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被用者年金一元化法による追加費用削減について 昨年 8 月に社会保障 税一体改革関連法の一つとして被用者年金一元化法が成立 一元化法では 追加費用財源の恩給期間にかかる給付について 以下の配慮措置を設けた上で 負担に見合った水準まで一律に 27% 減額することとし 本年 8 月まで ( 公布から 1

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-1- 国家公務員共済組合連合会平成 27 年度財政状況の概要 1. 収支状況 (1) 長期経理 平成 23 年度平成 24 年度平成 25 年度平成 26 年度 平成 27 年度 (~ 平成 27 年 9 月 ) 億円億円億円億円億円億円 収入総額 20,218 19,162 19,064 19,

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退職等年金給付の概要 退職年金の半分は有期年金 半分は終身年金 原則 65 歳から受給 有期年金については20 年受給または10 年受給を選択 ( 一時金の選択も可能 ) 本人死亡の場合 終身年金部分の受給は終了 有期年金の残余部分は遺族が一時金として受給 財政運営は積立方式 公務に基づく負傷または

Microsoft Word _【再々修正】公表資料<厚生年金・国民年金の平成28年度収支決算の概要>

02_公表資料<厚生年金・国民年金の平成27年度収支決算の概要>

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共済年金は厚生年金に統一されます 平成 27 年 10 月から被用者年金が一元化されます 目次 Ⅰ 被用者年金制度の一元化 2 改正の趣旨 公務員等も厚生年金に加入し 2 階部分の年金は厚生年金に統一されます 制度的な差異については基本的に厚生年金に揃えて解消します 保険料率は厚生年金の保険料率に統

(2) 再就職後 年金受給権が発生した場合正規職員無職一般企業無職 共済組合員 A 厚生年金 B ( 一般厚生年金 ) 退職 再就職 老齢厚生年金支給開始年齢 1 年金待機者登録 2 公的年金加入 ( 一部又は全額支給停止 ) 3 年金決定請求 1 退職した際は 年金の受給権発生まで期間がありますの

再任用と年金加入の関係をまとめると次のようになる ( 都道府県によって勤務形態は異なる ) 再任用の勤務形態フルタイム勤務 3/4 1/2 週の勤務時間 38 時間 45 分 29 時間 19 時間 15 分 共済年金 厚生年金 (2016 年 9 月 30 日まで ) 加入する年金 (2015 年

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年金制度のポイント

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国民年金 ( 基礎年金 ) 平成 26 年度財政状況等の概要 1. 収支状況 (1) 基礎年金勘定の収支状況 前年度との比較 平成 22 年度 平成 23 年度 平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度 ( 伸 び 率 %) 億円 億円 億円 億円 億円 億円 収入総額 230,026

52 (2) 再就職後 年金受給権が発生した場合正規職員無職一般企業 無職 共済組合員 A 厚生年金 B ( 一般厚生年金 ) 退職再就職老齢厚生年金支給開始年齢 1 年金待機者登録 2 公的年金加入 3 年金決定請求 ( 一部又は全額支給停止 ) 1 退職した際は 年金の受給権発生まで期間がありま

厚生年金保険 給付調整経理 当期損失金は 期首厚生年金保険給付調整積立金見込額 9,747,934,574 千円から差し引くこととし 翌年度へ繰り越す厚生年金 保険給付調整積立金は 9,708,619,939 千円となる見込みである 退職等年金給 付調整経理 1 収入 14,272,264 千円 (

平成 30 年 2 月末の国民年金 厚生年金保険 ( 第 1 号 ) 及び福祉年金の受給者の 年金総額は 49 兆円であり 前年同月に比べて 7 千億円 (1.4%) 増加している 注. 厚生年金保険 ( 第 1 号 ) 受給 ( 権 ) 者の年金総額は 老齢給付及び遺族年金 ( 長期要件 ) につ

平成 30 年 1 月末の国民年金 厚生年金保険 ( 第 1 号 ) 及び福祉年金の受給者の 年金総額は 49 兆円であり 前年同月に比べて 6 千億円 (1.3%) 増加している 注. 厚生年金保険 ( 第 1 号 ) 受給 ( 権 ) 者の年金総額は 老齢給付及び遺族年金 ( 長期要件 ) につ

2909_0 概要

退職後の医療保険制度共済組合の年金制度退職後の健診/宿泊施設の利用済組合貸付金/私的年金退職手当/財形貯蓄/児童手当個人型確定拠出年金22 共イ特別支給の老齢厚生年金老齢厚生年金は本来 65 歳から支給されるものです しかし 一定の要件を満たせば 65 歳未満でも 特別支給の老齢厚生年金 を受けるこ

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公的年金財政状況報告 平成13年度

< 参考資料 目次 > 1. 平成 16 年年金制度改正における給付と負担の見直し 1 2. 財政再計算と実績の比較 ( 収支差引残 ) 3 3. 実質的な運用利回り ( 厚生年金 ) の財政再計算と実績の比較 4 4. 厚生年金被保険者数の推移 5 5. 厚生年金保険の適用状況の推移 6 6. 基

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一元化後における退職共済年金および老齢厚生年金の在職支給停止 65 歳未満の場合の年金の支給停止計算方法 ( 低在老 ) 試算表 1 年金と賃金の合算額が 28 万を超えた場合に 年金額の支給停止 ( これを 低在老 といいます ) が行われます 年金と賃金の合算額 (c) が 28 万以下の場合は

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「中医協・医療経済実態調査(保険者調査)-平成19年6月実施-」について

第14章 国民年金 

2906_0 概要

調布市要綱第  号

【作成中】2903_0 概要

四日市市消防関係手数料条例の一部を改正する条例

年金支給開始年齢図 特別支給の ( 給料比例部分 ) 昭和 29 年 10 月 1 日生まれ以前 ~ 特別支給の退職共済年金 昭和 25 年 10 月 1 日生まれ以前 ~ 退職共済年金 経過的職域加算額 ( 旧職域部分 ) 退職等年金給付 ( 年金払い退職給付 ) 平成 27 年 9 月までの組合

被用者年金一元化法

財財第  号

[ 組合員期間等の特例 ] 組合員期間等については 年齢 職種などにより 過去の制度からの経過措置が設けられており 被用者年金制度の加入期間 ( 各共済組合の組合員期間など ) については 生年月日に応じて次表の年数以上であれば 組合員期間等が 25 年以上とみなされます 生 年 月 日 組合員期間

鈴木 はじめに 2012 年度家計調査報告 ( 総務省公表 ) によれば 高齢無職世帯の収入に占める公的年金などの社会保障給付の割合は 87% を占めている 国民皆年金体制のもとで 公的年金は国民生活に広く定着し 特に 高齢世代の生活を支える重要な収入源となっている 公的年金については これまで 国

他の公務員共済年金の期間がある方へ 過去に国家公務員共済組合等に加入されていた期間がある方で その期間の年金加入記録の移管が当共済組合にまだ行われていない方は その加入記録が表示されていないことがあります この場合 国家公務員共済組合等から年金加入記録が移管され次第 加入記録の整備を行いますので 詳

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Microsoft Word - (差替)170620_【総務部_厚生課_櫻井望恵】論文原稿

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被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律案要綱第一改正の趣旨被用者年金制度については 多様な生き方や働き方に公平な社会保障制度を目指す平成二十四年二月十七日の閣議決定 社会保障 税一体改革大綱 に基づき 公的年金制度の一元化を展望しつつ 今後の制度の成熟化や少子 高齢

Taro-中期計画(別紙)

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年金制度の体系 現状 ( 平成 26 年 3 月末現在 ) 加入員数 48 万人 加入者数 18 万人 加入者数 464 万人 加入者数 788 万人 加入員数 408 万人 国民年金基金 確定拠出年金 ( 個人型 D C ) 確定拠出年金 ( 企業型 DC) 厚生年金保険 被保険者数 3,527

平成19年度国家公務員共済組合事業統計年報


平成25年4月から9月までの年金額は

強制加入被保険者(法7) ケース1

短期給付の掛金率の改定について

平成 27 年 10 月から全国市町村職員共済組合連合会 ( 以下 市町村連合会 1 ) が年金の決定 支払いを行います ~ 各種届出等の手続き及び各種相談は 今までどおり共済組合で行います ~ 平成 24 年 8 月 22 日に公布された 被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部

資料1 短時間労働者への私学共済の適用拡大について

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受けているときは これらの年金総額が 230 万円となるように計算されます 計算例 1. 単一の共済年金が支給されている場合 事例 1 退職共済年金 + 老齢基礎年金を受給している方の場合 現在の年金額退職共済年金 210 万円老齢基礎年金 60 万円 (= 組合員期間に係る基礎年金相当額 ) 退職

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はじめに 定年 は人生における大きな節目です 仕事をする 働く という観点からすれば ひとつの大きな目標 ( ゴール ) であり 定年前と定年後では そのライフスタイルも大きく変わってくることでしょう また 昨今の労働力人口の減少からも 国による 働き方改革 の実現に向けては 高齢者の就業促進も大き

年金・社会保険セミナー

(問)被用者保険の被扶養者に対する2年間の経過措置になる軽減額は、他の被保険者の保険料で補填すると考えてよいのか

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年金制度のしくみ 3 階私的年金みらい企業年金基金 2 階 1 階 公的年金 厚生年金 国民年金 共済年金 自営業者など会社員の配偶者会社員公務員など 国民年金の加入者区分 第 1 号被保険者 第 33 号被保険者 第 2 号被保険者 3 階建ての年金制度 日本の公的年金制度は 国民年金 から全ての


第 2 節強制被保険者 1 第 1 号被保険者頻出 択 ( 法 7 条 1 項 1 号 ) 資格要件 日本国内に住所を有する20 歳以上 60 歳未満の者 ( 第 2 号 第 3 号被保険者に該当する者を除く ) 例 ) 自営業者 農漁業従事者 無業者など 適用除外 被用者年金各法に基づく老齢又は退

年金制度について 31

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Microsoft Word - 概要

厚生年金 健康保険の強制適用となる者の推計 粗い推計 民間給与実態統計調査 ( 平成 22 年 ) 国税庁 5,479 万人 ( 年間平均 ) 厚生年金 健康保険の強制被保険者の可能性が高い者の総数は 5,479 万人 - 約 681 万人 - 約 120 万人 = 約 4,678 万人 従業員五人

1 被用者年金制度一元化以降における公務員年金制度の現状 ⑴ 被用者年金制度の一元化 ( 平成 27 年 10 月 1 日施行 ) 平成 24 年 8 月に成立し 同月に公布された 被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律 により 平成 27 年 10 月より共済年金

34(30) 等級の 報酬月額 欄は 厚生年金保険の場合 605,000 円以上 と読み替えて下さい 4. 平成 27 年度における協会けんぽの任意継続被保険者の標準報酬月額の上限は 280,000 円です 5. 健康保険組合に加入する方の健康保険料額については 加入する健康保険組合へお問い合わせ下

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(2) 具体的な事業の内容 本特別会計は 基礎年金勘定 国民年金勘定 厚生年金勘定 健康勘定 子ども 子育て支援 勘定及び業務勘定に区分され それぞれ以下の事業等に関する経理を行います 1 基礎年金勘定基礎年金事業の収支を経理するもので 基礎年金給付費 ( 老齢基礎年金 障害基礎年金及び遺族基礎年金

【資料1】28年度公的年金制度財政状況報告について

他の所得による制限と雇用保険受給による年金の停止 公務員として再就職し厚生年金に加入された場合は 経過的職域加算額は全額停止となり 特別 ( 本来 ) 支給の老齢厚生年金の一部または全部に制限がかかることがあります なお 民間に再就職し厚生年金に加入された場合は 経過的職域加算額は全額支給されますが

<ワンストップサービスの実現 ( 公的年金給付総合情報連携システム )> 一元化後に始まる厚生年金業務の実施形態のこと 4つの実施機関が保有する被保険者の情報を 日本年金機構の管理システムを通じて互いにやりとりできるようにする また 厚生年金の相談 請求 届出等を全ての窓口 または一度の手続きで済ま

平成26年版 特別会計ガイドブック

年金改革の骨格に関する方向性と論点について

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表 2 イ特別支給の老齢厚生年金老齢厚生年金は本来 65 歳から支給されるものです しかし 一定の要件を満たせば 65 歳未満でも 特別支給の老齢厚生年金 を受けることができます 支給要件 a 組合員期間が1 年以上あること b 組合員期間等が25 年以上あること (P.23の表 1 参照 ) c

地方公務員等共済組合法及び被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律 < 趣旨 > 被用者年金一元化法附則第 2 条等を踏まえ 地方公務員共済年金の職域部分の廃止に伴い 地方公務員の退職給付の一部として 年金払い退職給付 ( 仮称 ) を設けるなど

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平成 31 年度社会保障関係予算のポイント 頁 新 ( 平成 31 年 1 月 18 日閣議決定 ) 旧 ( 平成 年 12 月 21 日閣議決定 ) 1 平成 31 年度社会保障関係費の姿 平成 31 年度社会保障関係費の姿 ( 注 ) 年度 31 年度増 減 329, ,914 +1

141 国家公務員共済組合年金受給者実態調査 退職共済年金 退職年金 減額退職年金受給者実態調査票 ( 平成 29 年 2 月 1 日現在 ) ここは記入しないで下さい 問 1 あなたは国家公務員共済組合連合会 (KKR) から国家公務員 問 6 共済年金を受給していますか 1 はい 2 いいえ 1

が必要となります (4) の算定のやり直しにより等に差額が生じた場合の取扱いについて ( 遡及適用 ) が遡及して変更が生じる場合は 変更前のと変更後のの差額を徴収します 2 期末手当等に係る (1) 期末手当等に係るの算定方法について 算定式 ( 標準賞与 ) 率 = 円 ( 円位未満切捨て )

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社会保険制度の推進が国家的政策に基づいている以上 その給付内容 条件等は 国家的な要請を満たすものでなければならないことから 法律をもって給付の内容 条件等を定めている 共済組合が行う法定給付は 健康保険法における給付と概ね同様であるが その支給額 支給期間については 若干の相違がある また 災害給

平成20年度国家公務員共済組合事業統計年報

質問 1 11 月 30 日は厚生労働省が制定した 年金の日 だとご存じですか? あなたは 毎年届く ねんきん定期便 を確認していますか? ( 回答者数 :10,442 名 ) 知っている と回答した方は 8.3% 約 9 割は 知らない と回答 毎年の ねんきん定期便 を確認している方は約 7 割

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共済年金の現状について 財政再計算とは 共済年金制度の運営は 組合員の皆さまが納める掛金や国等からの負担金などの収入と共済年金の支給などの支出とが長期的に均衡し 安定していなければなりません 収入と支出は 直近の実績などに基づいて将来を予測して計算しますが 5 年ごとに算定基礎を見直し 将来 支出する年金と保険料が見合うように計算し直すことを財政再計算といいます なお 昨年公布された 被用者年金一元化法 により 平成 27 年 10 月からは組合員の皆さまも厚生年金に加入することとなり 保険料率も経過措置を設けて厚生年金の保険料率に統一されることになります 今回の財政再計算では 収支見通しを作成した上で 組合員の皆さまが厚生年金に加入するまでの間の保険料率を算定することになります 目次 1

組合員数と年金受給権者数の現状 ~ 組合員が支える年金受給権者が年々増加 ~ 年金を支える側である組合員数や支えられる側である年金受給権者数の増減は 年金財政に大きな影響を及ぼします 組合員数組合員数は 平成 15 年度末では109 万 1 千人でしたが 定員削減などにより平成 24 年度末には105 万 7 千人に減少しています ただし 近年 医療施設に勤務する組合員が増加していることもあり 組合員数は横ばいで推移しています 年金受給権者数年金受給権者数は 平成 15 年度末は93 万 3 千人でしたが 平成 24 年度末には124 万 3 千人と増加しています このうち 退職共済年金受給権者数 ( ) については 平成 15 年度末の62 万人が平成 24 年度末には70 万 5 千人となっています したがって 平成 24 年度末においては 1 人の年金受給権者を組合員 0.85 人 ( 平成 15 年度末では 1.17 人 ) で 1 人の退職共済年金受給権者を組合員 1.5 人 ( 平成 15 年度末では 1.76 人 ) で支えていることになります 組合員数と年金受給権者数の推移 ( 各年度末 ) 退職共済年金受給権者数とは 組合員期間が 20 年 ( 平成 24 年度に 60 歳になった者は 21 年 ) 以上ある退職共済年金受給権者及び退職 減額退職年金受給権者の合計を示しています また 全年金受給権者数と退職共済年金受給権者数との差は 遺族共済年金受給権者等です 2

組合員と退職共済年金受給権者の年齢構成の現状 ~ 組合員 退職共済年金受給権者ともに平均年齢が上昇 ~ 平成 24 年度末における全組合員の平均年齢は 40.6 歳 ( 平成 15 年度末では 39.9 歳 ) となっており 年齢構成では 40 歳 ~ 44 歳が 15.9% と最も多くなっています 一方 退職共済年金受給権者 ( ) の平均年齢は 73.6 歳 ( 平成 15 年度末では 71.8 歳 ) となっており 年齢構成では 60 歳 ~ 64 歳が 19.3% と最も多くなっています 組合員及び退職共済年金受給権者の年齢別分布状況 ( 平成 24 年度末 ) 退職共済年金受給権者とは 組合員期間が 20 年 ( 平成 24 年度に 60 歳になった者は 21 年 ) 以上ある退職共済年金受給権者及び 退職 減額退職年金受給権者の合計を示しています なお 組合員期間を 20 年以上有する 60 歳未満の既退職者は この受給権者数に含まれないことに留意する必要があります また 退職共済年金受給権者である組合員 とは 年金が決定されている組合員をいいます ( 注 )( ) 内は 構成割合 (%) を示しています 3

年金財政のしくみ 年金財政における収入の主なものとしては 組合員の皆さまが納める掛金と事業主が納める負担金からなるいわゆる保険料収入 基礎年金の公経済負担金収入 恩給期間等の給付に係る追加費用収入や積立金にかかる運用収入等があります 一方 支出の主なものとしては 年金給付にかかる費用や基礎年金拠出金の拠出等があります 掛金組合員の皆さまが負担する保険料で 標準報酬の月額及び標準期末手当等の額に対して所定の掛金率を乗じて算定された額をいいます 負担金 ( 事業主負担 ) 組合員の使用者である事業主が負担する保険料の負担金 ( 掛金と同額 ) のほか 恩給期間等の給付に係る追加費用などをいいます 公経済負担金基礎年金拠出金の1/2などについての国等の負担金をいいます 基礎年金拠出金昭和 61 年から全国民に基礎年金 ( 国民年金制度 ) が適用されたことにより 基礎年金の給付に要する費用に充てるため 組合員及び被扶養配偶者の人数に応じて算定された額をいい 年金特別会計基礎年金勘定に拠出しているものです 年金財政のしくみ ( 平成 24 年度の概念図 単位 : 億円 ) 公掛経金の払込基年礎金年金共拠済出年金金の支給の礎組合員 事業主 公経済 ( 国等 ) 負1 5,179 担2 8,565 3 2,836 支年給金< 年金特会より支払い > 収入 :1~5 掛金 負担金 公経済負担金 運用収入等 運営費用等 5 1,538 E 34 A 16,635 基財B 5,513 4 899 C 513 D 28 の拠出年金特別会計 ( 基礎年金勘定 ) 地共済 厚生年金 (JR JT 共済 ) 基支出 :A~E 年金受給者 金の払込済負担金の払込礎年金交付金政調整拠出金保険者拠出金の交付の拠出の拠出4

年金財政の収支状況 組合員の皆さまからの掛金 事業主等からの負担金 積立金の運用収入等を受け入れて年金の給付費用に充てています 収支状況を収入に対する支出の割合を示す収支割合 ( 注 1) で見ると 平成 15 年度から 19 年度までは 100% を下回っていましたが 平成 20 年度以降は 100% を上回っています すなわち 平成 19 年度までは収入が支出を上回り その剰余を後年の給付のために積立金として積み立ててきましたが 平成 20 年度から 24 年度までは支出が収入を上回り 積立金の一部を取り崩して給付費用に充てています なお 平成 21 年財政再計算では 平成 30(2018) 年度まで積立金の取崩しが続き その後平成 52(2040) 年頃まで積立金が積増しされる見込みとなっていたところです 収支状況の推移 ( 注 1) 収支割合とは その年度の収入が その年度の支出にどれだけ充当されているかの割合をいいます 収支割合 (%)= 支出 収入 100 ( 注 2) 財政調整拠出金とは 平成 16 年度以降 国家公務員共済組合と地方公務員共済組合の財政単位を一元化したことに伴って 両制度間で実施している財政調整による拠出金のことです 5

現在の保険料率について 国家公務員共済組合と地方公務員共済組合の保険料率は 両制度で財政単位を一元化したことにより平成 21 年 9 月に統一することとされました その時点の保険料率は 15.154% でしたが その後は厚生年金と同じ引上げ幅 (0.354%) で毎年 9 月に引上げを行っており 平成 25 年 9 月現在の保険料率は 16.570% となっています 保険料率の推移 ( 注 ) 保険料率は 組合員の掛金率と事業主の負担金率 ( 掛金率と同率 ) の合計の率であり すべて総報酬ベースです ( 地共済の掛金率は 給料ベースを総報酬に換算しています ) 6

被用者年金制度の一元化後の保険料率について 平成 21 年の財政再計算結果に基づく見通しでは 保険料率を毎年 0.354% ずつ引き上げ 平成 35 年以降は 19.8% で一定とすれば公務員共済全体で収支の均衡が保たれる見通しとなっていました その後 昨年 8 月に 被用者年金一元化法 が公布され 共済年金の 1 2 階部分の保険料を引き上げ 厚生年金の保険料率 ( 上限 18.3%) に統一する こととされました 具体的には 平成 27 年 10 月時点の保険料率は 平成 21 年財政再計算では職域部分 (3 階部分 ) を含めて 17.278% と見込まれていましたが 被用者年金一元化法により これが公務員の 1 2 階部分 ( 厚生年金 ) の保険料率とされました そしてこの保険料率は 毎年 9 月に 0.354% ずつ引き上げられ 平成 30 年以降は厚生年金の保険料率 ( 上限 18.3%) に統一されることになります なお 平成 27 年 10 月には従来の職域部分が廃止され 新たに 年金払い退職給付 が創設されますが 以後 厚生年金の保険料とは別に この新たな年金のための保険料 ( 保険料率の上限 1.5%) が加わることになります 保険料率の推移 ( 注 ) 保険料率は すべて総報酬ベースです 7

おわりに 次回以降は 財政再計算の仕組み 財政再計算結果等に関する情報をお知らせしたいと考えています お知らせ 年金加入記録の確認や将来受取る年金額を試算したいときは http://www.kkr.or.jp/ ご利用対象者 情報提供内容 ご利用方法 http://www.kkr.or.jp/ ご利用時間 ご利用環境 お問い合わせ先 8