第 12 回社会資本整備等 WG 資料 平成 28 年 4 月 15 日 国土交通省 Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism
コンパクト プラス ネットワークの形成 1
コンパクトシティ形成支援チームによる具体的な取組 1 コンパクトシティ形成支援チーム (H27.3 設置 ) 国土交通省 ( 事務局 ) 内閣官房 復興庁 総務省 財務省 金融庁 文部科学省 厚生労働省 農林水産省 経済産業省 現場ニーズに即した支援施策の充実 省庁横断的な支援 コンパクトシティ化に取り組む市町村 2020 年までの数値目標 立地適正化計画を作成する市町村数を 150 都市機能誘導区域内の誘導施設の立地割合が増加している市町村数を 100 居住誘導区域内の人口割合が増加している市町村数を 100 公共交通の利便性の高いエリアに居住している人口の割合三大都市圏 90.5% 90.8% 地方中枢都市圏 78.7% 81.7% 地方都市圏 38.6% 41.6% 取組成果の 見える化 コンパクトシティの取組に活用可能な国の支援施策を一覧形式でとりまとめ 市町村に送付 公表 H27.9, 随時更新 市町村との現地相談会を開催し (H28.3) 現場からの課題 ニーズを吸い上げ 関係省庁と連携し 29 年度要求に向け支援施策の充実について検討 コンパクトシティ関連施策との連携強化の例 コンパクトシティ化の評価指標の提供 充実 市町村のまちづくりの目標設定等を支援するためコンパクトシティ化に係る評価指標を幅広く提示 H26.8 さらに都市計画基礎データの充実とあわせ より効果を適切に評価する指標を検討し 提供 H28 年度中 都市構造の評価に関するハンドブック の主な評価指標 スマートウェルネス住宅等推進事業の拡充 住宅局 H28 年度から サービス付き高齢者向け住宅 ( サ高住 ) の整備に係る補助要件に 市町村のまちづくり方針との整合 を追加 地元市区町村への意見聴取に係る手続等 歩行量に関する指標の開発 市区町村は立地について支障が無いか確認し 回答 政令市 中核市は都道府県を経由せず 直接意見聴取 都市規模別等に住民の歩行量を整理 分析 着手済 スマートウェルネスシティ総合特区都市での歩行量調査 過年度の 国民健康 栄養調査 ( 厚生労働省 ) の調査結果の整理 分析 歩行量に関する多様な調査手法等について ガイドラインを作成 提供 H28 年度中 市町村における効果の検証 支援チームにおける継続的なモニタリング 検証 市町村の取組の進捗状況や効果 課題などを関係省庁で継続的にモニタリング 検証し 市町村の取組を支援 H28 年度 ~ 2
コンパクトシティ形成支援チームによる具体的な取組 2 市町村に対するコンサルティング モデル都市の形成 横展開 制度普及に向けて 全国ブロック別に地方公共団体 交通事業者 都市計画コンサルタント等向けの合同説明会を実施 H26 年度 ~:500 超の市町村が参加 地方整備局 運輸局等にワンストップの相談窓口を設置 都市局内に地区ごとの担当チームを設け 立地適正化計画策定市町村に対し現地訪問等きめ細やかなコンサルティングを実施 約 80 市町村 (H28.3 末現在 ) 施策間連携の観点等から優れた取組の事例集を作成し 市町村に情報提供 H28 年度中に実施 先行的取組事例のイメージ (A 市 : 人口約 19 万人 ) A 市のまちづくりの課題 年少人口が減少する一方で高齢化が進展 [ 年少人口の推移 :33,341 人 (H2 年 ) 26,170 人 (H26 年 )] [ 高齢化率 :20.7%(H21 年 ) 25.6%(H26 年 )] モデル都市の形成 横展開を図るため 関係省庁の担当者とともに現地を訪問するなど 立地適正化計画の作成に向けて重点的にコンサルティングを実施 H28 年度中 取組事例 1 高齢化による社会保障費の増加 地域コミュニティの活力低下 歩いて暮らせるまちづくり 拠点エリアでの交流 にぎわい空間づくり バス路線見直しによるアクセス改善 遊歩道 公園等の整備による回遊性の向上 健康意識の啓発 ( 健康イベントの開催等 ) モデル都市のイメージ ( 例 ) 取組事例 2 バス事業者の厳しい経営状況 高い自動車依存 渋滞の発生 持続可能なバス経営を軸にした都市構造再編 バス路線沿線への居住 都市機能の誘導 バス専用レーンの導入 バス利用促進策 まちなかの小学校の余裕教室を改修し 地域に必要な高齢者福祉施設の整備に活用 施設構成イメージ 空き教室を改修 転用 外出機会 滞在時間増加による消費拡大 健康増進による社会保障費の抑制 多世代交流 高齢者の社会参画 公共交通機関のサステナフ ルな事業運営 バス事業者への赤字補填の増加の抑制 小学校 高齢者福祉施設 児童と高齢者の交流 実際には これらの複数の課題解決に向けた取組が互いに連携することで より多くの効果を発揮するケースを想定 3
( 参考 ) 立地適正化計画の作成に係る現行の支援措置 (1) 計画作成費等補助 ( コンパクトシティ形成支援事業 ) 立地適正化計画の作成 地域住民等の合意形成に必要な専門家派遣等の費用を補助 居住誘導区域外から都市機能誘導区域内に一定の誘導施設が移転する際の当該施設の除却 跡地整備を補助 ( 補助率 : 国 1/3~1/2 ) (2) 誘導施設の整備に対する補助 金融 税制支援 1 補助 ( 都市機能立地支援事業 社会資本整備総合交付金 ) 都市機能誘導区域内の誘導施設 ( 医療 社会福祉 教育文化 商業 ) の整備に対する補助 ( 補助率 : 国 1/3~1/2) 市町村が公的不動産の賃貸料減免等をした場合 国から民間事業者への直接支援も可能 2 金融 ( 民間都市開発推進機構 ) 都市機能誘導区域内の誘導施設の整備に対する出資等 3 税制 都市機能誘導区域の外から内への誘導施設移転に係る事業用資産の買換え特例 誘導施設用地を提供した者に対する所得税等の軽減 都市機能と併せて整備される都市利便施設等に係る固定資産税の軽減等 (4) 誘導施設の整備に対する容積率の特例 都市計画 ( 特定用途誘導地区 ) に誘導施設として一定の用途を定めた場合 その用途に限定して容積率を緩和できる [ 例 : 誘導施設として病院を定めた場合 ] エリアを指定して 病院用途に限定して容積率を緩和 老朽化した病院 エリアを指定 複合施設とすることも可能 [ 例 : 容積率 200% のところを病院に限定して 400% に ] 老朽化した病院を建て替え (3) 公共交通ネットワークの整備に対する補助 ( 社会資本整備総合交付金 ) 生活に必要な機能へのアクセスや立地誘導を支える公共交通施設 (LRT 駅前広場 バス乗換えターミナル 待合所等 ) に対する補助 ( 補助率 : 国 1/3~1/2) 4
都市計画基礎データを利用できる環境づくり ユーザー目線の計画策定 より効果的な評価指標の提示のため 都市計画基礎データを充実 高齢者 子育て世代など利用者の特性に応じて ユーザー目線の施設配置を計画し 快適性や効率性の向上を図るとともに 滞在時間 立ち寄り回数 歩行距離等の効果的な評価指標を提供するため 都市計画基礎調査データの充実が必要 現在 都市交通調査 ( パーソントリップ調査等 ) で得ている人の行動データについてもビッグデータ等を活用して調査を効率的に実施 さらに新たなニーズに対応した行動データ等を把握するシステムを構築し 各自治体における調査実施を促進していく 平成 28 年度より検討開始 自治体の政策立案や民間サービスの創出のため 都市計画基礎データのデーターベース化を促進 地方自治体における政策立案 民間による新たなサービスの創出 ( 来訪者に応じた施設の立地 ) 等のため 都市計画基礎調査データの活用が重要 都市計画基礎データは各公共団体が独自に保有していることから G 空間情報センター を活用して 都市計画基礎データや情報加工ツールを集積 利用者が容易に検索し 入手 利用できる環境を整備し 各自治体からの登録を促進していく 平成 28 年度中に運用開始 都市計画基礎データの充実 都市交通調査の効率化既存調査 ( アンケート ) 交通関連ビッグデータを活用して効率化 都市計画基礎データのデータベース化 G 空間情報センター : 地理空間情報活用推進基本計画 (H24.3 月閣議決定 ) に基づき H28 年度中に本格運用開始予定 新たなニーズに対応した都市交通調査 ( 行動データの取得 ) スマートフォンの GPS の軌跡を活用して 個人の移動特性 を把握 パーソントリップ調査 + プローブ調査 ビッグデータをもとに各エリアの 時間ごとの滞留量 移動量 を把握 携帯基地局データ調査等 人の属性ごとの 行動データ を把握するシステムを構築 ロードマップ 28 年度 : 都市計画等 DBの構築 行動データ等の分析ツールの開発 29 年度 ~ : システムの公開 運用開始 5