成人 喘息への対応 吸入ステロイド薬用量対応表 吸入ステロイド薬 喘息発作時の対応 発作強度にあわせた治療 必要によって酸素投与 (SpO2 95% 程度を目標に ) 中発作以上では全身ステロイド薬の投与 ドライパウダー定量吸入器 (DPI) フルタイドディスカス 50 フルタイドディスカス 100

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選択した 薬剤から表示される処方内容 44 5: 気管支喘息 12 歳 ~ アドエア 50 エアゾール 120 吸入用 12.0g 瓶 3: 外用 4:1 日 2 回 1 1 回 2 吸入 45 5: 気管支喘息 9 歳アドエア 50 エアゾール 120 吸入用 12.0g 1.00

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より詳細な情報を望まれる場合は 担当の医師または薬剤師におたずねください また 患者向医薬品ガイド 医療専門家向けの 添付文書情報 が医薬品医療機器総合機構のホームページに掲載されています


ず一見蕁麻疹様の浮腫性紅斑が初発疹である点です この蕁麻疹様の紅斑は赤みが強く境界が鮮明であることが特徴です このような特異疹の病型で発症するのは 若い女性に多いと考えられています また スギ花粉がアトピー性皮膚炎の増悪因子として働いた時には 蕁麻疹様の紅斑のみではなく全身の多彩な紅斑 丘疹が出現し

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とが多いのが他の蕁麻疹との相違点です 難治例ではこの刺激感のために日常生活に支障が生じ 重篤な随伴症状としてはまれに血管性浮腫 気管支喘息 めまい 腹痛 嘔気 アナフィラキシーを伴うことがあります 通常は暑い夏に悪化しますが 一部の症例では冬期の運動 入浴で皮疹が悪化することがあり 温度差や日常の運

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Transcription:

災害派遣医療スタッフ向け アレルギー疾患 対応マニュアル 成人 喘息への対応 01 小児 喘息への対応 03 アトピー性皮膚炎への対応 05 アレルギー性鼻炎 花粉症への対応 06 アレルギー性結膜炎 春季カタルへの対応 07 食物アレルギー ( アナフィラキシー含む ) への対応 08 発行 一般社団法人日本アレルギー学会 公益財団法人日本アレルギー協会

成人 喘息への対応 吸入ステロイド薬用量対応表 吸入ステロイド薬 喘息発作時の対応 発作強度にあわせた治療 必要によって酸素投与 (SpO2 95% 程度を目標に ) 中発作以上では全身ステロイド薬の投与 ドライパウダー定量吸入器 (DPI) フルタイドディスカス 50 フルタイドディスカス 100 フルタイドディスカス 200 パルミコート 100μg タービュヘイラーパルミコート 200μg タービュヘイラー 1 回 1~2 吸入 1 日 2 回 1 回 1~2 吸入 1 日 2 回 1 回 8 吸入 1 日 2 回 1 回 8 吸入 1 日 2 回 発作強度 アズマネックス 100μg ツイストヘラー アズマネックス200μgツイストヘラー 加圧式定量吸入器 (pmdi) 小発作 苦しいが横になれる 96% 以上 - 吸入 pmdi(1-2パフ ) 20 分おき2 回反復可 1 - - フルタイドエアゾール 50 フルタイドエアゾール 100 1 回 1~2 吸入 1 日 2 回 1 回 8 吸入 1 日 2 回 キュバール 50 エアゾール 1 回 1~2 吸入 1 日 2 回 1 回 8 吸入 1 日 2 回 中発作 大発作呼吸不全 苦しくて横になれない 苦しくて動けない会話困難 所見 呼吸困難 SpO2 酸素吸入 β2 刺激薬吸入 対応 補液ステロイド投与 追加治療 91~95% 90% 以下 要 要 ネブライザー吸入 2 20~30 分間隔 ネブライザー吸入 2 (20~30 分間隔 ) アミノフィリン点滴 3 アドレナリン皮下注 5 ステロイド投与 4 抗コリン薬吸入 アミノフィリン点滴 3 ステロイド投与 4 アドレナリン皮下注 5 抗コリン薬吸入 ( 医療機関への搬送考慮 ) 1. 小発作の場合 以前よりシムビコートを使用していた場合はシムビコート吸入でも可 2. ネブライザーが無い場合は pmdi で代用可 :20~30 分おきに反復する 可能なら脈拍を 130 回 / 分以下に保つようにモニターする 3. アミノフィリン 6mg/kg(max 1 筒 250mg) を等張補液 200~250mL に入れ 1 時間程度で点滴投与する 既に徐放性テオフィリン製剤を服用している場合には アミノフィリンを半量とする 初回点滴に引き続き持続点滴を行う場合には アミノフィリン 250mg(1 筒 ) を 5~7 時間で点滴する 副作用 ( 頭痛 吐き気 動悸 期外収縮など ) が出現したら投与を中止する 4. アスピリン喘息が疑われる場合は デキサメタゾンあるいはベタメタゾン 4~8mg を点滴静注 または経口プレドニゾロン 0.5mg/kg/ 日 (max 60mg) そうでない場合は ヒドロコルチゾン 200~500mg またはメチルプレドニゾロン 40~125mg のいずれでもよい 以後必要に応じ デキサメタゾンまたはベタメタゾン 4~8mg を 6 時間ごとに あるいはヒドロコルチゾン 100~200mg またはメチルプレドニゾン 40~80mg を 4~6 時間ごと点滴静注 または経口プレドニゾロン 0.5mg/kg/ 日 (max 60mg) 5.0.1% アドレナリン ( ボスミン ):0.1~0.3mL 皮下注射 20~30 分間隔で反復可 脈拍は 130/ 分以下にとどめる 虚血性心疾患 緑内障 [ 開放隅角 ( 単性 ) 緑内障は可 ] 甲状腺機能亢進症では禁忌 高血圧の存在下では血圧 心電図モニターが必要 併用禁忌薬剤に注意 キュバール 100エアゾール オルベスコ50 1 回 2~4 吸入 1 日 1 回オルベスコ100 1 回 1~2 吸入 1 日 1 回オルベスコ200 1 回 1 吸入 1 日 1 回吸入液パルミコート吸入液 0.25mg 1 回 2アンプル 1 日 1 回パルミコート吸入液 0.5mg 1 回 1アンプル 1 日 1 回 吸入ステロイド薬 + 長時間作用性 β2 刺激薬 ドライパウダー定量吸入器 ( D P I ) アドエア 100 ディスカス アドエア 250ディスカス アドエア 500ディスカス シムビコートタービュヘイラー レルベア 100エリプタ 1 回 1 吸入 1 日 1 回 1 回 8 吸入 1 日 1 回 1 回 4 吸入 1 日 1 回 1 回 2 吸入 1 日 1 回 1 回 2 アンプル 1 日 2 回 1 回 4 アンプル 1 日 1 回 1 回 1 アンプル 1 日 2 回 1 回 2 アンプル 1 日 1 回 1 回 1 吸入 1 日 1 回 1 回 8 吸入 1 日 2 回 1 回 4アンプル 1 日 2 回 1 回 2アンプル 1 日 2 回 成人 喘息 01 02 レルベア 200 エリプタ 1 回 1 吸入 1 日 1 回 1 回 1 吸入 1 日 1 回 喘息発作後の対応 加圧式定量吸入器 (pmdi) アドエア50エアゾール 帰宅の目安 : 喘鳴消失 呼吸困難なし (%PEF 80% SpO2 > 95%) が1 時間以上続けば帰宅可能 従来の長期管理の治療内容をステップアップして継続する アドエア125 エアゾールアドエア 250エアゾールフルティフォーム50 エアゾール 経口ステロイド薬の追加ないし増量を 1~2 週間を基準に考慮する フルティフォーム 125 エアゾール 日本アレルギー学会 日本アレルギー協会 日本アレルギー学会 日本アレルギー協会

小児 喘息への対応 喘息 吸入ステロイド薬 喘息発作時の対応 ドライパウダー定量吸入器 ( D P I ) フルタイドディスカス 50 発作強度に合わせた治療 フルタイドディスカス 100 必要によって酸素投与 (SpO2 95% 以上を目標に ) フルタイドディスカス 200 基本は β2 刺激薬吸入 ( 吸入手技に注意 20 分毎に評価 ) パルミコート 100μg タービュヘイラー 発作強度 小発作 中発作 なし ~ 軽度 あり 所見 呼吸困難 SpO2 酸素吸入 β2 刺激薬吸入 96% 以上 92~95% - 要 単回吸入 or 内服 4 反復吸入 3 回まで 20 分間隔 対応 補液 2 ステロイド投与 3 - β2 刺激薬吸入に不応時 吸入ステロイド薬用量対応表パルミコート 200μg タービュヘイラーアズマネックス 100μg ツイストヘラー * アズマネックス200μgツイストヘラー * 加圧噴霧式定量吸入器 ( p M D I ) フルタイドエアゾール 50 大発作呼吸不全 強い発作のサイン 1 91% 以下 要 反復 3 回まで (20 分間隔 ) β2 刺激薬吸入と同時に ( 医療機関へ搬送考慮 ) 1. 強い発作のサイン : チアノーゼ 意識レベル低下 強い肩呼吸や陥没呼吸 横になれない 話すのが苦しい 2. 初期輸液 ( ソリタ T1 ソルデム 1 生食など ): 乳幼児 50~100mL/ 時間 学童 100~150mL/ 時間 3. プレドニン 0.5~1mg/kg/ 日分 2~3 あるいはデカドロンエリキシル or リンデロンシロップ 0.5mL/kg/ 日分 2 4. 内服 β2 刺激薬 (6 歳以上 ): メプチンミニ (25μg)or ブリカニール (2mg)1 錠 / 回 フルタイドエアゾール 100 キュバール 50エアゾールキュバール 100エアゾールオルベスコ50 1 回 2 吸入 1 日 1 回 1 回 4 吸入 1 日 1 回 1 回 8 吸入 1 日 1 回 乳幼児における吸入 ネブライザーがあれば β2 刺激薬 [ メプチン吸入ユニット (0.3mL)1A or ベネトリン吸入液 0.3mL] + インタール吸入液 1A(or 生食 2mL) を吸入 ネブライザーがなければ 図のように紙コップなどで工夫してエアー製剤 ( メプチンエアやサルタノールエア等 ) を吸入する オルベスコ100 オルベスコ200 吸入液 1 回 1 吸入 1 日 1 回 1 回 2 吸入 1 日 1 回 1 回 1 吸入 1 日 1 回 1 回 4 吸入 1 日 1 回 1 回 2 吸入 1 日 1 回 小児パルミコート吸入液 0.25mg 1 回 1 アンプル 1 日 1 回 1 回 1 アンプル 1 日 2 回 1 回 2 アンプル 1 日 2 回 喘息発作後の対応 パルミコート吸入液 0.5mg 1 回 1 アンプル 1 日 1 回 1 回 1 アンプル 1 日 2 回 * 小児における適応なし 帰宅の目安 ( 喘鳴 呼吸困難の消失 SpO2 97%) をクリアしたら 帰宅時の処方をする 帰宅後の注意を伝える 吸入ステロイド薬 + 長時間作用性 β2 刺激薬 帰宅時の処方 β2 刺激薬 ステロイド内服 発作が再燃した時のために 3~4 日分処方 発作再燃の可能性がある場合 3 日分処方 吸入薬 : 朝夕 1 吸入ずつ ( 自宅や避難所では 1 日 4 回まで ) 内服薬 : 朝夕 1 錠ずつ 貼付薬 ( ホクナリンテープ等 ): 1 日 1 回 24 時間貼付 3 歳未満 0.5mg 3~9 歳未満 1mg 9 歳以上 2mg * 貼付薬と内服薬は併用しない 吸入薬の頓用は内服薬あるいは貼付薬使用中にも可 プレドニン 0.5~1mg/kg/ 日 ( 上限 30mg/ 日 ) 分 2~3 デカドロンエリキシル or リンデロンシロップ 0.5mL/kg/ 日 ( 上限 15mL/ 日 ) 分 2 ドライパウダー定量吸入器 ( D P I ) アドエア 100 ディスカスアドエア 250ディスカス * シムビコートタービュヘイラー * 加圧噴霧式定量吸入器 ( p M D I ) アドエア50エアゾール 吸入ステロイド薬 既に処方されている場合 製剤毎に力価が異なるため 吸入ステロイド薬用量対応表 を参考に処方する 電動ネブライザーを使用していたが 災害等で使用できなくなった場合 乳幼児ではエアー製剤に 学童以上ではエアー製剤 or ドライパウダーに変更 アドエア 125 エアゾール * * 小児における適応なし 災害派遣医療スタッフ向けアレルギー児対応マニュアル ( 日本小児アレルギー学会 ) より 03 日本アレルギー学会 日本アレルギー協会 日本アレルギー学会 日本アレルギー協会 04

アトピー性皮膚 日本アレルギー学会 日本アレルギー協会 アトピー性皮膚炎への対応炎症を抑える 1 ステロイド外用薬 顔面と陰部はステロイド外用薬 Ⅳ 群強 その他の部位ステロイド外用薬はⅢ 群 ( ひどければⅡ 群 ) 弱 2 タクロリムス軟膏部位 : 顔 くび 体 * 軟膏の使用量 : 1FTU (finger tip unit) 0.5g で成人手のひら 2 枚分の面積の皮膚に塗るかゆみを抑える炎 05 強さ Ⅱ 群 (very strong) Ⅲ 群 (strong) Ⅳ 群 (medium) ( 小児 :0.03% 16 歳以上 :0.1%) ステロイドの強さ主な商品名 ( 五十音順 ) 1 抗アレルギー薬 ( 抗ヒスタミン薬 ) の内服 ( できるだけ非鎮静性を使用する ) 2 濡れタオルなどによる皮膚の冷却 *( 乳幼児では低体温に注意 ) * 冷却シートや湿布はかぶれることがあるため 避けたほうがよい スキンケア 主な外用部位 体 手足ひどい時 体 手足 顔 くび 1 皮膚をきれいにする 保湿剤 * を外用する 2 保湿剤を乾燥した部位を中心に広めに一日数回 ( 冬は一日 2 回以上 ) 塗る 3 シャワーなどで石鹸を使ってきれいにし その後速やかに外用薬 ( ステロイド外用薬 タクロリムス軟膏 保湿剤 ) を塗布する 4 十分な水量が確保できない時には おしぼり ウェットティッシュやおしりふき ( アルコール成分なし ) を用いる * 保湿剤 : ヒルドイドソフト 白色ワセリン プロペトなど 感染症に注意 アトピー性皮膚炎でかかりやすい皮膚の感染症の場合は 抗生剤や抗ウィルス薬の内服 局所治療が必要なときがある Ⅰ 群 Ⅱ 群 Ⅲ 群 Ⅳ 群 Ⅴ 群 ジフラール ダイアコート デルモベート アンテベート シマロン テクスメテン トプシム ネリゾナ パンデル ビスダーム フルメタ マイザー リンデロン DP アドコルチン エクラー ザルックス フルコート プロパデルム ベトネベート ボアラ メサデルム リンデロン V アルメタ キンダベート ケナコルト A リドメックス レダコート ロコイド プレドニゾロン 伝染性膿痂疹 ( とびひ ) カポジ水痘様発疹症 ( ヘルペス )

予防 ホコリ チリ 花粉を吸い込まない マスクをする 治療 くしゃみ 鼻汁 ( 鼻水 ) を抑える 抗ヒスタミン薬を内服する アレグラ アレジオン エバステル ジルテック ザイザル タリオン アレロック クラリチン ビラノア デザレックスなど非鎮静第 2 世代抗ヒスタミン薬が望ましい < 注 > 第 1 世代抗ヒスタミン薬には 眠気や口渇などの副作用があり 抗コリン作用のため緑内障 前立腺肥大 気管支喘息には禁忌である アレ内服薬単独で症状がコントロールできなければ鼻噴霧用ステロイド薬を併用する ルギー 鼻づまりを抑える 点鼻血管収縮薬を使用する性鼻 鼻噴霧用ステロイド薬を使用する炎 抗ヒスタミン薬を内服する 血管収縮薬は ( プリビナ コールタイジン トラマゾリンなど ) 鼻粘膜血管に直接作用し充血 うっ血を抑制する 1 回 2~3 滴 < 注 > 即効性があるが連用しない 2 歳未満の乳幼児には禁忌である 鼻噴霧用ステロイド薬 ( アラミスト ナゾネックス ) は1 日 1 回 1 回 2 噴霧点鼻する 12 歳未満の小児には1 回 1 噴霧点鼻する 抗ヒスタミン薬と血管収縮薬配合剤 ( ディレグラ ) を使用する < 注 > 重症高血圧 重症冠動脈疾患 狭隅角緑内障などの患者には禁忌である 鼻づまりによっていびき 睡眠障害が悪化することもあるので適切な対応が必要です 鼻づまりによる口呼吸は喘息に悪影響があります 日本アレルギー学会 日本アレルギー協会 06 アレルギー性鼻炎 花粉症への対応花粉症

アレルギー性結膜炎 春季カタ 日本アレルギー学会 日本アレルギー協会 アレルギー性結膜炎 春季カタルへの対応急性増悪時のチェックポイントと治療指針 1) アレルギー性結膜炎および春季カタルの重症度を把握する 2) 避難所等での感染拡大予防のために 主にアデノウイルス性結膜炎との鑑別を行う 耳前リンパ節の腫脹または圧痛を伴う場合には注意する ( アデノウイルス迅速診断キットを使用すると簡便 ) 3) 異物混入が疑われる場合には洗眼を行う ( 上眼瞼を翻転し 眼瞼結膜を綿棒等で軽く擦過しながら洗浄 ) 治療継続のためのケア 1) 治療薬の確認と処方を行う 2) 処方薬を確認し 処方薬と同一の薬剤が処方できない場合には 以下の原則に則って処方を行う 点眼薬を抗アレルギー薬 ( メディエーター遊離抑制薬 ) 抗アレルギー薬( ヒスタミンH1 受容体拮抗薬 ) 免疫抑制薬に分類し 同種同系間の変更は可とする 抗アレルギー薬 ( メディエーター遊離抑制薬 ) と抗アレルギー薬 ( ヒスタミン H1 受容体拮抗薬 ) との間の変更は可とする ル 07 アレルギー性結膜炎 春季カタル ウイルス性結膜炎 結膜異物 症重症流涙眼脂治療軽 眼瞼腫脹 眼瞼炎 臨床所見のチェック 結膜充血 結膜浮腫結膜腫脹 処置用ステロイド眼軟膏 : サンテゾーン ネオメドロール EE プレドニン その他眼処置処方 巨大乳頭輪部腫脹 耳前リンパ節腫脹 点状表層角膜炎 角膜びらん 抗アレルギー薬 免疫抑制薬間 ( シクロスポリンとタクロリムス ) の変更は可とする ステロイド点眼薬は 眼科診察 ( 視力検査 眼圧検査 眼底検査 ) が行える施設での処方継続が望ましい 眼科検査による経過観察が不可能な場合には 処方を一時中止することを検討する 急性増悪によりやむをえずステロイド点眼を使用する場合には 0.1% フルオロメトロン点眼薬を1 週間以内の使用にとどめる 抗アレルギー点眼薬 ( メディエーター遊離抑制薬 ) インタール エリックス アレギサール ペミラストン リザベン ケタス セベリン 抗アレルギー点眼薬 ( ヒスタミン H1 受容体拮抗薬 ) リボスチン レボカバスチン ザジテン ケトチフェン フコサール など パタノール アレジオン 免疫抑制点眼薬 パピロック ミニ タリムス アレギノン オフタルギーなど アラジオフ ペミリドンアレニスト トラニラストなど クロモグリク酸ナトリウムアンレキサノクスペミロラストカリウムトラニラストイブジラストアヒタザノラスト水和物 レボカバスチンケトチフェンフマル酸オロパタジン塩酸塩エピナスチン塩酸塩 シクロスポリンタクロリスム なし ステロイド 眼軟膏 ステロイド 眼軟膏 なし 洗浄 抗アレルギー薬 抗アレルギー薬免疫抑制薬 抗菌薬 非ステロイド抗炎症薬 先発品後発品一般名用法 用量 抗菌薬 1 日 2 回 1 回 1~2 滴 1 日 4 回 1 回 1 滴 1 日 3 回 1 回 1~2 滴 1 日 2 回 1 回 1~2 滴

アナフィラキシーへの対応 1 ) アドレナリン ( ボスミン あるいはエピペン ) を大腿部中央の前外側に筋注ボスミン 0.01ml/kg 最大量 : 小児 0.3mL 成人 0.5mL 2) 仰臥位 下肢挙上 3) 突然の体位変換を避ける 4) 必要により酸素投与 (10L/ 分 ) 5) アドレナリンの効果が乏しい場合には 1 5~15 分間隔で同量のアドレナリン筋注を繰り返す食2 急速輸液 ( 生食 or 乳酸リンゲル液を最初の10 分間で10~20ml/kg) を併用物ア 抗ヒスタミン薬やステロイド薬には速効性なしレ β2 刺激薬吸入は喉頭浮腫 ( 嗄声 犬吠様咳嗽 ) に効果なしル参考 : エピペンを所持する患者がエピペンを使用するタイミング ( 下記の1 つ以上の症状があれば ) ギー消化器症状 繰り返し吐き続ける 持続する強い ( がまんできない ) おなかの痛み のどや胸が締め付けられる 声がかすれる 犬が吠えるような咳呼吸器症状 持続する強い咳込み ゼーゼーする呼吸 息がしにくい 唇や爪が青白い 脈が触れにくい 不規則全身の症状 意識がもうろうとしている ぐったりしている 尿や便を漏らすへ災害時のアレルギー食対応誤食を防ぐための指導 非常食や炊き出しには アレルギーの原因となる食物が混入している可能性があることを伝える 加工食品を食べる前には 原材料表示 ( 鶏卵 牛乳 小麦 ソバ ピーナッツ エビ カニは 微量の含有でも必ず表示されている ) を確認するよう伝える アレルギー対応食品の配布 アレルギー食材を配布する取り組みがある場合には 患者に紹介する 牛乳アレルギー患者用粉ミルクは 牛乳アレルギー児に優先して配布する アルファ化米は 米アレルギーでなければ食物アレルギーの患児でも食べられる ただし 五目ご飯等もあり 原材料表示には注意する 災害派遣医療スタッフ向けアレルギー児対応マニュアル ( 日本小児アレルギー学会 ) より 日本アレルギー学会 日本アレルギー協会 08 (アナフィラキシー含む)食物アレルギー ( アナフィラキシー含む ) への対応の対応

発行にあた09 日本アレルギー学会 日本アレルギー協会 災害派遣医療スタッフ向けアレルギー疾患対応マニュアル発行にあたり 2011 年の東日本大震災以降 日本アレルギー学会では災害時のアレルギー疾患に関する医療支援を行ってまいりました この度その一環として 日本アレルギー協会と共同で発災後比較的早期に現場に駆けつける災害派遣医療スタッフ向けのアレルギー疾患対応マニュアルを作成しました 成人なそして食物アレルギーについて それぞれ独立した形でA4 用紙 1~2 枚にまとめましたので 被災地での必要性に応じてお使いいただければと思います また 災害時のアレルギー疾患への対応に関するその他の情報は このマニュアルも含めて 日本アレルギー学会 日本アレルギー協会 日本小児アレルギー学会などのホームページからもダウンロードできますのでご活用ください り らびに小児喘息 アトピー性皮膚炎 アレルギー性鼻炎 花粉症 アレルギー性結膜炎 春季カタル 平成 29 年 4 月 日本アレルギー学会 日本アレルギー協会 http://www.jsaweb.jp/ http://www.jaanet.org 日本小児アレルギー学会 http://www.jspaci.jp 災害支援情報 厚生労働省ホームページ 災害情報 http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055967.html 日本栄養士会ホームページ 災害支援 http://www.dietitian.or.jp/about/concept/jdadat/ 一般社団法人日本アレルギー学会 理事長斎藤博久 公益財団法人日本アレルギー協会 理事長宮本昭正

理事長斎藤博久国立成育医療研究センター研究所員一覧 災害時 WG 委員一覧 一般社団法人日本アレルギー学会 委員長 / マニュアル作成 足立雄一 富山大学医学部小児科 委 員 小川 洋 福島県立医科大学耳鼻咽喉科 委 員 / マニュアル作成 後藤 穣 日本医科大学多摩永山病院耳鼻咽喉科 委 員 末廣 豊 大阪府済生会中津病院小児科 免疫 アレルギーセンター 委 員 寺本貴英 寺本こどもクリニック 委 員 中村陽一 横浜市立みなと赤十字病院アレルギーセンター 委 員 西村善博 神戸大学医学部附属病院呼吸器内科 委 員 松井猛彦 村立東海病院小児科 委 員 / マニュアル作成 松倉節子 恩賜財団済生会横浜市南部病院皮膚科 委 員 三浦克志 宮城県立こども病院アレルギー科 委 員 山内広平 岩手医科大学内科学講座呼吸器 アレルギー 膠原病内科分野 委 員 山本俊幸 福島県立医科大学皮膚科学講座 マニュアル作成 吾妻雅彦 徳島大学大学院医歯薬学研究部医療教育開発センター呼吸器 膠原病内科 マニュアル作成 庄司 純 日本大学医学部視覚科学系眼科学分野 害時WG委公益財団法人日本アレルギー協会 理事長 宮本昭正 日本臨床アレルギー研究所 北海道支部長 有賀 正 北海道大学大学院医学研究科小児科学 東北支部長 一ノ瀬正和 東北大学大学院医学系研究科内科病態学講座呼吸器内科学分野 北関東支部長 土橋邦生 群馬大学大学院保健学研究科 関東支部長 足立 満 国際医療福祉大学臨床医学研究センター / 山王病院アレルギー内科 東海支部長 川部 勤 名古屋大学大学院医学系研究科医療技術学専攻病態解析学講座 北陸支部長 大嶋勇成 福井大学医学系部門医学領域小児科学 関西支部長 東田有智 近畿大学医学部呼吸器 アレルギー内科 中国支部長 宗田 良 国立病院機構南岡山医療センター 四国支部長 西岡安彦 徳島大学大学院医歯薬学研究部呼吸器 膠原病内科学分野 九州支部長 西間三馨 国立病院機構福岡病院 日本アレルギー学会 日本アレルギー協会 災10

一般社団法人日本アレルギー学会 公益財団法人日本アレルギー協会 成人 喘息 小児 喘息 アトピー性皮膚炎 アレルギー性鼻炎 花粉症 アレルギー性結膜炎 春季カタル 食物アレルギー ( アナフィラキシー含む ) 2017 年 4 月 1 日第 1 版発行 編集災害時の対応 支援活動に関するワーキンググループ発行者一般社団法人日本アレルギー学会理事長斎藤博久公益財団法人日本アレルギー協会理事長宮本昭正発行所一般社団法人日本アレルギー学会 110-0005 東京都台東区上野 1-13-3 MYビル 4F TEL:03-5807-1701 FAX:03-5807-1702 E-mail:info@jsaweb.jp URL:http://www.jsaweb.jp/ 印刷所株式会社杏林舍 尚 本マニュアルでは便宜上 商標登録済みを示す は省くこととした