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1 発達とそのメカニズム 7/21 幼児教育 保育に関する理解を深め 適切 (1) 幼児教育 保育の意義 2 幼児教育 保育の役割と機能及び現状と課題 8/21 12/15 2/13 3 幼児教育 保育と児童福祉の関係性 12/19 な環境を構成し 個々 1 幼児期にふさわしい生活 7/21 12/

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Transcription:

チーム学校における スクールソーシャルワーカー 活用の視点 中央教育審議会チーム学校作業部会 ( 第 4 回 ) 2015 年 3 月 9 日 スクールソーシャルワーカー上智大学総合人間科学部社会福祉学科横井葉子

ソーシャルワークを学校をベースに展開すること ( 山野 2012:39) 教育 あるいは学校という仕組みを背景に ソーシャルワークを展開すること ( 野田 2008:60) ソーシャルワークの理念と方法論を適用し 何らかの葛藤を抱える学齢期の子どもたちを援助する ( 山下 2008:12) 児童生徒の等しく教育を受ける権利や機会を保障していくことを目的としたソーシャルワークの専門的援助活動 ( 門田 2002:3) スクールソーシャルワークとは?

ソーシャルワークは 社会変革と社会開発 社会的結束 および人々のエンパワメントと解放を促進する 実践に基づいた専門職であり学問である 社会正義 人権 集団的責任 および多様性尊重の諸原理は ソーシャルワークの中核をなす ソーシャルワークの理論 社会科学 人文学 および地域 民族固有の知を基盤として ソーシャルワークは 生活課題に取り組みウェルビーイングを高めるよう 人々やさまざまな構造に働きかける ( 国際ソーシャルワーカー連盟 国際ソーシャルワーク学校連盟 ソーシャルワークのグローバル定義 2014 年 7 月 メルボルンにて採択 ) ソーシャルワークの国際定義

日本では社会福祉士 (1987 年 ) 精神保健福祉士 (1997 年 ) として国家資格化どこに配置されている? 福祉事務所 児童相談所 都道府県や市町村の福祉部局 / 発達障害者支援センター 精神保健福祉センター等の専門機関 / 老人ホーム 児童養護施設等の施設 介護保険法や障害者総合支援法に基づくサービス事業所や機関 / 医療機関 / 司法機関等 2008 年から文部科学省が事業化して学校現場にも配置 派遣 ソーシャルワーカーとは?

事業の趣旨 いじめ 不登校 暴力行為 児童虐待など生徒指導上の課題に対応するため 教育分野に関する知識に加えて 社会福祉等の専門的な知識 技術を用いて 児童生徒の置かれた様々な環境に働き掛けて支援を行う スクールソーシャルワーカーを配置し 教育相談体制を整備する 実施主体 都道府県 指定都市 中核市 ( 文部科学省 スクールソーシャルワーカー活用事業実施要領 より ) 文部科学省 スクールソーシャルワーカー活用事業

スクールソーシャルワーカーとして選考する者について 社会福祉士や精神保健福祉士等の福祉に関する専門的な資格を有する者が望ましいが 地域や学校の実情に応じて 福祉や教育の分野において 専門的な知識 技術を有する者 又は活動経験の実績等がある者のうち次の職務内容を適切に遂行できる者とする 1 問題を抱える児童生徒が置かれた環境への働きかけ 2 関係機関とのネットワークの構築 連携 調整 3 学校内におけるチーム体制の構築 支援 4 保護者 教職員等に対する支援 相談 情報提供 5 教職員等への研修活動 ( 文部科学省 スクールソーシャルワーカー活用事業実施要領 平成 25 年より ) 職務内容と資格

不登校の増加暴力行為の増加いじめの認知児童虐待の増加発達障害と特別支援教育外国につながりのある子どもの不就学 教育問題性同一性障害 (GID) 等への配慮精神疾患による休職者 ( 教職員 ) の増加いじめ防止対策推進法 (2013) 子どもの貧困防止法 (2013) 対策大綱 (2014) 事業の背景

学校に現れる 多様な子どもの課題 勉強がわからない 学校に行こうとすると頭痛がする 宿題ができない 親が夜中に働いている 家出 万引き 放火 夜遊びをする 諸費滞納 親と連絡がとれない 学用品がそろわない 暴力 暴言 教室に入れない 朝起きてこない いじめの被害 加害 家を一歩も出られない 部屋にこもって親に手をあげる

問題行動に対応するだけでは 問題が減らない誰から 何から取り組めばよいのか? いま この子のために 学校がやれることは 何だろう? 教員の自問自答

32% 28% 本人や親の障害 メンタルヘルス DV (80%) 経済問題 (72%) 社会的孤立 (50%) 平成 15 年度に北海道の児童相談所で虐待で受理した 119 事例の分析 ( 鳫咲子 (2013) 子どもの貧困と教育機会の不平等 30 頁より ) 子ども 家庭の課題は複合している

スクールソーシャルワーカーは 社会福祉の専門的な知識 技術を活用し 問題を抱えた児童生徒を取り巻く環境に働きかけ 家庭 学校 地域の関係機関をつなぎ 児童生徒の悩みや抱えている問題の解決に向けて支援する専門家です 学校は スクールソーシャルワーカーを活用し 児童生徒の様々な情報を整理統合し アセスメント プランニングをした上で 教職員がチームで問題を抱えた児童生徒の支援をすることが重要です また 教職員にスクールソーシャルワーク的な視点や手法を獲得させ それらを学校現場に定着させることも同様に重要なことです ( 文部科学省 生徒指導提要 平成 22 年 3 月 128-129p) 文科省による生徒指導の基本書では

個別支援のサイクル 見立て ( アセスメント ) 計画 ( プランニング ) 連携 協働 チェック ( モニタリング ) 実行 実践 問題の解決 改善を目指すには

教員 ( 担任 特別支援教育コーディネーター 生徒指導主事など ) からの相談養護教諭やスクールカウンセラーとの情報交換市町村教育委員会の指導主事等との情報交換児童観察 ( 授業や給食等の様子 掲示物等 ) 生徒指導部会 支援教育会議等の定例会出席いじめ防止のための学校生活アンケート閲覧欠席日数調査などの組織的なスクリーニング 学校がスクールソーシャルワーカー活用を決定 教育委員会に対応を要請する 事例を担当するまでのルートの例

アウトリーチ ( 子どもの抱える状況の早期発見 ) アセスメント ( 子どもの抱える状況の情報収集 ) ケース会議の開催 ( 教職員によるケース会議または学校 関係機関によるケース会議 ) 支援計画の検討 ( 子どもの抱える状況改善に向けた取り組計画を検討する ) 支援計画の実行 ( 学校 関係機関が協働して役割分担で支援を実施していく ) 支援成果の評価 ( 支援計画の成果と見直しを行う ) 学校でのソーシャルワークの支援過程 出典 : 門田 スクール ( 学校 ) ソーシャルワークの実践プロセス (2012:84)

アドボカシーおよびケースマネジメント ( 子どもの生活状況改善に向けた支援 ) マクロ 制度 政策 他 メゾ が学校 PTA 児童相談所 病院 福祉事務所 民生委員 児童委員 主任児童委員 保健師 町内会 NPO ボランティア 他 ソーシャルアクションおよびコンサルテーション等 ( 教育行政への支援 ) コミュニティワーク ( 学校 家庭 地域の協働支援 ) ミクロ個人家族グループ ケースワーク ( 個別支援 ) グループワーク ( 集団支援 ) 出典 : 門田 スクール ( 学校 ) ソーシャルワークの実践プロセス (2012:82) さまざまなレベルへの働きかけの視点

ミクロレベルは個別事例への環境を視野に入れた取り組みメゾレベルは校内体制づくりや変革への取り組みマクロレベルは制度 政策立案などシステムづくりにかかわる取り組み 2012:39) ( 山野 ミクロ メゾ マクロ実践の実践例

1 人ひとりの子どもを個人として尊重します 子どものパートナーとして一緒に問題解決に取り組みます 子どもの利益を第一に考えます 秘密を守ります 問題よりも可能性に目を向けます 物事を自分で決めるようにサポートします 個人に責任を求めるのではなく 環境との相互影響に焦点を当てます ( エコロジカルな視点 ) ( 日本スクールソーシャルワーカー協会のホームページより ) 基本的な姿勢

きょうだい 子ども 保護者 保護者 友だち 担任 SSWer 他の教職員 関係機関 アドボケイト ( 代弁 ) 機能の大切さ

個 の視点で子ども一人ひとりを支援する家庭背景への着目と働きかけ グループ のダイナミクスやメンバーの相互作用を捉え 分析していく特に学級集団や児童 生徒の小グループ学校も組織として機能する 地域 に目をひろげ 人や機関 制度を利用する地域で支援のネットワークをつくり ひろげる 学校 地域のリスクマネジメントにつながり 地域が変わっていく 学校現場へのソーシャルワークの視点の導入

不登校 ひきこもり暴力行為いじめ 対人トラブル児童虐待 ネグレクト発達障害親の離婚 DV ひとり親親の失業 不安定就労 経済的困窮非行 不良行為自傷行為等心身の健康問題 (SC, 養護教諭と連携 ) 外国籍 外国につながりのある子ども被災経験進路指導のサポート 自立に向けた支援など 対応する問題

教育委員会に所属し 学校長の指示のもとで動く常に学校管理職の視点を持つことが求められる ( 例 : リスクマネジメント 人権尊重 教職員の負担軽減や自尊感情への配慮 ) 教育委員会を通じた首長部局とのパイプ作り 下請け 丸投げ でないパートナーシップのもとでの 協働 がなければ続かない 市町村教委が事例レベルで学校 地域の課題を把握し 成果指標を明らかにして専門職を活用する必要性 また 学校との仲立ちをする必要性 学校管理職や教育委員会との協働

効果的な事業プログラムの実践プロセス 出典 : 山野 エビデンスに基づく効果的なスクールソーシャルワーカー事業プログラム (2015)

スクールソーシャルワーカーの資格と現場経験 n=372 項目 内訳 度数 % 所有する資格 社会福祉士 147 39.6 精神保健福祉士 81 21.8 その他社会福祉に関する資格 68 18.3 教員免許 194 52.3 心理に関する資格 82 22.1 その他 SSWの職務に関する技能の資格 18 4.9 資格なし 19 5.1 現場経験 社会福祉現場 77 28.0 教育現場 145 52.7 なし 21 7.6 その他 32 11.8 出典 : 山野らの2012 年調査による ( 横井 酒井 厨子 木崎 山野 2013:70) 課題 : 全国調査から

スクールソーシャルワーカーの配属先と配置形態 n=372 項目 内訳 度数 % 配属先 都道府県教育委員会 47 13.2 市町村教育委員会 163 45.8 教育事務所 ( センター ) 34 9.6 学校 101 28.4 その他 11 3.1 配置形態 単独校配置型 58 16.3 拠点校配置型 69 19.4 派遣型 170 47.9 派遣型 +( 単独 拠点校 ) 配置校型 51 14.4 登録型 7 2.0 出典 : 山野らの2012 年調査による ( 横井 酒井 厨子 木崎 山野 2013:70) 課題 : 全国調査から

拙著 ( 共著 ) 紹介 山野則子編著 エビデンスに基づく効果的なスクールソーシャルワーク 現場で使える教育行政との協働プログラム 明石書店 2015.

鳫咲子 (2013) 子どもの貧困と教育機会の不平等 就学援助 学校給食 母子家庭をめぐって 明石書店. 門田光司 (2002) 学校ソーシャルワーク入門 中央法規. 門田光司 (2012) スクール ( 学校 ) ソーシャルワークにおける実践モデル 日本社会福祉士養成校協会監修門田光司 富島喜揮 山下英三郎 山野則子編 スクール ( 学校 ) ソーシャルワーク論 中央法規 79-108. 国際ソーシャルワーカー連盟 (IFSW) 国際ソーシャルワーク学校連盟 (IASSW)(2014) ソーシャルワークのグローバル定義. 日本スクールソーシャルワーカー協会ホームページ http://www.sswaj.org/index2.html 野田正人 (2008) 学校ソーシャルワークの目的と価値 日本学校ソーシャルワーク学会編 スクールソーシャルワーカー養成テキスト 中央法規 60-70. 文部科学省 (2010) 生徒指導提要平成 22 年 3 月. 山下英三郎 (2008) 子どもたちの現状とスクールソーシャルワーク 日本スクールソーシャルワーク協会編山下英三郎 内田宏明 半羽利美佳編著 スクールソーシャルワーク論 歴史 理論 実践 学苑社. 山下英三郎 内田宏明 牧野晶哲編著 (2012) 新スクールソーシャルワーク論 子どもを中心にすえた理論と実践 学苑社. 山野則子 (2006) 子ども家庭相談体制におけるスクールソーシャルワークの構築 教育行政とのコラボレーション ソーシャルワーク研究 32(2),25-31. 山野則子 (2012) スクール ( 学校 ) ソーシャルワークとは 門田光司 富島喜揮 山下英三郎 山野則子編 スクール ( 学校 ) ソーシャルワーク論 中央法規 38-47. 山野則子編著 (2015) エビデンスに基づく効果的なスクールソーシャルワーカー事業プログラム 明石書店. 横井葉子 酒井滋子 厨子健一 木崎恵理子 山野則子 (2013) スクールソーシャルワークの効果的援助用紙に関する全国実態 ケース会議における実践に焦点化して 学校ソーシャルワーク研究 8. 引用文献