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31124 モデルロケットの設計に関する研究 要旨モデルロケットを設計 製作して安全に打ち上げ 飛行させるために モデルロケット講習会に参加し モデルロケットのライセンスを取得した ここで得た専門的な知識と技術をもとに実際にモデルロケットを設計し ロケット甲子園への参加に向けて研究と開発を行った その結果 4 級および3 級ライセンスを取得し 自作ロケット3 機の発射 回収に成功した 1. 目的モデルロケットライセンスを取得し 自分たちで製作したモデルロケットを安全に 安定して飛ぶように改良する また能代宇宙イベントのロケット甲子園に出場し 上位入賞を目指せる機体を製作する ( ロケット甲子園とは 自作のモデルロケットを使って 与えられた課題を競う競技会である ) 2. 使用した器具 装置など ALTITUDE FINDER( 高度測定器 ) ALPHAⅢ( モデルロケット ) カッター コンパス 下敷き セロハンテープ ボンド バルサ板 3 80 600mm ビニール袋 はさみ PC カレンダー ストロー たこ糸 ショックコード 3. 研究 実験の手順 (1) モデルロケットのライセンス講習を受講し 4 級ライセンスを取得する ライセンスはモデルロケットを打ち上げるために必要である (2) モデルロケットを製作する (3) 生卵を搭載するペイロードを設計 製作する (4) 製作したモデルロケットを打ち上げ安全に飛行することを確認する (5) 製作したモデルロケットを より安定してよく飛行させるように改良する (6) 打ち上げ時や回収時に ロケットに積載した生卵に加わる衝撃を小さくする (7)(4)~(6) を繰り返し 性能が高いロケットを製作する (8) ロケット甲子園に出場する 4. 結果 4-1 モデルロケット4 級ライセンス取得についてモデルロケットの打ち上げにはライセンスが必要である このため まずライセンスを取得するために モデルロケットの4 級講習を受け モデルロケットの理化学的 工学的および法的な知識を学ぶとともに スターターキットの製作をした 次に実際に安全を確認しながら各自が製作したモデルロケットを打ち上げ 全員 4 級ライセンスを取得することができた パラシュートが開かなければ ライセンス取得ができないため パラシュートが開くまで何度も打ち上げた 24-1

4-2 オリジナルのモデルロケットの設計 製作と打ち上げその1 ( 写真 1) 4-2-1 方法ロケットの設計について 本を参考にして製作した 安定余裕 Csm=( ロケット先端からの C.P. 位置 -C..G.)/( ロケット最大直径 dmax[cm]) 実際の機体のデータは以下の通りであった ロケット先端からの C.P 位置 -C.G (cm) 2.3 ロケットの最大直径 (cm) 3.3 安定余裕 Csm 0.69 このデータを用いた計算から 安定した飛行が予想された 写真 1 試作ロケット1 号 4-2-2 結果 パラシュートについて硬いパラシュートより軟らかいパラシュートの方が上空で開傘する確率が高いと分かった 落下の際の 機体の回収時間もより長いことがこの実験で分かった ロケットの打ち上げ 1 回目 真っ直ぐ飛んだが パラシュートが低く高度が低い 2 回目 1 回目と同じくパラシュートが開かなかった 4-2-3 考察実際にオリジナルのモデルロケットを飛行させ パラシュートを開かせるのが難しかった 今後は パラシュートについても研究していく また 安定余裕を調べたことにより 自分たちが作ったロケットは安定して飛ぶことが分かり あらかじめシミュレーションする重要性が分かった 4-3 オリジナルロケットの製作その2 ( 写真 2) 4-3-1 前回の課題 (1) パラシュートが開かなかった (2) ボディチューブが太かったため パラシュートが放出されなかった (3) 最高到達点が低かった 以上を踏まえて 試作 2 号機を製作した 24-2 写真 2 試作ロケット 2 号機

4-3-2 前回のロケットからの改良点 (1) ロケットの重さとエンジンの種類を決め あらかじめ最高到達点を予想する 結果 C 型エンジンを使うと 機体を 150gにすれば 高度 250mまで到達する (2) パラシュートにセロハンテープをはり 開きやすくする ( 写真 3) 写真 3 パラシュート 4-3-3 発射前の確認実験 (1) 安定余裕の調整安定余裕 Csm=( ロケット先端からの C.P. 位置 -C.G.)/( ロケット最大直径 dmax[cm]) 実際の機体のデータロケット先端からの C.P 位置 -C.G (cm) 2.7 ロケットの最大直径 (cm) 3.5 安定余裕 Csm 0.77 このデータによる計算から 安定して飛ぶことが予想された (2) スイングテスト ( 写真 4) ロケットの C.G( 重心 ) に糸をつけ振り回す 機体がぶれずに回転していたため 設計が成功と判断できる一つの根拠となった (3) パラシュートの開放実験 1 号機の際にパラシュートが開かなかったため あらかじめ校舎の2 階からの落下実験を行った 今回は たたみ方もも工夫した その結果 何度落下させてもパラシュートが開いた 写真 4 スイングテスト 以上の実験を行い 正式な打ち上げ実験にのぞんだ 写真 5 打ち上げの瞬間 24-3

4-3-4 結果真っ直ぐ打ち上がり パラシュートも開いた しかし 高度が低く回収予定ポイン 1 回目トより 20m 離れてしまった 風の影響をもっと考慮すべきであった 真っ直ぐ打ち上がり 最高到達点でパラシュートが開いた しかし 回収予定ポイ 2 回目ントより 10m 離れていた 3 回目真っ直ぐ打ち上がったが パラシュートが開かずそのまま落下してしまった 4 回目ブレながら上昇し大きくそれそのまま落下した ボディが破損してしまった 4-3-5 考察 (1) ロケットを発射し パラシュートを開かせ回収するという基本的な発射はすることができた しかし回収予定ポイントから大きくずれてしまった ロケットの製作も大事であるが ロケット打ち上げ後に安全に回収する技術も身に付けなければならない (2)4 回目の発射では機体が大きくぶれてしまった これは機体のフィンの面積が大きかったため 空気の抵抗が大きくて 影響を大きく受けてしまったためと考えられる (3)3 回目の発射ではパラシュートが開かなかった 以前より開くようになったがまだ開かないことがある パラシュートの素材が適していなかったし 実験のデータが足りなかった (4)4 回目の発射で失敗したのは 3 回の発射で機体が歪んでいたからとも考えられる 機体の耐久性がもっと必要であった ( 詳しい考察は4 項の各実験を参照 ) 写真 6 打ち上げ後の2 号機 4-4 3 級ライセンスの取得について我々は 更に出力の大きなモデルロケットエンジンを扱うことができるように 3 級ライセンスを取得した これでモデルロケット用の D,E,F,G 型までのエンジンの使用が可能になった 4-5-1 ロケットの製作 (1) 前回からの改良点 競技会のルールを意識して C 型エンジンでの打ち上げで 高度 200mほどに到達する機体を製作 フィンを小さくした 安定余裕の調整 スイングテストなどを行った 24-4 写真 7 3 号機

(2) 設計サイトの打ち上げシミュレーション結果 エンジン 予測高度 (m) 落下までの時間 (s) A8-3 35 18.5 B6-4 70 43 C6-3 180 90 4-5-2 ロケットの打ち上げ (1) 打ち上げ日時 2011 年 4 月 15 日 ( 金 ) 使用エンジン 予測高度 (m) 到達高度 (m) 1 回目 A8-3 35 33 考察 シミュレーションの結果がほぼ合っていることが分かった ロケット自体のパラシュートが開かな かったので 改善の必要がある 雨が降っていたのも理由の一つであると考えられる (2) 打ち上げ日時 2011 年 4 月 22 日 ( 金 ) 使用エンジン 予測高度 (m) 到達高度 (m) 1 回目 A8-3 35 33 2 回目 B6-4 70 62 考察 今回の実験結果もシミュレーションでの予測結果に近かった 前回の打ち上げの結果とともに考 えても 現在行っているシミュレーションの結果は信用できると判断した 2 回目の打ち上げの 際パラシュートが開かなかったため 改善の余地がある (3) 打ち上げ日時 2011 年 5 月 20 日 ( 金 ) 使用エンジン 予測高度 (m) 到達高度 (m) 1 回目 B6-4 70 66 2 回目 C6-3 180 120 考察 1 回目 2 回目ともにパラシュートが開いた しかし風に流されてしまい回収予定ポイントから かなりそれてしまった もっと風を考慮に入れるべきであったと思う C6-3のエンジンを使用した打ち上げの時 シミュレーション結果と大きく差が出来てしまった のは 打ち上げ角度のためであると考えられる シミュレーションは 打ち上げ角度 0 度の場合で考 えてある ところが実際の打ち上げの際はかなり風があったため 打ち上げ角度大きくして打ち上げ た 3 号機の目標の一つであった C 型エンジンを使用した打ち上げに成功できた点は良かった 5. 結論 3 機のモデルロケットを製作してきたが 全て予想以上の結果を残せた このことから自分たちでもモデルロケットを設計し打ち上げることができると分かった 結果的には 目標としてきた競技会であるロケット甲子園には出場できなかったが モデルロケッ 24-5

トについて専門知識を深めることができた また ものづくりには 専門の知識と高い技術が必要であり シミュレーションが実験の現場にお いて起こることの予測や機体の改良に非常に有効であることが分かった 6. 参考文献 手作りロケット入門 飛ばせ! 手作りロケット 日本モデルロケット編誠文堂新光社 日本モデルロケット編誠文堂新光社 24-6