活動地では梅雨時にシイタケ 夏の終わりにナラタケモドキ 初秋にタマゴダケ 続いてアカヤマドリ やがてウラベニホテイシメジ サクラシメジ ウスムラサキホウキタケ アメリカウラベニイロガワリの発生につながりました また 晩秋から初冬にかけてはヒラタケ ムラサキシメジ アカモミタケなどが発生しました この

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きのこの森づくり きのこ栽培は きのこの森づくり の始まりでした きのこ栽培に適した伐採時期や 玉切りの規格を考えるなど 森づくり作業にも影響を与えました また 森の整備が進むにつれて 伐採した木はもちろんのこと 切り株さえもが貴重な資源に見えてきました 二次林の管理が進むにつれ 林内に切り株や切り捨てた細い伐採木が増え そこに野生きのこが発生しました 野生きのこの種類 発生場所 発生時期 発生環境を覚えることは半栽培化につながり きのこ栽培の活動の幅が広がりました シイタケの採取収穫期間が長いので 活動の回数を考えると 里山活動に向いています 2003 年伏せ込み分は 2004 年 10 月 ~2005 年 4 月に 17kg 程収穫できました 栽培きのこの採取 シイタケは 10 月から翌年の 4 月まで ナメコは 11 月から 12 月に発生しますが 2 ヶ月に 1 回の定期的活動では 適期に採取するのが難しいことがわかりました 採取時期を逃した栽培きのこを見たときの悔しさが 活動回数を増加させます 雨の降り方を見てきのこの発生を予測し 臨時の活動日を計画しますが きのこの発生を思うと 活動日が待ち遠しくなります 採取したきのこは大きさが不ぞろいであったり 成熟度もばらばらだったりしますが 不思議なことに 美味しさが店で売られているものとは大違いです 大きなものや色や香りに感動するためか 採取に喜びがあふれました ナメコの採取晩秋から冬にかけて発生します 2003 年伏せ込み分は 2004 年 11 月 ~2005 年 1 月に 10kg 程収穫できました 野生きのこの採取 きのこの発生は秋が本番ですが 梅雨時や夏の終わり 晩秋など おやっと思うような時期にも発生します 活動日が増えるほど さまざまな場所で野生きのこに出会う機会が増えました 野生きのこの採取 2004 年は大豊作でした 参加者が嬉しそうです 採れたきのこは ウラベニホテイシメジ サクラシメジ アメリカウラベニイロガワリなどです 4

活動地では梅雨時にシイタケ 夏の終わりにナラタケモドキ 初秋にタマゴダケ 続いてアカヤマドリ やがてウラベニホテイシメジ サクラシメジ ウスムラサキホウキタケ アメリカウラベニイロガワリの発生につながりました また 晩秋から初冬にかけてはヒラタケ ムラサキシメジ アカモミタケなどが発生しました このほかにも バカマツタケやヤマドリタケモドキなど 見つけて思わず小躍りするようなきのこもありました 発生する場所も湿った斜面下部から乾いた尾根 あるいは落ち葉の堆積地から土が丸見えの裸地 枯れ木などいろいろです 発生量の記録きのこの種類 発生場所 時期 重量などを記録します コナラの切り株にはナラタケ ナラタケモドキ ヒラタケなどが アカメガシワやゴンズイの枯れ木にはアラゲキクラゲなどが発生しました 発生量の記録 活動では採取されたきのこの種類 発生場所 時期 重量を記録しています 記録は次の活動方針を定める資料となります きのこ料理 きのこ料理は腕次第です 新しい料理の工夫も楽しみのひとつです きのこの種類を選び ぬか漬け 味噌漬け 粕漬け 白菜漬けなども試しました 活動日には毎回きのこ汁が出され ソテー 天ぷら 炭火焼にきのこご飯など自慢の料理を楽しみました ヤマドリタケモドキは茹でて裂いてワサビ醤油 ( 冷やしても良し ) アカヤマドリは薄くスライスよく揚げ塩味 アラゲキクラゲは軽く茹でて味噌漬け タマゴダケはバター炒めカレー風味 サクラシメジやウラベニホテイシメジは炒め醤油煮 アミタケは茹でてピクルス仕立てがお薦めです バカマツタケは土瓶蒸し 焼き物醤油風味 炊き込みご飯に良く合います ピクルスや味噌漬けはどのきのこでもできます 味噌漬けのものは味噌汁にすると 冬でも楽しめます きのこ料理美味しそうなきのこ入りピザが焼けました きのこの下ごしらえ採取したきのこには土や落ち葉が付着し 発生から日が経つと虫 ( キノコバエ類の幼虫など ) が入っている場合があるので 料理の前には下ごしらえが必要です 以下にその方法を紹介します 1. きのこに付着した土や落ち葉を落とします 2. 塩水 ( 水 1 リットルに対し塩 40g 程 ) にきのこを 30 分間浸し 虫を取り除きます 3. 残った汚れを水で流しながらブラシで落とします (2 の塩水に唐辛子を入れたり 3 でぬるま湯に 1 ~2 分間浸してから汚れを取る人もいます ) また 大量に採れたときは 下ごしらえの時間を短縮するために汚れが付いたまま水から茹で そのあと流水の中で大きなゴミを大雑把に落とます さらに 水で流しながらきのこを細かく裂き汚れや傷んだ部分を爪ではがし取ります ( 若干風味が落ちる欠点があります ) 5

森づくりときのこの活用 千葉県森林研究センターでは 県みどり推進課 里山センターとともに里山活動による森づくりを進めるため 公開講座 現場で役立つ里山の森を活かす知恵と技術 - きのこの森づくり - を平成 17 年度に 6 回開催しました 公開講座では 講義とあわせて森林研究センター構内で実際にきのこの識別や原木林の整備等を行いました ここでは 公開講座において行ったきのこの森づくりの進め方と 森ときのこの関係 森づくりの中で上手にきのこを栽培する方法について解説します 1 森ときのこの関係 きのこの種類と発生場所 きのこは従属栄養生物といわれ 生きるために必要なエネルギー源である炭水化物を他の生物から摂取しています きのこの本体は菌糸なので きのこが形成されるためには栄養を摂取して充分な量の菌糸を蓄積することが必要です 栄養をどこから得ているかで木材腐朽菌 落葉分解菌 菌根菌に分けられ きのこが発生する場所も異なります ( 図 1.1) 木材腐朽菌枯れた木材などに菌糸をまん延させて栄養を吸収し 木材の表面や木材から菌糸をのばして地表にきのこを形成します シイタケやヒラタケなど栽培されているきのこの多くが木材腐朽菌に含まれます 落葉分解菌 地表に堆積した落葉 落枝に菌糸をまん延させて栄養を吸収し その上にきのこを形成します ツクリタケ ( マッシュルーム ) のように堆肥床で栽培します 菌根菌 樹木の生きた根と共生し 地表近くの土の部分に菌糸をまん延させて その上 ( 地表 ) にきのこを形成します マツタケやバカマツタケなど 価値の高いきのこが含まれており 栽培されているものはほとんどありません 木材腐朽菌 落葉分解菌 菌根菌 図 1.1 きのこの種類と発生場所 バカマツタケのコロニーときのこ 森と助け合うきのこ 菌根菌と樹木の共生関係 菌根菌は 菌が樹木から炭水化物等の有機物を 樹木が菌から水や無機塩類等を吸収するというように 相互に助け合う共生関係を結んでいます そんな菌根菌の世界を紹介します 菌根をつくる樹木 菌根をつくる樹木の種数は 種子植物の約 3% と少ないですが 地球上での優占度が高く 木材としての経済的価値も高い樹種がたくさん含まれています たとえば 北半球のマツ科 温帯のブナ科 南半球温帯 亜熱帯のフタバガキ科です 木の根と菌糸体でつながれたバカマツタケ 6

植物にとってのメリット 菌糸の太さは 2~5 ミクロン 細根の根毛は 20 ミクロン以上です 菌糸のほうが根より細いため 土壌の粒子の間隙をぬってより多くの空間にまで成長することができます これにより 菌糸は根よりも効率的に水分を集めることができます また 菌根菌は水の中に溶けている窒素 カルシウム 亜鉛 硫黄 リン カリウムなどの無機塩類を根よりもうまく吸収することができます 菌根がこの吸収した養分を樹木に利用しやすい形で菌体内にため込んでいるため 森林の中の菌根菌の菌糸と菌根の菌鞘は養分の貯蔵庫に例えられます さらに 菌根は 根系の中で最も弱い細根が菌鞘という包帯で覆われたような構造になっているため 押圧などの物理的衝撃 病原菌の侵入から根の先端が守られています バカマツタケの菌根 菌根菌で樹木はつながれている 複数の樹木が菌根菌と共生して共通の菌糸で結ばれることにより 樹木同士は菌糸を通して炭水化物等の栄養のやりとりを行っています ( 図 1.2) 樹木をつなぐ菌根菌のネットワークは 栄養の輸送路に例えられます 菌根菌を利用する 栄養のやりとり 図 1.2 菌根菌を通した栄養のやりとり 森林内の環境を改善して発生環境を整えることで マツタケ アミタケ ショウロなどの食べておいしい菌根性きのこを増やそうという試験が国内各地で取り組まれています また 樹木は菌根菌と共生することにより 無機塩類を得ることができ 乾燥や物理的衝撃に強くなります そのため 樹木に菌根を形成させることは 乾燥地やのり面などのやせた土地の緑化や 火山灰荒廃地において降灰や亜硫酸ガスに対する抵抗性を高めるためにも有効です 野生きのこの販売 野生きのこ料理 7

2 県内で発生する野生きのこ 誤食を防ぐためにはよく観察してしっかり名前を覚えることが肝心です ここでは 千葉県でよく見られるきのこや注意すべききのこについて紹介します マツ林で発生するきのこ ハツタケ アカハツは傷が付くと青色に変色します ハツタケ ( ベニタケ科 ) アカハツ ( ベニタケ科 ) 広葉樹林の地面から発生するきのこ バカマツタケ ( キシメジ科 ) ムラサキシメジ ( キシメジ科 ) アンズタケ ( アンズタケ科 ) ドクツルタケ ( テングタケ科 ) テングタケの仲間は 毒を持つものが多いので注意が必要です タマゴタケ ( テングタケ科 ) テングタケ ( テングタケ科 ) クサウラベニタケはウラベニホテイシメジと似ているので注意しましょう サクラシメジ ( ヌメリガサ科 ) ウラベニホテイシメジ ( イッポンシメジ科 ) クサウラベニタケ ( イッポンシメジ科 ) 8

落ち葉 埋もれ木から発生するきのこ ハタケシメジ ( キシメジ科 ) ニオウシメジ ( キシメジ科 ) アミガサタケ ( アミガサタケ科 ) 枯れ木 切り株から発生するきのこ シイタケ ( キシメジ科 ) ヒラタケ ( ヒラタケ科 ) ヤナギマツタケ ( オキナタケ科 ) ニガクリタケは身近な場所でもよく見られます ナラタケ ( キシメジ科 ) エノキタケ ( キシメジ科 ) ニガクリタケ ( モエギタケ科 ) ハナビラニカワタケ ( シロキクラゲ科 ) アラゲキクラゲ ( キクラゲ科 ) スギエダタケ ( キシメジ科 ) 菌根菌落葉分解菌木材腐朽菌 9