[ 東北国際物流戦略チーム第 7 回本部会資料 ] 資料 3-1 平成 24 年度調査 取り組み状況の報告 平成 25 年 3 月東北国際物流戦略チーム
新しい東北を支える国際物流の構築 テーマ1: 東北における北米航路のファーストポート化実現に向けた取組 テーマ2: 東北地域の農水産品等の輸出拡大に向けた取組 テーマ3: 極東ロシア向け外貿コンテナ貨物の集荷 輸送の取組 1
テーマ1. 東北における北米航路のファーストポート化実現に向けた取組 (1) 東北 - 北米間の航路の現状 現在の東北地方に寄港している北米航路は 仙台塩釜港がラストポートとなっており 輸出には優位であるが 輸入には不利な航路となっている このため 複数の輸入業者から 仙台塩釜港をファーストポートとする北米航路を誘致してほしいとの要請がある バンクーバータコマシアトルポートランド 青島 釜山神戸 名古屋東京 仙台 オークランド 塩田香港 上海 北米西岸コンテナ定期航路 JPX(Japan Express) ロサンゼルス / ロングビーチ レムチャバン バリアブンタウ 寄港地 寄港間隔 神戸 ~ 名古屋 ~ 東京 ~ 仙台 ~ ロングビーチ ~ オークランド ~ 東京 ~ 名古屋 ~ 神戸 週 1 便 2
テーマ1. 東北における北米航路のファーストポート化実現に向けた取組 (2) 東北 - 北米 ( カナダ 米国 メキシコ ) 輸出入 上位品目別コンテナ貨物量の現状 輸入 動植物性製造飼肥料 ( 牧草 ) と製材 ( 住宅用建材 ) で輸入品の約 4 割を占める ( 動植物性製造飼肥料の約 9 割は宮城 山形 青森 製材のほとんどが宮城県 ) 輸出( 参考 ) 輸出品の約 6 割はゴム製品であり 産業機械と合わせると輸出品全体の約 8 割を占める 輸 県 入全体の 23% 全体の 20% 名 動植物性製造飼肥料 製材 製造食品 紙 パルプ 水産品 染料 塗料 木製品 再利用資材 単位 : トン / 年 豆類金属くずその他計 青森県 25,068 4,044 2,052 0 480 480 0 16,476 732 0 50,244 99,576 岩手県 5,580 0 324 0 1,128 372 288 0 0 0 528 8,220 宮城県 70,164 102,312 21,696 48 22,776 2,472 20,700 0 1,800 0 31,644 273,612 秋田県 0 2,916 0 0 0 1,440 0 0 1,440 8,052 3,204 17,052 山形県 25,932 0 0 0 0 4,092 0 0 1,488 0 11,784 43,296 福島県 5,148 3,300 11,292 25,740 1,032 14,556 0 0 5,784 1,836 12,240 80,928 合計 131,892 112,572 35,364 25,788 25,416 23,412 20,988 16,476 11,244 9,888 109,644 522,684 輸出 ( 参考 ) 全体の 56% 全体の 20% 単位 : トン / 年 県名ゴム製品産業機械紙 パルプ電気機械 自動車部品 文房具等 測量 光学 医療用機械 注 ) 平成 20 年度全国輸出入コンテナ貨物流動調査 (1 ヶ月間データ ) を 12 倍し 簡易的に年換算 水産品金属製品ガラス類その他計 青森県 420 65,544 0 12 0 0 0 912 60 0 1,152 68,100 岩手県 0 480 7,404 4,284 600 144 432 4,356 4,176 0 1,164 23,040 宮城県 247,836 3,804 21,696 3,600 996 1,392 108 1,212 216 12 1,320 282,192 秋田県 0 8,628 0 1,320 7,008 372 6,144 0 24 564 72 24,132 山形県 0 10,464 0 2,628 4,764 24 1,692 0 72 0 2,484 22,128 福島県 41,856 12,684 1,380 13,308 3,108 8,520 1,200 0 504 3,360 9,936 95,856 合計 290,112 101,604 30,480 25,152 16,476 10,452 9,576 6,480 5,052 3,936 16,128 515,448 3
テーマ 1. 東北における北米航路のファーストポート化実現に向けた取組 (3) 東北 - 北米西岸輸入 上位品目別コンテナ貨物の船積港の現状 1. 輸入量が最も多い 動植物性製造飼肥料 ( 牧草 ) は 北米西岸の 7 港全てで取り扱われており ロサンゼルスが最も多い 2. 次に取扱量の多い 製材 ( 住宅用建材 ) については バンクーバーやタコマといった 北米西岸の中でも北部に位置する港湾で主に取り扱われている (* 北米西岸 7 港から船積されている取扱貨物量 ) 上位品目別 船積港 船積港 動植物性製造飼肥料 製材製造食品木製品 染料 塗料 合成樹脂 その他工業品 単位 : トン / 年 再利用資材 北バンクーバー 12,624 82,200 852 20,556 4,704 0 シアトル 16,884 300 11,544 0 1,368 16,476 タコマ 11,184 22,488 7,944 420 0 0 ポートランド 12,468 2,460 0 0 0 0 オークランド 4,080 0 11,748 0 84 0 ロサンゼルス 42,696 0 3,276 12 6,756 0 南ロングビーチ 8,172 240 0 0 6,288 0 合計 108,108 107,688 35,364 20,988 19,200 16,476 北部 VANCOUVER,BC SEATTLE, TACOMA PORTLAND 船積港 水産品 その他食料工業品 豆類水その他計 バンクーバー 540 9,696 9,024 0 1,740 141,936 シアトル 11,136 0 0 0 2,052 59,760 タコマ 1,380 0 0 0 1,248 44,664 ポートランド 0 0 0 0 3,480 18,408 オークランド 0 0 0 8,280 4,428 28,620 ロサンゼルス 0 0 480 0 11,184 64,404 ロングビーチ 0 0 0 48 6,276 21,024 合計 13,056 9,696 9,504 8,328 30,408 378,816 南部 OAKLAND LOS ANGELES, LONG BEACH 注 ) 平成 20 年度全国輸出入コンテナ貨物流動調査 (1 ヶ月間データ ) を 12 倍し 簡易的に年換算 4
テーマ 1. 東北における北米航路のファーストポート化実現に向けた取組 (4) 北米西岸コンテナ航路の寄港地とファーストポート化の可能性がある航路の選定 1. 航路の現状について 1 仙台塩釜港のファーストポート化の可能性がある北米西岸航路は 京浜港へ寄港する 17 航路 2 北米西岸航路は バンクーバーなど北部の港湾に寄港する航路と オークランドなど南部の港湾に寄港する航路の 2 つに区分される 2. 航路の選定条件について 1 燃料コスト削減のため速度を落として航行している航路は 取扱貨物量が少ない可能性が高いことから北米西岸ラストポートから日本寄港地までの所要日数が長い航路を選定 2 コンテナのラウンドユースの利便性を高めることから 現在 仙台塩釜港に寄港している JPX 航路の各船社が関わっている航路を選定 3 対象とする船舶は 仙台塩釜港に寄港実績のある最大船型クラスを選定 (6,500TEU クラス ) 4 北部と南部に寄港する航路に大別されるが 貨物の集荷が見込まれる南北双方の港に寄港している航路を選定 航路名 船社 北米西岸ラストポートからの 所要日数 距離 ( 海里 ) 速度 (kn/h) 日本寄港地 (1ST) 船サイズ (TEU) 北米西岸寄港地 北部の港湾南部の港湾ロサンセ ルス / ハ ンクーハ ーシアトル / タコマオークラント ロンク ヒ ーチ 航路の選定条件 1 PS1 商船三井 APL 現代商船 12 日 4,164 14.5 横浜 5,510~5,928 2 PSX 商船三井 APL 現代商船 13 日 4,164 13.3 東京 6,200~6,724 3 PNW / PN1 川崎汽船 商船三井 12 日 4,164 14.5 東京 5,610~5,896 4 PNW / TP9 CMA CGM マースクライン 13 日 4,164 13.3 横浜 7,226~8,533 5 NWX ハパックロイド 日本郵船 OOCL Zim 11 日 4,164 15.8 東京 8,401~8,749 6 UAM エバーグリーン 10 日 4,164 17.4 東京 5,364~6,332 7 CPN / PCN 韓進海運 COSCO 15 日 4,237 11.8 横浜 7,500~8,208 8 CAX 韓進海運 15 日 4,237 11.8 東京 3,600~4,389 9 JPX 韓進海運 ハパックロイド 日本郵船 OOCL 15 日 4,537 12.6 東京 3,398~4,248 10 PAX ハパックロイド 日本郵船 OOCL 11 日 4,537 17.2 横浜 4,612~4,890 11 NUE エバーグリーン 12 日 4,537 15.8 東京 4,229 12 TP5 マースクライン MSC 15 日 4,537 12.6 横浜 4,082~4,306 13 PSW-1 川崎汽船 陽明海運 12 日 4,537 15.8 東京 4,432~4,434 14 PSW-3 / JAS 川崎汽船 商船三井 12 日 4,537 15.8 東京 4,014~4,803 15 PS5 商船三井 APL 現代商船 13 日 4,537 14.5 横浜 4,918~5,108 16 CNY/APX 商船三井 APL 現代商船 11 日 4,537 17.2 東京 4,578~4,890 17 PS2 商船三井 APL 現代商船 14 日 4,840 14.4 横浜 5,510~6,350 注 1) : 北米西岸ラストポート : 寄港地 北米コンテナ航路 ( 平成 25 年 3 月現在 ) 注 2) : 選定条件に当てはめ 他航路と比べてファーストポート化の可能性が高いと判断した航路 : 船型が大きく満載喫水に対し水深不足により接岸が困難と判断した航路 5 所要日数 ラウンドユース 利用可能岸壁 寄港地 航路選定
テーマ 1. 東北における北米航路のファーストポート化実現に向けた取組 (5) 北米西岸コンテナ航路ファーストポート化のイメージ PSX 航路を例に ファーストポート化による航路の影響を検討 1. 現在 北米ラストポートのバンクーバー港から東京港間は 13 日間で運航 2. 運航スケジュールに影響を与えないためには 航行速度を 13.3kn/h 14.0kn/h を上げる必要がある 3. これに係るコスト ( 燃料費 ) は 一航海あたり約 434 万円 バンクーバー タコマ シアトル 仙台塩釜港 東京港 仙台塩釜港寄港による燃料費の算出 PSX 航路 ( 仙台塩釜港寄港 ) PSX 航路 ( 現状 ) オークランド ロサンゼルス / ロングビーチ 比較ケース a 距離 b 日数 c 速度 (a/b) d 燃料費増分 1 現状 4,164 海里 13 日 (312 時間 ) 13.3kn/h - 2 仙台塩釜港寄港 4,193 海里 (3,937+256) 13 日 (312 時間 ) 14.0kn/h +434 万円 注 1)1の速度は 距離と日数により算出 注 2)2の速度は 仙台塩釜港の寄港に要する日数を0.5 日 (12 時間 ) と想定 東京港までの日数 ( 時間 ) を変えないこと条件に算出 実際の航行日数を12.5 日 (300 時間 ) で計算 注 3) 燃料費の増分は 速度を上げることによって消費する燃料費分を算出 6
テーマ 1. 東北における北米航路のファーストポート化実現に向けた取組 次年度の行動計画について 企業ヒアリングの実施 動植物性製造飼肥料 ( 牧草 ) 製材 ( 住宅用建材 ) など 北米西岸の港湾から輸入している企業に対してヒアリングを実施し 北米西岸港湾別の貨物量と背後企業の特定を行う 荷主 船社への提案資料の作成 広域集荷による輸送費削減効果を取りまとめ荷主への提案資料を作成する 大量輸送によるコストメリットを取りまとめ船社への提案資料を作成する STEP-1 連携体制の構築 関係機関 関係団体及び荷主企業を含めたファーストポート誘致に向けた連携体制の構築 STEP-2 ポートセールス活動の推進 ファーストポート化の実現に向けたポートセールス活動の展開 ( 船社へのファーストポート化提案 北米西岸からの貨物集荷活動の展開 ) 7
テーマ 2. 東北地域の農水産品等の輸出拡大に向けた取組 (1) 農水産品輸出の現状 ( 全国 ) 政府は 従来から 農林水産物 食品の輸出促進に向けた取組を推進 輸出額は平成 19 年まで増えていったがその後 リーマンショック 東日本大震災等により伸び悩み 平成 23 年は約 4,500 億円となっている 安倍総理は 環太平洋経済連携協定 (TPP) の交渉参加に伴い 農業を成長産業として位置づけると発言 政府は 現在の約 4,500 億円の輸出額を 1 兆円に拡大する輸出拡大策など 農業の競争力強化に向けた具体策の検討を行っている 農林水産物 食品の輸出額を 1 兆円規模とする目標の設定は 第 1 次安部内閣で定めた 21 世紀新農政 2007 (H19.4.4 首相を本部長とする食料 農業 農村政策推進本部が決定 ) に位置づけ ( 目標 )1 兆円規模 農林水産物 食品の輸出額の推移 出典 : 財務省 貿易統計 を基に農林水産省で作成農林水産省ホームページ ( 輸出戦略の再構築に向けて ) 32 (2020) 8
テーマ 2. 東北地域の農水産品等の輸出拡大に向けた取組 (2) 農水産品輸出の現状 ( 東北 7 県各地域 ) 弘前市 : りんごジュース ( 香港 台湾 米国ハワイ等各国 ) 県全域 : りんご ( 台湾 ) 弘前市 : りんご りんごジュース ( 台湾 ) 青森市 : ホタテ ( アメリカ EU 等 ) 大仙市 : 米 ( オーストラリア 香港等 ) 横手市 : りんご ( 台湾 香港 タイ シンガポール等 ) 横手市 : ぶどうジュース ( 香港 ) 県全域 : 米 青果物等 ( 香港 台湾シンガポール等各国 ) 由利本荘市等 : 日本酒 ( 米国 ) 天童市 : 日本酒 ( 世界各国 ) 八幡平市 : りんどう ( オランダ ) 山田町 : 乾鮑 干しなまこ ( 中国 ) 大船渡市 : さんま さば等 ( 東南アジア 米国等 ) 登米市 : 豚肉 ( 香港 ) 塩釜市 : 水産加工品 ( 香港 ) 朝日町 : りんご ( 台湾 タイ 香港 フィリピン ) 大和町 : 米 ( 香港 シンガポール 台湾 山形 米沢等 : 豚肉 ( 香港 タイ ) 仙台市 : 日本酒 ( 韓国 香港等 ) 新潟市 佐渡市 : おけさ柿 あんぽ柿 ( 香港 台湾 ) 伊達市 : もも ( 台湾 シンガポール タイ等 ) 新潟市 : 米 ( 台湾 ) 郡山市 : ラーメン ( 中国 ) 柏崎市 : 菓子 ( 香港 米国 台湾 タイ ) 長岡市 小千谷市等 : 錦鯉 (EU) 喜多方市 : 米 ラーメン 日本酒等 ( 中国 香港 台湾等 ) 喜多方市 : 米 ( 台湾 ) 郡山市 : 発酵食品 ( 中国 香港 台湾 米国等 ) 会津坂下町 : みしらず柿等果実 ( タイ 香港 シンガポール等 ) 出典 ) 東北農政局 HP 東北地域の主な輸出取組事例 農林水産省 HP 農林水産物の輸出取組事例 9
テーマ 2. 東北地域の農水産品等の輸出拡大に向けた取組 (3) 農水産品輸出の現状 ( 東北地域 ) 1. 農林水産業は東北の主要産業の 1 つであり 生産量は多く 全国シェアも高い 特に 東北を代表する品目である りんご は約 77% 米 は約 27% の全国シェアがある 2. 一方で 生産ポテンシャルに比べると東北地域からの輸出量は少なく さらに 東北港湾の利用は極めて低い 東北地域の輸出量は少ないが 生産量が多いため 輸出ポテンシャルは非常に高い 全国および東北地域における主な農水産品等の生産量 輸出量 ( 平成 21 年 ) 全国東北 主な品目 生産量 ( 単位 ) 輸出量 ( 単位 ) 生産量 ( 単位 ) 対全国シェア 輸出量 ( 単位 ) 対全国シェア 東北港湾利用量 ( 単位 ) りんご 845,600 トン 20,929 トン 650,800 トン 77.0% 22,814 トン 109.0% 350 トン やまのいも (H22) 173,400 トン 6,070 トン 66,400 トン 38.3% 482 トン 7.9% 米 8,478,000 トン 1,312 トン 2,322,000 トン 27.4% 659 トン 50.2% 38 トン もも 150,700 トン 513 トン 43,100 トン 28.6% 91 トン 17.7% 7 トン メロン (H22) 188,100 トン 85 トン 28,500 トン 15.2% 4 トン 4.7% 農産品西洋なし 33,600 トン 27,600 トン 82.1% 1,682 トン日本なし 317,900 トン 36,900 トン 11.6% 8 トン 0.5% 26 トン ぶどう 202,200 トン 402 トン 35,000 トン 17.3% 1 トン 0.2% かき 258,000 トン 438 トン 24,400 トン 9.5% 2 トン 0.5% いちご (H22) 177,500 トン 91 トン 11,500 トン 6.5% 1 トン 1.1% おうとう 16,600 トン トン 13,500 トン 81.3% 1 トン まぐろ類 207,436 トン 30,910 トン 37,058 トン 17.9% 3,808 トン 12.3% かつお類 293,644 トン 21,829 トン 39,838 トン 13.6% 5,626 トン 25.8% 19,126 トン さけ ます類 224,204 トン 55,587 トン 40,330 トン 18.0% 9,888 トン 17.8% 水産品 さば類 473,904 トン 84,051 トン 63,615 トン 13.4% 13,830 トン 16.5% 23,087 トン さんま類 310,744 トン 75,436 トン 107,545 トン 34.6% 34,244 トン 45.4% 21,519 トン いか類 295,837 トン 27,842 トン 125,528 トン 42.4% 11,993 トン 43.1% かき類 210,188 トン 60 トン 61,923 トン 29.5% 1 トン 1.7% 畜産品 豚 1,309,910 トン 100 トン 202,914 トン 15.5% 24 トン 24.0% 1 トン和牛 ( 枝肉 ) 214,097 トン 565 トン 19,354 トン 9.0% 1 トン 0.2% 農産加工品 日本酒 447,056 kl 11,949 kl 48,855 kl 10.9% 598 kl 5.0% 水産加工品 かまぼこ類 469,000 トン 6,934 トン 68,000 トン 14.5% トン 林産品 素材 ( 製材用 ) 10,243,000 m3 43,275 cm 1,756,000 m3 17.1% 284 m3 注 1): 生産量 : ポケット農林水産統計 - 平成 24 年度版 -2012[H21 生産量 ( 一部 H22 生産量 ] 注 2): 日本酒生産量 : 国税庁統計年報 [H21] 注 3): 全国輸出量 : 農林水産物輸出入概況 ( 農林水産省 )[H21] 注 4): 東北輸出量 : 東北地域農林水産物等輸出促進協議会 [H21] 生産者ヒアリングによる集計 注 5): 東北港湾利用量 : 財務省貿易統計 [H21] 10
テーマ 2. 東北地域の農水産品等の輸出拡大に向けた取組 (4) ヒアリング調査結果 農水産品の輸出を行っている生産業者や地方自治体等にヒアリングを行った 生産者は商社に任せており 輸出拡大にあたっての課題はよくわからないとの回答が多数 輸出されているか国内販売されているかもわからないとの回答もあり 量も少ないので 混載が多い 農産品の加工品は まとめるところがないのでデータ的に一番把握しづらい その中で以下のような指摘もあった 輸出促進に向けた今後の課題は ニーズの把握と流通量の確保 また 販路開拓のためには 地域商社 ( のような機能 ) が必要 ブランドを定着させて売り込みたい 少しでも高値で売ることが課題 生鮮品である農産品は鮮度が大事 水産品は重量があるため陸送費が高く 最寄りの港湾から輸出することが多い (5) 現在の輸出状況に関する問題点 上記ヒアリング調査や既往調査より 現在の輸出状況に関する問題点を整理した 生産者の多くは中小零細企業であるため 物流 商流 知名度等に課題 物流のことがわからず商社に任せっきりが多い 量も乏しい 品種を限定すると安定的な輸出もできない ブランド力をつけるためには 地域に根ざした商社機能が必要 農産品は量を増やしてコスト削減を図るためには広域集荷体制の構築が必要 多品目を集荷し数量をまとめたり 輸出業者をまとめる必要がある 東北地域は生産物が類似しており 県にかかわらずある程度の量になれば今より輸出量が増える可能性がある 個別事情に配慮し 可能な品目間のマッチングを行う機能が必要 11
テーマ 2. 東北地域の農水産品等の輸出拡大に向けた取組 (6) 港湾を利用した安定的かつ効率的な輸出拠点整備 安定的に農水産物が輸出できる港湾のあるべき姿 ( ハード ソフトイメージ ) 広域集荷体制を行うための拠点整備 ( 輸出ターミナルに必要な機能 施設の検討 ( 概略設計 )) マッチング等を行うためのシステム作り 生産 集荷 保管 検疫 通関 燻蒸 積込 梱包船積船卸 農水産品等の搬入 日本 農水産品等の輸出 外国 仕向地 生産者 自社倉庫 購入者 生産者 生産者 * 必要に応じ加工施設も付加 広域物流マネージャー ( 仮称 ) 購入者 購入者 広域集荷機能 マッチング機能相談 アドバイス機能輸出通関機能商社機能 PR 機能 輸出拡大へ 12
テーマ2. 東北地域の農水産品等の輸出拡大に向けた取組 (7) 参考事例 : 北海道国際輸送プラットホーム (HOP) 北海道産品の輸出拡大 物流活性化を図るため 冷蔵 冷凍貨物の小口混載輸送サービス 商取引 マーケティング等の課題を解決し 道産品を直接かつ安定的に輸出できる仕組みの構築に取り組んでいる 実施体制は 札幌大学 北海道開発局を中心に 民間事業者 TVメディアとの連携を図っている 平成 24 年 4 月 24 日よりプラットホームとしての活動を開始 おおよそ5 年かけて仕組みを構築する計画であり 今年度が1 年目の取り組み 北海道での課題 ( 東北と類似 ) 農水産品及び加工食品は 一部を除き その生産体制等から大ロット化が難しく 小ロット輸送の充実が重要 鮮度を維持するための冷蔵 冷凍輸送が欠かせない 北海道には 冷凍 冷蔵による小ロット貨物を安価に輸送する機能が不足している 北海道の強みである食品関係は道外経由による輸出が大半であり 高い輸送費を負担している HOP の 5 カ年計画 1 年目の取組みの総括 ( 成果と課題 ) 関係機関の協力体制の整備 輸送ルートの構築 貨物拡大の為の事業を開始 輸出側へのフォローが不足 2 度 3 度と継続した輸送 ( 貨物量の拡大 ) に繋がっていない 東北においても起こりうる注意点 問題意識が類似している取組みであるため そこで挙げられた課題については東北地域においても参考となりうる 先行的な事例として 今後とも注視すべき取組みである 13
テーマ 2. 東北地域の農水産品等の輸出拡大に向けた取組 次年度の行動計画について 1. 情報交換の推進 農水産品の輸出に関する検討を進めるため 戦略チーム内に関係者間の情報交換 検討の場を設ける 2. 情報交換 検討内容 ( 生産者 輸出者の連携方策について ) 広域連携 集荷の可能性と課題 輸出貨物のマッチングや貨物の混載の可能性と課題 輸出拡大に向けたハード ソフト面の必要な機能 STEP-1 連携体制の構築 関係機関 関係団体及び荷主企業を含めた農水産品輸出拡大に向けた連携体制の構築 STEP-2 輸出拡大に向けた活動 東北の農水産物の輸出拡大に向けた実証実験の検討 提案 14
テーマ 3. 極東ロシア向け外貿コンテナ貨物の集荷 輸送の取組 (1) 極東ロシア貿易の現状 1. 世界的に極東ロシアとの貿易は増加傾向にあり 日本は主な貿易相手国の1つとなっている 2. ロシア全体で過去 5 年間の東北地方の貿易額は 全国の貿易額の約 2% となっている 3. また 東北及び北関東を合わせた過去 5 年間の貿易額は 全国の貿易額の約 6% となっている 極東ロシアの主要貿易相手国と総貿易額 ロシアにおける東北及び北関東の貿易額の推移 ( 単位 :100 ドル ) ( 単位 : 億円 ) 出典 ) 北東アジア経済データブック 2012 環日本海経済研究所 貿易統計輸出入金額 ( 単位 : 百万円 ) 北関東 ( 割合 :%) 東北 ( 割合 :%) 全国 2008 年 64,193 2.07% 54,443 1.75% 3,103,592 2009 年 19,211 1.70% 30,826 2.72% 1,132,019 2010 年 26,107 1.23% 46,924 2.22% 2,114,775 2011 年 48,991 2.00% 32,086 1.31% 2,454,540 2012 年 279,065 10.47% 34,223 1.28% 2,665,228 出典 ) 財務省貿易統計 15
テーマ 3. 極東ロシア向け外貿コンテナ貨物の集荷 輸送の取組 (2) 極東ロシア航路の状況とニーズについて 1. 航路の状況 1 東日本と極東ロシアを結ぶ定期コンテナ航路は 6 航路 ( 秋田と新潟 東京と横浜は同一航路 ) である 2 PS5 WB 航路以外は 積替なしの航路である 但し 秋田港に寄港する航路は 3 月までの間 釜山港において積替えを行っている 2. 航路ニーズ 1 秋田港にロシア航路が開設されたことから ロシア向け貨物の発掘及び広域集荷により航路を維持し育成への期待が大きい 2 極東ロシアへの直通航路の開設や秋田港周辺での集荷施設の整備に対する期待もある No (1) 東日本における定期コンテナ航路 ( 極東ロシア ) 船社所要日本港航路名 ( オペレータ ) 極東ロシア日数湾秋田 Transhipment Service 長錦商船 SINOKOR ウラジオストック 7 日 1 2 東京 Transhipment Service 長錦商船 SINOKOR ウラジオストック 7 日釜山 ~ 秋田 ~ 新潟 ~ 直江津 ~ 富山新港 ~ 釜山 ~ウラジオストック~ 釜山 釜山 ウラジオストック間はフィーダーサービス輸送釜山 ~ 東京 ~ 横浜 ~ 名古屋 ~ 北九州 ~ 光陽 ~ 釜山 ~ウラジオストック~ 釜山 釜山 ウラジオストック間はフィーダーサービス輸送 834 834 新潟横浜 Transhipment Service 長錦商船 SINOKOR Transhipment Service 長錦商船 SINOKOR ウラジオストックウラジオストック 6 日 7 日釜山 ~ 秋田 ~ 新潟 ~ 直江津 ~ 富山新港 ~ 釜山 ~ウラジオストック~ 釜山 釜山 ウラジオストック間はフィーダーサービス輸送釜山 ~ 東京 ~ 横浜 ~ 名古屋 ~ 北九州 ~ 光陽 ~ 釜山 ~ウラジオストック~ 釜山 釜山 ウラジオストック間はフィーダーサービス輸送 834 834 3 横浜 PS5 WB 現代商船 HYUNDAI ウラジオストック 9 日 横浜 ~ 釜山 ~ウラジオストック~ 釜山 ~ 横浜 4918 釜山 横浜間はフィーダーサービス輸送 834 4 横浜 Far East Russia ウラジオストック横浜 神戸 ~ 釜山 ~ウラジオストック ボストチヌイ ~ 釜山 ~ 横浜 神戸 MCC Transport 11 日 Service ボストチヌイ 釜山 ウラジオストック ボストチヌイ間はフィーダーサービス輸送 - 5 横浜 JTSL FESCO(Trans Russia ウラジオストックウラジオストック ~ 横浜 ~ 名古屋 ~ 神戸 ~ 富山新港 ~ボストチヌイ~ウラジオス 9 日 Ag)/MOL ボストチヌイトック 698 6 横浜 Conventional Service Iino Koun ナホトカ 7 日 ナホトカ~ 清水 ~ 横浜 ~ 名古屋 ~ 神戸 ~ナホトカ - H25.3 航路情報 ( 通年で積替えを行っている航路は PS5 WB ) 寄港地 船型 (TEU) (2) 秋田港におけるロシア航路の概要 韓国 ロシア航路の概要 〇運航会社 長錦商船株式会社 ( 日本総代理店株式会社シノコー成本 ) 〇運航船舶 Golden Wing(680TEU) Sinokor Tokyo(834TEU) 〇所要日数 輸入 : ウラシ オストク 秋田 (5 日間 ) 輸出 : 秋田 ウラシ オストク (7 日間 ) 〇就航日 平成 24 年 8 月 14 日 ( 火 ) 〇航路スケジュール週 1 便 2 船を配船して毎週寄港 出典 ) 秋田港湾事務所 HP 等より作成 16
テーマ 3. 極東ロシア向け外貿コンテナ貨物の集荷 輸送の取組 (3) 東北 7 県 + 北関東ー極東ロシア輸出入コンテナ貨物量の現状 東北 7 県の生産 消費コンテナと 秋田港におけるシーアンドレール構想を視野に 北関東 3 県の生産 消費コンテナ貨物量も整理した 輸出 1. 東北 7 県の輸出量は約 25 千トン 北関東 3 県を含めると約 41 千トン 2. 東北 7 県の品目別で見ると ゴム製品 が全体の約 3 割を占め 次に 自動車部品 が約 2 割を占める 輸入 1. 極東ロシアからの輸入は宮城県と新潟県のみで 輸入量は約 9 千トン 2. 製材 が全体の約 6 割を占める 輸出 全体の 29% 全体の 14% 全体の 20% 全体の 13% 単位 : トン / 年 県名ゴム製品 その他日用品 その他輸送機械 飲料 産業機械 紙 パルプ 自動車部品 製造食品 染料 塗料 合成樹脂 その他工業品 電気機械 測量 光学 医療用器械 青森県 360 72 144 576 岩手県 1,728 468 2,196 宮城県 600 3,360 168 960 5,088 秋田県 684 1,416 612 2,712 山形県 1,572 324 1,896 福島県 684 936 636 2,256 新潟県 1,536 84 360 600 3,312 1,248 2,280 132 228 9,780 小 計 7,164 84 360 0 2,952 3,360 4,980 3,240 0 612 132 144 228 0 24,504 群馬県 156 648 384 1,152 2,340 栃木県 360 792 828 876 444 108 3,408 茨城県 924 744 2,100 660 1,848 480 1,836 2,628 11,220 小 計 1,440 792 1,572 2,100 1,536 0 2,940 480 384 0 1,944 0 2,628 1,152 16,968 合計 8,604 876 1,932 2,100 4,488 3,360 7,920 3,720 384 612 2,076 144 2,856 1,152 41,472 二輪自動車 野菜 果物 輸送用容器 窯業品 計 輸入 全体の 62% 単位 : トン / 年 県名水産品製材 野菜 果物 宮城県 2,892 4,848 456 8,196 新潟県 624 624 合計 2,892 5,472 456 8,820 計 注 ) 平成 20 年度全国輸出入コンテナ貨物流動調査 (1 ヶ月間データ ) を 12 倍し 簡易的に年換算 17
テーマ 3. 極東ロシア向け外貿コンテナ貨物の集荷 輸送の取組 (4) 秋田港利用における輸送費用比較 ( 仙台発貨物 ) 比較対象 1. 仙台市内発の貨物を対象に 秋田港 新潟港 東京港 及び 横浜港 を船積港とし ウラジオストック港まで輸送した場合の輸送費を比較した 2. 陸上輸送費及び海上輸送費の算出は 港湾投資の評価に関する解説書 2011 を用いた 3. 船型は現在の運航実態から 1,000TEU 型と 4,000TEU 型とした 比較結果 1. 仙台市内発の貨物であれば 秋田港利用と新潟港利用はほぼ同程度であり 東京港と横浜港は約 2 割高い 2. 海上輸送日数については 横浜港の積替ありのケース以外は どのケースも大きな違いはない 輸送費比較 (20FT コンテナ : 仙台市発 ) 秋田港利用の輸送費を 1 とした場合 船積港 項 目 秋田港 ( 積替なし ) 新潟港 ( 積替なし ) 東京港 ( 積替なし ) 横浜港 ( 積替なし ) 横浜港 ( 積替あり ) 海上輸送費 1.00 0.87 1.00 1.00 1.01 陸上輸送費 1.00 1.04 1.30 1.34 1.34 総輸送費 1.00 0.97 1.17 1.20 1.20 総輸送費の差 ( 秋田港ベース ) 0.00-0.03 0.17 0.20 0.20 海上輸送日数 7 日 6 日 7 日 7 日 9 日 18
テーマ 3. 極東ロシア向け外貿コンテナ貨物の集荷 輸送の取組 (5) 直行便就航時における輸送費用比較 ( 仙台発貨物 ) 比較対象 1. 仙台市発貨物を対象に 秋田港 新潟港 及び 東京港 を船積港とし ウラジオストック港との間に直行便が就航したケースを対象に 輸送費を比較した 2. 陸上輸送費及び海上輸送費の算出は 港湾投資の評価に関する解説書 2011 を用いた 3. 船型は現在の運航実態から 1,000TEU 型とした 比較結果 1. 仙台市発の貨物であれば 秋田港利用が最も安く 東京港は約 4 割高い 2. 海上輸送日数については 秋田港利用と比較すると東京港利用は2 倍以上輸送時間を要する 輸送費比較 (20FT コンテナ : 仙台市発 ) 秋田港利用の輸送費を 1 とした場合 項 目 秋田港新潟港東京港 海上輸送費 1.00 1.04 1.75 陸上輸送費 1.00 1.09 1.30 総輸送費 1.00 1.08 1.37 総輸送費の差 ( 秋田港ベース ) 船積港 0.00 0.08 0.37 海上輸送距離 425 海里 451 海里 919 海里 海上輸送日数 1.36 日 1.45 日 2.95 日 ウラジオストク港秋田港新潟港東京港 図差し替え図 -1 ウラジオストック港までの想定航行ルート 19
テーマ 3. 極東ロシア向け外貿コンテナ貨物の集荷 輸送の取組 次年度の行動計画について 1. 東北のロシア航路の利用促進 港湾管理者等を中心に 戦略チームとして 極東ロシア向け貨物の利用拡大を図るため企業へのポートセールス活動を行う 2. 利用促進に向けた検討内容 企業ニーズへの対応 新たな荷主の発掘 貨物の集荷や輸送方法 STEP-1 航路の利用促進に向けた行動計画策定 関係機関 関係団体及び荷主企業を含めた極東ロシアへの輸出拡大に向けた行動計画の取りまとめ STEP-2 輸出拡大に向けた活動 東北の極東ロシア航路を利用した輸出貨物の実証実験の検討 提案 新たな航路開設に向けた検討 日本海側港湾と連携し 日本と極東ロシアを結ぶ三角航路の開設に向けた検討を行う 20