3. 報告方法 1) 報告はインシデント アクシデントレポートに記載して行う 所属長が 患者影響度レベル の判断を行った上で提出する 2) レベル3b 以上の医療事故発生時には 口頭での報告を優先し 患者の救命措置等に支障が及ばない範囲で 遅滞なく書面による報告を行う 3) 自発的報告がなされるよう

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3. 報告方法 1) 報告はインシデント アクシデントレポートに記載して行う 所属長が 患者影響度レベル の判断を行った上で提出する 2) レベル3b 以上の医療事故発生時には 口頭での報告を優先し 患者の救命措置等に支障が及ばない範囲で 遅滞なく書面による報告を行う 3) 自発的報告がなされるよう報告者名を省略して報告することができる 4. 影響度レベル分類 レベル 3b 以上を医療事故とし 第 2 報の提出を必要とする なお 警鐘的な意義をもつ場合はアクシデントとする 報告様式 レベル 傷害の障害の継続性程度 レベル0 エラーや医薬品 医療用具の不具合が見られたが 患者には実施されなかった 患者への実害は無かった ( 何らかの影響レベル1 なしを与えた可能性は否定できない ) 第 1 報処置や治療は行わなかった ( 患者観察の レベル2 一過性 軽度 強化, バイタルサインの軽度変化, 安全確認のための検査等の必要性は生じた ) レベル3a 一過性 中度 簡単な処置や治療を要した ( 消毒, 湿布, 皮膚の縫合, 鎮痛剤の投与等 ) レベル3b 一過性 高度 濃厚な処置や治療を要した ( バイタルサインの高度変化, 人工呼吸器の装着, 手術, 入院日数の延長, 外来患者の入院, 骨折等 ) 第 1 報 レベル4a 永続的 軽度 永続的な障害や後遺症が残ったが 有意な機能障害や美容上の問題は伴わない + 第 2 報 レベル4b 永続的 中度中度 永続的な障害や後遺症が残り 有意な機能障害や美容上の問題を伴う 高度 レベル5 死亡 死亡 ( 原疾患の自然経過によるものを除く ) 第 1 報 その他 患者からの苦情, 施設上の問題, 医薬品の紛失や破損, 医療従事者に発生した事態 等

5. 報告の流れ 別紙 インシデント アクシデントの報告の流れ 参照 6. 改善策の策定 1) インシデント アクシデント発生時は 発生部署において速やかに原因分析と対策を検討する 2) 所属長は インシデント等に関する診療録や看護記録への記載が正確かつ十分になされているか確認を行い さらにレポート提出後 安全管理者が点検を行うとともに 必要に応じて指導を行う 3) 特に 安全管理者は インシデント等の発生状況について把握をする際 患者や家族への説明など対応状況についても再確認するとともに 必要に応じて指導を行う 7. フィードバック医療安全管理者は各部署や職員への医療安全情報の伝達体制を構築し 医療安全に関する情報や 分析し立案された対策について以下の様な方法によりフィードバックを行う 1) 定期的な医療安全ニュースの配布や職員への一斉メール配信等の方法によりフィードバックし周知を図る また 対策実施後の成果について評価し 評価に基づいて改善策を検討 実施する 2) インシデント アクシデント事例についての院内の年間件数や傾向についての統計 分析情報を発信する 3) 報告内容によって以下の関連部署の意見を求め現場に再発信する 薬剤部長 : 薬剤臨床工学技士 : 医療機器 透析関係臨床検査技師 : 検査 ( 放射線全般を含む ) 輸血抑制緩和 廃止チーム : 抑制中の事故転倒 転落防止チーム : 転倒 転落事務部長 : 接遇等 4) 安全管理者は 多職種との連携が円滑に実施されるよう連絡調整に努める 5) 定例の医療安全管理委員会において 報告された事例の原因分析と再発防止策についての検討を行う 決定した事項は 各安全管理委員が現場への周知徹底を図る 6) 発生した事例をもとに 安全ニュースを発行し 安全に対する注意 喚起を行う

第 3 条医療に係る安全管理のための職員研修 全ての職員が 安全意識の向上を図るために年 2 回以上の研修を企画 実施する また 医薬品 医療機器に関する勉強会は 別途設ける 2. 教育 研修内容 1) 当院の医療安全管理体制及び運営システム 2) インシデント アクシデント分析をもとにした対策の周知 3) 医療人としてのチーム医療や医療安全に関する意識 4) 医療法に定められた医薬品の安全使用 医療機器の安全使用 3. 企画 実施 1) 医療安全対策の基本的な考え方および具体的方法について 職員に周知徹底を図るため 全職員を対象とする医療安全管理に関する研修会を年に 2 回以上企画し開催する 2) 職員は 研修が実施される際には, 少なくとも年に 1 回受講するよう努めなくてはならない 3) 研修を実施した際は 医療安全管理者がその概要 ( 開催日時 出席者 研修項目 ) を記録し 保管する 欠席者は所属長に通知し課題を与えるものとする 4) 院内で重大事故が発生した後など, 必要があると認めるときは, 臨時に研修を行うものとする 5) 全職員対象研修は 全体に共通する安全管理に関する内容とし 各部門は 各々特性に応じて必ず年一回は現場にて研修を企画 実施する 第 4 条医療事故発生時の対応 事故が発生した場合は 最善の処置を講ずるとともに 患者 家族に速やかに情報提供を行う また 病院長の指示のもと原因究明 再発防止に万全の措置を講ずるものとする 2. 初期対応重大な医療事故が生じた場合には 当院の総力を結集して患者の救命と被害の拡大防止に全力を尽くす また 当院のみでの対応が不可能と判断された場合には 遅滞なく他の専門機関との連携を図る

3. 現状保存 事故発生前後に当該患者に使用した薬剤 医療器具 医療機器設定値については 事故発生時の現状を保存する 4. 事故対応窓口 医療スタッフは医療事故に即答あるいは言及することを慎み 所属長の指示の もと行動する 所属長は 医療安全管理部門を窓口にした病院長の判断を仰ぐ 5. 患者 家族への説明事故発生後は可及的速やかに病院管理者と事故関係者が集まり 情報の共有 事故原因 事故発生後の処置内容ならびに対応を検討し 病院としての見解をまとめる 医療に起因した予期せぬ死亡事例と院長の判断した場合は 主治医より 医療事故調査制度 の概要も含め遺族に説明を行う 6. 記録 事故の状況は経時的記録を行い 事実のみを客観的かつ正確に記録する また 事故の状況や説明内容 家族の反応を詳細に記録する 7. 報告 定められた報告ルートに則り報告する 8. 医療事故調査委員会の設置 別途 規程に基づき対応する 9. 医療事故の公表 届け出が必要と判断された重大事例については医療安全管理部門が速やかに財 団法人日本医療機能評価機構医療事故防止センターに届け出る 10. 所轄警察署への異状死の届け出 第 5 条患者 医療者のパートナーシップについて 患者 家族も医療のメンバーであるという認識のもと 患者に十分な医療方針や 知識を提供した上で 医療方針を自由に選択 決定できるように努める

第 6 条患者相談窓口 相談に応じる体制として 患者相談窓口 ( 医療相談室 ) を設置し 真摯に対応 する また 寄せられた相談や苦情は 安全対策等の見直しに活用するものとする 2. 相談窓口の設置 1) 相談等を行った患者や家族等に対しては これを理由として不利益な取り扱いを行ってはならない 2) 相談を受けた内容等について職務上知りえた内容を 正当な理由なく他の第三者に情報を提供してはならない 3) 医療安全に係る相談については医療安全管理者と密に連携を取り 情報の共有と適正な対応を測る 第 7 条当該指針の閲覧 患者及び家族から 閲覧の求めがあった場合は これに応じるものとする 第 8 条その他医療安全の推進 全ての職員は 相互に協力し合い 医療に対する信頼性と透明性確保のために力を合わせる事が責務であると自覚し 患者に安全を保障するため自己研鑽に努める 医療安全管理マニュアル は各部署に設置し 職員に周知徹底する また 必要に応じ改定 更新するものとする 本指針は 平成 12 年 7 月 17 日より施行する 平成 23 年 5 月 16 日見直し平成 23 年 9 月 26 日改定平成 24 年 3 月 21 日改定 平成 24 年 8 月 6 日 改定 平成 25 年 6 月 26 日見直し平成 26 年 6 月 18 日改定平成 27 年 10 月 1 日改定平成 30 年 7 月 18 日改定