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けた この間 生産指数は 上昇傾向で推移した (2) リーマン ショックによる大きな落ち込みとその後の回復局面平成 20 年年初から年央にかけては 米国を中心とする金融不安 景気の減速 原油 原材料価格の高騰などから 景気改善の動きに足踏みが見られたが 生産指数は 高水準で推移していた しかし 平成

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製造業 食料品製造業 畜産食料品製造業

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第 10 表 産業大中分類別, 性別, 常用労働者の1 人平均月間現金給与額 規模 5 人以上 TL 調査産業計 年次及び月次 平成 20 年 300, , ,080 48, , ,954 60, , ,246 32,505 平

第 10 表 産業大中分類別, 性別, 常用労働者の1 人平均月間現金給与額 規模 5 人以上 TL 調査産業計 年次及び月次 平成 17 年 313, , ,854 50, , ,534 61, , ,321 36,193 平

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3 地域別の業種リストを確認 対象業種の判断は 日本標準産業分類のに基づいて行われます 経営力向上計画の 2 事業分野と事業分野別指針 欄の 事業分野 ( ) が 次ページ以降の7 都府県別の業種リストにおける対象業種 ( ) に該当するかどうかを確認して下さい 経営力向上計画の 事業分野 ( )

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第1章

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3-3. 個別分析の結果 (1) 産業活動と純流動量の量的変化の状況 1) 産業業種別出荷量の推移全国貨物純流動調査における年間出荷量は 90 年調査 (89 年実績 : 3,610 百万トン ) から 95 年調査 (94 年実績 :3,556 百万トン ) にかけて バブル経済の崩壊などにより個

波及効果の具体的計算方法 直接効果の推計 1 ( 需要増加額の推計 ) 合計額 ( 単位 : 百万円 ) 開催運営費 10.0 来場者支出額 90.0 飲食費 0.6 交通輸送費 3.0 広報関連経費 1.5 施設 機器レンタル料 1.0 アルバイト人件費 1.6 警備料 2.3 宿泊費

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平成10年7月8日

目次 調査結果の概要 1 小企業編 中小企業編 概況 3 概況 15 調査の実施要領 4 調査の実施要領 16 業況判断 5 業況判断 17 売上 1 売上 2 採算 11 利益 21 資金繰り 借入 12 価格 金融関連 22 経営上の問題点 13 雇用 設備 23 設備投資 価格動向 14 経営

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< 判断の推移 > 前月今月期間 総括判断 一部に弱い動きがみられるものの 緩やかに改善 緩やかに改善 ( ) 1 か月 ( 上方修正は 7 か月ぶり ) 生産緩やかな上昇傾向 ( ) 2 か月 個人消費足踏み状態 緩やかな持ち直しの動き ( ) 1 か月 ( 上方修正は 18 か月ぶり ) 設備投

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2. 利益剰余金 ( 内部留保 ) 中部の 1 企業当たりの利益剰余金を見ると 製造業 非製造業ともに平成 24 年度以降増加傾向となっており 平成 27 年度は 過去 10 年間で最高額となっている 全国と比較すると 全産業及び製造業は 過去 10 年間全国を上回った状況が続いているものの 非製造

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Ⅱ モデル分析

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28付属統計表(全体)

第 2 章 産業社会の変化と勤労者生活

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< 判断の推移 > 前月今月期間 総括判断改善 16 か月 生産高水準で推移 7 か月 個人消費緩やかに持ち直し 9 か月 設備投資増加 3 か月 公共投資持ち直しの動き 6 か月 住宅投資弱含み 一進一退の動き ( ) 1 か月 ( 上方修正は 34 か月ぶり ) 貿易輸出 輸入ともに前年を上回る

1. 自社の業況判断 DI 6 四半期ぶりに大幅下落 1 全体の動向 ( 図 1-1) 現在 (14 年 4-6 月期 ) の業況判断 DI( かなり良い やや良い と回答した企業の割合から かなり悪い やや悪い と回答した企業の割合を引いた値 ) は前回 ( 月期 ) の +19 から 28 ポイ

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2 業種別排出量産業廃棄物の業種別排出量を図 1-2 及び表 1-1 に示す 調査の結果 電気 ガス 熱供給 水道業 ( 下水道業を含む ) からの排出量が最も多く 約 100,543 千トン ( 全体の 25.7%) 次いで建設業が約 81,845 千トン ( 同 20.9%) 農業 林業が約 8

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扉〜目次

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令和元年 7 月 22 日 北陸地域の総合経済動向 ~ 一部に弱い動きがみられるものの 改善している ~ 経済概況 令和元年 5 月指標を中心として 鉱工業生産指数は 高水準で推移しているものの 一部に弱い動きがみられる 個人消費は 持ち直している 設備投資は 高水準で横ばいとなっている 住宅投資は

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4月CPI~物価は横ばいの推移 耐久財の特殊要因を背景に、市場予想を上回る3 ヶ月連続の上昇

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2. 個別の動向 1 業況判断業況判断は 製造業 非製造業とも横ばい感が強いなか 悪化とする企業が増えた 製造業は 変化なし とする企業の割合が高い 自動車 半導体関連 スマートフォン関連で 良くなった とする企業がある一方 原燃料価格の高騰等により 悪くなった とする企業の割合が増加した 非製造業

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1 概 況

データバンク 2006 年上半期の日本の対 CIS 主要国貿易統計 1. ロシア /96 2. ウクライナ /98 3. カザフスタン /99 4. ウズベキスタン / アゼルバイジャン /101 表 年 1~6 月の日本の対ロシア NIS 諸国輸出入通関実績 輸出入合計

2014~2016年度 東海経済見通し

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業種別 財別にみた輸入浸透度と生産 生産能力の動向について 我が国の輸入浸透度 ( 鉱工業の供給全体に占める輸入品の割合 1 数量ベース) は 上昇傾向で推移し続けている ( 第 1 図 ) 24 年以降 かなりの円安が進展したが 輸入浸透度が反転する兆しは見られない 2 生産能力は低下傾向が続き 生産は伸び悩んでいる 3 このような傾向は 我が国製造業全業種に共通して見られるものなのだろうか それとも業種や財によって 違いがあるのだろうか 今回の分析では まず リーマンショック発生前の19 年から25 年にかけての輸入浸透度の動向を見てみる 次に 輸入浸透度と生産 生産能力の動向を業種別 財別に確認して整理する 4 最後に 特徴的な動きを示した業種を取上げ 動向を詳しく見てみることとする 第 1 図輸入浸透度 生産 生産能力の推移 (22 年 =) (%) 24 輸入浸透度 ( 右軸 ) 生産 115 23 105 95 85 生産能力 22 21 20 生産 114.6.7 86.5.0 97.2 97.8 97.0 生産能力 ( 末 ) 101.4 101.9.3 99.9 99.8 98.2 97.1 輸入浸透度 ( 右軸 ) 19.7 20.1 21.0 20.9 22.7 22.9 23.6 19 ( 注 )19 年の輸入浸透度は試算値 資料 : 経済産業省 鉱工業総供給表 鉱工業指数 から作成 1 2 3 4 輸入浸透度 =( 輸入指数 輸入ウェイト )/( 総供給指数 総供給ウェイト ) 本稿における年の表示は和暦であり 元号は特記しない限り原則として平成である 本稿では 鉱工業生産指数 製造工業生産能力指数 をそれぞれ 生産 生産能力 と略記している 生産能力は財別の数字が無いため 業種別のみとなる

(1) 輸入浸透度の動向 我が国の輸入浸透度は 19 年から 25 年にかけて上昇傾向で推移しているが 総供給 国産 輸入に分けて動向を見てみると それぞれリーマンショック後の 21 年に大きく減少し 22 年にプラスに転じた後 23 年以降は国産及び総供給が伸び悩む中で 輸入が増加し ている ( 第 2 図 ) 輸入浸透度の前年比を要因分解してみると 輸入増加要因 が 22 年以降プラスに寄 与し続けている 国産減少要因 は寄与の方向が入れ替わりながら推移しているが 寄与 の度合いは縮小している ( 第 3 図 ) (%) 24 23 22 21 20 19 輸入浸透度 第 2 図輸入浸透度と総供給 国産 輸入の推移 19 20 21 22 23 24 25 (22 年 =) ( 注 ) 1. 鉱工業全体の国産ウェイトは 7938.44 輸入ウェイトは 2103.17 総供給ウェイトは 41.61 2.19 年は試算値 資料 : 経済産業省 鉱工業総供給表 から作成 115 105 95 85 総供給国産輸入 19 20 21 22 23 24 25 輸入 : 増加国産 : 減少 第 3 図輸入浸透度 ( 前年比 ) の要因分解 ( 前年比 % % ポイント ) 輸入増加要因 0.3 国産減少要因 0.2 輸入浸透度 0.1 0.0 0.1 輸入 : 減少国産 : 増加 0.2 20 21 22 23 24 25 ( 注 )20 年の前年比は試算値 資料 : 経済産業省 鉱工業総供給表 から作成

輸入は22 年以降増加し続けているが どのような財 品目が寄与しているのだろうか 印象的にはエネルギー関係が輸入増大の主因のように思われるが 数量ベースで見てみると 22 年は電気銀等の生産財 ( 除. 鉱業 ) 石炭等の鉱業 半導体製造装置等の資本財等 23 年は精製糖等の生産財 ( 除. 鉱業 ) 携帯電話等の耐久消費財 医薬品等の非耐久消費財等 24 年は天然ガス等の鉱業 医薬品等の非耐久消費財 ノート型パソコン等の資本財等 25 年はノート型パソコン等の資本財 モス型半導体集積回路 ( ロジック ) 等の生産財 ( 除. 鉱業 ) ノート型パソコン等の耐久消費財等がそれぞれ輸入の増加に寄与しており 鉱業 ( エネルギー関係 ) だけが突出している訳ではないことが見て取れる ( 第 1 表 ) 第 1 表 22 年以降の輸入 ( 数量ベース ) の増加に寄与した財品目 22 年前年比 12.4% 3 1 2 財の種類 資本財 建設財 耐久消費財 非耐久消費財 生産財 ( 除. 鉱業 ) 鉱業 輸入に対する寄与度 1.62% ホ イント3 0.17% ホ イント 1.37% ホ イント 0.92% ホ イント 5.% ホ イント1 2.30% ホ イント2 増加に寄与した品目 半導体製造装置 ノート型パソコン 分析機器 鋼船 製材 鋼管製管継手 普通合板 システムキッチン 薄型テレビ 携帯電話 小型乗用車 ノート型パソコン 医薬品 革靴 ソーセージ 水産練製品 電気銀 モス型半導体集積回路 ( ロジック ) モス型半導体集積回路 ( メモリ ) スイッチング電源 石炭 天然ガス 原油 石灰石 23 年前年比 5.7% 2 3 1 財の種類 資本財 建設財 耐久消費財 非耐久消費財 生産財 ( 除. 鉱業 ) 鉱業 輸入に対する寄与度 1.09% ホ イント 0.31% ホ イント 1.29% ホ イント 1.14% ホ イント 2.06% ホ イント 0.21% ホ イント 増加に寄与した品目 ノート型パソコン 半導体製造装置 デスクトップ型パソコン 放射線測定器 製材 鋼管製管継手 鉄骨 蛍光灯器具 携帯電話 ノート型パソコン 薄型テレビ 普通乗用車 医薬品 織物製外衣 たばこ 水産練製品 精製糖 はん用内燃機関 純ベンゼン 天然ガスか性ソーダ 24 年前年比 3.7% 3 2 1 財の種類 資本財 建設財 耐久消費財 非耐久消費財 生産財 ( 除. 鉱業 ) 鉱業 輸入に対する寄与度 0.68% ホ イント 0.01% ホ イント 0.15% ホ イント 0.81% ホ イント 0.65% ホ イント 1.11% ホ イント 増加に寄与した品目 ノート型パソコン デ製材 蛍光灯器具 携帯電話 ノート型 ジタル伝送装置 普通乗用車 鋼船 タイル 普通鋼熱間鋼管 パソコン 普通乗用車 ビデオカメラ 医薬品 ソーセージ ハム チーズ 特殊鋼切削工具 写真フィルム ダイヤモンド工具 高純度テレフタル酸 天然ガス 原油 石灰石 25 年前年比 3.0% 1 3 2 財の種類 資本財 建設財 耐久消費財 非耐久消費財 生産財 ( 除. 鉱業 ) 鉱業 輸入に対する寄与度 1.33% ホ イント 0.16% ホ イント 0.53% ホ イント 0.44% ホ イント 0.69% ホ イント 0.10% ホ イント 増加に寄与した品目 モス型半導体集積ノート型パソコン 分水洗式便器 アルミノート型パソコン 携医薬品 ニット製外回路 ( ロジック ) 駆析機器 デスクトップニウムエクステリア 帯電話 普通乗用衣 織物製外衣 革動伝導 操縦装置部天然ガス, 石灰石型パソコン 電力変アスファルト せっこ車 電気掃除機靴品 純ベンゼン 電換装置うボード気銀 ( 注 ) 1. 財別寄与度の高い順に 1~3 の数字を付している 2. ノート型パソコンと普通乗用車は 家計も法人も購入する製品であるため 家計が購入すれば耐久消費財 法人が購入すれば資本財に格付けされている 資料 : 経済産業省 鉱工業総供給表 から作成

(2) 業種別 財別にみた輸入浸透度と生産 生産能力の動向 次に 19 年から 25 年にかけての輸入浸透度と生産 生産能力の動向を業種別 財別 に見てみる 1 業種別 財別にみた輸入浸透度の動向 第 2 表は 輸入浸透度の動向を業種別 財別に示したものである 各業種 各財ごと に高低をグラデーションをつけて表示している ( 以下 第 4 表 第 6 表も同様 ) 19 年から 25 年にかけては 多くの業種 財の輸入浸透度が上昇しているが 中でも 情報通信機械工業の上昇幅が大きく 25 年は 48.7% と繊維工業に近いレベルまで達 している ( 第 2 表 第 4 図 ) 19 年と 25 年の 2 時点で比較してみると 業種別では情報通信機械工業 (27.6% ポイ ント上昇 ) 財別では耐久消費財 (6.4% ポイント上昇 ) の輸入浸透度の上昇幅が大きい 一方 電子部品 デバイス工業 ( 3.8% ポイント低下 ) は 唯一輸入浸透度が低下して いる ( 第 3 表 ) 25 年の輸入浸透度の水準を見ると 業種別では繊維工業が最も高い 54.4% 輸送 機械工業が最も低い 5.9% 財別では生産財が最も高い 29.5% 建設財が最も低い 9.5% となっており 業種 財間でかなりばらつきがある ( 第 2 表 ) 第 2 表業種別 財別にみた輸入浸透度の推移 (%) 業種 19 年 20 年 21 年 22 年 23 年 24 年 25 年 繊維工業 46.6 48.4 52.1 51.1 53.2 53.5 54.4 高 情報通信機械工業 21.1 23.4 25.4 28.3 35.6 41.1 48.7 非鉄金属工業 29.2 33.6 27.6 31.5 30.5 30.4 36.3 鉱工業 ( 全体 ) 19.7 20.1 21.0 20.9 22.7 22.9 23.6 化学工業 19.3 18.4 17.6 17.1 19.9 21.3 21.6 電子部品 デバイス工業 23.8 22.6 22.0 22.3 20.2 19.3 20.0 電気機械工業 16.9 16.8 17.1 15.9 16.7 16.8 17.6 石油 石炭製品工業 14.4 14.3 13.7 14.5 16.6 17.2 16.8 はん用 生産用 業務用機械工業 11.5 11.6 13.2 12.4 13.5 15.2 14.9 窯業 土石製品工業 8.5 8.9 8.6 8.8 9.8 9.0 10.3 金属製品工業 7.5 7.2 6.5 7.7 9.0 8.9 9.0 パルプ 紙 紙加工品工業 6.1 6.1 7.4 7.4 8.4 8.6 8.0 プラスチック製品工業 5.3 5.4 6.0 6.6 7.4 7.3 7.5 鉄鋼業 5.5 5.2 4.6 5.4 6.5 6.4 6.2 輸送機械工業 5.1 4.7 4.2 4.5 5.1 5.2 5.9 低 (%) 財 19 年 20 年 21 年 22 年 23 年 24 年 25 年 生産財 26.7 27.6 28.2 27.4 29.0 29.2 29.5 高 非耐久消費財 20.8 20.3 20.6 21.6 23.3 24.1 24.7 鉱工業 ( 全体 ) 19.7 20.1 21.0 20.9 22.7 22.9 23.6 耐久消費財 9.3 9.2 11.4 11.5 14.9 14.4 15.7 資本財 10.2 10.1 11.1 11.4 12.5 13.1 15.1 建設財 8.0 7.7 7.5 8.3 9.5 9.3 9.5 低 ( 注 ) 1.25 年の輸入浸透度が高い順に並んでいる 2. 各業種 各財ごとに 輸入浸透度の高低をグラデーションをつけて表示している 3.19 年は試算値 資料 : 経済産業省 鉱工業総供給表 から作成

第 4 図業種別にみた輸入浸透度の推移 (%) 繊維工業 情報通信機械工業 40 非鉄金属工業鉱工業 ( 全体 ) 化学工業電子部品 デバイス工業 電気機械工業 30 20 石油 石炭製品工業はん用 生産用 業務用機械工業窯業 土石製品工業金属製品工業 パルプ 紙 紙加工品工業 10 プラスチック製品工業 0 19 年 20 年 21 年 22 年 23 年 24 年 25 年 鉄鋼業 輸送機械工業 ( 注 )19 年は試算値 資料 : 経済産業省 鉱工業総供給表 から作成 第 3 表 19 年 25 年の輸入浸透度変化幅 (% ポイント ) 業種 19 年 25 年 ( ポイント差 ) 財 19 年 25 年 ( ポイント差 ) 情報通信機械工業 27.6 耐久消費財 6.4 繊維工業 7.8 資本財 4.9 非鉄金属工業 7.1 鉱工業 ( 全体 ) 3.9 鉱工業 ( 全体 ) 3.9 非耐久消費財 3.9 はん用 生産用 業務用機械工業 3.4 生産財 2.8 石油 石炭製品工業 2.4 建設財 1.5 化学工業 2.3 プラスチック製品工業 2.2 パルプ 紙 紙加工品工業 1.9 窯業 土石製品工業 1.8 金属製品工業 1.5 輸送機械工業 0.8 電気機械工業 0.7 鉄鋼業 0.7 電子部品 デバイス工業 3.8 ( 注 ) 1. ポイント差の順に並んでいる 2.19 年は試算値 資料 : 経済産業省 鉱工業総供給表 から作成

2 業種別 財別にみた生産の動向 次に 19 年から 25 年にかけての生産の動向を 19 年 = としたうえで 業種別 財 別に見てみると 鉱工業全体を始め 多くの業種 財がリーマンショック後の 21 年に大 幅に低下し 22 年にプラスに転じたものの 23 年以降は伸び悩んでいる ( 第 4 表 ) 19 年と 25 年の 2 時点で比較してみると 全ての業種 財が低下しているが 業種別で は情報通信機械工業 ( 43.5 ポイント低下 ) 財別では耐久消費財 ( 25.1 ポイント低 下 ) 資本財 ( 23.3 ポイント低下 ) の低下幅が大きくなっている ( 第 5 表 ) 第 4 表業種別 財別にみた生産の推移 (19 年 =) 業種 19 年 20 年 21 年 22 年 23 年 24 年 25 年 化学工業.0 96.8 91.2 96.9 95.5 93.4 94.4 高 電気機械工業.0 97.1 75.4 88.9 88.8 87.3.0 石油 石炭製品工業.0 98.1 92.4 92.7 87.5 87.2 87.9 パルプ 紙 紙加工品工業.0 98.8 86.3.1 88.1 86.7 87.7 プラスチック製品工業.0 96.3 81.3 89.1 86.6 87.6 87.5 窯業 土石製品工業.0 93.7 72.9 86.4 83.6 84.1 86.2 輸送機械工業.0 98.5 69.5 85.5 78.0 87.1 85.4 鉄鋼業.0 96.5 66.8 87.0 84.7 84.9 85.2 金属製品工業.0 99.3 84.4 85.9 84.5 85.7 85.0 鉱工業 ( 全体 ).0 96.6 75.5 87.3 84.8 85.3 84.6 電子部品 デバイス工業.0 94.3 73.1 94.5 85.7 82.4 83.6 非鉄金属工業.0 94.4 73.3 85.3 82.0 83.8 82.2 はん用 生産用 業務用機械工業.0 91.0 55.3 72.7 81.8 77.4 75.0 繊維工業.0.5 71.0 75.6 77.8 75.9 74.4 情報通信機械工業.0 93.6 74.3 82.4 67.4 63.6 56.5 低 (19 年 =) 財 19 年 20 年 21 年 22 年 23 年 24 年 25 年 非耐久消費財.0 101.1 99.7.3 99.2 99.9 99.5 高 生産財.0 95.9 74.8 89.5 85.6 85.9 86.0 建設財.0 96.3 82.9 81.4 81.1 83.1 85.0 鉱工業 ( 全体 ).0 96.6 75.5 87.3 84.8 85.3 84.6 資本財.0 93.4 62.8 76.3.3 78.5 76.7 耐久消費財.0 96.8.3 83.8 74.0 78.4 74.9 低 ( 注 ) 1.25 年の生産が高い順に並んでいる 2. 各業種 各財ごとに 生産の高低をグラデーションをつけて表示している 3.19 年のはん用 生産用 業務用機械工業は試算値 資料 : 経済産業省 鉱工業指数 から作成

第 5 表 19 年 25 年の生産変化幅 ( ポイント ) 業種 19 年 25 年 ( ポイント差 ) 財 19 年 25 年 ( ポイント差 ) 化学工業 5.6 非耐久消費財 0.5 電気機械工業 10.0 生産財 14.0 石油 石炭製品工業 12.1 建設財 15.0 パルプ 紙 紙加工品工業 12.3 鉱工業 ( 全体 ) 15.4 プラスチック製品工業 12.5 資本財 23.3 窯業 土石製品工業 13.8 耐久消費財 25.1 輸送機械工業 14.6 鉄鋼業 14.8 金属製品工業 15.0 鉱工業 ( 全体 ) 15.4 電子部品 デバイス工業 16.4 非鉄金属工業 17.8 はん用 生産用 業務用機械工業 25.0 繊維工業 25.6 情報通信機械工業 43.5 ( 注 ) 1. ポイント差の順に並んでいる 2.19 年のはん用 生産用 業務用機械工業は試算値 資料 : 経済産業省 鉱工業指数 から作成 3 業種別にみた生産能力の動向 次に 19 年から 25 年にかけての生産能力の動向を 19 年 = としたうえで 業種別 に見てみると 製造工業全体を始め 多くの業種が 19 年ないし 20 年をピークに低下傾 向で推移している ( 第 6 表 ) 19 年と 25 年の 2 時点で比較してみると 多くの業種の生産能力が低下しているが 中 でも繊維工業 ( 22.1 ポイント低下 ) 情報通信機械工業 ( 21.6 ポイント低下 ) の低下 幅が大きい 一方 電子部品 デバイス工業 (19.7 ポイント上昇 ) 鉄鋼業 (1.5 ポイント 上昇 ) の 2 業種は生産能力が上昇している ( 第 7 表 ) 第 6 表業種別にみた生産能力の推移 (19 年 =) 業種 19 年 20 年 21 年 22 年 23 年 24 年 25 年 電子部品 デバイス工業.0 108.9 112.5 118.3.7 119.1 119.7 高 鉄鋼業.0.4 101.6 101.8 101.9 101.5 101.5 輸送機械工業.0 101.0 99.7 99.4 99.5 99.7 99.1 非鉄金属工業.0.2 99.5 98.6 98.6 99.2 98.3 化学工業.0 99.9 99.1 99.8 98.6 97.8 98.0 製造工業 ( 全体 ).0.5 98.9 98.5 98.4 96.8 95.8 はん用 生産用 業務用機械工業.0 99.9 93.7 94.0 96.3 96.2 92.7 パルプ 紙 紙加工品工業.0 99.6 97.1 95.1 94.5 91.5 91.4 電気機械工業.0 95.2 93.7 93.0 91.7.3.8 金属製品工業.0 99.7 98.2 95.6 93.2 91.7.6 石油 石炭製品工業.0.1 99.6 92.3 91.9 91.6 88.8 窯業 土石製品工業.0 97.4 96.5 93.3 92.3.9 88.8 情報通信機械工業.0 101.0 98.7 99.2 97.4 82.7 78.4 繊維工業.0 97.0.2 84.2 81.8.8 77.9 低 ( 注 ) 1.25 年の生産能力が高い順に並んでいる 2.19 年のはん用 生産用 業務用機械工業は試算値 3. 各業種ごとに 生産能力の高低をグラデーションをつけて表示している 資料 : 経済産業省 鉱工業指数 から作成

第 7 表 19 年 25 年の生産能力変化幅 ( ポイント ) 業種 19 年 25 年 ( ポイント差 ) 電子部品 デバイス工業 19.7 鉄鋼業 1.5 輸送機械工業 0.9 非鉄金属工業 1.7 化学工業 2.0 製造工業 ( 全体 ) 4.2 はん用 生産用 業務用機械工業 7.3 パルプ 紙 紙加工品工業 8.6 電気機械工業 9.2 金属製品工業 9.4 石油 石炭製品工業 11.2 窯業 土石製品工業 11.2 情報通信機械工業 21.6 繊維工業 22.1 ( 注 ) 1. ポイント差の順に並んでいる 2.19 年のはん用 生産用 業務用機械工業は試算値 資料 : 経済産業省 鉱工業指数 から作成 4 業種別 財別にみた輸入浸透度と生産 生産能力の動向これまで見てきた 業種別 財別の輸入浸透度 生産 生産能力の動向を全て19 年 =としたうえでグラフ化してみると第 5 図のようになる 鉱工業全体を始め 多くの業種が 生産能力が低下傾向で推移する中で 生産が伸び悩み 輸入浸透度がじわじわと上昇する形となっている この中で 特に目立った動きを示しているのは 業種別では情報通信機械工業 電子部品 デバイス工業 財別では耐久消費財 資本財である 情報通信機械工業は 生産及び生産能力が大幅に低下し 輸入浸透度が大幅に上昇している 電子部品 デバイス工業は 生産は伸び悩んでいるが 生産能力が上昇し 輸入浸透度が低下している 耐久消費財と資本財は 生産が伸び悩み 輸入浸透度が大幅に上昇している

第 5 図業種別 財別にみた輸入浸透度と生産 生産能力の推移 (19 年 =) < 業種別 > 1 鉱工業 1 鉄鋼業 1 非鉄金属工業 1 金属製品工業 1 1 はん用 生産用 業務用機械工業 輸送機械工業 1 1 電子部品 デバイス工業 窯業 土石製品工業 1 1 電気機械工業 化学工業 240 230 220 210 200 1 1 1 1 1 情報通信機械工業 輸入浸透度 生産 生産能力 1 石油 石炭製品工業 1 プラスチック製品工業 輸入浸透度生産 1 パルプ 紙 紙加工品工業 1 繊維工業 < 財別 > 1 1 資本財 輸入浸透度生産 非耐久消費財 輸入浸透度生産 1 1 建設財 輸入浸透度生産 生産財 輸入浸透度生産 ( 注 ) 1. プラスチック製品工業及び各財は 生産能力の数字が無いため 輸入浸透度と生産のみとなっている 2.19 年の輸入浸透度 はん用 生産用 業務用機械工業の生産 生産能力の値は試算値 資料 : 経済産業省 鉱工業総供給表 鉱工業指数 から作成 1 1 1 耐久消費財 輸入浸透度生産

(3) 情報通信機械工業と電子部品 デバイス工業の動向 19 年から25 年にかけて 情報通信機械工業と電子部品 デバイス工業では 一体何が起こっていたのであろうか 以下では 特徴的な動きを示したこの2 業種を取り上げ それぞれの動向を詳しく見ていくこととする 1 情報通信機械工業の動向情報通信機械工業の輸入浸透度は 19 年から25 年にかけて上昇し続けているが 総供給 国産 輸入に分けて動向を見てみると 国産及び総供給はリーマンショックが発生した20 年 21 年と減少したが 22 年は家電エコポイント制度による政策効果や地上デジタル放送移行に伴う駆け込み需要等によって増加した ( 第 6 図 ) しかしながら 23 年以降は ともに減少している 輸入は 19 年から21 年にかけては横ばい傾向で推移したが 22 年以降は増加している 輸入浸透度の前年比を要因分解してみると 輸入浸透度の上昇には 22 年を除く全ての年において 国産減少要因 が 輸入増加要因 を上回り寄与している ( 第 7 図 ) 第 6 図 情報通信機械工業 の輸入浸透度と総供給 国産 輸入の推移 (%) 45 40 35 30 25 輸入浸透度 (22 年 =) 1 総供給 国産 輸入 20 19 20 21 22 23 24 25 ( 注 ) 1. 情報通信機械工業の国産ウェイトは 402.26 輸入ウェイトは 158.41 総供給ウェイトは 5.67 2.19 年は試算値 資料 : 経済産業省 鉱工業総供給表 から作成 40 19 20 21 22 23 24 25

輸入 : 増加国産 : 減少 第 7 図 情報通信機械工業 の輸入浸透度 ( 前年比 ) の要因分解 ( 前年比 % % ポイント ) 0.4 0.3 0.2 0.1 0.0 0.1 輸入増加要因 国産減少要因 輸入浸透度 輸入 : 減少国産 : 増加 0.2 20 21 22 23 24 25 ( 注 )20 年の前年比は試算値 資料 : 経済産業省 鉱工業総供給表 から作成 情報通信機械工業の国産と輸入を19 年と25 年の2 時点で比較してみると 国産は 45.3% 減少している ( 第 8 図 ) 品目別にみると 国産の減少には 携帯電話( 24.04% ポイント ) 薄型テレビ( 7.94% ポイント ) ビデオカメラ( 3.40% ポイント ) 等が寄与している 一方 輸入は 95.1% 増加している 品目別にみると 輸入の増加には ノート型パソコン (48.29% ポイント ) 携帯電話(27.74% ポイント ) デスクトップ型パソコン(6.47% ポイント ) 等が寄与している 第 8 図 情報通信機械工業 国産 輸入の品目別伸び率寄与度 (19 年 25 年 ) 1 国産 2 輸入 (% % ポイント ) 0 10 20 30 40 (% % ポイント ) 情報通信機械工業全体 その他 携帯電話 デスクトップ型パソコン 携帯電話 薄型テレビビデオカメラ 40 30 その他 20 ノート型パソコン 10 情報通信機械工業全体 0 ( 注 ) 1. その他 は 情報通信機械工業の国産と輸入の伸び (19 年 25 年 ) に寄与した上位 3 品目を除いた残りの 18 品目をまとめたものである 2.19 年は試算値 資料 : 経済産業省 鉱工業総供給表 から作成

情報通信機械工業の国産の減少及び輸入の増加に寄与した主な品目について 国内生産の動向を19 年 =としたうえで確認してみると 25 年はデスクトップ型パソコンが 102.9 となっているが ノート型パソコンは 77.0 携帯電話は 18.9 薄型テレビは 6.1 ビデオカメラは 4.6 に落ち込んでいる ( 第 9 図 ) 第 9 図 情報通信機械工業 品目別生産指数の推移 (19 年 =) 1 薄型テレビ 40 20 0 ビデオカメラ デスクトップ型パソコン 102.9 ノート型パソコン 77.0 19 20 21 22 23 24 25 携帯電話 18.9 6.1 4.6 ( 注 )19 年は試算値 資料 : 経済産業省 鉱工業指数 から作成 情報通信機械工業は輸入浸透度が大幅に上昇し 生産能力が大幅に低下している 携帯電話 薄型テレビ ビデオカメラ ノート型パソコン等の生産も大きく落ち込んでいる 情報通信機械工業で生じた19 年から25 年にかけての 生産基盤の大幅な縮小 と 輸入品への依存の急拡大 の併存が 円安の進展によっても輸入浸透度が反転しない一要因となっていると考えられる 2 電子部品 デバイス工業の動向 次に 電子部品 デバイス工業の動向を見てみる 電子部品 デバイス工業の輸入浸透度は 19 年から 24 年にかけて低下傾向で推移し

たが 25 年は上昇している ( 第 10 図 ) 総供給 国産 輸入に分けて動向を見てみると それぞれリーマンショック後の21 年に大きく減少し 22 年にプラスに転じたものの 23 年は再び減少した 24 年は国産が僅かに増加したものの 輸入が減少したため総供給が減少したが 25 年は国産と輸入がともに増加したことにより総供給が増加している 輸入浸透度の前年比を要因分解してみると 20 年 21 年は輸入の減少が国産の減少を上回り寄与したため低下した ( 第 11 図 ) 22 年は輸入の増加が国産の増加を上回り寄与したため上昇に転じたが 23 年は輸入の減少が国産の減少を上回り寄与したことにより低下した 24 年は国産の増加に加え 輸入の減少が寄与したことにより低下したが 25 年は輸入の増加が国産の増加を上回り寄与したため上昇に転じている (%) 24 23 22 21 20 19 第 10 図 電子部品 デバイス工業 の輸入浸透度と総供給 国産 輸入の推移 (22 年 =) 輸入浸透度総供給国産輸入 18 19 20 21 22 23 24 25 ( 注 )1. 電子部品 デバイス工業の国産ウェイトは 457.59 輸入ウェイトは 131.52 総供給ウェイトは 589.11 2.19 年は試算値 資料 : 経済産業省 鉱工業総供給表 から作成 輸入 : 増加国産 : 減少 第 11 図 電子部品 デバイス工業 の輸入浸透度 ( 前年比 ) の要因分解 ( 前年比 % % ポイント ) 0.1 19 20 21 22 23 24 25 0.3 輸入増加要因 0.2 0.1 0.0 国産減少要因 輸入浸透度 輸入 : 減少国産 : 増加 0.2 0.3 20 21 22 23 24 25 ( 注 )20 年の前年比は試算値 資料 : 経済産業省 鉱工業総供給表 から作成

電子部品 デバイス工業の国産と輸入を19 年と25 年の2 時点で比較してみると 国産は 0.3% 増加している ( 第 12 図 ) 品目別にみると 国産の増加には モス型半導体集積回路 ( メモリ )(7.91% ポイント ) アクティブ型液晶素子( 中 小型 )(6.48% ポイント ) モス型半導体集積回路 (CCD)(4.38% ポイント ) 等が寄与している 一方 輸入は 19.8% 減少している 品目別にみると 輸入の減少には 磁気テープ ( 6.74% ポイント ) スイッチング電源( 5.76% ポイント ) モス型半導体集積回路( メモリ )( 5.61% ポイント ) 等が寄与している 第 12 図 電子部品 デバイス工業 国産 輸入の品目別伸び率寄与度 (19 年 25 年 ) 1 国産 2 輸入 (% % ポイント ) 20 15 モス型半導体集積回路 (CCD) (% % ポイント ) 0 磁気テープ 10 アクティブ型液晶素子 ( 中 小型 ) 5 5 0 モス型半導体集積回路 ( メモリ ) 電子部品 デバイス工業全体 10 スイッチング電源 5 10 その他 15 モス型半導体集積回路 ( メモリ ) 15 20 20 その他電子部品 デバイス工業全体 ( 注 ) 1. その他 は 電子部品 デバイス工業の国産と輸入の伸び (19 年 25 年 ) に寄与した上位 3 品目を除いた残りの 21 品目をまとめたものである 2.19 年は試算値 資料 : 経済産業省 鉱工業総供給表 から作成 電子部品 デバイス工業の国産の増加及び輸入の減少に寄与した主な品目について 国内生産の動向を19 年 =としたうえで確認してみると 25 年はモス型半導体集積回路 ( メモリ ) が 230.0 アクティブ型液晶素子( 中 小型 ) が 167.6 モス型半導体集積回路 (CCD) が 116.5 に大きく上昇している ( 第 13 図 ) 一方 スイッチング電源は 79.9 磁気テープは 65.6 に低下している

第 13 図 電子部品 デバイス工業 品目別生産指数の推移 (19 年 =) 240 220 200 モス型半導体集積回路 ( メモリ ) 230.0 1 1 アクティブ型液晶素子 ( 中 小型 ) 167.6 19 20 21 22 23 24 25 モス型半導体集積回路 (CCD) 116.5 スイッチング電源 79.9 65.6 磁気テープ ( 注 )19 年は試算値 資料 : 経済産業省 鉱工業指数 から作成 電子部品 デバイス工業は 19 年から25 年にかけて 唯一輸入浸透度が低下した業種であるが この間 必ずしも国産が増加し続け 輸入が減少し続けていたわけではない しかしながら モス型半導体集積回路 ( メモリ ) アクティブ型液晶素子( 中 小型 ) モス型半導体集積回路 (CCD) 等 いわゆるスマートフォン等関連部品の生産が大幅に上昇し 電子部品 デバイス工業の生産能力も上昇した (5) まとめ本稿では リーマンショック発生前の19 年から25 年にかけての輸入浸透度の動向を見るとともに 輸入浸透度と生産 生産能力の動向を業種別 財別に確認して整理した また 特徴的な動きを示した情報通信機械工業と電子部品 デバイス工業を取り上げ それぞれの動向を詳しく見てみた 我が国の輸入浸透度は 19 年から25 年にかけて上昇傾向で推移している 輸入浸透度の前年比を要因分解してみると 輸入増加要因 が22 年以降プラスに寄与し続けている 国産減少要因 は寄与の方向が入れ替わりながら推移しているが 寄与の度合いは縮小している

19 年から25 年にかけては 鉱工業全体を始め 多くの業種が 生産能力が低下傾向で推移する中で 生産が伸び悩み 輸入浸透度がじわじわと上昇する形となっている この中で 特に目立った動きを示しているのは 生産及び生産能力が大幅に低下し 輸入浸透度が大幅に上昇している情報通信機械工業 生産は伸び悩んでいるが生産能力が上昇し 輸入浸透度が低下している電子部品 デバイス工業の2 業種である 情報通信機械工業の輸入浸透度の前年比を要因分解してみると 輸入浸透度の上昇には 22 年を除く全ての年において 国産減少要因 が 輸入増加要因 を上回り寄与している 情報通信機械工業では 19 年から25 年にかけて 生産基盤の大幅な縮小 と 輸入品への依存の急拡大 が併存しており こうした変化が 円安の進展によっても輸入浸透度が反転しない一要因となっていると考えられる 電子部品 デバイス工業は 19 年から25 年にかけて 必ずしも国産が増加し続け 輸入が減少し続けていた訳ではない 19 年と25 年の2 時点で比較してみると 生産は 16.4 ポイント低下している しかしながら モス型半導体集積回路 ( メモリ ) アクティブ型液晶素子 ( 中 小型 ) モス型半導体集積回路(CCD) といった いわゆるスマートフォン等関連部品の生産が大幅に上昇し 電子部品 デバイス工業の生産能力も上昇した 我が国の輸入浸透度は 足下の 26 年 7~9 月期では 24.0% となっており 25 年の 23.6% から更に上昇している 我が国の経常収支 特に貿易収支に関心が高まる中 輸 入浸透度の先行きについては今後も注目していく必要があるものと考える http://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/bunseki/index.html