2012.12.8 1/22 ~2030 年に向けた愛知県への提案 ~ 水 愛知から世界へ チーム W e 伊佐地映子橋本英文岩間万里明
1. 背景 ~ 世界での水状況 ~ 安全な水資源を利用できる人口の割合 1 人 1 日当り最低 20l の安全な水が住居から 1 キロ以内の距離に確保されている人口の割合 2/22 アジアアフリカが中心 世界の人口 世界の水需要 安全な飲料水が飲めない人口 11 億 全人口 68 億 1.4 倍 1.4 倍 世界中で 11 億人が安全な水が飲めず 少なくとも 180 万人以上は水が原因で死亡 2030 年に向けてその数は更に増加
3/22 世界中で安全な水が飲めずに 亡くなったり 病気になっている人達が 安全な水を飲める様になってほしい
1. 背景 ~ 愛知での上水道事業状況 ~ 4/22 ( 百万 m3) 950 900 850 愛知県 ) 年間給水量推移 15,000 ( 円 / 人 ) 年当り施設更新需要見通し 法例耐用年数 1.25 倍法例耐用年数 1.5 倍 800 2007 2008 2009 2010 10,000 約 2 倍 ( 千人 ) 7500 7400 愛知県 ) 人口推移 ( 予測 ) 5,000 7300 7200 2000 2005 2010 2015 2020 2025 0 2010 2030 給水収益の減少施設更新需要の増加 財政悪化により水道料金値上げの可能性有 更新サイクルの実績は 法定耐用年数の1.25 倍 ~1.5 倍出典 : 厚生労働省 (H24) 第 8 回新水道ビジョン策定検討会資料
現在 2015 2025 2030 STEP1 2. 目的 水道事業の安定継続のための提案 ( 水道料金一定へ向けて ) 5/22 STEP2 水問題地域への愛知水ビジネスの構築 展開 ( 水問題地域への貢献 + 愛知県経済の活性化 ) 愛知県水道事業安定継続 STEP1 愛知水ビジネス構築 展開 STEP2
STEP1 3. 現状 6/22 水道料金 ( 円 / 人 年 ) 740 県の水道費用と人口 県水道費用 : 用水供給費用 + 市町村上水道費用 ( 名古屋地域除 ) 730 人口 ( 万人 ) 一人当たり年間水道料金 2,886 円上昇の可能性有 13,561 10,675 施設維持費 7,229 施設維持費 10,068 水道料金 人口 その他 1,878 人件費 1,527 現状 その他 1,904 人件費 1,548 2030 年成り行き
STEP1 4. 比較 対策 ~ 上水道運営方法 ~ 取水浄水送水配水給水 7/22 愛知県 県 ( 用水供給 ) 市町村 ( 給水 )* 名古屋除 名古屋大阪市 ( 円 /m3) 150 100 50 0 96.7 一体管理 愛知県 県 : 用水供給市町村 : 給水名古屋 大阪市 用水供給 給水を一体管理 給水原価中の施設費 維持費比較 32% 15% 66.0 82.1 115.2 愛知県名古屋大阪市全国平均 一体管理をすることで 最適規模の設備導入 効率的配置が可能になり 施設維持費 の低コスト化が可能 (15% 程度は可能性有 ) + 人件費についても削減の可能性有
STEP1 5. 予測効果 8/22 水道料金 ( 円 / 人 年 ) 10,675 13,561 上昇金額 2,886 施設維持費用削減 1,081 人件費削減分 459 ギャップ 1,346 現状 2030 年成り行き 一体管理をする事で一定量の効果は見込めるが目標にはまだ未達
STEP1 6. 一体管理に向けた法規的課題 9/22 水道法第 6 条 1. 水道事業を経営しようとする者は 厚生労働省の許可を受けなければならない 2. 水道事業は 原則として市町村が運営するものとし 市町村以外の者は 供給しようとする区域をその区域に含む市町村の同意を得た場合に限り 水道事業を経営することができるものとする 県が用水供給 給水を一体管理しようとした場合は市町村の同意が必要
STEP1 7. アクションプラン 10/22 項目内容予定 1. モデル地区の選定 - 市町村との関係 - 設備の位置 - 設備更新のタイミング 13 15 20 25 一体管理運営 +α 2. モデル地区市町村との協議 同意 - 管轄 :1 県 2 市町村 3 企業団 3. モデル地区における一体管理トライ - 最適規模の設備導入 - 設備の効率的配置 - 課題抽出 効果算出 - 技術ノウハウ蓄積 4. モデル事例を元に他市町村へ展開 - それぞれにおける技術ノウハウ築盛 - 課題抽出 効果算出 再エネ導入による動力費低減 賢い使用方法 ( スマートユース ) 構築 無人運転方法検討 ( 遠隔操作 )
現在 2015 2025 2030 STEP1 2. 目的 水道事業の安定継続のための提案 ( 水道料金一定へ向けて ) 11/22 STEP2 水問題地域への愛知水ビジネスの構築 展開 ( 水問題地域への貢献 + 愛知県経済の活性化 ) 愛知県水道事業安定継続 STEP1 愛知水ビジネス構築 展開 STEP2
STEP2 水ビジネス規模と内訳 ( 兆円 ) その他 27% RWE ( 独 ) 8% 2001 年 2009 年 Agbar ( 西 ) 8% スエズ ( 仏 ) 22% ヴェオリア ( 仏 ) 22% SAUR ( 仏 ) 7% 水メジャー 73% 36 8. 現状 その他 66% スエズ ( 仏 ) 11% ヴェオリア ( 仏 ) 15% 水メジャー 34% 87 38.0 19.3 48.5 2025 年?? 管理運営 素材 部材供給コンサル 建設設計 12/22 16.9 2007 年 2025 年 出典 : 経済産業省 水ビジネス市場は変化過程主要市場 : 中国 インド インドネシア等のアジアに加えて MENA 地域シェア : シンガポール 韓国企業や現地企業の参画で変動中 愛知県も参入のチャンス有
STEP2 9. 愛知県の強みと弱み グローバル水ビジネスの流れと愛知の強み 弱み 13/22 情報収集案件開発 ファイナンス コンサルテーション設計 調達建築 O&M 水メジャー 日本 愛知 PJ 初期での情報収集 課題 長期融資 カントリーリスク対応の保険 対象地域のニーズ抽出 PQ 作成 基本設計作成 要件に見合った素材 危機の開発 製造 高効率化に向けた技術開発 Cv 一気通貫で受注 一体管理可能 ( 実績有 ) グローバル展開による現地情報が豊か リスクマネー ( 資金力 ) が豊富 設備の建設 一体管理実績なし (O&M 部分は STEP1 で提案済み ) 1 現地情報の収集が不十分 2 マーケティング力の不足 上記に加え 3 資金 ( リスクマネー ) に不安 企業から Cv 水道事業者へ販売 国内に企業におけるコア技術 ( サプライヤーとしては世界 1 位 ) = Cv 日本同様 超長期での施設の維持 運転 強み 運転技術なし運用経験なし 弱み 日本企業のコア技術に加えて運転技術 ( ノウハウ ) 有
STEP2 10. 対策 課題 1: 現地情報が収集が不十分 14/22 対策 1: 国家政府系機関 水関係機関 大学研究機関 経済団体 他府県都市 企業等と連携した連絡協議会の発足対策 2: 対象国の現地調査を中心とする独自データベース構築 大学研究機関 ( 名古屋大学等 ) 経済団体 ( 中部経済連合会 ) 国家政府系機関 ( 経産省 国交省等 ) 他府県都市 ( 大阪市 横浜市等 ) 水関係機関 (JETRO 等 ) 愛知県 グローバル水連絡協議会 ( 案 ) 関連企業 ( 東レ等 ) 目的 : 水道未整備地域等の情報共有 データベース構築対象 : 実務担当者レベル頻度 :1 回 / 半年 資金 潤沢 欠乏 豊富 A 世界各国既に水メジャー優位地域 B マレーシア タイインド等水メジャー進出開始 水資源不足 C MENA 諸国中国都市部水メジャー新規企業参入 対象地域 ( アジア周辺国 アフリカ中心 ) D アジア周辺国アフリカほぼ未進出 対象地域の現地調査 ( 案 ) 目的 : 現地事情確認 コネクション作り対象 : 水メジャー等未進出地域 上記対策を通して 1 対象国の選定 2 対象国のニーズを明らかにしてマーケティングに繋げる
STEP2 10. 対策 課題 2: マーケティング力の不足 15/22 対策 1: 情報収集を通して コネクション作り ( 説明済 ) 対策 2:JICA による国際協力の際のネットワーク利用対策 3: 対策 12 によりニーズに合わせた事業内容立案対策 4: ネットワーク構築後に公益性が重要視されるため 商社等の企業窓口では契約に結びつけにくいセールスは自治体同士を中心に実施 連携 愛知県 民間 対話 事業案締結 提携 対象地域 民間 連携 水事業プロジェクト
STEP2 10. 対策 課題 3: 資金 ( リスクマネー ) に不安 16/22 対策 1: 政府関係機関の政策金融ツール (JBIC JICA 等 ) 対策 2: 日本からの ODA の利用対策 3: 関係企業との連携による資金力 UP JBIC JICA 愛知県 対象地域 関係企業との連携 ( メーカー 商社 ) 日本 利用 ODA 国 ( 途上国 ) 上記対策を通して 水道事業に対するリスクマネーを担保
STEP2 11. 水ビジネス展開関係図まとめ 17/22 情報収集案件開発 ファイナンス コンサルテーション設計 調達建築 O&M 愛知県 国家政府系機関水関係機関大学研究機関経済団体関連企業他府県都市 愛知県 商社 国家政府系機関水関係機関経済団体関連企業他府県都市大学研究機関 対象地域運営企業 愛知県 関連企業 愛知県 関連企業 JBIC JICA 関係企業との連携 ( メーカー 商社 ) ODA 愛知県 対象地域運営企業 対象国 : 愛知県に類似した地域 ( 地域の強みを生かす ) フィリピン インドネシア等の限られた面積の地域での事業展開が有効
STEP2 18/22 1) 経済性 兆円 ) グローバル水ビジネス市場規模 管理運営 素材部材供給コンサル建設設計 2) 環境面 87 38.0 48.5 2025 年 12. 波及効果 シェア 0.7%= 利益 98 億円 =1,346 円 / 人 県内水道料金が一定 * 参考 ) 政府目標 :6% シェア シェア 0.7% 国内企業への利益 129 億円 約 2100 万人へ安全 衛生的な生活水の提供が可能 ( 愛知県ベース試算 ) 対象 県民 企業 対象地域 県 3) 社会面 グローバルでの 愛知県環境 のプレゼンス向上 県民 県
13. アクションプランまとめ 項目内容予定 19/22 一体管理運営 水ビジネス 1. モデル地区の選定 2. モデル地区市町村との協議 同意 3. モデル地区における一体管理トライ 4. モデル事例を元に他市町村へ展開 - 一体管理ノウハウの蓄積 1. 現地情報収集 - 関係者との調整 連絡協議会実施 - ターゲット地域選定 - 現地調査 2. マーケティング実施 - ネットワーク構築 強化 - 調査結果を元に最適パッケージ検討 - 自治体間による対話 契約検討 3. リスクマネー対策 - 国際協力基金等の利用検討 - 関係企業との調整 4. モデル地域にて実施 - 現地への人材派遣 運用実施 5. 他地域への展開 13 15 20 25 30
20/22 世界中で良質な水が飲めずに 亡くなったり 病気になっている人達が 笑顔で過ごせる世界にできる様に
21/22 終 本塾を通して大変貴重な経験をさせて頂きました 関係者の皆様に深く御礼申し上げます ありがとうございました