債券税制の見直し(金融所得課税の一体化)に伴う国債振替決済制度の主な変更点について

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供託者等の住所 氏名または名称および個人番号または法人番 号は 供託者等の口座管理機関から日本銀行に対して 課税事 務のために提供される 2 所得税の徴収 納 入 利付国債の利子または割引国債等 ( 国庫短期証券のうち その銘柄の価格競争入札における募入最低価格 ( 額面金額 100 円当り ) が

新しい非居住者債券所得非課税制度の概要 < 平成 22 年度税制改正前の制度の概要 > 非居住者等が受ける振替国債及び振替地方債のについては 一定の手続要件を満たせば非課税とされていました しかし 非居住者等が受ける振替社債等のについては 原則 15% の税率により源泉徴収課税がなされていました 非

公共債の税金について Q 公共債の利子に対する税金はどのようになっていますか? 平成 28 年 1 月 1 日以後に個人のお客様が支払いを受ける国債や地方債などの特定公社債 ( 注 1) の利子については 申告分離課税の対象となります なお 利子の支払いを受ける際に源泉徴収 ( 注 2) された税金

公共債の税金について Q 公共債の利子に対する税金はどのようになっていますか? 平成 28 年 1 月 1 日以後に個人のお客様が支払いを受ける国債や地方債などの特定公社債 ( 注 1) の利子については 申告分離課税の対象となります なお 利子の支払いを受ける際に源泉徴収 ( 注 2) された税金

経 [2] 証券投資信託の償還 解約等の取扱い 平成 20 年度税制改正によって 株式投資信託等の終了 一部の解約等により交付を受ける金銭の額 ( 公募株式投資信託等は全額 公募株式投資信託等以外は一定の金額 ) は 譲渡所得等に係る収入金額とみなすこととされてきました これが平成 25 年度税制改

(2) 源泉分離課税制度源泉分離課税制度とは 他の所得と全く分離して 所得を支払う者 ( 銀行 証券会社等 ) がその所得の支払の際に 一定の税率で所得税を源泉徴収し それだけで所得税の納税が完結するものです 1 対象となる所得代表的なものとして 預金等の利子所得 定期積金の給付補てん金等があります

日本版スクーク ( イスラム債 ) に係る税制措置 Q&A 金融庁

概要 平成 27 年までと平成 28 年以後の証券税制の比較 平成 27 年までは 上場株式等 と 公社債等 の税制上の取扱いが異なっています 平成 28 年以後は 金融所得課税の一体化 により 上場株式等 と 公社債等 の税制上の取扱いが統一されます 平成 27 年まで 上場株式等 上場株式 公募

上場株式等の譲渡益に係る課税 上場株式等の税金について 上場株式等の譲渡益に係る税率は以下の通りです 平成 25 年 1 月 1 日 ~ 平成 25 年 12 月 31 日 平成 26 年 1 月 1 日 ~ 平成 49 年 12 月 31 日 平成 50 年 1 月 1 日 ~ % (

公社債税制の抜本改正(法人投資家編)

Microsoft Word - NO.2 株式の譲渡 2.docx

【表紙】

[Q1] 復興特別所得税の源泉徴収はいつから行う必要があるのですか 平成 25 年 1 月 1 日から平成 49 年 12 月 31 日までの間に生ずる所得について源泉所得税を徴収する際 復興特別所得税を併せて源泉徴収しなければなりません ( 復興財源確保法第 28 条 ) [Q2] 誰が復興特別所

国債振替決済事務取扱手引

2 2 上場株式等 の範囲の拡大 上場株式等には 上場株式 上場投資信託の受益権 (ETF) 上場不動産投資法人の投資口 (REIT) 公募株式等証券投資信託の受益権が含まれていた 今回の租税特別措置法の改正により 発行者の情報が一般に公開され その商品内容を入手することが容易に可能な公社債を 上場

6 課税上の取扱い日本の居住者又は日本法人である投資主及び投資法人に関する課税上の一般的な取扱いは 下記のとおりです なお 税法等の改正 税務当局等による解釈 運用の変更により 以下の内容は変更されることがあります また 個々の投資主の固有の事情によっては異なる取扱いが行われることがあります (1)

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公社債税制の抜本改正(個人投資家編)<訂正版>

公募株式投資信託の解約請求および償還時

投資法人の資本の払戻 し直前の税務上の資本 金等の額 投資法人の資本の払戻し 直前の発行済投資口総数 投資法人の資本の払戻し総額 * 一定割合 = 投資法人の税務上の前期末純資産価額 ( 注 3) ( 小数第 3 位未満を切上げ ) ( 注 2) 譲渡収入の金額 = 資本の払戻し額 -みなし配当金額

3 平成 25 年 4 月に給与の支給規程を改訂し 平成 24 年分 10 月にまでさかのぼって実施する こととなり 平成 25 年 4 月の給与支給日に支払うこととなった平成 24 年 10 月から平成 25 年 3 月までの給与改訂差額 A 3 1 給与所得の収入金額の収入すべき時期は 契約又は

iii. 源泉徴収選択口座への受入れ源泉徴収ありを選択した特定口座 ( 以下 源泉徴収選択口座 といいます ) が開設されている金融商品取引業者等 ( 証券会社等 ) に対して 源泉徴収選択口座内配当等受入開始届出書 を提出することにより 上場株式等の配当等を源泉徴収選択口座に受け入れることができま

上場株式等の配当等に対する課税

[2] 株式の場合 (1) 発行会社以外に譲渡した場合株式の譲渡による譲渡所得は 上記の 不動産の場合 と同様に 譲渡収入から取得費および譲渡費用を控除した金額とされます (2) 発行会社に譲渡した場合株式を発行会社に譲渡した場合は 一定の場合を除いて 売却価格を 資本金等の払戻し と 留保利益の分

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特定口座一般口座株式等の譲渡 売却などが該当 ) による所得は 申告分離課税の対象となっており 原則として お客さまによる譲渡損益の計算や申告納税の手続きが必要です 特定口座には これらの事務負担を軽減する機能があります 特定口座の機能 上場株式等の譲渡損益の計算 管理を行います 特定口座内に保管す

1: とは 居住者の配偶者でその居住者と生計を一にするもの ( 青色事業専従者等に該当する者を除く ) のうち 合計所得金額 ( 2) が 38 万円以下である者 2: 合計所得金額とは 総所得金額 ( 3) と分離短期譲渡所得 分離長期譲渡所得 申告分離課税の上場株式等に係る配当所得の金額 申告分

自己株式の公開買付けの結果及び取得終了に関するお知らせ

投資主の皆様へ 平成 29 年 3 月 マリモ地方創生リート投資法人 第 1 期分配金の税務上の取扱いに関するご説明 拝啓平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます さて 本投資法人は 平成 29 年 2 月 14 日開催の役員会において 第 1 期 ( 平成 28 年 12 月期 ) の (A)

 

投資主が受け取る配当等の額については 原則どおり配当等の額を受け取る際に20%( 所得税 )( 平成 25 年 1 月 1 日から平成 49 年 12 月 31 日までは復興特別所得税とあわせて20.42%) の税率により源泉徴収された後 総合課税の対象となります ( ロ ) 出資等減少分配に係る税

49 年 12 月 31 日までの間 源泉徴収される配当等の額に係るの額に対して 2.1% の税率により復興 特別が源泉徴収されます b. 出資等減少分配に係る税務個人投資主が本投資法人から受取る利益を超える金銭の分配 ( 分割型分割及び株式分配並びに組織変更による場合を除く 以下本 1において同じ

非課税上場株式等管理に関する約款 第 1 条 ( 約款の趣旨 ) この約款は お客さまが租税特別措置法第 9 条の8に規定する非課税口座内の少額上場株式等に係る配当所得の非課税および租税特別措置法第 37 条の14に規定する非課税口座内の少額上場株式等に係る譲渡所得等の非課税の特例 ( 以下 非課税

て 次に掲げる要件が定められているものに限る 以下この条において 特定新株予約権等 という ) を当該契約に従つて行使することにより当該特定新株予約権等に係る株式の取得をした場合には 当該株式の取得に係る経済的利益については 所得税を課さない ただし 当該取締役等又は権利承継相続人 ( 以下この項及

(ⅲ) 源泉徴収選択口座への受入れ 源泉徴収ありを選択した特定口座 ( 以下 源泉徴収選択口座 といいます ) が開設されている金融商品取引業者等 ( 証券会社等 ) に対して 源泉徴収選択口座内配当等受入開始届出書 を提出することにより 上場株式等の配当等を源泉徴収選択口座に受け入れることができま

第六章その他の税務に関する取扱い第二十六条免税の根拠の確認第二十七条削除第二十八条削除第二十九条分かち計算に伴う所得税の払戻し又は追徴第三十条自己口 Ⅲ 又は自己口 Ⅳに記載又は記録がされるべき振決国債が自己口 Ⅰ 又は自己口 Ⅱに記載又は記録がされた場合の取扱い第三十一条振替口座簿による税務関係帳

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改正された事項 ( 平成 23 年 12 月 2 日公布 施行 ) 増税 減税 1. 復興増税 企業関係 法人税額の 10% を 3 年間上乗せ 法人税の臨時増税 復興特別法人税の創設 1 復興特別法人税の内容 a. 納税義務者は? 法人 ( 収益事業を行うなどの人格のない社団等及び法人課税信託の引


不動産の移転等のかかる主要な税制 不動産の移転等にかかる主要な税制は以下のとおりである ここに示した税制については その時点以降は法令等が変更されることになどより 変更される可能性がある また 実務上の法令の解釈 適用については 所管省庁 弁護士 税理士 会計士などの専門家の確認が必要となり 記載さ

e. 未成年者に係る少額上場株式等の非課税口座制度 ( ジュニア NISA) 未成年者に係る少額上場株式等の非課税口座制度に基づき 証券会社等の金融商品取引業者等に開設した未成年者口座において設定した非課税管理勘定に管理されている上場株式等 ( 平成 28 年 4 月 1 日から平成 35 年 12

課税について個人向け国債の課税については次の通りとなります なお 本取引の税務処理等の詳細については 税理士等その他の専門家にご相談下さい 個人向け国債の利子は 利子所得として申告分離課税の対象となります 平成 49 年 12 月 31 日までに支払われる公共債の利子については 所得税 (15%)

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株式等の譲渡(特定口座の譲渡損失と配当所得等の損益通算及び翌年以後への繰越し)編

土地建物等の譲渡損失は 同じ年の他の土地建物等の譲渡益から差し引くことができます 差し引き後に残った譲渡益については 下記の < 計算式 2> の計算を行います なお 譲渡益から引ききれずに残ってしまった譲渡損失は 原則として 土地建物等の譲渡所得以外のその年の所得から差し引くこと ( 損益通算 )

( 契約締結前交付書面 ) 平成 30 年度富士の国やまなし県民債の説明書 平成 30 年度富士の国やまなし県民債の契約締結にあたっては この書面の記載事項をよくお読みいただいたうえで お申し込みください ( 平成 30 年 12 月 3 日現在 )

PG_第3期期末配当の取扱いに関するQA

【修正】07_別表五~.indd

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別表六 ( 一 ) 所得税額の控除に関する明細書 1 この明細書の用途この明細書は 法人が当期中に支払を受ける利子及び配当等並びに懸賞金等及び償還差益について課された所得税の額について 法第 68 条第 1 項 (( 所得税額の控除 ))( 復興財源確保法第 33 条第 2 項 (( 復興特別所得税

個人向け国債の契約締結前交付書面

( ロ ) 出資等減少分配に係る税務個人投資主が本投資法人から受取る出資等減少分配 ( 所得税法第 24 条に定めるものをいいます 以下 本 ( ロ ) 出資等減少分配に係る税務 において同じです ) のうち本投資法人の税務上の資本金等の額に相当する金額を超える金額がある場合には みなし配当 ( 計

(4) 買付け等の価格 普通株式 1 株につき 金 2,579 円 ( 注 ) 当社が 2018 年 10 月 30 日に公表した 株式分割及び定款の一部変更 配当予想の修正並びに株主優待の拡充に関するお知らせ に記載のとおり 当社は 本公開買付けにおける公開買付期間中である 2018 年 11 月

積立 NISA の創設 1. 改正のポイント (1) 趣旨 背景 1 家計の安定的な資産形成を支援する観点から 少額の積立 分散投資を促進するための 積立 NISA が創設される (2) 内容 1 積立 NISA は 20 歳以上の居住者等が金融機関に開設した非課税口座内に 積立 NISA 専用の累

15 共済事業を行う農業協同組合の締結した建物更生共済契約又は火災共済契約その他これに類する共済に関する契約 ( 注 )1 確定給付企業年金法の規定による承認の取消しを受けた規約型企業年金に係る規約に基づきその取消しを受けた時以後に支払われる年金等についても 上記と同様に源泉徴収を行うこととなります

1 1. 課税の非対称性 問題 1 年をまたぐ同一の金融商品 ( 区分 ) 内の譲渡損益を通算できない問題 問題 2 同一商品で 異なる所得区分から損失を控除できない問題 問題 3 異なる金融商品間 および他の所得間で損失を控除できない問題

税金の課税方法 個人の税金の課税方法について確認しましょう 大きく分けて 総合課税と分離課税の二種類があります 総合課税 1 年間の所得を全部まとめて一定の税率で課税する方法 所得額によって異なる税率 金額に応じて確定申告を行う 源泉分離課税他の所得と分離して その所得の支払いの際に一定の税率で源泉

株主各位 証券コード 7022 平成 29 年 6 月 23 日 大阪市北区中之島三丁目 3 番 23 号 取締役社長上田 孝 第 6 期期末配当の税務上の取扱いに関するご説明 拝啓日頃より格別のご高配を賜り厚く御礼申しあげます さて 当社は 平成 29 年 6 月 23 日開催の第 6 期定時株主

課税上の取扱い

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貨での決済が予め取り決められている場合 売却時あるいは償還時等の為替相場の状況によっては為替差損が生じるおそれがあります 通貨の規制が設けられている場合は 償還金及び利子のその他通貨への交換や送金ができないことがあります 外貨建て債券の発行者又は外貨建て債券の償還金及び利子の支払いを保証している者の

1 どちらかをご選択特定口座と客さま般口座の特定口座の概要 特定口座とは 個人のお客さまが公募株式投資信託を換金され利益が出た場合は 原則 確定申告が必要ですが お客さまの確定申告にかかる負担を軽減させるべく当金庫が納税の代行などを行う制度として 特定口座 があります 特定口座 をご利用いただくこと

Q. 確定申告は必要ですか? A. 今回の配当によるみなし譲渡損益が特定口座の計算対象とならない場合 または源泉徴収の無い特定口座や一般口座でお取引いただいている場合につきましては 原則として確定申告が必要になります 申告不要制度の適用可否を含め 株主の皆様個々のご事情により対応が異なりますので 具

「個人投資家の証券投資に関する意識調査」の結果について

( 外国 ) 同上 ケース ( ) 相続人が取得した全 2 財産に対して課税 ( 外国 ) 国内財産に対しての み課税 ケース ( ) 相続人が取得した全 3 財産に対して課税 ( 外国 ) 同上 ( 平成 25 年度税制改正より ) ケース ( ) 被相続人 相続人いず 4 れも 5 年超居住の場

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別紙様式 7( ひな型 ) ( 日本工業規格 A4) 別紙様式 7( ひな型 ) ( 日本工業規格 A4) 申請者がと年月日をもって売買契約を締結した指名金銭債権に伴う別紙記載の不動産の質権又は抵当権の移転の登記につき 租税特別措置法第 83 条の2 第 1 項の規定の適用を受けたいので 租税特別措

法人会の税制改正に関する提言の主な実現事項 ( 速報版 ) 本年 1 月 29 日に 平成 25 年度税制改正大綱 が閣議決定されました 平成 25 年度税制改正では 成長と富の創出 の実現に向けた税制上の措置が講じられるともに 社会保障と税の一体改革 を着実に実施するため 所得税 資産税についても

1 口当たりの基準価額 口数 + 再投資されていない未収分配金 - 再投資されていない未収分配金に係る源泉所得税相当額 ( 注 ) - 信託財産留保額および解約手数料 ( 消費税相当額を含む ) 注 : 特別徴収されるべき都道府県民税の額に相当する金額 および復興特別所得税を含みます ( 以下同 )

3 東京証券取引所における売買に関する日程 整理銘柄 への指定 平成 28 年 08 月 25 日 ( 木 ) 東京証券取引所における最終売買日 平成 28 年 09 月 23 日 ( 金 ) 上場廃止日 平成 28 年 09 月 26 日 ( 月 ) 最終売買日までは東京証券取引所での売買が可能で

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[ 課税対象化 ] POINT1. 1 の売却益が課税対象に 改正前 ( 平成 27 年 12 月 31 日まで ) 原則非課税 改正後 ( 平成 28 年 1 月 1 日から ) % 2 の申告分離課税 1 国債 地方債 外国国債 外国地方債 公募公社債 上場公社債 ゼロクーポン債等

発行日取引の売買証拠金の代用有価証券に関する規 同じ ) であって 国内の金融商品取引所にその株券が上場されている会社が発行する転換社債型新株予約権社債券 ( その発行に際して元引受契約が金融商品取引業者により締結されたものに限る ) 100 分の80 (7) 国内の金融商品取引所に上場されている交

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イ税務署へ確定申告書を提出し 所得税の住宅ローン控除の適用を受けている 退職所得 山林所得がある方 所得税の平均課税の適用を受けている方は 住宅ローン控除申告書を提出することにより控除額が大きくなる場合があります 申告書を提出される方は3 月 15 日 ( 月 ) までに申告してください 申告しなけ

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2. 制度の概要 この制度は 非上場株式等の相続税 贈与税の納税猶予制度 とは異なり 自社株式に相当する出資持分の承継の取り扱いではなく 医療法人の出資者等が出資持分を放棄した場合に係る税負担を最終的に免除することにより 持分なし医療法人 に移行を促進する制度です 具体的には 持分なし医療法人 への

以下本人の給与収入速報 平成 29 年度税制改正解説所得課税 ~ 配偶者控除及び配偶者特別控除の見直し 2 配偶者の給与収入が 万円超 15 万円以下の場合の改正案の控除額及び改正前後の影響について 配偶者特別控除 配偶者の給与収入 万円超 15 万円 15 万円以上 11 万円 11 万円以上 1

また 国外財産調書制度は 2013 年 12 月末の国外財産から調書の提出義務が始まりましたので 5,000 万円超の国外財産を保有の方はご留意ください これに関連して 国税庁より 2013 年 11 月 15 日に FAQ が発表されており FAQ は国税庁のホームページで閲覧等できます 資産税ニ

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間の初日以後 3 年を経過する日の属する課税期間までの各課税期間 6 高額特定資産を取得した場合の納税義務の免除の特例事業者 ( 免税事業者を除く ) が簡易課税制度の適用を受けない課税期間中に国内における高額特定資産の課税仕入れ又は高額特定資産に該当する課税貨物の保税地域からの引取り ( 以下 高

 

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Transcription:

債券税制の見直し ( 金融所得課税の一体化 ) に伴う国債振替決済制度の主な変更点について 平成 25 年 9 月日本銀行

はじめに 日本銀行は 国債の振替機関として 国債振替決済制度を運営しています 平成 25 年度税制改正において 個人投資家の積極的な市場参加を促進するための環境整備を図る観点等から 債券税制の見直し ( 金融所得課税の一体化 ) が行われることとなり 本年 3 月 29 日に 所得税法等の一部を改正する法律 ( 平成 25 年法律第 5 号 ) が成立しました 債券税制の見直しは 平成 28 年 1 月に施行されます 債券税制の見直しは 利子所得等の課税方式の変更や損益通算範囲の拡大等 多岐にわたりますが 本資料では 国債振替決済制度に影響を及ぼす見直しの概要と それに伴う国債振替決済制度の主な変更点について 説明します なお 本資料の内容は 現時点の情報に基づくものであり 今後変更する可能性がある点にご留意ください 1

( 国債振替決済制度の概要 ) 国債振替決済制度は 顧客 ( 国債権者 ) 参加者等 ( 金融機関等 ) 振替機関 ( 日本銀行 ) から構成される階層構造になっています 国債振替決済制度の下で保有される国債はペーパーレスの国債であり 取引に伴う権利の移転は 振替機関や参加者等に備付けられた振替口座簿上の口座振替により行います また 振決国債の元利金の支払いは 上記の階層構造を通じて行われます 具体的には 振替機関である日本銀行が 国から一括して元利金を受領したうえ 日本銀行から参加者へ 参加者から顧客へと支払いが行われます この際 現行は 源泉徴収が適用されるすべての国債の元利金について 発行体である国の代理人としての日本銀行が源泉徴収を行います 国債振替決済制度の階層構造 振決国債の利払と源泉徴収の流れ ( 現行 ) 振替機関 ( 日本銀行 ) 振替口座簿 国 利子 参加者 A 振替口座簿参加者 B 振替口座簿 日本銀行 源泉徴収税を納付 利子 ( 源泉徴収税控除後 ) 顧客顧客 D 顧客 E 顧客 F 間接参加者 振替口座簿 参加者 顧客 G 利子 ( 源泉徴収税控除後 ) 2 顧客

Ⅰ. 国債振替決済制度関連の税制改正 (28 年 1 月 ) の概要 1. 源泉徴収義務者の変更 2. 指定金融機関等の通期非課税化 3. 償還時源泉徴収の導入 4. 担保国債の取扱いの明確化 3

1. 源泉徴収義務者の変更 発行体である国の代理人として元利金を支払う 日本銀行 が国債の源泉徴収義務者となっています このため 源泉徴収が適用されるすべての国債の元利金について 日本銀行が源泉徴収税額を控除して参加者に支払います 国債権者の直近上位機関 ( 外国間接参加者を除く ) が国債の源泉徴収義務者となります このため 源泉徴収が適用される国債のうち 参加者が保有する国債の元利金についてのみ 日本銀行が源泉徴収税額を控除して参加者に支払うこととなり 顧客が保有する国債の元利金については 当該顧客の直近上位機関が源泉徴収税額を控除して当該顧客に支払います 日本銀行 日本銀行 参加者 A 参加者 B 参加者 A 参加者 B 顧客 C 顧客 D 顧客 E 顧客 F 間接参加者 顧客 C 顧客 D 顧客 E 顧客 F 間接参加者 顧客 G 顧客 G : 日本銀行が源泉徴収を行う範囲 : 参加者 A が源泉徴収を行う範囲 : 参加者 B が源泉徴収を行う範囲 : 間接参加者が源泉徴収を行う範囲 4

2. 指定金融機関等の通期非課税化 非課税主体 ( 注 ) ( 指定金融機関等 公共法人 非居住者 外国法人等 ) については 源泉徴収が免除されていますが 非課税主体の所有期間相当分しか免除されません ( 注 ) 本資料では 国債の利子について 所得税の源泉徴収が適用される場合には課税主体 そうでない場合には非課税主体といいます ( 以下同じ ) 利払日の所有者の課税属性で源泉徴収の要否が判断されます このため 利払日に非課税主体が所有している場合には その所有期間にかかわらず 源泉徴収が免除 ( 通期非課税化 ) されます 利払日 利子計算期間 利払日 保有主体 非課税主体 A 課税主体 X 非課税主体 B 保有主体 課税 非課税 非課税主体 A 課税主体 X 非課税主体 B 非課税 ( 注 ) ( 注 ) 国債の譲渡所得 ( 国債の売却時に受け取る経過利子を含む ) は 税制改正後は申告分離課税により課税されます 5

3. 償還時源泉徴収の導入 期間 1 年超の割引国債 ( 現在 発行なし ) の償還差益については 発行時に源泉徴収が適用されます 期間 1 年以下の割引国債 ( 国庫短期証券 <T-Bill>) および分離国債の償還差益については 源泉徴収の適用はありません 個人 ( 特定口座で保有する場合を除く ) 一般社団法人 一般財団法人 人格のない社団等が割引国債または分離国債を償還時に保有している場合には 償還差益にかかる源泉徴収が適用されます 上記の発行時源泉徴収は廃止されます 源泉徴収 割引国債 1 年以下 1 年超 分離国債 現行なし発行時源泉徴収なし 税制改正後償還時源泉徴収 ( 注 ) ( 注 ) 源泉徴収義務者が国債権者の取得価額を管理していない場合には 償還金額に みなし割引率 ( 期間 1 年以下の割引国債は 0.2% 期間 1 年超の割引国債および分離国債は 25%) を乗じて算出した みなし償還差益 に税率を乗じる方法により源泉徴収税額を計算します 6

4. 担保国債の取扱いの明確化 質権が設定された国債の場合には 国債振替決済制度内で質権者または質権設定者に元利金を支払う国内最下位機関 が源泉徴収義務者となります また 担保国債の源泉徴収の要否は 国債の元利金の最終受領者 ( 質権設定者または質権者 ) の課税属性に基づき判断します 譲渡担保の場合も同様です 担保国債の利子にかかる源泉徴収義務者 ( 下図 印 ) および最終受領者 ( 下図 印 ) 1 参加者に対し 当該参加者の国債振替決済制度上の顧客が質権を設定し 当該顧客が利子を受け取る場合 2 参加者に対し 当該参加者の国債振替決済制度上の顧客が質権を設定し 当該参加者が利子を受け取る場合 3 参加者に対し 別の参加者の国債振替決済制度上の顧客が質権を設定し 当該 ( 注 ) 顧客が利子を受け取る場合 日本銀行日本銀行日本銀行 利子利子利子 参加者 A 参加者 B 参加者 A 参加者 B 参加者 A 参加者 B ( 質権者 ) ( 質権者 ) ( 質権者 ) 利子 利子相当額 顧客 X 顧客 Y 顧客 X 顧客 Y 顧客 X 顧客 Y ( 質権設定者 ) ( 質権設定者 ) ( 質権設定者 ) ( 注 )3 のケースでは 参加者 A から顧客 Y への利子相当額の支払は 国債振替決済制度内の利子の支払ではありませんので 参加者 A に利子を支払う日本銀行が源泉徴収義務者となります なお 日銀ネット上で参加者 A から参加者 B へ 利払口振替 ( 新日銀ネットでは 利子配分先変更 ) を行った場合には 国債振替決済制度内で参加者 B が顧客 Y へ利子を支払うこととなりますので 参加者 B が源泉徴収義務者となります 7

Ⅱ. 国債振替決済制度の主な変更点 1. 口座体系の見直し 2. 振替制限の廃止 3. 課税口自動振替の廃止 以下の国債振替決済制度の変更は 債券税制の見直し ( 平成 28 年 1 月 ) に併せて行うことを予定しています 8

1. 口座体系の見直し 国債振替決済制度では 社債 株式等の振替に関する法律 の規定によるほか 源泉徴収事務を適切に行う観点から 各口座に種別および内訳区分を設けています 以下では 参加者口座における見直しについて説明します なお 参加者口座以外の口座についても 同様の見直しを行います ( 参考参照 ) (1) 参加者口座の内訳区分の変更 イ. 預り口 参加者口座の 預り口 に記録されている国債は 現在 源泉徴収が適用されるか否か等に応じ 預り口 Ⅰ~Ⅲ に区分しています 税制改正後は 国債権者の直近上位機関 が源泉徴収義務者となることに伴い 参加者口座の 預り口 に記録されている国債について日本銀行が課税 非課税を把握する必要はなくなります このため 預り口 Ⅰ~Ⅲ を廃止し 預り口 に一本化します 記録する国債の概要 記録する国債の概要 預り口 Ⅰ 源泉徴収が適用されない国債 ( 非課税貯蓄分 ( 注 ) を除く ) 預り口 Ⅱ 源泉徴収が適用されない国債 ( 非課税貯蓄分 ( 注 ) ) 預り口 直近上位機関 ( 日本銀行 ) が源泉徴収を行わない国債 預り口 Ⅲ 源泉徴収が適用される国債 ( 注 ) 所得税法第 10 条第 1 項または租税特別措置法第 4 条第 1 項 第 4 条の 2 第 1 項もしくは第 4 条の 3 第 1 項の適用を受ける利付国債 9

ロ. 自己口 参加者口座の 自己口 は 現在 1 源泉徴収が適用されるか否か 2 保有分か質権分かに応じ 自己口 Ⅰ~Ⅳ に区分しています 税制改正後は 1 参加者の直近上位機関 ( 日本銀行 ) が源泉徴収を行うか否か ( 注 ) 2 保有分か質権分かに応じ 自己口 Ⅰ~Ⅳ に区分します ( 注 ) 参加者口座の自己口については 指定金融機関等の通期非課税化に伴い 参加者の直近上位機関が源泉徴収を行う国債は限定的となりますが 参加者が課税主体から担保として国債を受入れた場合には 当該参加者の直近上位機関が源泉徴収を行うケースがあります こうしたケースでは 自己口 Ⅲ Ⅳ に記録します Ⅰ.4. の例では 1 については参加者が源泉徴収義務者 ( 印 ) となるため 自己口 Ⅰ Ⅱ に記録します また 2 3 については元利金の最終受領者 ( 印 ) の課税属性に基づき判断することとなり 元利金の最終受領者が非課税主体の場合には自己口 Ⅰ Ⅱ に記録し 課税主体の場合には自己口 Ⅲ Ⅳ に記録します 記録する国債の概要 記録する国債の概要 自己口 Ⅰ 源泉徴収が適用されない国債 ( 保有分 ) 自己口 Ⅰ 直近上位機関 ( 日本銀行 ) が源泉徴収を行わない国債 ( 保有分 ) 自己口 Ⅱ 自己口 Ⅲ 源泉徴収が適用されない国債 ( 質権分 ) 源泉徴収が適用される国債 ( 保有分 ) 自己口 Ⅱ 自己口 Ⅲ 直近上位機関 ( 日本銀行 ) が源泉徴収を行わない国債 ( 質権分 ) 直近上位機関 ( 日本銀行 ) が源泉徴収を行う国債 ( 保有分 ) 自己口 Ⅳ 源泉徴収が適用される国債 ( 質権分 ) 自己口 Ⅳ 直近上位機関 ( 日本銀行 ) が源泉徴収を行う国債 ( 質権分 ) 10

(2) 参加者口座の種別の変更 イ. 日銀源泉徴収口等の新設 税制改正後は 源泉徴収義務者の変更および指定金融機関等の通期非課税化に伴い 日本銀行が源泉徴収を行う国債は限定的となります このため 日銀源泉徴収口 および 日銀源徴分別口 を新設し 日本銀行が源泉徴収を行う国債をこれらの種別に記録することとします 日銀源泉徴収口 および 日銀源徴分別口 は 日本銀行が源泉徴収を行うため 日銀源泉徴収口 については自己口 Ⅲ Ⅳ 日銀源徴分別口 については自己口 Ⅲ に記録します また 信託財産を構成する国債のうち 日本銀行が源泉徴収を行うものは 信託口 5 の自己口 Ⅲ Ⅳ に記録します なお 種別名なし 等の種別は 日本銀行が源泉徴収を行わないため 自己口 Ⅲ Ⅳ は廃止します ロ. 非居住者等口の廃止 非居住者 外国法人が非課税措置の適用を受ける国債は 現在 非居住者 外国法人の所有期間を厳格に管理する観点から 非居住者等口 に記録することとなっています 税制改正後は 非居住者 外国法人も その所有期間にかかわらず利子の非課税措置の適用を受けることが可能となりますので 非居住者等口 を廃止します ハ. 通期課税口の廃止 短資会社または証券金融会社が課税主体から担保として受入れた国債は 現在 課税口自動振替 ( 後述 ) の対象から除外するため 通期課税口 に記録することとなっています 税制改正後は 課税口自動振替を廃止しますので 通期課税口 も廃止します 11

種別名記録する国債の概要内訳区分種別名記録する国債の概要内訳区分 種別名なし 下記以外の国債 自己口 Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ 預り口 Ⅰ Ⅱ Ⅲ 種別名なし 下記以外の国債 自己口 Ⅰ Ⅱ 預り口 日銀源泉徴収口 日本銀行が源泉徴収を行う国債 ( 日銀源徴分別口および信託口 5 の国債を除く ) 自己口 Ⅲ Ⅳ 分別管理口 金融商品取引法等により他の国債と分別して管理する義務がある国債 自己口 Ⅰ Ⅲ 分別管理口 金融商品取引法等により他の国債と分別して管理する義務がある国債 ( 日本銀行が源泉徴収を行うものを除く ) 自己口 Ⅰ 日銀源徴分別口 金融商品取引法等により他の国債と分別して管理する義務がある国債 ( 日本銀行が源泉徴収を行うもの ) 自己口 Ⅲ 信託口 1~4 一定の要件を満たす信託の信託財産に属する国債 自己口 Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ 信託口 1~4 一定の要件を満たす信託の信託財産に属する国債 ( 日本銀行が源泉徴収を行うものを除く ) 自己口 Ⅰ Ⅱ 信託口 5 信託口 1~4 以外の信託財産に属する国債 自己口 Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ 信託口 5 信託口 1~4 以外の信託財産に属する国債 自己口 Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ 通期課税口 短資会社または証券金融会社が権利を有する国債のうち課税主体が所有するもの 自己口 Ⅲ Ⅳ 通期課税口 ( 廃止 ) 非居住者等口 非居住者 外国法人が権利を有する国債のうち一定の要件を満たすもの 預り口 Ⅰ Ⅲ 非居住者等口 ( 廃止 ) 新設する種別 廃止する種別 12

2. 振替制限の廃止 非課税主体が利子計算期間の途中で課税主体から取得した国債は 次の利払日に源泉徴収の対象となりますので 国債振替決済制度上 利子計算期間の途中で課税口 ( 自己口 Ⅲ Ⅳ 預り口 Ⅲ) から非課税口 ( 自己口 Ⅰ Ⅱ 預り口 Ⅰ) への振替は認めていません ( 振替制限 ) 非課税主体が利払日に保有している国債は 利子計算期間の途中で課税主体から取得した場合でも 源泉徴収の対象とはなりません このため 振替制限を廃止し 利子計算期間の途中で課税口 ( 自己口 Ⅲ Ⅳ) から非課税口 ( 自己口 Ⅰ Ⅱ 預り口 ) へ振替を行うことを可能とします 利子計算期間 利払日 利払日 保有主体振決制度上の口座保有主体振決制度上の口座 非課税主体 A 課税主体 X 非課税主体 B 非課税口 課税口 課税口 非課税主体 A 課税主体 X 非課税主体 B 非課税口 課税口 非課税口 13 利子計算期間の途中で課税口から非課税口への振替を行うことは認めていません 利子計算期間の途中で課税口から非課税口への振替を行うことが可能となります

3. 課税口自動振替の廃止 非課税主体が利子計算期間の途中で課税主体から国債を取得した後 継続して保有する場合 次の利払日には源泉徴収が適用されますが その次の利払日以降は源泉徴収は適用されません このため 非課税主体である参加者の課税口 ( 自己口 Ⅲ) に記録されている国債は 日銀ネットにより 利払日に課税口 ( 自己口 Ⅲ) から非課税口 ( 自己口 Ⅰ) へ自動的に振替えています ( 課税口自動振替 ) 非課税主体が課税主体から取得した国債は その時点で非課税口 ( 自己口 Ⅰ) に記録することとなります このため 利払日に課税口 ( 自己口 Ⅲ) から非課税口 ( 自己口 Ⅰ) へ自動的に振替える必要はなくなることから 課税口自動振替 を廃止します 利子計算期間 保有主体 振決制度上の口座 利払日 利払日課税主体 X 非課税主体 A 課税口課税口非課税口 課税口自動振替 利払日に課税口から非課税口に自動的に振替えます 保有主体 課税主体 X 非課税主体 A 振決制度上の口座 課税口 非課税口 非課税主体が国債を取得した時点で非課税口に記録します 14

( 参考 ) 間接参加者口座 外国間接参加者口座および顧客口座における口座体系の見直し 間接参加者口座 外国間接参加者口座および顧客口座の内訳区分および種別についても 参加者口座と同様の見直しを行います 種別については 参加者口座と同様 非居住者等口 を廃止するほか 参加者口座における 日銀源泉徴収口 および 日銀源徴分別口 に相当する種別として 以下の種別を新設し 国債権者の直近上位機関 ( 外国間接参加者を除く ) が源泉徴収を行う国債をこれらの種別に記録することとします 信託財産を構成する国債のうち 国債権者の直近上位機関 ( 外国間接参加者を除く ) が源泉徴収を行うものは 信託口 5 ( 自己口 Ⅲ Ⅳ) に記録します 間接参加者口座 種別名記録する国債の概要内訳区分 参加者源泉徴収口指定参加者が源泉徴収を行う国債 ( 参加者源徴分別口および信託口 5 の国債を除く ) 自己口 Ⅲ Ⅳ 参加者源徴分別口 金融商品取引法等により他の国債と分別して管理する義務がある国債 ( 指定参加者が源泉徴収を行うもの ) 自己口 Ⅲ 外国間接参加者口座 種別名記録する国債の概要内訳区分 参加者等源泉徴収口指定参加者等またはその上位機関が源泉徴収を行う国債 ( 信託口 5 の国債を除く ) 自己口 Ⅲ Ⅳ 顧客口座 種別名記録する国債の概要内訳区分 源泉徴収口源泉徴収が行われる国債 ( 源徴分別口および信託口 5 の国債を除く ) 自己口 Ⅲ Ⅳ 源徴分別口 金融商品取引法等により他の国債と分別して管理する義務がある国債 ( 源泉徴収が行われるもの ) 自己口 Ⅲ ( 注 ) 種別および内訳区分の名称については 適宜のものとすることができます 新設する種別 15 以上