平成 26 年度全国学力 学習状況調査の宇部市の結果について 調査結果の公表について平成 19 年度から実施された全国学力 学習状況調査は 本年で 7 回目 ( 平成 23 年度は震災のため見送り ) を迎えた 本調査の目的は 教育に関する継続的な検証改善サイクルを確立すること 学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の改善等に役立てること である そのため 宇部市教育委員会では 本調査の目的を踏まえ 昨年度までと同様に学力について全国の平均正答率を 100 とした指標とともに 今年度からは宇部市の平均正答率を公表する 調査結果の取扱いについて本調査は 児童生徒の学力や学習状況を把握し 教育指導の充実や学習状況の改善等に役立てるために実施している しかしながら 対象となる学年や実施教科 出題数が限られているため 児童生徒の学力の全てを表すものではなく あくまでも学力の一部分を示すものである そのため 分析結果については 児童生徒にとってよりよい教育活動を行うために活用するものとする 1 調査概要 ⑴ 目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証し その改善を図るとともに そのような取組を通じて 教育に関する継続的な検証改善サイクルを確立する また 学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の改善等に役立てる ⑵ 調査期日平成 26 年 4 月 22 日 ( 火 ) ⑶ 学校数及び対象学年 ( 人数 ) 1 市立小学校 :24 校 対象学年 : 第 6 学年 (1,380 名 ) 2 市立中学校 :13 校 対象学年 : 第 3 学年 (1,397 名 ) ⑷ 調査内容 1 教科に関する調査 ( 国語 算数 数学 ) ア問題 A: 主として 知識 に関する問題イ問題 B: 主として 活用 に関する問題 2 生活習慣や学習環境等に関する質問紙調査ア児童生徒に対する調査 小学校: 74 項目中学校 :74 項目 イ学校に対する調査 小学校:101 項目中学校 :99 項目 2 調査結果等 ⑴ 教科に関する結果 1 全体の結果 理科は平成 24 年度以外は未実施のため 表では空欄としています 平成 23 年度の調査は震災により未実施のため データがありません
小学校の結果は 国語 B 算数 A で全国平均正答率を上回っており 改善傾向が見られる しかし 国語 A 算数 B では依然として全国平均正答率を下回っており 課題が残る 中学校の結果は 国語 B 以外の教科で全国平均正答率を上回った ア平成 26 年度全国学力 学習状況調査における宇部市の平均正答率と全国の平均正答率 小学校 小学校平均正答率国語 A 国語 B 算数 A 算数 B H26 宇部市 71.1 57.2 78.7 56.4 全国 72.9 55.5 78.1 58.2 中学校平均正答率国語 A 国語 B 数学 A 数学 B 宇部市 79.4 50.7 71.4 62.2 H26 全国 79.4 51.0 67.4 59.8 イ各年度の全国の平均正答率を 100 とした宇部市の平均正答率を指標で算出 小学校
2 小学校 国語 算数 話すこと 聞くこと 伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項 領域を表中等では 話すこと 言語事項 と表記しています ( 中学校も同様とします ) 国語 A 知識 に関する問題 言語事項 以外の領域で改善傾向が見られたが 全体的な知識の定着には課題が残る 国語 B 活用 に関する問題 全ての領域で改善傾向が見られ 話すこと 以外の領域で全国平均正答率を上回った 算数 A 知識 に関する問題 図形 数量関係 領域で改善傾向が大きく 量と測定 以外の領域で全国平均正答率を上回った 算数 B 活用 に関する問題 図形 以外の領域で改善傾向が見られたが 全ての領域で全国平均正答率を下回っている
3 中学校 国語 数学 平成 24 年度までの 数量関係 領域は 平成 25 年度以降 関数 領域と 資料の活用 領域に分割されました 国語 A 知識 に関する問題 言語事項 領域では改善傾向が見られ 書くこと 領域とともに全国平均正答率を上回った 国語 B 活用 に関する問題 全ての領域で改善傾向が見られ 言語事項 領域では全国平均正答率を上回った 数学 A 知識 に関する問題 関数 資料の活用 領域では改善傾向が大きく 平成 25 年度に続き 全ての領域で全国平均正答率を上回った 数学 B 活用 に関する問題 資料の活用 領域では改善傾向が大きく見られ 全ての領域で全国平均正答率を上回った
⑵ 生活習慣や学習環境に関する結果 ( 児童生徒に関する調査 ) 1 生活状況 質問項目 朝食を毎日食べていますか 小学校 朝食を 必ず食べる どちらかといえば食べる と回答した宇部市の小学生は 95.2% 県は 96.6% 全国は 96.0% 同様に回答した宇部市の中学生は 93.9% 県は 95.5% 全国は 93.5% 宇部市教育振興基本計画 小中学校食育推進事業 ( 朝食摂取率 ) 目標指数平成 29 年度 94% 平成 33 年度 96% 質問項目 毎日同じ時刻に寝ていますか
小学校 同じ時刻に寝ている どちらかといえば同じ時刻に寝ている と回答した宇部市の小学生は 79.4% 全国 県は 79.2% 平成 21 度から改善傾向にある 同様に回答した宇部市の中学生は 69.6% 全国は 74.1% 県は 75.9%
質問項目 毎日同じ時刻ぐらいに起きていますか 小学校 毎日同じ時刻ぐらいに 起きる どちらかといえば起きる と回答した宇部市の小学生は 91.5% 全国は 90.9% 県は 91.7% 同様に回答した宇部市の中学生は 93.0% 全国は 92.1% 県は 94.0% 宇部市の中学生は 起きる時刻はほぼ決まっているものの寝る時刻が不規則であるということがうかがえる とくに寝る時刻については 改善が見られておらず 規則的な生活が身に付くよう指導する必要がある
質問項目 家で 自分で計画を立てて勉強していますか 小学校 自分で 計画を立てる どちらかといえば立てる と回答した宇部市の小学生は 58.2% 全国は 61.0% 県は 61.4% 宇部市の小学生の肯定的な回答は平成 21 年度から改善傾向にある 同様に回答した宇部市の中学生は 48.1% 全国は 46.6% 県は 48.8% 宇部市の中学生の肯定的な回答は平成 21 年度から改善傾向にある
質問項目 家で学校の宿題をしていますか 小学校 家で学校の宿題を する どちらかといえばする と回答した宇部市の小学生は 97.0% 全国は 96.5% 県は 97.5% 同様に回答した宇部市の中学生は 87.3% 全国は 88.2% 県は 90.7% 宇部市の中学生の肯定的な回答は 平成 21 年度に比べ改善傾向にある
質問項目 学校の授業時間以外での平日 ( 月 ~ 金曜日 の勉強の時間 小学校 授業以外の勉強時間が 1 時間以上と回答した宇部市の小学生は 58.1% 全国は 62.0% 県は 64.1% しかし 1 時間以上勉強する宇部市の小学生の割合は 最も低かった平成 22 年度からは改善傾向にある 同様に勉強時間が 2 時間以上と回答した宇部市の中学生は 31.2% 全国は 35.1% 県は 30.5% しない と回答する宇部市の中学生は平成 22 年度以降減尐している
質問項目 休日の勉強時間 小学校 休日に 1 時間以上勉強する宇部市の小学生は 51.9% 全国は 55.9% 県は 56.6% 休日に 2 時間以上勉強する宇部市の中学生は 37.3% 全国は 40.3% 県は 38.5% 計画的な学習や学習時間では 改善傾向にあるものの課題である 小学 6 年生であれば 1 時間 中学 3 年生では 2 時間以上の家庭での学習を習慣付けること 計画性をもたせることが必要である また 平成 21 年度に比べ 小学生 1 時間以上 中学生 2 時間以上休日に勉強する児童生徒の割合は増えているものの 全国県に比べ低い 全く勉強しない子どもの割合は減尐傾向にある 勉強が不十分な児童生徒は半数を超えており 家庭学習の充実が課題である
質問項目 読書は好きですか 小学校 読書が 好き と回答した宇部市の小学生は 42.8% 全国は 48.9% 県は 49.7% 同様に回答した宇部市の中学生は 44.0% 全国は 45.9% 県は 49.8%
質問項目 学校の授業時間以外での平日 ( 月 ~ 金曜日 ) の読書時間 小学校 読書の時間が 10 分以下 または ほとんどしていない と回答した宇部市の小学生は 38.9% 全国は 35.2% 県は 34.3% 同様に回答した宇部市の中学生は 49.4% 全国は 46.9% 県は 45.7%
質問項目 昼休み 放課後 休日の図書館利用 小学校 学校図書館を週 1 回以上利用すると回答した宇部市の小学生は 16.6% 全国は 18.7% 県は 21.7% 同様に回答した宇部市の中学生は 7.0% 全国は 8.0% 県は 7.4% 学校図書館を週 1 回以上利用する児童生徒の割合は小学生が約 17% 中学生は 7% で 活用が進んでいない 読書を好きと回答する児童生徒が全国 県と比べ低いことからも 読書への関心を高めるために学校図書館の運営について工夫改善が必要である
質問項目 新聞を読んでいますか 小学校 新聞をほとんどまたは全く読んでいない と回答した宇部市の小学生は 47.0% 県は 48.3% 全国は 50.4% 同様に回答した宇部市の中学生は 30.1% であり 県は 24.2% 全国は 28.1% 読書や新聞への関心は全国 県と比べて低い傾向にある とくに 読書が好き と回答する児童が尐ないことは大きな課題である 全ての教室には新聞が置いてあることから 新聞の有効な活用を進めていくとともに 学校図書館の利用 朝読書 ブックトーク等を充実させていくことが必要である
質問項目 携帯やスマートフォンの利用時間 ( ゲーム使用は除く ) 小学校 携帯やスマートフォンを 1 時間以上使用すると回答した宇部市の小学生は 12.2% 全国は 15.1% 県は 13.6% 同様に回答した宇部市の中学生は 47.9% 全国は 47.7% 県は 42.4% 携帯やスマートフォンを 1 時間以上使用する宇部市の中学生は約 5 割である 全国 県に比べ高いため インターネット上のトラブルや規則的な生活習慣づくり ( 授業以外での学習時間 寝る時刻 ) への影響が懸念される
2 学校での状況 質問項目 学校は楽しいですか 小学校 学校が 楽しい どちらかといえば楽しい と回答する宇部市の小学生は 89.0% 全国は 86.6% 県は 88.8% 同様に回答した宇部市の中学生は 83.5% 全国は 82.4% 県は 85.2%
質問項目 普段授業で自分の考えを発表する機会が与えられていますか 小学校 授業で自分の考えを発表する機会が ある どちらかといえばある と回答した宇部市の小学生は 89.4% 全国は 83.7% 県は 87.8% 同様に回答した宇部市の中学生は 84.5% 全国は 81.1% 県は 88.5%
質問項目 友達と話し合う時 友達の話や意見を最後まで聞くことができますか 小学校 友だちの意見を最後まで 聞く どちらかといえば聞く と回答した宇部市の小学生は 91.7% 全国は 92.0% 県は 94.2% 同様に回答した宇部市の中学生は 92.9% 全国は 92.2% 県は 94.2%
質問項目 友達に伝えたいことをうまく伝えることができますか 小学校 友だちに伝えたいことを うまく伝えらえる どちらかといえば伝えられる と回答した宇部市の小学生は 79.1% 県は 77.2% 全国は 70.3% 同様に回答した宇部市の中学生は 75.8% 県は 74.9% 全国は 70.3% 学校での様子は 全国に比べよい傾向にある 今後も引き続き 自分の考えを発表する 友だちの意見を最後まできく 友だちに伝えたいことを伝える というコミュニケーションの力が付く指導を継続していくことが必要である
3 コミュニティ スクール関係 質問項目 家の人は 授業参観や運動会などの学校行事に来ますか 小学校 家の人が授業参観や学校行事に よく来る 時々来る と回答した宇部市の小学生は 93.0% 全国は 96.5% 県は 95.7% 同様に回答した宇部市の中学生は 87.6% 全国は 83.1% 県は 89.6%
質問項目 今住んでいる地域の行事に参加していますか 小学校 地域の行事に 参加する どちらかといえば参加する と回答した宇部市の小学生は 64.5% 全国は 67.7% 県は 73.0% 同様に回答した宇部市の中学生は 40.2% 全国は 43.5% 県は 47.6% 宇部市の小 中学生は 全国 県に比べ 地域の行事に参加していない傾向にある 特に小学生では その傾向が増加しており課題である コミュニティ スクールを推進のためには 家庭 地域と連携して 地域行事へ児童生徒が参加するような取組を考えていかねばならない
4 規範意識 自己肯定感 質問項目 いじめは どんな理由があってもいけないことだと思いますか 小学校 いじめはどんな理由があってもいけないと思う と回答した宇部市の小学生は 87.9% 全国は 82.1% 県は 84.4% 同様に回答した宇部市の中学生は 78.6% であり 全国は 72.1% 県は 78.7%
質問項目 自分には良いところがあると思いますか 小学校 自分には良いところがあると 思う どちらかといえば思う と回答した宇部市の小学生は 79.8% 全国は 76.1% 県は 77.8% 同様に回答した宇部市の中学生は 66.9% 全国は 67.1% 県は 71.4%
質問項目 将来の夢や目標を持っていますか 小学校 夢や目標を もっている どちらかといえばもっている と回答した宇部市の小学生は 89.2% 全国は 86.7% 県は 88.3% 同様に回答した宇部市の中学生は 71.8% 全国は 71.4% 県は 74.4% 規範意識や自己肯定感など 全国に比べると高いといえる 今後とも開発的な生徒指導を推進していくことが大切である