2030年のアジア

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1.ASEAN 概要 (1) 現在の ASEAN(216 年 ) 加盟国 (1カ国: ブルネイ カンボジア インドネシア ラオス マレーシア ミャンマー フィリピン シンガポール タイ ベトナム ) 面積 449 万 km2 日本 (37.8 万 km2 ) の11.9 倍 世界 (1 億 3,43

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Economic Trends    マクロ経済分析レポート

図表 02 の 01 の 1 世界人口 地域別 年 図表 2-1-1A 世界人口 地域別 年 ( 実数 1000 人 ) 地域 国 世界全体 2,532,229 3,038,413 3,69

社会保障給付の規模 伸びと経済との関係 (2) 年金 平成 16 年年金制度改革において 少子化 高齢化の進展や平均寿命の伸び等に応じて給付水準を調整する マクロ経済スライド の導入により年金給付額の伸びはの伸びとほぼ同程度に収まる ( ) マクロ経済スライド の導入により年金給付額の伸びは 1.6

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平成28年版高齢社会白書(概要版)

ITI-stat91

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別紙2

国民 1 人当たり GDP (OECD 加盟国 ) ( 付表 2)OECD 加盟国の国民 1 人当たりGDP(2002~2009 年 ) 2002 年 2003 年 2004 年 2005 年 1 ルクセンブルク 58,709 ルクセンブルク 59,951 ルクセンブルク 64,016 ルクセンブル

平成30年版高齢社会白書(概要版)

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我が国中小企業の課題と対応策

2017 年訪日外客数 ( 総数 ) 出典 : 日本政府観光局 (JNTO) 総数 2,295, ,035, ,205, ,578, ,294, ,346, ,681, ,477

先進国化する中国 東南アジアの大都市 ~ メガシティ ( 大都市 ) からメガリージョン ( 大都市圏 ) へ ~ 要 旨 調査部環太平洋戦略研究センター 主任研究員 大泉啓一郎 GDP 8,000 10,00

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< 目次 > Ⅰ. 基準シナリオ : 経済成長持続ケース 1. 中間所得層 + 高所得層の推移 2. 中間所得層の推移 3. 高所得層の推移 Ⅱ. シナリオ2: 中国とインド経済が急激にダウンしたら? 1. 中間所得層 + 高所得層の推移 2. 中間所得層の推移 3. 高所得層の推移 Ⅲ. シナリオ

義務教育費国庫負担制度について

エコノミスト便り

金融調査研究会報告書 少子高齢化社会の進展と今後の経済成長を支える金融ビジネスのあり方

1. 各国の GDP 経済見通し 1.1 名目 GDP( 国内総生産 ) 及び一人当たり GNI( 国民総所得 ) (17 年 ) 国 地域 名目 GDP GDP 構成比 1 人当たり ( 億ドル ) ( 名目 ) 名目 GNI( ドル ) アジア,9.% - うち日本 8,71.% 8,8 うち中

目次はじめに 1. 中国の少子高齢化 人口ボーナス論と中国経済 中国の人口ボーナスの課題 人口ボーナスと地域間経済格差 はじめに , demographic dividend 15 6

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参考資料1

平成29年版高齢社会白書(全体版)

第2章_プラントコストインデックス

14 日本 ( 社人研推計 ) 日本 ( 国連推計 ) 韓国中国イタリアドイツ英国フランススウェーデン 米国 図 1. 1 主要国の高齢化率の推移と将来推計 ( 国立社会保障 人口問題研究所 資料による ) 高齢者を支える

図 3 世界の GDP 成長率の実績と見通し ( 出所 ) Capital in the 21st century by Thomas Piketty ホームページ 図 4 世界の資本所得比率の実績と見通し ( 出所 ) Capital in the 21st century by Thomas P

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JNTO

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人口 世帯に関する項目 (1) 人口増加率 0.07% 指標の説明 人口増加率 とは ある期間の始めの時点の人口総数に対する 期間中の人口増加数 ( 自然増減 + 社会増減 ) の割合で 人口の変化量を総合的に表す指標として用いられる 指標の算出根拠 基礎データの資料 人口増加率 = 期間中の人口増

第45回中期経済予測 要旨

2017 電波産業調査統計


住宅宿泊事業の宿泊実績について 令和元年 5 月 16 日観光庁 ( 平成 31 年 2-3 月分及び平成 30 年度累計値 : 住宅宿泊事業者からの定期報告の集計 ) 概要 住宅宿泊事業の宿泊実績について 住宅宿泊事業法第 14 条に基づく住宅宿泊事業者から の定期報告に基づき観光庁において集計

本日の主な内容 1.. 総論 主要国の GDP 成長率 人口伸び率 主要国の経済規模 2.. 日本経済の見通し 人口動態と労働力人口 潜在成長率と実質 GDP 成長率 GDP ギャップと物価上昇率 日本経済再生への処方箋 1

はじめに 当財団では これまで 212 年と 15 年に 沖縄県の 5 年先までの将来推計人口を推計してきたが その後 5 年毎に公表される国勢調査および都道府県別生命表の 215 年の統計が公表されたことから同統計のほか 人口動態調査や住民基本台帳人口移動報告などの年次統計なども直近のデータに更新

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IT 人材需給に関する調査 ( 概要 ) 平成 31 年 4 月経済産業省情報技術利用促進課 1. 調査の目的 実施体制 未来投資戦略 2017 ( 平成 29 年 6 月 9 日閣議決定 ) に基づき 第四次産業革命下で求められる人材の必要性やミスマッチの状況を明確化するため 経済産業省 厚生労働

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日本経済の現状と見通し ( インフレーションを中心に ) 2017 年 2 月 17 日 関根敏隆日本銀行調査統計局

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平成14年度社会保障給付費(概要)

42

リサーチ Press Release 報道関係者各位 2015 年 7 月 29 日 アウンコンサルティング株式会社 世界 40 カ国 主要 OS 機種シェア状況 2015 年 6 月 ~ iphone 大国 日本 高い Apple シェア率 ~ アジア 8 拠点で SEM( 検索エンジンマーケティ

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生産性 イノベーション関係指標の国際比較 平成 29 年 11 月 9 日 財務総合政策研究所酒巻哲朗 1


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目 次 (1) 財政事情 1 (2) 一般会計税収 歳出総額及び公債発行額の推移 2 (3) 公債発行額 公債依存度の推移 3 (4) 公債残高の累増 4 (5) 国及び地方の長期債務残高 5 (6) 利払費と金利の推移 6 (7) 一般会計歳出の主要経費の推移 7 (8) 一般会計歳入の推移 8

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資料 7-2 我が国の財政に関する長期推計 平成 26 年 4 月 28 日起草検討委員提出資料

人 ) 195 年 1955 年 196 年 1965 年 197 年 1975 年 198 年 1985 年 199 年 1995 年 2 年 25 年 21 年 215 年 22 年 225 年 23 年 235 年 24 年 第 1 人口の現状分析 過去から現在に至る人口の推移を把握し その背

高齢社会は危機かチャンスか

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経済財政モデル の概要 経済財政モデル は マクロ経済だけでなく 国 地方の財政 社会保障を一体かつ整合的に分析を行うためのツールとして開発 人口減少下での財政や社会保障の持続可能性の検証が重要な課題となる中で 政策審議 検討に寄与することを目的とした 5~10 年程度の中長期分析用の計量モデル 短

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統計トピックスNo.120 我が国のこどもの数―「こどもの日」にちなんで―

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平成 25 年 3 月 27 日 国立社会保障 人口問題研究所 ( 厚生労働省所管 ) から 日本の地域別将来推計 人口 ( 平成 25 年 3 月推計 ) が公表されました これに基づく石川県関係分の概要は次のとおりです 目次 1 石川県の将来推計人口 1 2 県内市町 地域の将来推計人口 5 3

現代資本主義論

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ecuador

5 5 (%) /3 1/9 /3 /9 3/3 3/9 /3 /9 5/3

平成29年科学技術研究調査結果 要約

タイの相手国別対内直接投資 TOP5 ( 2013 年認可ベース ) 4. シンガポール 3% 3. 香港 6% 5. 台湾 2% その他 9% 2. 欧州 11% 1. 日本 69% 出所 : タイ投資委員会 (BOI) Copyright (C) 2015 JETRO. All rights r

取材時における留意事項 1 撮影は 参加者の個人が特定されることのないよう撮影願います ( 参加者の顔については撮影不可 声についても収録後消去もしくは編集すること ) 2 参加者のプライバシーに配慮願います 3 その他 (1) 撮影時のカメラ位置等については 職員の指示に従ってください (2) 参

参考資料 1 約束草案関連資料 中央環境審議会地球環境部会 2020 年以降の地球温暖化対策検討小委員会 産業構造審議会産業技術環境分科会地球環境小委員会約束草案検討ワーキンググループ合同会合事務局 平成 27 年 4 月 30 日

資料 2 経済成長 発展について 平成 26 年 2 月 24 日内閣府

お知らせ 平成 27 年 2 月 2 日 公益財団法人京都文化交流コンベンションビューロー 平成 26 年 12 月外国人客宿泊状況調査 の発表について ( 公財 ) 京都文化交流コンベンションビューローでは 京都市内 25 ホテルの協力 を得て月別 国籍別宿泊外国人の状況調査を行っております 平成



1999

リサーチ Press Release 報道関係者各位 2015 年 6 月 3 日 アウンコンサルティング株式会社 世界 40 カ国 主要検索エンジンシェア検索エンジンシェア PC モバイル ~Google はトップシェアを維持 ~ アジア 7 拠点で SEM( 検索エンジンマーケティング ) サー

GM OEM GM GM 24 GM 16 GM

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,112 1,630 1,992 1,879 2,674 3,912 はじめに ア

参考資料1 高等教育の将来構想に関する参考資料2/3

第10章 台湾

[グループⅠ]公募仕様書案

摂南経済研究第 4 巻第 1 2 号 (2014) 較検討するのも興味深いことであるが ここではあくまでも 2011 年のデータの提示のみに終始し 分析 検討は改めて順次おこなってみたい 後者の目的にかかわる国際観光輸出 輸入 収支については 前掲の 国際観光論 において 2000 年から 2008

第4章 日系家電メーカーにおけるグローバル化の進展と分業再編成

OECD生徒の学習到達度調査(PISA2012)のポイント|国立教育政策研究所 National Institute for Educational Policy Research

2013年7月3日

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地域別世界のエアコン需要の推定について 年 月 一般社団法人 日本冷凍空調工業会 日本冷凍空調工業会ではこのほど 年までの世界各国のエアコン需要の推定結果を まとめましたのでご紹介します この推定は 工業会の空調グローバル委員会が毎年行 なっているもので 今回は 年から 年までの過去 ヵ年について主

日本の低金利の状況が続く中 外貨の好金利で運用し 当面の間 なるべく ふやす 外貨への関心が高まっているのをご存知ですか そして将来は たくわえた資産を 実は 家計における外貨資産は20年で約4倍に増加しています 商商商商品品品品パパパパンンンンフフフフレレレレッッッットトトト 詳細は P.25-2

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23 年のアジア ーアジア経済の長期展望と自律的発展のための課題ー 平成 22 年 11 月 19 日 内閣府

1. アジア経済の長期展望 人口の将来見通し 長期経済展望 2. 自律的発展のための課題 1

出生率は低下傾向 合計特殊出生率 8 7 ベトナム (1) 中位推計 予測 (2) 現在の出生率 ネシア 日本 マレーシア 1.72 2.68 2.18 1.37 2.19 韓国 シンガポール ベトナム 2.48 1.19 1.28 1.81 2.14 6 5 マレーシア ネシア ( 備考 )1. マレーシア は 国連 Demographic Yearbook 27 ネシア ベトナムは 世界銀行 World Development Indicators 29 日本は 厚生労働省 平成 21 年人口動態統計の年間推計 韓国は 韓国統計庁資料 シンガポールは シンガポール統計局資料より作成 2. 日本は29 年 韓国 シンガポールは28 年 は25 年 その他は27 年 4 韓国 3 シンガポール 2.8( 人口置換水準値 ) 2 1.85( 国連推計の収束値 ) 1 日本 195 6 7 8 9 2 1 2 3 4 ( 年 ) ( 備考 )1. 国連人口推計より作成 2. 中位推計は 前提となる出生率が長期的に1.85に収束すると仮定したもの 3. 厚生労働省 平成 21 年人口動態統計の年間推計 によると 9 年の日本の実績値は 1.37 2

23 年にはほとんどの国は高齢化社会へ (%) 4 65 歳以上人口の割合 日本 35 シンガポール 3 25 2 15 21% 以上 : 超高齢社会 14~21%: 高齢社会 韓国 ネシア ベトナム 1 7~14%: 高齢化社会 マレーシア 5 195 6 7 8 9 2 1 2 3 4 5 ( 年 ) <25 年の 65 歳以上人口の割合 > ネシア 日本 マレーシア 7.6 4.6 5.5 22.1 4.4 韓国 シンガポール ベトナム 3.9 9.3 8.5 7.1 6.2 ( 備考 )1. 国連人口推計より作成 2. 前提となる出生率は 長期的に 1.85 に収束 3. 日本は 8 年の実績値 ( 国立社会保障 人口問題研究所 ) 3

総人口は多くの国で減少へ アジアの総人口 (1 万人 ) 1,8 1,6 1,4 25 年 16 億 1,38 万人 (1 万人 ) 16 14 12 日本 ( ピーク ) 24 年 1 億 2,779 万人 ベトナム 25 年 1 億 1,17 万人 25 年 1 億 4,62 万人 日本 ( 国連 ) 25 年 1 億,17 万人 1,2 1, 8 6 4 2 ( ピーク ) 23 年 14 億 6,25 万人 25 年 14 億 1,7 万人 ネシア 25 年 2 億 8,81 万人 1 8 6 4 2 シンガポール ( ピーク ) 235 年 55 万人 ( ピーク ) 24 年 7,4 万人 韓国 ( ピーク ) 225 年 4,95 万人 シンガポール 25 年 52 万人 日本 ( 社人研 ) 25 年 9,515 万人 25 年 7,34 万人 韓国 25 年 4,41 万人 マレーシア 25 年 3,97 万人 195 6 7 8 9 2 1 2 3 4 5 ( 年 ) ( 備考 )1. 国連人口推計 国立社会保障 人口問題研究所 ( 社人研 ) より作成 2. 前提となる出生率は 長期的に1.85に収束 195 6 7 8 9 2 1 2 3 4 5 ( 年 ) ( 備考 )1. 国連人口推計 国立社会保障 人口問題研究所 ( 社人研 ) より作成 2. 前提となる出生率は 長期的に 1.85 に収束 4

人口ボーナス期は終了し負担期へと移行 アジアの従属人口指数の推移 ( 従属人口指数 =( 幼年人口 + 老年人口 )/ 生産年齢人口 ) (%) 11 1 9 8 7 6 5 4 3 (1) 第一グループ ( 日本 ) 日本 1888 192 4 5 6 7 8 9 21 2 3 4 5( ( 年 ) (%) 1 9 8 7 6 5 4 3 (2) 第二グループ ( 韓国 シンガポール ) 韓国 シンガポール 195 6 7 8 9 2 1 2 3 4 5( ( 年 ) (3) 第三グループ (%)( ベトナム マレーシア ネシア ) 1 (%) 1 (4) 第四グループ ( ) 9 ベトナム 9 8 7 マレーシア 8 7 6 6 5 4 ネシア 5 4 3 3 195 6 7 8 9 2 1 2 3 4 5 ( 年 ) 195 6 7 8 9 2 1 2 3 4 5( 年 ) ( 備考 )1. 国連人口推計より作成 ただし 日本の195 年以前の値は 国立社会保障 人口問題研究所資料より作成 2. 前提となる出生率は 原則として長期的に1.85に収束と仮定 3. 網掛け部分の時期は 人口ボーナス期から負担期への転換期 4. 従属人口指数 =( 幼年人口 + 老年人口 )/ 生産年齢人口 5

人口ボーナス期が短期間の国も 人口ボーナスの長さ シンガポール 日本 193 65 人口ボーナス期 197 45 韓国 ベトナム マレーシア 197 197 197 1975 45 45 5 45 1995 ネシア 1975 55 197 75 197 197 65 75 215 215 215 22 22 23 235 245 245 192 3 4 5 6 7 8 9 2 1 2 3 4 5( 年 ) ( 備考 )1. 国連人口推計 (195 年以降 ) 国立社会保障 人口問題研究所( 日本 195 年以前 ) より作成 2. 前提となる出生率は 長期的に 1.85 に収束 3. 日本については 人口ボーナス期の開始は193 年頃で 約 65 年間続いた ただし ボーナス期に転換した時期に第二次世界大戦を経験したこともあり 本格的なボーナス期となったのは195 年以降である 6

23 年までのアジア経済展望 潜在成長率は鈍化するものの高い成長率が続く見通し 潜在成長率 実質 GDP 成長率 2 年代 (a) 潜在成長率 21 年代 (b) (%) 潜在成長率 22 年代 (c) アジア 1. 9.1 7.9 7.2 6.9 5.7 ネシア 5.2 5.7 5. マレーシア 5.5 5.2 4.8 5. 5. 5. 4.8 4.9 4.6 シンガポール 5.5 4.6 2.7 香港 5. 3.9 3. 韓国 4.44 3.9 2.8 台湾 4. 2.2 1.7 ( 備考 )2 年代については ~8 8 年における実質 GDP 成長率の年平均値 ( 出所 ) 内閣府 世界経済の潮流 21 年 Ⅰ 7

アジアの GDP シェアは 23 年に約 4 割へ GDP< 市場レートベース > シェアの変化 29 年 (IMF) 23 年 ( 推計結果 ) その他地域 2.1% その他 21.3% 8.3% 2.2% 日本 8.8% その他イタリアアジア 3.7% 5.4% フランス 4.6% 英国 3.8% アメリカドイツ 24.9% 5.7% その他北米 中南米 7.9% イタリア 1.6% フランス 2.6% 英国 その他地域 1.6% その他 23.2% ( 全体 )55.5 5 兆ドル ( 全体 )17. 兆ドル 23.9% 4.% 日本 5.8% 2.9% その他アジアドイツ 6.8% 3.1% その他北米 中南米 6.5% アメリカ 17.% ( 備考 )1.IMF World Economic Outlook (9 年 1 月 1 日 ) 前出で推計した潜在成長率より作成 2. 全体は 9 年時点で世界全体の97.% のシェアを占める 3. その他アジア はネシア マレーシア シンガポール 香港 韓国及び台湾 その他北米 中南米 はアルゼンチン ブラジル メキシコ及びカナダ その他地域 は南アフリカ共和国及びオーストラリア ( 出所 ) 内閣府 世界経済の潮流 21 年 Ⅰ 8

過去 1 年間の世界経済におけるアジア 世界の GDP の推移 ( 西暦 1~187 187 年 ) (1 億ドル ) 1,2 187 年 アフリカ 1, 8 182 年 アジア :59.2% ( うち ( 清 ):32.9%) 欧米 :36.3% アフリカ :4.5% アジア :38.3% ( うち ( 清 ):17.2%) 欧米:58.1% アフリカ:3.6% その他欧米 米国 旧ソ連 東欧 6 15 年 西欧 アジア :65.3% ( うち ( 明 ):25.%) 欧米 :27.3% その他 アフリカ:7.4% 4 アジア 2 世界全体 1 15 16 17 182 187 ( 年 ) 日本 第一次産業革命 第二次産業革命 ( 備考 )OECD The World Economy: A Millennial Perspective(21) より作成 9

自律的発展のための課題 1. 社会保障制度の整備 2. 所得格差の是正 3. 労働力の質の向上 4. インフラの整備 5. ビジネス環境の改善 6. マクロ経済環境及び金融環境の安定維持 1

長寿化や核家族化が進展 平均寿命 ( 人 ) 平均世帯人数 ( 年 ) 9 8 7 61.7 6 5 199 年 2 年 27 年 73. 197 年 74.3 68.88 7.6 71.7 64.7 59.7 61.6 57.4 49.3 47.9 49.44 74.2 72. 82.5 5.5 5. 4.5 4. 3.5 3. 5.1 4.5 4.6 マレーシア, 4.3 ( 農村部 ), 4. 3.9 ネシア, 4. 3.1, 3.3 ( 都市部 ), 2.9 4 2.5 日本, 2.5 3 マレー シア ネシア ベトナム日本 ( 備考 ) 世界銀行 World Development Indicators 29 より作成 ( 備考 ) 各国統計より作成 2. 1985 87 89 91 93 95 97 99 21 3 5 7 ( 年 ) 11

(%) 9 8 7 6 5 公的な年金 医療のカバー率は低い 公的年金制度のカバー率 65. 労働力人口に占める割合 6.4 83.33 医療支出に占める公的及び私的支出の割合 (26 年 ) 2 4 6 8 1(%) 35.5 59.3 75. 64.5 4.7 25. 4 生産年齢人口に占める割合 マレーシア 55.4 44.6 3 2 1 2.5 22.5 17.2 18. 9.1 5.7 15.5 11.3 18.7 27.1 13.2 1.8 ネシア 49.5 67.1 5.5 32.9 マレー シア ネシア ベトナム OECD ( 備考 )OECD Pensions at a Glance Asia/Pacific 世界銀行 World Development Indicators 29 より作成 ベトナム 67.7 32.3 私的支出 一般政府支出 ( 備考 )WHO World Health Statistics 29 より作成 12

地域間格差は総じて拡大傾向 アジア各国の地域間格差の現状 ( 一人当たり域内総生産 (GRDP) のジニ係数の比較 ).5.4.3.2.1. 日本 (1965) 2 年代前半 2 年代後半 日本 (-7) 日本 (-7) 韓国 (-5) 韓国 (-5) マレーシア (-7) マレーシア (-7) (3-8) 最大最小倍率 (3-8) (4-8) (4-8) ネシア (2-7) ネシア (2-7) (3-8) (3-8) (-9) (-9) 2.4 3.34 4.88 7.49 11.37 13.81 12.97 7.69 2.72 3.41 7.23 8.33 13.24 18.59 8.25 9.94 ( 備考 )1. 内閣府 県民経済計算 ほか 各国統計資料より作成 2. 地域の数は 日本は47 都道府県 韓国は16 道 市 マレーシアは14 州 は7 地域 は 17 地域 ネシアは 3 州 は 31 省 直轄市 自治区 は 27 州 3. 2 年代前半 及び 2 年代後半 の時点は カッコ内の各年のデータによる 4. ジニ係数の測定にあたっては 地域の人口でウェイトを付けている 5. 最大最小倍率は 一人当たりGRDPが最大地域と最小地域の倍率を示したもの なお 日本 (1965 年 ) の最大最小倍率は 3.76 13

教育水準と労働力の質の向上は不十分 教育水準の達成度 ベトナム 1 中等教育就学率 (%) 1 8 6 4 2 香港 27 1991 (%) 3 25 2 15 1 5 アジアの労働力需要 7.1 (1) 技術系人材の確保が困難 9.6 16.3 25. 29.2 ベトナム マレーシア 2 高等教育就学率 (%) 5 4 3 2 1 ネシア 香港 27 1991 ネシア マレーシア ( 備考 )1. 世界銀行より作成 2. 中等教育は日本の中学 高校等に相当 高等教育は大学とその他の専門的教育 職業的教育のための学校に相当する機関 3.7 年についてデータの制約からは6 年 マレーシアは5 年 ベトナムは1 年 (%) 3 25 2 15 1 5 マレー ネシア シア (2) 管理職クラスの人材確保が困難 29.8 27.1 25. 2.8 15.8 マレー ネシア シア ( 備考 )1. 国際協力銀行 わが国製造業企業の海外事業展開に関する調査報告 より作成 2. 製造業で海外現地法人を3 社以上有する企業に対してアンケート調査を行ったもの ( 回答企業の割合 ) 14

道路 電力インフラの整備が必要 整備が望まれるインフラ ( 整備が望まれる と回答した企業割合 ) (%) (%) 8 9 7 8 6 7 6 5 5 4 4 3 3 2 2 1 道路電力水通信鉄道港湾空港 1 道路電力水通信鉄道港湾空港 (%) ネシア (%) ベトナム 9 8 7 6 5 4 3 2 1 道路電力水通信鉄道港湾空港 9 8 7 6 5 4 3 2 1 道路電力水通信鉄道港湾空港 ( 備考 )1. 国際協力銀行 わが国製造業企業の海外事業展開に関する調査報告 より作成 2. 製造業で海外現地法人を 3 社以上有する企業に対してアンケート調査を行ったもの 15

ビジネス環境の改善も必要 アジアのビジネス環境 ( 円が大きいほど良い評価 ) 企業の清算手続き 契約の執行 貿易手続き 5 ビジネス環境総合 1 15 2 起業手続き 建設の許可 雇用 企業の清算手続き 契約の執行 貿易手続き ビジネス環境総合 5 1 15 2 起業手続き 建設の許可 雇用 ビジネス環境総合 企業の清算手続き起業手続き 5 契約の執行 貿易手続き 1 15 2 建設の許可 雇用 納税 投資家保護 資産登録 信用情報の共有 納税 投資家保護 資産登録 信用情報の共有 納税 投資家保護 資産登録 信用情報の共有 ネシア ベトナムビジネス環境総合 企業の清算手続き起業手続き 5 ビジネス環境総合 ( 備考 )1. 世界銀行 Doing Business 21 より作成 2.183か国中の順位で評価したもの 企業の清算手続き起業手続き 5 3. Doing Businessについて : 起業手続き等 1 項目について各国の法律と規制制度に基づき専門家がデータを作成 1 契約の執行建設の許可 1 ビジネス環境総合は 1 項目の平均により算出されている 貿易手続き 納税 投資家保護 15 2 雇用 資産登録 信用情報の共有 契約の執行 貿易手続き 納税 投資家保護 15 2 建設の許可 雇用 資産登録 信用情報の共有 ( 詳細は以下の 参考 を参照 ) ( 参考 ) ビジネス環境総合を構成する1 項目とその主な詳細項目 1. 起業手続き 手続きの数 要する日数 コスト等 2. 建設の許可 手続きの数 要する日数 コスト等 3. 雇用 雇用の困難さ 労働時間の厳しさ等 4. 資産登録 手続きの数 要する日数 コスト等 5. 信用情報の共有 法的権利の強さ 信用情報の深さ等 6. 投資家保護 ディスクロージャー等 7. 納税 支払いの回数 要する時間 税率等 8. 貿易手続き 輸出入に係る書類の数 コンテナ1 台当たりコスト等 9. 契約の執行 手続きの数 要する日数 コスト等 1. 企業の清算手続き 要する期間 コスト等 16

マクロ経済環境及び金融環境の安定維持が大前提 外貨準備 / 対外短期債務残高 外貨準備 / 対外短期債務残高 ( アジア通貨危機発生前 ) (2 年以降 ) ( 億ドル ) 韓国 ( 倍 ) 6 2. 外貨準備 / 対外短期債務 5 ( 右目盛 ) 1.5 4 3 2 外貨準備 1..5 ( 倍 ) 8 7 6 5 4 ネシア 1. 199 91 92 93 94 95 96 97 98 ( 年 ) ( 億ドル ) ( 倍 ) 4 2. 3 外貨準備 1.5 1. 3 2 1 韓国 2 1 2 Q1 Q3 Q1 Q3 Q1 Q3 Q1 Q3 Q1 Q3 Q1 Q3 Q1 Q3 3 4 5 6 7 8 9 ( 備考 ) 各国中央銀行より作成 ( 年 / 期 ) ( 年 ) 2 外貨準備 / 対外短期債務.5 ( 右目盛 ) 1. 199 91 92 93 94 95 96 97 98 ( 年 ) ( 備考 )1. 世界銀行 World Development Indicators IMF International Financial Statistics より作成 2. 韓国はADB Key Indicators for Asia and the Pacific より作成 17

お問い合わせは 内閣府海外経済担当までご連絡下さい 電話 : (3) 3581-56 ( ダイヤルイン ) 18