2016 年 6 月 14 日 邦人安全対策連絡協議会議事録 本協議会から最近の治安状況等についてお知らせいたします 会員各位ならびにご家族 また関係のご出張者におかれましては治安状況等に十分ご留意いただき 掲載の事件 事故と同様の被害に遭われないよう十分ご注意, ご周知ください 1 最近の政治 治安情勢 (1)6 月 8 日 ~9 日にかけて東ジャワ州スラバヤ市内にてテロリスト 4 名が逮捕された 警察の発表によるとテロリストは人の集まる公共の場所や 職務中の警察官 警察施設をターゲットとした爆弾テロを計画していた 逮捕されたテロリストには服役経験のある者もおり ソーシャルメディア等を通して ISIL の思想の影響を受けていたとのことで 引き続き捜査が行なわれている (2) テロ情勢全般については 最近でもシリア トルコ アメリカでもテロ事案が発生している 先月 ISIL がラマダン期間中のテロを広く呼びかける声明をインターネット上に公開し 特に欧米諸国におけるテロの実行を呼びかけており 民間人を対象としたテロも懸念されている 現在のところ 具体的なテロ情報に接しているわけではないが 本年 1 月には当地でもテロが発生しているため 特にラマダン期間中はテロの標的となりやすい公共の場所に出かける際は 従来以上に周囲の状況を確認する 不要な外出は控える等 テロに対する警戒を怠らないようお願い申し上げる 2 邦人にかかわる最近の事件 事故報告 (1)5 月中は邦人が巻き込まれた大きな事件 事故の報告は入っていない (2) ラマダン期間中は 繁華街において入管職員 警察官などが調査 検問と称して立入りを実施し 金銭を要求する事案が過去に発生している また 一般犯罪についても置き引きやひったくり 車上ねらい等の金銭目的の窃盗事件が発生するリスクが高くなり 実際 5 月末から置き引き被害の報告が入っている ラマダン期間はより一層の貴重品管理の徹底をお願い申し上げる 併せて 長期で自宅を留守にする際も安全な場所に貴重品を保管していただきたい ラマダン期間中における注意喚起は大使館からのお知らせとしても発出しているので確認願いたい 3 領事部からのご案内 (1) 当館よりホームページやメール等で ラマダン期間中の注意喚起 と 当地滞在中のパスポート及び暫定居住許可証携帯について のお知らせを発出している ブロック M にて入管当局より査察を受け KITAS 原本を携行していなかったため 連行された事案の報告も入っている 外国人を査察の対象としていると見られ ラマダン期間中は一般犯罪に加え 当局の査察も増えるためより一層の注意をお願い申し上げる KITAS の原本の所持 KITAS を持っていない方はパスポート原本の所持に加え できるだけ JJ C に宛てた入国管理総局 捜査取締局長レターのコピーを所持することを奨励している (2)6 月 6 日付で海外邦人数調査統計が発表された 前年比 +3.2% 増 18,463 人 ( 世界第 14 位 ) 日系企業数前年比 -13.9% 1,697 社 ( 第 6 位 ) となっている この数値については 当館および外務省のホームページでも発表されている (3) 在外選挙は 6 月 23 日 ~7 月 4 日 9 時半 ~17 時まで大使館 2 階講堂にて行われる
4 最近の医療事情等大気汚染について 在インドネシア アメリカ大使館においても敷地内で AQI と呼ばれる大気汚染の指標のモニタリングを開始した インターネット上にて アジアの大気汚染 で検索すると関連情報の閲覧が可能 同情報によれば ジャカルタの大気汚染は極めて深刻 5 質疑応答, 各社 ( 団体 ) からの報告等 6 月 12 日に出向社員が家族 3 名でクマン リッポーモールにてエスカレータを利用中に 3 人のインドネシア人が家族の間に強引に割り込んできて 出向者がつけていたウエストポーチから現金 カード類 KITAS を盗まれる事案が発生した ( 回答 ) 大使館エスカレーターは狙われる場所のひとつであり 別の手口としてはスリグループが前後を挟み エスカレーター降り口の直前で 前方の者がつまずくふりをして 被害者が立ち止まった直後に後方の仲間が将棋倒しで被害者に体を押しつけ 被害者のポケットやウエストポーチ等から財布を抜きとるという手口もある また 買い物中目を離した隙にカートに入れていた鞄を盗まれるような被害もあるため ご注意いただきたい 5 月 31 日夜に現地採用日本人社員のアパートにイミグレ 警察等の査察が入った パスポート KITAS を提示した 名刺の提示も求められたが 社員証 ( 役職名等の記載なし ) で代用 金品などの要求はなかった 新ターミナルについて 6 月 20 日 ( 月 ) より第 3 ターミナルアルティメットよりガルーダ国内線 3 路線 ( ソロ スマラン ジョグジャカルタ ) が運用開始するとの情報に接している 国際線はまだ未定だが 日本からの便が離発着する第 2 ターミナルからのバスの増発の有無についての情報がないため混乱が予想される 空港ご利用の際は接続時間を含めてご注意お願い申し上げる ( 質問 ) ブロック M での査察は 現在もまだ行なわれているのか また他の地区でも行なわれているところがあれば共有願いたい ( 回答 ) 大使館日本人がターゲットになっているのではなく 外国人全般が査察の対象となっているようだ ブロック M 以外の地域での査察は今のところ報告を受けていない
家族 駐在事務所での打ち合わせで入国する際も依然として V OA を要求された 具体的な事案としては 5 月 31 日 16 時頃当社の出張者が 駐在事務所でのミーティングのために入国の際 イミグレの担当官 (Erwan) よりビザを要求された 威圧的だったので VOA にて入国 領収書は受領済み 弊社駐在員の住むクマヨランバルのサービスアパートに 5 月 31 日午前 0 時に警察 ( 男性 4 名 女性 1 名 ) の査察が入った 飲酒の有無をチェックされ パスポート KITAS の写真を撮られた いくつか質問され 名刺を渡したが 金品などの要求はなかった 出向社員が 5 月 9 日 21 時頃 ガンビル駅付近で取引先と会食中に車上荒しの被害にあった 駐在員が会食中に 運転手が自分の食事のために 1.5 キロほど離れた場所に移動して車を離れた際に 車内に置いていたパスポート KITAS 現金 カード類を盗まれた 運転手は容疑者として警察より事情聴取を受けたが 犯行は認めていない 6 月 4 日 0 時 ~2 時の間にブロック M の飲食店内へイミグレ ( 入管局 ) の査察が入り パスポートを所持していなかった者 30~40 名が拘束された その際 店の表には報道カメラマンも集まっていた 家族や知人が後からパスポートを持って来た者は 帰宅を許可されたが パスポートは没収され 後日呼び出された 詳細に関しては パスポート不所持 KI TAS 所持していた者は 2500 万ルピアを請求され交渉の結果 2000 万ルピアを支払った パスポート不所持で観光ビザのみを所持していた者は 2 億ルピアを請求され 交渉の結果 1 億 3000 万ルピアを支払った またその際 査察官が 今日の目標は 50 億ルピア と話しており 内部でのノルマのようなものが存在していると考えられる 現在 社内では JJC の入国管理総局 捜査取締局長レターのコピー パスポートのコピー KITAS 原本の所持を徹底しているが 今回の事例では KITAS 原本は所持していたが パスポート原本不所持の場合にも 2000 万ルピア請求されている この様な被害は担当官の名前や領収書を控えて 大使館へ報告すれば返金されるのだろうか 過去の事例等はあるか教えてほしい ( 回答 ) 大使館先週 バリでの領事当局間協議で当方より 日本人ビジネスマンが直面している問題につき適切な対応を求めた際に 査証に関するトラブル等に関しては 先方からは大使館経由で詳細な情報を提供して欲しいとの要請があった 指示が末端の職員まで十分に行き渡っていない点もあり得ることは先方も認めている また ラマダンは特殊なシーズンであり インドネシア国民の神経に障るような事柄に関して取締りを行なっており より過激な団体からの攻撃から守っているという言い分もあるようだ 我々は インドネシアの国民感情も念頭において行動して頂くことが肝要と考える 今回の情報提供のあった様々な事案は 直ちに整理して具体的に当局へ伝えたいと考えているので ご協力願いたい
6 月 4 日午前 0 時頃ブロック M の TOP GUN 前の路上にて英語講師のイギリス人が KITAS 原本を所持していなかった為にイミグレ査察官により連行され 友人に原本を届けてもらい釈放された その後 事情聴取のため 2 度イミグレを訪ねるが旅券は返却されなかった 現金 10juta を持って話に行っても返却されないため 政府の顔役である友人の父親へ委任状を託し なんとか解決できそうだとの報告が入っている JJC JJC 医療医療相談室は 雇用の問題を抱えており当分の間休診とする 空港のイミグレにおいて ITAS オンライン (A4 カラーの証明書 ) の所持が必要となる これは パスポートのスタンプに滞在期限の記載がないため ITAS から滞在期限をチェックする為である ( 事務局補足 ) ITAS オンラインの所得が必要な方は本年の 1 月 27 日以降に新たにインドネシア国外のインドネシア大使館でビザを取得し入国 KITAS を申請された方です 既に所定のビザを取得され 1 月 27 日以降になって更新された方は ITAS オンラインの対象とはなっておりません 従いまして 現在は ITAS オンラインを持っている方と持っていない方とが混在している情況です 大使館報告にあった 取締りの強化に関わる被害については 直ちに入管局に確認し フォローアップしていきたい 先週の領事当局間協議では インドネシア側からは外務省 警察 法務人権省など約 30 名が出席していたので 日本からの投資促進のためには日本人居住者やビジネスマンの不自由な面を改善していくことが重要なことを具体例を挙げながら説明し 先方の理解を深めることができた 末端まで改善されるには時間がかかるが 我々からは当局に逐一訴えていきたい 次回の海外邦人安全対策連絡協議会は 2015 年 7 月 12 日 ( 火 ) 午前 11 時から
安全に関する参考情報 ( 現地報道ぶり 2016 年 6 月 ) 1. 盗難事件 5 月 10 日朝 10 時半頃 中央ジャカルタ市タナアバン市場で 鞄の中身が奪われる事件が発生した 犯人のリキ氏 (31 歳 ) は 買い物帰りの被害者スパルニ氏 (28 歳 ) の後をつけ 被害者の隙を見て 鞄の中にあった携帯電話と財布を奪った 被害者に犯行は気がつかれなかったが 周りの市民が犯行に気がつき 犯人を取り押さえた 奪われた携帯電話及び財布は無事被害者の元へ返された 警察の取り調べによると 犯人は同様の犯行を各地で繰り返していたものの 逮捕されたのは今回が初めて 余罪につき 現在追及中 5 月 9 日朝 10 時頃 ブロック M からコタ地区に向かうトランスジャカルタ内で盗難事件が発生した TKP バス停からバスに乗り込んだ犯人サパル氏 (58 歳 ) は 目の前に立っていたソニア氏の鞄を開け 鞄の中から携帯電話と 12 万 7 千ルピアが入った財布を奪った 犯行を見ていた他の乗客がこれを取り押さえ 次のバス停で待ち構えていた警察に身柄が引き渡された 警察の調べによると 犯人の妻が病気を抱えており その医療費をまかなうために犯行を繰り返していたとのことで 犯行は 2010 年から継続的に行われてきた 2. 強盗 傷害事件 5 月 8 日深夜 カラワン市内にて 女性に対する暴行事件が発生した 犯人は 5 人組で アルコールを摂取し 市内を徘徊している最中に 前を通りかかった被害者夫妻の後をつけ 彼らが家に着いたところで 夫を監禁し 被害者を近くの空き家に連れ込んで暴行を働いたとされている 被害者の家族からの通報により 警察の捜査が行われ 犯人は 5 人全員逮捕されたが 被害者はいまだにトラウマ状態にあるとのことである 彼らは強盗及び強姦の罪で起訴され 禁固 12 年相当の判決を受けることとなる 5 月 3 日 南タンゲラン市チュンパカ ラヤ通りのシンガポール大使館職員宅にて 国営電力公社 (PLN) の電気メーター調査員の格好をした男が ノートパソコン等を奪う事件が発生した 事件発生当時は 被害者のグデ氏 (54 歳 ) は長期休暇のため家を不在にしており 家事手伝いの女性エンデン氏が留守をしていたのみであった 犯人はエンデン氏に 家の中の電気メーターもチェックしたいと声をかけ 禁止されていたにも関わらず部外者を中に入れてしまった 犯人はエンデン氏の隙を見て 2 階の子供部屋に置いてあったノートパソコンと ipad を自分の鞄の中に入れ グデ氏宅を後にした その後不審に思ったエンデン氏が 2 階の子供部屋を確認したところ 犯行が発覚 警察に届け出をした 犯人は 黒い革のジャケットを着用し ひげ面 背が低めの特徴を持つ 警察は現在も捜査中