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Transcription:

ガイド B 011 日本照明工業会ガイド 高品質照明用 LED 光源の性能要求指針 ガイド B 011:2014 2014 年 ( 平成 26 年 ) 7 月 11 日制定 一般社団法人日本照明工業会 Japan Lighting Manufacturers Association

まえがき このガイドは, 一般社団法人日本照明工業会が制定した団体規格であり, 直管 LED ランプ JEL 分科会が原案を作成し, 照明用 LED 技術小委員会及び光源デバイス技術委員会の審議を経て, 理事会で承認したものである この規格は, 著作権法で保護対象となっている著作物である

日本照明工業会ガイド ガイド B 011:2014 高品質照明用 LED 光源の性能要求指針 1. はじめに電球形 LED ランプと直管 LED ランプが白熱電球, 電球形蛍光ランプ及び直管蛍光ランプの代替として,2009 年頃より広く普及し始めている 当初はスイッチを入れてすぐ明るくなるあるいは寿命が長いなどが LED ランプの特徴とされていた 現時点では,LED 技術の発展に伴い光源としての重要項目である発光効率も既存光源をしのぐレベルに到達している 一方, 従来の JIS や JEL などの規定は, 市場で受入れ可能な最低限度の性能確保をその目的としている このような状況に鑑み, この指針は,LED 光源の高品質化を促進するために制定された 2. 品質確認の実施この照明用 LED 光源の性能を確認するために, 本指針は, 次の事項を規定する a) 適用範囲 b) 性能項目 c) 性能項目に対する要求事項 d) 性能項目を確認するための試験規格及び参照規格 e) 必要に応じて指定する試験条件 f) 試験のサンプル数及び合格判定数 3. 直管 LED ランプの性能要求指針 3.1. 適用範囲この指針は, 直管蛍光ランプの代替として使用される JIS C 8159 シリーズ,JEL 801,JEL 802 及び JEL 803 シリーズで規定する直管 LED ランプに適用する 注記製品安全に関わる事項については, 関連する法令など (JIS 及び JEL を含む ) に適合する必要がある 3.2. 性能項目性能項目は, 次による なお, この指針で規定しない項目については,JIS C 8159-2,JEL 801,JEL 802 又は JEL 803-2 による a) ランプ効率 b) 全光束 c) 光源色 d) 演色性 e) 寿命 f) 内蔵した制御装置の耐久試験 3.3. 性能項目に対する要求事項性能項目に対する要求事項は, 次による - 1 -

a) ランプ効率ランプ効率 ( ランプの全光束を定格電力で除する ) の公表値は,JIS Z 9112 で規定する色の区分のうち, 表 1 の値以上であること 表 1 ランプ効率単位 lm/w 光源色の区分ランプ効率 D, N 100 W, WW, L 88 b) 全光束 b)-1 要求事項製造業者等が公表する全光束値及び測定値は, 次の 1) 及び 2) を満足しなければならない 1) JIS C 8159-2,JEL 801,JEL 802 又は JEL 803-2 で規定するランプ全長の区分における全光束の公表値は, 表 2 の値以上でなければならない 2) 全光束の測定値は, 製造業者又は責任のある販売業者の公表値の 92 % 以上でなければならない 表 2 公表する全光束の最低値 単位 lm 光源色の区分 ランプ全長の区分 ( 公称寸法 ) 580mm 1 198mm 1 499mm 2 367mm D 昼光色 1 000 2 300 2 900 6 300 N 昼白色 1 000 2 300 2 900 6 300 W 白色 900 2 000 2 500 5 400 WW 温白色 900 2 000 2 500 5 400 L 電球色 900 2 000 2 500 5 400 b)-2 試験方法, 試験のサンプル数及び合格判定数 1) 全光束の試験方法は,JIS C 8152-2 による 試験条件は,JIS C 8159-2,JEL801,JEL802 又は JEL803-2 による 2) 試験のサンプル数及び合格判定数は,3.4 による c) 光源色 c)-1 要求事項光源色の区分は,JIS Z 9112 で規定する色の区分のうち,D,N,W,WW, 又は L の色度範囲であること c)-2 試験方法, 試験のサンプル数及び合格判定数 1) 光源色の試験方法は,JIS C 8152-2 に規定する方法による 2) 試験のサンプル数及び合格判定数は,3.4 による d) 演色性 d)-1 要求事項演色性は, 平均演色評価数 R a が 80 以上であること 特殊演色評価数 R 9 は,0 以上が望ましい d)-2 試験方法, 試験のサンプル数及び合格判定数 1) 演色性の試験方法は,JIS C 8152-2 及び,JIS Z 8724 に規定する方法による 2) 試験のサンプル数及び合格判定数は,3.4 による - 2 -

e) 寿命 ( 光束維持率 ) e)-1 要求事項製造業者又は責任のある販売業者が公表する定格ランプ寿命は,40 000 h 以上であること e)-2 試験方法, 試験のサンプル数及び合格判定数 e)-2-1 試験方法は, 次の 1) 又は 2) による 1) ランプの寿命試験は,JIS C 8159-2,JEL801,JEL802 又は JEL803-2 による 早期判定方法は, 附属書 A による 2) LED モジュールの寿命試験の結果を基に判定する方法は, 附属書 B による LED モジュールの寿命試験のデータを, ランプの寿命試験のデータとして使用することができる条件は, ランプを周囲温度 25 の無風状態において, 製造業者又は責任のある販売業者が指定する試験電圧または, 試験電流で点灯しているとき, ランプ内部での t p 温度が, t p 推奨最高温度 (t p rated ) を超えない場合である LED パッケージの場合も,B.3 による e)-2-2 6 000 h 時点の光束維持率は,90 % 以上であること また, 試験のサンプル数及び合格判定数は,3.4 による f) 内蔵した制御装置の耐久試験耐久性は, 制御装置が内蔵したランプに適用する 注記本要求事項の対象は,JEL803 シリーズのみである f)-1 一般要求事項 1) 試験は, ランプ単位で分解していない状態にて行わなければならない 2) 試験後, 次の要求事項を満足しなければならない ランプ内の LED 単体又はモジュールの故障がない ランプにひび, 分解, 初期光束の 70 % を下回る光束低下などの致命的欠陥がない 銘板の剝がれなどの物理的影響がない 3) この試験に使ったランプは, 他の試験に使用してはならない f)-2 サイクル試験ランプは, 次に示す 1) 及び 2) によって試験したとき, 試験サンプルは,15 分間の点灯における評価基準に適合しなければならない 1) 温度サイクル試験非通電のランプを の恒温槽内に 1 時間以上放置後, 速やかに の恒温槽内に移し 1 時間以上放置する これを 1 サイクルとして 50 サイクル連続して行う 2) 点滅試験 30 秒間 ON( 通電 ) 及び 30 秒間 OFF( 非通電 ) を 1 サイクルとして, 定格ランプ寿命の半分の時間単位のサイクル数だけ繰返し試験をする ( 例えば, 定格ランプ寿命が 40 000 時間の場合は,20 000 サイクルとなる ) f)-3 試験のサンプル数及び合格判定数試験のサンプル数及び合格判定数は,3.4 による 3.4. 試験のサンプル数及び合格判定数試験のサンプル数及び合格判定数は, 表 3 による ただし,3.3 b)~d) で規定する試験項目は, 第三者試験機関 ( 工業標準化法第 57 条第 1 項の規定に基づく JNLA の登録試験機関又は,( 一社 ) 日本照明工業会が指定する試験機関 ) で測定されたサンプルのデータを基に, 製造業者又は責任のある販売業者が責任を持って適合判定を行う - 3 -

表 3 サンプル数, 合格判定数及び要求事項 試験項目 製造業者等での測定 第三者試験機関での測定 サンプル数 合格判定数 ( 許容不適合数 ) サンプル数 合格判定数 ( 許容不適合数 ) a) ランプ効率 ( 公表値 ) - - - - a) b) 全光束 15 2 1 0 c) 光源色 3 0 1 0 d) 演色性 3 0 1 0 e) 寿命 ( 光束維持率 ) 10 2 - - f) 内蔵した制御装置の耐久試験 10 0 - - a) 注公称寸法 1 499 mm 以上の直管 LED ランプの試験方法については検討中 注記全光束の測定の際には, ランプ電力を測定し, ランプ効率を確認することが望ましい 4. 電球形 LED ランプの性能要求事項 4.1. 適用範囲本指針では, 白熱電球又は電球形蛍光ランプの代替として使用される一般照明用電球形 LED ランプに適用する ただし, 反射形及び調光器対応機能つきのランプは除く 注記製品安全に関わる事項については, 関連する法令 規定などに適合する必要がある 4.2. 性能項目性能項目は, 次による なお, この指針で規定していない項目については,JIS C 8157 による a) ランプ効率 b) 全光束 c) 光源色 d) 演色性 e) 寿命 f) 内蔵した制御装置の耐久試験 4.3. 性能項目に対する要求事項性能項目に対する要求事項は, 次による a) ランプ効率ランプ効率 ( ランプの全光束を定格電力で除する ) の公表値は,JIS Z 9112 で規定する色の区分のうち, 表 4 の値以上であること 表 4 ランプ効率単位 lm/w 光源色の区分ランプ効率 D, N 80 W, WW, L 70-4 -

b) 全光束 b)-1 要求事項製造業者等が公表する全光束値及び測定値は, 次の 1) 及び 2) を満足しなければならない 1) JIS C 8158 の附属書 B による白熱電球の代替表示を行い, 全光束の公表値は,JIS C 8158 の附属書 B に規定した代替表示区分に対する定格光束に適合すること 2) 全光束の測定値は, 製造業者又は, 責任のある販売業者の公表値の 90 % 以上でなければならない b)-2 試験方法, 試験のサンプル数及び合格判定数 1) 全光束の試験方法は,JIS C 7801 に規定する方法による 2) 試験のサンプル数及び合格判定数は,4.4 による c) 光源色 c)-1 要求事項光源色の区分は,JIS Z 9112 で規定する色の区分のうち,D,N,W,WW, 又は L の色度範囲であること c)-2 試験方法, 試験のサンプル数及び合格判定数 1) 光源色の試験方法は,JIS C 7801 に規定する方法による 2) 試験のサンプル数及び合格判定数は,4.4 による d) 演色性 d)-1 要求事項演色性は, 平均演色評価数 R a が 80 以上であること 特殊演色評価数 R 9 は,0 以上が望ましい d)-2 試験方法, 試験のサンプル数及び合格判定数 1) 演色性の試験方法は,JIS C 7801 に規定する方法による 2) 試験のサンプル数及び合格判定数は,4.4 による e) 寿命 e)-1 要求事項製造業者又は責任のある販売業者が公表する定格ランプ寿命は,40 000 h 以上であること e)-2 試験方法, 試験のサンプル数及び合格判定数 e)-2-1 試験方法は, 次の 1) 又は 2) による 1) ランプの寿命試験は,JIS C 8157 による 早期判定方法は, 附属書 A による 2) LED モジュールの寿命試験の結果を基に判定する方法は, 附属書 B による LED モジュールの寿命試験のデータを, ランプの寿命試験のデータとして使用することができる条件は, ランプを周囲温度 25 の無風状態において, 製造業者又は責任のある販売業者が指定する試験電圧または, 試験電流で点灯しているとき, ランプ内部での t p 温度が, t p 推奨最高温度 (t p rated ) を超えない場合である LED パッケージの場合も,B.3 による e)-2-2 6 000 h 時点の光束維持率が 90 % 以上であること また, 試験のサンプル数及び合格判定数は,4.4 による f) 内蔵した制御装置の耐久試験耐久性は, 一般要求事項及びサイクル試験を満足すること f)-1 一般要求事項 1) 試験は, ランプ単位で分解していない状態にて行わなければならない 2) 試験後, 次の要求事項を満足しなければならない - 5 -

ランプ内の LED 単体又はモジュールの故障がない ランプにひび, 分解, 初期光束の 70 % を下回る光束低下などの致命的欠陥がない 銘板の剝がれなどの物理的影響がない 3) この試験に使ったランプは, 他の試験に使用してはならない f)-2 サイクル試験ランプは, 次に示す 1) 及び 2) によって試験したとき, 試験サンプルは,15 分間の点灯における評価基準に適合しなければならない 1) 温度サイクル試験非通電のランプを の恒温槽内に 1 時間以上放置後, 速やかに の恒温槽内に移し 1 時間以上放置する これを 1 サイクルとして 50 サイクル連続して行う 2) 点滅試験 30 秒間 ON( 通電 ) 及び 30 秒間 OFF( 非通電 ) を 1 サイクルとして, 定格ランプ寿命の半分の時間単位のサイクル数だけ繰返し試験をする ( 例えば, 定格ランプ寿命が 40 000 時間の場合は,20 000 サイクルとなる ) f)-3 試験のサンプル数及び合格判定数試験のサンプル数及び合格判定数は,4.4 による 4.4. 試験のサンプル数及び合格判定数試験のサンプル数及び合格判定数は, 表 5 による ただし,4.3 b)~d) で規定する試験項目は, 第三者試験機関 ( 工業標準化法第 57 条第 1 項の規定に基づく JNLA の登録試験機関又は,( 一社 ) 日本照明工業会が指定する試験機関 ) で測定されたサンプルのデータを基に, 製造業者又は責任のある販売業者が責任を持って適合判定を行う 表 5 サンプル数, 合格判定数及び要求事項 試験項目 製造業者等での測定 第三者試験機関での測定 サンプル数 合格判定数 ( 許容不適合数 ) サンプル数 合格判定数 ( 許容不適合数 ) a) ランプ効率 ( 公表値 ) - - - - b) 全光束 15 2 1 0 c) 光源色 3 0 1 0 d) 演色性 3 0 1 0 e) 寿命 ( 光束維持率 ) 20 2 - - f) 内蔵した制御装置の耐久試験 10 0 - - 注記全光束の測定の際には, ランプ電力を測定し, ランプ効率を確認することが望ましい - 6 -

附属書 A 寿命試験の早期判定方法 ( 規定 ) A.1. はじめにこの附属書は, 寿命評価における光束維持率試験において, 早期に合否を確認する方法を規定する A.2. 寿命試験の要求事項寿命試験の要求事項及び判定基準は, 次による a) 最終試験 (6 000 h 時点の光束維持率 ) 6 000 h 時点の光束維持率が,90 % 以上であること 試験方法の詳細は, 直管 LED ランプの場合 3.3 e), 電球形 LED ランプの場合 4.3 e) による b) 一次試験 (3 000 h 時点の光束維持率 ) 3 000 h 時点の光束維持率が,95 % 以上であること 一次試験に合格した場合でも, 最終試験に合格すること 試験方法は, 直管 LED ランプの場合 3.3 e), 電球形 LED ランプの場合 4.3 e) による A.3 試験方法 a) ランプの光束維持率の試験方法は,JIS C 8152-3 又は JIS C 8159-2 に規定する方法による また, ランプは定格電圧又は定格電流で点灯し, 光束維持率を求める b) B.2.2.1 及び B.2.2.2 に規定する同じランプファミリに属する条件に適合するランプは, B.2.2.3.2 に従い, 寿命試験時間及び, サンプル数を低減することができる 注記ランプファミリに属する条件に適合するランプの試験後の判定基準は,B.2.2.3.3 による A.4 寿命試験結果の取り扱い寿命試験結果の取り扱いは, 表 A.1 に示すとおりとする ケース 表 A.1 寿命試験結果の取り扱い寿命試験の結果試験結果の取り扱い一次試験最終試験 1 合格未実施一次試験 (3 000 h) において合格したものとして取り扱う 2 不合格未実施一次試験 (3 000 h) において不合格として取り扱う 3 合否 未実施を問わず 合格 最終試験において合格したものとして取り扱う 4 合否 未実施を問わず 不合格 最終試験において不合格として取り扱う - 7 -

附属書 B LED モジュールの寿命試験方法 ( 規定 ) この附属書は, 高品質照明用 LED 光源に用いる LED モジュール及び LED パッケージの寿命試験方法について, 規定する B.1 用語及び定義この附属書で用いる主な用語及び定義は, 次による a) LED モジュール性能温度点 t p (t p 点 ) LED モジュール性能温度を測定するための,LED モジュール表面に位置する点 b) LED モジュール性能温度 t p (t p 温度 ) LED モジュールの性能に関係する,t p 点の温度 注記宣言する寿命時間に依存して,t p は複数あってもよい c) LED モジュール推奨最高動作温度 t p rated (t p 推奨最高温度 ) LED モジュールの定格性能特性に関して, 製造業者又は責任のある販売業者が宣言した最高動作温度 d) LED パッケージの性能温度 t s (t s 温度 ) LED パッケージの性能に関する,LED パッケージ製造業者又は責任のある販売業者の指定点の温度 注記 LED パッケージの製造者によっては, この温度の表記を t s ではなく t c で表記する場合もある B.2 LED モジュールの寿命試験 B.2.1 寿命試験の方法 LED モジュールの寿命試験は, 次の光束維持率試験による なお,B.2.2 又は B.3 に適合する場合は, この試験を省略することができる a) LED モジュールの光束維持率の試験方法は,JIS C 8152-3 に規定する方法による ただし,t p 温度を,t p 推奨最高温度にして試験を行う また,LED モジュールは, 製造業者又は責任のある販売業者が指定する試験電圧又は試験電流で点灯し, 光束維持率を求める b) LED モジュールの光束維持率の試験時間及びサンプル数は, 表 B.1 の LED モジュールの寿命試験による 表 B.1 サンプル数及び試験時間試験項目試験時間サンプル数合格判定数 ( 許容不適合数 ) h LED モジュールの寿命試験 6 000 10 2 ファミリ内の寿命試験 1 000 3 0 注記ファミリ内の寿命試験については,B.2.2.3 による c) B.2.2.1 及び B.2.2.2 に規定する同じ LED モジュールファミリに属する条件に適合する LED モジュールは,B.2.2.3 による - 8 -

B.2.2 ファミリによる試験の低減 B.2.2.1 ファミリの目的 LED モジュールファミリの導入は, 試験を行った既存の基準製品のデータを利用できる可能性を許容することによって,LED モジュール製造業者をプラットフォーム設計に導くことを目的としている 最初に要求事項に適合した LED モジュールを基準製品とみなし, その試験データは, 同じ LED モジュールファミリに属する品種の一部に適用される 同じ LED モジュールファミリに属するとは, 下記の条件に適合することを言う - 制御方法及び点灯方法 ( 制御装置内蔵, 制御装置半内蔵又は制御装置非内蔵 ) が同じ -JIS C 8154 の箇条 6 の規定に基づく組込方法の分類が同じ - 感電に対する保護のクラスが同じ - 材料, 部品及び / 又はプロセスの共通特性で区別したとき, 設計特性が同じ B.2.2.2 ファミリ化の条件各 LED モジュールファミリは, ケースバイケースで検討する必要がある LED モジュールの範囲は, 同一製造業者によって, 同一の品質保証システムの下で製造されたものが望ましい 形式の範囲 ( 例 : 相関色温度 ) の変動は, 適用した使用材料, 使用部品及び構造が本質的に同一であることが望ましい 許容される条件は, 表 B.2 による なお, 光束維持率を低下させない設計変更はファミリと見做してもよい 変更しようとする部分的な特性外郭 / シャーシ, ヒートシンク, 熱管理 表 B.2 LED モジュールファミリ内の許容される条件 許容される条件 もし, 定格寿命時間が基準製品と同じ又は長い場合, 製造業者又は責任のある販売業者が表示及び指定した LED パッケージの温度測定点 (LED モジュール製造業者が指定した位置及びその値 ) 及びその他の部品の温度測定点が同じ又は低い温度に保たれている ( この箇条の注記 1 も参照 ) 光学 ( 注記 2 参照 ) 光学材料の変更の影響を及ぼさない範囲 LED パッケージもし, 定格寿命時間が基準製品と同じ又は長い場合,t p 点が同じで且つ t p 温度が同じ値又は低い値に保たれている ( この箇条の注記 1 も参照 ) 注 ) いかなる変更も製造業者の技術ファイルとして文書化すること 注記 1 LED の温度測定値と定義された t p 温度との間の相関がある限り,t p 温度を使用することができる ( プロセスは, 検討中 ) 注記 2 光学には, 例えば二次的光学 ( レンズ ), 反射材, トリム及びガスケット, 並びにそれらの相互接続を含む これらの変更による結果は, 光束, ピーク光度, 配光, ビーム角の変化, 及び色度座標, 並びに相関色温度及び演色評価数の変動に関係する B.2.2.3 ファミリ内の寿命試験 B.2.2.3.1 試験方法試験方法は,B.2.1 a) による B.2.2.3.2 試験時間及びサンプル数特性の変動が部分的な範囲内であり,B.2.2.1 及び B.2.2.2 に規定する同じファミリに属する条件に適合する場合, 表 B.1 に示すファミリの寿命試験の試験時間及びサンプル数に低減することができる - 9 -

B.2.2.3.3 判定基準試験後の光束維持率は, 対象となる基準製品の光束維持率以上であること B.3 LED パッケージの寿命試験次の a) 及び b) に適合する場合は,LED モジュールの光束維持率試験結果に替えて,LED パッケージの光束維持率試験を採用することができる a) 使用している LED パッケージは,JIS C 8152-3 に適合して行われた光束維持率試験結果のデータがある 注記この試験のデータには, 光束維持率に対応する LED パッケージの指定箇所の温度及び LED パッケージの駆動電流値が明確に示されている b) ランプを周囲温度 25 の無風状態において, 製造業者又は責任のある販売業者が指定する試験電圧または, 試験電流で点灯しているとき, ランプ内の LED モジュール上の LED パッケージの指定箇所の温度 t s が,a) の温度より以下, また,LED パッケージの駆動電流が,a) の電流値以下である - 10 -

ガイド B 011 高品質照明用 LED 光源の性能要求指針 解説 この解説は, ガイドに規定 記載した事柄を説明するもので, ガイドの一部ではない 1. この指針の目的現在, 我が国において流通している直管の LED ランプの多くは, 蛍光ランプ用の G13 口金を用いていて, 既存の照明器具に簡単に装着できることが特徴であるが, 既存の直管蛍光ランプ及び直管 LED ランプ相互の互換性が確保されておらず, 安全性の懸念があった 更に, 電球形 LED ランプ含め, 光束や演色性などの性能について, 既存光源から LED ランプへ交換した際に, 照明環境を維持できないなどの懸念もあった よって, 標準的な LED ランプの調達基準を明確にするために, この指針を作成した 使用者によって, 必要な品質項目と基準で異なる部分もあるが, 一般的な使用者にとって高品質というための一定の基準 ( 品質条件 ) の指針を定めた この指針の基準は, 粗悪品との区分条件よりも上位の性能水準に定めるが, トップランナー値を求めるものではない また, 高品質という用語は, 高性能, 高機能などの用語との違いを考慮したものではない なお, 本文で述べているとおり,LED 光源の性能は継続的に向上しているので, この指針は, 技術の向上に対応して都度見直すものであり, 表題の年度によって内容が異なることになる また, 将来は, 品質, 性能, 機能などに対する要求を階層的に区分する ( スタンダードとプレミアムなどに分ける ) こと, 調達者によって重視する要求項目が異なることへ対応できる基準を制定することも考えられる 2. 適用範囲直管 LED ランプ (JIS C 8159 シリーズ,JEL801,JEL802 及び JEL803 シリーズ ) 及び一般照明用電球形 LED ランプ ( 反射形及び調光器対応機能つきのランプを除く ) について適用することとした 3. 性能項目この指針では, 主な性能に関わる項目を規定している しかし, 関連する JIS 又は JEL と要求事項が重複する項目については, この指針の要求事項を満足することとした なお, 製品安全に関わる事項については, 関連する法令など (JIS 及び JEL を含む ) に適合することを前提としている 4. ランプ効率ランプ効率は, 現在の LED 効率や市場製品などの性能を踏まえ, 基準となる閾値を定めた この指針での判定方法は, 製造業者又は, 責任のある販売事業者の公表値によって判定することとしている 直管 LED ランプ及び電球形 LED ランプのランプ効率の基準は, グリーン購入法や照明器具の高品質基準の光源色カテゴリーに整合させた ( 下表参照 ) ランプ効率は,LED 自体の性能改善が継続しているので, 年度ごとに数値を改定していくこととなる 直管 LED ランプ基準 この 解 1 昼白色, 昼光色 効率 白色, 温白色, 電球色 直管 LED ランプ 100 lm/w 以上 88 lm/w 以上

指針 参考基準 H24 高品質基準直管 LED ランプ 80 lm/w 以上 H25 LED 照明器具のグリーン購入法基準 70 lm/w 以上 60 lm/w 以上 施設用 : グレア制限厳 90 lm/w 以上 ( 定格 ) 80 lm/w 以上 ( 定格 ) 施設用 : グレア制限緩 100 lm/w 以上 ( 定格 ) 90 lm/w 以上 ( 定格 ) JIS C 8159-2,JEL801 又は JEL802 で規定するランプ全長 1198 mm のランプ効率では, 最低ランプ効率が 69.1 lm/w[2 300 lm( 最低定格値 ) 33.3 W( 最高ランプ電力 )] まで許容されている しかし, 高品質という観点より, この指針のランプ効率は, その基準値より高く設定した 電球形 LED ランプ基準 この指針 参考基準 昼白色, 昼光色 効率 白色, 温白色, 電球色 電球形 LED ランプ 80 lm/w 以上 70 lm/w 以上 H24 高品質基準電球形 LED ランプ H25 グリーン購入法 70 lm/w 400 lm 以上 75 lm/w 以上 60 lm/w 以上 400 lm 未満 65 lm/w 以上 55 lm/w 以上 H25 トップランナー基準 110 lm/w 以上 98.6 lm/w 以上 H24 電球形 LED ランプの基準では, 各光源色一律 70 lm/w としていたが, 現在市場に流通している製品性能を踏まえ, 昼光色及び昼白色カテゴリーは,10 lm/w 高い 80 lm/w 以上と規定した 5. 全光束, 光源色及び演色性この指針の試験方法や判定基準では,JIS C 8159-2,JEL801,JEL802,JEL803-2 及び JIS C 8157 を引用する形で規定した 直管 LED ランプの各光源色に対する全光束 ( 最低値 ) は, 未だ関連する JIS や JEL では規定されていないが, 市場からの要望などを考慮し, まずこの指針に規定した 今後 JIS 及び JEL の見直しの際には, 規定することとした 試験データは, 工業標準化法第 57 条第 1 項の規定に基づく JNLA 試験機関又は,( 一社 ) 日本照明工業会が指定する試験機関の第三者試験機関のデータを基本とし, 製造業者又は責任のある販売業者が自ら試験したデータと相関を取り, それらの結果を踏まえ, 製造業者等が最終的な適合判定をすることとした なお, この指針では, 第三者試験機関でのサンプル数を各 n=1 とし, 合格判定数を c=0 と明確に規定した 第三者試験機関の試験結果を活用して客観的な立場から, サンプルの適合性が確認できることは信頼性の確保の観点からも重要と考える 6. 寿命及び光束維持率 (1) 寿命は, 定格ランプ寿命を 40 000 h を前提としているが,40 000 h の寿命試験は現実的に困難であり, この指針の寿命判定は,6 000 h の光束維持率で行うこととしている また, 実際のランプでの光束維持率試験の他,LED モジュールの光束維持率によって判定できるように規定した (2)LED ランプの光束維持率の基準は, LED の性能を考慮して, 関連する JIS または JEL で規定している 6 000 h 時点の光束維持率の最上位区分である 90 % と規定とした このことより, 光束維持率が高いことが経済性に寄与することが考えられる 解 2

(3)LED ランプに使用する LED モジュールの光束維持率では, 性能の保障のために,LED モジュールの性能温度 t p を規定している この t p 温度は, モジュールの製造者が, パッケージの温度 ( 一般に t c 又は t s ), 又は, チップのジャンクション温度 t j に換算して, チップの製造者の光束維持率条件に結び付けることを前提にしている しかし,LED モジュールの光束維持率試験データの取得期間が長いことによって商品提供が遅くなることを避けられるように,LED パッケージの光束維持率で代替してもよい規定とした いずれの場合にも, 光源部品の温度及び駆動電流が, ランプ内で使用されている条件にて, 表示性能を満足することを説明できる必要がある ランプのデータとして, 光源部品の製造者のデータを使う場合も, 使用者に対する性能保証は, ランプの製造業者又は責任のある販売業者が行うことになるので, 注意が必要である (4) 上記の通り,LED モジュールの寿命試験データ (LED パッケージの寿命試験データ含む ) を用い, 光束維持率を判定するが, このようなデータが存在しない場合には, 附属書 A( 寿命試験の早期判定方法 ) に規定する寿命試験にて早期判定を行う必要がある なお 別の製品機種が, 早期判定で一次判定試験で合格となった後に, 最終試験で不合格になった場合の不合格の判定前に売買された製品の取り扱いについては, この指針を採用する調達基準, 売買契約などによって, 売買の当事者間にて定める事項である (5)IEC( 案 ) には規定がされている 故障率 については, 各製品の故障率の根拠が提示困難であるため, この指針では規定していない 7. 内蔵した制御装置の耐久試験この耐久性は, ランプに内蔵する制御装置に対する要求事項である 直管 LED ランプの耐久試験は,JIS C 8157: 電源電圧 50V 超電球形 LED ランプ 性能要求事項の内蔵した制御装置の耐久試験を基に規定した しかし, この JIS C 8157 の基となる最新 IEC 62612 では, この JIS で規定されている 12.3.3 高温動作試験が削除されているため, この IEC 基準に倣って削除した 今後 JIS C 8157 の見直しの際, この部分を削除することとした 8. 原案作成委員会の構成表原案作成委員会の構成表を, 次に示す 照明用 LED 技術小委員会 氏名 所属 ( 主査 ) 斎藤毅 パナソニック株式会社エコソリューションズ社 ( 副主査 ) 津田陽一 シャープ株式会社 岡田隆 日立アプライアンス株式会社 ( 委員 ) 宮島隆浩 アイリスオーヤマ株式会社 内田浩二 岩崎電気株式会社 石倉明 ウシオライティング株式会社 真野泰広 NEC ライティング株式会社 三科学 株式会社オービカル特機 笠孝一 株式会社オーム電機 志村崇 シチズン電子株式会社 大森信哉 スタンレー電気株式会社 野本佳孝 DN ライティング株式会社 清水恵一 東芝ライテック株式会社 小野田光男 日亜化学工業株式会社 解 3

中吉和己 日本サムスン株式会社 松田次弘 パナソニック株式会社エコソリューションズ社 村上圭治 株式会社フィリップスエレクトロニクスジャパン 井上智彦 フェニックス電機株式会社 乾孝太朗 プリンス電機株式会社 藤岡誠一郎 三菱化学株式会社 野口卓志 三菱電機照明株式会社 星川清俊 森山産業株式会社 冨山久詞 株式会社リコー 新井克弘 ローム株式会社 吉崎昭朗 特定非営利活動法人 LED 照明推進協議会 渡邊靖之 一般財団法人電気安全環境研究所 須藤一 一般財団法人日本品質保証機構 ( 関係者 ) 川島康貴 NEC ライティング株式会社 別所誠 東芝ライテック株式会社 迫浩行 パナソニック株式会社エコソリューションズ社 業天正芳 パナソニック株式会社エコソリューションズ社 中川博喜 パナソニック株式会社エコソリューションズ社 ( 事務局 ) 八木敏治 一般社団法人日本照明工業会 柳 正 一般社団法人日本照明工業会 直管 LED ランプ JEL 分科会 氏名 所属 ( 主査 ) 野口卓志 三菱電機照明株式会社 ( 委員 ) 宮島隆浩 アイリスオーヤマ株式会社 前島憲 NEC ライティング株式会社 寺沢徳晃 シャープ株式会社 谷地章史 興和株式会社 杉山謙二 東芝ライテック株式会社 八木裕司 パナソニック株式会社エコソリューションズ社 中澤育男 日立アプライアンス株式会社 渡辺俊夫 ローム株式会社 ( 関係者 ) 清水恵一 東芝ライテック株式会社 中川博喜 パナソニック株式会社エコソリューションズ社 斎藤毅 パナソニック株式会社エコソリューションズ社 ( 事務局 ) 八木敏治 一般社団法人日本照明工業会 解 4