HP用成果報告書_

Similar documents
(ホームページ公開版成果報告)

1. 目的 実施計画 高度なエネルギーマネジメント技術により 需要家側のエネルギーリソースを統合的に制御することで バーチャルパワープラントの構築を図る < 高度なエネルギーマネジメント技術 > 蓄熱槽を活用した DR 複数建物 DR 多彩なエネルギーリソースのアグリゲーション < 便益 > 系統安

<4D F736F F F696E74202D D34966B8BE38F428E735F907B8E52976C C835B83932E B93C782DD8EE682E890EA97705D>

東京ガスエンジニアリングソリューションズ ( アグリゲーター業務運営 ) 参加者獲得 ベースライン算出 DR 実績集計 DR 容量余力検証 参加者 データ計測 計測機器 BEMS 等 ネガワット共通基盤システム OpenADR DR 管理システム


1 タウンメガソーラーの実現 7 2 街の発展を想定したメガソーラー整備及び連結 8 3 北九州水素タウン 9 4 風の道に沿った小型風力発電の導入 10 5 工場廃熱の活用 ( 工場廃熱の植物工場等利用 ) 11 6 工場廃熱の活用 ( バイナリー発電 ) 12 7 次世代 BDF の開発などバイ

けいはんなエコシティ次世代エネルギー 社会システム実証プロジェクトにおける 電気のかしこい使い方プログラム の今夏の実施結果と今冬の実施概要について 平成 25 年 12 月 2 日関西電力株式会社三菱電機株式会社三菱重工業株式会社 関西電力株式会社 三菱電機株式会社 三菱重工業株式会社の 3 社は

スライド 1

発電単価 [JPY/kWh] 差が大きい ピークシフトによる経済的価値が大きい Time 0 時 23 時 30 分 発電単価 [JPY/kWh] 差が小さい ピークシフトしても経済的価値


スライド 1

<4D F736F F F696E74202D D959797CD94AD93648F8A8CFC8AC48E8B90A78CE B292F188C48F912D

資料1 :住宅(家庭部門)の中期の対策・施策検討

スライド 1

資料3 日常生活CO2情報提供ツール(仮称)の更新について

資料 2 接続可能量 (2017 年度算定値 ) の算定について 平成 29 年 9 月資源エネルギー庁

電中研における次世代のグリッド技術開発

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション

第三者委員会向け 説明資料

( 要領 6) 歩数計アプリを活用した仕組みの全体像 歩数計アプリを活用した仕組みの全体像が分かるものを提示してください

<4D F736F F F696E74202D208CF6955C97705F B F B5F B40945C82CC88EA82C282C582A082E9936

. 石垣島における電力系統の概要 Copyright The Okinawa Electric Power Company, Incorporated. All Rights Reserved.

本 社 大 阪 府 大 阪 市 北 区 堂 島 浜 東 洋 紡 ビル Tel: Fax: 錦 糸 町 オフィス 東 京 都 墨 田 区 江 東 橋 富 士 ソフトビル Tel:

電解水素製造の経済性 再エネからの水素製造 - 余剰電力の特定 - 再エネの水素製造への利用方法 エネルギー貯蔵としての再エネ水素 まとめ Copyright 215, IEEJ, All rights reserved 2

資料 1 申込代行事業者さまにご確認 ご対応いただく内容 1. 同封資料の内容について ご確認をお願いいたします 1 今回 当社からご確認させていただく対象は ( 資料 2) 今回確認の対象となる発電所一覧 に記載している発電所です 複数の発電所を申込みいただいた申込代行事業者さまについては ダイレ

はじめに 1 電源 Ⅱ 事前予約の検証について 四国エリアにおいては 太陽光発電の計画差 ( 下振れ ) により十分な予備力が確保できなくなるおそれがある場合に電源 Ⅱ 事前予約を実施しています 今回 2018 年 8 月 9 月における電源 Ⅱ 事前予約の実績について事後検証を実施しました

PowerPoint Presentation

不具合情報受付管理 DB 不具合情報対応情報要因 履歴登録 設備情報 不具合情報 対応情報 不具合 ( 履歴 ) 情報 機器仕様 納入情報 機器部品情報 関連資料 機器情報 交換部品情報 交換履歴 交換部品情報 保有部材管理 DB 保有部材管理 不具合情報 不具合先情報 不具合復旧情報 受付情報 対

リリース案

申込代行事業者さまへのお知らせについて

untitled

<4D F736F F F696E74202D20816B8E9197BF F4390B3816A816C91E58B4B96CD C82728FEE95F18AEE94D590AE94F58E968BC682C982C282A282C4205B8CDD8AB B83685D>

日本市場における 2020/2030 年に向けた太陽光発電導入量予測 のポイント 2020 年までの短 中期の太陽光発電システム導入量を予測 FIT 制度や電力事業をめぐる動き等を高精度に分析して導入量予測を提示しました 2030 年までの長期の太陽光発電システム導入量を予測省エネルギー スマート社

PPT090_提案書テンプレート

1.CO2 削減ポイントプログラムの効果検証の方針 HEMS サービスの一つとして アドバイス情報や排出削減に対してインセンティブを付与できるような仕組みを構築していくためには それがサービスの継続利用や削減行動の促進につながる必要がある 効果検証 1 では HEMS サービスの継続利用と削減行動に

平成23年度

令和元年 6 月 4 日 科学技術振興機構 (JST) 北 海 道 大 学 名 古 屋 大 学 東 京 理 科 大 学 電力使用量を調整する経済的価値を明らかに ~ 発電コストの時間変動に着目した解析 制御技術を開発 ~ ポイント 電力需要ピーク時に電力使用量を調整するデマンドレスポンスは その経済

実証試験の概要 1 太陽光など出力が不安定な再エネが大量に普及した場合においても 高品質 高信頼度の 電力供給が維持できるよう 将来のスマートグリッド構築に向けた技術的な課題解決のため 佐賀県玄海町と鹿児島県薩摩川内市に太陽光発電設備や蓄電池などの試験設備を設置 し 実証試験を実施 1 需給面 о

問題意識 民生部門 ( 業務部門と家庭部門 ) の温室効果ガス排出量削減が喫緊の課題 民生部門対策が進まなければ 他部門の対策強化や 海外からの排出クレジット取得に頼らざるを得ない 民生部門対策において IT の重要性が増大 ( 利用拡大に伴う排出量増加と省エネポテンシャル ) IT を有効に活用し

Microsoft PowerPoint - 【系統WG資料(案)】出力制御機能付PCSの技術仕様について_ 修正版AFTER修正

次世代エネルギーシステムの提言 2011 年 9 月 16 日 株式会社日本総合研究所 創発戦略センター Copyright (C) 2011 The Japan Research Institute, Limited. All Rights Reserved.[tv1.0]

スライド 0

スマートコミュニティと新しいビジネス ~エネルギー関連新規ビジネスを促進するために~

平成 30 年度需要家側エネルギーリソースを活用したバーチャルパワープラント構築実証事業 (A 事業 ) 東京電力パワーグリッド株式会社関西電力株式会社 2019 年 3 月

力率 1.0(100%) の場合 100% の定格出力まで有効電力として発電し 出力できます 力率 0.95(95%) の場合は 定格出力の 95% 以上は有効電力として出力できません 太陽光発電所への影響 パワコンの最大出力が 95% になるので 最大出力付近ではピークカットされます パワコンの出

表紙

White Paper on Small and Medium Enterprises in Japan

FIT/ 非 FIT 認定設備が併存する場合の逆潮流の扱いに関する検討状況 現在 一需要家内に FIT 認定設備と非 FIT 認定設備が併存する場合には FIT 制度に基づく買取量 ( 逆潮流量 ) を正確に計量するため 非 FIT 認定設備からの逆潮流は禁止されている (FIT 法施行規則第 5

:46

ドイツで大規模ハイブリッド蓄電池システム実証事業を開始へ

今回の調査の背景と狙いについて当社では国のエネルギー基本計画の中で ZEH 普及に関する方針が明記された 200 年より 実 邸のエネルギー収支を調査し 結果から見えてくる課題を解決することが ZEH の拡大につなが ると考え PV 搭載住宅のエネルギー収支実邸調査 を実施してきました 205 年

再生可能エネルギー発電と二次電池を導入した地域電力システムのシミュレーションによる設計

untitled

エネルギー規制 制度改革アクションプラン (11 月 1 日 ) の概要 重点課題と詳細リスト 現時点で政府が取り組むこととしている又は検討中の事項を 実施 検討事項詳細リスト (77 項目 ) として取りまとめ その中から 3つの柱で計 26 項目の重点課題を特定 1 電力システムの改革 (9 項

1

PowerPoint プレゼンテーション

大規模災害等に備えたバックアップや通信回線の考慮 庁舎内への保存等の構成について示すこと 1.5. 事業継続 事業者もしくは構成企業 製品製造元等の破綻等により サービスの継続が困難となった場合において それぞれのパターン毎に 具体的な対策を示すこと 事業者の破綻時には第三者へサービスの提供を引き継

スライド 1

資料1:地球温暖化対策基本法案(環境大臣案の概要)

新規文書1

スライド 1

とができます 4. 対象取引の範囲 第 1 項のポイント付与の具体的な条件 対象取引自体の条件は 各加盟店が定めます 5. ポイントサービスの利用終了 その他いかなる理由によっても 付与されたポイントを換金することはできません 第 4 条 ( 提携サービス ) 1. 提携サービスは 次のとおりです

2016 年 04 月 15 日 電力小売自由化 ZEH( ネット ゼロ エネルギー ハウス ) に対応 スマート HEMS サービスアプリ の機能を拡充 提供するサービスは進化してもサービス利用料金は無料 製品名 スマート HEMS サービスアプリ 希望小売価格 ( 税抜 ) 無料 ( 1) サー

Microsoft PowerPoint _ISO50001_国際WS(パナソニック)_ja.ppt [互換モード]

これは 平成 27 年 12 月現在の清掃一組の清掃工場等の施設配置図です 建替え中の杉並清掃工場を除く 20 工場でごみ焼却による熱エネルギーを利用した発電を行っています 施設全体の焼却能力の規模としては 1 日当たり 11,700 トンとなります また 全工場の発電能力規模の合計は約 28 万キ

第14回 次世代エネルギー・社会システム協議会 資料6 北九州市プレゼン資料


再生可能エネルギーを活用した新たなサービス

店舗・オフィス用パッケージエアコン「省エネの達人プレミアム」新シリーズを発売

報告書の主な内容 2012 年度冬季の電力需給の結果分析 2012 年度冬季電力需給の事前想定と実績とを比較 検証 2013 年度夏季の電力需給の見通し 需要面と供給面の精査を行い 各電力会社の需給バランスについて安定供給が可能であるかを検証 電力需給検証小委員会としての要請 2013 年度夏季の電

資料2:地球温暖化対策に係る中長期ロードマップ(議論のたたき台)(案)

Q4. 出力制御を実施した場合 公平に制御されていることは どのように確認出来るのか A. 再エネの出力制御を実施した場合は 電力広域的運営推進機関による妥当性の検証を受けることになっています ( 月単位で 検証を実施 ) なお 九州エリアの離島 ( 壱岐 種子島 徳之島 ) では 既に出力制御を実

A.3 排出削減量の算定方法 A.3.1 排出削減量 ER EM BL EM PJ ( 式 1) 定義単位 数値 4 ER 排出削減量 1 kgco2/ 年 0 t<1 年 年 t<2.5 年 年 <t EM BL ベースライン排出量 2 kgco2/

第 2 図 3 プロジェクトスケジュール第 1 表 平常時 電力ピークカットなど対応の建物への電力供給 第 1 図 平常時 プロジェクト概要図 会議室エレベータ災害時避難場所 ( 会議室 ) 充放電器 災害時 平常時及び災害時に対応可能なシステムを構築する 運用者 < 実証実験 > 会議室 第 2

MKN713-A9L72サーバーサービス活用ガイド

「節電対策パンフレット」(家庭向け)

2016年07月28日 ZEH 1 普及への対応と さらなるHEMSの市場拡大を目指し 価格を約40 ダウン 2 スマートHEMS(R)の中核機器 AiSEG2 7型モニター機能付 を発売 HEMSゲートウェイ AiSEG(R) とHEMSモニターの一体化と Wi-Fi機能の搭載により 設置自由度が

防災業務計画

□120714システム選択(伴さん).ppt

太陽光発電について 太陽光発電とは シリコン半導体などに光が当たると電気が発生する現象を利用し 太陽の光エネルギーを直接電気に変換する発電方法 太陽光発電システムは太陽電池モジュールや架台 パワーコンディショナー等からなるシステム品であり 住宅に設置する場合は工事が必要 住宅用では 4kW 程度の出

会社案内2015(日本語)

1. よりそうスマートプロジェクト の概要 1 当社では IoT や AI などの新たな情報技術の進展を 成長の機会 ( チャンス ) と捉え 本年 4 月に バーチャルパワープラント実証プロジェクト を開始するなど お客さまサービスのさらなる向上や将来の事業領域の拡大につながる新たなビジネスモデル

Microsoft PowerPoint - 05 印刷用【KDDI】発表資料ver4.ppt

<4D F736F F D20927E EC091D492B28DB8838A838A815B83588DC58F4994C52E646F63>

スライド 1

豊田通商株式会社 CSR Report 2011

Microsoft PowerPoint - スマコミサミット2015_北九州プレゼン資料_日_ a

住基即時 / 一括システムと住基情報交換システムの概要 〇住基即時システム 年金に関する届出において 電子申請を利用した届出の場合に住民票の添付を不要とするため また届出していただいた方の本人確認 生存確認等を行うために 住民基本台帳ネットワークシステム ( 以下 住基ネット という ) への即時照

総合H1_H4_cs3.ai

( 太陽光 風力については 1/2~5/6 の間で設定 中小水力 地熱 バイオマスについては 1/3~2/3 の間で設定 )) 7 適用又は延長期間 2 年間 ( 平成 31 年度末まで ) 8 必要性等 1 政策目的及びその根拠 租税特別措置等により実現しようとする政策目的 長期エネルギー需給見通

Microsoft Word 後藤佑介.doc

再生可能エネルギー 入力支援システム操作マニュアル

1. 調査の目的 物価モニター調査の概要 原油価格や為替レートなどの動向が生活関連物資等の価格に及ぼす影響 物価動向についての意識等を正確 迅速に把握し 消費者等へタイムリーな情報提供を行う ( 参考 )URL:

<4D F736F F F696E74202D FA8DC58F498D C55F F4E45444F B F E55F97D1816A>

【HP公表 最終版の公表前確認修正有り】 北陸取組み(個票)

,745 3,000 JK

1. 補助事業の概要 (1) 事業概要 主な事業者 事業地 ひおき地域エネルギー株式会社 日置市 鹿児島県日置市伊集院町 施設名称 1 コンパクトグリッド 1 2 コンパクトグリッド 2 面的利用エリア面積約 89,054.55m 2 主な再生可能エネルギー 面的利用先 主な導入設備 太陽光 コージ

ソフト活用事例③自動Rawデータ管理システム

Microsoft PowerPoint - ä¹šå·žéł»å−łï¼ıㅊㅬㇼㅳè³⁄挎+报本語; [äº™æ‘łã…¢ã…¼ã…›]

Transcription:

( ホームページ公開版成果報告 ) 次世代エネルギー 社会システム実証事業成果報告 平成 26 年度 事業者名 : イオンリテール株式会社 イオンディライト株式会社共同申請者名 : 補助事業の名称 :Ⅰ-1-1 エネルギーマネジメントシステムの構築 C. 業務部門での実証 (BEMS(CEMSとの連携のもと)) 商業施設における地域と連携したエネルギーマネジメントシステムの有効性検証事業全体の事業期間 : 平成 24 年 10 月 4 日 ~ 平成 27 年 3 月 10 日 実証事業の目的 目標北九州スマートコミュニティ創造事業では 八幡東区東田地区において再生可能エネルギー ( 太陽光 風力 ) で発電される電力と 発電所で発電される電力とを ICT( 情報通信技術 ) を使ったスマートグリッドを構築し CEMS を中心に HEMS BEMS 等と連携したタウンマネジメントやダイナミックプライシング ( 以下 DP ) など住民等参加のデマンド サイド マネジメントによる地域全体のエネルギー効率利用の実現について実証を行ってきた イオンモール八幡東は 八幡東区東田地区全体の電力需要の 20~30% を占めており 当該施設でのエネルギーマネジメントによる効果は地区のエネルギー削減に大きく影響する このような大型のショッピングセンター ( 以下 SC ) がスマートコミュニティの核として再生可能エネルギー ( 太陽光発電設備 ) や スマート SC 型 BEMS を装備し DP の実施者 CEMS と連携した運用を行って近隣住民 専門店のエネルギー削減行動を誘導した場合の地域の電力負荷平準化や電力需給逼迫への抑制に対して どれくらいの効果があるかについて検証した また SC のエネルギーマネジメントシステムと連動し DP 実施対象日 適応時間帯に家庭での日中の省エネを進めるため SC への来店を促す来店特典 としてインセンティブプログラム ( 以下 IP ) の実証実験を行い 電力逼迫時に経済的インセンティブを付与することによるピークオフ効果 および 経済効果の検証と 経済効果を含む効果的なインセンティブのあり方について検証した 実証にあたり平成 26 年度末で以下の数値目標を掲げた (1)DR/DP に対するエネルギーマネジメント検証 太陽光発電装置の導入等 電力デマンド抑制目標値 : 140kW (2)IP によるエネルギーマネジメント検証 マネジメントの実施 DP 発令時の電力削減効果 : 50kW ( 家庭での使用量 1kW/ 戸として 50 戸分 ) 1

実証事業の概要 1. イオンリテール株式会社 (1) 平成 24 年度 実証事業に必要となる設備の導入 システム構築 太陽光発電設備(200kW) スマート SC 型 BEMS 等 (2) 平成 25 年度 IP による来客者数データをスマート SC 型 BEMS に取込むインターフェース機能の開発およびスマート SC 型 BEMS への実装 (3) 平成 26 年度 本実証を通しての総括評価実施 2. イオンディライト株式会社平成 25 26 年度において 次の実証を実施 (1)DP 発令時における DP オペレーションと有効性検証 (2) エネルギー解析業務 ( エネルキ ー DB 解析業務及び解析評価報告書作成 ) 3. イオン九州株式会社平成 25 年度において 次の実証を実施 (1) IP(SC 来店ポイント付与 ) による家庭の消費電力削減 対象世帯の DP 時間帯の参加家庭の消費電力の削減を比較し IP の効果を検証 SC の消費電力への影響を検証 (2) IP の仕組みの構築 インセンティブを容易に付与できる仕組みを構築 インセンティブ付与の実証 ( 夏季 冬季の DP 発令期間 ) IP の実施結果の分析 加えて WAON カードをお使いの世帯の来店時の POS 購入データにより 買い物動向と IP の関係について分析 今後のインセンティブプログラム展開に向けた課題等を抽出 2

各社分担 ( 協同事業者がいる場合 ) イオンリテール株式会社 実証事業における設備導入 システム構築 実証事業全体の総括 イオンディライト株式会社 ダイナミックプライシング発令時における DP オペレーション実施 運用 エネルギー解析業務( エネルキ ー DB 解析業務及び解析評価報告書作成 ) DR/DP に対するエネルギーマネジメント検証 イオン九州株式会社 ダイナミックプライシング発令時におけるインセンティブプログラムの導入と 有効性検証 実証事業のスケジュール 〇平成 24 年度 : 設備導入 及びシステム構築 〇平成 25 年度 平成 26 年度は平成 24 年度に導入した設備 システムを使用しての実証 夏季 冬季 インセンティブ プログラム (IP) 実施 H25 年 7 月 22 日 ( 月 ) ~9 月 30 日 ( 月 ) H25 年 12 月 16 日 ( 月 ) ~H26 年 1 月 17 日 ( 金 ) ダイナミック プライシング (DP) 実施 H25 年 7 月 22 日 ( 月 ) ~9 月 30 日 ( 月 ) H26 年 7 月 1 日 ( 火 ) ~9 月 30 日 ( 火 ) H25 年 12 月 11 日 ( 水 ) ~H26 年 1 月 17 日 ( 金 ) 3

平成 24 年度の成果 1. イオンリテール株式会社〇再生可能エネルギー ( 太陽光発電設備 ) スマート SC 型 BEMS 等 実証事業に必要な機器を導入 SC_BEMSサーバー BEMS 計測機器 PV-PCS( 施設屋根 歩行路屋根設置 ) デジタルサイネージ等 4

平成 25 年度の成果 1. イオンリテール株式会社項目 内容 実施形態 1WAON システムサーバー上の集客データを BEMS に取り込むデータ収集機能の追加 E-Mailインタフェースにより受信した週間別の集客データを日時別 時刻にマージする機能 ユーティリティーツールマクロの手動操作によるオペレーション 2WAON システム集客データを BEMS のデータベースへ書き込む 読み込むためのリード / ライト機能の追加 集客データを BEMS データと して分析可能な形式に変換 する機能 グラフ形式の基本フォーマッ ト作成および運用 (IP トリガ ー起動 ) 2. イオンディライト株式会社 (1)DR/DPに対するエネルギーマネジメント結果実施内容数値目標実施結果 [1] 太陽光発電装置の導入等電力デマンド抑制値 [2] マネジメントの実施 140kW 37.5kW ( 対象 100 世帯 ) 最大 160kW 平均 9.9kW ( 対象 50 世帯 ) 最大 26.6kW ( 対象 50 世帯 ) 条件比較マネジメント対象 100 世帯 マネジメント対象 50 世帯 家庭での使用想定 1kW/ 戸 家庭での使用平均 0.6kW/ 戸 最大 1kW/ 戸 参加 37.5/100 世帯 参加 平均 17.2/50 世帯 参加率 37.5% 参加率 34.4% 参加 最大 26/50 世帯 参加率 52% 5

3. イオン九州株式会社 (1) インセンティブプログラム ( 来店ポイント付与 ) による家庭の消費電力削減 実施内容 数値目標 実施結果 夏季実証 平均 9.9kW DP 発令時の電力削減効果 IP による家 ( 対象 50 世帯 ) 37.5kW 庭の消費電力最大 26.6kW ( 家庭での使用量 1kW/ 戸として削減 ( 対象 50 世帯 ) 37.5 戸分 ) 冬季実証 変化が見られず (2) 来店ポイント付与によるインセンティブプログラムの構築目標 1 ICT と非接触 IC カードを使った効率的な IP システムの構築 2 DP 発令時のインセンティブプログラムの検討 3 参加者の IP 分析 POS 購買データの分析 4 店舗全体の来店動向との比較結果 1 WAON カード 並びに イオングループに展開中のハッピーゲートを専用化したシステムとして 来店ポイントを付与する仕組みを構築 2 インセンティブとしては 来店ポイントとして DP 発令時間帯にイオン八幡東店に来店した場合に 100WAON ポイントを付与 3 実証参加世帯における IP 参加の動向の分析 POS 購入との関連などを分析 インセンティブの魅力が評価され DP 発令時の来店 を促したが 今回実施したIPの効果向上には 外出予定の組み立てに時間の猶予が得られる 前日告知 がより有効であると考えられる 曜日などによる IP 参加率の周期変動 があった 参加率低下が想定される日 の 参加率向上のための施策 設定も必要である 冬季実証においては DP 発令時間帯の 16 時 ~19 時の時間帯に対して削減効果が少なく 夕飯の支度支援に直結するなどの IP 内容の検討は必要と感じる 4 店舗の全体客数の動向とも比較し 実施における課題を抽出 6

平成 26 年度の成果 1. イオンリテール株式会社 (1) 実証期間全体のデータ分析 評価 (2)DR/DP に対する SC 型 BEMS の課題と対策検討 (3) スマート SC 型 BEMS の水平展開に必要な条件整備検討 2. イオンディライト株式会社 (1) ダイナミックプライシング発令時における DP オペレーション追加と有効性検証 平成 25 年度実績から更なる電力デマンド抑制ポイントの見極め 実施検証 (2)DR/DP に対するエネルギーマネジメント検証 1で策定した DP オペレーションによるエネルギーデータ分析 平成 25 年度データ分析結果と今年度実績値との比較分析 DR/DP に対するエネルギーマネジメント結果 電力削減項目実績値 ( 平均値 ) 目標値 太陽光発電装置 の導入等 1 太陽光発電 64.8kW - 電力削減行動 2 166.0kW - 計 230.8kW 140kW 1 最高気温 30~34 における電力削減値の平均 2 専門店における実績は 目標 8.8% に対し 約 2% 7

実証事業全体の成果 (1) DR/DPに対するエネルギーマネジメント検証 a. 実施内容 DP 発令時 業務 環境に支障のない範囲での SC 内設備 機器の停止 制御 情報端末を利用しての専門店における電力削減行動の誘導 需要 発電予測等による太陽光発電設備の有効活用 b. 目標 (H26 年度末 ) 電力デマンド削減目標値 : 140kW c. 成果 ( 最高気温 30~34 における平均電力削減値 ) 電力削減行動による削減 : 166kW(-4.85%) 太陽光発電設備の有効活用 : 64.8kW 全体で 230.8kW(-6.75%) の削減が図られ 目標の 140 kwに対し90kw 以上超過で達成 専門店に対しては目標 8.8% に対し 約 2% で未達 (2) IPによるエネルギーマネジメント検証 a. 実施内容 DP 発令時 SCに来店すると お買い物ポイントカード WAONカード に来店ポイント (100ポイント:100 円相当 ) が付与されるというインセンティブのしくみを構築 インセンティブに対する集客効果 および来店世帯での電力使用量の削減効果を検証 b. 目標 DP 発令時の電力削減効果 : 50kW ( 家庭での使用量 1kW/ 戸として50 戸分 ) c. 成果 (H25 年度夏季 ) IP 実施時における集客効果は 実証対象世帯 50 世帯に対し 最大で 26 世帯 (52%) 平均で 17.2 世帯 (34.4%) 来店にともなう家庭での使用電力の削減については 最大来店者時 (26 世帯 ) において 26.6kWであったことから 1.03kW/ 戸 50 世帯で換算すると 51kWとなり目標の 50kWを達成 IP 実施による来店者増に伴うSCのエネルギー消費量の変化はみられずこのように スマートSC 型 BEMS を装備した大型 SCがCEMS 連携及びSC 内で専門店を含めた運用を行い DR/ DPやIPの手法を活用することで 地域の電力負荷平準化や電力需給逼迫への抑制に対し効果を上げることができ 地域全体のエネルギー最適運用に対する有効な対策の一つといえることが検証できた 8

しかし 以下の課題が考えられ ビジネス展開にあたっては これらの課題を解決していく必要がある 1 専門店におけるさらなる電力削減専門店における参加率が約 50% 程度と低く 電力削減率が低かったことから DR/DPに協力するためのメリットの明確化 節電に対応できる設備の取入れ等が必要である 2 スマートSC 型 BEMSの運用 / コストスマートSC 型 BEMSはエネルギーマネジメントを行うツールであり それを有効に活用するかは運用者に委ねられることから 運用者の教育 マニュアル等の整備が必要 また展開していくにはコストの低減化が必要である 3 IP 原資確保 IPの効果は確認されたが インセンティブの額と集客数 購入額等の関係から適切なインセンティブの設定を行う必要がある また そのインセンティブの原資の確保 ( 例えばネガワット取引による利益から確保 ) が必要である 9