とその中長期的な担い手の確保 育成に配慮しつつ 発注関係事務の適切な実施に取り組んでいるところです 本日 国土交通省が平成 30 年 3 月から適用する公共工事設計労務単価 ( 以下 新労務単価 という ) が決定 公表され 平成 29 年 3 月から適用されている公共工事設計労務単価 ( 以下 旧

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国土入企第 5 4 号 平成 31 年 2 月 22 日 建設業団体の長殿 国土交通省土地 建設産業局長 技能労働者への適切な賃金水準の確保について 技能労働者の確保 育成のためには 適切な賃金水準の確保等による処遇改善が極めて重要です 国土交通省においては これまでの 6 度にわたる公共工事設計労

プレゼンテーションタイトル

事務連絡 平成 29 年 10 月 25 日 建設業団体の長殿 国土交通省土地 建設産業局建設業課長 平成 28 年熊本地震の被災地域での建設工事等における 予定価格の適切な設定等について 公共工事の予定価格の設定については 市場における労務及び資材等の最新の実勢価格を適切に反映させつつ 実際の施工

PowerPoint プレゼンテーション

働き方改革 魅力ある建設業の構築に向けて 特集 域によっても大きな差があり, 北陸地方や北海道 など一部の地方では平成 28 年 10 月調査の加入率が 80% を超えているのに対し, 大都市部のある関東 地方 (55%) や近畿地方 (60%) は低い加入率に 留まっている ( ) 建設マネジメン

事務連絡 平成 30 年 11 月 9 日 建設業団体の長殿 国土交通省土地 建設産業局建設業課長 公共工事の円滑な施工確保について 公共工事の適正な入札及び契約を通じて建設業の健全な発達を図るとともに 平成 30 年 7 月豪雨や平成 30 年北海道胆振東部地震等の大規模災害からの復旧 復興の加速

イドライン が策定されたところです こうした中 平成 30 年 6 月 29 日に第 196 回通常国会で成立した 働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律 ( 以下 働き方改革関連法 という ) に基づく改正後の労働基準法において 建設業については 平成 31 年 4 月の法施行から5

中央建設業審議会による提言について ( 平成 24 年 3 月 14 日 ) 建設産業における社会保険の徹底について ( 提言 ) 建設産業においては 下請企業を中心に 雇用 医療 年金保険について 法定福利費を適正に負担しない企業 ( すなわち保険未企業 ) が存在し 技能労働者の医療 年金など

建設業団体の長殿 環循事発第 号 平成 3 1 年 2 月 2 7 日 環境省 環境再生 資源循環局長 技能労働者への適切な賃金水準の確保について 本日 平成 31 年 3 月から適用する除染特別地域内における除染等工事に係る設計労務単価 ( 以下 新除染等労務単価 という ) を別

2 低入札対策の拡充

基本問題小委員会における提言 ( 平成 26 年 1 月 ) 社会保険等未加入対策関係 1. これまでの中央建設業審議会 社会資本整備審議会基本問題小委員会における提言 1 行政 元請企業による加入指導 法定福利費確保に向けた取組等の総合的な対策を推進すべき 2 平成 29 年度を目途に 事業者単位

ただし 受注者が下請業者と直接契約を締結 ( 以下 一次下請契約 という ) した請負代金の総額が3,000 万円 ( 建築一式工事の場合は4,500 万円 ) 以上の場合は 次のとおり取り扱うものとする ア主管部長 ( 岐阜市契約規則 ( 昭和 39 年規則第 7 号 ) 第 4 条に規定する部長

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Microsoft Word - 01社会保険等加入対策に係る事務処理要領

ア事業担当課長 ( 岐阜市上下水道事業部契約規程 ( 昭和 41 年水道部管理規程第 3 号 ) 第 4 条に規定する部長 ) は 工事請負契約約款第 7 条の2 第 2 項の規定に基づき 受注者に対して 期限を定め 当該下請契約を締結した具体的な理由を載した書面を求めるものとする ( 様式 1)

平成 30 年 3 月 22 日 民間発注企業の長殿 国土交通省土地 建設産業局長 建設業の働き方改革の推進について 政府の 働き方改革実行計画 ( 平成 29 年 3 月 28 日働き方改革実現会議決定 ) においては 労働基準法の改正の方向性として 労使協定を結ぶ場合においても上回ることのできな

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れている者 個人事業所で5 人以上の作業員が記載された作業員名簿において 健康保険欄に 国民健康保険 と記載され 又は ( 及び ) 年金保険欄に 国民年金 と記載されている作業員がある場合には 作業員名簿を作成した下請企業に対し 作業員を適切な保険に加入させるよう指導すること なお 法人や 5 人

一般社団法人送電線建設技術研究会関西支部社会保険等の加入促進計画 1. はじめに 平成 27 年 4 月 24 日制定 建設産業においては 健康保険 厚生年金保険及び雇用保険 ( 以下 社会保険等 という ) の 1 法定福利費を適正に負担しない企業が存在し 技能労働者の医療 年金など いざというと

1 これまでの社会保険加入状況 2 社会保険の加入及び賃金の状況等に 関する調査結果 3 入札契約適正化法に基づく実施状況 調査結果 4 建設業許可業者の加入率 ( 推計値 ) 1

法定福利費の明示について 1 社会保険等未加入対策 建設業者の社会保険等未加入対策として 社会保険等への加入を一層推進していくためには 必要な法定福利費が契約段階でも確保されていることが重要です 建設工事における元請 下請間では 各専門工事業団体が法定福利費を内訳明示した 標準見積書 を作成しており

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公共工事における予定価格設定時の 歩切り に関する調査の結果について 平成 27 年 4 月 28 日総務省国土交通省 昨年 6 月の公共工事の品質確保の促進に関する法律 ( 平成 17 年法律第 18 号 以下 公共工事品質確保法 という ) の改正により 予定価格の適正な設定が発注者の責務として

Ⅱ 取組み強化のためのアンケート調査等の実施 (1) 建設技能労働者の賃金水準の実態調査国土交通省から依頼を受けて都道府県建設業協会 ( 被災 3 県及びその周辺の7 県を除く ) に対し調査を四半期ごとに実施 (2) 適切な賃金水準の確保等の取組み状況のアンケート調査国は 平成 25 年度公共工事

工事費構成内訳書の提出について ~ 法定福利費の明示が必要になります ~ 平成 29 年 12 月 6 日 中日本高速道路株式会社

社会保険等加入及び法定福利費を内訳明示した見積書に関する実態調査について 1. 調査の目的 これまでに実施してきた各施策に関する各建設企業における取組状況および施策の現場への浸透状況等を総合的に把握し 社会保険等未加入対策の目標達成を見据えた加入徹底方策を検討することを目的とする 2. 調査の概要

減額の理由H27.5 以降 < 調査事項及び回答の概要 > 1. 歩切りの違法性及び定義等についての理解 リーフレット ( 別添 ) の内容を確認 理解したリーフレット ( 別添 ) の内容を確認 理解していない ( 1) 1,783 団体 5 団体 ( 1) 理解していない とした主な理由 設計書

財営第   号

( ウ ) 支出負担行為担当者は 工事監督員から理由書の送付があった場合は 特別の事情に該当するか否かを決定するものとする また 理由書が提出されなかった場合には 当該特別の事情を有しないものとみなして差し支えない イア以外の下請負人が社会保険等未加入建設業者である場合工事監督員は 当該社会保険等未

Q&A 集 Q1 社会保険等とは何か A1 社会保険等とは 健康保険 ( 協会けんぽ 健康保険組合等 ) 厚生年金保険 及び雇用保険をいいます Q2 国民健康保険組合に加入しているが 社会保険等未加入建設業者となるのか A2 法人や常時 5 人以上の従業員を使用する国民健康保険組合に加入している建設

4. 施工者とは 当該工事の受注者をいう ( 品質証明者 ) 5. 品質証明者とは 一定の資格及び実務経験を有し 施工者と品質証明業務について契約した組織又は個人で 以下の要件に該当しないものをいう 1 組織においては 以下のいずれかに該当する者 (1) 当該工事の施工者 (2) 当該工事の施工者と

< 調査における留意事項 > 本調査の回答に当たって 歩切り の違法性及び定義について示したリーフレット ( 別添 ) により 調査の趣旨 目的を確認いただき 地方公共団体の長等 予定価格の設定に権限と責任を有する方の判断を経た上での回答を依頼しています 今回の調査の結果を踏まえ 歩切り を行ってい

様式 3 社会保険等一括管理届 ( 一括適用 継続事業一括 ) 11 ページ 本社や支社等ごとに適用されている適用事業所について 本社で人事 給与等が集中的に管理されており 事業主が同一である等 一定の基準を満たすときは 本社において支社等を含めた一つの適用事業所とされる場合があります ( 健康保険

Microsoft Word - QandA-tyougai

懸念事項

長は 特措法第 39 条第 1 項に規定する地域福利増進事業等を実施しようとする区域内の土地の土地所有者等の探索に必要な限度で その保有する同項に規定する土地所有者等関連情報を その保有に当たって特定された利用の目的以外の目的のために内部で利用することができることとなります ( 特措法第 39 条第

建設業における社会保険未加入問題への行政の取り組み

建設工事従事者の安全及び健康の確保に 関する三重県計画 平成 31 年 4 月 三重県

p10 建設産業における社会保険加入の徹底について(提言)

A4 経営事項審査の受審状況により確認方法が異なります なお 適用除外は 労働者の就業形態等によって適用除外とならない場合もあることから 元請負人は 年金事務所等に適用除外となる要件を確認した上で判断してください 経営事項審査を受審している場合 有効期間にある経営規模等評価結果通知書総合評定値通知書

4 受注者による社会保険等の加入状況の確認 (1) 確認方法 1 下請負契約の締結前に, 相手方の社会保険等への加入状況を, 保険料の領収済通知書等により確認してください ( 適用除外の場合, 除外事由を相手方から資料等で確認してください ) 2 下請負契約の締結後, 施工体制台帳等を作成し, 工事

社会保険等未加入業者との下請契約 (1 次 ) 禁止にかかる事務手続フロー 施工体制台帳により加入状況を確認 工事監督員 添付された加入を証明する書類にて確認します 未加入 加入 適用除外 契約担当に報告するとともに, 受注者に対し, 書面にて当該下請契約を締結した具体的な理由を記載した書面を提出す

(2) 法定福利費の基本的な算出方法 法定福利費 = 労務費総額 法定保険料率 法定福利費は 通常 年間の賃金総額に各保険の保険料率を乗じて計算します しかし 各工事の見積りでは 労働者の年間賃金を把握することは不可能です そのため 見積額に計上した 労務費 を賃金とみなして それに各保険の保険料率

Q&A で読み解く 担い手 3 法 改正ポイント 5 月 29 日の衆院本会議で改正公共工事品質確保促進法 ( 公共工事品確法 ) 改正公共工事入札契約適正化法 ( 入契法 ) 改正建設業法の3 法が全会一致で可決 成立した 一連の法改正は インフラの品質確保とその担い手の確保を実現することを大きな

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標準請負契約約款の概要 標準請負契約約款は 請負契約の片務性の是正と契約関係の明確化 適正化のため 当該請負契約における当事者間の具体的な権利義務関係の内容を律するものとして 中央建設業審議会が公正な立場から作成し 当事者にその実施を勧告するもの 建設業法第 34 条第 2 項 建設業法 ( 昭和

特別の事情 が認められる場合( 2) 特殊な技術 機器又は設備等 ( 以下 特殊技術等 という ) を必要とする工事で 特殊技術等を有する者と下請契約を締結しなければ契約の目的を達することができないことや その下請業者でなければ目的を達することが困難となることが明らかな場合 特別の事情 に該当しない

平成23年度第1回人材確保・育成部会

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技術者等及び現場代理人の適正配置について

国地契第 7 9 号国官技第 360 号国北予第 3 3 号平成 28 年 3 月 14 日 各地方整備局総務部長殿 企画部長殿 北海道開発局事業振興部長殿 大臣官房地方課長技術調査課長北海道局予算課長 ( 公印省略 ) 総価契約単価合意方式の実施について 総価契約単価合意方式については 設計変更や

特別の事情 が認められる場合 ( 2) 特殊な技術 機器又は設備等 ( 以下 特殊技術等 という ) を必要とする工事で 特殊技術等を有する者と下請契約を締結しなければ契約の目的を達することができないことや その下請業者でなければ目的を達することが困難となることが明らかな場合 特別の事情 に該当しな

建築積算士更新講習

該当するか否かについて判断し その結果を式第 3により記録しなければならない 3 社会保険等未加入建設業者と下請契約を締結することについて 提出期限内に理由書の提出がなかった場合は 工事担当課長は 式第 4により以下の額について制裁金を請求する旨を受注者に通知するものとする P=C 0.1 P: 制

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国官技第 70 号国営技第 30 号平成 13 年 3 月 30 日 最終改正 : 国官技第 62 号国営整第 154 号 平成 30 年 12 月 20 日 各地方整備局企画部長 殿 営繕部長 殿 北海道開発局事業振興部長 殿 営繕部長 殿 内閣府沖縄総合事務局開発建設部長殿 大臣官房技術調査課長

なお 受注者から指定した期日までに保険加入を確認できる書類が提出されない場合は 埼玉県流域下水道事業建設工事標準請負契約約款第 7 条の3 第 1 項の規定に違反することとなる旨を併せて通知します 3 発注者が 理由書 ( 一次 ) によっても当該特別の事情を有すると認めないと判断した場合は 受注者

合は 当該出向社員と当該出向先の会社との間に直接的かつ恒常的な雇用関係があるものとして取り扱うこととする ただし 当該出向先の会社が当該出向社員を主任技術者又は監理技術者として置く建設工事について 当該企業集団を構成する親会社若しくはその連結子会社又は当該親会社の非連結子会社 ( 会社計算規則第 2

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1 標準見積書とは 1-1 目的は 法定福利費 の原資確保 社会保険未加入の対策を進めるためには法定福利費の原資確保が重要である しかし従来は見積時から法定福利費が明確になっておらず その扱いが分かりにくい状況となっていた 今後は工事費総額ではなく その中に含まれる法定福利費を明示して必要な原資を確

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これまで建設業界では 厳しい状況の中で企業経営を成り立たせるため 従来からの直庸など雇用関係が不明確な労働慣行 重層化した下請構造の中で 技能労働者の非社員化 非常勤化 月給制から日給月給制への転換などを進めてきました その結果 本来固定費であるはずの労務費が変動費化し 賃金が低下するとともに 法令

社会保険未加入企業の減点措置の厳格化に係る運用 新基準による受付時期及び再審査に係る運用 ( 参考 ) 関係通達 事務連絡 版 重要 経営事項審査の審査基準の改正について平成 24 年 5 月 1 日改正 ( 同年 7 月 1 日施行 ) に係る関東地方整備局の運用等 1 国土交通省関

管理技術者の手持ち業務量の制限等の試行について【改正全文】

Microsoft PowerPoint 記者発表資料別添(セット)

下請契約からの社会保険等未加入建設業者の排除等に係る Q&A Q1 社会保険等とはなんですか A1: 雇用保険 健康保険 厚生年金保険の 3 保険のことをいいます Q2 社会保険等に未加入 というのはどういう場合か A2: 社会保険等に未加入 とは 社会保険等の適用を受ける事業所でありながら 各保険

スライド 1

役務契約における労働社会保険諸法令遵守状況確認実施方針

1 標準見積書とは 1-1 目的は 法定福利費 の原資確保 社会保険未加入の対策を進めるためには法定福利費の原資確保が重要である しかし従来は見積時から法定福利費が明確になっておらず その扱いが分かりにくい状況となっていた 今後は工事費総額ではなく その中に含まれる法定福利費を明示して必要な原資を確

社会保険等未加入に対する取組 平成 29 年度を目途に 企業単位では加入義務のある建設業許可業者の加入率 100% となるよう社会保険等未加入企業に対する加入指導を強化します 実施項目経営事項審査の厳格化 平成 24 年 7 月より実施 建設業担当部局による立入検査 実施内容 経営事項審査において

Microsoft Word - 修正2_建設業における社会保険未加入対策について

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社会保険加入促進計画 平成 24 年 4 月 19 日 社団法人日本建設業連合会 1. 基本的な方針社会保険等の加入促進の実効性を確保するためには 行政 元請企業 下請企業等が一体となって推進していくことが必要である 日建連は 元請企業としての責務を果たすべく 団体が取り組むべき対策 正会員 ( 以

1. 休日 適正工期の確保について 働き方改革関連法がいよいよ今年 4 月に施行します そんな中で建設業界でも 大手ゼネコンで組織する日本建設業連合会 ( 日建連 ) が 2019 年度末までに 4 週 6 閉所以上を実現することを中間目標とし 2021 年度末までにすべての事業所で週休二日 ( 土

社会保険の加入に関する下請指導ガイドライン改訂案 現行第 1 趣旨建設産業においては 健康保険 厚生年金保険及び雇用保険 ( 以下 社会保険 という ) について 法定福利費を適正に負担しない企業 ( すなわち保険未加入企業 ) が存在し 技能労働者の医療 年金など いざというときの公的保障が確保さ

他方で 下請企業を中心に保険未加入企業が存在している状況を改善していくためには 元請企業において下請企業の保険加入を指導する役割を担うことが求められる これについては 従来から 建設産業における生産システム合理化指針 ( 平成 3 年 2 月 5 日建設省経構発第 2 号 ) において 元請企業が下

PSP 省令 と それぞれ略称する 記 1. 改正施行規則について希少疾病用医療機器その他の医療上特にその必要性が高いと認められる医療機器であり かつ 当該医療機器についての臨床試験の実施に特に長期間を要すると認められるものに係る承認申請をする場合においては 改正 GVP 省令第 9 条の3 第 1

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別記様式 2 地方整備局長 知事 支社支社長 印 公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律第 11 条 社会保険等未加入 業者 の通知について 公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律 ( 以下 法 という ) 第 11 条に基づき 弊社の発注工事において社会保険等未加入業者の存在が

女性の活躍推進に向けた公共調達及び補助金の活用に関する取組指針について

所において施工する場合 2 施工にあたり相互に調整を要する工事で かつ 工事現場の相互の間隔が 10km 程度の近接した場所において同一の建設業者が施工する場合 ( 別添 建設工事における現場代理人の常駐義務の緩和に係る取扱いについて に示す 参考 第 2 第 1 項第 3 号に定める該当工事 参照

動の徹底に関する決議 を行い 会員企業に適正価格での受注の徹底を要請したとこ ろである 今後の取り組み事項その 1 日建連は主な民間発注者団体に対し 法定福利費を適正に考慮した金額により見積及び契約締結を行うよう要請を行う予定であり 要請次第 会員企業に当該要請を踏まえた対応の周知を行う (2) 見

貴社についてご記入下さい 貴社の概要について 会社名会社の形態 ( は一つ ) 1 法 2 個 本社所在地 [ ] 都道府県 建設業許可 ( は一つ ) 複数の許可をお持ちの場合 年間完成工事高が一番多いものを一つ回答して下さい 主な許可業種 ( はいくつでも ) 従業者数 ( は一つ ) 期間の定

Microsoft Word - 【案1】登録認証機関立入要領改正通知(Ver )

1_【鑑】「生活困窮者自立支援法の施行に伴う多重債務者対策担当分野との連携について(通知)」の一部改正について

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Taro-新旧.jtd

働き方改革実現に向けた週休二日の取得に関する取組について 直轄工事における週休二日取得の取り組み 施工時期の平準化適正な工期設定 週休二日算定が可能な 工期設定支援システム の導入 工事着手準備期間 後片付け期間の見直し 余裕期間制度の活用週休二日を考慮した間接費の補正 < 週休二日対象工事 > 対

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老高発 0713 第 1 号 平成 30 年 7 月 13 日 各都道府県介護保険主管部 ( 局 ) 長殿 厚生労働省老健局高齢者支援課長 ( 公印省略 ) 居宅介護住宅改修費及び介護予防住宅改修費の支給について の一部改正について 今般 居宅介護住宅改修費及び介護予防住宅改修費の支給について (

年管管発第 1026 第 2 号平成 24 年 10 月 26 日 地方厚生 ( 支 ) 局年金調整 ( 年金管理 ) 課長殿 厚生労働省年金局事業管理課長 ( 公印省略 ) 生活に困窮する外国人に対する生活保護の措置について ( 通知 ) に基づく保護を受けている外国人の国民年金保険料免除の申請の

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Microsoft Word - 契約の方針(案)

Microsoft Word - 表紙 雛形(保険者入り)高齢者支援課180320

Microsoft PowerPoint - 表紙.pptx

公共工事等における新技術活用システムについて 別添 公共工事等に関する優れた技術は 公共工事等の品質の確保に貢献し 良質な社会資本の整備を通じて 豊かな国民生活の実現及びその安全の確保 環境の保全 良好な環境の創出 自立的で個性豊かな地域社会の形成等に寄与するものであり 優れた技術を持続的に創出して

福井県建設リサイクルガイドライン 第 1. 目的資源の有効な利用の確保および建設副産物の適正な処理を図るためには 建設資材の開発 製造から土木構造物や建築物等の設計 建設資材の選択 分別解体等を含む建設工事の施工 建設廃棄物の廃棄等に至る各段階において 建設副産物の排出の抑制 建設資材の再使用および

Transcription:

国土入企第 2 8 号 平成 30 年 2 月 16 日 各都道府県知事殿 ( 市町村担当課 契約担当課扱い ) 各指定都市市長殿 ( 契約担当課扱い ) 国土交通省土地 建設産業局長 技能労働者への適切な賃金水準の確保について 技能労働者の確保 育成のためには 適切な賃金水準の確保等による処遇改善が極めて重要です 国土交通省においては これまでの5 度にわたる公共工事設計労務単価の上昇 ( 平成 25 年 4 月 平成 26 年 2 月 平成 27 年 2 月 平成 28 年 2 月及び平成 29 年 3 月 ) に際し その都度 建設業団体の長あてに 技能労働者への適切な賃金水準の確保について ( 平成 29 年 2 月 10 日付け国土入企第 23 号等 ) を発出するとともに 国土交通大臣 副大臣又は大臣政務官から建設業団体 4 団体に対し 技能労働者に係る適切な賃金水準の確保 社会保険加入の徹底等を直接要請してきたところです また 多くの建設業団体においても 技能労働者に対する適切な水準の賃金の支払い 社会保険への加入の徹底等について決議がなされる等 現場の技能労働者の処遇が改善されるよう 業界を挙げて取り組んでいるところです さらに 公共工事発注機関においては 平成 26 年 6 月に改正された公共工事の品質確保の促進に関する法律 ( 平成 17 年法律第 18 号 以下 公共工事品質確保法 という ) 等の趣旨を踏まえ 将来にわたる公共工事の品質確保 - 1 -

とその中長期的な担い手の確保 育成に配慮しつつ 発注関係事務の適切な実施に取り組んでいるところです 本日 国土交通省が平成 30 年 3 月から適用する公共工事設計労務単価 ( 以下 新労務単価 という ) が決定 公表され 平成 29 年 3 月から適用されている公共工事設計労務単価 ( 以下 旧労務単価 という ) と比べ 全国平均で2.8% 被災 3 県 ( 岩手県 宮城県 福島県 ) の平均では1.9% の上昇となったところです これにより 平成 24 年度の労務単価と新労務単価を比べると 全国平均で43.3% 被災 3 県の平均では58.3% の上昇となります こうした中 技能労働者の賃金は平成 28 年までの4 年間で約 7% 上昇しており 他産業と比較しても高い伸び率を示しているものの 製造業と比べ低い水準となっています また 政府から経済界に対し 賃金の継続的な引上げに向けた取組が要請されているところです 以上を踏まえ 各地方公共団体におかれては 下記の措置を講じることにより 適切な賃金水準の確保を促し 技能労働者の処遇改善を図るよう お願いします なお 別添 1を各建設業団体の長あてに通知しておりますので 併せてお知らせします 各都道府県におかれては 貴都道府県内の市区町村 ( 指定都市を除く ) の長に対しても 本要請の周知徹底をお願いします 記 1. 新労務単価の早期活用について 公共工事品質確保法第 7 条第 1 号において 発注者は 受注者が公共工事の品質確保の担い手を中長期的に育成 確保するための適正な利潤を確保できるよう 市場実態等を的確に反映した積算により 予定価格を適正に定めなければならないとされていることを踏まえ その積算に当たっては 新労務単価の速やかな活用に努めること 2. インフレスライド条項の適用等について - 2 -

国土交通省直轄工事では 本日付の新労務単価の上昇を受け 別添 2のとおり 1 平成 30 年 3 月 1 日以降に契約を締結する工事のうち 旧労務単価を適用して予定価格を積算しているものについては 新労務単価に基づく請負代金額に変更する 2 平成 30 年 2 月 28 日以前に契約を締結した工事のうち 3 月 1 日において工期の始期が到来していないものについては 賃金等の変動に対する工事請負契約書第 25 条第 6 項の運用について ( 平成 26 年 1 月 30 日付け国地契第 57 号 国官技第 253 号 国営管第 393 号 国営計第 1 07 号 国港総第 471 号 国港技第 97 号 国空予管第 491 号 国空安保第 711 号 国空交企第 523 号 国北予第 36 号 ) の記 1.(1) 及び2. から8. まで (4.(3) を除く ) の規定を準用すること等としたので これを参考として 適切な運用に努めること 3. 法定福利費等の適切な支払いと社会保険への加入徹底に関する指導等につい て 新労務単価においても 引き続き 技能労働者が社会保険へ加入するために必要な社会保険料の本人負担分が勘案されているほか 国土交通省直轄工事においては 平成 24 年 4 月に行われた現場管理費率式の見直しにより 事業主が負担すべき法定福利費についても 適切に予定価格に反映されるよう措置されている これを参考として 貴団体発注工事においても 法定福利費等 ( 社会保険料の事業主負担分及び本人負担分 ) が適切に予定価格に反映されるよう措置すること また 受注者と下請業者との間でも 標準見積書等の法定福利費を内訳明示した見積書の活用等により 法定福利費を適切に含んだ額による下請契約が締結されるよう 発注者として 受注者に法定福利費の適切な支払いの指導や支払状況の確認をするとともに 新労務単価の上昇を踏まえた適切な水準の賃金の支払いを指導すること 加えて 入札契約適正化法等に基づく実施状況調査 ( 平成 29 年 3 月 31 日時点 ) によると 下請企業も含めて社会保険加入企業に限定する取組を行っている地方公共団体の数は増加しているが 一方で 多くの地方公共団体においてこうした取組が未だ実施されていない状況であるため 公共工事の入札及び契約の適正化を図るための措置に関する指針 ( 平成 13 年 3 月 9 日閣議決定 平成 26 年 9 月 30 日最終変更 以下 適正化指針 という ) において 下請業者も含 - 3 -

めて社会保険未加入業者の公共工事からの排除を図ることが規定されていることや 建設業における社会保険等未加入対策について ( 平成 28 年 6 月 16 日付け総行行第 123 号 国土入企第 6 号 ) 等でこれまでに要請してきた内容を踏まえ 社会保険加入業者に限定する取組を実施すること 4. 適正な価格による契約の推進について 公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律 ( 平成 12 年法律第 1 27 号 ) において 公共工事の入札及び契約の適正化の基本となるべき事項にダンピング受注の防止が規定されていることや 適正化指針において ダンピング受注は下請業者へのしわ寄せや技能労働者の賃金水準低下等につながりやすく 担い手の確保 育成を困難とするものであるとされていること また 公共工事の円滑な施工の確保について ( 平成 30 年 2 月 2 日付け総行行第 19 号 国土入企第 26 号 ) 等でこれまでに要請してきた内容を踏まえ 低入札価格調査制度及び最低制限価格制度の適切な活用を徹底すること等により ダンピング受注の排除に努めること また 公共発注者であっても 建設業法 ( 昭和 24 年法律第 100 号 ) 第 19 条の3に規定されているとおり 建設工事の注文者は 自己の取引上の地位を不当に利用して 工事の施工に通常必要と認められる原価に満たない金額での契約を締結してはならないことについて 改めて趣旨の徹底を図ること 5. 適正な工期設定に伴う必要経費の確保について工期の設定に当たっては 建設工事における適正な工期設定等のためのガイドライン ( 平成 29 年 8 月 28 日建設業の働き方改革に関する関係省庁連絡会議申合せ ) に基づき 建設工事に従事する者の週休 2 日の確保などを考慮して適正な工期の設定に努めるとともに 適正な工期設定に伴い 労務費 ( 社会保険の保険料の本人負担分を含む賃金 ) 社会保険の法定福利費 ( 社会保険の保険料の事業主負担分 ) 建設業退職金共済制度に基づく事業主負担額などの必要経費にしわ寄せが生じないよう 当該工期設定に伴い必要となる共通仮設費や現場管理費などを請負代金に適切に反映すること 以上 - 4 -

別添 1 国土入企第 2 7 号 平成 30 年 2 月 16 日 建設業団体の長殿 国土交通省土地 建設産業局長 技能労働者への適切な賃金水準の確保について 技能労働者の確保 育成のためには 適切な賃金水準の確保等による処遇改善が極めて重要です 国土交通省においては これまでの5 度にわたる公共工事設計労務単価の上昇 ( 平成 25 年 4 月 平成 26 年 2 月 平成 27 年 2 月 平成 28 年 2 月及び平成 29 年 3 月 ) に際し その都度 建設業団体の長あてに 技能労働者への適切な賃金水準の確保について ( 平成 29 年 2 月 10 日付け国土入企第 23 号等 ) を発出するとともに 国土交通大臣 副大臣又は大臣政務官から建設業団体 4 団体に対し 技能労働者に係る適切な賃金水準の確保 社会保険加入の徹底等を直接要請してきたところです また 多くの建設業団体においても 技能労働者に対する適切な水準の賃金の支払い 社会保険への加入の徹底等について決議がなされる等 現場の技能労働者の処遇が改善されるよう 業界を挙げて取り組んでいるところです さらに 公共工事発注機関においては 平成 26 年 6 月に改正された公共工事の品質確保の促進に関する法律 ( 平成 17 年法律第 18 号 以下 公共工事品質確保法 という ) 等の趣旨を踏まえ 将来にわたる公共工事の品質確保とその中長期的な担い手の確保 育成に配慮しつつ 発注関係事務の適切な実施に取り組んでいるところです 本日 国土交通省が平成 30 年 3 月から適用する公共工事設計労務単価 ( 以下 - 1 -

新労務単価 という ) が決定 公表され 平成 29 年 3 月から適用されている公共工事設計労務単価 ( 以下 旧労務単価 という ) と比べ 全国平均で 2.8% 被災 3 県 ( 岩手県 宮城県 福島県 ) の平均では1.9% の上昇となったところです これにより 平成 24 年度の労務単価と新労務単価を比べると 全国平均で43.3% 被災 3 県の平均では58.3% の上昇となります こうした中 技能労働者の賃金は平成 28 年までの4 年間で約 7% 上昇しており 他産業と比較しても高い伸び率を示しているものの 製造業と比べ低い水準となっています また 政府から経済界に対し 賃金の継続的な引上げに向けた取組が要請されているところです 以上を踏まえ 貴団体におかれては 傘下の会員企業に対し 下記の措置を講じることにより 引き続き 適切な賃金水準の確保を促し 技能労働者の処遇改善を図るよう 改めて周知をお願いします また 別添 1を各都道府県及び各政令指定都市あてに通知しておりますので 併せてお知らせします 記 1. 技能労働者への適切な水準の賃金の支払いについて 公共工事品質確保法においては 公共工事の受注者は 基本理念にのっとり 契約された公共工事を適正に実施し 下請契約を締結するときは 適正な額の請負代金での下請契約の締結に努めること ( 第 8 条第 1 項 ) 技術者 技能労働者等の育成及び確保並びにこれらの者に係る賃金その他の労働条件 安全衛生その他の労働環境の改善に努めること ( 第 8 条第 2 項 ) 等が受注者の責務として位置づけられている 公共工事設計労務単価の上昇は 直接的には発注者が積算する予定価格の上昇につながるが これを技能労働者の処遇改善にもつなげるため 元請業者においては 適切な価格での下請契約の締結を徹底するとともに 下請業者に対し 再下請業者との適切な価格での契約の締結や 技能労働者への適切な水準の賃金の支払いを要請する等 現場を支える技能労働者の隅々まで適切な水準の賃金が支払われるよう 最大限努めること なお 今年度 国土交通省が実施した社会保険の加入及び賃金の状況等に関する調査 ( 以下 実態調査 という ) によれば 高次の下請業者において 技能労働者の賃金が低い傾向となっており また 賃金を引き上げたとの回答の割合も低くなっていることも踏まえ 元請業者にお - 2 -

いては 下請契約の締結に際してこうした状況を考慮するとともに 下請業者に おいては 自ら雇用する技能労働者の賃金水準の引き上げを図ること 2. インフレスライド条項の適用等について 国土交通省直轄工事では 本日付の新労務単価の上昇を受け 別添 2のとおり 1 平成 30 年 3 月 1 日以降に契約を締結する工事のうち 旧労務単価を適用して予定価格を積算しているものについては 新労務単価に基づく請負代金額に変更する 2 平成 30 年 2 月 28 日以前に契約を締結した工事のうち 3 月 1 日において工期の始期が到来していないものについては 賃金等の変動に対する工事請負契約書第 25 条第 6 項の運用について ( 平成 26 年 1 月 30 日付け国地契第 57 号 国官技第 253 号 国営管第 393 号 国営計第 1 07 号 国港総第 471 号 国港技第 97 号 国空予管第 491 号 国空安保第 711 号 国空交企第 523 号 国北予第 36 号 ) の記 1.(1) 及び2. から8. まで (4.(3) を除く ) の規定を準用すること等とし 地方公共団体に対しては 別添 1の記 2. のとおり 適切な運用を要請したところである これらの取扱いにより請負代金額が変更された場合は 1. の趣旨にのっとり 元請業者と下請業者の間で既に締結している請負契約の金額の見直しや 技能労働者の賃金水準の引き上げ等について適切に対応すること 3. 法定福利費等の適切な支払いと社会保険への加入徹底に関する指導について 新労務単価においても 引き続き 技能労働者が社会保険等に加入するために必要な社会保険料の本人負担分が勘案されているほか 国土交通省直轄工事においては 平成 24 年 4 月に行われた現場管理費率式の見直しにより 事業主が負担すべき法定福利費についても 適切に予定価格に反映されるよう措置されている また 地方公共団体に対しては 別添 1の記 3. のとおり 適切な措置を要請したところである これらを踏まえ 元請業者においては 受注時における適正な法定福利費等 ( 社会保険料の事業主負担分及び本人負担分 ) の確保に努めること また 今年度国土交通省が実施した実態調査によると 高次の下請業者ほど十分に法定福利費を - 3 -

受け取れていない工事の割合が多い傾向が見られたことを踏まえ 必要な法定福利費が確実に確保されるよう 下請業者に対し 見積条件に明示すること等により 法定福利費を内訳明示した見積書の提出を促すこと さらに 提出された見積書を尊重して法定福利費を適正に含んだ額により下請契約を締結すること 併せて 下請契約の締結にあたっては 社会保険料の本人負担分についても適切に請負金額に反映すること 加えて 昨年 7 月に建設工事標準請負契約約款を改正し 受注者が作成し発注者に提出する請負代金内訳書に法定福利費を明示するものとする規定を新設したことを踏まえ 公共発注者及び民間発注者の請負契約約款の改正に的確に対応するとともに 建設工事標準下請契約約款を速やかに採用する等 建設工事標準請負契約約款の実施について適切に対応すること また 下請業者においては 注文者 ( 元請業者又は直近上位の下請業者 ) に対し 標準見積書等の法定福利費を内訳明示した見積書を提出するとともに 再下請業者に対し 法定福利費を内訳明示した見積書の提出を促し 提出された見積書を尊重すること 併せて 自ら雇用する技能労働者に対し 社会保険料の本人負担分を適切に含んだ額の賃金を支払い 法令が求める社会保険に加入させること なお 公共工事の入札及び契約の適正化を図るための措置に関する指針 ( 平成 13 年 3 月 9 日閣議決定 平成 26 年 9 月 30 日最終変更 ) においては 法令に違反して社会保険に加入していない建設業者について 公共工事の元請業者から排除するため 定期の競争参加資格審査等で必要な対策を講ずるものとする ことや 元請業者に対し社会保険未加入業者との契約締結を禁止することや 社会保険未加入業者を確認した際に建設業許可行政庁又は社会保険担当部局へ通報すること等の措置を講ずることにより 下請業者も含めてその排除を図るものとする こととされており 公共工事発注機関にこれらの措置を講ずるよう要請している 4. 若年入職者の積極的な確保について 若年労働者の処遇改善により若年入職者を確保した企業が円滑な技能承継を通じて成長していくといった健全な循環を形成することができるよう 新労務単価の上昇を若年労働者の賃金引き上げと社会保険への加入につなげ 処遇改善を一層進めることによって 若年入職者の確保を更に積極的に推進すること - 4 -

5. ダンピング受注の取り止めについて ダンピング受注は下請業者へのしわ寄せや技能労働者の賃金水準低下等につながりやすく 担い手の確保 育成を困難とするものであることから 適正な金額による契約締結を徹底し ダンピング受注を取り止めること また 建設業法 ( 昭和 24 年法律第 100 号 ) 第 19 条の3に規定されているとおり 建設工事の注文者は 自己の取引上の地位を不当に利用して 工事の施工に通常必要と認められる原価に満たない金額での契約を締結してはならないことについて 改めて趣旨を徹底すること 6. 適正な工期設定に伴う必要経費の確保について工期の設定に当たっては 建設工事における適正な工期設定等のためのガイドライン ( 平成 29 年 8 月 28 日建設業の働き方改革に関する関係省庁連絡会議申合せ ) に基づき 不当に短い工期となることのないよう 適正な工期での請負契約を締結することに努めるとともに 適正な工期設定に伴い 労務費 ( 社会保険の保険料の本人負担分を含む賃金 ) 社会保険の法定福利費 ( 社会保険の保険料の事業主負担分 ) 建設業退職金共済制度に基づく事業主負担額などの必要経費にしわ寄せが生じないよう 法定福利費等を見積書や請負代金内訳書に明示すること等により 適正な請負代金による請負契約を締結すること また 下請契約においても これらの必要経費を含んだ適正な請負代金による下請契約を締結すること 7. 消費税の適切な支払いについて 平成 26 年 4 月 1 日の消費税率の引き上げに関連して 消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保のための消費税の転嫁を阻害する行為の是正等に関する特別措置法 ( 平成 25 年法律第 41 号 以下 消費税転嫁対策特別措置法 という ) が施行されたところである 引き続き 消費税転嫁対策特別措置法及び建設業法を遵守し 適正な建設工事の請負契約の締結及び代金の支払いを行うこと 以上 - 5 -

国地契第 52 号国官技第 264 号国営管第 383 号国営計第 102 号国港総第 522 号国港技第 73 号国空予管第 757 号国空空技第 390 号国空交企第 369 号国北予第 21 号平成 30 年 2 月 16 日 大臣官房官庁営繕部各課長殿各地方整備局総務部長殿企画部長殿港湾空港部長殿営繕部長殿北海道開発局事業振興部長殿営繕部長殿各地方航空局総務部長殿空港部長殿保安部長殿 国土交通省大臣官房地方課長大臣官房技術調査課長大臣官房官庁営繕部管理課長大臣官房官庁営繕部計画課長港湾局総務課長港湾局技術企画課長航空局予算 管財室長航空局航空ネットワーク部空港技術課長航空局交通管制部交通管制企画課長北海道局予算課長 ( 公印省略 )

平成 30 年 3 月から適用する公共工事設計労務単価について の運用に係る特例措置について 平成 30 年 3 月から適用する公共工事設計労務単価について ( 平成 30 年 2 月 16 日付け国土建労第 1479-2 号 国港技第 70 号 ) により平成 30 年 3 月から適用する公共工事設計労務単価 ( 以下 新労務単価 という ) が決定され 平成 29 年 3 月から適用した公共工事設計労務単価 ( 平成 29 年 3 月から適用する公共工事設計労務単価について ( 平成 29 年 2 月 10 日付け国土建労第 1029-2 号 国港技第 61 号 ) において定められた公共工事設計労務単価をいい 以下 旧労務単価 という ) に比して全職種単純平均で2.8パーセント上昇したところである これに伴い 労務単価等の取扱いに関し 下記のとおり特例措置を定めたので 取扱いに遺漏なきよう措置されたい 記 第一措置の概要新労務単価の決定に伴い 第二に定める工事の受注者は 工事請負契約書の制定について ( 平成 7 年 6 月 30 日付け建設省厚契発第 25 号 ) 別冊工事請負契約書第 55 条 官庁営繕部所掌の工事に係る工事請負契約書の制定について ( 平成 7 年 9 月 5 日付け建設省営管発第 556 号 ) 別冊工事請負契約書第 55 条 工事請負標準契約書の制定について ( 平成 8 年 1 月 24 日付け港管第 111 号 ) 別冊工事請負契約書第 57 条又は 工事標準請負契約書について ( 平成 8 年 3 月 19 日付け空経第 212 号 ) 別冊工事請負契約書第 56 条の規定に基づく請負代金額の変更の協議を請求することができるものとする 第二具体的な取扱い (1) 平成 30 年 3 月 1 日以降に契約を締結する工事のうち 予定価格の積算に当たって旧労務単価を適用したものについては 次の方式により算出された請負代金額に契約を変更するものとする 変更後の請負代金額 =P 新 k この式において P 新 及び k は それぞれ次に掲げるものとする P 新 : 新労務単価及び当初契約時点の物価による積算に係る予定価格

k : 当初契約時点の落札率 (2) 平成 30 年 2 月 28 日以前に契約を締結した工事のうち 3 月 1 日において工期の始期が到来していないものについては 賃金等の変動に対する工事請負契約書第 25 条第 6 項の運用について ( 平成 26 年 1 月 30 日付け国地契第 57 号 国官技第 253 号 国営管第 393 号 国営計第 107 号 国港総第 471 号 国港技第 97 号 国空予管第 491 号 国空安保第 711 号 国空交企第 523 号 国北予第 36 号 ) 記 1.(1) 及び2. から8. まで (4.(3) を除く ) の規定を準用するものとする 第三その他落札者決定通知後の工事にあっては 落札者に対し本特例措置に基づく対応が可能となる場合があることを説明した上で契約を締結するものとする また 契約締結後の工事にあっては 受注者に対し本特例措置に基づく対応が可能となる場合があることを説明するものとする