受けるこ

表 2 イ特別支給の老齢厚生年金老齢厚生年金は本来 65 歳から支給されるものです しかし 一定の要件を満たせば 65 歳未満でも 特別支給の老齢厚生年金 を受けることができます 支給要件 a 組合員期間が1 年以上あること b 組合員期間等が25 年以上あること (P.23の表 1 参照 ) c

はじめに 定年 は人生における大きな節目です 仕事をする 働く という観点からすれば ひとつの大きな目標 ( ゴール ) であり 定年前と定年後では そのライフスタイルも大きく変わってくることでしょう また 昨今の労働力人口の減少からも 国による 働き方改革 の実現に向けては 高齢者の就業促進も大き

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( 第 1 段階 ) 報酬比例部分はそのまま定額部分を段階的に廃止 2 年ごとに 1 歳ずつ定額部分が消える ( 女性はすべてプラス 5 年 ) 報酬比例部分 定額部分 S16 S16 S18 S20 S22 4/1 前 4/2 ~4/2 4/2 4/2 4/2 ~~~

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スライド 1

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強制加入被保険者(法7) ケース1

平成 28 年 9 月度実施実技試験 損保顧客資産相談業務 139

(2) 国民年金の保険料 国民年金の第 1 号被保険者および任意加入者は, 保険料を納めなければなりません また, より高い老齢給付を望む第 1 号被保険者 任意加入者は, 希望により付加保険料を納めることができます 定額保険料月額 16,490 円 ( 平成 29 年度 ) 付加保険料月額 400

(2) 国民年金の保険料 国民年金の第 1 号被保険者および任意加入者は, 保険料を納めなければなりません また, より高い老齢給付を望む第 1 号被保険者 任意加入者は, 希望により付加保険料を納めることができます 定額保険料月額 15,250 円 ( 平成 26 年度 ) 付加保険料月額 400

しくみ2 厚生年金は基礎年金に上乗せ 厚生年金保険が適用されている事業所に勤めるサラリーマン等は 国民年金と厚生年金保険の2つの年金制度に加入することになります 厚生年金保険から支給される年金は 加入期間とその間の平均収入に応じて計算される報酬比例の年金となっていて 次のように基礎年金に上乗せするか

老齢基礎年金 老齢基礎年金を受けられる方 老齢基礎年金は 原則として受給資格期間が 25 年 (300 ヵ月 ) 以上ある方が 65 歳になったときから受けられます 受給資格を満たしているときは 本人の希望により 60 歳から 70 歳までの間で年金を受け始める年齢を変更することができます (17

再任用と年金加入の関係をまとめると次のようになる ( 都道府県によって勤務形態は異なる ) 再任用の勤務形態フルタイム勤務 3/4 1/2 週の勤務時間 38 時間 45 分 29 時間 19 時間 15 分 共済年金 厚生年金 (2016 年 9 月 30 日まで ) 加入する年金 (2015 年

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問 28 高年齢雇用継続給付との調整難度 A 70 問 29 特例老齢年金難度 B 72 問 30 経過的加算難度 B 74 問 31 老齢厚生年金の支給の繰下げ難度 B 76 問 32 老齢厚生年金の支給の繰上げ難度 B 80 問 歳以後の在職老齢年金難度 A 84 問 34 障害厚生

PowerPoint プレゼンテーション

介護保険・高齢者福祉ガイドブック

現在公的年金を受けている方は その年金証書 ( 請求者及び配偶者 請求者名義の預金通帳 戸籍謄本 ( 受給権発生年月日以降のもの ) 請求者の住民票コードが記載されているもの ( お持ちの場合のみ ) 障害基礎年金 受給要件 障害基礎年金は 次の要件を満たしている方の障害 ( 初診日から1 年 6か

強制加入被保険者(法7) ケース1

(2) 再就職後 年金受給権が発生した場合正規職員無職一般企業無職 共済組合員 A 厚生年金 B ( 一般厚生年金 ) 退職 再就職 老齢厚生年金支給開始年齢 1 年金待機者登録 2 公的年金加入 ( 一部又は全額支給停止 ) 3 年金決定請求 1 退職した際は 年金の受給権発生まで期間がありますの

介護保険・高齢者福祉ガイドブック

最適年金.xls


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年金支給開始年齢図 特別支給の ( 給料比例部分 ) 昭和 29 年 10 月 1 日生まれ以前 ~ 特別支給の退職共済年金 昭和 25 年 10 月 1 日生まれ以前 ~ 退職共済年金 経過的職域加算額 ( 旧職域部分 ) 退職等年金給付 ( 年金払い退職給付 ) 平成 27 年 9 月までの組合

国民年金

52 (2) 再就職後 年金受給権が発生した場合正規職員無職一般企業 無職 共済組合員 A 厚生年金 B ( 一般厚生年金 ) 退職再就職老齢厚生年金支給開始年齢 1 年金待機者登録 2 公的年金加入 3 年金決定請求 ( 一部又は全額支給停止 ) 1 退職した際は 年金の受給権発生まで期間がありま

一元化後における退職共済年金および老齢厚生年金の在職支給停止 65 歳未満の場合の年金の支給停止計算方法 ( 低在老 ) 試算表 1 年金と賃金の合算額が 28 万を超えた場合に 年金額の支給停止 ( これを 低在老 といいます ) が行われます 年金と賃金の合算額 (c) が 28 万以下の場合は

他の所得による制限と雇用保険受給による年金の停止 公務員として再就職し厚生年金に加入された場合は 経過的職域加算額は全額停止となり 特別 ( 本来 ) 支給の老齢厚生年金の一部または全部に制限がかかることがあります なお 民間に再就職し厚生年金に加入された場合は 経過的職域加算額は全額支給されますが

老齢基礎年金 老齢基礎年金は 国民年金の加入者であった方の老後の保障として給付され 65 歳になったときに支給されます 老齢基礎年金は 保険料納付済期間 ( 厚生年金保険や共済組合の加入期間を含む ) と保険料免除期間などを合算した資格期間が 10 年以上ある場合に 終身にわたって受け取ることができ

2 障害厚生年金障害厚生年金は次の1~3の条件すべてに該当する方が受給できます 1 障害の原因となった病気やケガの初診日 ( 1) が 厚生年金保険の被保険者である期間にあること 2 障害の原因となった病気やケガによる障害の程度が 障害認定日 ( 2) に法令により定められている障害等級表 ( 3)

高齢者福祉

Microsoft Word - T2-06-1_紙上Live_老齢(1)_①支給要件(9分)_

被用者年金一元化法

[ 組合員期間等の特例 ] 組合員期間等については 年齢 職種などにより 過去の制度からの経過措置が設けられており 被用者年金制度の加入期間 ( 各共済組合の組合員期間など ) については 生年月日に応じて次表の年数以上であれば 組合員期間等が 25 年以上とみなされます 生 年 月 日 組合員期間

政策課題分析シリーズ16(付注)

ただし 対象期間の翌年度から起算して3 年度目以降に追納する場合は 保険料に加算額が上乗せされます 保険料の免除や猶予を受けず保険料の未納の期間があると 1 年金額が減額される 2 年期を受給できない3 障害基礎年金や遺族基礎年金を請求できない 場合がありますのでご注意ください 全額または一部免除

年金額の改定について 公的年金制度は平成 16 年の法改正により永久に年金財政を均衡させる従来の仕組みから おおむね ( 100 ) 年間で年金財政を均衡させる仕組みへと変わった この年金財政を均衡させる期間を 財政均衡期間 という これにより 政府は少なくとも ( 5 ) 年ごとに財政の検証をおこ

2. 事例 Q&A [1] 公的年金制度の仕組み Q. 私は昭和 37(1962) 生まれの男性で 現在 55 歳のサラリーマンです 何歳からどのような年 金が受け取れるのでしょうか A. 65 歳から老齢基礎年金と老齢厚生年金が それに加えて配偶者が 65 歳になるまで加給年金が 支給されます 確

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日付なしT2-01-2_紙上Live_ダイジェスト版(2)_①_(10分)_

Microsoft Word -

図 1 60 歳 61 歳 62 歳 63 歳 64 歳 65 歳 生年月日 60 歳到達年度 特別支給の 男性 S24.4.2~S 平成 21~24 年度 女性 S29.4.2~S 平成 26~29 年度 男性 S28.4.2~S 女性 S33.4.2~S35.

Microsoft Word - T2-06-2_紙上Live_老齢(2)_①年金額・マクロ(12分)_

2 厚年と国年の加入期間がある人 昭和 36 年 3 月以前 20 歳未満および 60 歳以後の厚年の被保険者期間 昭和 36 年 3 月以前の厚年期間のみの人 坑内員 船員 ( 第 3 種被保険者 ) の場合 昭和 61 年 3 月までの旧船員保険の

ファイナンシャル プランニングと倫理 関 連法規 Copyright (c) Akira Sugiyama all rights reserved 2

ライフプランニングと資金計画 問題 1. ファイナンシャル プランナーの顧客に対する行為に関する次の記述のうち 職 業倫理や関連法規に照らし 最も適切なものはどれか 1. 税理士資格を有しないファイナンシャル プランナーが 住宅ローン相談セミナーを開催し その出席者に対して無償で確定申告書の作成代行

第 2 節強制被保険者 1 第 1 号被保険者頻出 択 ( 法 7 条 1 項 1 号 ) 資格要件 日本国内に住所を有する20 歳以上 60 歳未満の者 ( 第 2 号 第 3 号被保険者に該当する者を除く ) 例 ) 自営業者 農漁業従事者 無業者など 適用除外 被用者年金各法に基づく老齢又は退

8-1 雇用保険 雇用保険の適用基準 1 31 日以上引き続き雇用されることが見込まれること 31 日以上雇用が継続しないことが明確である場合を除き この要件に該当することとなります このため 例えば 次の場合には 雇用契約期間が31 日未満であっても 原則として 31 日以上の雇用が見込まれるもの

第 7 章 年金 福祉 1 年金 日本の公的年金制度は, 予測できない将来へ備えるため, 社会全体で支える仕組みを基本としたものです 世代を超えて社会全体で支え合うことで給付を実現し, 生涯を通じた保障を実現するために必要です 働いている世代が支払った保険料を高齢者などの年金給付に充てるという方式で

1

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Microsoft Word - 概要

障害基礎年金 障害厚生年金 労災補償年金の属性別受給内容 以下の表に 個人事業主 法人経営者 個人事業の労働者 法人会社の労働者別に障害基礎年金 障害厚生年金 障害補償年金を受給できるか できないかを一覧表にしてみました 国民年金厚生年金労災 障害基礎年金障害厚生年金障害補償年金 1 個人事業主 2

平成 30 年 1 月末の国民年金 厚生年金保険 ( 第 1 号 ) 及び福祉年金の受給者の 年金総額は 49 兆円であり 前年同月に比べて 6 千億円 (1.3%) 増加している 注. 厚生年金保険 ( 第 1 号 ) 受給 ( 権 ) 者の年金総額は 老齢給付及び遺族年金 ( 長期要件 ) につ

平成 30 年 2 月末の国民年金 厚生年金保険 ( 第 1 号 ) 及び福祉年金の受給者の 年金総額は 49 兆円であり 前年同月に比べて 7 千億円 (1.4%) 増加している 注. 厚生年金保険 ( 第 1 号 ) 受給 ( 権 ) 者の年金総額は 老齢給付及び遺族年金 ( 長期要件 ) につ

2909_0 概要

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強制加入被保険者(法7) ケース1

年金制度について 31

1. はじめに 自ら変わります 社会保険庁を変えます 社会保険庁ホームページ : 社会保険庁改革リスタートプラン より やるき化 プロジェクト あたりまえ化プロジェクト 見える化 プロジェクト きれい化 プロジェクト 2007/4/14 Copyright

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障害福祉制度あらまし目次

年金制度のしくみ 3 階私的年金みらい企業年金基金 2 階 1 階 公的年金 厚生年金 国民年金 共済年金 自営業者など会社員の配偶者会社員公務員など 国民年金の加入者区分 第 1 号被保険者 第 33 号被保険者 第 2 号被保険者 3 階建ての年金制度 日本の公的年金制度は 国民年金 から全ての

Microsoft PowerPoint - 老後の年金格差(前半)HP用

Microsoft PowerPoint - 老後の年金格差(前半)HP用

新規裁定当該期間 ( 月又は年度 ) 中に新たに裁定され 年金受給権を得た者が対象であり 年金額については裁定された時点で決定された年金額 ( 年額 ) となっている なお 特別支給の老齢厚生年金の受給権者が65 歳に到達した以降 老齢基礎年金及び老齢厚生年金 ( 本来支給もしくは繰下げ支給 ) を

平成25年4月から9月までの年金額は

Ⅱ 厚生年金の給付の種類とその受給要件 1 特別支給の老齢厚生年金 (65 歳になるまで ) 次の要件をすべて満たしているときに 支給開始年齢から 65 歳になるまでの間 支給されます 1 支給開始年齢以上であること 2 厚生年金被保険者期間が1 年以上であること 3 受給資格期間が 25 年以上

例 言 厚生年金保険被保険者厚生年金保険被保険者については 平成 27 年 10 月 1 日から被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律が施行されたことに伴い 厚生年金保険法第 2 条の5の規定に基づき 以下のように分類している 1 第 1 号厚生年金被保険者第 2

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第9章 国民年金制度について

特例法による年金記録修正における想定問


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Web 版 Vol.59( 通巻 704 号 ) 中高齢寡婦加算 ( 遺族基礎年金の4 分の3) 779,300 円 3/4=584,475 円 584,500 円 (100 円単位 ) (2) 老齢厚生年金の年金額の算定式 平成 30 年度の本来水準と従前額保障 図表

強制加入被保険者(法7) ケース1

年金は 万が一のとき もしっかりサポートします! 一般的に 年金 と言いますと 老後の生活を支える 老齢年金 をイメージしますが それだけではありません! 年金には万が一のときに 障害厚生年金 や 遺族厚生年金 が支給される場合があります 障害厚生年金 病気やけがで障害の状態になったときは 厚生年金

2906_0 概要

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2. 繰上げ受給と繰下げ受給 65 歳から支給される老齢厚生年金と老齢基礎年金は 本人の選択により6~64 歳に受給を開始する 繰上げ受給 と 66 歳以降に受給を開始する 繰下げ受給 が可能である 繰上げ受給 を選択した場合には 繰上げ1カ月につき年金額が.5% 減額される 例えば 支給 開始年齢

目 次 最新データ更新ページ 本誌該当ページ更新内容ページ P7 P15 P17 平成 25 年 10 月時点の老齢基礎年金の年金額および厚生年金の保険料率等の修正 平成 25 年 10 月時点の厚生年金の保険料率および毎月の保険料額の修正 平成 25 年 10 月時点の厚生年金の保険料率および賞与

【作成中】2903_0 概要

(2) 被用者年金の一元化によって変わったこと 平成 27 年 10 月から 公務員等が加入している共済年金が 民間企業に勤務する人が加入している厚生年金に統一されました 一元化後も 納めた保険料に応じて年金を受け取るという基本的なしくみは同じですが 保険料や年金額の算定方法が変わります また 共済

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達したときに消滅する旨を定めている ( 附則 10 条 ) (3) ア法 43 条 1 項は, 老齢厚生年金の額は, 被保険者であった全期間の平均標準報酬額の所定の割合に相当する額に被保険者期間の月数を乗じて算出された額とする旨を定めているところ, 男子であって昭和 16 年 4 月 2 日から同

12 ページ, 図表 ,930 円 保険料納付済月数 + 全額免除月数 1/2+4 分の 3 免除月数 5/8+ 半額免除月数 3/4+4 分の 1 免除月数 7/8 ( 出所 ) 厚生労働省 老齢年金ガイド平成 2730 年度版 より筆者作成 40 年 ( 加入可能年数

Transcription:

老齢年金知っておきたい 3 つのこと 年金研究所コンシリウス www.kinyuchishiki.jp

< 年金制度のしくみ > 3 階部分 2 階部分 国民年金基金 確定拠出年金 ( 個人型 ) 確定拠出年金 ( 企業型 ) 確定給付企業年金 厚生年金保険 厚生年金基金 代行部分 年金払い退職給付 1 階部分 国民年金 ( 基礎年金 ) 自営業者など 会社員 第 2 号の公務員など被扶養配偶者 1805 万人第 1 号被保険者 3527 万人第 2 号被保険者 439 万人 945 万人第 3 号被保険者 6718 万人

< 公的年金の給付 > 国民年金 老齢給付 ( 老齢基礎年金 ) 65 歳以降終身支給 保険料納付済み期間などによる金額 障害給付 ( 障害基礎年金 ) 障害認定後一定の障害の状態にある限り終身支給 障害等級に応じた金額 1 級 780,100 円 1.25+ 子の加算 2 級 780,100 円 + 子の加算子の加算は第 1 子 第 2 子各 224,500 円第 3 子以降各 74,800 円 遺族給付 ( 遺族基礎年金 ) 世帯主が死亡後 子が 18 歳の年度末まで支給 支給額 780,100 円 + 子の加算子の加算は 障害基礎年金と同じ 厚生年金 ( 老齢厚生年金 ) 65 歳以降終身支給 保険料納付済み期間 平均標準報酬額による金額 ( 障害厚生年金 ) 障害認定後一定の障害の状態にある限り終身支給 平均標準報酬額 加入期間 障害等級による金額 1 級報酬比例年金額 1.25+ 配偶者の加給年金額 (224,500 円 ) 2 級報酬比例年金額 + 配偶者の加給年金額 (224,500 円 ) 3 級報酬比例の年金額 ( 最低保証 585,100 円 ) ( 遺族厚生年金 ) 世帯主が死亡後 結婚などがない限り終身支給 平均標準報酬額 加入期間 障害等級による金額報酬比例年金額 3/4 * 金額は平成 28 年 4 月からのもの

< 老齢年金の支給要件 支給開始年齢 > 支給要件 国民年金 ( 老齢基礎年金 ) 厚生年金 ( 老齢厚生年金 ) 1. 支給要件 保険料納付済み期間 保険料免除期間 合算対象期間の合計が 25 年以上あること ただし 平成 29 年 4 月 1 日以降は 10 年に短縮予定 60 歳以降も任意加入が可能 ( 年金額を増やす目的では 65 歳まで 受給資格を満す目的では 70 歳まで ) 2. 支給開始年齢 原則として 65 歳 ただし 繰上げ請求 繰下げ請求が可能 1. 支給要件 老齢基礎年金の支給要件を満たし 厚生年金の被保険者期間が 1 か月以上あること ただし 特別支給の老齢厚生年金は 1 年以上の被保険者期間が必要 厚生年金は 70 歳まで加入が可能 2. 特別支給の老齢厚生年金の支給開始年齢 ( 生年月日男性 / 女性 元号は昭和 ) (22.4.2~24.4.1/27.4.2~29.4.1) 報酬比例部分 60 歳 定額部分 64 歳から (~28.4.1/33.4.1) 報酬比例部分 60 歳から 定額部分の支給なし (~30.4.1/35.4.1) 報酬比例部分 61 歳から 定額部分の支給なし (~32.4.1/37.4.1) 報酬比例部分 62 歳から 定額部分の支給なし (~34.4.1/39.4.1) 報酬比例部分 63 歳から 定額部分の支給なし (~36.4.1/41.4.1) 報酬比例部分 64 歳から 定額部分の支給なし (36.4.2 以降 /41.4.2 以降 ) 特別支給の老齢厚生年金の支給はない

< 老齢基礎年金の年金額 > 年金額など ( 平成 28 年 4 月から ) 老齢基礎年金の年金額繰上げ請求繰上げ請求の注意点繰下げ請求 年金額 =780,100 円 M/480 か月 M: 保険料納付済月数 +( 全額免除月数 4/8)+ (4 分の 1 納付月数 5/8)+( 半額納付月数 6/8)+(4 分の 3 納付月数 7/8) 繰上げ請求の場合 減額された年金額が支給される減額率は (0.5 繰上げ月数 )% ( 繰上げ月数 : 請求月から 65 歳になる月の前月までの月数 ) ( 例 ) 満額受給できる人が 60 歳 0 か月からの繰上げ請求 (60 か月早く受給する ) ケース 年金額 =780,100 円 -780,100 円 (0.5 60 か月 )%=546,070 円 30% 減額された年金が 生涯続くことになる 1. 受給権は繰上げ請求した日に発生し 裁定の取り消し 変更はできない 2. 任意加入はできない 3. 受給権発生後 障害基礎年金 寡婦年金は支給されず 付加年金は同時に減額される 4. 遺族厚生年金の受給権がある場合 65 歳まではいずれか 1 つを選択することになる (65 歳以降は減額された老齢基礎年金と遺族厚生年金が併給される ) 繰下げ請求の場合 増額された年金額が支給される増額率は (0.7 繰下げ月数 )% ( 繰下げ月数 :65 歳になる月から請求月の前月までの月数 ) ( 例 ) 満額受給できる人が 67 歳 0 か月からの繰下げ請求 (24 か月遅く受給する ) ケース 年金額 =780,100 円 +780,100 円 (0.7 24 か月 )%=911,157 円 16.8% 増額された年金が 生涯続くことになる

< 老齢厚生年金の年金額 > 年金額など ( 平成 28 年 4 月から ) 老齢厚生年金の年金額 〇報酬比例の年金額 + 加給年金額 + 経過的加算 (1) 報酬比例の年金額 ( 平均標準報酬月額 A 月数 A)+( 平均標準報酬額 B 月数 B) A は 7.125/1000 B は 5.481/1000 昭和 21 年 4 月 1 日以前に生まれた人には別途乗数を定めている 月数 A は平成 15 年 3 月までの 月数 B は平成 15 年 4 月以降の加入月数 平均標準報酬月額 ( 平均標準報酬額 ) を算出する際には 過去の額を現在の賃金水準に読み替えるため 再評価率を用いる (2) 加給年金額 厚生年金の被保険者期間が 20 年以上で 生計維持される 65 歳未満の配偶者または 18 歳到達年度末までの子 障害等級 1 級 2 級に該当する 20 歳未満の子がいる場合に支給 配偶者 224,500 円 第 1 子 第 2 子 224,500 円 第 3 子以降 74,800 円 さらに受給権者の生年月日により 以下のように配偶者の特別加算が支給される昭和 9 年 4 月 2 日 ~15 年 4 月 1 日 33,200 円 ~ 昭和 16 年 4 月 1 日 66,200 円 ~ 昭和 17 年 4 月 1 日 99,400 円 ~ 昭和 18 年 4 月 1 日 132,500 円昭和 18 年 4 月 2 日以降 165,600 円 (3) 経過的加算額 特別支給の老齢厚生年金を受けていた人が対象 60 歳代前半の老齢厚生年金の定額部分と老齢基礎年金の差額を支給

< 特別支給の老齢厚生年金 > 年金額など ( 平成 28 年 4 月から ) 特別支給の老齢厚生年金 〇定額部分 + 報酬比例部分 + 加給年金額 (1) 定額部分 1,626 円 生年月日に応じた率 厚生年金の加入月数 昭和 21 年 4 月 1 日以前に生まれた人には 生年月日に応じた率を乗じて金額を調整する 定額単価 ( 現行 1,626 円 ) は 毎年度改定率により改定される (2) 報酬比例部分 ( 平均標準報酬月額 A 月数 A)+( 平均標準報酬額 B 月数 B) A は 7.125/1000 B は 5.481/1000 昭和 21 年 4 月 1 日以前に生まれた人には別途乗数を定めている 月数 A は平成 15 年 3 月までの 月数 B は平成 15 年 4 月以降の加入月数 平均標準報酬月額 ( 平均標準報酬額 ) を算出する際には 過去の額を現在の賃金水準に読み替えるため 再評価率を用いる (3) 加給年金額 定額部分も報酬比例部分もある人にだけ支給される 厚生年金の被保険者期間が 20 年以上で 生計維持される 65 歳未満の配偶者または 18 歳到達年度末までの子 障害等級 1 級 2 級に該当する 20 歳未満の子がいる場合に支給 配偶者 224,500 円 第 1 子 第 2 子 224,500 円 第 3 子以降 74,800 円 さらに受給権者の生年月日により 以下のように配偶者の特別加算が支給される昭和 9 年 4 月 2 日 ~15 年 4 月 1 日 33,200 円 ~ 昭和 16 年 4 月 1 日 66,200 円 ~ 昭和 17 年 4 月 1 日 99,400 円 ~ 昭和 18 年 4 月 1 日 132,500 円昭和 18 年 4 月 2 日以降 165,600 円

< 在職中の老齢厚生年金 > 収入の種類 A: 総報酬月額相当額 (1 年間の給与と賞与の合計額の 1/12) B: 老齢厚生年金の基本月額 (65 歳未満 加給年金額を除く ) C: 老齢厚生年金の基本月額 (65 歳以降 老齢基礎年金 加給年金額 経過的加算を除く ) 65 歳未満の場合 1A+Bが28 万円以下の場合 全額支給 2A+Bが28 万円以上の場合 Aが47 万円以下 Bが28 万円以下 (A+B-28 万円 ) 2 が減額 Aが47 万円以下 Bが28 万円超 A 2 が減額 Aが47 万円以上 Bが28 万円以下 (47 万円 +B-28 万円 ) 2+(A-47 万円 ) が減額 Aが47 万円以上 Bが28 万円超 (47 万円 2)+(A-47 万円 ) が減額 65 歳以上の場合 1(A+C が 47 万円以下 ) 全額支給 2(A+C が 47 万円以上 )A+C-47 万円 2 が減額 雇用保険との調整 *60 歳から 65 歳までの間 雇用保険から 1 高年齢雇用継続基本給付金が支給される場合 A の最大 6% 相当が減額 2 失業給付を受けている期間は 特別支給の老齢厚生年金は支給停止

< 離婚時の厚生年金分割 > 合意分割制度 〇婚姻期間中の厚生年金記録 ( 標準報酬月額 標準賞与額 ) を当事者間で分割できる制度 (1) 条件 婚姻期間中の厚生年金記録があること 当事者双方の合意または裁判手続きにより按分割合を定めたこと ( 当事者の一方の求めにより裁判所が按分割合を定めることができる ) 請求期限 ( 離婚をした日の翌日から起算して 2 年以内 ) を経過していないこと (2) 婚姻期間中に 3 号分割の対象期間が含まれるときは 同時に 3 号分割の請求があったとみなされる (3) 年金分割の効果は厚生年金の報酬比例部分に限られ 老齢基礎年金には影響しない 3 号分割制度〇第 3 号被保険者からの請求により 相手の厚生年金記録の 2 分の 1 を分割できる制度 (1) 条件 婚姻期間中でかつ第 3 号被保険者期間中に 平成 20 年 4 月 1 日以降の厚生年金記録があること 請求期限 ( 離婚をした日の翌日から起算して 2 年以内 ) を経過していないこと (2)3 号分割制度については 当事者双方の合意は必要ない (3) 分割される側が障害厚生年金の受給権者である場合は認められない場合がある

老齢年金知っておきたい 3 つのこと 1 老齢基礎年金は 65 歳以上で支給要件を満たした人に支給されます 平成 28 年度満額は 780,100 円 ( 年額 ) で 保険料納付月数等に応じた金額が支給されます 支給要件は 保険料納付済期間が 25 年以上あることです ( 平成 29 年からは 10 年に短縮予定 ) 繰上げ請求 繰下げ請求が可能です 繰上げ請求の場合は年金額の減額等留意すべき点があります 2 老齢厚生年金は 原則 65 歳以上で支給要件を満たした人に支給されます 報酬比例年金額 + 加給年金額 + 経過的加算が支給されます 支給要件は 老齢基礎年金の支給要件を満たし 厚生年金の加入期間が 1 か月以上あることです 支給開始年齢の変更による経過措置として 特別支給の老齢厚生年金が設けられています 3 厚生年金の在職老齢年金 離婚時の分割 60 歳以降 勤務しながら老齢厚生年金を受給する場合は支給額が一部減額されます ( 在職老齢年金 ) 60 歳から 65 歳までの間 雇用保険からの給付がある場合は 老齢厚生年金の支給額が調整されます 離婚時には厚生年金の分割が可能で 合意分割制度と 3 号分割制度があります

( データ出所 ) 以下の文献のデータから当研究所が作成 厚生労働省年金局年金財政ホームページ年金のポイント平成 25 年 平成 26 年 平成 27 年 日本年金機構知っておきたい年金のはなし遺族基礎年金または障害基礎年金を受けられる方へ障害厚生年金 障害基礎年金を受けられる方へ遺族厚生年金 遺族基礎年金を受けられる方へ ( 免責事項 ) 本資料は 当研究所が信頼できると判断した情報源から入手した情報に基づいて作成していますが これらの情報が完全 正確であるとの保証はいたしかねます 本資料は お客様に対して税金 法律 投資上のアドバイスを提供する目的で作成されたものではありません 本資料にある情報をいかなる目的で使用される場合におきましても お客様の判断と責任において使用されるものであり 本資料にある情報の使用による結果について当研究所が責任を負うものではありません 本資料は当研究所の著作物です 本資料のいかなる部分についても電子的または機械的な方法を問わず いかなる目的であれ 無断で複製または転送等を行わないようにお願いいたします

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