機能 ( 職能 ) 別組織 機能 ( 職能 ) 別組織機能別組織とは 企業の主要機能を基に編成する組織である その特徴は 権限がトップに集中する集権管理組織であり 中小企業の多くが採用している組織形態である 部門間の機能は重複しないため 効率的な組織運営が可能となる 組織図 ( 例 ) 社長 経営企

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目次 4. 組織 4.1 組織及びその状況の理解 利害関係者のニーズ 適用範囲 環境活動の仕組み 3 5. リーダーシップ 5.1 経営者の責務 環境方針 役割 責任及び権限 5 6. 計画 6.1 リスクへの取り組み 環境目標

どのような便益があり得るか? より重要な ( ハイリスクの ) プロセス及びそれらのアウトプットに焦点が当たる 相互に依存するプロセスについての理解 定義及び統合が改善される プロセス及びマネジメントシステム全体の計画策定 実施 確認及び改善の体系的なマネジメント 資源の有効利用及び説明責任の強化

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13 Ⅱ-1-(2)-2 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している Ⅱ-2 福祉人材の確保 育成 Ⅱ-2-(1) 福祉人材の確保 育成計画 人事管理の体制が整備されている 14 Ⅱ-2-(1)-1 必要な福祉人材の確保 定着等に関する具体的な計画が確立し 取組が実施されている 15

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また 営業秘密の取扱いについても 社内の規程を整備することが秘密情報の流出時に法的保護を受ける上で重要であることから 今回の職務発明規程の整備に併せて 同期間 IN PITでは 営業秘密管理規程を含む企業の秘密情報管理体制の構築に関する情報提供や周知活動も積極的に行っていきます ( 本発表資料のお問

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機能別戦略 経営戦略 ( 全体戦略 ) を受けて 機能別戦略を展開する 機能別戦略とは 組織 人事 マーケティング 生産 財務 情報などの各機能の生産性を高めることに焦点をあてた戦略である 組織 人事戦略 経営戦略と組織構造との関係 1 チャンドラー 組織構造は戦略に従う 2 アンゾフ 戦略は組織構造に従う 戦略が組織を規定すると同時に 組織が戦略を規定する [ 相互浸透関係 ] チャンドラーは アメリカの大企業が多角化成長する過程での組織構造の変化を実証研究し 組織構造は戦略に従う という結論を導いている アンゾフは 優れた戦略が策定されても それに対する組織の抵抗によって 実現しない現象に着目し 戦略は組織構造に従う と言っている 組織原則 1 専門化の原則 2 権限 責任一致の原則 組織論 各組織構成員の担当する職務は 技術 知識 経験について類似した職務によって構成されなければならない各組織構成員に与えられる権限の大きさは 担当する職務に相応しているとともに それと等量の責任が負わされなければならない 3 統制範囲の原則 1 人の管理者が直接的に管理できる部下の人数には一定の ( スハ ン オフ コントロール ) 限界があり これを超えて部下を持つと管理効率が低下する 4 命令統一性 職位の上下関係においては 各組織構成員は常に特定の の原則 1 人の上司からだけ命令を受けるようにしなければならない 5 例外の原則 経営者は日常反復的な業務の処理を下位レベルの者に 委譲し 例外的な業務の処理に専念すべきである 組織形態 ( 組織構造 ) 代表的な組織形態 1 機能 ( 職能 ) 別組織 2 事業部制組織 3カンパニー制 4マトリックス組織 5プロジェクト チーム ( タスク フォース ) 6 社内ベンチャー 7ネットワーク組織 8バーチャル コーポレーション 組織の成立条件 1 共通目的 経営目的のこと 2 貢献意欲 個人の努力を共通目的の実現の ( 協働意欲 ) ために寄与していこうとする意志 3コミュニケーション 意志の伝達および伝達経路 128

機能 ( 職能 ) 別組織 機能 ( 職能 ) 別組織機能別組織とは 企業の主要機能を基に編成する組織である その特徴は 権限がトップに集中する集権管理組織であり 中小企業の多くが採用している組織形態である 部門間の機能は重複しないため 効率的な組織運営が可能となる 組織図 ( 例 ) 社長 経営企画室 製造部 営業部 管理部 工 場 直営課 卸売課 総務課 会計課 長所 各機能の専門性が発揮できる トップ権限集中型で効率性が高い 指揮命令系統が明確であり 組織の統制を維持しやすい 業務集中による規模の経済性が発揮できる 短所 トップの負担が重く 職務の処理効率が低下する 管理者が専門化してしまい マネジメント力のある後継者が育ちにくい 機能間での人事交流が停滞する 組織を横断するような事柄や与えられた機能 ( 職能 ) 以外への対応が困難 環境変化に迅速に対応しにくいので 顧客ニーズに的確に応えられない 各機能の利益責任が不明確である 各部門ごとの評価基準が異なるため 部門評価が難しい ( 部門間コンフリクトが発生しやすい ) 運営上の留意点 ( 欠点を補う方策 ) 経営会議への参画と活性化 ( トップの負荷軽減と次代経営者の育成 ) 部門間の連携を図る ( 担当者の交流 人事交流 ( 異動 ) 顧客や製品等の情報共有化 全社目標の共有などにより 部門間連携を強化し 縦割りの弊害を取り除く ) 部門間や組織間の事柄 ( 複数部門にまたがった処理が必要な事項 ) についても明確な責任と役割 ( 機能 ) を設定する ( 顧客クレーム対応手続き 体制など ) 129

プロジェクト チーム プロジェクト チームプロジェクト チームとは 複数の部門に関連する特定の課題を解決するために 各部門から専門家を集めて臨時的に編成される組織である タスク フォースとも呼ぶ 機能部門の横の連携が強化できる プロジェクトを成功させる 8 つの条件 1 要件定義を明確にする (1. 背景 2. 目的 3. 達成目標 4. 対象範囲 5. 前提条件 6. 実施期間 7. 予算枠 8. あるべき姿 9. 成果物 ) 2 プロジェクト計画を明確にする 3 管理システムを確立する 4 マイルストーンを活用する 5 プロジェクトの組織体制と役割分担を明確にする 6 明確な動機づけを行いプロ集団をめざす 7 コミュニケーションを円滑にする 8 経営計画にプロジェクトテーマを組み込む 5W2H がプロジェクト計画の基本 1Why( なぜそれをしなければならないのか ) 2What( 何をすればいいのか ) 3Where( 対象範囲はどこか ) 4When( 納期はいつか ) 5Who( 誰がやるのか 顧客は誰か ) 6How( どんな方法でやるのか ) 7How much( 予算はどれくらいか ) ( 注 ) プロジェクトチームの作り方と実践の方法 西村克己著 (2003)( 発行 : 中経出版 ) をもとに作成 全員参加 による経営改善 課題ごとに兼任体制のプロジェクト チームを編成し 全員参加 による経営改善を推進する Plan 計画社長 課題発掘 & 課題貯蔵課題発掘 課題貯蔵 全員の知恵で 全社的企画 調整 製造部 営業部 経営企画室 管理部 フィードバック 課題設定解決案の策定 目標や方針プロジェクトA 工 場 直営課 卸売課 総務課 会計課 Do 実行 プロジェクト B Check 評価 プロジェクト C Action 改善 130

意思決定論 意思決定意思決定とは いくつかある代替案の中からひとつを選択する過程ないし行為 である サイモンの意思決定プロセス論 意思決定に影響を及ぼす2つの前提 1 価値前提倫理的命題であり 経験的または合理的な検証性をもち得ないもので 主観的な価値判断に基づくものである 2 事実前提事実的命題であり 経験的な観察可能性をもち 真偽を検証できるものである 意思決定のプロセス 1 情報活動意思決定の対象となる問題を識別し情報収集すること 2 設計活動問題解決の代替案を列挙すること 3 選択活動一定の評価基準によって代替案の中から最適なものを選択すること 4 検討活動選択した代替案の実行結果を分析 評価すること 意思決定の種類 バーナードの分類 1 個人的個人が個人目的を実現するために行う意思決定合理的手段の選択である 2 組織的個人が自分の属する組織の経営目的の意思決定ために行う合理的手段の選択である サイモンの分類 1 定型的意思決定 通常の企業環境のもとで 問題が反復して発生し また問題発生の原因と諸変数間の関連 それからもたらされる結果などが明確であり あらかじめ定められた手続きにより行うことができる意思決定である 2 非定型的環境が絶えず変わり 過去の経験に頼ることができない意思決定 ような 1 回限りの非反復的問題で 問題発生の原因や諸変数間の関連 結果などが不明確であり 既存の行動プログラムに頼ることができない意思決定である 計画におけるグレシャムの法則 定型的意思決定に忙殺され 非定型的意思決定が後回しになることによって 将来の計画策定が事実上消滅してしまうこと アンゾフの分類 1 戦略的 企業の基本的な方向性と枠組みに関しての 意思決定 意思決定である 2 管理的 企業目的達成のための 経営資源の調達と 意思決定 その配分に関する意思決定である 3 業務的 各業務の具体的な目標設定とコントロールを 意思決定 行う意思決定である 131

モチベーション理論 モチベーションモチベーションとは 仕事に対する意欲を高めることであり 動機づけと呼ばれる マズローの欲求 5 段階説アメリカの心理学者マズローは 複雑な人間の欲求を 5 段階 ( 階層 ) に体系化して 多くのモチベーション論の基礎理論を提供した 低次の欲求が満たされると さらに上の段階の欲求が生まれるといったように 人間はいつも何かを欲求し続け それが動機づけとなっているとした 自己実現欲求上位欲求 自我欲求 ( 他者による承認 ) 社会的欲求 ( 集団への所属 ) 安全欲求 ( 生活の安全など ) 生理的欲求 ( 水 食糧 睡眠など ) 基本的 ( 欠乏 ) 欲求 成長欲求 不満の解消 動機づけ 下位欲求 リーダーシップハーシーとブランチャードは リーダーシップとは 与えられた状況の中で 目標を達成するために 個人あるいは集団に影響を及ぼす過程である と定義した この定義は 今日的な定義として受け入れられている ハーシーとブランチャードの SL 理論 SL(Situational Leadership) 理論 高 人間関係志向 低 リーダーシップ理論 参加的リーダーシップ 委任的リーダーシップ 説得的リーダーシップ 指示的リーダーシップ 有効なリータ ーシッフ スタイルは 部下の成熟度に応じて変える ことが必要である そして 成熟度が高い部下には 委任的リータ ーシッフ が有効で あり 成熟度がやや高めの 普通の部下には参加的リータ ー シッフ が やや低めの部下には 低 仕事志向 高 説得的リータ ーシッフ が 成熟度が 成熟度 低い部下には 指示的リータ ー 高 普通 低 シッフ が有効であると主張した 132

三隅二不二の PM モデル PM 理論は 三隅二不二教授による実証的なリーダーシップ研究から生まれた理論である 集団の目標達成機能を P 機能 集団の維持機能を M 機能として P と M の両機能の高い PM 型が高い生産性をもたらすと主張した M 機能 三隅二不二の PM モデル 高 ( 注 ) pm PM P:Performance 低低 pm Pm P 機能 高 M:Maintenance PM 課題達成や目標遂行に積極的にイニシアチブをとり かつ人間関係にも気を配るタイプである Pm 課題達成や目標遂行に力を入れ 人間関係にはあまり関心を示さない pm 課題達成や目標遂行よりも 人間関係に力を入れる 人間の感情に気を配るタイプである pm 課題達成や目標遂行にも 人間関係のいずれにも弱いタイプである 組織 人事の改善ポイント 組織 人事の改善ポイント 組織組織体制の再整備 組織の簡素化 グループ制の導入 人事制度人事制度の適切な見直し 人事異動の活発化 ジョブローテーション コミュニケーションコミュニケーションの活発化 ホウレンソウ ( 報告 連絡 相談 ) 上司と部下の信頼関係の醸成 情報共有化文書化と周知徹底 経営理念 行動指針 組織 業務規定 モチベーション権限委譲 目標による管理 改善提案制度 技能伝承 人材育成短期的には外部調達 長期的には内部育成 OJT Off-JT 自己啓発 133