2012 小笠原フォトコンテスト 結果発表 小笠原村産業観光課 敬称略 作品の無断使用禁止
金賞 釣浜海道 今泉貴裕 シュノーケリングの最中に このような光景に出会ってしまうのが小笠原のすごいところ アオウミガメが 一緒に泳ぎましょう と案内してくれているみたいで カメのゆったりと泳いでいる姿がとてもかわいいですね このカメさんと背後にいるいろいろな種類の魚たちとのバランスが絶妙です 海道 を泳ぐアオウミガメ ゆったりとした雰囲気なのに スピード感があるという不思議な写真です 作者は小笠原の海を何度も経験されていらっしゃるのでしょう 余裕を持って海の中を楽しんでいる様子がこの画面から伝わってきます ボニンブルーの海の色がとても印象に残る画面です 大きく引き伸ばして何時間でも眺めていたい作品ですね 釣浜は父島の北側 宮の浜の隣にあります 正面に兄島が見える美しいロケーションの浜です 魚も多く見られるとか ただ 少し沖に出ると兄島瀬戸の急流が流れている所ですので 行かれる方は安全に十分気をつけてくださいね
銀賞 舞い降りる 古谷亘 メグロはご存じのように世界中で小笠原にしかいない貴重な鳥です 父島には生息していないので 母島に渡ると見ることができます 母島に行ってみると結構あちらこちらで出会うことができます でも写真に撮るのは結構難しい よく動きますから ( 笑 ) 遊歩道に設置されている水場や パパイヤの実を食べているときなどが狙い目ですかね この写真はそんな水場での一枚 迫力満点です 目にビシッとピントが合っている所がすごい シャッタースピードを調節して羽ばたいている様子をぶらして表現しています 背景をぼかしてメグロの存在感を際立たせたところなど 作者の撮影技術の素晴らしさにびっくりしました 銅賞 ダブルジャンプ 石井栄一 冬から春の小笠原の風物詩ザトウクジラ ブリーチングはどこに現れるか予測がつかないので カメラに納めること自体かなり難しいですね ホエールウォッチングの船に乗っても 360 度を皆で分担して探すので その瞬間を見ることができる人はとてもラッキーですよね この写真は同一フレームに 2 頭もジャンプしている姿があります めったに撮れるものではありません あわてずに冷静にシャッターを切れたこと自体すごいと思います ピントもシャープですし 画面構成も申し分ありません この時期の海は波が結構ありますので ザトウクジラの撮影にはカメラブレを起こさないためにも 250 分の 1 秒以上のシャッタースピードを設定するとよいでしょう 逆光気味のライティングのときは クジラにまとわりつく水滴がきれいに撮れますよ
特別賞 家族でサンセットカヌー 講神佳昌 今回の特別賞は小笠原の風景に人がうまく調和しているカットの中から選んでみました 夕日に染まった海をカヤックでのんびりと漕いで行く なんと贅沢な時間でしょう 二見港は大きな入り江になっているので波が静かです だから空の色がきれいに映ります さざ波が作る影の模様が素敵なアクセントになっています 島のシルエットがくっきりしているので画面にメリハリが付きました 人物は小さくしか写っていませんが バトルを漕いでいる形のいいタイミングでシャッターを切ったところが良かったと思います それにしてもきれいな夕景に出会えましたね 地球を見渡せる展望台ですか いいですね ~ 海から見上げるハートロックは神秘的な感じがしますが その上に立つとこのような素晴らしい眺望なのですね 両手を広げて やった ~ 着いた ~ うゎ ~ い などと叫びたくなる気持ち良くわかります ストレートに気持ちの伝わる写真は見ていて うれしくなってきますね 特別賞 着いた~ 沼田伸一
特別賞 タコノキ育つ峠道 丸山功 タコノキは小笠原の景観を象徴する植物ですね はえている環境によって背が高かったり 低かったり 風の強いところでは丸まっていたり等々写真に撮るとなかなかいい味を出してくれます この作品ではタコノキと雲のカップリングが色鮮やかで まさしく小笠原らしい演出だと感心しました あと少しで峠の頂 向こう側にはどんな風景が広がっていたのでしょうか? なんだかわくわくする瞬間ですね 水面近くのいちばん光のきれいな場所での撮影 二人だけの世界 誰も近寄ってはならない という神々しさがありますね 目と目があったこの瞬間から時間が止まっているよう 素晴らしいシャッターチャンスです 海底から反射してくる光のラインや水面の模様 イルカの体に描かれたひかりの線など細かいところにも魅力的な世界がちりばめられています この女性のように優雅に泳げるといいな 素晴らしいですね 特別賞 会う約束 湯浅輝美
佳作 お魚になった私 岩内雅直 ケータまで行くと魚の群れの多さにびっくりしてしまいます この魚はなんという魚ですか? ゆっくりと接近している女性に気がついてパッと散ってゆく瞬間をどんぴしゃりのタイミングで撮影されています 作者も魚のように自在に海の中を楽しんでいるようですね カメラポジションが素晴らしいです 海の中のダイナミックな躍動感がとてもよく伝わってくる素敵な写真です 佳作 トワイライトフレンズ 鵜沢純一 夕方 ウェザーステーションに集まってくる人たちは それぞれの思いで夕陽を楽しんでいます 夕陽が水平線に沈むまでは 一心に太陽を見ている人たちもグリーンフラッシュの時が過ぎると ふっと緊張感がとけてきます あちらこちらでなごんだ話声が聞こえてきますね この写真もそんなひと時を残照の余韻とともにシルエットを活かして撮影されています 雰囲気のある作品に仕上りました 佳作 メグロのスイート時間 小林和人 メグロのパパイヤを食べているしぐさがとても愛らしいですね とても自然な感じに撮れています 色がとてもきれいですね 背景の緑やメグロ パパイヤ等の配置構成が素晴らしい 普段からかなり撮りこんでいらっしゃるようで メグロと作者の信頼関係がうかがえます これからも自然体のメグロを記録していってください
佳作 自然に生きる 小町碧 南島のオカヤドカリはヒロベソカタマイマイの半化石を住処にしているものをときどき見かけます とても贅沢ですね ( 笑 ) この写真はカメラの位置をオカヤドカリの目線に近いところにおいて撮影しています オカヤドカリもきっとこんな風景を見ているのでしょうね 普段見る南島とは一味もふた味も違った感じがしてとても新鮮です 佳作 母島龍宮城へようこそ 清水康子 キンメモドキの群れと小笠原を象徴する魚ユウゼンのコラボレーション 胸のところとお尻のあたりに発光している様子がよくわかります タイトルのようにライトアップされた龍宮城というところでしょうか 動いている魚と ゆったりと泳ぐ魚の対比が素晴らしい 赤い岩がとても強いインパクトを与えてくれます 画面構成のうまさが光っています 佳作 ウェザーステーションにて月の入り 鈴木哲 月の出 月の入りの時間を調べておくと 夜の撮影が楽しくなってきますね ウエザーステーションは夕陽だけでなく 月の入りや 星空を見るのにも格好の場所です 最近のデジタルカメラは ISO 感度を上げてもきれいな画質が得られるものが多くなっているので 星空もずいぶん撮影しやすくなってきました 小笠原に来たら 夏の天の川は特にお勧めです 小港あたりから撮影するといいですね この作品では月と星空を一緒に撮ろうという発想がとても素晴らしいと思いました 月の色をもう少し実際に目で見たときの感じ近い色合いにコントロールすると自然な感じの仕上がりになります
佳作 夕焼け空のおが丸 はは丸 歳原正絵 この作品の空に描かれた光と雲の芸術には見とれてしまいました おがさわら丸 船上から夕陽を見ることができるチャンスは往路の八丈島沖 復路のケータを過ぎたあたりからの 2 回あります 朝陽のチャンスも 2 回 全部で 4 回もドラマティックな光景に出会えるということです 船の旅は贅沢なものですね 私の経験から言うと 復路の夕陽はとくに素晴らしいと断言してもいいのかなと思っています さてここでワンポイントアドバイス この画面では海と空の比率が 3 対 7 くらいの とても安定した画面になっています 小笠原に来たらちょっと冒険して 1 対 9 くらいの割合で写してみて下さい いつもと違った世界が見えてくるかもしれませんよ 一度試してみてくださいね マンタと泳ぐ そんな夢がかなって良かったですね しかも一緒に 2 匹も かなり広角なレンズを使用されているので その効果もあって面白い仕上がりになっていますね マンタに向かってカメラを構える人たちを画面に入れたことで 興奮の度合いが一層伝わってきます この作品でも小笠原らしい強烈な光が印象的です 僕の夢 佳作平田五寿芽
佳作 迷宮 小笠原 松本菜津子 こんな身近なところにこんな世界があったの? とちょっとびっくりしてしまいます この場所は私もお気に入りの場所の一つです 画面を 2 分するように構成したところにこの作品の良さの秘密があるようです 水面が鏡のようです エダサンゴと水面の距離が近いこと 太陽の角度が良かったことなど いろいろな条件が良いほうに作用しています こんな発見をするととっても得をした気分になりますね そうそう この場所に行かれる方は エダサンゴの上に乗りませんよう十分に気をつけてくださいませ こんなに近くでアオウミガメを見ることができて良かったですね 自然の海で遭遇するチャンスはそうそうあるものではありません 竜宮城の入り口はきっとこんな感じなのでしょうね いろいろな種類の魚が出迎えてくれていますね すみだ水族館賞 竜宮城へ 浅海佳代 すみだ水族館にある東京大水槽では小笠原の魚たちを見ることができます 小笠原の海で生まれた小さなウミガメを すみだ水族館 のゆりかごではぐくみ 小笠原の海に返す計画があるとか とても楽しみです
特別審査員写真家榊原透雄 榊原透雄 ( さかきばらゆきお ) プロフィール フリーの写真家 自然 風土 旅 愛をテーマとして撮影 小笠原の撮影は 1980 年代の前半から 雑誌に国内 海外の旅のリポートを多数掲載 写真集は小笠原の自然風景を撮影した ボニンの島から (IPC) が代表作 東京都ガラパゴス (NTT 出版 ) 好きになっちゃった小笠原 好きです小笠原 ( 双葉社 ) など共著として写真ページを担当 また 小笠原の風景写真撮影ツアーや 画家 岩岡航路氏との共同作品展 ボニンズ 80 作品展 を小笠原現地限定で企画開催するなど 撮影地での交流を大事にしながら取材撮影活動を続けている 最新作は楽学ブックス世界遺産小笠原 (JTB パブリッシング ) 公益社団法人日本写真家協会 (JPS) 会員