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土地改良523号.indd

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特産種苗 第16号 ߆ࠄ ߒߚᣂߒ 図-4 ストロンを抑制しない場合の株の様子 図-3のカンゾウはモンゴル由来の種子から育苗 した苗を移植し 露地圃場で6ヶ月栽培した株で あり 収穫時 根の生重量は490g であった ストロンを抑制しない場合の生育の例を図-4に 図-2 筒側面に沿って生長したストロ


秋植え花壇の楽しみ方

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マングローブ苗木の植栽実施時期として雨季を推奨しておりここでもそれに従った また苗木の植栽は Sc,Ao それぞれの生育に概ね適した地盤高の場所を植林区域として選定した 2014 年度と 2015 年度にかけて表 -1のように Sc:1,097,875 本,Ao:1,332,625 本の苗木を 1,

0.45m1.00m 1.00m 1.00m 0.33m 0.33m 0.33m 0.45m 1.00m 2


コンテナ育苗技術の向上に向けて 始めに平成 24 年度から 愛媛県の委託事業により コンテナ苗木の育苗技術の取得に努めてきた 初年度はスギ ヒノキの実生苗木をコンテナに移植する方法で育苗した 本年度は スギ ヒノキ及び抵抗性クロマツの実生苗木を移植により育苗することに加え コンテナへの播種によりスギ

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第 24 章地域別の概要 地域別の概要 ミャンマーの地域分類ミャンマーの地域区分としては カチン カヤー カレン チン モン ラカイン シャンの 7 州と ザガイン タニンタリー バゴー マグウェー マンダレー ヤンゴン エヤワディの 7 管区に加え 連邦直轄区域であるネーピードーがあり 統計もこれ

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7/ /4 7/30 18:00 19:00 7/31 10:00 15:00 7/31 10:00 15:00 8/20 12:30 15:00 8/21 13:00 15:00 ( 49ha) JA () TEL

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No.2 目 次 角カップ No.3 No.7 丸カップ No.8 No.13 イチゴケース連結ポット No.14 No.17 フルーツケース No.18 No.22 商品 No.23 No.24 A-PET 原反規格表 No.25 ミネロン化成工業株式会社 MINERON KASEI CO.,LT

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手順 5.0g( 乾燥重量 ) のイシクラゲをシャーレに入れ毎日 30ml の純水を与え, 人工気象器に2 週間入れたのち乾燥重量を計測する またもう一つ同じ量のイシクラゲのシャーレを用意し, 窒素系肥料であるハイポネックス (2000 倍に希釈したものを使用 ) を純水の代わりに与え, その乾燥重

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Transcription:

林野庁補助事業途上国森林再生技術普及事業 途上国における森林再生技術 普及ワークショップ 3 月 20 日 ( 火 )@ 文京シビックホール ミャンマーにおける M スターコンテナ による 長根苗 育苗技術開発 国際緑化推進センター 柴崎一樹

ミャンマーの森林 2 国土 :6,765 万 ha( 日本国土の 1.8 倍 ) 2005-2007 (FRA2010) 2015 (FRA2015) 森林 + その他樹林地の面積 4,412 万 ha( 日本の森林面積 :2,496 万 ha(fra2015))) 森林減少面積 : 世界第 3 位 (FRA2015) 中央乾燥地とマングローブで深刻 (Leimgruber et al., 2005) 1,970,000 984,000 684,000 546,000 Brazil Indonesia Myanmar Nigeria Tanzania Paraguay Zimbabwe DRC 289,000 Argentina 297,000 410,000 Venezuela 311,000 312,000 325,000 372,000 Others 年間森林減少面積 (ha)(fra2015)

ミャンマー中央乾燥地(Central Dry Zone)と試験対象地 3 中央乾燥地の面積は540万ha 58の町が存在 全人口の約1/4居住 対象地 植栽候 補地 ミャンマーマンダレー管区ニャンウー町 約1,800km2 乾燥度指数 降水量/蒸発散位 0.29(2013ー2015平均) 半乾燥地に分類 ニャンウー 町 蒸発散位(2013-2015平均) 400 降水量(2013-2015平均) 350 300 250 200 150 100 50 年平均雨量727mm 0 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 ニャンウー町の蒸発散位と降水量 ミヤンマーの降水量分布 ミヤンマー中央乾燥地 蒸発散位はThornthwaiteの式より算出

ミャンマー中央乾燥地の植林 4 対象地での森林政策 中央乾燥地にて2001-30年までの植林目標42万haのうち16年時点で15万ha達成(ミャンマー乾燥地緑化局, 2017) JIFPROによる植林プロジェクトの場合 ビニルポット苗 植穴 0.5m 0.5m 0.5m 写真参照 約3万円/ha 約100人工/ha マイクロキャッチメント 1m 1m 潅水 約4.5 /回 年2回 写真参照 約2万円/ha 約67人工/ha 給水タンクがないと潅水は困難 活着率は約90%程度だが多大な人手と費用を要している 約11万円/ha 植栽後 枯死したポット苗の根

対象技術 長根苗 の発想 着眼点 5 乾燥地では 植栽後に土壌深部に早くアクセスできる長根苗の効果が報告 深いコンテナで育てた苗木は植栽後の成長が早い Schuch et al., 2000; Mariotti et al. 2015 長根苗の方が植栽活着率が高い 国際耕種やBainbriadge, 2007 のレポート また これまでの長根苗は大型ポットやPVC菅を用いるもので 植栽時の取外し等取扱い難 雨季 植栽時 土壌水分 乾季 植栽後の根の伸長が遅い 樹種は乾季に枯死する 予め長い根を 育て植栽すれ ば 早い成長 や高い活着率 が期待 従来の長根苗

試験目的と試験デザインについて 6 目的 : 長根苗技術開発により乾燥 半乾燥地での地域住民ができる植林活動を促進 Mスターにて長根が発達する樹種 育苗条件 ( 試験 1) 植栽時の活着率や成長に対する長根苗の効果 ( 試験 2) 処理の種類 苗木本数 試験の流れ 11-1 月移植 2 月上旬 5 月前半 7 月前半 7 月中旬 常ポット 長根苗 42 3 本 / 樹種 42 3 本 / 樹種 処理 1 処理 2: 遮光下 (84 本 / 樹種 ) 処理 3: 移植から無遮光 (42 本 / 樹種 ) 最初の計測 中間計測 無遮光 試験 1 ( 樹種特性 ) 最終計測 植栽 : 25 本程度 / 樹種 処理 試験 2 ( 植栽後の活着 )

本試験の新規性①_長根苗用のポット コンテナ 7 Mスターコンテナ 宮崎県林業技術センターが開発 日本では普及してるが 海外で使用事例はない コンテナの材料自体は四国化工株式会社の ア プトン と呼ばれる梱包用シート 主な特徴 比較的安価 約17~22円/384 2(16 24cm) 何年も使いまわし可能 シートなのでサイズが自由に調整可能 コンテナセル用の型枠を必要としない 取り外し時に根を傷めない 宮崎県林業技術センター三樹氏資料より 途上国でも普及する可能性が高い 四国化工株式会社ホームページより

本試験の新規性 2_ 長根苗用の育苗培地 8 本試験での 長根苗 用の育苗培地 ヤシ殻残渣のココピート ( ココ P)100% を使用 ピートモス代替 環境に優しい培地として使用量増加中 (Noguera et al., 2000) 日本でも林業用コンテナ苗生産に広く使用 ミャンマーではほとんど普及していない ココ P の主な特徴 通気性と保水性が高い (Kiljar, 1991) かつ植物が利用できる水 ( 有効水分 ) の割合が高い 潅水量が通常ポットに比べて抑えられる 軽い : 通常のポットの約 8 分の 1 の重さ 他の有機培地より断然安い ミャンマーでは 10 円 /kg( 1 kgは通常サイズのポット 20 個分程度 ) デメリット 塩分が含まれている場合は要洗浄 肥料分は少なく 保肥性も低い 気相 (5~50%) 液相 (50~80%) 日本の杉のコンテナ苗にココ P が使用 > > 気相 (15~25%) 液相 (35~ 45%) 通常土壌 ココP (3-8%) ココPと土壌の三相分布の模式図 注 : ココ P は JIFPRO による実験を 通常土壌は 土壌学の基礎, 2009 を基に作成 ココ P の三相分布の実験結果ついては今年度森林学会で報告予定

試験に用いた樹種と長根苗用のポット 9 ミャンマー中央乾燥地での代表的な造林樹種 5 種 ニーム : ミャンマー乾燥地の代表的樹種 現地では建材に使われるほか 葉等は食用や薬用 タナカ : 降水量 450-750mmで生育可能 現地では 幹を擦ってスキンケアに用いられ高値で取引 ユーカリ : 外来種 乾燥に強く成長も早い 建材用 ビルマチーク : ミャンマーの中央乾燥地に生育する固有種で現在絶滅危惧種に指定 建材用 タマリンド : 建材の他 果肉や種子も食用になる 長根苗ポットのサイズ 径 8 cm 深さ 60 cm 通常ビニルポット ( 砂 + 粘土 ) ビニルポット ( ココ P) M スター ( ココ P) M スター ( ココ P) M スター ( ココ P) 作業の効率性を考えると深さ 60 cmが最大 18cm まずは最適条件で育て樹種特性を把握 60cm 通常ビニルポットに対して改善方法はいくつか考えられるが 今回はポットサイズによる根成長の制約がないよう大きなポットサイズで育苗

移植後数ヶ月の苗木の様子 10 1:ニーム 長根苗+遮光なし 11:タナカ 長根苗+遮光あり 19:ユーカリ 長根苗+遮光あり 25:ビルマチーク 長根苗+遮光なし 34:タマリンド 長根苗+遮光あり

ニームとタナカ_移植後90日経過 11 Mスターコンテナ 長根苗 のニーム 通常ポットのニーム 通常ポットのタナカ Mスターコンテナ 長根苗 のタナカ

ユーカリとビルマチーク_移植後60日経過 12 通常ポットのユーカリ Mスターコンテナ 長根苗 のユーカリ 通常ポットのビルマチーク Mスターコンテナ 長根苗 のビルマチーク

タマリンド_移植後40日経過 13 通常ポットのタマリンド Mスターコンテナ 長根苗 のタマリンド ニームとユーカリは既に根が底まで達し 根鉢が 形成されつつある 他樹種についてはほとんど根が形成されていない 根についた培土の洗い出し作業

試験結果 _ 苗長 14 cm 50 苗長 (n=10) b ab a a c bc ab a b a a a 40 30 20 通常ポット Mスター長根苗 + 遮光下 Mスター長根苗 +SAP0.2%Whole Mスター長根苗 +SAP1.6%Whole a a a a a a a a 10 0 ニームタナカユーカリビルマチークタマリンド ニーム : 通常ポット< 長根苗 (+すべてのSAP 処理 ) タナカ : 通常ポット< 長根苗 (+SAP1.6%) ユーカリ : 通常ポット< 長根苗 ( すべての長根苗処理 ) その他の樹種 : 成長に有意な差がみられなかった SAP とは高吸水性樹脂の略 紙おむつ等に使われる 本試験では成長促進と潅水頻度を減らすことを期待し 三洋化成工業 ( 株 ) サンフレッシュ GT-1 を使用した ( 三洋化成 2015)

根鉢形成具合の定量化 15 パノラマ合成による根鉢形成具合の定量化 Mスターを開いて 約2cmずつ回転して写真を撮影 12ショット/苗 写真編集ソフトPTGuiを使いパノラマ合成し 白い部分の面積を画像解析ソフト ImageJ で定量化できないか検討中 パノラマ合成は ちいさな伝記株式会社 久門氏より技術指導 育苗中シートを開けて中が確認できるMスターだからこそできる

長根苗の植栽試験 16 目的 植栽穴 長根苗であれば小さい穴で 無潅水でも高い活着率や成長が見られるか 40cm 20 四方の植栽穴の下に40 程度オガーで穴を用意 20本/処理程度で完全ランダムに植栽 20cm 処理 通常ポット苗 ①通常植え ②深植え ③長根苗 樹種 長根苗ができた樹種 ニーム ユーカリ 他1種 植栽方法 20cm 10cm 植栽試験用の土地

今後の検討課題 17 長根苗のデメリット 通常ポットよりも場所をとる 長根苗 100本/m2 通常ポット 256本 m2 ココPなので重くはないが持ち運び時にかさばる 地上部が大きくなりすぎてしまう可能性がある ポットを立てるフレームが必要 今後はサイズをなるべく小さく調整していく予定 本試験で使っている長根苗用の木枠フレーム 技術の普及にあたって 植栽地によって土壌水分の動態は異なる 現地で必要な材料が安く大量に手に入るか ミャンマーではココPはとても安い 現地になければ 日本企業の技術 特許 製品 が使える 全ての樹種には適用できない 長根苗ができにくい樹種もあることが予想 ユーカリ等の根成長が早い樹種は通常ポット苗でも活着する可能性 ヤンゴンで山積みにされているココP